JP2010234947A - スタビライザ制御装置 - Google Patents

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    • B60G21/0553Mounting means therefor adjustable
    • B60G21/0555Mounting means therefor adjustable including an actuator inducing vehicle roll

Abstract

【課題】従来の波動歯車機構及び不思議遊星歯車機構に比べて部品点数が少なく安価となり、高い剛性を有する回転トルク低減機構を備えたスタビライザ制御装置を提供する。
【解決手段】スタビライザ制御装置は、左右の車輪に配設された第1スタビライザバー11及び第2スタビライザバー12の先端部11a、12aが近接配置されている。そして、第1先端部11aを収容し、第2先端部12aを固定するハウジング50内には、第1先端部11aに取り付けられたトルク伝達部材80と、クラッチ機構40に作用する回転トルクを低減する複合ハイポサイクロイド機構20と、第1スタビライザバー11を挿通し、ハウジング50内に回転自在に支持されている中空部材30と、一対のスタビライザバー間を断続させるクラッチ機構40が備えられている構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、左右の車輪間に配設する一対のスタビライザバーをクラッチ機構によって断続させるスタビライザ制御装置に関するものである。
近年では、車両の旋回走行中にスタビライザバーの作用により適切なロールモーメントを外部から付与し、旋回時の車両のロールを低減又は抑制するスタビライザ制御装置が、車両に採用されている。例えば、特許文献1では、左右の車輪に繋がるスタビライザバーを二分割し、両者間にクラッチ機構を設けて左右のスタビライザバーを連結状態又は開放状態にする構成となっている。このスタビライザ制御装置は、一方のスタビライザバーから作用する回転トルクを低減する回転トルク低減機構を他方のスタビライザバーとの間に設け、クラッチ機構に作用する負荷を抑制し、クラッチ機構の小型化を実現している。
このスタビライザ制御装置のクラッチ機構は、一方の第1スタビライザバーが挿通される中空部材の外側に回転部材が固定されており、中空部材と回転部材を収容するハウジングには摩擦板と電磁駆動ソレノイドが固定されている。クラッチ機構は、この電磁駆動ソレノイドによって摩擦板を回転部材と係合させ、連結状態(摩擦係合状態)と開放状態に切り換えている。
特許文献1の回転トルク低減機構は、第1スタビライザバー及びハウジングに固定された入力部と、中空部材に固定された出力部とで構成されている。この回転トルク低減機構は、入力部に伝達された回転を増速させて出力部へと伝達することで、クラッチ機構に作用する回転トルクを低減するようにしている。この場合、回転トルク低減機構としては、大きな減速比が得られる波動歯車機構及び不思議遊星歯車機構が知られている。
まず、特許文献1の波動歯車機構は、中空部材にスプライン結合された楕円ギヤが、一体的に嵌合されていて、第1スタビライザバーに固定されている可撓性ギヤと連動するようなハーモニックドライブが採用され、楕円ギヤが、ハウジングに固定された歯数の異なるリングギヤと噛合している。そして、不思議遊星歯車機構は、中空部材に対してスプライン結合を用いてサンギヤが嵌合されている。また、第1スタビライザバー及びハウジングには、歯数の違う2つの内歯歯車である第1リングギヤと第2リングギヤが固定されている。このリングギヤに噛合して共通の遊星歯車として、歯数が同数である複数のプラネタリギヤが、第1スタビライザバーの軸を中心に公転可能に支持されている構成となっている。
特開2008−120175号公報(図1、3)
上記の特許文献1に開示されたハーモニックドライブ式の波動歯車機構は、歯車の形状が特異であり高価である。更に、構成部材である可撓性ギヤは、可撓性を持つために肉厚が薄い形状であり、耐振動のために軸長が長い構造となってしまい、スタビライザ制御装置が軸方向に大きくなる。また、不思議遊星歯車機構については、サンギヤやリングギヤプラネタリギヤ等の複数の歯車により構成されているために部品点数が多く高価であり、回転トルク低減機構も大掛かりな機構となるため装置全体として小型化が望まれる。
