JP4926156B2 - 射出成形装置の金型温度調節回路及び熱媒体の排出方法 - Google Patents

射出成形装置の金型温度調節回路及び熱媒体の排出方法 Download PDF

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Description

本発明は、射出成形機等に使用される熱媒体を切換えて加熱と冷却を行うことができる金型の温度制御に関し、特に熱媒体供給配管に残存する熱媒体を処理して加熱・冷却の切換のロスタイムを減少させることができる金型の温度調節回路及び熱媒体の排出方法に関する。
特許文献1に示す従来例の金型は、金型の各部に配置された温度センサと、加熱用ユニットから供給される加熱用媒体、冷却用ユニットから供給される冷却用媒体、掃気用圧縮空気とを切り換えて供給し、回収可能な熱媒体通路に通じている切換バルブユニットと、温度判定用プログラム、タイマーを具備する切換バルブユニットに設けた制御手段を有し、温度判定用プログラムにより温度センサの検出温度を判定して、タイマーを起動しタイマーに設定された時間により、金型への加熱用媒体、冷却用媒体、掃気用圧縮空気の供給制御と成形機の成形動作制御を行うものである。
特開2007−83502号公報(図1)
金型加熱冷却成形において、加熱と冷却を互いに切り換える際、切り換える直前に金型及び熱媒体供給配管に残っている熱媒体を、熱媒体排出配管から外部へ排出する必要がある。このとき熱媒体の供給源を切り換えても、供給源と金型の間の熱媒体供給配管内に残っている熱媒体と金型内部の熱媒体回路に残っている熱媒体を、金型内部の熱媒体回路を通して排出した後、次の熱媒体が金型に到達するまでの期間は、実質上の金型の昇温、又は、降温は始まらないため、無駄な時間となる。加えて金型内の金型加熱、冷却に携わる多数の細配管は流動抵抗が大きいため熱媒体を排出するのに時間が掛かり、且つ高圧で排出しなければならず、金型内部の熱媒体回路のみを通じての熱媒体の入れ換え作業はエネルギー効率が悪い。
混合器は、加熱用媒体である蒸気と冷却用媒体である水を適切に混合することで、水蒸気爆発や、騒音、振動を防止し、熱媒体戻り回路に流れ込んでくる蒸気の温度を下げ、水に凝縮する目的で装備されているが、熱媒体の流入抵抗の大きい混合器では、金型から流出する全ての熱媒体を通すと金型からの熱媒体排出に時間がかかり、且つ高圧で排出しなければならず、エネルギー効率が悪い。また熱媒体の流入抵抗の小さい混合器においては加熱時に金型内部での蒸気圧力が下がってしまい加熱効率が低下してしまうため、混合器への蒸気流入配管に絞りを取付けることが必要となり結果的に流入抵抗は大きくなってしまう。
本発明は、熱媒体の供給源と金型の間の熱媒体供給配管内と金型内の熱媒体回路に残っている熱媒体の排出を早くすることにより、熱媒体切換の時間を短縮して成形サイクルを短くし、金型から排出された加熱用熱媒体と冷却用熱媒体の混在を減少させて熱交換のエネルギー効率を向上できる構造が簡単な射出成形装置の金型温度調節回路及び熱媒体の排出方法を提供することを目的とする。なお本発明において用いる「掃気用圧縮空気」の語は「加熱用媒体や冷却用媒体を配管内や金型から排出するための圧縮空気」を意味し、「熱媒体」の語は「加熱用媒体または冷却用媒体または掃気用圧縮空気」を意味する。また「および/もしくは」の語は、どちらか一方または両方を意味する。
(1)第1の手段の金型温度調節回路は、固定金型および/もしくは、可動金型がそれぞれ加熱用媒体、冷却用媒体及び掃気用圧縮空気用の供給配管に繋がる供給側マニホールドと排出配管に繋がる排出側マニホールドと、両マニホールドの結合された多数の加熱、冷却共用細管が内蔵され、金型温度センサを備えた金型を用いた射出成形装置であって、金型を閉じ、型締めを行い樹脂を射出する前に、加熱用媒体を金型に回流させて樹脂射出に好適な温度に加熱し、樹脂を射出し、射出後は冷却用媒体を金型へ回流させて樹脂の固化温度以下まで冷却する成形サイクルを繰り返す射出成形装置の金型温度調節回路である。
