JP4932070B2 - 帯電防止剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯電防止剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂は、軽量である、加工が容易である、用途に応じて基材を設計することができる等の優れた特性を有しているため、現代では欠かすことのできない重要な素材である。合成樹脂の特性の一つとして、電気絶縁性がある。そのため、合成樹脂は電気製品のコンポーネントとして頻繁に利用されている。しかし、あまりに電気絶縁性が高いため、摩擦等により帯電するという問題がある。帯電した樹脂は、周囲の埃やチリを引きつけるために汚染されやすく、樹脂成形品の外観を損ねるという問題がある。又、電子製品、例えばコンピューター等の精密機器は、帯電すると回路が正常に働くことができなくなってしまう。更に、電撃による問題も存在する。樹脂から人体に対して電撃が発生すると不快感を与えるし、又、可燃性気体や粉塵のあるところでは爆発事故を誘引する可能性もある。
【0003】
従ってこのような問題を解消するため、通常、合成樹脂には帯電を防止する処理がなされている。最もポピュラーなのは、合成樹脂に帯電防止剤を加える方法である。帯電防止剤には、樹脂の分子中に帯電防止性ユニットを共重合させる永久帯電防止剤と、樹脂を加工成形する際に添加する、練り込み型帯電防止剤に大別することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらのうち練りこみ型帯電防止剤は、樹脂の表面にブリードして効果を発揮するものであるが、摩擦等により次第に樹脂の表面から取り除かれてしまうため、帯電防止効果の持続性という点で問題があった。又、樹脂との相溶性が良くない場合は、内部の帯電防止剤がすぐに樹脂表面にブリードアウトしてしまい、数日から数週間で効果が無くなってしまうという問題点があった。
そこで本発明者等は鋭意検討した結果、ポリスチレン樹脂類似の構造を有する高分子化合物を利用することにより、帯電防止効果の持続性及び樹脂との相溶性を向上させることができることを発見し、本発明に到達した。従って本発明の目的は、帯電防止効果のみならず、その効果の持続性及び樹脂との混和性に優れた高分子型の帯電防止剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、下記の一般式(1)
【0006】
【化2】
Figure 0004932070
【0007】
(式中、Rは炭化水素基を表わし、Xは水素原子、有機基又は親水基を表わし、mは1以上の数を表わす。)で表わされる単量体ユニットを有する重合体からなる帯電防止剤である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の帯電防止剤は、一般式(1)で表わされる単量体ユニットを有する、単独重合体又は共重合体からなる。一般式(1)において、Rは炭化水素基であるが、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基である。一般式(1)の(R−O)の部分は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン(1,4−ブチレンオキサイド)、長鎖α−オレフィンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド等を付加重合することにより得ることができる。アルキレンオキサイド等を付加することによって(R−O)の部分を形成する場合は、付加させるアルキレンオキサイド等によりR1が決定される。
【0009】
付加させるアルキレンオキサイド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレンオキサイド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイド等のランダム共重合、ブロック共重合又はランダム/ブロック共重合等であってよい。Rとしてはエチレン基が最も好ましく、Rが2種以上の基である場合はそのうちの1種はエチレン基であることが好ましい。重合度mは1以上の数であり、好ましくは1〜300であり、より好ましくは1〜200であり、最も好ましくは5〜100である。
【0010】
又、前記一般式(1)において、Xは水素原子、有機基又は親水基であり、有機基としては、例えば、炭化水素基、アシル基、イソシアネート残基等が挙げられる。
炭化水素基としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等が挙げられる。
【0011】
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、2級ブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、2級ペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、2級ヘキシル、ヘプチル、2級ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2級オクチル、ノニル、2級ノニル、デシル、2級デシル、ウンデシル、2級ウンデシル、ドデシル、2級ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、2級トリデシル、テトラデシル、2級テトラデシル、ヘキサデシル、2級ヘキサデシル、ステアリル、イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、2−ブチルオクチル、2−ブチルデシル、2−ヘキシルオクチル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルデシル、2−ヘキシルドデシル、2−オクチルドデシル、2−デシルテトラデシル、2−ドデシルヘキサデシル、2−ヘキサデシルオクタデシル、2−テトラデシルオクタデシル、モノメチル分枝−イソステアリル等が挙げられる。
【0012】
アルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、オレイル等が挙げられる。
【0013】
