以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、蓄電装置をアイドリングストップ車に適用した場合について述べる。また、説明中で特にオンオフ状態が記載されていないスイッチやFETは、どちらの状態でもよいことを示す。
(参考例1)
図1は、参考例1における蓄電装置のブロック回路図である。図2は、参考例1における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図1において、太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。また、図2の電圧経時特性図においてカッコつきの記号はその時点での電圧値を示す。
図1において、蓄電装置11は主電源13と負荷15との間に接続されている。主電源13はバッテリであり、負荷15はオーディオやナビゲーション等である。
蓄電装置11は次の構成を有する。まず、主電源13と負荷15の間には第1スイッチ17が接続されている。従って、第1スイッチ17をオンにすると、蓄電回路系をバイパスして直接主電源13から負荷15に電力を供給できる。なお、第1スイッチ17にはできるだけ内部抵抗値が小さく、かつ外部からオンオフ制御が可能な、例えばリレーが用いられている。
また、主電源13には充電回路19が接続され、さらに充電回路19には蓄電部21が接続されている。従って、蓄電部21は充電回路19によって所定の電圧まで充電される。なお、充電回路19は充電を制御する際に蓄電部21の電圧Vtを検出しているが、この電圧Vtを出力する機能を有している。また、蓄電部21は急速充放電特性に優れる電気二重層キャパシタを用いた。
蓄電部21と負荷15の間には第2スイッチ23が接続されている。従って、第2スイッチ23をオンにすると、蓄電部21の電力が負荷15に供給される。なお、第2スイッチ23は第1スイッチ17と同様にリレーを用いた。また、第2スイッチ23の出力側には外部電源供給スイッチ25が接続されている。外部電源供給スイッチ25の出力は車両側の外部制御回路(図示せず)の電源端子Vccに接続されている。従って、例えば車両の使用を終了した後に外部制御回路を駆動する際に、外部電源供給スイッチ25をオンにすることにより蓄電部21から電力を供給することができる。なお、外部電源供給スイッチ25は外部からオンオフ制御が可能なリレーやFET等で構成される。
主電源13には、その電圧Vbを検出するための電圧検出回路27が接続されている。また、電圧検出回路27は負荷15にも接続されているので、その電圧Vaも検出することができる。なお、電圧検出回路27は主電源13の電圧Vbと負荷15の電圧Vaを切り替えて検出する構成とした。
第1スイッチ17、第2スイッチ23、外部電源供給スイッチ25、充電回路19、および電圧検出回路27には制御部29が接続されている。制御部29はマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、第1スイッチ17、第2スイッチ23、および外部電源供給スイッチ25のオンオフ制御を、それぞれオンオフ信号Sof1、Sof2、Gofにより行っている。また、制御部29は充電回路19に充電制御信号Ccontを送信することで充電制御を行うとともに、電圧信号Vtにより蓄電部21の電圧Vtを取り込んでいる。さらに、電圧検出回路27に電圧切替信号Vcontを送信することで検出したい電圧を選択し、電圧信号Vinにより選択した電圧を取り込んでいる。また、制御部29は外部制御回路とデータ信号dataにより各種制御信号やデータ信号を送受信している。
次に、このような蓄電装置の動作について説明する。
基本的な制御部29の動作の流れは、まず車両始動後に第1スイッチ17をオンにして負荷15に主電源13の電力を供給するとともに、充電回路19により主電源13の電力を蓄電部21に充電する。その後、電圧検出回路27により主電源13の電圧Vbを検出し、スタータ(図示せず)駆動により主電源13の電圧が負荷15を駆動するための最低電圧(例えば10.5V)を下回れば、第1スイッチ17をオフにすると同時に蓄電部21の電力を負荷15に供給するために第2スイッチ23をオンにする。この時、第1スイッチ17はオフなので、蓄電部21の電力が主電源13に逆流することはない。
その後、スタータ駆動が完了し、主電源13の電圧Vbが回復すれば、第2スイッチ23をオフにすると同時に第1スイッチ17をオンにして、再び主電源13から負荷15に電力を直接供給する。この時、次の電圧Vbの低下に備えて再び蓄電部21を充電する。
このような動作を繰り返すことで、アイドリングストップ後の主電源13の電圧Vbの低下時にも負荷15に電力を供給し続けられるので、負荷15を継続して駆動できる。
車両の使用が終了すれば、蓄電部21を構成する電気二重層キャパシタの寿命を延ばすために、蓄電部21の電力を放電する。
以上の動作が蓄電装置11の基本動作であるが、切替回路部分である第1スイッチ17と第2スイッチ23の高信頼性を得るために、制御部29は以下のようにしてそれらの故障判断を行っている。なお、故障判断の動作は図2を用いて説明する。
図2において、横軸は時間を、縦軸は上から順に蓄電部21の電圧Vt、負荷15の電圧Va、および主電源13の電圧Vbを示す。また、下の2つのグラフは第1スイッチ17と第2スイッチ23のタイミングチャートである。
時間t0で車両を始動すると、制御部29は前記したように第1スイッチ17をオンに、第2スイッチ23をオフにする。この状態で電圧検出回路27により負荷15の電圧Vaを検出する。第1スイッチ17が正常であれば、電圧Vaは主電源13の電圧Vbと等しくなる。従って、もし負荷15の電圧Vaが第1既定値(参考例1では負荷15を駆動できる最低電圧Vmin=10.5Vとした)以下であれば第1スイッチ17が開放故障していると判断する。なお、開放故障とはスイッチがオフのままでオンにならない故障と定義する。
ここで、もし第1スイッチ17が開放故障していれば、制御部29は直ちに外部制御回路に対し蓄電装置11が故障していることを故障信号により知らせる。これを受け、外部制御回路は運転者に警告する等により修理を促す。この場合、1ヶ所でも故障していれば蓄電装置11として動作できないので、以降の故障判断は行わない。なお、以下の説明では何らかの故障が判断された時点で、それ以降の故障判断は行わないこととする。
一方、第1スイッチ17が開放故障していなければ、次に制御部29は時間t1で第1スイッチ17をオフにする。これにより第1スイッチ17、および第2スイッチ23がオフになるため、負荷15の電圧Vaは理想的には0Vに下がる。しかし、実際にはリーク電流が流れたりノイズの影響等があるため、完全に0Vになるわけではなく、僅かに電圧を有する。この電圧値Vnは様々な検討の結果、0.1Vを超えることはなかったので、以後0.1V未満の時は0Vであるものとみなす。従って、第1スイッチ17と第2スイッチ23がオフの状態で電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Vaが第2既定値(上記した理由でVn=0.1Vとする)以上の電圧になれば、第1スイッチ17、または第2スイッチ23が短絡故障していると判断する。なお、短絡故障とはスイッチがオンのままでオフにならない故障と定義する。
もし、第1スイッチ17、または第2スイッチ23が短絡故障していれば、前記したように故障信号を外部制御回路に送信する。短絡故障していなければ、次に時間t2で第1スイッチ17をオンにする。これにより、負荷15には再び主電源13の電力が供給される。従って、時間t1からt2の間は故障判断のために負荷15への電力供給が一時的に停止する。
その後、制御部29は充電回路19を制御して蓄電部21を充電する。充電が終わると、時間t3で第1スイッチ17をオフにし、第2スイッチ23をオンにする。これにより、負荷15へは一時的に蓄電部21の電力が供給されるので、負荷15の電圧Vaは蓄電部21の電圧Vtと等しくなる。ここで、例えばエンジンが駆動している時の主電源13の電圧Vbを約14V、蓄電部21の満充電時の電圧Vtを12.8Vとすると、電圧Vtは電圧Vbより小さくなるので、図2に示すように電圧Vaは時間t3で若干低くなる。しかし、負荷15には十分駆動可能な電圧Vt(12.8V)が供給されているので、負荷15が停止することはない。
この状態で制御部29は電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Vaが第3既定値(ここでも第1既定値と同様に負荷駆動最低電圧Vminとした)以下であれば、蓄電部21の電圧が正しく負荷15に印加されていないことになるので、第2スイッチ23が開放故障していると判断する。第2スイッチ23が開放故障した時の動作は他の故障時の動作と同じである。
第2スイッチ23が開放故障していなければ、制御部29は時間t4で第1スイッチ17をオンにし、第2スイッチ23をオフにする。これにより、負荷15へは主電源13の電力が供給される。
このような動作によって、第1スイッチ17と第2スイッチ23の故障判断を終了し、以後は前記した基本動作を継続する。なお、故障判断のために必要な時間は極めて短いので、蓄電装置11の本来の動作を阻害することはない。また、制御部29はいずれかの故障を判断すれば故障信号を出力するので、高信頼性が得られる。
以上の構成、動作により、切替回路部分である第1スイッチ17と第2スイッチ23をオンオフ制御した時の負荷15の電圧Vaから、第1スイッチ17と第2スイッチ23の短絡、および開放故障を判断できるので、高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、参考例1では車両の始動後に蓄電装置11の故障判断を行っているが、これは車両使用後でもよい。この場合、制御部29は蓄電部21の電力で故障判断を行い、故障判断結果を制御部29に内蔵したメモリ(図示せず)に記憶した後、蓄電部21の電力を放電し、次回の車両始動後に直ちに外部制御回路へ故障判断結果を送信する。これにより車両走行前にすぐに蓄電装置11の故障がわかるので、より高信頼性が得られる。
また、車両使用後に故障判断を行った結果を直ちに外部制御回路に送信してもよい。この場合、次回の車両始動後にすでに蓄電装置11の故障判断結果が得られているので、さらなる高信頼性が得られる。但し、車両使用後は外部制御回路の電源が切れるので、外部制御回路が故障判断結果を受信できるように、蓄電部21の電力で外部制御回路を駆動する必要がある。具体的には、車両使用後に蓄電部21を放電するために第2スイッチ23をオンにするが、同時に外部電源供給スイッチ25をオンにして蓄電部21の電力を外部制御回路に供給している。これにより、蓄電部21の電力を有効に使用しながら放電できる。
(実施の形態1)
図3は、本発明の実施の形態1における蓄電装置のブロック回路図である。図4は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図3の太線と細線の意味は図1と同じである。また、図4の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味も図2と同じである。
図3における本実施の形態1の構成で、図1の構成と同じものには同じ番号を付して詳細な説明を省略する。すなわち、本実施の形態1の特徴は以下の通りである。
1)第1スイッチ17に替わって、主電源13と負荷15の間に主電源側バイパスFET31、および負荷側バイパスFET33を直列接続した。なお、いずれも寄生ダイオード35が形成されている。
2)第2スイッチ23に替わって、蓄電部21と負荷15の間に蓄電部側FET37、および負荷側FET39を直列接続した。これらにも寄生ダイオード35が形成されている。このように第1スイッチ17や第2スイッチ23を構成するリレーの替わりにFETを用いたので、可動部分がなくなり高信頼な構成が得られる。
3)制御部29は主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側FET39の4つのFETを独立してオンオフ制御するためにオンオフ信号Fof1、Fof2、Fof3、およびFof4をそれぞれ送信する構成とした。
4)主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vc、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdを電圧検出回路27で検出する構成とした。これにより、電圧検出回路27は電圧Va、Vb、Vc、Vdを切り替えて検出することになる。
次に、このような蓄電装置11の動作について説明する。基本動作については参考例1とほぼ同じであり、第1スイッチ17をオンオフする時は、本実施の形態1では主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33を同時にオンオフすればよく、第2スイッチ23をオンオフする時は、本実施の形態1では蓄電部側FET37と負荷側FET39を同時にオンオフすればよい。
次に、切替回路部分である4つのFETの故障判断動作について図4を参照しながら説明する。図4において、横軸は時間を、縦軸は上から順に蓄電部21の電圧Vt、負荷15の電圧Va、主電源13の電圧Vb、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vc、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdを示す。また、下の4つのグラフはそれぞれ4つのFETのタイミングチャートである。
時間t0で、制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。これにより、負荷15に主電源13の電力が供給される。なお、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33のオンオフ設定を、ノーマリーオンとし、蓄電部側FET37と負荷側FET39のオンオフ設定を、ノーマリーオフとすれば、起動時から主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにしておくことができる。
この状態で電圧検出回路27により負荷15の電圧Vaを検出する。主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33が正常であれば、電圧Vaは主電源13の電圧Vbと等しくなる。従って、もし負荷15の電圧Vaが第1既定値(本実施の形態1においても負荷駆動最低電圧Vminとした)以下であれば主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33が開放故障していると判断する。なお、この故障判断は負荷側バイパスFET33がオフであってもよい。但し、この場合は負荷側バイパスFET33の寄生ダイオード35により電圧降下ΔV(≒0.7V)が起こるので、電圧VaはVb−ΔVとなる。
主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。充電後の時間t2で制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにする。これにより、負荷15へは蓄電部21の電力が供給される。但し、負荷側FET39はオフなので、電圧Vaは蓄電部21の電圧Vtより寄生ダイオード35の電圧降下ΔVだけ低くなるが、負荷15を駆動し続けることはできる。この状態では主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33がオフなので、これらのFETが正常ならば電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcは0V近傍になる。これがもし第2既定値(参考例1で述べたVn=0.1V)以上であれば主電源側バイパスFET31が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断は負荷側バイパスFET33の替わりに蓄電部側FET37をオフにしてもよいが、この場合は故障判断中に負荷15への電力供給が断たれる。また、この故障判断は蓄電部21の充電後に行っているが、これは故障判断中に蓄電部21の電力を負荷15に供給し続けるためである。負荷15への電力供給が断たれてもよい場合は蓄電部21の充電前に上記故障判断を行ってもよい。
次に時間t3で制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。これにより、負荷15へは再び主電源13の電力が供給される。この時、蓄電部21は充電された状態なので、蓄電部側FET37と負荷側FET39が正常にオフ状態であれば、両者の接続点の電圧Vdは0V近傍になるが、蓄電部側FET37が短絡故障をしていれば電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtに、負荷側FET39が短絡故障をしていれば電圧Vdは負荷15の電圧Vaになる。従って、上記した4つのFETの状態で電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第3既定値(Vn)以上であれば蓄電部側FET37、または負荷側FET39が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断の際に負荷側バイパスFET33はオフでもよい。但し、この場合は負荷15への電力供給が寄生ダイオード35を介してなされるため、負荷15の電圧VaはVb−ΔVとなる。
