JP4930300B2 - スタビライザ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のスタビライザ制御装置に関し、特に、左右の車輪間に配設する一対のスタビライザバー間をクラッチ機構によって断続し得るスタビライザ制御装置に係る。
一般的に、車両のスタビライザ制御装置は、車両の旋回走行中にスタビライザバーの作用により適切なロールモーメントを付与し、車体のロール運動を低減または抑制するように構成されている。この機能を実現するため、例えば特許文献1には、車輛のサスペンションストロークを犠牲にすることなく、車輛旋回時の急激な姿勢変化を回避することを目的とし、左右に二分割されたトーションバー間に、ビスカスカップリングを介在させ、その外側回転体と、内側回転体を連動する右側トーションバーとの間に、断接可能なクラッチ機構を介在させるスタビライザーが開示されている。そして、ビスカスカップリングに関し、内側回転体及び外側回転体間に設けられ、粘性流体を封入された作動室と、作動室内に軸線方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、内側回転体に連結されて一体的に回転するインナープレートと、作動室内におけるインナープレート間にインナープレートと交互に、軸線方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、外側回転体に連結されて一体的に回転するアウタープレートとを備え、作動室内において、インナープレート及びアウタープレートの相対回転に伴って、粘性流体の剪断抵抗を生じることを特徴とする旨記載されている。
また、下記の特許文献2においては、スタビライザのねじり力を制御するためのアクチュエータの小型化を図ると共に、アクチュエータ非作動時における一対のスタビライザバーのみによるねじり力をできるだけ大きくし、装置全体として小型、軽量化を可能とするスタビライザ制御装置が提案されている。この装置は、モータ及び減速機構を介して一対のスタビライザバーが連結され、モータ駆動によってスタビライザバーに対してねじり力を付与するアクチュエータを備えたものである。
特開2001−260625号公報 特開2004−314947号公報
上記のスタビライザ制御装置としては、車両の走行路面状態の変動等による影響に左右されることなく、良好な乗り心地を維持するため、車両の通常の旋回走行時には、クラッチ機構を連結状態とすることにより、一対のスタビライザバーによって、車体ロール角を抑制するように、円滑なトルク制御を行い、直進中を含み、悪路や凹凸路面といった走行路面状態の変動が激しい場合には、クラッチ機構を開放状態とすることによって、一対のスタビライザバー間の相対的回転を許容し得るように構成することが望ましい。
そして、上記のように走行路面状態の変動等による影響に左右されないようにするためのクラッチ機構としては、確実且つ円滑にオンオフ切り換え可能であることが必要であり、特に安定したオフ状態を確保し得ることが肝要である。また、クラッチ機構としては、スタビライザバーに対し少なくとも径方向の寸法を極力抑え、小型に形成することが望ましい。
しかし、前掲の特許文献1に記載のように、クラッチ機構によって一対のスタビライザバー間を直接連結するように構成すると、クラッチ機構に対し大きな負荷が加わることになる。これに耐え得る構造とするためにはクラッチ機構の大型化は不可避であり、車両に搭載する上で制約があるため、極めて不利となる。特に、クラッチ機構は軸方向摩擦係合によるものであるため、連結時の伝達力を確保し得る構造とする必要があることも大型化の一因となる。また、特許文献1に記載の装置では粘性流体を用いているので、一対のスタビライザバー間を完全に切り離してオフ状態とすることはできない。
一方、前掲の特許文献2に記載の装置は、モータによる能動的な駆動制御を基本としており、オンオフ切換が企図されたものではなく、完全なオフ状態とはならない。また、スタビライザバーに直接連結される減速機構には高精度が要求されるので、高価な装置となる。