アリール基としては、例えば、フェニル、トルイル、キシリル、クメニル、メシチル、ベンジル、フェネチル、スチリル、シンナミル、ベンズヒドリル、トリチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、フェニルフェニル、ベンジルフェニル、スチレン化フェニル、p−クミルフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル基等が挙げられる。
【0014】
シクロアルキル基、シクロアルケニル基としては、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、メチルシクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、メチルシクロペンテニル、メチルシクロヘキセニル、メチルシクロヘプテニル基等が挙げられる。
【0015】
アシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバリル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、ベヘノイル、アクリロイル、プロピオロイル、メタクロイル、クロトノイル、オレイロイル、ベンゾイル、フタロイル、スクシニル等が挙げられる。
【0016】
イソシアネート残基としては、例えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、ラウリルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トリレンイソシアネート等のモノイソシアネート残基が挙げられる。
【0017】
又、親水基としては、−SOMで表わされる硫酸エステル基、−POで表わされるリン酸エステル基、−CHCOOMで表わされるカルボキシレート基等のアニオン性親水基が挙げられる。
又、上記の親水基を表わす一般式において、Mは水素原子、金属原子又はアンモニウムを表わす。金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属原子(但し、アルカリ土類金属原子は通常2価であるから、1/2)等が挙げられ、アンモニウムとしては、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン、モノエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等のアンモニウムが挙げられる。
【0018】
本発明の帯電防止剤が、前記一般式(1)で表わされる単量体ユニットを含有する共重合体である場合には、一般式(1)で表わされる単量体ユニットと共重合する重合性化合物としては特に限定されないが、例えば、オレフィン系化合物、環状ビニル系化合物、ハロゲン化オレフィン系化合物、アクリル酸系化合物、アクリロニトリル及びアクリルアミド系化合物、酢酸ビニル系化合物、ヘテロ原子含有ビニル系化合物、ジエン系化合物、アセチレン及びアレン系化合物等が挙げられる。
【0019】
オレフィン系化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、イソブチレン、イソプレン等が挙げられる。
【0020】
環状ビニル系化合物としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジイソプロピルスチレン、トリイソプロピルスチレン、ブチルスチレン、sec−ブチルスチレン、tert−ブチルスチレン、2,6−ジメチル−4−tert−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、メトキシスチレン、メトキシメチルスチレン、エトキシスチレン、ジメトキシスチレン、イソプロペニルトルエン、ピネン、リモネン、セドレン、フェニルスチレン、メトキシプロペニルベンゼン、アセトキシスチレン、イソサフロール、イソオイゲノール、(モノ、ジ、トリ)クロロスチレン、ジビニルテトラクロロベンゼン、トリビニルトリクロロベンゼン、ブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、ニトロスチレン、アミノスチレン、N,N−ジメチルアミノスチレン、オキシスチレン、ジオキシスチレン、ビニル安息香酸、けい皮酸、けい皮酸エステル、シンナムアルデヒド、けい皮酸ニトリル、ビニルベンゼンスルホン酸(塩)、ビニルベンゼンスルホン酸エステル、ビニルベンゼンスルホンアミド、N,N−ジメチルビニルベンゼンスルホンアミド、スチルベン、1,1−ジフェニル−2,2−ジフルオロエチレン、ビニルナフタレン、クロロビニルナフタレン、アセナフチレン、インデン、クマロン、インドン、ビニルフラン、イソプロペニルフラン、ビニルジベンゾフラン、ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、ビニルキノリン、ビニルイミダゾール、ビニルチオフェン、ジクロペンタジエン、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテンカルボン酸、メチレンシクロブテン、1,2−ジメチレンシクロヘキサン、3,4−ジメチレン−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、1,4−ジメチレン−2,5−シクロヘキサジエン、メチレン−β−プロピオラクトン、メチレン−γ−バレロラクトン、3−メチレンフタリド、4−メチレンオキサゾリジン−2,5−ジオン等が挙げられる。
【0021】
ハロゲン化モノオレフィン系化合物としては例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、よう化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、1−クロロ−1−フルオロエチレン、1−ブロム−1−フルオロエチレン、トリクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレン、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、塩化アリル、2−クロロプロペン、2−フッ化プロペン、ヘキサフルオロプロペン等が挙げられる。
【0022】