加熱用媒体の供給配管の開閉弁と冷却用媒体の供給配管の開閉弁と掃気用圧縮空気の供給配管の開閉弁と、加熱用媒体、冷却用媒体と掃気用圧縮空気の各供給配管が一つに合流する合流配管と備え、前記各開閉弁および前記合流配管がスペース的に金型の近くに設置し難く、金型への加熱用媒体と冷却用媒体と掃気用圧縮空気の供給配管及び排出配管が共用されている。
このとき、熱媒体の供給側合流配管に位置し加熱用媒体と冷却用媒体と掃気用圧縮空気の通過を検知する通過熱媒体センサと、前記供給側合流配管の前記通過熱媒体センサよりも金型に近い位置から熱媒体の前記排出側合流配管へと連結する金型バイパス配管と、該金型バイパス配管に設置した金型バイパス開閉弁と、制御プログラムとして予め設定した金型目標温度と前記金型温度センサにより検知した金型温度を比較判定する金型温度判定プログラムと、前記金型バイパス開閉弁の開閉のタイミングを調整するタイマーと、通過熱媒体センサの検出信号により通過熱媒体の種類を判定する通過熱媒体判定プログラムと、供給配管内に残った前工程の熱媒体を前記金型バイパス配管を通して排出配管にバイパスするタイミングを設定するタイマーと金型の冷却下限温度(TMC)により始動し次の加熱開始までのタイミングを調整するタイマー等を格納した金型温調制御装置を備え、もしくは通過熱媒体センサは供給配管だけでなく、更に金型の近くの熱媒体の排出配管において該金型バイパス配管への接続位置よりも金型の近くに位置し、加熱用媒体と冷却用媒体と掃気用圧縮空気の通過を検知する通過熱媒体センサ備えたことを特徴とする。
(2)第2の手段の金型温度調節回路は、上記(1)の金型温度調節回路において、前記金型バイパス配管と前記金型バイパス開閉弁は固定金型と可動金型の各々に設けたことを特徴とする。
(3)第3の手段の金型温度調節回路は、上記(1)の金型温度調節回路において、前記金型バイパス配管と前記金型バイパス開閉弁は固定金型および/もしくは可動金型の近傍で、固定金型と可動金型の両方の金型の供給口と排出口とを一組の金型バイパス回路(前記金型バイパス配管と前記金型バイパス開閉弁)で連結し、固定側金型と可動側金型で前記金型バイパス回路を共用されていることを特徴とする。
(4)第4の手段の金型温度調節回路は、上記(1)〜(3)の金型温度調節回路において、熱媒体の供給配管および排出配管の通過熱媒体センサが、圧力センサ、又は、温度センサであることを特徴とする。
(5)第5の手段の金型温度調節回路は、固定金型および/もしくは、可動金型がそれぞれ加熱用媒体、冷却用媒体及び掃気用圧縮空気用の供給配管に繋がる供給側マニホールドと排出配管に繋がる排出側マニホールドと、両マニホールドの結合された多数の加熱、冷却共用細管が内蔵され、金型温度センサを備えた金型を備えた射出成形装置であって、金型を閉じ、型締めを行い樹脂を射出する前に、加熱用媒体を金型に回流させて樹脂射出に好適な温度に加熱し、樹脂を射出し、射出後は冷却用媒体を金型へ回流させて樹脂の固化温度以下まで冷却する成形サイクルを繰り返す射出成形装置の金型温度調節回路である。
当該金型温度調節回路において、金型の排出配管の下流側に、金型から排出した前記加熱用媒体と該加熱用媒体を冷却する為の冷却用媒体とを混合する混合器と、該混合器の近傍に位置し前記金型の排出配管と前記混合器との連通流路を開閉する排出配管開閉弁と、該排出配管開閉弁を迂回して混合器に連通する排出配管バイパス配管と、該排出配管バイパス配管上に位置し加熱用媒体の流量を調整可能な可変絞り弁と、を備えたことを特徴とする。