次に時間t4で制御部29は蓄電部側FET37をオンにする。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第4既定値(ここでもVminとした)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。なお、時間t4からt5の故障判断は時間t3からt4の故障判断時の4つのFETの状態から蓄電部側FET37のみをオンにしているが、時間t4からt5の故障判断を行うための条件は主電源側バイパスFET31、または負荷側FET39をオフにして、蓄電部側FET37をオンにする必要がある。
次に時間t5で制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにする。この時、時間t4からt5で蓄電部側FET37がオンであるので、負荷15には蓄電部21の電力が供給される。但し、負荷側FET39はオフであるので、寄生ダイオード35の電圧降下ΔVが起こるため、負荷15の電圧VaはVt−ΔVとなる。この状態では、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33が正常にオフになっていれば両者の接続点の電圧Vcは0V近傍になる。従って、電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第5既定値(Vn)以上であれば負荷15の電圧Vaが前記接続点に回り込んでいることになるので、負荷側バイパスFET33が短絡故障していると判断する。なお、この短絡故障は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにする必要がある。
制御部29は上記した負荷側バイパスFET33の短絡故障判断と同時に、負荷側FET39の開放故障判断も行う。具体的には、負荷側FET39が正常であれば負荷15の電圧Vaは前記したようにVt−ΔVとなる。従って、負荷15の電圧Vaが第6既定値(ここでもVminとした)以下であれば負荷側FET39が開放故障していると判断する。
なお、上記故障判断を行う時の4つのFETの状態は時間t2からt3の場合と全く同じであるので、時間t2からt3の故障判断を充電後に行う際は、時間t2からt3の故障判断と時間t5からt6の故障判断を同時に行ってもよい。この場合、電圧Vcが第2既定値(=第5既定値=Vn)以上であれば主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33が短絡故障していると判断する。このようにすれば、3つの故障判断を同時に行えるので、さらに短時間で故障判断が可能となる。但し、時間t2からt3の故障判断を蓄電部21の充電前に行う場合は、主電源側バイパスFET31の短絡故障を別に行う必要がある。
以上で故障判断が終了したので、時間t6で主電源バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした後、通常動作状態とする。
以上の構成、動作により、切替回路部分である主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、および蓄電部側FET37をオンオフ制御した時の負荷の電圧Va、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vc、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdから、前記4つのFETの短絡、および開放故障を判断できるので、高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、本実施の形態1で説明したように、制御部29が車両始動後に主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うとともに、主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する時(時間t2からt3)は、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにするように制御することにより、負荷15への電力供給を断つことなく4つのFETの故障判断を行うことができる。この際、負荷側FET39はオンでもオフでもよいが、オフの場合は寄生ダイオード35による電圧降下ΔVが発生するので、負荷15にできるだけ安定な電圧を供給するために、負荷側FET39をオンにする方が望ましい。同様の理由で、時間t5からt6においても負荷側FET39をオンにする方が望ましい。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図5の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味は図2と同じである。
本実施の形態2における蓄電装置11の構成は図3と同じであるので、構成上の説明を省略し、本実施の形態2の特徴となる故障判断方法について述べる。
主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側FET39の故障判断は、前記した実施の形態1における方法も含め、以下の条件の組み合わせで行うことができる。なお、特に記載していないFETはオンでもオフでもよい。また、複数の条件が記載されている場合はいずれかの条件を用いればよい。
1)主電源側バイパスFET31の開放故障を判断する場合
1−1)主電源側バイパスFET31をオン、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第1既定値以下、または主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第2既定値以下であれば開放故障
2)負荷側バイパスFET33の開放故障を判断する場合
2−1)主電源側バイパスFET31をオン、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第3既定値以下であれば開放故障
2−2)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31をオフにし、負荷側バイパスFET33と蓄電部側FET37をオンにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第4既定値以下であれば開放故障
3)蓄電部側FET37の開放故障を判断する場合
3−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値以下であれば開放故障
3−2)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37をオンにし、負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値以下であれば開放故障
4)負荷側FET39の開放故障を判断する場合
4−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオンにした状態で、負荷15の電圧Vaが第6既定値以下であれば開放故障
4−2)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31と負荷側FET39をオンにし、蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第7既定値以下であれば開放故障
5)主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する場合
5−1)主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第8既定値以上であれば短絡故障
5−2)主電源側バイパスFET31と蓄電部側FET37をオフにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第8既定値以上であれば短絡故障
6)負荷側バイパスFET33の短絡故障を判断する場合
6−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第9既定値以上であれば短絡故障
7)蓄電部側FET37の短絡故障を判断する場合
7−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値以上であれば短絡故障
7−2)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31と蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値以上であれば短絡故障
8)負荷側FET39の短絡故障を判断する場合
8−1)主電源側バイパスFET31をオンにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第11既定値以上であれば短絡故障
なお、上記した第1既定値から第11既定値は故障判断時の蓄電部21の充電状態や各FETの特性バラツキ等を考慮して適宜決定すればよい。例えば、実施の形態1の場合に対応してみると、上記した第1既定値から第7既定値はVminに相当し、第8既定値から第11既定値はVnに相当する。また、蓄電部21が充電中に故障判断を行う場合は、第1既定値から第7既定値を故障判断時の各電圧(Va、Vc、Vd)の変化に応じて決定しておけばよい。さらに、第8既定値から第11既定値は、各FETの漏れ電流特性のバラツキやノイズ等の影響があるため、それらをあらかじめ加味して、それぞれの値を決定しておいてもよい。なお、実施の形態1で説明した第1既定値から第6既定値は、本実施の形態2で述べた第1既定値から第6既定値とは異なる。
上記のような条件の組み合わせの内、最適な故障判断動作例について図5により説明する。なお、図5の各グラフの内容は図4のものと同じである。また、第1既定値から第7既定値はVminとし、第8既定値から第11既定値はVnとした。
まず、時間t0で、制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。この状態は図4の時間t0と同じ状態であるので、電圧検出回路27で検出した負荷15の電圧Vaが第1既定値(Vmin)以下であるか、または第3既定値(Vmin)以下であれば、主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33が開放故障していると判断する。
主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。この際、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと充電回路19の充電精度内で一致するように充電を行っている。従って、充電後の時間t2では蓄電部21の電圧Vtは、図5に示すように主電源13の電圧Vbとほぼ等しくなる。
次に、蓄電部21の充電後である時間t2で、制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。この状態は前記した時間t0と同じであるので、本実施の形態2では制御部29は時間t2で各FETのオンオフ制御を行わなくてもよいことになる。このような故障判断条件の組合せとすることで、制御部29の負担が軽減される。
上記各FETの状態は、図4の時間t3からt4と同じであるので、実施の形態1と同様に、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値(Vn)以上であるか、または第11既定値(Vn)以上であれば、蓄電部側FET37、または負荷側FET39が短絡故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t3で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、主電源13の電圧Vbが蓄電部21の電圧Vtと寄生ダイオード35による電圧降下ΔVの差(=Vt−ΔV)以上であるか否かを判断する。もし、電圧Vbが前記差よりも小さければ、時間t3で各FETを制御した時に、蓄電部21から主電源13に電流が逆流することになるので、これを避けるために前記判断を行っている。
ここで、本実施の形態2では各FETの寄生ダイオード35による電圧降下ΔVは全て等しいとして説明するが、実際には電圧降下ΔVのバラツキがあるため、あらかじめFET毎の電圧降下ΔVを求めておき、上記計算を行う際に適用されるFETの電圧降下ΔVの値を用いるようにしてもよい。また、電圧Vbが電圧差(Vt−ΔV)より小さかったとしても僅かに小さい場合は、前記電流の逆流はごく僅かとなり、実使用上問題になることはない。従って、許容できる逆流電流の範囲内であれば、電圧降下ΔVに幅を持たせてもよい。この時、前記した電圧降下ΔVのバラツキを含めて幅を持たせるようにしてもよい。
制御部29は、電圧Vbが前記電圧差(Vt−ΔV)以上であることを判断すると、主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、および蓄電部側FET37をオンにし、負荷側FET39をオフにする。但し、図5の時間t2からt3ではすでに主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33がオン、負荷側FET39がオフであるので、本実施の形態2では蓄電部側FET37をオンにするだけでよい。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値(Vmin)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t4で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと寄生ダイオード35による電圧降下ΔVの差(=Vb−ΔV)以上であるか否かを判断する。もし、電圧Vtが前記差よりも小さければ、時間t4で各FETを制御した時に、主電源13から蓄電部21に電流が急激に流れることになるので、これを避けるために前記判断を行っている。制御部29は、電圧Vbが前記差以上であることを判断すると、主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、および負荷側FET39をオンにし、蓄電部側FET37をオフにする。但し、図5の時間t3からt4ではすでに主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33がオンであるので、本実施の形態2では、蓄電部側FET37をオフに、負荷側FET39をオンにするだけでよい。これにより、負荷側FET39が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは主電源13の電圧Vbとほぼ等しくなる。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第7既定値(Vmin)以下であれば負荷側FET39が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t5で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、主電源13の電圧Vbと蓄電部21の電圧Vtの差の絶対値(=|Vb−Vt|)が寄生ダイオード35による電圧降下ΔV以下であるか否かを判断する。もし、前記絶対値が電圧降下ΔVよりも大きければ、時間t5で各FETを制御した時に、主電源側バイパスFET31が短絡故障していれば、主電源13から蓄電部21に、また負荷側バイパスFET33が短絡故障していれば、その逆方向に電流が急峻に流れることになるので、これを避けるために前記判断を行っている。制御部29は、前記絶対値が電圧降下ΔV以下であることを判断すると、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオンにする。但し、図5の時間t4からt5ではすでに負荷側FET39がオンであるので、本実施の形態2では時間t5で負荷側FET39のオン制御をしなくてもよい。これにより、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33がオフなので、これらのFETが正常ならば電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcは電圧検出回路27により0V近傍になる。これがもし第8既定値(Vn)以上であるか、または第9既定値(Vn)以上であれば、主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33が短絡故障していると判断する。
以上で故障判断が終了したので、実施の形態1と同様に時間t6で蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフに、主電源バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンにした後、通常動作状態とする。
このように故障判断動作を行うことで、4つのFETの開放故障、および短絡故障を判断することができる上に、図5より明らかなように、負荷15の電圧Vaは図4と比較して故障判断を行ってもほとんど変動しないことがわかる。従って、故障判断時に実施の形態1よりも安定した電圧を負荷15に供給することができる。