そこで、本発明は、左右の車輪間に配設する一対のスタビライザバーを断続させるクラッチ機構を備えたスタビライザ制御装置において、従来の波動歯車機構及び不思議遊星歯車機構に比べて部品点数が少なく安価となり、高い剛性を有するスタビライザ制御装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、車両の左右両輪間に設けられた一対のスタビライザバー間を連結状態と開放状態に切り換えるスタビライザ制御装置において、左右の車輪の一方に配設された第1スタビライザバーの第1先端部に対して他方の車輪に配設された第2スタビライザバーの第2先端部が近接配置され、前記第1先端部を収容し、前記第2先端部を固定するハウジングと、該ハウジング内で前記第1先端部と一体回転するトルク伝達部材と、該トルク伝達部材と一体回転し、前記トルク伝達部材に作用する回転トルクを低減して出力部に出力する複合ハイポサイクロイド機構と、前記第1スタビライザバーを挿通し、前記ハウジング内に回転自在に支持され、前記複合ハイポサイクロイド機構の前記出力部と一体回転する中空部材と、該中空部材と前記ハウジングとの間に配置され、前記一対のスタビライザバーを連結状態と開放状態に切り換えるクラッチ機構とを備えることとしたものである。
この場合、前記複合ハイポサイクロイド機構は、前記中空部材に嵌合し一体となって回転する軸部及び偏心円板部を有する偏心シャフトと、前記偏心円板部に嵌合し該偏心円板部と同軸で回転する中間外歯歯車と、前記ハウジングに固定され前記中間外歯歯車に噛合する固定内歯歯車と、該固定内歯歯車より多い歯数を有し、前記中間外歯歯車に噛合し前記トルク伝達部材に嵌合された入力内歯歯車とで構成されているとよい。また、前記複合ハイポサイクロイド機構の前記入力内歯歯車及び前記固定内歯歯車とが同軸で並設されているとよい。
更に、前記ハウジングは、前記トルク伝達部材と前記偏心シャフトとを支持する軸受を備え、該軸受は、前記トルク伝達部材及び前記ハウジングを支持する第1軸受と、前記トルク伝達部材及び前記偏心シャフトの一端を支持する第2軸受と、前記偏心シャフトの他端及び前記ハウジングを支持する第3軸受とを有し、前記第1軸受から前記第3軸受が同軸上に配設されており、前記偏心シャフトが前記第2軸受及び前記第3軸受に固定されているとよい。
更にその上、前記トルク伝達部材は、前記偏心シャフト側に段部を有し、該段部と前記偏心シャフトの一端が前記第2軸受を介して固定されているとよい。
本発明によれば、スタビライザ制御装置は、この複合ハイポサイクロイド機構によって、従来の波動歯車機構に用いられる高精度な可撓性ギヤは必要なく、安価な歯車を用いることができる。更に、複合ハイポサイクロイド機構は、従来の不思議遊星歯車機構に比べて構成部品が少なく、組付けも容易となる。また、一方の第1スタビライザバーの入力を複合ハイポサイクロイド機構に伝達するトルク伝達部材は、波動歯車機構の可撓性ギヤよりも肉厚が厚くでき、軸長が短くなり、部材間の距離を短く保つことで従来の可撓性ギヤよりも剛性を増すことができる。更に、部品点数を少なくすることで回転トルク低減機構の小型化が可能となり、軸長が短いトルク伝達部材によって、スタビライザ制御装置全体の小型化が可能となる。
この場合、複合ハイポサイクロイド機構は、ハーモニックドライブ式の波動歯車機構と比べて歯車の形状が簡素である。そして、複合ハイポサイクロイド機構は、不思議遊星歯車機構と比べて、構成する部品点数が少ない。また、複合ハイポサイクロイド機構の入力内歯歯車及び固定内歯歯車とが同軸で並設されていると、両歯車間が小さくなることで、偏心シャフトへ加わる負荷を低減し、複合ハイポサイクロイド機構としての剛性を高めることができる。また、両歯車の間隙が小さくなることは、回転トルク低減機構としての軸方向の幅が小さくなるために、スタビライザ制御装置は、軸方向における小型化が可能となる。
更に、軸受は、ハウジングと偏心シャフトとトルク伝達部材とを互いに支持することで、軸心の位置決め精度を増すことができる。そして、各部材が軸受を介して係合することで、スタビライザ装置は剛性を高められる。従って、軸受が軸心の位置決め精度の向上や部材間が係合することにより、複合ハイポサイクロイド機構は、入力から出力までの力の損失が少なく、回転トルクを効率よく低減できる。
更にその上、トルク伝達部材は、偏心シャフト側に段部を形成させ、段部と偏心シャフトの一端が第2軸受を介して固定されており、段部を形成することで、偏心シャフト及び第2軸受と係合することができる。これにより、部材間が密接に係合することで、複合ハイポサイクロイド機構としての剛性が高められる。