(6)第6の手段の前工程熱媒体の排出方法は、上記(1)〜(4)のいずれかに記載する金型温度調節回路を用いた前工程の熱媒体の排出方法であって、前工程の熱媒体の供給を停止すると同時に、媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた後工程の熱媒体供給開始信号により、後工程の熱媒体供給を開始と、前記金型バイパス回路の開動作と、バイパス回路閉塞遅延タイマーのスタートを行い、該金型バイパス回路閉塞遅延タイマーのタイムアップした時点、もしくは金型供給側配管部に設けた通過熱媒体センサが次工程の熱媒体を検知した時点で、前記金型バイパス回路を閉塞させることを特徴とする。なお本発明で用いる「射出工程進捗」なる語は、単に射出充填工程のみでなく金型キャビティ内での樹脂の冷却固化工程も含む工程の進捗を意味する。
(7)第7の手段の前工程熱媒体の排出方法は、上記(6)の前工程熱媒体の排出方法において、前工程の熱媒体の供給の停止を、前工程の熱媒体の供給開始からスタートするタイマーのタイムアップおよび/もしくは金型温度が所定の温度に到達した時点で行うことを特徴とする。
(8)第8の前工程熱媒体の排出方法は、上記(6)または(7)の前工程熱媒体の排出方法において、前工程の熱媒体が冷却用媒体、後工程の熱媒体が加熱用媒体であることを特徴とする。
(9)第9の前工程熱媒体の排出方法は、上記(6)または(7)の前工程熱媒体の排出方法において、前工程の熱媒体が冷却用媒体、後工程の熱媒体が加熱用媒体であることを特徴とする。
(10)第10の手段の金型温度調節回路の制御方法は、上記(1)〜(4)のいずれかの金型温度調節回路において、加熱工程を終了すると同時に熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた熱媒体切り替え開始信号により、掃気用圧縮空気の供給開始と、前記金型バイパス回路の開動作とを行い、所定のタイマーのタイムアップした時点、もしくは金型供給側配管部に設けた前記通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で、前記金型バイパス回路を閉塞させ、並びに所定のタイマーがタイムアップした時点で、もしくは金型排出側配管部に設けた前記通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で掃気用圧縮空気の供給を停止することを特徴とする。
(11)第11の手段の金型温度調節回路の制御方法は、上記(1)〜(4)の金型温度調節回路において、加熱工程を終了すると同時に熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた熱媒体切り替え開始信号により、掃気用圧縮空気の供給開始と、前記バイパス回路の開動作とを行い、所定のタイマーのタイムアップした時点、もしくは金型近傍の供給側配管部に設けた前記通過熱媒体センサが前記掃気用圧縮空気を検知した時点で、掃気用圧縮空気の供給を停止するとともに冷却動作開始遅延タイマーのスタートを行い、冷却動作開始遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた冷却開始信号にて冷却用媒体の供給を開始を行い、所定のタイマーのタイムアップした時点で、もしくは前記通過熱媒体センサが冷却用媒体を検知した時点で前記金型バイパス回路を閉塞させることを特徴とする。
(12)第12の手段の前工程熱媒体の排出方法は、上記(10)〜(11)の加熱用媒体の排出方法において、加熱用媒体の供給の停止を、加熱用媒体の供給開始からスタートするタイマーのタイムアップおよび/もしくは金型温度が所定の温度に到達した時点で行うことを特徴とする。
(13)第13の手段の金型温度調節回路の制御方法は、上記(1)〜(4)の金型温度調節回路において、冷却工程を終了すると同時に熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた熱媒体切り替え開始信号により、掃気用圧縮空気の供給開始と、前記金型バイパス回路の開動作とを行い、所定のタイマーのタイムアップした時点、もしくは金型供給側配管部に設けた前記通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で、前記金型バイパス回路を閉塞させる所定のタイマーがタイムアップした時点、もしくは金型排出側配管部に設けた前記通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で掃気用圧縮空気の供給を停止することを特徴とする。
