JP4929574B2 - ポリチアゾール、その薄膜および薄膜の形成方法 - Google Patents
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Description
(1) 式(1)で表される構成単位を有するポリチアゾール。
式(1)において、Aは炭素数4〜20の4価の有機基であり、Bは4価の有機基またはケイ素であり、そしてnは独立して0、1、2、または3である。
(3) 式(1)において、Aが炭素数4〜20の4価の脂肪族基である(1)記載のポリチアゾール。
(8) 式(1)において、Bが炭素である(4)または(5)項記載のポリチアゾール。
(10) 式(1)において、nが3である(4)〜(7)のいずれか1項記載のポリチアゾール。
式(2)において、Aは炭素数4〜20の4価有機基であり、R1およびR2は独立して、炭素数3〜5の2級アルキル基である。
(13) 少なくとも1つのテトラカルボン酸が正四面体構造を有している、(11)または(12)項記載のポリチアゾール。
(15) 式(2)において、Aが炭素数4〜20の4価の脂肪族基である(11)〜(13)のいずれか1項記載のポリチアゾール。
式(3)において、Bは4価の有機基またはケイ素であり、nは0、1、2、または3である。
(22) (1)〜(21)のいずれか1項記載のポリチアゾールからなる薄膜。
(23) (11)項記載の式(2)のジアミン誘導体と、(18)項記載の式(3)のテトラカルボン酸との塩。
(25) (24)項記載のポリチアゾール前駆体溶液を基板上に塗布し、溶媒を蒸発させて膜を形成した後、加熱焼成を経て得られる薄膜。
(27) (22)または(25)項記載の薄膜を用いる層間絶縁膜。
(29) (27)項記載の層間絶縁膜を用いる電気的固体装置。
また、本発明の薄膜を形成する方法を用いると、ゲル化することなく多官能モノマーを重合させることができる。
ポリチアゾールは、直線的に伸びる構造が好ましい。例えば、1,2,3,4−ベンゼンテトライルよりも、1,2,4,5−ベンゼンテトライルが好ましい。
この様にして得られたポリチアゾール前駆体溶液は、ワニスとしてガラス板、銅板、アルミニウム板、またはシリコンウエハなどの基板上に塗布した後、溶媒沸点以下の温度で短時間加熱して溶媒を大部分蒸発させる。しかる後に、基板上に残った膜状の前駆体を180〜500℃で加熱焼成すると、塩からの脱水反応にてアミド結合が生成する。3価以上のカルボン酸またはアミンを用いた場合、この段階でゲル化が起きるはずであるが、ゲル化に必須の溶媒は既にほとんど蒸発しているため、もはやゲル化が起こることはない。その反応例を以下に示す。
この時、式(2)で表されるジアミノジチオール誘導体中のAと、これから誘導される式(1)で表されるポリチアゾールのAとは、それぞれ同一となる。式(2)で表される化合物を2つ以上用いた場合、反応性の違いによって、反応時の仕込量の割合と生成した式(1)で表される化合物のAの組成比が一致するとは限らない。
加熱装置、温度計、冷却管、撹拌装置を付けた500mlの三ツ口フラスコに、トリフェニルクロロメタン28.0g(0.10mol)とアニリン25ml(0.27mol)をとり、素早く220℃へ昇温した。反応液が結晶化し始めたら直ちに加熱を停止し、激しく撹拌した。反応液を約100℃まで冷却し、希塩酸(2mol/L)120mlとメタノール100mlを順次加え、還流下で30分間激しく撹拌した。室温に戻して析出物をろ集し、メタノールと純水で洗浄した。粗結晶を減圧乾燥し、アニリンが縮合した中間体を得た。この化合物はこれ以上精製せず、直ちに次の反応に用いた。
温度計、撹拌装置、ガス排気管を付けた300ml三ツ口フラスコに、前記[2]−(1)で合成した化合物12.3g(0.038mol)と鉄粉2.55g、および四塩化炭素100mlをとり、臭素29g(0.18mol)を加えて室温下12時間撹拌した。反応液を大量の水に加えて析出物をろ集し、得られた固体を減圧乾燥した。粗結晶をDMFから再結晶し、鉄粉は熱時のろ過で除去して微黄色結晶の化合物3を15.8g(収率65.5%)を得た。
