JP4932637B2 - 人造米およびその製造方法 - Google Patents
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Description
下記一定量の原料を用いて、本発明の人造米を製造した。以下の配合は、カードランと米粉の合計重量のうち、67%がカードランである。
2. 米粉(コシヒカリ) 3.2g
3. デンプン(馬鈴薯モチデンプン) 0.64g
4. トレハロース 0.2g
5. 水 80ml
水80mlに0.2gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉3.2gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。該冷却液にカードラン6.6gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン0.64gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型(多数の米粒型の溝のある金型)に入れ、蒸し器に型のまま入れて5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃の乾燥機にて30分間乾燥し、乾燥米を得た。結果として、本発明の最も好ましい形態である人造米が得られた。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉12.25gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン12.25gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉9.8gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン14.7gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉4.9gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン19.6gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉1.23gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン23.3gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水400mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉1.23gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン23.3gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米7.5gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水800mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉1.23gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン23.3gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米3.75gと天然米37.5gを135mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水1,600mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉1.23gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン23.3gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米1.88gと天然米37.5gを125mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン9.8gを分散させた後、米粉14.7gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて50℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを140mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン7.35gを分散させた後、米粉17.15gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて50℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを140mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン12.25gを分散させた後、米粉12.25gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて50℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン14.7gを分散させた後、米粉9.8gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて50℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン22.05gを分散させた後、米粉14.7gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて50℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのグルコースを溶解した。その溶液に米粉8.0gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン16.5gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのマルトースを溶解した。その溶液に米粉8.0gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン16.5gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのスクロースを溶解した。その溶液に米粉8.0gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン16.5gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン19.6gを分散させた後、米粉29.4gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて50℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン29.4gを分散させた後、米粉44.1gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて50℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水400mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉4.9gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン19.6gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水400mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉9.8gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン14.7gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン19.6gを分散させた後、米粉29.4gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて50℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに1.0gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉9.8gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン14.7gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを90℃の湯槽に一粒ずつ滴下して固化させ、米粒のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水80mlに0.2gのトレハロースを溶解した。その溶液にそば粉3.2gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン6.6gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン0.64gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを90℃の湯槽に一粒ずつ滴下して固化させ、米粒のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水80mlに0.2gのトレハロースを溶解した。