(14)第14の手段の金型温度調節回路の制御方法は、上記(1)〜(4)の金型温度調節回路において、冷却工程を終了すると同時に熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた熱媒体切り替え開始信号により、掃気用圧縮空気の供給開始と、前記バイパス回路の開動作とを行い、所定のタイマーのタイムアップした時点、もしくは金型近傍の供給側配管部に設けた前記通過熱媒体センサが前記掃気用圧縮空気を検知した時点で、掃気用圧縮空気の供給停止を行うとともに加熱動作開始遅延タイマーのスタートを行い、加熱動作開始遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた加熱開始信号にて加熱用媒体の供給弁を開き、所定のタイマーのタイムアップした時点で、もしくは前記通過熱媒体センサが加熱用媒体を検知した時点で前記金型バイパス回路を閉塞させることを特徴とする。
(15)第15の手段の前工程熱媒体の排出方法は、上記(13)〜(14)の冷却用媒体の排出方法において、冷却用媒体の供給の停止を、冷却用媒体の供給開始からスタートするタイマーのタイムアップおよび/もしくは金型温度が所定の温度に到達した時点で行うことを特徴とする。
(16)第16の手段の金型温度調節回路の制御方法は、上記(5)の金型温度調節回路において、金型からの加熱用媒体の排出方法であって、加熱工程において加熱の前半は金型からの熱媒体排出配管と混合器との間の配管に設けた前記排出配管開閉弁を開き、加熱の後半は前記排出配管開閉弁を閉じて、前記排水配管開閉弁をバイパスする前記排出配管バイパス配管に設けた可変絞り弁により、加熱用媒体の流量と圧力を調整し、加熱終了時の加熱用媒体の圧力を加熱の前半に対し高圧に昇圧することを特徴とする。
(17)第17の手段の金型温度調節回路の制御方法は、上記(5)の金型温度調節回路において、前記金型からの加熱用媒体の排出方法であって、金型からの熱媒体排出配管から混合器に入る熱媒体が高温である間は前記排出配管と混合器との間の配管に設けた排出配管開閉弁を開くとともに、金型からの前記排出配管を外部の冷却設備への戻り配管につなぐ熱媒体排出弁を閉じ、熱媒体を混合器に導入し、前記排出配管から混合器に入る熱媒体が高温でない間は、前記金型からの前記排出配管を外部の冷却設備への戻り配管につなぐ熱媒体排出弁を開いて、前記金型から前記排出配管を通して排出される熱媒体を外部の冷却設備へと排出することを特徴とする。
(18)第18の手段の加熱用媒体の処理方法は、上記(6)〜(15)のいずれかの手段を用いる熱媒体の排出方法において、上記(16)の手段および/もしくは(17)の手段にて行うことを特徴とする。
請求項1〜請求項5及び請求項6〜18に係わる発明は、上記第1〜第5の手段の金型温度調節回路及び、該金型温度調節回路を用いた上記第6〜18の手段の熱媒体排出方法であり、金型を加熱又は冷却するための熱媒体切換時、通過熱媒体センサの検出信号により通過熱媒体の種類を判定するか、もしくは次工程の熱媒体の金型への到達時間を見込んだタイマーの信号により、供給配管内に残った前工程の熱媒体を流動抵抗の大きな金型内部を経由させることなくバイパス配管を通して排出配管に排出した後、次工程の熱媒体を金型へ供給するようにしたので、熱媒体の切換時間を短縮することができる。
因みに、請求項1〜請求項5及び請求項6〜18に係わる発明は、成形品が薄く面積が大きいとき、金型の熱交換を均等にできるだけ急速に行おうとすれば、各々の細管の流動抵抗はバイパス配管の流動抵抗の2〜100倍となる。また、熱媒体供給源から金型までの距離が長く、その配管内容量が金型内の流路容積よりも大きいような大型の熱媒体供給排出回路においては、特に、熱媒体の切換時間の短縮と同時に熱エネルギーの損失を減らすのに有効である。