アクリル酸系化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ターシャリブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸イソトリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ブチルフェニル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、α−ハロ(メタ)アクリル酸(エステル)クロトン酸(エステル)、イタコン酸(エステル)、(メタ)アクリル酸クロライド、マレイン酸(エステル)、フマル酸(エステル)等が挙げられる。
【0023】
アクリロニトリル及びアクリルアミド系化合物としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、α−置換アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
【0024】
酢酸ビニル系化合物としては、例えば、酢酸ビニル、(モノ、ジ)クロロ酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、メトキシ酢酸ビニル、チオ酢酸ビニル、アセト酢酸ビニル、酢酸イソプロペニル、ギ酸ビニル、クロロギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、トリメチル酢酸ビニル、ステアリン酸ビニル、リノレン酸ビニル、安息香酸ビニル、けい皮酸ビニル、酢酸アリル等が挙げられる。
【0025】
ヘテロ原子含有ビニル系化合物としては、例えば、アルキルビニルエーテル、ビニルアリルエーテル、ビニルアリールエーテル、ビニリデンエーテル、ジビニルスルホキシド、ジビニルスルホン、ビニルアミン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアミド、N−ビニルイミド、ビニルラクタム、ビニルイソシアネート、イソプロペニルイソシアネート、メチルビニルケトン、メチルイソプロペニルケトン、(メタ)アクロレイン等が挙げられる。
【0026】
ジエン系化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、ジメチルブタジエン、ミルセン等が挙げられる。アセチレン及びアレン系化合物としては、例えば、アセチレン、ビニルアセチレン、アレン等が挙げられる。
【0027】
本発明の帯電防止剤の分子量は特に限定されないが、あまりにも小さいと、樹脂基材との混和性がよくないため帯電防止効果の持続性が劣る場合があり、あまりにも大きいと粘度が上昇して樹脂基材に配合する際にハンドリング性が悪くなる場合があるので、好ましくは3,000〜100,000(重量平均分子量)程度である。
【0028】
本発明の帯電防止剤の製造方法は特に限定されない。通常は、ポリスチレンの製造方法と同様にしてポリヒドロキシスチレンを得た後、触媒存在下でアルキレンオキサイドを付加し、次いで必要に応じてポリオキシアルキレン基末端の水酸基に適当な基(一般式(1)におけるX)を導入すればよい。ポリヒドロキシスチレンにアルキレンオキサイドを付加させる際に使用することができる触媒としては、例えば、硫酸、トリフルオロボレート・エーテラート、ハイドロタルサイト、活性白土等の酸性触媒;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ルビジウムメトキシド、セシウムメトキシド、マグネシウムメトキシド、カルシウムメトキシド、バリウムメトキシド等の塩基性触媒;亜鉛−コバルトシアナミド触媒等のシアナミド系触媒等が挙げられる。
【0029】
本発明の帯電防止剤は、樹脂基材に対して親水性を付与することができる。従って、樹脂基材に対して帯電防止性、防曇性を付与することができ、これを添加しない場合に比べて樹脂の表面を親水化することができる。又、本発明の帯電防止剤は、ポリスチレン類似の構造であるため樹脂基材との親和性に優れているため、帯電防止効果の持続性及び樹脂基材との混和性に優れている。又、本発明の帯電防止剤は透明性に優れているため、ポリカーボネート等の透明な樹脂に配合した場合でも、その透明性を損なうということがない。
【0030】
本発明の帯電防止剤を配合する樹脂基材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリスチレン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロプレン、エチレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体等のポリハロオレフィン;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、アクリル樹脂、ケトン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリイミド樹脂、ウレア樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フラン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等の熱硬化性樹脂;シリコーン樹脂;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂等が挙げられる。
【0031】
本発明の帯電防止剤を樹脂基材に配合する量は特に限定されない。しかし、あまり大量に配合すると、基材の樹脂の機械強度等の物性が低下したり、配合するのが難しくなる場合があり、あまりに配合量が少ないと帯電防止効果が不充分となる場合があるので、好ましい配合量は樹脂基材に対して0.01〜20重量%、より好ましくは0.05〜15重量%、最も好ましくは0.1〜10重量%である。配合方法は特に限定されず、通常使用されている任意の方法を用いることができる。例えば、ロール混練り、バンバリー混練り、押し出し機、ニーダー等により混合すればよい。
【0032】
本発明の帯電防止剤は、酸化防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、その他の帯電防止剤、防曇剤、滑剤、難燃剤、可塑剤、着色剤、防黴剤、結晶核剤、相溶剤、アンチブロッキング剤、発泡剤、無機電解質、フィラー、充填剤、顔料、香料等のその他の樹脂添加剤と併用することができる。なかでも、酸化防止剤又は滑剤を併用することが好ましい。
【0033】