加熱装置、温度計、撹拌装置、冷却管、窒素導入管を付けた300ml三ツ口フラスコに、前記[2]−(2)で得られた化合物3を12.0g(18.9mmol)、シアン化カリウム10.0g(0.15mol)、ヨウ化カリウム1.13g(6.8mmol)、酢酸パラジウム(II)0.26g(1.13mmol)、水酸化カリウム2.1mgをとり、乾燥ヘキサメチルリン酸トリアミド120mlを加えて窒素気流下90℃で19時間撹拌した。反応液を大量の水中に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水で3回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去して、得られた茶色シラップをシリカゲルカラム(n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。得られた黄色結晶をトルエンから再結晶し、淡黄色結晶の化合物4を4.4g得た(収率53%)。
加熱装置、温度計、撹拌装置、冷却管を付けた200ml三ツ口フラスコに、前記[2]−(3)で得られた化合物4を4.0g(9.45mmol)、水酸化カリウム9.4g(0.168mol)をとり、エチレングリコール100mlを加えて還流下18時間撹拌した。反応液を大量の水中に注ぎ、トルエンで1回抽出した後、水層を塩酸酸性として析出した固体をろ集した。固体を純水で洗浄後減圧乾燥し、白色固体の化合物5を4.6g得た(収率98.1%)。この化合物のNMRスペクトルは目的物の構造を支持した。ケミカルシフトは、δ7.30、7.39、7.87、7.96(AA’BB’、16H)、12.83(bs,4H)であった。
10mlのサンプルビンに、実施例[1]で合成した化合物1を0.1026g(0.40mmol)、実施例[2]で合成した化合物5を0.0992g(0.20mmol)とり、溶媒(シクロヘキサノン/N,N−ジメチルアセトアミド=4/1)1.14gに溶解して固形分濃度15%の前駆体溶液を調製した。このワニスを0.2μmのメンブランフィルターでろ過後、スピンナー法で4インチシリコンウエハ(三菱住友シリコン(株)製、比抵抗0.02Ω以下、N型)に塗布し、80℃のホットプレート上で1分間加熱した。続いて180℃の小型電気炉に入れて5分間放置し、この間に炉内を窒素置換した。30分間で炉内温度を450℃まで昇温させ、そのまま30分間焼成したところ膜厚110nmの褐色薄膜が得られた。
実施例[3]で調製した薄膜の表面にマスクを介してアルミニウムを真空蒸着し、直径5mmの電極を6点作成した。続いて、LCRメーターで各点の電気容量を測定し、平均値を求めたところ4.41nF(1KHz)であった。以上の結果と膜厚から誘電率を算出すると2.79であった。
加熱装置、冷却管を付けた50mlナスフラスコに、[2]−(4)で合成した化合物5を1.00g(2.01mmol)と塩化チオニル10mlをとり、ピリジン1滴を加えて6時間還流した。反応終了後、塩化チオニルを減圧下留去して残った固体をトルエンで再結晶し、淡黄色針状結晶のテトラカルボン酸テトラクロリドを1.12g得た。この化合物はこれ以上精製せず、次の反応に用いた。
続いて、[1]で合成した化合物1を0.1026g(0.40mmol)サンプルビンにとり、溶媒(シクロヘキサノン/N,N−ジメチルアセトアミド=4/1)1.14gに溶解して室温下撹拌した。この溶液に、テトラカルボン酸テトラクロリドを固体のまま少しずつ加えたところ、次第に不溶物が析出し始め、最終的に溶液全体がゲル化して撹拌不能になった。このゲルは不溶不融であり、薄膜を形成することはできなかった。
10mlのサンプルビンに撹拌子を入れ、[1]で合成した化合物1を0.1026g(0.40mmol)サンプルビンにとり、溶媒(シクロヘキサノン/N,N−ジメチルアセトアミド=4/1)1.14gに溶解して室温下撹拌した。この溶液に、テレフタル酸ジクロリド0.081g(0.40mmol)を固体のまま少しずつ加えて3時間撹拌した。得られたポリアミド溶液にシクロヘキサノン0.4gを加えて希釈し、ポリチアゾール前駆体のワニスを調製した。
Claims (10)
- 請求項1または2記載のポリチアゾールからなる薄膜。
- 請求項2記載の式(2)のジアミン誘導体と、請求項2記載の式(3)のテトラカルボン酸との塩。
- 請求項4記載の塩が有機溶媒中に溶解しているポリチアゾール前駆体溶液。
- 請求項5記載のポリチアゾール前駆体溶液を基板上に塗布し、溶媒を蒸発させて膜を形成した後、加熱焼成を経て得られる薄膜。
- 請求項6記載のポリチアゾール前駆体溶液を基板上に塗布し、溶媒を蒸発させて膜を形成した後、加熱焼成を経て得ることを特徴とする薄膜の形成方法。
- 請求項3または6記載の薄膜を用いる層間絶縁膜。
- 請求項3または6記載の薄膜を用いる保護膜。
- 請求項8記載の層間絶縁膜を用いる電気的固体装置。
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