特に、請求項2の発明のバイパス配管の配置は、前記固定金型および/もしくは前記可動金型に金型バイパス回路を設けているので、前記金型バイパス回路の配置は前記固定金型と前記可動金型の相対距離に関係ない為、配管移動領域を考慮する必要が無く、可動金型の型開きのときの移動距離が大きい場合に有効であり、また、請求項3の発明のバイパス配管の配置は、可動金型の型開きのときの移動距離が小さい場合に前記金型バイパス回路および配管長を請求項2に比べて縮減できるのでコストを少なくすることができる。どちらの金型バイパス配管の設置とも、既設の金型へ取り付けることが容易である。
請求項4に係わる発明は、加熱用媒体と冷却用媒体で気体と液体などの、圧力変化、温度変化に対する状態特性の異なった熱媒体を使用する場合でも、熱媒体の差異を検出するのに容易且つ適正な検知方法を選択できる。
請求項5及び16に係わる発明は、加熱工程の前半では前記加熱用媒体の排出を流動抵抗が少ない状態で大流量を金型に供給し、加熱工程の後半で、前記加熱用媒体の排出工程に先立って、加熱終了時の金型内圧力を高圧に保持しておくことにより、加熱開始時の金型内の前記加熱用媒体の流出速度を高速にすることが出来るので、金型内の前記加熱用媒体の排出時間を短縮できる。更に加熱終了時は金型内の前記加熱用媒体の圧力は静圧で均一な高圧にでき、細く複雑な形状である金型内熱媒体流路で発生する流動圧力損失に伴う前記加熱用媒体の圧力ムラを発生させない為、金型内媒体流路形状に関係なく、金型内熱媒体流路の流動圧力が伝搬しにくく、前記加熱媒体が押し出されにくい部分でも、前記加熱用媒体の排出開始時には静圧が負荷されているので、前記加熱用媒体の排出させる為の圧力が十分あることから、前記加熱用媒体の滞留を抑制でき前記加熱用媒体の排出効率を向上できる。また配管内を高圧にする時間も加熱工程の後半のみで良い為、短時間であり省エネに有効である。
また、加熱工程後半に金型内の前記加熱用媒体の圧力を高圧に保つことから、前記加熱用媒体の温度を高温に保つことが出来るので、前記加熱用媒体と金型温度が近似して金型温度の昇温速度が低い状態に対しても加熱時間の短縮化、および熱交換のエネルギー効率の向上に有効である。また前記加熱工程前半から前記加熱工程後半への切り換えを、金型温度が予め設定した切替え温度に到達した時点、または加熱開始からスタートするタイマー等のタイマーがタイムアップした時点で行えば、金型内の前記加熱用媒体の圧力において高い再現性を得ることが出来、安定制御が可能である。
請求項5及び,17に係わる発明は、金型から温調器への熱媒体排出配管に排出された熱媒体を、該熱媒体の温度が高温のときは、該熱媒体の温度を下げる為に前記熱媒体と外部の冷却設備より供給される冷却用媒体とを混合する混合器に導入し、更に前記熱媒体排出配管に排出された熱媒体の温度が高温でないときは、前記熱媒体を外部の冷却設備につながる冷却水戻り配管に直接排出することで、前記熱媒体が高温でない時に流動抵抗の大きく排出時間が長い混合器を経由することなく、前記熱媒体を排出させることができるので熱媒体の排出に要する時間を短縮し高いエネルギー効率を実現できる。
請求項6〜8に係わる発明は、前工程の熱媒体の供給を停止した後、次工程の熱媒体を供給開始すると同時に、熱媒体の供給側供給配管と排出側合流配管とを連結する金型バイパス配管に設置した金型バイパス開閉弁を開いて、熱媒体の供給源から金型バイパス開閉弁までの間の供給側合流配管内に残っている前工程の熱媒体を金型バイパス配管を通して排出側合流配管に追い出した後、次工程の熱媒体を供給し、該次工程の熱媒体が金型近傍に到達した時点で前記金型バイパス開閉弁を閉じ、金型内に次工程の熱媒体を送り込む前工程の熱媒体の排出方法である。
