JP4928667B2 - 放射(例えばx線パルス)発生装置メカニズム - Google Patents
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Description
本発明は、電磁放射発生装置に関し、特にX線(パルス)発生装置に関する。電磁放射発生装置は、例えば、リソグラフィ、結晶学(crystallography)、X線撮影(radiography)のような、科学、産業および医療の分野または領域で使用されている。
【0002】
公知のタイプの電磁放射発生装置は、比較的大型であり、かつ、その製造だけでなく維持と運転に関しても比較的高コストであり得る。これは、放射発生装置を商業用途に使用することを意図する場合に、特に該当する。
以下では、X線発生装置の単なる事例として個々の引例を取り上げるが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば、紫外光発生装置を形成するために、すなわち、本明細書で説明するようなX線窓(X-ray window)の代わりに紫外光窓(ultra-violet window)を備えることによって、使用されてよい。
【0003】
X線発生装置に関しては、例えば、シンクロトロンが、工業的環境におけるX線発生装置としての使用に関して知られている比較的大規模の公知の装置である。シンクロトロンは、リソグラフィ用に使用可能なマルチビームX線放射源であると評されてきた。
放電プラズマ源(discharge plasma source)が、マルチビーム方式に比較して相対的に小さなサイズでありかつ相対的に低コストであるX線用単一ビーム点源(single beam point source)の候補となる可能性があると示唆されてきた。比較的小型のプラズマベースのX線源が知られているが、例えばリソグラフィのような分野での工業用途に対しては開発レベルには依然として達していない。例えば、排気可能な放電チャンバと、陽極と、陰極と、放射出口ポートと、陽極と陰極との間に所望の電位を印加するための手段とを含む、このタイプのX線源が知られている。例えば、欧州特許明細書公開番号0037917を参照されたい。これに関連して、陽極の先端が陰極内の通路と軸方向にアラインメントされた中空の陰極を使用する、このタイプの比較的小型のX線発生装置も公知である。中空の陰極の存在が、概ね収束したビームを生じさせる。例えば、英国で出版された、“X-ray spots emitted in a hollow cathode ns-discharge”, Plasma Sources Sci. Technol.5(1996) 70-77 IOP Publishing limitedを参照。
【0004】
様々なトリガ構成と電子機器とが、例えば、DE 851529、DE 935262、米国特許第4201921号、DE 921040、および、W.SCHAAFFS“Rotgenblitzohre zur Untersuchung von schnell ablaufenden Prozssen”MESSTECHNIK,vol.80,no.9,1972,pages 247-251,XP002117206に開示されている。
【0005】
サブミクロンのリソグラフィで使用され得るX線発生装置のような放射発生装置を得ることが有利だろう。
特に、ナノメートル波長において最大強度を有する短い放射バーストを発生することが可能な、簡便な放射源を得ることが有利だろう。
本発明は、その一態様において、
電磁放射の発生のための放射ヘッド(radiation head)のための電極の組合せであって、
先端構成要素(tip end component)を有する陽極手段と、
陰極手段
とを含む電極の組合せにおいて、
この先端構成要素は、前記陽極手段と前記陰極手段の間に印加される予め定められたパルス電圧に応答して電磁放射の発生を促進することが可能な材料を含み、
前記電極の組合せはトリガ電極を含み、かつ、前記先端構成要素と前記陰極手段と前記トリガ電極はそれぞれの予め定められた距離(すなわち、間隙)だけ互いに間隔を離して置かれている改良を提供する。
【0006】
本発明の別の態様によれば、本発明は、
予め定められた電磁放射の発生のための放射ヘッドであって、
放射発生チャンバと、
先端構成要素を有する陽極手段と、
陰極手段
とを含む放射ヘッドにおいて、
前記チャンバは、該チャンバ内で発生される予め定められた放射に対して選択的に透過性(preferentially transparent)である材料で形成されており、かつ前記予め定められた放射が前記放射ヘッドからその中を通過して放出され得る放射透過窓(radiation transmitting window)を有し、前記陽極手段と前記陰極手段は前記チャンバ内に配置されており、前記先端構成要素は、前記陽極手段と前記陰極手段の間に印加されるパルス電圧に応答して電磁放射の発生を促進することが可能な材料を含み、
前記放射ヘッドはトリガ電極を含み、かつ、前記先端構成要素と前記陰極手段と前記トリガ電極はそれぞれの予め定められた距離(例えば、間隙)だけ互いに間隔を離して置かれている改良を提供する。
【0007】
本発明は、別の態様において、予め定められた電磁放射の発生のための放射ヘッドであって、
放射発生チャンバと、
先端構成要素を有する陽極手段と、
陰極手段と、
トリガ電極
とを含み、
前記チャンバは、前記チャンバ内で発生される予め定められた放射に対して選択的に透過性である材料で形成されておりかつ前記予め定められた放射が前記放射ヘッドから中を通過して放出され得る放射透過窓を有し、前記陽極手段と前記陰極手段は前記チャンバ内に配置されており、前記先端構成要素は、前記陽極と前記陰極の間に印加されるパルス電圧に応答して電磁放射の発生を促進することが可能な材料を含み、前記先端構成要素と前記陰極手段及び前記トリガ電極は別々の予め定められた距離だけ互いに間隔を離して置かれている、予め定められた電磁放射の発生のための放射ヘッドにおいて、