本発明の実施形態に係るスタビライザ制御装置の断面図を示す。 図1に示すII−II断面図を示す。 図1に示すIII−III断面図を示す。 本発明の実施形態に係るスタビライザ制御装置を車両に適用した場合のシステム構成図を示す。
以下、本発明の望ましい実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスタビライザ制御装置1の構成を示し、スタビライザ制御装置1を車両に適用した図4を参照して、最初に全体を説明する。車体(図示せず)にロール方向の加速度が作用した場合に、ねじりばねとして作用する前輪側スタビライザSBfと後輪側スタビライザSBrが左右に配設されている。これら前輪側スタビライザSBf及び後輪側スタビライザSBrは、車体のロール運動である車体ロール角を抑制するためのねじり力をスタビライザアクチュエータ(以下、単にアクチュエータという)FT及びRTによって断続し得るように構成されている。尚、これらアクチュエータFT及びRTは電子制御装置ECU内のスタビライザ制御ユニットECU1によって制御される。前輪側スタビライザSBfの構成例(SBrも同様の構成)として左右に、第1スタビライザバー11及び第2スタビライザバー12に二分割され、各々の一端が左右の車輪WHxx(添字xxは各車輪を意味し、frは右側前輪、fl左側前輪、rrは右側後輪、rlは左側後輪を示す)に接続され、各々の他端がアクチュエータFT内で断続可能に連結されている(詳細は後述する)。尚、第1スタビライザバー11及び第2スタビライザバー12は保持手段M1及びM2により車体に保持される。
各車輪WHxxには車輪速度センサWSxxが配設され、これらが電子制御装置ECUに接続されている。各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号が電子制御装置ECUに入力されるように構成されている。更に、ステアリングホイールSWの操舵角(ハンドル角)δfを検出する操舵角センサSA、車両の前後加速度Gxを検出する前後加速度センサXG、車両の横加速度Gyを検出する横加速度センサYG、車両のヨーレイトYrを検出するヨーレイトセンサYR等が電子制御装置ECUに接続されている。
尚、電子制御装置ECU内には、スタビライザ制御ユニットECU1のほか、ブレーキ制御ユニットECU2、操舵制御ユニットECU3等が構成されており、これらの制御ユニットECU1乃至3は各々、通信機能を備えたCPU、ROM及びRAMを備えた通信ユニット(図示せず)を介して通信バスに接続されている。而して、各制御システムに必要な情報を他の制御システムから送受信することができる。アクチュエータFT及びRTは実質的に同じ構成であり、何れも、例えば図1に示す複合ハイポサイクロイド機構20とクラッチ機構40を備え、スタビライザ制御ユニットECU1の指令によって、クラッチ機構40が断続制御される。
次に、図1を参照にして、スタビライザ制御装置1の構成について説明する。第1スタビライザバー11の第1先端部11aに対して、第2スタビライザバー12の第2先端部12aが近設配置され、第1先端部11aを収容するように、第2ハウジング52が第2先端部12aに固定されている。また、第1先端部11aの外周には、トルク伝達部材80がスプライン嵌合され、第1スタビライザバー11と一体回転する構成となっている。本実施形態では、第2ハウジング52はトルク伝達部材80を外側から覆うように複数の段部を有する形状を呈し、この第2ハウジング52の開口に対してスプライン嵌合により一体的に接合される筒状の第1ハウジング51の一端が固定されている。この第1ハウジング51の他端は、第1ハウジング51と同軸に配置され、円筒部を有する蓋部材53によって閉塞されており、第1ハウジング51と第2ハウジング53によって全体のハウジング50が構成されている。第2ハウジング52及びトルク伝達部材80は、第1スタビライザバー11及び第2スタビライザバー12に作用する回転トルクを低減する複合ハイポサイクロイド機構20の入力部となっており、両者間の相対的回転トルクを低減して出力する構成となっている。そして、複合ハイポサイクロイド機構20の出力部は、第1スタビライザバー11が内部に挿通される中空円筒状の中空部材30に固定され、中空部材30は第1ハウジング51内に対して回転自在に支持されている。更に、中空部材30と第1ハウジング51との間にクラッチ機構40が収容され、両者間を連結状態と開放状態に切り換えることが可能となっている。