当該前工程の熱媒体の排出方法によれば、熱媒体の供給側合流配管内に残っている前工程の熱媒体が、工程切り換え時に次工程の冷却用媒体に押されて金型に流入して、あたかも前工程が継続してしまっているような状態で金型温度が目的とする温度をオーバーシュートあるいはアンダーシュートしてしまうことを防止できるとともに、流動抵抗の大きい金型内の金型加熱、冷却に携わる多数の細配管を経由することなく熱媒体を排出できるので、熱媒体が熱媒体の供給源から金型に到達するまでの時間を低減し金型温度の調整を速やかに行い、金型温度の調整の精度も向上させることができる。
請求項10及び請求項12に係わる発明は、金型温度調節器の工程切替のタイミングで前工程の加熱用媒体の供給を断った後、熱媒体の供給配管と熱媒体の排出配管とを連結する金型バイパス配管に設置した金型バイパス開閉弁を開き、同時に掃気用圧縮空気の開閉弁を開くことで、熱媒体の供給側合流配管内に残っている前工程の熱媒体を、掃気用圧縮空気により金型バイパス配管を経由させて排出側合流配管に追い出した後、掃気用圧縮空気の供給を継続したままで、該金型バイパス開閉弁を閉じて、金型内に掃気用圧縮空気を送り込み、金型内部の熱媒体回路に残っている加熱用媒体が排水配管に排出された時点で掃気用圧縮空気の供給を停止する加熱用媒体の排出方法である。
当該加熱用媒体の排出方法によれば、熱媒体の供給側合流配管内に残っている加熱用媒体が、工程切り換え時に次工程の熱媒体に押されて金型に流入して、あたかも加熱工程が継続してしまっているような状態で金型温度が目的とする加熱完了温度を上回って過度に加熱されてしまうことを防止できるとともに、流動抵抗の大きい金型内の金型加熱、冷却に携わる多数の細配管を経由することなく熱媒体を排出できるだけでなく、液体よりも流動圧損の小さい空気を前工程の熱媒体の掃気に使用するので、更に金型の熱媒体回路及び供給配管内部の加熱用媒体の排出に要する時間を低減することができる。また前記金型バイパス開閉弁を閉じた後、前記掃気用圧縮空気を前記金型内流路に強制的に供給することから、次工程の熱媒体を供給する前に金型内の加熱用媒体を確実に排出できる。
請求項11及び請求項12に係わる発明は、金型温度調節器の工程切替のタイミングで前工程の加熱用媒体の供給を断った後、熱媒体の供給配管と熱媒体の排出配管とを連結する金型バイパス配管に設置した金型バイパス開閉弁を開き、同時に掃気用圧縮空気の開閉弁を開くことで、熱媒体の供給側合流配管内に残っている前工程の熱媒体を、掃気用圧縮空気により金型バイパス配管を経由させて排出側合流配管に追い出した後、掃気用圧縮空気の供給停止を行うとともに、前記金型バイパス開閉弁は開いたままで更に次工程の冷却用媒体の供給を開始し、該冷却用媒体が金型近傍に到達した時点で該金型バイパス開閉弁を閉じて、前記金型内に前記冷却用媒体を送り込む加熱用媒体の排出方法である。
当該加熱用媒体の排出方法によれば、熱媒体の供給側合流配管内に残っている加熱用媒体が、工程切り換え時に次工程の熱媒体に押されて金型に流入して、あたかも加熱工程が継続してしまっているような状態で金型温度が目的とする加熱完了温度を上回って過度に加熱されてしまうことを防止できるとともに、流動抵抗の大きい金型内の金型加熱、冷却に携わる多数の細配管を経由することなく、前記熱媒体に加えて前記掃気用圧縮空気の供給源と前記金型バイパス開閉弁までの前記供給配管内の前記掃気用圧縮空気も排出できるので、更に冷却用媒体が冷却用媒体の供給源から前記金型に到達するまでの時間を低減し金型温度の調整を速やかに行うことができる。
請求項13及び請求項15に係わる発明は、前工程の冷却用媒体の供給を停止した後、前記熱媒体の供給配管と排出配管とを連結する前記金型バイパス配管に設置した前記金型バイパス開閉弁を開き、同時に前記掃気用圧縮空気の供給を開始して、冷却用媒体の供給側合流配管内に残っている冷却用媒体を、掃気用圧縮空気により金型バイパス配管を経由させて排出側合流配管に追い出した後、掃気用圧縮空気の供給を継続したままで、前記金型バイパス開閉弁を閉じて、金型内に掃気用圧縮空気を送り込み、金型内部の熱媒体回路に残っている冷却用媒体が排水配管に排出された時点で掃気用圧縮空気の供給を停止する冷却用媒体の排出方法である。