前記放射ヘッドは、高電圧源によって供給される電気エネルギーを蓄積するためのコンデンサ手段を含み、前記コンデンサ手段は、前記陽極手段に対する接続のための端子電極を含み、前記陽極手段は、前記コンデンサ手段と一体であるように、前記コンデンサ手段の前記端子電極に直接的に電気的に接続されていることを特徴とする、予め定められた電磁放射の発生のための放射ヘッドを提供する。
【0008】
本発明によって、前部の端子電極は放射発生チャンバ内に配置されてもよい。本発明によって、コンデンサ手段は前記の放射発生チャンバ内に配置される。
陽極と陰極とトリガ電極との間の予め定められた間隙、および、陽極と陰極とトリガ電極との間の相対電圧は、所望の放射を考慮して適切な実験によって選択されてよい。いずれにしても、トリガ電極が陰極に近ければ近いほど、トリガ電極と陰極との間の電圧要求は低い、すなわち、トリガ電極が陰極に近ければ近いほど、トリガ電極にとって陽極と陰極との間の放電を促進することが容易になる。例えば、与えられた陰極と陽極の間の電圧差に対して、トリガ電極が陰極に近ければ近いほど、放電に関するトリガの効果がより確実であり、かつ、より安定している(consistent)ということが認められている。
【0009】
したがって、例えば、トリガ電極は、陰極から、例えば、陰極通路から、5μmから1mmまでの距離に配置されてよく、トリガ電極と陰極との間の電圧差は、1kVから12kV、例えば7.5kVから10kVの電圧範囲内であってよい。
陽極の先端構成要素は、1つまたはそれより多いステム部材(stem member)すなわちフィンガ部材(finger member)を含んでよい。ステム部材すなわちフィンガ部材は、少なくとも1つの先端要素(tip end element)を備えてよい。陽極を構成する材料の種類が、例えば、陽極によって放出されるX線放射のスペクトルを決定する。X線を得るためには、陽極の先端要素は、例えば、所望のX線ライン(X-ray line)(例えば、1.2ナノメートル以下、例えば、0.8ナノメートルから1.4ナノメートル)を生じさせることが可能な材料で形成され得る。この陽極先端要素の材料は、例えば、タングステン、アルミニウム、銅、タンタル、モリブデン等と、これらの合金であってよい。さらに、要望または必要に応じて、陽極は、適切な流体の循環を使用する冷却手段を備えてよい。米国特許第5,651,045号を参照されたい。
【0010】
例えば銅、真鍮、銅/タングステン等のような材料が、陰極用の材料として、電子供給の容易性に基づいて選ばれてよい。
陰極手段が、例えば本明細書で説明しているような陰極通路を含む場合には、少なくとも1つの先端要素が陰極通路とアラインメントされてもよい。陰極通路が存在する場合には、陰極通路は縦軸線を有してよく、トリガ通路も存在する場合には、トリガ通路は、陰極通路の縦軸線と一致した軸線を有してよい。
【0011】
放電器(discharger)すなわちトリガ電極は、コンデンサ内に蓄積された電気エネルギーの放出を促進することを可能にする。
本発明によって、トリガユニットが、陰極と、トリガ電極、及び所要または所望の高電圧(HV)パルスを供給することが可能な適切な電源とを含んでよい。非動作状態では、陰極とトリガ電極との間には電圧差は存在しない。一方、動作状態中すなわちトリガ状態中には、HVパルスをトリガ電極に送るように電源がスイッチを経由して放電し、陰極とトリガ電極との間にスパークが生じるだろう。小さなスパークが陽極と陰極の間の放電スパークを点火させるだろう。
【0012】
トリガ電極は、後述し、本明細書で具体例によって示されるように、陰極の周りに配置されてよく、例えば、陽極に対して陰極のいずれか一方の側に配置されてよい。本発明によって、トリガ電極は、陽極手段と陰極手段との間に配置されてよく、あるいはその代りに、トリガ電極は、陰極手段がトリガ電極と陰極との間に存在するように配置されてよい。必要に応じて、トリガ電極は陰極の一部分の周りに配置されてもよい。トリガ電極は、陽極手段のための先端要素(tip end element)のような先端要素を有してよいが、この代わりに、環状の通路を規定するように形成されてもよく、例えば、ループ状の規定を有してもよい。
【0013】
トリガ電極は、放電を促進するその機能を留意すれば、任意の所望または所要の構成を有してよい。トリガ電極は、ステム要素すなわちフィンガ要素を含んでよい。一方、トリガ電極は、例えば、トリガ通路を規定する周辺要素を含んでよい。したがって、トリガ電極は、例えば、トリガ通路を規定するループ要素(loop element)をそのトリガ電極が有するループ状のトリガ電極であってよい。このループ要素は、完全なループであっても、1つまたはそれより多い中断箇所(break)を有してもよい。1つ以上の中断箇所を有する場合には、このループ要素は、湾曲しているかまたは直線状であってよくかつ当然のことながら互いに電気的に接続されている複数のループセグメントを含んでよい。したがって、このループ要素の構成は、例えば概ね円形であってよい。あるいは、そのかわりに、このループの形態は、多角形または長方形であってよい。あるいは、トリガ電極は、例えば、必要に応じて、トリガ通路に相当する環状の開口部を備えているプレートの形状をとってもよい。
【0014】
陰極電極は、その機能が同様に電気放電を与えることであるということに留意すれば、任意の所望または所要の構成を有してよい。陰極手段は、陽極に対向している概ね連続した表面または面を有するプレート部材を含んでよい。他方、陰極手段は、例えば、その中を通って延びている陰極通路を有する中空の陰極構成要素を含んでよい。トリガ電極は、陰極通路に面している環状の通路を含んでよい。
【0015】
特に、トリガ電極は、例えば、外側の環状構成要素を含んでもよく、かつ、陰極手段は、例えば、その中を通って延びている陰極通路を有する中空の陰極構成要素を含んでよい。この場合には、中空の陰極構成要素は、陰極通路の少なくとも一部分を規定する内側の環状要素を含んでもよく、かつ、トリガの外側環状構成要素は、陰極の内側の環状要素と同軸に配置されてよい。
【0016】
本発明によって、陰極は、小さな開口端部と大きな開口端部とを有する円錐台形(frustoconical)状の通路を備えるか有してよい。この円錐台形状の通路は、小さな開口端部と大きな開口端部とを通過する中央縦軸線を有してもよく、かつ、陽極先端構成要素は、小さな開口端部に面しておりかつ前記の中央軸線とアラインメントされた軸線を有する、少なくとも1つの先端要素を含んでもよい。