そこで、本発明は、左右の車輪間に配設する一対のスタビライザバー間をクラッチ機構によって断続し得るスタビライザ制御装置において、車両の走行路面状態の変動等による影響に左右されることなく、良好な乗り心地を確保し得る小型のスタビライザ制御装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載のように、車両の左右車輪間に配設される一対のスタビライザバー間をクラッチ機構によって連結状態と開放状態に切り換えるスタビライザ制御装置において、一方の車輪側の第1のスタビライザバーの先端部に対し他方の車輪側の第2のスタビライザバーの先端部を近接配置し、前記第1のスタビライザバーの先端部を収容するように前記第2のスタビライザバーの先端部に固定するハウジングと、該ハウジング内に収容すると共に前記第1のスタビライザバーの先端部に固定する円筒部材と、該円筒部材の内周面に対し、外周面が当接して周方向に摩擦係合する係合位置と、外周面が離隔して自由状態となる自由位置の二位置間を移動可能に、前記ハウジングに支持する係合部材と、該係合部材を駆動して前記係合位置と前記自由位置に切り換える駆動手段とを備えることとしたものである。
前記クラッチ機構は、請求項2に記載のように、前記第1のスタビライザバーを収容すると共に前記ハウジング内に回転自在に支持し、一端にカム部材を有する中空部材と、前記ハウジング内に収容し前記中空部材を前記第1のスタビライザバーの軸回りに回転駆動する電動モータと、前記ハウジングの内周面に形成する係止部と、該係止部に対向する位置に揺動自在に支持する一対のレバーとを備え、前記係合部材が一対の円弧状部材から成り、該一対の円弧状部材の各々の一端を前記係止部の対向する位置に係止し、且つ、前記一対のレバーの前記ハウジングへの支持部近傍が前記一対の円弧状部材の各々の他端に当接すると共に、前記一対のレバーの自由端近傍が前記カム部材の外周面に当接するように配置し、前記電動モータによる前記カム部材の前記中空部材の軸回り回転に応じて前記一対のレバーを揺動させて、前記一対の円弧状部材の外周面を前記円筒部材の内周面に押接するように構成するとよい。
更に、請求項3に記載のように、前記電動モータと前記カム部材との間に減速機構を配置し、該減速機構により前記電動モータの回転数を低減して前記カム部材を回転駆動するように構成してもよい。尚、この減速機構としては、例えば遊星歯車機構、不思議歯車機構等がある。
而して、請求項1に記載のスタビライザ制御装置においては、駆動手段、円筒部材及び係合部材によってクラッチ機構が構成されており、第1のスタビライザバーの先端部に固定される円筒部材の内周面に対し、係合部材が、その外周面が当接して周方向に摩擦係合する係合位置と、外周面が離隔して自由状態となる自由位置の二位置間を移動可能に、ハウジングに支持されており、駆動手段によって係合部材が駆動され、係合位置と自由位置に切り換えられるので、車両の通常の旋回走行時には、クラッチ機構を連結状態とすることにより、第1及び第2のスタビライザバーによって、車体ロール角を抑制するように、円滑なトルク制御を行うことができる。一方、直進中を含み、悪路や凹凸路面といった走行路面状態の変動が激しい場合には、クラッチ機構を開放状態とすることによって、第1及び第2のスタビライザバー間の相対的回転が許容されるので、良好な乗り心地を維持することができる。しかも、第1及び第2のスタビライザバーの軸に対し円筒部材の径方向寸法を小さく形成することができ、その結果、クラッチ機構を小型に形成することができるので、コストアップを惹起することなく、装置全体として大幅な小型化、軽量化が可能となる。
上記のスタビライザ制御装置において、請求項2に記載のように、電動モータによるカム部材の中空部材の軸回り回転に応じて一対のレバーを揺動させて、一対の円弧状部材の外周面を円筒部材の内周面に押接するように構成すれば、径方向の寸法を一層小さく構成することができ、装置全体として一層の小型、軽量化が可能となる。
更に、請求項3に記載のように、電動モータとカム部材との間に減速機構を配置し、この減速機構により電動モータの回転数を低減しトルクを増大させてカム部材を回転駆動するようにクラッチ機構を構成すれば、スタビライザ機能の断続制御に留まらず、所望のスタビライザ制御が可能となる。また、この減速機構は、クラッチ係合によるスタビライザ作用力の伝達経路内に配置していない。このため、クラッチ係合による力の伝達に影響される減速機構への負荷が少なく、この負荷による異音等を考慮する必要はない。よって、減速機構には精度が要求されないので、例えば一般的な遊星歯車機構で構成することができ、従来に比し安価な装置とすることができる。
以下、本発明の望ましい実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスタビライザ制御装置を示し、図3に、これを備えた車両の全体構成を示す。先ず図3において、車体(図示せず)にロール方向の運動が入力された場合に、ねじりばねとして作用する前輪側スタビライザSBfと後輪側スタビライザSBrが配設されている。これら前輪側スタビライザSBf及び後輪側スタビライザSBrは、車体のロール運動である車体ロール角を抑制するためのねじり力をスタビライザアクチュエータ(以下、単にアクチュエータという)FT及びRTによって断続し得るように構成されている。