先ず、第1スタビライザバー11は、図1に示すようにスプライン状となった小径の第1先端部11a、中間部11bテーパ面を介して、中間部11bよりも大径の中間部11c及びテーパ面を介して中間部11bと同径の本体部11dが連続的に形成されている。一方、第2スタビライザバー12には、先端部11a側に大径の第2先端部12aと小径の本体部12b(本体部11dと同径)が連続して形成されている。そして、第1スタビライザバー11及び第2スタビライザバー12が同軸上に配置され、第1先端部11a及び第2先端部12aの軸方向端面が対向するように近接配置される。そして、第2ハウジング52は、第2先端部12aの外周に嵌まるリング部材52aに固着されており、このリング部材52aと第2先端部12aがスプライン結合され、外側はゴムのブーツ54により覆われている。従って、第2ハウジング52は第2スタビライザバー12と一体となって回転する。尚、本実施形態では、第1先端部11aには、軸方向端面側からボルト11eが螺合されており、そのボルト11eの頭部を収容するように、第2先端部12aに凹部12cが形成されている。
次に、本実施形態の複合ハイポサイクロイド機構20について説明する。複合ハイポサイクロイド機構20は、入力側に対して出力側の回転数を増すことによって、クラッチ機構40に作用する回転トルクを低減する。図1に示すように、複合ハイポサイクロイド機構20は、偏心シャフト21、中間外歯歯車22、固定内歯歯車23及び入力内歯歯車24を備えている。偏心シャフト21は、中空部材30にセレーション結合された軸部21aに対して偏心する偏心円板部21bを有している(図2参照)。この偏心シャフト21の偏心円板部21bには、中間外歯歯車22が嵌合されて偏心シャフト21と一体回転する。そして、中間外歯歯車22は、第2ハウジング52の内周に固定されている固定内歯歯車23と噛合している(図3参照)。また、図2及び図3に示すように、トルク伝達部材80には、固定内歯歯車23よりも歯数が多く、中間外歯歯車22と噛合する入力内歯歯車24が嵌合されている。この入力内歯歯車24が、固定内歯歯車23と並設されており、両歯車の間隙は小さく抑えられている。また、複合ハイポサイクロイド機構20の歯車は、中間外歯歯車22、固定内歯歯車23、入力内歯歯車24の順に歯数が多くなる。(例えば、入力内歯歯車24は固定内歯歯車23よりも歯数が1枚多い)
次に、本実施形態のクラッチ機構40について説明する。クラッチ機構40は、複合ハイポサイクロイド機構20に隣接して中空部材30に固定され一体回転する回転部材41と、この回転部材41に対して軸方向に対向して設けられた摩擦板(可動子)42を電磁力の作用により吸着する摩擦状態と開放状態に切り換えるソレノイド43(電磁駆動手段を構成)を備えている。このソレノイド43は、第1ハウジング51内の中空部材30の外周に配置され、回転部材41に対し複合ハイポサイクロイド機構20が設けられている側とは軸方向の反対側で第1ハウジング51の内周にボルトにより固定されている。環状の摩擦板42に対向する回転部材41は、摩擦板42より小径となっており、中空部材30の中央位置に嵌合され、キー41aによって回転が阻止される。それと共に、回転部材41は、軸方向に当接して設けられているスナップリング41bによって、軸方向移動が阻止されるように中空部材30に固定されて一体回転するようになっている。尚、回転部材41と摩擦板42との間には板ばね(図示せず)が介在されている。而して、ソレノイド43の非励磁時には両者間に間隙が形成され、回転部材41と摩擦板42とが開放状態となる。一方、ソレノイド43の励磁時には回転部材41と摩擦板42とが当接して摩擦状態となり、一体回転する。尚、ソレノイド43の励磁時に回転部材41と摩擦板42とが開放状態とされ、ソレノイド43の非励磁時に回転部材41と摩擦板42とが摩擦状態となるように構成することとしてもよい。
中空部材30は、図3に示すように偏心シャフト21と回転部材41を支持し、ハウジング50内に回転自在に支持されている。この場合、中空部材30は、その一方では、保持軸受61aを介して第1ハウジング51に回転自在に支持されると共に、他方では保持軸受61bを介して蓋部材53に回転自在に支持されている。