その溶液にそば粉4.9gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン4.9gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン0.64gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを90℃の湯槽に一粒ずつ滴下して固化させ、米粒のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水80mlに0.2gのトレハロースを溶解した。その溶液にそば粉5.88gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン3.92gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン0.64gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを90℃の湯槽に一粒ずつ滴下して固化させ、米粒のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを150mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉19.6gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン4.9gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸したが、ゾルがうまく固まらず、ゲルが形成されなかった。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉17.2gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン7.35gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを140mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
水3,200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉1.23gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン23.3gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸したがゾルはうまく固まらず、ゲルが形成されなかった。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉29.4gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン19.6gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸したがゾルはうまく固まらず、ゲルが形成されなかった。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液に米粉22.1gを分散させて85℃まで加熱した後、25℃まで冷却した。その後、カードラン14.7gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプン1.6gを分散させてゾルを調製した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸したがゾルはうまく固まらず、ゲルが形成されなかった。
水200mlに0.5gのトレハロースを溶解した。その溶液にカードラン4.9gを分散させた後、米粉19.6gを分散させ、さらに添加剤としてのデンプンを1.6g分散させて53℃まで加熱し、ゾルを調製した。調製したゾルを25℃まで冷却した。そのゾルを俵型の型に入れ、5分間蒸し、米型のゲルを調製した。調製したゲルを90℃で30分間乾燥し、乾燥米を得た。パネル試験のために、この乾燥米15gと天然米37.5gを140mlの水に30分間浸漬した後に、家庭用炊飯器で炊飯した。
(1)実施例1に従って製造した人造米に用いたものと同様のゾルを、熱水に滴下した後および蒸した後の断面の様子、それらを乾燥させて作った乾燥米を水で戻した後の断面の様子、ならびに乾燥米を用いたレトルト米飯の米粒の断面の様子を顕微鏡で観察した。湯槽への滴下により成形した人造米断面の様子を図1Aに、蒸して形成した人造米断面の様子を図1Bに示す。また、比較例としてミルキークイーン(天然米)を用いたレトルト米飯の米粒の断面の様子も観察した(図1C)。
原料粉中におけるカードランおよび米粉の配合割合を変化させ、それぞれの粘度をBRABENDERアミログラフにより測定した。測定方法としては、原料粉15gに450mlの水を加え、1.5℃/分で加温しながら粘度(B.U.)をプロットするという方法を用いた。加えて、比較例Aとして原料粉がカードランのみの場合の粘度を同様に測定し、比較例Bとして特開平6-225719で開示されている人造米の原料を用いて同様に粘度を測定した。その結果を以下の表に示す。
加熱することにより米粒ゲルを形成し得る、原料ゾルの粘度の下限を調べる実験を行った。実施例1および2については、トレハロースおよび米粉を80mlの水に懸濁し、加熱してα化した後、室温まで冷却した。その後、カードランおよびデンプンを分散させ、ビスコベーシック回転式粘度計を用いて粘度を測定した。実施例9〜11については、原料粉(米粉、カードラン、トレハロース、およびデンプン)を80mlの水に懸濁し、湯浴で50℃まで加熱した後、室温まで冷却したサンプルについて、同様に粘度を測定した。
原料中のカードランと米粉の配合割合を変化させ、実施例1〜5および8〜10に従って製造した乾燥前の米粒と乾燥した後に水で戻した米粒の硬さおよび粘りを比較する実験を行った。実施例に記載の方法に従って製造した人造米を3粒、測定機器であるテクスチャーアナライザー(Stable Micro Systems社製、商品名:TA.XT.plus)の測定台の上、圧縮プレートの真下中央位置に並べ、上方に配置した圧縮プレートを試料に向けて垂直に下降させて接触後、2.0mm/秒の速度で、試料の厚さの90%の位置まで押圧した。その後、10.0mm/秒の速度で圧縮プレートを試料から離れるように上昇させて測定前の高さまで戻し、この時の圧縮プレートに加わる圧力(押圧、引圧)を測定した。測定された圧力のプラス値(押圧)を試料の硬さとし、圧力のマイナス値(引圧)を試料の粘りとした。乾燥前の米粒の結果を図4に、水戻し後の米粒の結果を図5に示す。
実施例1〜5、および8に従って製造した乾燥米約0.45gに50mlの水(水温25℃)を加え、室温で30分間静置した時の重量増加を算出した。結果を図6に示す。図より、それぞれ約4倍の重量増加を示すことが分かる。普通米(新潟産コシヒカリ)で同様の試験を行った場合には、90分間の浸漬の後でさえ約1.3倍の重量増加であったことから、本発明の乾燥人造米の高い吸水性を確認することができた。
実施例1〜25および比較例1〜6に従って、天然米と混合して炊飯した人造米をパネルに試食させ、結果を以下の表にまとめた。天然米と同様においしく食べられた場合は「良好」、天然米と比較してやや劣るが食べられた場合は「可」、劣る場合は「不可」として判定した。その結果を以下の表に示す。
1つの実施形態として、米(ミルキークイーン)と本発明の人造米を混合したレトルト製品を製造する方法を以下に示す。
Claims (13)
- カードランおよび穀粉を含んでなる主原料を水に分散させて原料ゾルを形成する第一の工程と、該原料ゾルを米粒形状の型に充填した後加熱してゲル化させることにより米粒状に成形する第二の工程とを含んでなることを特徴とする人造米の製造方法。
- 請求項1に記載の方法であって、前記加熱は蒸すことにより行われる人造米の製造方法。
- 請求項1または2に記載の人造米の製造方法であって、前記原料ゾルの粘度が、ビスコベーシック回転式粘度計を用いて測定した場合に600mPa・s以上であることを特徴とする方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法であって、前記水の量が、カードランと穀粉からなる乾燥原料成分1重量部に対して、2.7重量部以上130.5重量部未満の範囲であることを特徴とする人造米の製造方法。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の方法であって、前記第一の工程は、穀粉の一部あるいは全部を水に分散させ、加温することにより前記穀粉を膨潤およびα化させたゾル溶液を形成し、該溶液をゾル状態のまま冷却する第1のステップと、該ゾル溶液にカードランおよび残りの穀粉を添加して撹拌することにより前記原料ゾルを形成する第2のステップとを含んでなることを特徴とする人造米の製造方法。
- 請求項5に記載の方法であって、更に添加剤としての糖類および/またはデンプンを加えることを特徴とする人造米の製造方法。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の方法であって、前記第一の工程は、穀粉およびカードランの両者を含む主原料を水に分散させ、加温することによりゾル粘度を上昇させるステップを含んでなることを特徴とする人造米の製造方法。
- 請求項7に記載の方法であって、更に添加剤としての糖類および/またはデンプンを加えることを特徴とする人造米の製造方法。
- 請求項1〜8の何れか1項に記載の方法であって、成形した米粒を乾燥米とするステップをさらに含んでなることを特徴とする人造米の製造方法。
- 請求項1〜9の何れか1項に記載の方法であって、前記穀粉が米粉であることを特徴とする人造米の製造方法。
- 請求項1〜10の何れか1項に記載の方法であって、穀粉の代わりに主原料としてのデンプンを使用する方法。
- 請求項1〜11の何れか1項に記載の方法により製造される人造米。
- 請求項12に記載の人造米であって、原料中におけるカードランと穀粉または主原料としてのデンプンの合計重量のうち、30〜95%がカードランであることを特徴とする人造米。
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