【0017】
本発明による放射発生チャンバ(radiation generation chamber)は、そのチャンバ内での放射の発生を促進するために適している任意の所望の(公知の)構成を有してよい。この放射発生チャンバは、例えば、排気可能な放射放電チャンバ(evacuatable radiation discharge chamber)であってよい。この放射発生チャンバは、真空を維持するための気密チャンバであってよい。この放射発生チャンバは、所望または所要の気体を封じ込めることができる気密チャンバであってよい。したがって、放射発生チャンバは、例えば、ステンレススチールまたはアルミニウムで形成されてよくかつ真空環境が中に確立されてよい外壁構成要素を有してよい。ポンプ手段が、その放射発生チャンバ内に真空を形成するために放射チャンバの内部に堅固に連通する。真空環境は高反復速度(high repitition rate)での放射の発生を促進する。必要に応じて、放出ヘッド(emitting head)が、例えば鉛で形成されてよい微細放射(fine radiation)(例えばX線)吸収エンベロープ(absorption envelope)に封入されてよい。
【0018】
上述の定義の通りの放射ヘッドは、例えばX線のような所望の電磁放射の発生のために使用されてもよく、すなわち、X線放出ヘッドであってよい。この場合には、チャンバは、そのチャンバ内で発生されるX線に対して選択的に透過性である材料で作られており、かつこのような放射ヘッドからX線がその中を通過して放出されてよいX線透過窓(X-ray transmitting window)を有してよい。
【0019】
したがって、本発明は、そのさらに別の態様において、放射(例えばX線)パルス発生装置システムを提供し、この放射パルス発生装置システムは、
上述の定義の通りの放射(例えばX線)放出ヘッドと、
高電圧源によって供給される電気エネルギーを蓄積するためのコンデンサ手段と、
コンデンサ手段内に蓄積されている電気エネルギーが前記陽極と前記陰極との間で放出されるように前記トリガ電極に電気パルスを供給するためのトリガ電圧パルス手段とを含む。
【0020】
この放射(例えばX線)パルス発生装置システムは、単一のトリガ電圧パルスがトリガ電極に印加されるように構成されてよい。あるいは、その代りに、放射(例えばX線)パルス発生装置システムは、一連の周期的なトリガ電圧パルスがトリガ電極に印加されるように構成されてよい。後者の場合には、一連の放射パルスが所望または所要のサイクルレート(cycle rate)で生成されてもよい。
【0021】
上述のように、放射発生チャンバは、所望の場合は、X線に対して選択的に透過性である材料で形成されたX線透過窓を有してよい。一方、例えば紫外放射のような、別のタイプの放射を得ることが望ましい場合には、上記チャンバ内で発生される他の所望の放射に対して選択的に透過性である材料で形成されておりかつ前記の放射ヘッドから所望の放射がその中を通過して放出されてよいX線透過窓が使用されてよい。
【0022】
高電圧源によって供給される電気エネルギーを蓄積するためのコンデンサ手段は、所望または所要の放電/再充電サイクルを受けることが可能であり、例えば、所望または所要の放射パルスレートを得ることを促進することが可能である、任意の(適切な)公知のコンデンサを含んでよい。この1つまたは複数のコンデンサは、例えば1つまたは複数のディスクコンデンサ(disk capacitor)のような1つまたは複数の個別のコンデンサであってよい。コンデンサは、例えば、JenningsまたはCometによって製造されている真空コンデンサ(model CFED-1000-25S)であってよい(Swissによって製造された真空コンデンサ、Comet仕様書0-0529による注文設計または注文製作のもの)。
【0023】
有利には、このコンデンサは、例えば、陽極手段に直結または実質的に直結されてよい。本明細書で述べているように、このコンデンサは、例えば、排気可能な放射放電チャンバ内に完全に収容されてよい。もし所望なら、このコンデンサは、陽極手段に(直接)電気的に接続されているそのコンデンサの端子電極も放電チャンバ(discharge chamber)内にあるように、その少なくとも一部分が上記の放電チャンバ内にあるように、配置されてよい。あるいは、その代りに、このコンデンサは、放電チャンバの外側に配置されてもよく、この場合には、陽極手段は放電チャンバの壁の一部分を規定してよく、かつ、端子コンデンサ電極(terminal capacitor electrode)が陽極手段に直接的に電気的に接続されてよい。両方の場合とも、その目的は、陽極とコンデンサを電気的に連接する電気コネクタの長さを最小限にすることである。コンデンサのこの配置が、非常に高い電圧(数kVから150kV)の極めて高速の放電を得ることを可能にし、このパルスの持続時間は例えば100ns Full Width Half Maxim(HWHM)未満であり、例えば、50ns HWHM未満である。
【0024】
本発明によるX線パルス発生装置システムは、また高電圧源を含んでよい。この高電圧源は、例えば、トリガ電極に供給されるトリガ電気パルスレートまたはサイクルの関数として所望または所要の再充電速度(recharge rate)を提供することが可能である任意の(適切な)電圧源であってよい。この高電圧源は、定電圧の高電圧の供給源であってもパルスタイプの高電圧の供給源であってもよい。トリガ電圧パルスは、コンデンサの充電量が所望のレベルに達してから予め定められた時間間隔の後に、例えば所望の充電量に達した直後に、放出されてよい。この高電圧源は、例えば、所望の構成に応じて2kVから150kVを供給することが可能であり、かつ0.1Hzから500kHzの間で変る周波数で1つまたは複数のコンデンサを再充電することが可能である高電圧源であってよい。
【0025】