更に、第1ハウジング51内には、第1スタビライザバー11と第2スタビライザバー12との間の相対回転を検出するための回転センサ70が蓋部材53の軸方向端面と対向して配置されている。本実施形態の回転センサ70は、中空部材30に嵌着された環状の磁石71と、軸方向に対向するように第1ハウジング51内に配置されたホールICで構成されているが、例えば光学式ロータリーエンコーダ等、他の回転センサを用いてもよい。
次に、軸受60について説明する。ハウジング50内には、中空部材30を支持する保持軸受61a、61bと第1軸受62と第2軸受63と第3軸受64が備えられ、これらの軸受を総称して軸受60とする。第1軸受62は、第2ハウジング52とトルク伝達部材80との間に介在し、第2ハウジング52に対してトルク伝達部材80を回転可能に支持している。そして、第2軸受63は、トルク伝達部材80の内面と偏心シャフト21の外周面との間に介在し、トルク伝達部材80に対して偏心シャフト21を支持し、第3軸受64は、偏心シャフト21と第1ハウジング51との間に介在し、第1ハウジング51に対して偏心シャフト21を回転可能に支持している。第1軸受62は、第1先端部11aに嵌合されたトルク伝達部材80と第2先端部12aに固定された第2ハウジング52との間に配置されており、第1先端部11aと第2先端部12aとを間接的に支持する軸受である。このため、第1先端部11aと第2先端部12aとの軸芯を高精度で出す役割を担う。また、第1軸受62は、カップ状のリテーナ62aを介して軸方向端部からボルト11eによって第1スタビライザバー11に保持されている。更に、第2軸受63は、トルク伝達部材80の内面と偏心シャフト21の軸方向のフランジ状となった一方の軸部21aとの間に配置され、トルク伝達部材80及び軸部21aの一端と係合している。そして、第3軸受64は、偏心シャフト21の軸方向のフランジ状となった他方の軸部21aと第1ハウジング51との間に配置され、軸部21aの他端と係合することにより第2軸受63と共に偏心シャフト21を支持している。従って、複合ハイポサイクロイド機構20では、第1軸受62から第3軸受64を用いて偏心シャフト21、ハウジング50、トルク伝達部材80を支持することにより、各部材間の係合が強くなることで剛性が高くなる。更に、回転中心が同軸上にある軸受60によってハウジング50内の各部材を支持することは、スタビライザ制御装置1を組付ける上で高精度な軸芯を出すことが可能となる。
次に、トルク伝達部材80について説明する。トルク伝達部材80は、偏心シャフト21側に2つの段部81、82が形成されている。第1段部81は、第2軸受63を介して偏心シャフト21の一方の軸部21aと係合している。また、第2段部82は、トルク伝達部材80と複合ハイポサイクロイド機構20との連結部となり、入力内歯歯車24が嵌合されるための円柱状の空間が形成されている。そして、複合ハイポサイクロイド機構20は、段部82によって入力内歯歯車24が嵌合され、偏心シャフト21においても軸受62を介して段部81に支持され、中間外歯歯車22と入力内歯歯車24は噛合している。よって、複合ハイポサイクロイド機構20は、複数の接点で支持されるので、衝撃等による部品のずれが少なくなり、安定した出力を行うことができる。
また、トルク伝達部材80の形状及び複合ハイポサイクロイド機構20の固定内歯歯車23及び入力内歯歯車24の関係より、複合ハイポサイクロイド機構20は、部品点数が少なく、装置内の空間を有効に利用しつつ組付けることができる。これにより、スタビライザ制御装置1は、軸方向の長さが短くなり、小型化が可能となる。
以上のように本実施形態によれば、クラッチ機構40のソレノイド44が非励磁時とされている場合は、回転部材41と摩擦板42とは開放状態にあり、中空部材30とハウジング50とは係合することなく分離される。従って、第1スタビライザバー11と第2スタビライザバー12とは分離され、各々拘束されない自由な状態となる。これに対して、クラッチ機構40のソレノイド44が励磁されると、回転部材41と摩擦板42とは摩擦状態となり両者は係合し、中空部材30とハウジング50とは連結された状態となる。即ち、第1スタビライザバー11と第2スタビライザバー12は、複合ハイポサイクロイド機構20、中空部材30、クラッチ機構40、ハウジング50を介して連結状態となり、第1スタビライザバー11と第2スタビライザバー12が一体となって動き、スタビライザとして機能する。その際、第1スタビライザバー11に作用する力は、トルク伝達部材80を介して入力内歯歯車24に伝えられる。