尚、これらアクチュエータFT及びRTは電子制御装置ECU内のスタビライザ制御ユニットECU1によって制御される。前輪側スタビライザSBfの構成例(SBrも同様の構成)として左右に、第1のスタビライザバー11及び第2のスタビライザバー12に二分割され、夫々の一端が左右の車輪WHxx(添字xxは各車輪を意味し、frは右側前輪、fl左側前輪、rrは右側後輪、rlは左側後輪を示す)に接続され、夫々の他端がアクチュエータFT内で断続可能に連結されている(詳細は後述する)。尚、第1及び第2のスタビライザバー11及び12は保持手段M1及びM2により車体に保持される。
各車輪WHxxには車輪速度センサWSxxが配設され、これらが電子制御装置ECUに接続されており、各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号が電子制御装置ECUに入力されるように構成されている。更に、ステアリングホイールSWの操舵角(ハンドル角)δfを検出する操舵角センサSA、車両の前後加速度Gxを検出する前後加速度センサXG、車両の横加速度Gyを検出する横加速度センサYG、車両のヨーレイトYrを検出するヨーレイトセンサYR等が電子制御装置ECUに接続されている。
尚、電子制御装置ECU内には、スタビライザ制御ユニットECU1のほか、ブレーキ制御ユニットECU2、操舵制御ユニットECU3等が構成されており、これらの制御ユニットECU1乃至3は夫々、通信用のCPU、ROM及びRAMを備えた通信ユニット(図示せず)を介して通信バスに接続されている。而して、各制御システムに必要な情報を他の制御システムから送信することができる。アクチュエータFT及びRTは実質的に同じ構成であり、何れも、例えば図1に示すクラッチ機構CLを備え、スタビライザ制御ユニットECU1によって、クラッチ機構CLが断続制御される。
図1において、第1及び第2のスタビライザバー11及び12が同軸上に配置され、夫々の先端部11a及び先端部12aの軸方向端面が対峙するように近接配置されている。そして、第1のスタビライザバー11の先端部11aに対し第2のスタビライザバー12の先端部12aが近接配置され、第1のスタビライザバー11の先端部11aを収容するように、ハウジング22が第2のスタビライザバー12の先端部12aに固定されている。尚、本実施形態では、第1のスタビライザバー11の先端部11aには、その軸方向端面側からボルト11bが螺合されており、そのボルト11bの頭部を収容し得るように、第2のスタビライザバー12の先端部12aに凹部12gが形成されている。
本実施形態では、ハウジング22は容器状に形成されており、この開口端部にスプライン結合により一体的に接合される筒状のハウジング21と、このハウジング21の開口端部にハウジング21と一体に固定される蓋部材23によって、全体のハウジング20が構成されている。ハウジング22にはリング部材22aが固着されており、このリング部材22aが第2のスタビライザバー12の先端部12aにスプライン結合されている。従って、ハウジング22は第2のスタビライザバー12と一体となって回動する。そして、ハウジング20内にはクラッチ機構CLが収容され、第1のスタビライザバー11と第2のスタビライザバー12との間を連結状態と開放状態に切り換えるように構成されている。
次に、本実施形態のクラッチ機構CLは、ハウジング20内に収容された円筒部材30を有し、この円筒部材30は円筒部31と軸部32から成り、軸部32が第1のスタビライザバー11の先端部11aに固定されている。この軸部32は、軸受62を介して、ハウジング22に対して相対的に回転可能に支持されている。尚、軸受62はリテーナ62aを介してボルト11bによって第1のスタビライザバー11に保持されている。また、電動モータ50がハウジング20内に収容されており、その出力軸である中空部材60内に、第1のスタビライザバー11が収容されている。この中空部材60は、その一端部が軸受63aを介してハウジング20(の蓋部材23)に回転自在に支持されると共に、他端部が軸受63bを介してハウジング21に回転自在に支持されており、電動モータ50がオンとされると、第1のスタビライザバー11の軸回りを回転する。更に、中空部材60の先端には、断面楕円形状のカム部材61が設けられている。
