JP4383811B2 - 芳香族ポリカーボネート共重合体 - Google Patents
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Description
95〜5モル%が下記一般式[2]
で表される芳香族ジヒドロキシ成分からなるポリカーボネート共重合体を成形して得られるフィルムの色相を改善する方法であって、ポリカーボネート共重合体として、
(i)下記一般式[3]で表されるフルオレン−9−オンが30ppm以下の式[1]で表されるフルオレン系ビスフェノールおよび式[2]で表される芳香族ジヒドロキシ成分を、酸結合剤および溶媒に完全溶解させてから、カーボネート前駆物質との反応開始までの時間が2時間以内で行う方法により製造され、
(ii)下記一般式[3]で表されるフルオレン−9−オンが30ppm以下である、
ポリカーボネート共重合体を用いる事を特徴とする方法が提供される。
Qはハロゲン原子または炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基を示し、pは0〜4の整数を示し、Yは炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、W1は水素原子、−CO−R17、−CO−O−R18またはR19である、ここでR17、R18およびR19は、それぞれ炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜8、好ましくは5〜6の一価の脂環族炭化水素基または炭素数6〜15、好ましくは6〜12の一価の芳香族炭化水素基を示す。
aは4〜20、好ましくは5〜10の整数を示し、mは1〜100、好ましくは3〜60、特に好ましくは4〜50の整数を示し、Zは単結合または炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、W2は水素原子、炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜8、好ましくは5〜6の一価の脂環族炭化水素基または炭素数6〜15、好ましくは6〜12の一価の芳香族炭化水素基を示す。]
よりなる群から選択された少なくとも1種のリン化合物である。
(1)ポリマー中のフルオレン−9−オン含有量:試料50mgを5mlのクロロホルム溶媒に溶解し、東ソー(株)TSK−GEL G2000H及びG3000Hカラムを用いて、クロロホルム溶媒にて波長254nmでGPC分析して求めた。具体的には、資料中に予めフルオレン−9−オンを定量加えたものについてGPC測定を行い、ピーク面積割合と含有量について相関式を作成し、これを検量線と定めた。なお該相関式は下記式で表される。
フルオレン−9−オン含有量(ppm)=ピーク面積割合(%)×302.7
(2)モノマー中のフルオレン−9−オン含有量:試料10mgを10mlのアセトニトリルに溶解し東ソー(株)TSK−GEL ODS−80TMカラムを用いて、アセトニトリル/水=6/4の溶媒にて波長254nmでHPLC分析して求めた。
(3)極限粘度:ポリマーを塩化メチレンに溶解し20℃の温度で測定した。
(4)ガラス転移温度(Tg):デュポン社製910型DSCにより測定した。
(5)フィルムのb値:ポリマー溶液をガラス板上にキャスティングして得た厚み200μmのフィルムを日立U−3000分光光度計を用いて測定した。
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水190500部、25%水酸化ナトリウム水溶液105400部を入れ、前記HPLC分析でフルオレン−9−オンの含有量が2.1ppmである9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下“ビスクレゾールフルオレン”と略称することがある)43560部、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下“ビスフェノールA”と略称することがある)11260部およびハイドロサルファイト110部を溶解した後、2時間以内に塩化メチレン178400部を加えた後撹拌下15〜25℃でホスゲン22810部を60分要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、p−tert−ブチルフェノール222.2部を塩化メチレン3300部に溶解した溶液および25%水酸化ナトリウム水溶液13200部を加え、乳化後、トリエチルアミン40部を加えて28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後、生成物を塩化メチレンで希釈して水洗したのち塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになったところで、塩化メチレン相を濃縮、脱水してポリカーボネート濃度が20%の溶液を得た。この溶液から溶媒を除去して得たポリカーボネートはビスクレゾールフルオレンとビスフェノールAとの構成単位の比がモル比で70:30であった(ポリマー収率97%)。またこのポリマーの極限粘度は0.675、Tgは227℃であった。得られたポリマー中に含まれるフルオレン−9−オンの含有量は2.3ppmであった。このポリカーボネート溶液を20℃でTダイより移動しているステンレス板上に流延し、徐々に温度を上げながら塩化メチレンを蒸発し、ステンレス板より剥離して更に加熱して塩化メチレンを除去して200μmの厚みのフィルムを得た。キャスティング製膜性は良好で、このフィルムのb値は0.6であった。