以上の構成、動作により、切替回路部分である主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側FET39を限定された条件内で任意にオンオフ制御することにより、負荷15に供給する電圧変動を低減した状態で、負荷15の電圧Va、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vc、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdから、4つのFETの短絡、および開放故障を判断できるので、さらに高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、本実施の形態2においても実施の形態1と同様に、制御部29が車両始動後に主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うとともに、主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する時(時間t5からt6)は、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにするように制御することにより、負荷15への電力供給を断つことなく4つのFETの故障判断を行うことができる。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における蓄電装置のブロック回路図である。図7は、本発明の実施の形態3における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図6の太線と細線の意味は図1と同じである。また、図7の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味も図2と同じである。
図6における本実施の形態3の構成で、図3の構成と同じものには同じ番号を付して詳細な説明を省略する。すなわち、本実施の形態3の特徴は以下の通りである。
1)負荷側バイパスFET33に替わって、主電源側バイパスFET31にアノードを負荷15にカソードを接続した負荷側バイパスダイオード41を設けた。従って、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41は直列接続される。
2)制御部29は主電源側バイパスFET31、蓄電部側FET37、および負荷側FET39の3つのFETを独立してオンオフ制御するためにオンオフ信号Fof1、Fof3、およびFof4をそれぞれ送信する構成とした。これにより負荷側バイパスFET33、およびその制御が不要になるので、実施の形態1に比べ簡単な構成となる。
次に、このような蓄電装置11の動作について説明する。基本動作については実施の形態1とほぼ同じであるが、主電源13から負荷15への直接電力供給のオンオフ制御は主電源側バイパスFET31のみをオンオフすればよい。
次に、切替回路部分である3つのFETと負荷側バイパスダイオード41の故障判断動作について図7を参照しながら説明する。図7において、横軸は時間を、縦軸は上から順に蓄電部21の電圧Vt、負荷15の電圧Va、主電源13の電圧Vb、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vc、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdを示す。また、下の3つのグラフはそれぞれ3つのFETのタイミングチャートである。
時間t0で、制御部29は主電源側バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。これにより、負荷15に主電源13の電力が供給される。なお、主電源側バイパスFET31のオンオフ設定を、ノーマリーオンとし、蓄電部側FET37と負荷側FET39のオンオフ設定を、ノーマリーオフとすれば、起動時から主電源側バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにしておくことができる。
この状態で電圧検出回路27により負荷15の電圧Vaを検出する。主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41が正常であれば、電圧Vaは主電源13の電圧Vbから負荷側バイパスダイオード41の電圧降下ΔVを差し引いた値(Vb−ΔV)と等しくなる。従って、もし負荷15の電圧Vaが第1既定値(本実施の形態3においても負荷駆動最低電圧Vminとした)以下であれば主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41が開放故障していると判断する。
主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。充電後の時間t2で制御部29は主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにする。これにより、負荷15へは蓄電部21の電力が供給される。但し、負荷側FET39はオフなので、電圧Vaは蓄電部21の電圧Vtより寄生ダイオード35の電圧降下ΔVだけ低くなるが、負荷15を駆動し続けることはできる。この状態で主電源側バイパスFET31が正常にオフならば電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcは0V近傍になる。これがもし第2既定値(ここでもVnとした)以上であれば主電源側バイパスFET31が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断は蓄電部側FET37をオフにしても可能であるが、この場合は故障判断中に負荷15への電力供給が断たれる。また、この故障判断は蓄電部21の充電後に行っているが、これは故障判断中に蓄電部21の電力を負荷15に供給し続けるためである。負荷15への電力供給が断たれてもよい場合は蓄電部21の充電前に上記故障判断を行ってもよい。
次に時間t3で制御部29は主電源側バイパスFET31をオンにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。これにより、負荷15へは再び主電源13の電力が供給される。この時、蓄電部21は充電された状態なので、蓄電部側FET37と負荷側FET39が正常にオフ状態であれば、両者の接続点の電圧Vdは0V近傍になるが、蓄電部側FET37が短絡故障をしていれば電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtに、負荷側FET39が短絡故障をしていれば電圧Vdは負荷15の電圧Vaになる。従って、上記した3つのFETの状態で電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第3既定値(Vn)以上であれば蓄電部側FET37、または負荷側FET39が短絡故障していると判断する。
次に時間t4で制御部29は蓄電部側FET37をオンにする。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第4既定値(ここでもVminとした)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。なお、時間t4からt5の故障判断は時間t3からt4の故障判断時の3つのFETの状態から蓄電部側FET37のみをオンにしているが、時間t4からt5の故障判断を行うための条件は主電源側バイパスFET31、または負荷側FET39をオフにして、蓄電部側FET37をオンにする必要がある。
次に時間t5で制御部29は主電源側バイパスFET31をオフにする。この時、時間t4からt5で蓄電部側FET37がオンであるので、負荷15には蓄電部21の電力が供給される。但し、負荷側FET39はオフであるので、寄生ダイオード35の電圧降下ΔVが起こるため、負荷15の電圧VaはVt−ΔVとなる。この状態では、主電源側バイパスFET31が正常にオフになっており、負荷側バイパスダイオード41が正常であれば両者の接続点の電圧Vcは0V近傍になる。従って、電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcが第5既定値(Vn)以上であれば負荷15の電圧Vaが前記接続点に回り込んでいることになるので、負荷側バイパスダイオード41が短絡故障していると判断する。なお、この短絡故障は主電源側バイパスFET31をオフにして、蓄電部側FET37をオンにする必要がある。
制御部29は上記した負荷側バイパスダイオード41の短絡故障判断と同時に、負荷側FET39の開放故障判断も行う。具体的には、負荷側FET39が正常であれば負荷15の電圧Vaは前記したようにVt−ΔVとなる。従って、負荷15の電圧Vaが第6既定値(ここでもVminとした)以下であれば負荷側FET39が開放故障していると判断する。
なお、上記故障判断を行う時の3つのFETの状態は時間t2からt3の場合と全く同じであるので、実施の形態1で述べたように両者の故障判断を同時に行ってもよい。この場合、電圧Vcが第2既定値(=第5既定値=Vn)以上であれば主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41が短絡故障していると判断する。このようにすれば、3つの故障判断を同時に行えるので、さらに短時間で故障判断が可能となる。但し、時間t2からt3の故障判断を蓄電部21の充電前に行う場合は、主電源側バイパスFET31の短絡故障を別に行う必要がある。
以上で故障判断が終了したので、時間t6で主電源バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした後、通常動作状態とする。
以上の構成、動作により、切替回路部分である主電源側バイパスFET31、および蓄電部側FET37をオンオフ制御した時の負荷の電圧Va、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vc、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdから、前記3つのFETと負荷側バイパスダイオード41の短絡、および開放故障を判断できるので、高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、本実施の形態3で説明したように、制御部29が車両始動後に主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うとともに、主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する時(時間t2からt3)は、蓄電部側FET37をオンにするように制御することにより、負荷15への電力供給を断つことなく3つのFETと負荷側バイパスダイオード41の故障判断を行うことができる。この際、および時間t5からt6においても負荷側FET39は実施の形態1で述べた同じ理由によりオンにする方が望ましい。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図8の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味は図2と同じである。
本実施の形態4における蓄電装置11の構成は図6と同じであるので、構成上の説明を省略し、本実施の形態4の特徴となる故障判断方法について述べる。
主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスダイオード41、蓄電部側FET37、および負荷側FET39の故障判断は、前記した実施の形態3における方法も含め、以下の条件の組み合わせで行うことができる。なお、特に記載していないFETはオンでもオフでもよい。また、複数の条件が記載されている場合はいずれかの条件を用いればよい。
1)主電源側バイパスFET31の開放故障を判断する場合
1−1)主電源側バイパスFET31をオン、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第1既定値以下、または主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcが第2既定値以下であれば開放故障
2)負荷側バイパスダイオード41の開放故障を判断する場合
2−1)主電源側バイパスFET31をオン、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第3既定値以下であれば開放故障
3)蓄電部側FET37の開放故障を判断する場合
3−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値以下であれば開放故障
3−2)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37をオンにし、負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値以下であれば開放故障
4)負荷側FET39の開放故障を判断する場合
4−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオンにした状態で、負荷15の電圧Vaが第6既定値以下であれば開放故障
4−2)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31と負荷側FET39をオンにし、蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第7既定値以下であれば開放故障
5)主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する場合
5−1)主電源側バイパスFET31をオフにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcが第8既定値以上であれば短絡故障
6)負荷側バイパスダイオード41の短絡故障を判断する場合
6−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcが第9既定値以上であれば短絡故障
7)蓄電部側FET37の短絡故障を判断する場合
7−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値以上であれば短絡故障
7−2)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31と蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値以上であれば短絡故障
8)負荷側FET39の短絡故障を判断する場合
8−1)主電源側バイパスFET31をオンにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第11既定値以上であれば短絡故障
なお、上記した第1既定値から第11既定値は実施の形態2で述べたように、故障判断時の蓄電部21の充電状態や各FETの特性バラツキ等を考慮して適宜決定すればよい。また、本実施の形態4においても第1既定値から第7既定値はVminとし、第8既定値から第11既定値はVnとした。また、実施の形態3で説明した第1既定値から第6既定値は、本実施の形態4で述べた第1既定値から第6既定値とは異なる。
上記のような条件の組み合わせの内、最適な故障判断動作例について図8により説明する。なお、図8の各グラフの内容は図7のものと同じである。
まず、時間t0で、制御部29は主電源側バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。この状態は図7の時間t0と同じ状態であるので、電圧検出回路27で検出した負荷15の電圧Vaが第1既定値(Vmin)以下であるか、または第3既定値(Vmin)以下であれば、主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41が開放故障していると判断する。
主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。この際、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと充電回路19の充電精度内で一致するように充電を行っている。従って、充電後の時間t2では蓄電部21の電圧Vtは、図8に示すように主電源13の電圧Vbとほぼ等しくなる。
次に、蓄電部21の充電後である時間t2で、制御部29は主電源側バイパスFET31をオンにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。この状態は前記した時間t0と同じであるので、本実施の形態4でも実施の形態2と同様に時間t2で各FETのオンオフ制御を行わなくてもよい。