トリガ電圧パルス手段は、コンデンサ手段の再充電速度と同期してトリガ電極に所望の電圧パルスサイクルを供給することが可能でなければならないということに留意すれば、任意の所望または所要の形態であってよい。このトリガパルス手段は、1つまたは複数の蓄電コンデンサ内に蓄積されている電力の放出を開始させるために、高電圧トリガパルスを供給するための手段を含む。トリガパルス手段は、例えば、0.1Hzから500kHzの間で動作することが可能なタイプであってよい。適したトリガパルス手段は、任意の適切な(公知の)仕方で相互接続されているDC電源、スイッチ/リレー、コンデンサ、変圧器、ダイオード等を含んでよい。
【0026】
陽極と陰極の間の予め定められた間隙が0.2mmから10mmである場合には、陽極と陰極の間の電圧は、例えば2kVから150kVであってよい。
トリガ電極と陰極の間の予め定められた間隙が0mmから1mmかそれより大きく、例えば5μmかそれより大きい場合には、トリガ電極と陰極の間の電圧は、例えば1kVから12kVであってよい。
【0027】
本発明による発生装置は、(パルスの長さに等しい)非常に短い時間にわたって、研究所および産業において一般的に使用されている従来の発生装置によって放出されるX線放射よりもはるかに高い強度のX線放射を放出することが可能であるように、構成されてよい。
以下では、添付図面に示されている非限定的な実施例に関連付けて、本発明をさらに詳細に説明する。
【0028】
図1に示されているX線パルス発生装置システムは、放射ヘッド1と、トリガパルス電圧を供給するためのトリガパルスモジュール(すなわち、トリガ電圧パルス手段)と、陽極部と陰極部の間に高電圧を供給するための高電圧モジュールと、真空モジュールとを含む。放射ヘッド1は、本発明による電極の組合せを含む。この電極の組合せは、先端構成要素4を有する陽極2と、陰極6と、トリガ電極8とを含む。
【0029】
X線パルス発生装置システムは、さらに、電極の組合せがその中に配置されている放射発生チャンバ、すなわち、その他の要素がその中に配置されている外側ハウジング10(図3を参照されたい)を有する。2端子コンデンサ(two terminal capacitor)12も放射チャンバ内に配置されている。陽極2は、コンデンサ12の端子電極14に直結されている。あるいは、所望の場合は、その代りに、コンデンサ12は、端子電極14がチャンバ壁16の一部分を規定するように放射チャンバの壁16から外に延びてもよい。
【0030】
放射発生チャンバのチャンバ壁は、いずれにしても、薄い気密壁20によって覆われた開口18を備えており、開口18と壁20とがX線放射透過窓を規定する。壁20は、生成されたX線に対して選択的に透過性である材料から形成されており、すなわち、この壁20は、X線がそこを透過することを可能にするが他のタイプの放射に対しては不透過性(opaque)であるX線透過窓として作用する。この壁の材料は、例えば、12.5ミクロン厚のベリリウム(Be)であってよい。X線放射の放出を可能にするために陰極6がX線透過窓と陽極2の間に配置されるように、X線透過窓は陰極6に面している。この放射透過窓は、任意の適切な(公知の)仕方で所定の位置に保持されてよい。例えば、チャンバに真空封止されたアルミニウム円板によって提供される肩部上の所定の位置に、Be円板が不透明な接着剤(opaque glue)で接着されてよい。
【0031】
この放射チャンバは、高真空ポンプモジュール22が作動される時に放射チャンバ内に所望または所要の真空を生じさせることが可能であるように、気密であるように構成されている。
示されている放出ヘッドは、陽極先端4を有する上述の陽極2と、通路24を有する上述の陰極6とを備えており、すなわち、陰極6は中空の陰極であり、陽極と陰極は、放射ヘッド内に互いに対向するように配置されている。X線の形成をもたらす放電が陽極先端4と陰極6の間で生じる。
【0032】
図2を参照すると、この図は、陰極部と陽極部を含む本発明によるX線発生モジュールの一例をさらに細部について概略的に示している。陽極部は、先端構成要素32を有する陽極ナット30を含む。この陽極ナット30は、円板形状の端部部材34に取り付けられたねじ機構である。トリガ電極は図2に示されていないが、図4と図5を参照されたい。陰極部は、中空円筒形状の端部陰極ホルダプレート部材(end cathode holder plate member)36を含む。
【0033】
端部陰極ホルダプレート部材36は、端部が開口した中空形状の構成を有し、広い開口端部(mouth end)(参照番号38で全体的に示されている)と、小さな開口端部(参照番号40で全体的に示されている)とを備えている。
この小さな開口端部40は、参照番号44でその1つが示されているボルト部材によって端部陰極ホルダプレート部材36に固定されている、端部が開口した中空の陰極構成要素42によって覆われている。この端部が開口した中空の陰極構成要素42は、そのモジュールの縦軸線46と概ね同軸である通路を有する。陰極ハウジング部材50も、参照番号52でその1つが示されているボルト部材によって端部陰極ホルダプレート部材36に取り付けられている。この陰極ハウジング部材50は、そのモジュールの縦軸線46と概ね同軸である窓開口(window opening)54を備えている。この窓開口54は、上述の通りのX線に対して選択的に透過性である材料(図示されていない)によって締め切られている。
【0034】
X線発生モジュールは、さらに、2端子の蓄電コンデンサ60も含む。例示したモジュールでは、陽極部は、コンデンサ60の端子電極62に直結されている。すなわち、蓄電コンデンサの端子は、一方では高電圧源に接続され、他方では陽極に(直接)接続されている。この蓄電コンデンサ60の配置は、非常に高い電圧(ここで示す例では、数kVから150kV)の極めて高速の放電を得ることを可能にし、このパルスの持続時間は50ns未満である。
【0035】