ハウジング22の内周面には係止部22eが形成されており、この係止部22eに対向する位置に、図2に示すように、一対のレバー71及び72が夫々ピン73及び74を中心に揺動自在に支持されている。また、係合部材を構成する一対の円弧状部材41及び42の各々の一端が係止部22eの対向する位置で係止され、且つ、一対のレバー71及び72のハウジング22への支持部近傍が一対の円弧状部材41及び42の各々の他端に当接すると共に、一対のレバー71及び72の自由端近傍がカム部材61の外周面に当接するように配置されており、てこリンクが構成されている。そして、一対のレバー71及び72間にリターンスプリング81が張架されると共に、一対の円弧状部材41及び42間にリターンスプリング82が張架されており、夫々、両部材が近接する方向に付勢されている。而して、係合部材たる一対の円弧状部材41及び42は、その外周面が、円筒部材30における円筒部31の内周面(以下、単に円筒部材30の内周面という)に当接して周方向に摩擦係合する係合位置(オン)と、円弧状部材41及び42の外周面が円筒部材30の内周面から離隔して自由状態となる自由位置(オフ)の二位置間を移動可能に配置されている。尚、図2においては、各部材間の関係を分かり易くするため、一部を除きハッチングを省略し、円筒部材30を破線で示している。
図2に示すように、電動モータ50の停止時には一対の円弧状部材41及び42の外周面と円筒部材30の内周面との間に間隙が形成され、円弧状部材41及び42の外周面と円筒部材30の内周面とは摩擦係合することなく開放状態(オフ)とされているが、電動モータ50の回転駆動時には円弧状部材41及び42の外周面と円筒部材30の内周面とが摩擦係合状態(オン)となる。即ち、電動モータ50によって、カム部材61が中空部材60の軸回りに略90°回転駆動され、カム部材61の(長径の)外周面が一対のレバー71及び72を押圧すると、両レバーが離隔する方向に揺動し、これにより、一対の円弧状部材41及び42は、対向する端面が離隔する方向に駆動されるが、円弧状部材41及び42の各々の一端は係止部22eに係止されているため、円弧状部材41及び42の外周面は円筒部材30の内周面に押接される。このように、電動モータ50は上記の係合位置と自由位置に切り換える駆動手段として機能し、この駆動手段、円筒部材30及び係合部材たる一対の円弧状部材41及び42によって、クラッチ機構CLが構成されている。
而して、電子制御装置ECUにおいて、操舵角センサSA、前後加速度センサXG、横加速度センサYG、ヨーレイトセンサYR等の検出信号に基づき、車両が通常の旋回走行状態にあると判定された場合には、スタビライザ制御ユニットECU1によりクラッチ機構CLが連結状態とされ、第1及び第2のスタビライザバー11及び12によって所期のねじり力が加えられる。この結果、車体ロール角が適切に抑制され、円滑に旋回走行を行うことができる。一方、電子制御装置ECUにおいて、(直進中を含み)悪路や凹凸路面といった走行路面状態の変動が激しいと判定された場合には、クラッチ機構CLが開放状態とされ、第1及び第2のスタビライザバー11及び12間の相対的回転が許容されるので、良好な乗り心地を維持することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1及び第2のスタビライザバー11及び12の軸方向端面間の間隙は極めて小さく、クラッチ機構CLが連結状態にあるときには一体の(分割前の)スタビライザバーと略同じ全長のスタビライザとしての機能を確保し得るので、一体のスタビライザバーと略同じ外径及び重量とすることができる。しかも、クラッチ機構CLは、断続に大きな力を必要とせず小型の電動モータ50による90°以内の回転駆動で足りるため、径方向の寸法を小さく構成することができ、ハウジング20内に適切に配置することができる。従って、装置全体として一層の小型化が可能となる。更に、円弧状部材41及び42と円筒部材30の軸方向長さを長くすることによって所望の摩擦係合力を確保することができるので、径方向の寸法を一層小さく構成することができる。
次に、図4及び図5は本発明の他の実施形態を示すもので、この実施形態は、電動モータ50とカム部材61との間に減速機構RDを配置し、この減速機構RDにより電動モータ50の回転数を低減してカム部材61を回転駆動するように構成したものである。この実施形態の減速機構RDは、図4及び図5に示すように、サンギア64、プラネタリギヤ65、キャリア66及びリングギア67を有する遊星歯車機構で構成されている。このうち、サンギア64は入力軸たる中空部材60に固定され、プラネタリギヤ65は出力軸たるキャリア66に回転自在に支持されている。この実施形態では、リングギア67はハウジング20の内周面に一体的に形成されているが、リングギア67を別体として形成しハウジング20内に嵌着することとしてもよい。尚、この実施形態では、カム部材61はキャリア66の軸部先端に設けられている。その他の構成は図1及び図2に記載の実施形態と同様であるので、実質的に同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