上記各FETの状態は、図7の時間t3からt4と同じであるので、実施の形態3と同様に、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値(Vn)以上であるか、または第11既定値(Vn)以上であれば、蓄電部側FET37、または負荷側FET39が短絡故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t3で主電源側バイパスFET31と蓄電部側FET37をオンにし、負荷側FET39をオフにする。但し、図8の時間t2からt3ではすでに主電源側バイパスFET31がオン、負荷側FET39がオフであるので、本実施の形態4では蓄電部側FET37をオンにするだけでよい。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値(Vmin)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t4で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと電圧降下ΔVの差(=Vb−ΔV×2)以上であるか否かを判断する。なお、本実施の形態4において、電圧降下ΔVは寄生ダイオード35によるものと、負荷側バイパスダイオード41によるものの両方を指し、電圧降下ΔVは全て等しいものとする。もし、電圧Vtが前記差よりも小さければ、時間t4で各FETを制御した時に、主電源13から蓄電部21に電流が急激に流れることになるので、これを避けるために前記判断を行っている。なお、上記電流が流れる経路には寄生ダイオード35と負荷側バイパスダイオード41が存在するため、電圧降下ΔVは2倍している。制御部29は、電圧Vbが前記差以上であることを判断すると、主電源側バイパスFET31と負荷側FET39をオンにし、蓄電部側FET37をオフにする。但し、図8の時間t3からt4ではすでに主電源側バイパスFET31がオンであるので、本実施の形態4では、蓄電部側FET37をオフに、負荷側FET39をオンにするだけでよい。これにより、負荷側FET39が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは主電源13の電圧Vbから負荷側バイパスダイオード41の電圧降下ΔVを差し引いた値(=Vb−ΔV)とほぼ等しくなる。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第7既定値(Vmin)以下であれば負荷側FET39が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t5で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、主電源13の電圧Vbと蓄電部21の電圧Vtの差の絶対値(=|Vb−Vt|)が電圧降下ΔV以下であるか否かを判断する。もし、前記絶対値が電圧降下ΔVよりも大きければ、時間t5で各FETを制御した時に、主電源側バイパスFET31が短絡故障していれば、主電源13から蓄電部21に、また負荷側バイパスダイオード41が短絡故障していれば、その逆方向に電流が急峻に流れることになるので、これを避けるために前記判断を行っている。制御部29は、前記絶対値が電圧降下ΔV以下であることを判断すると、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオンにする。これにより、主電源側バイパスFET31がオフであり、負荷側バイパスダイオード41はFETがオフの状態と等価であるので、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41が正常ならば電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcは電圧検出回路27により0V近傍になる。これがもし第8既定値(Vn)以上であるか、または第9既定値(Vn)以上であれば、主電源側バイパスFET31か、または負荷側バイパスダイオード41が短絡故障していると判断する。なお、この時の負荷15の電圧Vaは、蓄電部側FET37と負荷側FET39がオンであるので、蓄電部21の電圧Vtと等しくなる。ここで、主電源13の電圧Vbと蓄電部21の電圧Vtがほぼ等しくなるように充電しているため、図8に示すように時間t5からt6で負荷15の電圧Vaは電圧降下ΔVだけ高くなる。
以上で故障判断が終了したので、実施の形態3と同様に時間t6で蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフに、主電源バイパスFET31をオンにした後、通常動作状態とする。この時、負荷15には主電源13から電力が供給されるので、その電圧Vaは図8に示すようにVb−ΔVに戻る。
このように故障判断動作を行うことで、3つのFETと負荷側バイパスダイオード41の開放故障、および短絡故障を判断することができる上に、図8より明らかなように、負荷15の電圧Vaは故障判断を行っても、時間t5からt6で僅かに電圧値が上がるものの、図7と比較して全体的にほとんど変動しないことがわかる。従って、故障判断時に実施の形態3よりも安定した電圧を負荷15に供給することができる。
以上の構成、動作により、主電源側バイパスFET31、蓄電部側FET37、および負荷側FET39を限定された条件内で任意にオンオフ制御することにより、負荷15に供給する電圧変動を低減した状態で、負荷15の電圧Va、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vc、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdから、3つのFETと負荷側バイパスダイオード41の短絡、および開放故障を判断できるので、さらに高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、本実施の形態4においても実施の形態1と同様に、制御部29が車両始動後に主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うとともに、主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する時(時間t5からt6)は、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにするように制御することにより、負荷15への電力供給を断つことなく3つのFETと負荷側バイパスダイオード41の故障判断を行うことができる。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(参考例2)
図9は、参考例2における蓄電装置のブロック回路図である。図10は、参考例2における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図9の太線と細線の意味は図1と同じである。また、図10の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味も図2と同じである。
図9における参考例2の構成で、図3の構成と同じものには同じ番号を付して詳細な説明を省略する。すなわち、参考例2の特徴は以下の通りである。
1)負荷側FET39に替わって、蓄電部側FET37にアノードを負荷15にカソードを接続した負荷側ダイオード43を設けた。従って、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43は直列接続される。
2)制御部29は主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、および蓄電部側FET37の3つのFETを独立してオンオフ制御するためにオンオフ信号Fof1、Fof2、およびFof3をそれぞれ送信する構成とした。これにより負荷側FET39、およびその制御が不要になるので、実施の形態1に比べ簡単な構成となる。
次に、このような蓄電装置11の動作について説明する。基本動作については実施の形態1とほぼ同じであるが、蓄電部21から負荷15への電力供給のオンオフ制御は蓄電部側FET37のみをオンオフすればよい。
次に、切替回路部分である3つのFETと負荷側ダイオード43の故障判断動作について図10を参照しながら説明する。図10において、横軸は時間を、縦軸は上から順に蓄電部21の電圧Vt、負荷15の電圧Va、主電源13の電圧Vb、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vc、および蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdを示す。また、下の3つのグラフはそれぞれ3つのFETのタイミングチャートである。
時間t0で、制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37をオフにする。これにより、負荷15に主電源13の電力が供給される。なお、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33のオンオフ設定を、ノーマリーオンとし、蓄電部側FET37のオンオフ設定を、ノーマリーオフとすれば、起動時から主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37をオフにしておくことができる。
この状態で電圧検出回路27により負荷15の電圧Vaを検出する。主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33が正常であれば、電圧Vaは主電源13の電圧Vbと等しくなる。従って、もし負荷15の電圧Vaが第1既定値(参考例2においても負荷駆動最低電圧Vminとした)以下であれば主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33が開放故障していると判断する。なお、この故障判断は負荷側バイパスFET33がオフであってもよい。但し、この場合は負荷側バイパスFET33の寄生ダイオード35により電圧降下ΔV(≒0.7V)が起こるので、電圧VaはVb−ΔVとなる。
主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。充電後の時間t2で制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにする。これにより、負荷15へは蓄電部21の電力が供給される。但し、負荷側ダイオード43を経由するので、電圧Vaは蓄電部21の電圧Vtより負荷側ダイオード43の電圧降下ΔVだけ低くなるが、負荷15を駆動し続けることはできる。この状態では主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33がオフなので、これらのFETが正常ならば電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcは0V近傍になる。これがもし第2既定値(ここでもVnとした)以上であれば主電源側バイパスFET31が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断は負荷側バイパスFET33の替わりに蓄電部側FET37をオフにしてもよいが、この場合は故障判断中に負荷15への電力供給が断たれる。また、この故障判断は蓄電部21の充電後に行っているが、これは故障判断中に蓄電部21の電力を負荷15に供給し続けるためである。負荷15への電力供給が断たれてもよい場合は蓄電部21の充電前に上記故障判断を行ってもよい。
次に時間t3で制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンにし、蓄電部側FET37をオフにする。これにより、負荷15へは再び主電源13の電力が供給される。この時、蓄電部21は充電された状態なので、蓄電部側FET37が正常にオフ状態であり、負荷側ダイオード43が正常であれば、両者の接続点の電圧Vdは0V近傍になるが、蓄電部側FET37が短絡故障をしていれば電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtに、負荷側ダイオード43が短絡故障をしていれば電圧Vdは負荷15の電圧Vaになる。従って、上記した3つのFETの状態で電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第3既定値(Vn)以上であれば蓄電部側FET37、または負荷側ダイオード43が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断の際に負荷側バイパスFET33はオフでもよい。但し、この場合は負荷15への電力供給が寄生ダイオード35を介してなされるため、負荷15の電圧VaはVb−ΔVとなる。
次に時間t4で制御部29は蓄電部側FET37をオンにする。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第4既定値(ここでもVminとした)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。
次に時間t5で制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにする。この時、時間t4からt5で蓄電部側FET37がオンであるので、負荷15には蓄電部21の電力が供給される。但し、負荷側ダイオード43を経由するので、負荷側ダイオード43の電圧降下ΔVが起こり、負荷15の電圧VaはVt−ΔVとなる。この状態では、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33が正常にオフになっていれば両者の接続点の電圧Vcは0V近傍になる。従って、電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第5既定値(Vn)以上であれば負荷15の電圧Vaが前記接続点に回り込んでいることになるので、負荷側バイパスFET33が短絡故障していると判断する。なお、この短絡故障は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにする必要がある。また、上記故障判断を行う時の3つのFETの状態は時間t2からt3の場合と全く同じであるので、実施の形態1で述べたように両者の故障判断を同時に行ってもよい。この場合、電圧Vcが第2既定値(=第5既定値=Vn)以上であれば主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33が短絡故障していると判断する。但し、時間t2からt3の故障判断を蓄電部21の充電前に行う場合は、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の短絡故障を別々に行う必要がある。
また、時間t5からt6の状態では負荷15には蓄電部21の電力が供給されている。従って、これまでの故障判断の結果、時間t5からt6では蓄電部側FET37が正常であるので、負荷側ダイオード43が正常であれば負荷15の電圧VaはVt−ΔVとなる。従って、制御部29は電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Vaが第6既定値(ここでもVminとした)以下であれば負荷側ダイオード43が開放故障していると判断する。
これらのことから、時間t5からt6では負荷側バイパスFET33の短絡故障と負荷側ダイオード43の開放故障を同時に判断する。さらに、前記したように時間t2からt3の故障判断も同時に行うことができるので、より短時間で故障判断を行うことができる。
以上で故障判断が終了したので、時間t6で主電源バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37をオフにした後、通常動作状態とする。
以上の構成、動作により、切替回路部分である主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、および蓄電部側FET37をオンオフ制御した時の負荷の電圧Va、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vc、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdから、前記3つのFETと負荷側ダイオード43の短絡、および開放故障を判断できるので、高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、参考例2で説明したように、制御部29が車両始動後に主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うとともに、主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する時は、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにするように制御することにより、負荷15への電力供給を断つことなく3つのFETと負荷側ダイオード43の故障判断を行うことができる。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(参考例3)
図11は、参考例3における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図11の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味は図2と同じである。
参考例3における蓄電装置11の構成は図9と同じであるので、構成上の説明を省略し、参考例3の特徴となる故障判断方法について述べる。
主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側ダイオード43の故障判断は、前記した参考例2における方法も含め、以下の条件の組み合わせで行うことができる。なお、特に記載していないFETはオンでもオフでもよい。また、複数の条件が記載されている場合はいずれかの条件を用いればよい。
1)主電源側バイパスFET31の開放故障を判断する場合
1−1)主電源側バイパスFET31をオン、蓄電部側FET37をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第1既定値以下、または主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第2既定値以下であれば開放故障
2)負荷側バイパスFET33の開放故障を判断する場合
2−1)主電源側バイパスFET31をオン、蓄電部側FET37をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第3既定値以下であれば開放故障
2−2)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31をオフにし、負荷側バイパスFET33と蓄電部側FET37をオンにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第4既定値以下であれば開放故障
3)蓄電部側FET37の開放故障を判断する場合