X線発生モジュールは、陽極先端構成要素と陰極部の間の間隔または距離(すなわち、間隙)の変更を容易にするように構成された例として、図2に例示されている。あるいは、この間隙は、当然のことながら、その代りに、固定された距離であってよい。ここで示されているX線発生モジュールは、様々な他の要素が取り付けられている3つの主要なプレート部材、すなわち、後部の円板形状の端部ベースプレート部材(end base plate member)65と、中間のY字形状のプッシュプルプレート部材(push-pull plate member)66、及び上述の中空円筒形状の端部陰極ホルダプレート部材36とを含む。
【0036】
Y字形状プッシュプルプレート部材66は、図2aに輪郭の形で示されており、各々の隣り合う連結アーム(connector arm)70の間の角度が概ね120度であるように中央ハブ72から外方に延びる3つの連結アーム70を有する。
Y字形状プッシュプルプレート部材66と端部陰極ホルダプレート部材36は、移動ユニット(travelling unit)のベースを形成するように互いに概ね固定的にまたは堅固に取り付けられている。例えば、図2に示されるモジュールの例では、Y字形状プッシュプルプレートの各連結アーム70の末梢部端部(distal end)は、別々のプッシュプルスライドスペーサ連結棒(push pull sliding spacer connector rod)80によって端部陰極ホルダプレート部材36に脱着自在に固定されている。連結棒80の各々は、ねじ山付きの雄の端部82と、内側ねじ山付きの雌の開口端部84とを有する。端部陰極ホルダプレート部材36は、別々の連結棒80の雄の端部82に各々のねじが噛み合うねじ山付きの雌の開口を備えている。一方、Y字形プッシュプルプレートの各連結アームの末梢部端部は、ボルト穴を備えている。各ボルト穴は、ボルトステムが各連結棒80の雌のねじ山付き開口と係合して連結アーム70をボルト頭部と連結棒80との間で締めつけるように、個々のボルト86の(ボルト頭部ではなく)ねじ山付きステムがその中を通過するのを可能にするのに充分な大きさである。
【0037】
移動ユニットは、陽極先端構成要素と陰極部の間の間隙が必要に応じて調節できるように、任意の適切な(公知の)仕方で端部ベースプレート部材65に移動自在に(displaceably)連結されてよい。この点で、図2に示されているモジュールは、中空円筒形状のコンデンサカップコネクタ(capacitor cup connector)92によって端部ベースプレート部材65に固定されているコンデンサカップホルダ(capacitor cup holder)90を有する。コンデンサカップコネクタ92は、別々のボルト部材によって端部ベースプレート部材65とコンデンサカップホルダ90との両方に固定されている。コンデンサカップコネクタ90を端部ベースプレート部材65に固定するボルト部材の1つは、参照番号94によって示されており、一方、コンデンサカップコネクタ92をコンデンサカップホルダ90に固定するボルト部材の1つは、参照番号96によって示されている。
【0038】
コンデンサカップコネクタ92は、Y字形状のプッシュプルプレート部材66の各々の連結アーム70にスライド自在に係合するように形成されている3つの軸方向に延びるガイドスロットを備えている。ガイドスロットの1つは参照番号100で示されている。各連結アームの末梢部端部は別々のガイドスロット100から外に延びる。ガイドスロット100の各々は、これらの末梢部端部が矢印102、104の方向に軸方向の移動の自由を有するように、別々の連結アーム70の末梢部端部よりも軸方向において大きいサイズに作られている。こうした移動を生じさせるための手段は、任意の適切な(公知の)構成であってよく、例えば、ボルト107のようなボルトによってプレート部材65に取り付けられている(公知の)直線移動コネクタ106を含んでよく、この直線移動コネクタは間隔調節ダイアル(dial)108に連結されている。
【0039】
コンデンサカップホルダ90の説明に戻ると、このホルダ90はその中に配置された、端部が開口したコンデンサ絶縁体シリンダ110と2端子コンデンサ60とを有する。コンデンサ絶縁体シリンダ110は、コンデンサカップホルダ90の内壁表面とスライド自在に係合する。コンデンサ絶縁体シリンダ110の一方の端部は、円板形状の陽極プレート34の半径方向の円周端(radial peripheral edge)よりも半径方向に大きい内側窪み部を備えている。コンデンサ60は、コンデンサ絶縁体シリンダ110の内側表面壁内に配置されており、この内側表面壁とスライド自在に係合する。コンデンサ60の一方の端部は、参照番号114によって1つが示されているボルト部材によって、コンデンサカップホルダ90の床部分(floor)112に脱着自在に固定されている。コンデンサの他方の端部は、参照番号116によって1つが示されているボルト部材によって、陽極プレート34に同様に脱着自在に固定されている。コンデンサ60とコンデンサ絶縁体シリンダ110は、コンデンサ60がコンデンサカップホルダ90の床部分112に固定されておりかつ陽極プレート34がコンデンサ60にボルト止めされている時のように寸法形成され構成されている。図には示されていないが、陽極プレート34は、コンデンサ絶縁体シリンダ110の内側の肩部から僅かな距離(例えば、1mm以下)だけ間隔をあけて離れている。
【0040】
端部陰極ホルダプレート部材36の大きい開口端部38は、コンデンサカップホルダ90の周囲側壁の陽極端部の一部分がその大きい開口端部38の中に受け入れられるように、すなわち、移動ユニットが矢印102、104の方向に縦軸線46に沿って動かされる(displaced)ことを可能にする間隙がその間に存在するように、寸法形成され構成されている。
【0041】
しかし、図2bの詳細部分120から理解できるように、端部陰極ホルダプレート部材36とコンデンサカップホルダ90の間にもやはり電気的接続が備えられている。詳細図2bを参照すると、コンデンサカップホルダの陽極開口端部に隣接したコンデンサカップホルダの外側表面上に環状の溝が配置されている。電気コネクタリング125がこの環状の溝の中に置かれて配置されており、大きな開口端部38の内側表面に対してスライド自在に接触することが可能であるように、かつ、コンデンサカップホルダ90と陰極ホルダプレート部材36の間の電気的ブリッジまたは接続を提供するように、寸法形成され構成されている。開口端部を有する中空の陰極構成要素42から所望または所要の距離に先端構成要素32を位置決めするために移動ユニットが縦軸線46に沿って前後に動かされる時には、電気コネクタリング125の存在が、端部陰極ホルダプレート部材36とコンデンサカップホルダ90の間の電気接続を保つ。