実施例1のビスクレゾールフルオレンの使用量を37200部、ビスフェノールAの使用量を15000部とする以外は実施例1と同様にして、ビスクレゾールフルオレンとビスフェノールAとの構成単位の比がモル比で60:40であるポリマー20%溶液を得た(ポリマー収率98%)。このポリマーの極限粘度は0.709、Tgは218℃であった。得られたポリマー中に含まれるフルオレン−9−オンの含有量は2.1ppmであった。このポリカーボネート溶液を実施例1と同様にして200μmの厚みのフィルムを得た。キャスティング製膜性は良好で、このフィルムのb値は0.5であった。
実施例1のビスフェノールAの換わりに、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(以下“ビスフェノールM”と略称することがある)17089重量部用いる以外は実施例1と同様にして、ビスクレゾールフルオレンとビスフェノールMとの構成単位の比がモル比で70:30であるポリマー20%溶液を得た(ポリマー収率97%)。このポリマーの極限粘度は0.671、Tgは209℃であった。得られたポリマー中に含まれるフルオレン−9−オンの含有量は2.4ppmであった。このポリカーボネート溶液を実施例1と同様にして200μmの厚みのフィルムを得た。キャスティング製膜性は良好で、このフィルムのb値は0.6であった。
実施例1においてビスクレゾールフルオレンとビスフェノールAとハイドロサルファイトを溶解した後、2時間半以上経過してから塩化メチレンを加えた以外は実施例1と同様にして20%のポリカーボネート溶液(ポリマー収率94%)を得た。このポリマーの極限粘度は0.669、Tgは223℃であった。また得られたポリマー中に含まれるフルオレン−9−オンの含有量は34ppmであった。このポリカーボネート溶液を実施例1と同様にして200μmの厚みのフィルムを得た。このフィルムのb値は1.6であった。
実施例3において、ビスクレゾールフルオレンとビスフェノールMとハイドロサルファイトを溶解した後、2時間半以上経過してから塩化メチレンを加えた以外は実施例3と同様にして20%のポリカーボネート溶液(ポリマー収率95%)を得た。このポリマーの極限粘度は0.668、Tgは209℃であった。また得られたポリマー中に含まれるフルオレン−9−オンの含有量は41ppmであった。このポリカーボネート溶液を実施例3と同様にして200μmの厚みのフィルムを得た。このフィルムのb値は1.9であった。
実施例1と同様な反応装置を用いて、フルオレン−9−オンの含有量が35ppmであるビスクレゾールフルオレンを用いる以外は実施例1と同様にして20%のポリカーボネート溶液(ポリマー収率95%)を得た。このポリマーの極限粘度は0.674、Tgは226℃であった。また得られたポリマー中に含まれるフルオレン−9−オンの含有量は67ppmであった。このポリカーボネート溶液を実施例1と同様にして200μmの厚みのフィルムを得た。このフィルムのb値は2.2であった。
Claims (4)
- 全芳香族ジヒドロキシ成分の5〜95モル%が下記一般式[1]、
で表される芳香族ジヒドロキシ成分からなるポリカーボネート共重合体を成形して得られるフィルムの色相を改善する方法であって、ポリカーボネート共重合体として、
(i)下記一般式[3]で表されるフルオレン−9−オンが30ppm以下の式[1]で表されるフルオレン系ビスフェノールおよび式[2]で表される芳香族ジヒドロキシ成分を、酸結合剤および溶媒に完全溶解させてから、カーボネート前駆物質との反応開始までの時間が2時間以内で行う方法により製造され、
(ii)下記一般式[3]で表されるフルオレン−9−オンが30ppm以下である、
ポリカーボネート共重合体を用いる事を特徴とする方法。
- 全芳香族ジヒドロキシ成分のうち、15〜85モル%が一般式[1]、85〜15モル%が一般式[2]で表される芳香族ジヒドロキシ成分である、請求項1記載の方法。
- 一般式[1]が9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンである請求項1記載の方法。
- 一般式[2]で表される化合物が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の方法。
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