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert.−ブチルフェノール(以下、tert.−ブチルをt−ブチルと略記する。)、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)4−メチルフェノール、3−t−ブチル4−ヒドロキシアニソール、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ステアリル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸オレイル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ドデシル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸デシル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸オクチル、テトラキス{3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオニルオキシメチル}メタン、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸グリセリンモノエステル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸とグリセリンモノオレイルエーテルとのエステル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸ブチレングリコールエステル、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオン酸チオジグリコールエステル、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4(N,N’−ジメチルアミノメチルフェノール)、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)サルファイド、トリス{(3,5−ジ−t−ブチル4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル}イソシアヌレート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチルブチル−4−ヒドロキシベンゾイル)イソシアヌレート、ビス{2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル}サルファイド、1,3,5−トリス(4−ジ−t−ブチル3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テトラフタロイル−ジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチル3−ヒドロキシベンジルサルファイド)、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−{ジエチル−ビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)}プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル4−ヒドロキシ−ヒドロシナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−リン酸ジエステル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)サルファイド、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス{3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グリコールエステル等が挙げられる。
【0034】
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、1,1,3−ブチリジントリス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、2,2−プロピリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジイソトリデシル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシルオキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン等が挙げられる。
【0035】
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジオクチルチオジプロピオネート、ジデシルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリル−β,β’−チオジブチレート、(3−オクチルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−デシルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ラウリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ステアリルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−オレイルチオプロピオン酸)ペンタエリスリトールテトラエステル、(3−ラウリルチオプロピオン酸)−4,4’−チオジ(3−メチル−5−t−ブチル4−フェノール)エステル、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−ベンズイミダゾールジスルフィド、ジラウリルサルファイド、アミルチオグリコレート等が挙げられる。
【0036】
これらの酸化防止剤の配合量は、基材となる樹脂によって変化するため一概には言えないが、概ね樹脂基材に対して0.001〜15重量%が好ましく、0.005〜10重量%がより好ましく、0.01〜5重量%が最も好ましい。
【0037】