3−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37をオンにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第5既定値以下であれば開放故障
4)負荷側ダイオード43の開放故障を判断する場合
4−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにした状態で、負荷15の電圧Vaが第6既定値以下であれば開放故障
5)主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する場合
5−1)主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第8既定値以上であれば短絡故障
5−2)主電源側バイパスFET31と蓄電部側FET37をオフにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第8既定値以上であれば短絡故障
6)負荷側バイパスFET33の短絡故障を判断する場合
6−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcが第9既定値以上であれば短絡故障
7)蓄電部側FET37の短絡故障を判断する場合
7−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第10既定値以上であれば短絡故障
8)負荷側ダイオード43の短絡故障を判断する場合
8−1)主電源側バイパスFET31をオンにし、蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第11既定値以上であれば短絡故障
なお、上記した第1既定値から第11既定値は実施の形態2で述べたように、故障判断時の蓄電部21の充電状態や各FETの特性バラツキ等を考慮して適宜決定すればよい。また、参考例3においても第1既定値から第7既定値はVminとし、第8既定値から第11既定値はVnとした。また、参考例2で説明した第1既定値から第6既定値は、参考例3で述べた第1既定値から第6既定値とは異なる。
上記のような条件の組み合わせの内、最適な故障判断動作例について図11により説明する。なお、図11の各グラフの内容は図10のものと同じである。
まず、時間t0で、制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37をオフにする。この状態は図10の時間t0と同じ状態であるので、電圧検出回路27で検出した負荷15の電圧Vaが第1既定値(Vmin)以下であるか、または第3既定値(Vmin)以下であれば、主電源側バイパスFET31か、または負荷側バイパスFET33が開放故障していると判断する。
主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。この際、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと充電回路19の充電精度内で一致するように充電を行っている。従って、充電後の時間t2では蓄電部21の電圧Vtは、図11に示すように主電源13の電圧Vbとほぼ等しくなる。
次に、蓄電部21の充電後である時間t2で、制御部29は主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンにし、蓄電部側FET37をオフにする。この状態は前記した時間t0と同じであるので、参考例3では制御部29は時間t2で各FETのオンオフ制御を行わなくてもよい。
上記各FETの状態は、図10の時間t3からt4と同じであるので、参考例2と同様に、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第10既定値(Vn)以上であるか、または第11既定値(Vn)以上であれば、蓄電部側FET37か、または負荷側ダイオード43が短絡故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t3で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、主電源13の電圧Vbが蓄電部21の電圧Vtと電圧降下ΔVの差(=Vt−ΔV)以上であるか否かを判断する。なお、参考例3において、電圧降下ΔVは寄生ダイオード35によるものと、負荷側ダイオード43によるものの両方を指し、電圧降下ΔVは全て等しいものとする。もし、電圧Vbが前記差よりも小さければ、時間t3で各FETを制御した時に、蓄電部21から主電源13に電流が逆流することになるので、これを避けるために前記判断を行っている。
制御部29は、電圧Vbが前記電圧差(Vt−ΔV)以上であることを判断すると、主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、および蓄電部側FET37をオンにする。但し、図11の時間t2からt3ではすでに主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33がオンであるので、参考例3では蓄電部側FET37をオンにするだけでよい。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第5既定値(Vmin)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t4で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)以上であるか否かを判断する。もし、前記主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)よりも小さければ、時間t4で各FETを制御した時に、負荷側バイパスFET33が短絡故障していれば、主電源13から蓄電部21に電流が急峻に流れることになるので、これを避けるために前記判断を行っている。制御部29は、前記主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)以上であることを判断すると、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにする。但し、図11の時間t3からt4ではすでに蓄電部側FET37がオンであるので、参考例3では、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにするだけでよい。これにより、負荷側ダイオード43が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtとほぼ等しくなる。従って、電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Vaが第6既定値(Vmin)以下であれば負荷側ダイオード43が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は上記判断に引き続き、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の短絡故障判断を行う。この際、まず電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込んで、主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)以上であるか否かを判断するのであるが、これはすでに時間t4で判断済みである。さらに、制御部29は、前記主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと寄生ダイオード35と負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)以上であることを判断すると、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにするのであるが、これもすでにその状態になっているので、引き続き以下の判断動作を行う。すなわち、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33がオフなので、これらのFETが正常ならば電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vcは電圧検出回路27により0V近傍になる。これがもし第8既定値(Vn)以上であるか、または第9既定値(Vn)以上であれば、主電源側バイパスFET31か、または負荷側バイパスFET33が短絡故障していると判断する。なお、時間t4からt5の負荷15の電圧Vaは、蓄電部側FET37がオンであるので、蓄電部21の電圧Vtから負荷側ダイオード43の電圧降下ΔVだけ低い電圧(=Vt−ΔV)となる。
以上で故障判断が終了したので、時間t5で主電源バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37をオフにした後、通常動作状態とする。
このように故障判断動作を行うことで、3つのFETと負荷側ダイオード43の開放故障、および短絡故障を判断することができる上に、図11より明らかなように、負荷15の電圧Vaは故障判断を行っても、時間t4からt5で僅かに電圧値が上がるものの、図10と比較して全体的にほとんど変動しないことがわかる。従って、故障判断時に参考例2よりも安定した電圧を負荷15に供給することができる。さらに、時間t5までで故障判断が終了するので、参考例2よりも早く故障判断を行うことができる。
以上の構成、動作により、主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、および蓄電部側FET37を限定された条件内で任意にオンオフ制御することにより、負荷15に供給する電圧変動を低減した状態で、負荷15の電圧Va、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の接続点の電圧Vc、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdから、3つのFETと負荷側ダイオード43の短絡、および開放故障を高速に判断できるので、さらに高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、参考例3においても実施の形態1と同様に、制御部29が車両始動後に主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスFET33の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うとともに、主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する時(時間t4からt5)は、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33をオフにし、蓄電部側FET37をオンにするように制御することにより、負荷15への電力供給を断つことなく3つのFETと負荷側ダイオード43の故障判断を行うことができる。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(参考例4)
図12は、参考例4における蓄電装置のブロック回路図である。図13は、参考例4における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図12の太線と細線の意味は図1と同じである。また、図13の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味も図2と同じである。
図12における参考例4の構成で、図6、図9の構成と同じものには同じ番号を付して詳細な説明を省略する。すなわち、参考例4は実施の形態1の構成に比べ以下の点が異なる。
1)負荷側バイパスFET33に替わって、主電源側バイパスFET31にアノードを負荷15にカソードを接続した負荷側バイパスダイオード41を設けた。従って、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41は直列接続される。
2)負荷側FET39に替わって、蓄電部側FET37にアノードを負荷15にカソードを接続した負荷側ダイオード43を設けた。従って、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43は直列接続される。
3)制御部29は主電源側バイパスFET31、および蓄電部側FET37の2つのFETを独立してオンオフ制御するためにオンオフ信号Fof1、およびFof3をそれぞれ送信する構成とした。
このように負荷側バイパスダイオード41と負荷側ダイオード43の2つのダイオードを設けることにより、負荷側バイパスFET33と負荷側FET39、およびそれらの制御が不要になるので、実施の形態1〜3に比べ簡単な構成となる。
次に、このような蓄電装置11の動作について説明する。基本動作については実施の形態1とほぼ同じであるが、主電源13から負荷15への直接電力供給のオンオフ制御は主電源側バイパスFET31のみをオンオフすればよく、また蓄電部21から負荷15への電力供給のオンオフ制御は蓄電部側FET37のみをオンオフすればよい。
次に、切替回路部分である2つのFETと2つのダイオードの故障判断動作について図13を参照しながら説明する。図13において、横軸は時間を、縦軸は上から順に蓄電部21の電圧Vt、負荷15の電圧Va、主電源13の電圧Vb、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vc、および蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdを示す。また、下の2つのグラフはそれぞれ2つのFETのタイミングチャートである。
時間t0で、制御部29は主電源側バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37をオフにする。これにより、負荷15に主電源13の電力が供給される。なお、主電源側バイパスFET31のオンオフ設定を、ノーマリーオンとし、蓄電部側FET37のオンオフ設定を、ノーマリーオフとすれば、起動時から主電源側バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37をオフにしておくことができる。
この状態で電圧検出回路27により負荷15の電圧Vaを検出する。主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41が正常であれば、電圧Vaは主電源13の電圧Vbから負荷側バイパスダイオード41の電圧降下ΔVを差し引いた値(Vb−ΔV)と等しくなる。従って、もし負荷15の電圧Vaが第1既定値(参考例4においても負荷駆動最低電圧Vminとした)以下であれば主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41が開放故障していると判断する。
主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。充電後の時間t2で制御部29は主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにする。これにより、負荷15へは蓄電部21の電力が供給される。但し、負荷側ダイオード43を経由するので、電圧Vaは蓄電部21の電圧Vtより負荷側ダイオード43の電圧降下ΔVだけ低くなるが、負荷15を駆動し続けることはできる。この状態で主電源側バイパスFET31が正常にオフならば電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcは0V近傍になる。これがもし第2既定値(ここでもVnとした)以上であれば主電源側バイパスFET31が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断は蓄電部側FET37をオフにしても可能であるが、この場合は故障判断中に負荷15への電力供給が断たれる。また、この故障判断は蓄電部21の充電後に行っているが、これは故障判断中に蓄電部21の電力を負荷15に供給し続けるためである。負荷15への電力供給が断たれてもよい場合は蓄電部21の充電前に上記故障判断を行ってもよい。
次に時間t3で制御部29は主電源側バイパスFET31をオンにし、蓄電部側FET37をオフにする。これにより、負荷15へは再び主電源13の電力が供給される。この時、蓄電部21は充電された状態なので、蓄電部側FET37が正常にオフ状態であり、負荷側ダイオード43が正常であれば、両者の接続点の電圧Vdは0V近傍になるが、蓄電部側FET37が短絡故障をしていれば電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtに、負荷側ダイオード43が短絡故障をしていれば電圧Vdは負荷15の電圧Vaになる。従って、上記した2つのFETの状態で電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第3既定値(Vn)以上であれば蓄電部側FET37、または負荷側ダイオード43が短絡故障していると判断する。
次に時間t4で制御部29は蓄電部側FET37をオンにする。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第4既定値(ここでもVminとした)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。