【0042】
後端部ベースプレート部材65と、コンデンサカップコネクタ92と、コンデンサカップホルダ90と、電気コネクタリング125と、端部陰極ホルダプレート部材36と、開口端部を有する中空の陰極構成要素42、及び陰極ハウジング部材50とは、これらが電気的に相互接続される(例えば、端部ベースプレート部材を接地させることによって、これらが互いに接地されてもよい)ように導電性の材料で形成されている。これらは同一の材料で形成されていても、互いに異なる材料で形成されていてもよい。
【0043】
モジュールの陽極部に関しては、幾つか(例えば、1個から6個)の絶縁された高電圧ケーブルコネクタ部材が、コンデンサカップホルダ90の床部分の中の開口と、コンデンサ絶縁体シリンダ110の周囲壁コネクタの中の開口のそれぞれを通過する。これらの絶縁高電圧ケーブルコネクタ部材の1つが参照番号140によって示されている。これらのケーブルコネクタ部材は、任意の適切な(公知の)仕方で、一方では陽極プレート34に接続され、他方では、後端部ベースプレート部材65に取り付けられている適切な高電圧コネクタ手段に電気的に接続されている。端部ベースプレートに対する接続は、気密でありかつ真空の発生を可能にするような接続である。後端部ベースプレート部材65での連続した電気接続を可能にする相互接続のための一例としての細部150、160が図2cと図2dとに示されている。図2cは、ケーブルコネクタ部材140と陽極プレート34の間の固定された接続を示す。すなわち、ケーブルコネクタ部材140は、ボルト165によって陽極プレート34にボルト止めされている。一方、図2dは、ケーブルコネクタ部材140と後端部プレート部材65の間のスライド自在の接続を示す。すなわち、後端部プレート部材に隣接したケーブルコネクタ部材140の端部は、ハウジング170(すなわち、絶縁スリーブ)内でスライド自在に係合し、適切な高電圧コネクタ手段177(図2を参照されたい)に電気的に接続されている摩擦スリップ(friction slip)電気コネクタ要素175と係合している内側の溝(channel)を有する。
【0044】
図2に示されているX線発生モジュールは、外側ハウジングの内側表面にスライド自在に係合するための絶縁スライド係合手段(insulating sliding engagement means)を備えている。
このスライド係合手段は、参照番号202によって1つが示されている適切な埋込みボルトまたはねじによって所定の位置に保持される(スライディング)軸受カラー(bearing collar)200を含む。この滑動係合手段は、さらに、個々の連結棒80の周りに配置されているスライド棒シリンダ204を含んでもよい。
【0045】
図3を参照すると、図2のモジュールは、開口端部を有する円筒形の放射ヘッドハウジング10に中に配置されていてもよい。このモジュールが矢印208の方向にハウジングの中に動かされる時には、軸受カラー200とスライド棒シリンダ204とがハウジング10の内側表面とスライド自在に係合するだろう。後端部ベースプレート部材65は、ハウジング10の端部を締め切るための2つの脱着自在な端部キャッププレート(end cap plate)の1つとして機能してよい。したがって、後端部ベースプレート部材65は、適切なボルト(図示されていない)のステムを受け入れるためのねじ山付き開口210を介して放射ヘッドハウジング(radiation head housing)に取り付けられてよい。他方の端部プレート215は、窓のハウジング50に係合するための開口を有してよく、かつ、同様にボルト手段によって内側ねじ山付き開口220を介して放射ヘッドハウジング10に取り付けられてよい。いずれの場合にも、端部キャッププレートは両方とも円筒形ハウジングの別々の端部と係合し、かつ、端部キャッププレートは、放射ヘッド内で真空が生じることを可能にするように気密様式に窓のハウジングに係合する。
【0046】
トリガ電極は、小さな開口の一方側の方に幾らか陽極先端構成要素32から離れて、トリガ座241の円筒形絶縁部材上にその周りに置かれている、閉ループ部材240を含む。この閉ループ部材240は、図に示すトリガ/陰極構成の例を組み込む放射ヘッド内に存在してよい真空状態を減じないように、端部陰極ホルダプレート部材の中を通る絶縁ケーブル250によってトリガパルスモジュール(図1を参照されたい)に連結されている。
【0047】
図4と図5は、例えば図2に示されているモジュールと共に使用されてよい陽極/トリガ/陰極構成の例を概略的に示す。中空の陰極構成要素42は、小さな開口から大きな開口へとその陰極構成要素の中を通って延びる、参照番号230によって全体にわたって示されている陰極通路を有する。図に示す例の陽極先端構成要素32は、陰極通路と概ねアラインメントされた形で示されている、すなわち、それは、X線発生モジュールの縦軸線46と概ね同軸である。小さな開口(すなわち、小さな開口端部)に隣接した陰極通路の一部分は、一定断面の中空円筒の形状を有し、一方、大きな開口で終端する陰極通路の残り部分は、円錐台状の形状を有し、その断面の直径は、小さな開口端部から大きい開口端部へと大きくなる。円筒形の絶縁部材235(例えば、セラミック部材)が小さな開口端部の周りに配置されており、かつ、この小さな開口端部と係合する。
【0048】
トリガ電極は、小さな開口の一方側の方に幾らか陽極先端構成要素32から離れて、トリガ座241内の円筒形絶縁部材上で、かつこの周りに置かれている、閉ループ部材240を含む。この閉ループ部材240は、図に示すトリガ/陰極構成の例を組み込む放射ヘッド内に存在してよい真空状態を減じないように、端部陰極ホルダプレート部材の中を通る絶縁ケーブル250によってトリガパルスモジュール(図1を参照されたい)に連結されている。
【0049】