滑剤としては、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤;ステアリルアルコール、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪族系滑剤;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等のアミド系滑剤;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸バリウム/亜鉛複合体、ステアリン酸亜鉛/ステアリン酸カルシウム複合体等の金属石鹸系滑剤;硬化油脂、グリセリンモノステアレート、ステアリン酸ブチル、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ステアリン酸ステアリル等のエステル系滑剤等が挙げられる。
【0038】
これらの滑剤の配合量は、基材となる樹脂によって変化するため一概には言えないが、概ね樹脂基材に対して0.001〜15重量%が好ましく、0.005〜10重量%がより好ましく、0.01〜5重量%が最も好ましい。
【0039】
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル}ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス{4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール}、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0040】
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニルメタン)等が挙げられる。
【0041】
その他の紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、4−オクチルフェニルサリシレート等のサリシレート系;エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系;2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド等のオキザリックアッシド系等が挙げられる。
【0042】
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、(ミックスト−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン)ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン)ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}、ジメチルサクシネート/4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノール重合体、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、エチレンビス(2,2,6,6−テトラメチル−3−オキサ−4−ピペリジン)等が挙げられる。
【0043】
その他の光安定剤としては、例えば、{2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)}−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、ニッケルジブチルジチオカーバメート、{2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)}−ブチルアミンニッケル(II)、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリンサンモノエチレートニッケル錯体等のニッケル系光安定剤、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
【0044】
その他の帯電防止剤としては、例えば、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ジエタノールアミン、ジエタノールアミン脂肪酸アミド、ポリアルキレングリコールアルキルエーテル、N−アルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
【0045】
その他の添加剤としては、例えば、ジベンジリデンソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸)アルミニウム、リン酸ビス(4−t−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム塩等の造核剤;テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモベンゼン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、デカブロモジフェニルオキサイド、ヘキサブロモシクロデカン、テトラブロモ無水フタル酸、塩素化ポリエチレン、塩素化パラフィン、パークロロシクロペンタデカン、クロレンド酸、テトラクロロ無水フタル酸等のハロゲン系難燃剤;リン酸アンモニウム、トリクレジルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリス(β−クロロエチル)ホスフェート、トリスクロロエチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等のリン系難燃剤;赤燐、酸化スズ、三酸化アンチモン、水酸化ジルコニウム、メタホウ酸バリウム、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、窒素化グアジニン等の無機系難燃剤;フタル酸エステル、二塩基酸エステル、塩素化パラフィン、ポリエステル、エポキシ化エステル、リン酸エステル、トリメリット酸エステル等の可塑剤;金属石鹸、有機スズ、有機鉛、ホスファイト、エポキシド、β―ジケトン、ポリオール、過塩素酸塩、ハイドロタルサイト、ゼオライト等の塩ビ安定剤等が挙げられる。
【0046】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の実施例中、部、%等の単位は特に記載が無い限り重量基準である。
【0047】
(製造例1)