次に時間t5で制御部29は主電源側バイパスFET31をオフにする。この時、時間t4からt5で蓄電部側FET37がオンであるので、負荷15には蓄電部21の電力が供給される。但し、負荷側ダイオード43を経由するので、負荷側ダイオード43の電圧降下ΔVが起こり、負荷15の電圧VaはVt−ΔVとなる。この状態では、主電源側バイパスFET31が正常にオフになっており、負荷側バイパスダイオード41が正常であれば両者の接続点の電圧Vcは0V近傍になる。従って、電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcが第5既定値(Vn)以上であれば負荷15の電圧Vaが前記接続点に回り込んでいることになるので、負荷側バイパスダイオード41が短絡故障していると判断する。なお、この短絡故障は主電源側バイパスFET31をオフにして、蓄電部側FET37をオンにする必要がある。また、上記故障判断を行う時の2つのFETの状態は時間t2からt3の場合と全く同じであるので、実施の形態1で述べたように両者の故障判断を同時に行ってもよい。この場合、電圧Vcが第2既定値(=第5既定値=Vn)以上であれば主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41が短絡故障していると判断する。
但し、時間t2からt3の故障判断を蓄電部21の充電前に行う場合は、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の短絡故障を別々に行う必要がある。
また、時間t5からt6の状態では負荷15には蓄電部21の電力が供給されている。従って、これまでの故障判断の結果、時間t5からt6では蓄電部側FET37が正常であるので、負荷側ダイオード43が正常であれば負荷15の電圧VaはVt−ΔVとなる。従って、制御部29は電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Vaが第6既定値(ここでもVminとした)以下であれば負荷側ダイオード43が開放故障していると判断する。
これらのことから、時間t5からt6では負荷側バイパスダイオード41の短絡故障と負荷側ダイオード43の開放故障を同時に判断する。さらに、前記したように時間t2からt3の故障判断も同時に行うことができるので、より短時間で故障判断を行うことができる。
以上で故障判断が終了したので、時間t6で主電源バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37をオフにした後、通常動作状態とする。
以上の構成、動作により、切替回路部分である主電源側バイパスFET31、および蓄電部側FET37をオンオフ制御した時の負荷の電圧Va、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vc、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdから、前記2つのFETと前記2つのダイオードの短絡、および開放故障を判断できるので、高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、参考例4で説明したように、制御部29が車両始動後に主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うとともに、主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する時は、蓄電部側FET37をオンにするように制御することにより、負荷15への電力供給を断つことなく2つのFETと2つのダイオードの故障判断を行うことができる。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(参考例5)
図14は、参考例5における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図14の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味は図2と同じである。
参考例5における蓄電装置11の構成は図12と同じであるので、構成上の説明を省略し、参考例5の特徴となる故障判断方法について述べる。
主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスダイオード41、蓄電部側FET37、および負荷側ダイオード43の故障判断は、前記した参考例4における方法も含め、以下の条件の組み合わせで行うことができる。なお、特に記載していないFETはオンでもオフでもよい。また、複数の条件が記載されている場合はいずれかの条件を用いればよい。
1)主電源側バイパスFET31の開放故障を判断する場合
1−1)主電源側バイパスFET31をオン、蓄電部側FET37をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第1既定値以下、または主電源側バイパスFET31をオンにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcが第2既定値以下であれば開放故障
2)負荷側バイパスダイオード41の開放故障を判断する場合
2−1)主電源側バイパスFET31をオン、蓄電部側FET37をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第3既定値以下であれば開放故障
3)蓄電部側FET37の開放故障を判断する場合
3−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37をオンにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第5既定値以下であれば開放故障
4)負荷側ダイオード43の開放故障を判断する場合
4−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにした状態で、負荷15の電圧Vaが第6既定値以下であれば開放故障
5)主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する場合
5−1)主電源側バイパスFET31をオフにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcが第8既定値以上であれば短絡故障
6)負荷側バイパスダイオード41の短絡故障を判断する場合
6−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにした状態で、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcが第9既定値以上であれば短絡故障
7)蓄電部側FET37の短絡故障を判断する場合
7−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第10既定値以上であれば短絡故障
8)負荷側ダイオード43の短絡故障を判断する場合
8−1)主電源側バイパスFET31をオンにし、蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第11既定値以上であれば短絡故障
なお、上記した第1既定値から第11既定値は実施の形態2で述べたように、故障判断時の蓄電部21の充電状態や各FETの特性バラツキ等を考慮して適宜決定すればよい。また、参考例5においても第1既定値から第7既定値はVminとし、第8既定値から第11既定値はVnとした。また、参考例4で説明した第1既定値から第6既定値は、参考例5で述べた第1既定値から第6既定値とは異なる。
上記のような条件の組み合わせの内、最適な故障判断動作例について図14により説明する。なお、図14の各グラフの内容は図13のものと同じである。
まず、時間t0で、制御部29は主電源側バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37をオフにする。この状態は図13の時間t0と同じ状態であるので、電圧検出回路27で検出した負荷15の電圧Vaが第1既定値(Vmin)以下であるか、または第3既定値(Vmin)以下であれば、主電源側バイパスFET31か、または負荷側バイパスダイオード41が開放故障していると判断する。
主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。この際、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと充電回路19の充電精度内で一致するように充電を行っている。従って、充電後の時間t2では蓄電部21の電圧Vtは、図14に示すように主電源13の電圧Vbとほぼ等しくなる。
次に、蓄電部21の充電後である時間t2で、制御部29は主電源側バイパスFET31をオンにし、蓄電部側FET37をオフにする。この状態は前記した時間t0と同じであるので、参考例5では制御部29は時間t2で各FETのオンオフ制御を行わなくてもよい。
上記各FETの状態は、図13の時間t3からt4と同じであるので、参考例4と同様に、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第10既定値(Vn)以上であるか、または第11既定値(Vn)以上であれば、蓄電部側FET37か、または負荷側ダイオード43が短絡故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t3で主電源側バイパスFET31と蓄電部側FET37をオンにする。但し、図14の時間t2からt3ではすでに主電源側バイパスFET31がオンであるので、参考例5では蓄電部側FET37をオンにするだけでよい。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdが第5既定値(Vmin)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t4で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)以上であるか否かを判断する。もし、前記主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)よりも小さければ、時間t4で各FETを制御した時に、負荷側バイパスFET33が短絡故障していれば、主電源13から蓄電部21に電流が急峻に流れることになるので、これを避けるために前記判断を行っている。制御部29は、前記主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)以上であることを判断すると、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにする。但し、図14の時間t3からt4ではすでに蓄電部側FET37がオンであるので、参考例5では、主電源側バイパスFET31をオフにするだけでよい。これにより、負荷側ダイオード43が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtとほぼ等しくなる。従って、電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Vaが第6既定値(Vmin)以下であれば負荷側ダイオード43が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は上記判断に引き続き、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の短絡故障判断を行う。この際、まず電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込んで、主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)以上であるか否かを判断するのであるが、これはすでに時間t4で判断済みである。さらに、制御部29は、前記主電源13の電圧Vbが、蓄電部21の電圧Vtと、寄生ダイオード35および負荷側ダイオード43による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vt−ΔV×2)以上であることを判断すると、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにするのであるが、これもすでにその状態になっているので、引き続き以下の判断動作を行う。すなわち、主電源側バイパスFET31がオフなので、これが正常ならば電圧検出回路27により検出した主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vcは電圧検出回路27により0V近傍になる。これがもし第8既定値(Vn)以上であるか、または第9既定値(Vn)以上であれば、主電源側バイパスFET31か、または負荷側バイパスダイオード41が短絡故障していると判断する。なお、時間t4からt5の負荷15の電圧Vaは、蓄電部側FET37がオンであるので、蓄電部21の電圧Vtから負荷側ダイオード43の電圧降下ΔVだけ低い電圧(=Vt−ΔV)となる。この電圧は、主電源13の電圧Vbと蓄電部21の電圧Vtがほぼ等しくなるように充電していることから、時間t4以前の電圧(=Vb−ΔV)とほぼ等しくなる。
以上で故障判断が終了したので、時間t5で主電源バイパスFET31をオンに、蓄電部側FET37をオフにした後、通常動作状態とする。
このように故障判断動作を行うことで、2つのFETと2つのダイオードの開放故障、および短絡故障を判断することができる上に、図14より明らかなように、負荷15の電圧Vaは図13と比較して、故障判断を行ってもほとんど変動しないことがわかる。従って、故障判断時に参考例4よりも安定した電圧を負荷15に供給することができる。さらに、時間t5までで故障判断が終了するので、参考例4よりも早く故障判断を行うことができる。
以上の構成、動作により、主電源側バイパスFET31と蓄電部側FET37を限定された条件内で任意にオンオフ制御することにより、負荷15に供給する電圧変動を低減した状態で、負荷15の電圧Va、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の接続点の電圧Vc、蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の接続点の電圧Vdから、2つのFETと2つのダイオードの短絡、および開放故障を高速に判断できるので、さらに高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、参考例5においても実施の形態1と同様に、制御部29が車両始動後に主電源側バイパスFET31、または負荷側バイパスダイオード41の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うとともに、主電源側バイパスFET31の短絡故障を判断する時(時間t4からt5)は、主電源側バイパスFET31をオフにし、蓄電部側FET37をオンにするように制御することにより、負荷15への電力供給を断つことなく2つのFETと2つのダイオードの故障判断を行うことができる。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(参考例6)
図15は、参考例6における蓄電装置のブロック回路図である。図16は、参考例6における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図15の太線と細線の意味は図1と同じである。また、図16の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味も図2と同じである。
図15における参考例6の構成で、図3の構成と同じものには同じ番号を付して詳細な説明を省略する。すなわち、参考例6の特徴は以下の通りである。
1)主電源用バイパスFET31を廃した。
2)それに伴い、オンオフ信号Fof1の信号線を廃した。
3)図3における電圧Vcは図15の構成では電圧Vbと等しくなるので、電圧Vcを検出するために電圧検出回路27から接続されていた信号線を廃した。
このような構成とすることで、実施の形態1に比べ簡単な構成が得られる。
次に、このような蓄電装置11の動作について説明する。基本動作については実施の形態1とほぼ同じであるが、主電源13から負荷15への直接電力供給のオンオフ制御は負荷側バイパスFET33のみをオンオフすればよい。
次に、切替回路部分である3つのFETの故障判断動作について図16を参照しながら説明する。図16において、横軸は時間を、縦軸は上から順に蓄電部21の電圧Vt、負荷15の電圧Va、主電源13の電圧Vb、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdを示す。また、下の3つのグラフはそれぞれ3つのFETのタイミングチャートである。
時間t0で、制御部29は負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。これにより、負荷15に主電源13の電力が供給される。なお、負荷側バイパスFET33のオンオフ設定を、ノーマリーオンとし、蓄電部側FET37と負荷側FET39のオンオフ設定を、ノーマリーオフとすれば、起動時から負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにしておくことができる。
この状態で電圧検出回路27により負荷15の電圧Vaを検出する。負荷側バイパスFET33が正常であれば、電圧Vaは主電源13の電圧Vbと等しくなる。従って、もし負荷15の電圧Vaが第1既定値(参考例6においても負荷駆動最低電圧Vminとした)以下であれば負荷側バイパスFET33が開放故障していると判断する。なお、この故障判断は負荷側バイパスFET33がオフであってもよい。但し、この場合は負荷側バイパスFET33の寄生ダイオード35により電圧降下ΔV(≒0.7V)が起こるので、電圧VaはVb−ΔVとなる。