当該冷却用媒体の排出方法によれば、熱媒体の供給側合流配管内に残っている冷却用媒体が、工程切り換え時に次工程の熱媒体に押されて金型に流入して、あたかも冷却工程が継続してしまっているような状態で金型温度が目的とする冷却完了温度を下回って過度に冷却されてしまうことを防止できるとともに、流動抵抗の大きい金型内の金型加熱、冷却に携わる多数の細配管を経由することなく熱媒体を排出できるだけでなく、液体よりも流動圧損の小さい空気を前工程の熱媒体の掃気に使用するので、更に金型の熱媒体回路及び供給配管内部の冷却用媒体の排出に要する時間を低減することができる。また前記金型バイパス開閉弁を閉じた後、前記掃気用圧縮空気を前記金型内流路に強制的に供給することから、次工程の熱媒体を供給する前に金型内の加熱用媒体を確実に排出できる。
請求項14及び請求項15に係わる発明は、金型温度調節器の工程切替のタイミングで前工程の冷却用媒体の供給を停止した後、前記熱媒体の供給配管と排出配管とを連結する前記金型バイパス配管に設置した前記金型バイパス開閉弁を開き、同時に前記掃気用圧縮空気の供給を開始して、冷却用媒体の供給側合流配管内に残っている冷却用媒体を、掃気用圧縮空気により金型バイパス配管を経由させて排出側合流配管に追い出した後、前記掃気用圧縮空気の開閉弁を閉じるとともに、前記金型バイパス開閉弁は開いたままで次工程の加熱用媒体の供給を開始し、この加熱用媒体が供給配管から金型近傍に到達した時点で前記金型バイパス開閉弁を閉じて、金型内に加熱用媒体を送り込む冷却用媒体の排出方法である。
当該冷却用媒体の排出方法によれば、熱媒体の供給側合流配管内に残っている冷却用媒体が、工程切り換え時に次工程の熱媒体に押されて金型に流入して、あたかも冷却工程が継続してしまっているような状態で金型温度が目的とする冷却完了温度を下回って過度に冷却されてしまうことを防止できるとともに、流動抵抗の大きい金型内の金型加熱、冷却に携わる多数の細配管を経由することなく、前記熱媒体に加えて前記掃気用圧縮空気の供給源と前記金型バイパス開閉弁までの前記供給配管内の前記掃気用圧縮空気も排出できるので、更に前記加熱用媒体の供給源から前記金型への到達時間を低減し金型温度の調整を速やかに行うことができる。
請求項18に係わる発明は、請求項6〜15の前工程熱媒体の排出に要する時間を更に短縮するのに有効である。
射出成形装置等に使用される金型の加熱制御において、急速に加熱と冷却を行うことができる金型の加熱冷却用媒体供給排出回路構成について2形態、また、この加熱冷却用媒体供給排出回路を用いて金型を加熱・冷却する温度制御方法についても説明する。この実施の形態の金型の加熱冷却用媒体回路の模式図には、樹脂注入通路、射出ユニット等の図は省いている。
本実施形態では上記射出成形装置の固定金型、可動金型とも加熱用媒体として蒸気、冷却用媒体として冷却水を使用し、掃気用圧縮空気用の供給配管に繋がる供給側マニホールドと排出配管に繋がる排出側マニホールドと、両マニホールドの結合された多数の加熱、冷却共用細管が内蔵された入れ子を備え、金型温度センサを有している。但し、加熱用媒体として蒸気以外の高温加圧水などの高温流体、もしくは冷却用媒体として冷却水以外の低温流体を使用しても良い。
加熱冷却用媒体回路は、射出成形工程において、固定金型と可動金型を閉じ、型締めを行い樹脂を射出する前に、加熱用媒体を金型に回流させて樹脂射出に好適な温度まで金型を加熱し、樹脂を射出し、射出後は、冷却用媒体に切り替えて金型へ回流させて樹脂の固化温度以下まで金型を冷却する成形サイクルを繰り返すように制御される。以上の構成及び金型の温度調整制御は今までの射出成形機に適用された既知の技術である。
本発明の請求項により実施される制御の形態については、請求項の組み合わせによりさまざまな実施形態が存在するがその中で代表的な実施形態につき以降詳細を記す。