3Lのステンレス製オートクレーブに、ポリ(17)ヒドロキシスチレン(商品名:マルカリンカーM、丸善石油化学製、分子量2,000。)240g、溶媒としてジメチルジグリコール160g、触媒としてナトリウムメトキシド2.6gを仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、エチレンオキサイド1,411gを135〜145℃、2.4〜6.0kg/cmにて付加させた。充分熟成を行った後、リン酸にて触媒を中和し、吸着剤処理した。次いでろ過し、真空脱水を行って下記の表1に示す本発明の帯電防止剤1を得た。
同様にして、表1に示す本発明の帯電防止剤2及び3を得た。
【0048】
【表1】
Figure 0004932070
【0049】
表中、(EO)−(PO)はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック状共重合を表わし、(EO)/(PO)はそれらのランダム状共重合を表わす。
【0050】
(製造例2)
温度計、窒素導入管、リービッヒ冷却器及び攪拌装置を備えた4つ口フラスコに、製造例1で製造した帯電防止剤1を58.5gと、モノクロロ酢酸10.5gを仕込んだ。この混合物に、48%水酸化ナトリウム水溶液9.2gを2時間かけて滴下した。この間、系内を60℃、20mmHgに維持し、脱水を行った。その後、同条件で2時間熟成して下記の本発明の帯電防止剤4を得た。
【0051】
【化3】
Figure 0004932070
【0052】
(製造例3)
温度計、窒素導入管、リービッヒ冷却器及び攪拌装置を備えた4つ口フラスコに、製造例1で製造した帯電防止剤1を58.5gを仕込んだ。ここへ、35〜45℃で五酸化二リン14.2gを少しずつ加えた。その後、45℃で5時間反応させた後、水を2.8g加え、更に2時間反応させ、下記の本発明の帯電防止剤5を得た。
【0053】
【化4】
Figure 0004932070
【0054】
(製造例4)
温度計、窒素導入管、リービッヒ冷却器及び攪拌装置を備えた4つ口フラスコに、製造例1で製造した帯電防止剤1を58.5gと、クロロホルム100mLを仕込んだ。5℃以下に冷却しながら、クロロスルホン酸116.6gのクロロホルム100mL溶液を滴下した。その後、10℃以下で1時間反応させ、水酸化ナトリウム水溶液で中和し、溶媒を除去して下記の本発明の帯電防止剤6を得た。
【0055】
【化5】
Figure 0004932070
【0056】
(製造例5)
温度計、窒素導入管、リービッヒ冷却器及び攪拌装置を備えた4つ口フラスコに、製造例1で製造した帯電防止剤1を58.5gと、ナトリウムメトキシド5.4gを仕込んだ。100℃に加熱しながら生成するメタノールを除去し、得られた反応生成物を加圧反応容器に仕込み、100℃でメチルクロライド6gと反応させ下記の本発明の帯電防止剤7を得た。
【0057】
【化6】
Figure 0004932070
【0058】
(製造例6)
温度計、窒素導入管、リービッヒ冷却器及び攪拌装置を備えた4つ口フラスコに、製造例1で製造した帯電防止剤1を58.5gと、フェニルイソシアネート11.9gを仕込み、100℃で反応させ下記の本発明の帯電防止剤8を得た。
【0059】
【化7】
Figure 0004932070
【0060】
尚、比較品は以下のものを使用した。
比較品1:ノニルフェノールエトキシレート(分子量1,500)
比較品2:ポリエチレングリコール(分子量6,000)
比較品3:グリセリンモノステアレート
比較品4:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェート(分子量1,600)
【0061】
<実施例1>
上記製造例で得た種々の本発明の帯電防止剤又は比較品の帯電防止剤を用いて、下記の表2に示す割合で樹脂組成物を配合し、押し出し機で250℃×15rpmの条件でペレットを作成した。これらのペレットを、それぞれ射出成型機を使用して、250℃の条件で直径10cm、厚さ1mmのシートを作成した。
【0062】
【表2】
Figure 0004932070
【0063】
<実施例2>
同様に下記の表3に示す割合で樹脂組成物を配合し、実施例1と同様の条件でシートを作成した。
【0064】
【表3】
Figure 0004932070
【0065】
<実施例3>
同様に下記の表4に示す割合で樹脂組成物を配合し、実施例1と同様の条件でシートを作成した。
【0066】
【表4】
Figure 0004932070
【0067】
<実施例4>
同様に下記の表5に示す割合で樹脂組成物を配合し、押し出し機で280℃×15rpmの条件でペレットを作成した。これらのペレットを、それぞれ射出成型機を使用して、280℃の条件で直径10cm、厚さ1mmのシートを作成した。
【0068】
【表5】
Figure 0004932070
【0069】
<評価>
以上の実施例1〜4で作成した樹脂シートについて、帯電防止性を評価するため、温度23℃、湿度60%における表面固有抵抗値を測定した。次いで、シートを室温にて流水で30分間水洗し、風燥させた後に同様に表面固有抵抗値を測定した。実施例4で作成した樹脂シートについては、シートの透明性について目視で観察した。これらの結果を表6〜9に示す。
【0070】
【表6】
Figure 0004932070
【0071】
【表7】
Figure 0004932070
【0072】
【表8】
Figure 0004932070
【0073】
【表9】
Figure 0004932070
【0074】
実施例1〜4の評価結果から、本発明の帯電防止剤は、いずれも水洗後でも表面固有抵抗値の増加がほとんど見られず、従来使用されていた樹脂帯電防止剤に比べて、特に帯電防止効果の持続性に優れていることがわかる。
【0075】
【発明の効果】
本発明の効果は、帯電防止効果、帯電防止効果の持続性及び樹脂との混和性優れた帯電防止剤を提供したことにある。

Claims (4)

  1. 下記の一般式(1)
    Figure 0004932070
    (式中、Rは炭化水素基を表わし、Xは水素原子、有機基又は親水基を表わし、mは1以上の数を表わす。)
    で表わされる単量体ユニットを有する重合体からなる帯電防止剤。
  2. 一般式(1)で表わされる単量体ユニットの単独重合体からなる請求項1に記載の帯電防止剤。
  3. Xが、水素原子、炭化水素基、アシル基、イソシアネート残基又はアニオン性親水基である請求項1又は2に記載の帯電防止剤。
  4. 重量平均分子量が3,000〜100,000である請求項1乃至3の何れか1項に記載の帯電防止剤。
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