而して、本実施形態においては、上記の遊星歯車機構によって一定の減速比の減速機構RDが構成され、電動モータ50が回転駆動されると、中空部材60がその軸を中心に回転し、一定の減速比でキャリア66がその軸を中心に回転する。このキャリア66の回転に伴い、カム部材61がキャリア66の軸回りに略90°回転駆動され、カム部材61の(長径の)外周面が一対のレバー71及び72を押圧すると、両レバーが離隔する方向に揺動する。これにより、一対の円弧状部材41及び42は、対向する端面が離隔する方向に駆動されるが、円弧状部材41及び42の各々の一端は係止部22eに係止されているため、円弧状部材41及び42の外周面は円筒部材30の内周面に押接される。
上記減速機構RDの構成から明らかなように、本実施形態によれば、前掲の特許文献2に記載のような高精度の減速機構は必要とされないので、従来に比し安価な装置とすることができる。また、電動モータ50の回転を制御することにより所謂半クラッチ作動を設定し得るように構成することもでき、所望のスタビライザ制御が可能となる。
本発明の一実施形態に係るスタビライザ制御装置を示す横断面図である。 本発明の一実施形態に係るスタビライザ制御装置を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るスタビライザ制御装置を備えた車両の概要を示す構成図である。 本発明の他の実施形態に係るスタビライザ制御装置を示す横断面図である。 本発明の他の実施形態に供する減速機構における、遊星歯車機構部分を示す縦断面図である。
符号の説明
SBf 前輪側スタビライザ
SBr 後輪側スタビライザ
FT,RT アクチュエータ
WHfr, WHfl, WHrr, WHrl 車輪
ECU 電子制御装置
CL クラッチ機構
11 第1のスタビライザバー
12 第2のスタビライザバー
20,21,22 ハウジング
23 蓋部材
30 円筒部材
41,42 円弧状部材
50 電動モータ
60 中空部材
61 カム部材
71,72 レバー
RD 減速機構

Claims (3)

  1. 車両の左右車輪間に配設される一対のスタビライザバー間をクラッチ機構によって連結状態と開放状態に切り換えるスタビライザ制御装置において、一方の車輪側の第1のスタビライザバーの先端部に対し他方の車輪側の第2のスタビライザバーの先端部を近接配置し、前記第1のスタビライザバーの先端部を収容するように前記第2のスタビライザバーの先端部に固定するハウジングと、該ハウジング内に収容すると共に前記第1のスタビライザバーの先端部に固定する円筒部材と、該円筒部材の内周面に対し、外周面が当接して周方向に摩擦係合する係合位置と、外周面が離隔して自由状態となる自由位置の二位置間を移動可能に、前記ハウジングに支持する係合部材と、該係合部材を駆動して前記係合位置と前記自由位置に切り換える駆動手段とを備え、該駆動手段、前記円筒部材及び前記係合部材によって前記クラッチ機構を構成することを特徴とするスタビライザ制御装置。
  2. 前記クラッチ機構は、前記第1のスタビライザバーを収容すると共に前記ハウジング内に回転自在に支持し、一端にカム部材を有する中空部材と、前記ハウジング内に収容し前記中空部材を前記第1のスタビライザバーの軸回りに回転駆動する電動モータと、前記ハウジングの内周面に形成する係止部と、該係止部に対向する位置に揺動自在に支持する一対のレバーとを備え、前記係合部材が一対の円弧状部材から成り、該一対の円弧状部材の各々の一端を前記係止部の対向する位置に係止し、且つ、前記一対のレバーの前記ハウジングへの支持部近傍が前記一対の円弧状部材の各々の他端に当接すると共に、前記一対のレバーの自由端近傍が前記カム部材の外周面に当接するように配置し、前記電動モータによる前記カム部材の前記中空部材の軸回り回転に応じて前記一対のレバーを揺動させて、前記一対の円弧状部材の外周面を前記円筒部材の内周面に押接するように構成したことを特徴とする請求項1記載のスタビライザ制御装置。
  3. 前記電動モータと前記カム部材との間に減速機構を配置し、該減速機構により前記電動モータの回転数を低減して前記カム部材を回転駆動するように構成したことを特徴とする請求項2記載のスタビライザ制御装置。
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