小さな開口と陽極先端構成要素32の間の間隙すなわち距離255は、例えば、2kVから150kVの間のそこの電圧差に対して、0.2mmから10mmまでであってよい。
陰極とトリガ電極の間の間隙すなわち距離260は、例えば、1kVから12kVの間のそこの電圧に対して、0mmより僅かに大きい距離から1mmまでであってよい。
【0050】
図6から図11は、陽極/トリガ/陰極構成のさらに別の例を概略的に示す。
図6を参照すると、図4と図5に示されている構成の場合のように、中空陰極構成要素42は、小さな開口から大きな開口の通路へと中空陰極構成要素の中を通って延びる陰極通路を有する。しかし、小さな開口端部は、断面が一定である部分を持たない。さらに、閉ループ要素は中空陰極構成要素の小さな開口と概ねアラインメントされている。
【0051】
図7は、閉ループを有する代わりに、円形のナイフエッジ開口を有するトリガプレート270を含むトリガ電極の構成を示す。このプレートは、プレート270と陰極42の間の距離を調整するために任意の適切な(公知の)仕方で調整可能であるように構成されてよい。
図8は、閉ループを有する代わりに、陰極からテフロンワッシャー277によって隔てられている冷トリガ電極(cold trigger electrode)プレート275の間のセラミック表面放電によってトリガすることを利用するトリガ電極構成を示す。
【0052】
図9は、閉ループを有する代わりに、冷トリガ電極と、小さな陰極開口の背後に配置されている被加熱フィラメント280とによってトリガすることを利用する別のトリガ電極構成を示す。
図10は、小さな陰極開口の背後に配置されているトリガ/加熱電極285を含んでトリガすることを利用する別のトリガ電極構成を示す。
【0053】
図11は、図1に示されているようなX線パルス発生装置システムの実現可能な代案のX線パルス発生装置システム300を概略的に示す。要素がこれら2つの変形で共通である限りは、同一の参照番号が使用される。図1と図11の間の主な相違点は、同軸の真空コンデンサの代わりに直線真空コンデンサ(straight vacuum capacitor)310が使用されているということである。陽極と陰極の間の間隙の調整は、図1の場合のような陰極の移動の代わりに、陽極の移動によってでよい。これまで述べた任意のトリガ構成をこの代案の構成で使用することが可能である。
【0054】
図12は、図1と図11のトリガパルスモジュールのための回路の一例を示す。図13は、図1と図11の高電圧モジュールのための回路の一例を示す。これらの回路の部品の例を次の表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
図14は、陽極と陰極の間の蓄電コンデンサの関連する充電(relative charge)と放電に関する電圧対時間のグラフである。図15は、トリガ電極と陰極の間のトリガ電圧パルスに関する電圧対時間のグラフである。これらの図は、さらに、トリガパルスと蓄電コンデンサの放電との関係も示している。
陽極先端構成要素を冷却するための手段を有することは有利であり得る。図16から図19は、陽極先端構成要素を冷却するための機構の一例を概略的に示している。これらの図から分るように、陽極先端構成要素360は、外側毛細管(capillary tube)362と内側毛細管363を含む。毛細管362、363の壁が入口通路370と出口通路372を規定する。陽極先端構成要素の作用端部(working end)が、流路フランジ(channel flange)プレート365とカバープレート366及びタングステン面板368とを含む被覆部材(capping member)によって被覆されている。これらのプレートは、その目的、すなわち、使用中にタングステン面板を冷却することを提供するということに留意すれば、任意の適切な(公知の)仕方で互いに取り付けられてよい。
【0058】
図17と図18から分るように、流路フランジプレート365は、毛細管362、363の入口側と出口側の間の流体連通を可能にする一連の流路を備えている。流路フランジプレート365の上面図である図17と、図18とを参照すると、流路フランジプレート365は、番号375、376でそれぞれに示されている流体入口と流体出口を有する。入口と出口は、その1つが参照番号379によって示されている中間流路部材によって相互連結されている。図18を参照すると、この図から理解できるように、例えば水のような冷却液が、入口通路370から矢印380の方向に出口376上の中間流路部材379に進み、出口通路372に達する。
【0059】
図19は、陽極ナット385に取り付けられている、図16から図18に示されている通りの冷却可能な陽極先端構成要素362を概略的に示す。陽極ナット385は、陽極先端構成要素362の入口通路372に冷却液を送り込むための流路部材387と、陽極先端構成要素362の出口通路から使用済みの冷却液を取り除き排出するための流路部材388とを備えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるX線発生装置システムの概略図である。
【図2】 本発明によるX線発生装置モジュールの概略図である。
【図2a】 図2に示されているY字形のプッシュプル部材の概略図である。
【図2b】 図2に示されている陰極へのコンデンサカップの接続の細部の概略図である。
【図2c】 図2に示されている陽極プレートへの高電圧ケーブルの接続の細部の概略図である。
【図2d】 図2に示されている高電圧コネクタへの高電圧ケーブルの接続の細部の概略図である。
【図3】 排気可能なハウジング内に取り付ける過程における、図2のX線発生装置モジュールの概略図である。
【図4】 本発明の陽極/トリガ/陰極構成の一例の概略図である。
【図5】 図4に示されている陽極/トリガ/陰極構成の拡大概略図である。
【図6】 本発明の陽極/トリガ/陰極構成の別の例の概略図(その1)である。
【図7】 本発明の陽極/トリガ/陰極構成のさらに別の例の概略図(その2)である。
【図8】 本発明の陽極/トリガ/陰極構成のさらに別の例の概略図(その3)である。
【図9】 本発明の陽極/トリガ/陰極構成のさらに別の例の概略図(その4)である。