そして、偏心シャフト21に嵌合された中間外歯歯車22が歯数の違う入力内歯歯車24及び固定内歯歯車23と噛合することによって、偏心シャフト21が嵌合されている中空部材30は、回転数が増速され、出力部の回転トルクを低減することができる。しかし、回転トルク低減機構がない場合には、クラッチ機構40が摩擦係合状態となるために、回転部材41と摩擦板42とを係合するのに必要な力は大きくなり、クラッチ機構40の大型化の要因となる。従って、本発明の複合ハイポサイクロイド機構20の回転トルクの低減により、クラッチ機構40に作用する回転トルクを低減することができる。即ち、クラッチ機構40を摩擦係合状態となるために必要な力を小さくすることで、クラッチ機構40の小型化を実現している。
また、スタビライザ制御装置1の回転トルク低減機構に複合ハイポサイクロイド機構20を用いているので、従来の波動歯車機構と比べて各歯車の形状が簡素であり、差動歯車機構と比べて部品点数が少ないために安価となる。更に、スタビライザ制御装置1は、軸受60の組付け方やトルク伝達部材80の形状によって各部材間が密接に係合するために、従来よりも剛性を高めることが可能となる。また、複合ハイポサイクロイド機構20は各歯車の間隙が小さく、トルク伝達部材80はハウジング50内を有効利用した形状となっているので、スタビライザ制御装置1は軸方向に対しての小型化が可能となる。
SBf 前輪側スタビライザ
SBr 後輪側スタビライザ
FT,RT アクチュエータ
WHfr,WHfl,WHrr,WHrl 車輪
ECU 電子制御装置
11 第1のスタビライザバー
12 第2のスタビライザバー
20 複合ハイポサイクロイド機構
21 偏心シャフト
22 中間外歯歯車
23 固定内歯歯車
24 入力内歯歯車
30 中空部材
40 クラッチ機構
50 ハウジング
53 蓋部材
60(61a、61b、62、63、64) 軸受
80 トルク伝達部材

Claims (5)

  1. 車両の左右両輪間に設けられた一対のスタビライザバー間を連結状態と開放状態に切り換えるスタビライザ制御装置において、
    左右の車輪の一方に配設された第1スタビライザバーの第1先端部に対して他方の車輪に配設された第2スタビライザバーの第2先端部が近接配置され、
    前記第1先端部を収容し、前記第2先端部を固定するハウジングと、
    該ハウジング内で前記第1先端部と一体回転するトルク伝達部材と、
    該トルク伝達部材と一体回転し、前記トルク伝達部材に作用する回転トルクを低減して出力部に出力する複合ハイポサイクロイド機構と、
    前記第1スタビライザバーを挿通し、前記ハウジング内に回転自在に支持され、前記複合ハイポサイクロイド機構の前記出力部と一体回転する中空部材と、
    該中空部材と前記ハウジングとの間に配置され、前記一対のスタビライザバーを連結状態と開放状態に切り換えるクラッチ機構とを備えることを特徴としたスタビライザ制御装置。
  2. 前記複合ハイポサイクロイド機構は、前記中空部材に嵌合し一体となって回転する軸部及び偏心円板部を有する偏心シャフトと、
    前記偏心円板部に嵌合し該偏心円板部と同軸で回転する中間外歯歯車と、前記ハウジングに固定され前記中間外歯歯車に噛合する固定内歯歯車と、
    該固定内歯歯車より多い歯数を有し前記中間外歯歯車に噛合し前記トルク伝達部材に嵌合された入力内歯歯車とを備えることを特徴とした請求項1記載のスタビライザ制御装置。
  3. 前記複合ハイポサイクロイド機構は、前記入力内歯歯車及び前記固定内歯歯車とが同軸で並設されていることを特徴とした請求項2記載のスタビライザ制御装置。
  4. 前記ハウジングは、前記トルク伝達部材と前記偏心シャフトとを支持する軸受を備え、該軸受は、
    前記トルク伝達部材及び前記ハウジングを支持する第1軸受と、
    前記トルク伝達部材及び前記偏心シャフトの一端を支持する第2軸受と、
    前記偏心シャフトの他端及び前記ハウジングを支持する第3軸受とを有し、
    前記第1軸受から前記第3軸受が同軸上に配設されており、前記偏心シャフトが前記第2軸受及び前記第3軸受に固定されていることを特徴とした請求項2記載のスタビライザ制御装置。
  5. 前記トルク伝達部材は、前記偏心シャフト側に段部を有し、該段部と前記偏心シャフトの一端が前記第2軸受を介して固定されていることを特徴とした請求項4記載のスタビライザ制御装置。
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