負荷側バイパスFET33が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。充電後の時間t2で制御部29は負荷側バイパスFET33と蓄電部側FET37をオフにする。この時、すでに負荷側FET39はオフであるので、全てのFETがオフになる。この際、主電源13の電力が負荷側バイパスFET33の寄生ダイオード35を経由して負荷15に供給される。従って、電圧Vaは主電源13の電圧Vbより寄生ダイオード35の電圧降下ΔVだけ低くなるが、負荷15を駆動し続けることはできる。この状態では負荷側バイパスFET33がオフなので、正常であれば電圧検出回路27により検出した主電源13の電圧Vb、および負荷15の電圧Vaの差は前記したように理想的にはΔVとなる。しかし、参考例1で述べたようにリーク電流やノイズの影響による電圧値Vn(=0.1V程度)が上乗せされる。従って、制御部29は電圧Vaと電圧Vbの差を求め、もし第2既定値(ここでは上記理由によりΔV+Vnとする)以下であれば負荷側バイパスFET33が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断を行っても負荷15へは主電源13から電力供給が継続されるので、蓄電部21の充電前や充電中に故障判断してもよい。
また、時間t2からt3における全てのFETがオフの状態では、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは、これらが正常であれば0V近傍となる。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第3既定値(ここでもVnとした)以上であれば蓄電部側FET37、または負荷側FET39が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断では、負荷側バイパスFET33のオンオフ状態はどちらでもよい。
次に時間t3で制御部29は蓄電部側FET37をオンにする。この時、蓄電部21は充電された状態なので、蓄電部側FET37と負荷側FET39が正常であれば、両者の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtになる。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第4既定値(Vmin)以下なら蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。なお、この故障判断の際に負荷側FET39がオフに、蓄電部側FET37がオンになっていれば、負荷側バイパスFET33はオンでもオフでもよい。但し、負荷側バイパスFET33がオフの場合は負荷15への電力供給が寄生ダイオード35を介してなされるため、負荷15の電圧VaはVb−ΔVとなる。
次に時間t4で制御部29は、まず負荷15の電圧Vaと蓄電部21の電圧Vtを取り込み、両者を比較する。この時点では3つのFETの状態は時間t3からt4と同じであるので、負荷側FET39はオフである。従って、蓄電部21の電圧Vtは満充電電圧の12.8V、負荷15の電圧VaはVa=Vb−ΔV≒14−0.7=13.3Vとなる。従って、Va−Vt=0.5Vとなる。この電圧差であれば、後述するように負荷側FET39をオンにしても負荷15側から蓄電部21へ突入電流が流れても僅かであり、FETへの影響を低減できる。なお、突入電流の観点からVa−Vt≦1V(第5既定値)であれば問題ない。また、Va−Vtが負、すなわちVt>Vaの場合は突入電流が流れない。これらのことから、まず制御部29は現在の負荷15の電圧Vaと蓄電部21の電圧Vtを比較して、突入電流が僅かしか流れない条件にあるかを判断し、例えば充電初期などで蓄電部21の電圧Vtが十分高くない時には以後の故障判断を行わず、条件が成立するまで待つ。
ここでは、前記した通りVa−Vt=0.5Vで第5既定値(1V)以下であるので、故障判断を行うことができる。そこで、制御部29は負荷側FET39をオンにする。これにより、負荷側FET39が正常であれば、負荷15の電圧Va、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdがほぼ等しくなる。従って、制御部29は電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Va、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdの差を求め、第6既定値(ここでもリーク電流やノイズの影響を考慮してVn=0.1Vとした)以上であれば負荷側FET39が開放故障していると判断する。なお、この故障判断は負荷側FET39がオンであれば、他のFETはオンでもオフでもよい。
以上で故障判断が終了したので、時間t5で負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした後、通常動作状態とする。
以上の構成、動作により、切替回路部分である負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側FET39をオンオフ制御した時の負荷の電圧Va、主電源13の電圧Vb、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdから、前記3つのFETの短絡、および開放故障を判断できるので、高信頼な蓄電装置を実現できた。
なお、参考例6で説明したように、制御部29が車両始動後に負荷側バイパスFET33の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行うことにより、負荷15への電力供給を断つことなく3つのFETの故障判断を行うことができる。
また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
また、負荷側バイパスFET33に替えて、アノードを主電源13に、カソードを負荷15に接続した負荷側バイパスダイオードを接続する構成でもよい。この場合、故障判断は上記したものと同じであるが、図16の負荷側バイパスFET33のタイミングチャートが常時オフの状態になることに相当する。従って、負荷15の電圧Vaは常時Vb−ΔVとなる。また、前記負荷側バイパスダイオードの故障判断は次のようにして行う。
まず、制御部29は蓄電部側FET37、および負荷側FET39をオフにした状態(図16の時間t0からt1)で電圧検出回路27により負荷15の電圧Va、および主電源13の電圧Vbを検出する。
次に、負荷15の電圧Vaが上記した第1既定値(Vmin)以下であれば前記負荷側バイパスダイオードが開放故障していると判断する。同時に、負荷15の電圧Vaと主電源13の電圧Vbの差を求め、上記した第2既定値(ΔV+Vn)以下であれば前記負荷側バイパスダイオードが短絡故障していると判断する。
このような構成とすることで、主電源13から負荷15に直接電力を供給する時は負荷側バイパスダイオードの電圧降下ΔVだけ負荷15の電圧Vaが下がるものの、FETを2個にすることができ、簡単な構成の蓄電装置11が実現できる。
また、負荷側FET39に替えて、アノードを蓄電部側FET37に、カソードを負荷15に接続した負荷側ダイオードを接続する構成でもよい。この場合、故障判断は基本的に図16で説明したものと同じであるが、図16の負荷側FET39のタイミングチャートが常時オフの状態になることに相当する。従って、時間t4からt5の動作がなくなる。この場合の前記負荷側ダイオードの故障判断は次のようにして行う。
まず、制御部29は蓄電部側FET37をオフにした状態(図16の時間t2からt3)で電圧検出回路27により蓄電部側FET37と前記負荷側ダイオードの接続点の電圧Vdを検出する。
次に、電圧Vdが上記した第3既定値(Vn)以上であれば前記負荷側ダイオードが短絡故障していると判断する。
次に、負荷15の電圧Vaと蓄電部21の電圧Vtの差が前記第5既定値(1V)以下の時、または蓄電部21の電圧Vtが負荷15の電圧Vaよりも大きい時で、かつ充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後(図16の時間t3からt4)に電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Va、および蓄電部側FET37と前記負荷側ダイオードの接続点の電圧Vdの差を求める。
次に、前記差が上記した第6既定値(Vn)以上であれば前記負荷側ダイオードが開放故障していると判断する。
このような構成とすることによっても、FETを2個にすることができ、簡単な構成の蓄電装置11が実現できる。
また、負荷側バイパスFET33を前記負荷側バイパスダイオードに替える構成と、負荷側FET39を前記負荷側ダイオードに替える構成とを同時に行ってもよい。この場合の接続方法はそれぞれ上記した通りである。この構成においても負荷側FET39がないので図16の時間t4からt5の動作がなくなる。また、これら2個のダイオードの故障判断は、それぞれ上記した方法を組み合わせることで行うことができる。
すなわち、前記負荷側バイパスダイオードの故障判断は次のようにして行う。
まず、この構成では負荷側FET39がないので、制御部29は蓄電部側FET37のみをオフにした状態(図16の時間t0からt1)で電圧検出回路27により負荷15の電圧Va、および主電源13の電圧Vbを検出する。
次に、負荷15の電圧Vaが上記した第1既定値(Vmin)以下であれば前記負荷側バイパスダイオードが開放故障していると判断する。同時に、負荷15の電圧Vaと主電源13の電圧Vbの差を求め、上記した第2既定値(ΔV+Vn)以下であれば前記負荷側バイパスダイオードが短絡故障していると判断する。
一方、前記負荷側ダイオードの故障判断は前記した方法と同様に、次のようにして行う。
まず、制御部29は蓄電部側FET37をオフにした状態(図16の時間t2からt3)で電圧検出回路27により蓄電部側FET37と前記負荷側ダイオードの接続点の電圧Vdを検出する。
次に、電圧Vdが上記した第3既定値(Vn)以上であれば前記負荷側ダイオードが短絡故障していると判断する。
次に、負荷15の電圧Vaと蓄電部21の電圧Vtの差が前記第5既定値(1V)以下の時、または蓄電部21の電圧Vtが負荷15の電圧Vaよりも大きい時で、かつ充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後(図16の時間t3からt4)に電圧検出回路27により検出した負荷15の電圧Va、および蓄電部側FET37と前記負荷側ダイオードの接続点の電圧Vdの差を求める。
次に、前記差が上記した第6既定値(Vn)以上であれば前記負荷側ダイオードが開放故障していると判断する。
このような構成とすることにより、FETを1個だけにすることができ、さらに簡単な構成の蓄電装置11が実現できる。
(参考例7)
図17は、参考例7における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図17の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味は図2と同じである。
参考例7における蓄電装置11の構成は図15と同じであるので、構成上の説明を省略し、参考例7の特徴となる故障判断方法について述べる。
負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側FET39の故障判断は、以下の条件の組み合わせで行うことができる。なお、特に記載していないFETはオンでもオフでもよい。
1)負荷側バイパスFET33の開放故障を判断する場合
1−1)蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第3既定値以下であれば開放故障
2)蓄電部側FET37の開放故障を判断する場合
2−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37をオンにし、負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値以下であれば開放故障
3)負荷側FET39の開放故障を判断する場合
3−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、負荷側FET39をオンにし、蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第7既定値以下であれば開放故障
4)負荷側バイパスFET33の短絡故障を判断する場合
4−1)負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側FET39をオフにした状態で、主電源13の電圧Vbと負荷15の電圧Vaの差が第12既定値以下であれば短絡故障
5)蓄電部側FET37の短絡故障を判断する場合
5−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値以上であれば短絡故障
6)負荷側FET39の短絡故障を判断する場合
6−1)蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第11既定値以上であれば短絡故障
なお、上記した第3既定値から第11既定値は実施の形態2で述べたように、故障判断時の蓄電部21の充電状態や各FETの特性バラツキ等を考慮して適宜決定すればよい。また、参考例7において、第3既定値、第5既定値、および第7既定値はVminとし、第10既定値と第11既定値はVnとした。第12既定値については、後述するようにΔV+Vnとした。また、参考例6で説明した第3既定値と第5既定値は、参考例7で述べた第3既定値や第5既定値とは異なる。
上記のような条件の組み合わせの内、最適な故障判断動作例について図17により説明する。なお、図17の各グラフの内容は図16のものと同じである。
まず、時間t0で、制御部29は負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。この状態は図16の時間t0と同じ状態であるので、電圧検出回路27で検出した負荷15の電圧Vaが第3既定値(Vmin)以下であれば、負荷側バイパスFET33が開放故障していると判断する。
負荷側バイパスFET33が開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。この際、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと充電回路19の充電精度内で一致するように充電を行っている。従って、充電後の時間t2では蓄電部21の電圧Vtは、図17に示すように主電源13の電圧Vbとほぼ等しくなる。
次に、蓄電部21の充電後である時間t2で、制御部29は負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側FET39をオフにする。この時、すでに蓄電部側FET37と負荷側FET39はオフであるので、参考例7では負荷側バイパスFET33をオフにするだけでよい。これにより、全てのFETがオフになる。この際、主電源13の電力が負荷側バイパスFET33の寄生ダイオード35を経由して負荷15に供給される。従って、電圧Vaは主電源13の電圧Vbより寄生ダイオード35の電圧降下ΔVだけ低くなるが、負荷15を駆動し続けることはできる。この状態では負荷側バイパスFET33がオフなので、正常であれば電圧検出回路27により検出した主電源13の電圧Vb、および負荷15の電圧Vaの差は前記したように理想的にはΔVとなる。しかし、参考例1で述べたようにリーク電流やノイズの影響による電圧値Vn(=0.1V程度)が上乗せされる。従って、制御部29は電圧Vaと電圧Vbの差を求め、もし第12既定値(ここでは上記理由によりΔV+Vnとする)以下であれば負荷側バイパスFET33が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断を行っても負荷15へは主電源13から電力供給が継続されるので、蓄電部21の充電前や充電中に故障判断してもよい。なお、参考例7では各FETの寄生ダイオード35による電圧降下ΔVは全て等しいとする。
次に、制御部29は時間t3で、負荷側バイパスFET33をオンにし、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。但し、図17の時間t2からt3ではすでに蓄電部側FET37と負荷側FET39がオフであるので、参考例7では負荷側バイパスFET33をオンにするだけでよい。これにより、蓄電部側FET37と負荷側FET39が正常であれば、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは電圧検出回路27により0Vを維持する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値(Vn)以上であるか、または第11既定値(Vn)以上であれば、蓄電部側FET37、または負荷側FET39が短絡故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t4で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、主電源13の電圧Vbが蓄電部21の電圧Vtと寄生ダイオード35による電圧降下ΔVの差(=Vt−ΔV)以上であるか否かを判断する。もし、電圧Vbが前記差よりも小さければ、時間t4で各FETを制御した時に、蓄電部21から主電源13に電流が逆流することになるので、これを避けるために前記判断を行っている。