【図10】 本発明の陽極/トリガ/陰極構成のさらに別の例の概略図(その5)である。
【図11】 本発明によるX線発生装置システムの別の例の概略図である。
【図12】 トリガパルスモジュールのための回路の一例を概略的に示す図である。
【図13】 高電圧モジュールのための回路の一例を概略的に示す図である。
【図14】 コンデンサの充電/再充電とトリガパルス電圧とに関する電圧対時間のグラフを示す図である。
【図15】 トリガパルス電圧に関する電圧対時間のグラフを示す図である。
【図16】 液体冷却可能な陽極先端構成要素の概略図である。
【図17】 図16に示されている陽極先端構成要素のための流路フランジプレートの概略図である。
【図18】 図17に示されている流路フランジプレートの線17−17に沿った断面の概略図である。
【図19】 陽極ナット部材に取り付けられている図16の冷却可能な陽極先端構成要素の概略図である。
Claims (18)
- 電磁放射の発生のための放射ヘッドのための電極の組合せであって、
先端構成要素を有する陽極手段と、
中空部分を有する陰極手段
とを含む電極の組合せであり、
前記先端構成要素は、前記陽極手段と前記陰極手段の間に印加される予め定められたパルス電圧に応答して電磁放射を発生し、
前記電極の組合せはさらに、前記陰極手段を囲むトリガ電極を含み、前記陽極手段の前記先端構成要素、前記陰極手段、及び前記トリガ電極はそれぞれ予め定められた距離だけ互いに間隔を離して置かれている電極の組み合せ。 - 前記陽極手段の前記先端構成要素は丸くなっている請求項1に記載の電極の組合せ。
- 前記トリガ電極はトリガ通路を規定する周辺要素を含む請求項1に記載の電極の組合せ。
- 前記陰極手段は、陰極手段を貫通して延びる陰極通路を規定する円筒形状の入力部と円錐台形状の出力部を含む請求項1に記載の電極の組合せ。
- 前記陰極通路は縦軸線を有し、前記トリガ電極は、前記陰極手段の前記円柱形状の入力部を囲みトリガ通路を規定する周辺構成要素を含み、かつ、前記トリガ通路は、前記陰極通路の前記縦軸線と一致している軸線を有する請求項4に記載の電極の組合せ。
- 前記トリガ電極は外側環状構成要素を含み、前記陰極手段は、陰極手段を貫通して延びる陰極通路を有する中空の陰極構成要素を含み、前記中空の陰極構成要素は、前記陰極通路の少なくとも一部分を規定する内側環状要素を含み、かつ、前記外側環状構成要素は前記内側環状要素と同軸に配置されている請求項1に記載の電極の組合せ。
- 前記先端構成要素は、前記陰極通路とアラインメントされた少なくとも1つの先端要素を含む請求項4に記載の電極の組合せ。
- 前記陰極手段は、小さな開口端部と大きな開口端部とを有する円錐台形状の通路を有し、前記円錐台形状の通路は、前記小さな開口と前記大きな開口とを貫通して通過する中央縦軸線を有し、前記先端構成要素は、前記小さな開口端部に面しておりかつ前記中央縦軸線とアラインメントされた軸線を有する、少なくとも1つの先端要素を含む請求項6に記載の電極の組合せ。
- 予め定められた電磁放射の発生のための放射ヘッドであって、
放射発生チャンバと、
先端構成要素を有する陽極手段と、
陰極手段と、
前記陰極手段を囲むトリガ電極とを含み、
前記チャンバは、前記チャンバ内で発生される予め定められた放射に対して選択的に透過性である材料で形成されておりかつ前記予め定められた放射が前記放射ヘッドから中を通過して放出され得る放射透過窓を有し、前記陽極手段と前記陰極手段は前記チャンバ内に配置され、前記先端構成要素は、前記陽極手段と陰極手段の間に印加されるパルス電圧に応答して電磁放射の発生を促進することが可能な材料を含み、前記先端構成要素と前記陰極手段及び前記トリガ電極はそれぞれ予め定められた距離だけ互いに間隔を離して置かれている、予め定められた電磁放射の発生のための放射ヘッドにおいて、
前記放射ヘッドは、高電圧源によって供給される電気エネルギーを蓄積するためのコンデンサ手段を含み、前記コンデンサ手段は、前記陽極手段に対する接続のための端子電極を含み、前記陽極手段は、前記コンデンサ手段と一体であるように、前記コンデンサ手段の前記端子電極に直接に電気的に接続され、前記コンデンサ手段は前記放射発生チャンバ内に配置されていることを特徴とする、予め定められた電磁放射の発生のための放射ヘッド。 - 前記予め定められた放射はX線であり、前記チャンバは、前記チャンバ内で発生されるX線に対して選択的に透過性である材料で形成されておりかつ前記放射ヘッドからX線が中を通過して放出され得るX線透過窓を有する請求項9記載の放射ヘッド。
- 前記トリガ電極は前記陽極手段と前記陰極手段の間に配置されている請求項10に記載の放射ヘッド。
- 前記トリガ電極はトリガ通路を規定する周辺要素を含む請求項10に記載の放射ヘッド。
- 前記陰極手段は、中を通って延びる陰極通路を有する中空の陰極構成要素を含む請求項10に記載の放射ヘッド。
- 前記陰極通路は縦軸線を有し、前記トリガ電極は、トリガ通路を規定する周辺要素を含み、前記トリガ通路は、前記陰極通路の前記縦軸線と一致している軸線を有する請求項13に記載の放射ヘッド。
- 前記先端構成要素は、前記陰極通路とアラインメントされた少なくとも1つの先端要素を含む請求項14に記載の放射ヘッド。
- 前記陰極手段は、小さな開口端部と大きな開口端部とを有する円錐台形状の通路を有し、前記円錐台形状の通路は、前記小さな開口と前記大きな開口との中を通過する中央縦軸線を有し、前記先端構成要素は、前記小さな開口端部に面しておりかつ前記中央軸線とアラインメントされた軸線を有する、少なくとも1つの先端要素を含む請求項14に記載の放射ヘッド。
- X線パルス発生装置システムであって、
請求項10に記載の放射ヘッドと、
前記トリガ電極に電圧パルスを供給するトリガ電圧パルス手段であって、それによって前記コンデンサ手段内に蓄積された電気エネルギーが前記陽極手段と前記陰極手段の間で放出されるトリガ電圧パルス手段、とを含むX線パルス発生装置システム。 - 前記コンデンサ手段に高電圧を供給するための高電圧源を含む請求項17に記載のX線パルス発生装置システム。
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