制御部29は、電圧Vbが前記電圧差(Vt−ΔV)以上であることを判断すると、負荷側バイパスFET33と蓄電部側FET37をオンにし、負荷側FET39をオフにする。但し、図17の時間t3からt4ではすでに負荷側バイパスFET33がオン、負荷側FET39がオフであるので、参考例7では蓄電部側FET37をオンにするだけでよい。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値(Vmin)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t5で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと寄生ダイオード35による電圧降下ΔVの差(=Vb−ΔV)以上であるか否かを判断する。もし、電圧Vtが前記差よりも小さければ、時間t5で各FETを制御した時に、主電源13から蓄電部21に電流が急激に流れることになるので、これを避けるために前記判断を行っている。制御部29は、電圧Vbが前記差以上であることを判断すると、負荷側バイパスFET33、および負荷側FET39をオンにし、蓄電部側FET37をオフにする。但し、図17の時間t4からt5ではすでに負荷側バイパスFET33がオンであるので、参考例7では、蓄電部側FET37をオフに、負荷側FET39をオンにするだけでよい。これにより、負荷側FET39が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは主電源13の電圧Vbとほぼ等しくなる。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第7既定値(Vmin)以下であれば負荷側FET39が開放故障していると判断する。
以上で故障判断が終了したので、時間t6で負荷側バイパスFET33をオンに、蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした後、通常動作状態とする。
このように故障判断動作を行うことで、3つのFETの開放故障、および短絡故障を判断することができる上に、図17より明らかなように、負荷15の電圧Vaは故障判断を行っても、時間t2からt3で僅かに電圧値が下がるものの、図16と比較してほとんど変動しないことがわかる。従って、故障判断時に参考例6よりも安定した電圧を負荷15に供給することができる。
以上の構成、動作により、切替回路部分である負荷側バイパスFET33、蓄電部側FET37、および負荷側FET39を限定された条件内で任意にオンオフ制御することにより、負荷15に供給する電圧変動を低減した状態で、負荷15の電圧Va、主電源13の電圧Vb、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdから、3つのFETの短絡、および開放故障を判断できるので、さらに高信頼で簡易構成の蓄電装置を実現できた。
なお、参考例7においても参考例6と同様に、制御部29が車両始動後に負荷側バイパスFET33の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行ってもよい。また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
(実施の形態5)
図18は、本発明の実施の形態5における蓄電装置の故障判断時のタイミングチャートと電圧経時特性図である。なお、図18の電圧経時特性図におけるカッコつきの記号の意味は図2と同じである。
本実施の形態5における蓄電装置11の構成は、参考例6の構成(図15)に対し、負荷側バイパスFET33に替えて、アノードを主電源13に、カソードを負荷15に接続した負荷側バイパスダイオード41とした点以外は同じであるので、蓄電装置11のブロック回路図、および他の構成上の説明を省略し、本実施の形態5の特徴となる故障判断方法について述べる。
負荷側バイパスダイオード41、蓄電部側FET37、および負荷側FET39の故障判断は、以下の条件の組み合わせで行うことができる。なお、特に記載していないFETはオンでもオフでもよい。
1)負荷側バイパスダイオード41の開放故障を判断する場合
1−1)蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、負荷15の電圧Vaが第3既定値以下であれば開放故障
2)蓄電部側FET37の開放故障を判断する場合
2−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37をオンにし、負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値以下であれば開放故障
3)負荷側FET39の開放故障を判断する場合
3−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、負荷側FET39をオンにし、蓄電部側FET37をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第7既定値以下であれば開放故障
4)負荷側バイパスダイオード41の短絡故障を判断する場合
4−1)蓄電部側FET37、および負荷側FET39をオフにした状態で、主電源13の電圧Vbと負荷15の電圧Vaの差が第12既定値以下であれば短絡故障
5)蓄電部側FET37の短絡故障を判断する場合
5−1)充電回路19が蓄電部21を充電中、または充電後に、蓄電部側FET37と
負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値以上であれば短絡故障
6)負荷側FET39の短絡故障を判断する場合
6−1)蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした状態で、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第11既定値以上であれば短絡故障
なお、上記した第3既定値から第11既定値は実施の形態2で述べたように、故障判断時の蓄電部21の充電状態や各FETの特性バラツキ等を考慮して適宜決定すればよい。また、本実施の形態5において、第3既定値、第5既定値、および第7既定値はVminとし、第10既定値と第11既定値はVnとした。第12既定値については、参考例7で述べた理由からΔV+Vnとした。また、参考例6で説明した第3既定値と第5既定値は、本実施の形態5で述べた第3既定値や第5既定値とは異なる。
上記のような条件の組み合わせの内、最適な故障判断動作例について図18により説明する。なお、図18の各グラフの内容は、負荷側バイパスFET33のタイミングチャートがない以外は図17のものと同じである。
まず、時間t0で、制御部29は蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。この状態は図17の時間t0において、負荷側バイパスFET33がオフの状態に相当するので、負荷15の電圧Vaは図18に示すように主電源13の電圧Vbから負荷側バイパスダイオード41の電圧降下ΔVだけ低い値(=Vb−ΔV)となる。しかし、実質的には図17の時間t0と同等の状態であるので、電圧検出回路27で検出した負荷15の電圧Vaが第3既定値(Vmin)以下であれば、負荷側バイパスダイオード41が開放故障していると判断する。なお、本実施の形態5においても各FETの寄生ダイオード35と負荷側バイパスダイオード41による電圧降下ΔVは全て等しいとする。
次に、制御部29は引き続き負荷側バイパスダイオード41の短絡故障判断を行う。これは、参考例7と同様に蓄電部21の充電後に行ってもよいが、ここでは、充電前に短絡故障判断を行う場合について説明する。すなわち、制御部29は蓄電部側FET37と負荷側FET39がオフの状態で、電圧検出回路27により検出した主電源13の電圧Vb、および負荷15の電圧Vaの差を求め、もし第12既定値(ΔV+Vn)以下であれば負荷側バイパスダイオード41が短絡故障していると判断する。なお、この故障判断は図17の時間t2からt3における動作と同じである。
負荷側バイパスダイオード41が短絡、開放故障していなければ、制御部29は時間t1で蓄電部21を充電する。この際、蓄電部21の電圧Vtが主電源13の電圧Vbと充電回路19の充電精度内で一致するように充電を行っている。従って、充電後の時間t2では蓄電部21の電圧Vtは、図18に示すように主電源13の電圧Vbとほぼ等しくなる。
次に、蓄電部21の充電後である時間t2で、制御部29は蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにする。本実施の形態5では、すでに蓄電部側FET37と負荷側FET39はオフであるので、制御部29は引き続き蓄電部側FET37と負荷側FET39の短絡故障を判断する。すなわち、時間t2において、蓄電部側FET37と負荷側FET39が正常であれば、蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは電圧検出回路27により0Vを維持する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第10既定値(Vn)以上であるか、または第11既定値(Vn)以上であれば、蓄電部側FET37、または負荷側FET39が短絡故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t3で蓄電部側FET37をオンにし、負荷側FET39をオフにする。但し、図18の時間t2からt3ではすでに負荷側FET39がオフであるので、本実施の形態5では蓄電部側FET37をオンにするだけでよい。これにより、蓄電部側FET37が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは蓄電部21の電圧Vtまで上昇する。従って、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdが第5既定値(Vmin)以下であれば蓄電部側FET37が開放故障していると判断する。
次に、制御部29は時間t4で電圧検出回路27より主電源13の電圧Vbを、充電回路19より蓄電部21の電圧Vtをそれぞれ読み込む。ここで、前記蓄電部21の電圧Vtが、主電源13の電圧Vbと、寄生ダイオード35および負荷側バイパスダイオード41による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vb−ΔV×2)以上であるか否かを判断する。もし蓄電部21の電圧Vtが、主電源13の電圧Vbと、寄生ダイオード35および負荷側バイパスダイオード41による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vb−ΔV×2)よりも小さければ、時間t4で各FETを制御したときに、主電源13から蓄電部21に急峻に電流が流れることになるので、これを避けるために前記判断を行っている。制御部29は、前記蓄電部21の電圧Vtが、主電源13の電圧Vbと、寄生ダイオード35および負荷側バイパスダイオード41による電圧降下(ΔV×2)の差(=Vb−ΔV×2)以上であることを判断すると、負荷側FET39をオンにし、蓄電部側FET37をオフにする。これにより、負荷側FET39が正常であれば蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdは負荷15の電圧Vaとほぼ等しくなる。ここで、図18より時間t4からt5における負荷15の電圧Vaは主電源13の電圧Vbから負荷側バイパスダイオード41の電圧降下ΔVだけ低い電圧(=Vb−ΔV)になっている。よって、負荷側FET39が正常ならば、Vd=Va=Vb−ΔVの関係が成立する。このことから、電圧検出回路27により検出した蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧VdがVb−ΔVに至らず、第7既定値(Vmin)以下であれば負荷側FET39が開放故障していると判断する。
以上で故障判断が終了したので、時間t5で蓄電部側FET37と負荷側FET39をオフにした後、通常動作状態とする。
このように故障判断動作を行うことで、2つのFETと負荷側バイパスダイオード41の開放故障、および短絡故障を判断することができる上に、図18より明らかなように、負荷15の電圧Vaは図17と比較して、故障判断を行ってもほとんど変動しないことがわかる。従って、故障判断時に参考例7よりも安定した電圧を負荷15に供給することができる。但し、通常動作時は主電源13の電力が必ず負荷側バイパスダイオード41を経由して負荷15に供給されるので、負荷側バイパスダイオード41による損失が常時発生する。
以上の構成、動作により、負荷側バイパスダイオード41、蓄電部側FET37、および負荷側FET39を限定された条件内で任意にオンオフ制御することにより、負荷15に供給する電圧変動を低減した状態で、負荷15の電圧Va、主電源13の電圧Vb、および蓄電部側FET37と負荷側FET39の接続点の電圧Vdから、2つのFETと負荷側バイパスダイオード41の短絡、および開放故障を判断できるので、さらに高信頼で簡易構成の蓄電装置を実現できた。
なお、本実施の形態5においても参考例6と同様に、制御部29が車両始動後に負荷側バイパスダイオード41の開放故障を判断した後、蓄電部21の充電後に残りの故障判断を行ってもよい。また、参考例1と同様に、上記故障判断を車両の使用後に行ってもよい。この場合の外部制御回路とのやり取り等の動作は参考例1と全く同じである。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7で述べた充電後に行う故障判断は負荷駆動最低電圧Vmin(=10.5V)より高い電圧まで蓄電部21が充電されていれば、充電中に故障判断を行ってもよい。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7で述べた故障判断の順番は、それらに限定されるものではなく、任意の順番で行ってもよい。但し、蓄電部21の充電中、または充電後に行う故障判断は、その条件下で任意の順番で行えばよい。なお、車両始動後にいち早く高信頼に主電源13から負荷15に電力を供給するために、主電源13と負荷15を直接接続する第1スイッチ17や主電源側バイパスFET31、負荷側バイパスFET33、負荷側バイパスダイオード41の開放故障判断を最初に行う方が望ましい。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7において、故障判断された場合には、以降の判断動作を中止して故障信号を発するようにしてもよい。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7で述べた切替回路部分の故障判断は蓄電装置11を使用している間に適宜繰り返し(例えば一定時間毎に)行ってもよい。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7の構成において、第1スイッチ17、負荷側バイパスFET33、負荷側バイパスダイオード41、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の直列回路、または主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の直列回路を、それぞれ複数設け、それらを並列接続する構成としてもよい。この場合、第1スイッチ17や負荷側バイパスFET33、負荷側バイパスダイオード41に流れる電流が並列接続数に応じて分散されるため、電流容量の小さなスイッチやFET、ダイオードを用いることができ、蓄電装置11の小型化が可能となる。同様に、第2スイッチ23、蓄電部側FET37と負荷側FET39の直列回路、または蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の直列回路を、それぞれ複数設け、それらを並列接続する構成としてもよい。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7の構成において、負荷15を複数設け、それぞれの負荷15に対して、主電源13の電力を供給する経路(第1スイッチ17、負荷側バイパスFET33、負荷側バイパスダイオード41、主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスFET33の直列回路、または主電源側バイパスFET31と負荷側バイパスダイオード41の直列回路を含む経路)と、蓄電部21の電力を供給する経路(第2スイッチ23、蓄電部側FET37と負荷側FET39の直列回路、または蓄電部側FET37と負荷側ダイオード43の直列回路を含む経路)を設ける構成としてもよい。これにより、それぞれの負荷15の消費電流に応じてスイッチやFET、ダイオードの電流容量を最適なものとすることができる。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7の構成において、必要に応じて主電源13と負荷15の間、または蓄電部21と負荷15の間に、ヒューズ、FET等の半導体素子、あるいはリレー等からなる回路保護素子を挿入してもよい。この場合、回路保護素子は電圧降下の微小なものを選択すれば、故障判断のときの電圧値に与える影響を少なくすることができる。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7では蓄電部21に電気二重層キャパシタを用いたが、これは電気化学キャパシタ等の他の蓄電素子を用いてもよい。
また、実施の形態1〜5および参考例1〜7では蓄電装置をアイドリングストップ車に適用した場合について述べたが、それに限らず、ハイブリッド車や、電動パワーステアリング、電動ターボ、電気的な油圧制御による車両制動等の各システムにおける車両用補助電源、あるいは一般の非常用バックアップ電源等にも適用可能である。