本発明の実施形態において金型の加熱冷却用媒体回路は、固定側と可動側の両方に適用としているが、射出成形品に求められる品質等から金型の固定側のみ,もしくは可動側のみとしても良い。固定側のみ、もしくは可動側のみとした場合、加熱冷却制御を行わないもう一方の可動金型もしくは固定金型に固有に付随する金型温度センサやバイパス配管も省略できる。
また、本実施形態において金型温度判定および通過熱媒体判定は、固定側と可動側の両方に適用としているが、加熱工程における加熱目標温度到達や冷却工程における冷却目標温度到達等の判定、通過熱媒体センサによる熱媒体入れ替え完了の判定は、固定側金型もしくは可動側金型のいずれか片側のみの状態により判定して工程を進めてもよく、もしくは固定側と可動側の両方の判定成立により工程を進めても良い。さらには固定側と可動側のいずれかの判定成立により工程を進めてもよい。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係わる金型加熱回路の模式図、図2は図1の金型加熱回路を備えた第1の実施の形態の射出成形装置の側面レイアウト図、図4は図1の金型加熱回路に適用される金型の例を示す側面図、図5は図4の金型をA−A断面で示す入れ子の正面図、図6は図5のC−C断面図、図7は図1の制御盤の構成を示すブロック図、図8は図1の金型加熱回路を備えた射出成形装置の成形工程に対応する金型温度と各開閉弁の開閉のタイミングを示す線図である。
図2の射出成形装置の側面レイアウト図において、射出成形装置1には射出ユニット13と固定型盤14に取付けられた固定金型2、可動型盤15に取付けられた可動金型3とが設けられ、付属の加熱設備である蒸気生成用のボイラ17と冷却設備であるクーリングタワー等の冷却設備18とバルブコントローラユニット(金型温調装置)19が射出成形装置1から離れた場所に位置している。
バルブコントローラユニット(金型温調装置)19は、図1に示したように、蒸気供給配管23、蒸気供給用開閉弁36、掃気用圧縮空気供給配管28、エアーフィルタ29、掃気用圧縮空気減圧弁27、掃気用圧縮空気供給用開閉弁37、冷却水供給配管24A、冷却水供給用開閉弁38、用済みの熱媒体排出のための開閉弁47、金型からの排出側合流配管25Bからの熱媒体を可変絞り弁49と並列に混合器30へ送るための排出配管開閉弁48、混合器30へ冷却水を流すための配管に開閉弁51、その他が収容されている。34は冷却水ポンプである。射出成形設備が大型になるほど、これらの付帯設備も大きくなり設置場所も射出成形装置から離れた場所に位置することになる。
ボイラ17からバルブコントローラユニット(金型温調装置)19へは蒸気供給配管23で蒸気が送られ、クーリングタワー等の冷却設備18からバルブコントローラユニット(金型温調装置)19へは冷却水が冷却水供給配管24Aで送られ、使用済み冷却水は冷却水排出配管24Bを通してクーリングタワー等の冷却設備18に回収される。バルブコントローラユニット(金型温調装置)19から金型2,3の入れ子4,5への蒸気と冷却水と掃気用圧縮空気は共通の供給側合流配管25A及び排出側合流配管25Bで供給、排出される。可動金型3の入れ子5への合流配管25A,25Bには可撓配管22A,22Bが繋がれ可動金型3の型開閉移動に対応している。固定金型2、可動金型3とも熱媒体の出入り口をバイパスする金型バイパス配管21A,21Bが設けられ、この金型バイパス配管21A,21Bに金型バイパス開閉弁45A,45Bが設置される。
固定金型2の近くの熱媒体の供給側合流配管25Aに蒸気と掃気用圧縮空気と冷却水の通過を検知する通過熱媒体センサ(温度センサ等)41が設置される。また金型には固定金型2の入れ子4のキャビティ面の温度を検出する温度センサ42aが設置され、可動金型3の入れ子5のキャビティ面の温度を検出する温度センサ42が設置される。また、可動金型3からの熱媒体排出配管に蒸気と掃気用圧縮空気と冷却水の通過を検知する通過熱媒体センサ(温度センサ等)43が設置される。入れ子4及び5のキャビティ面の温度センサ42a,42の配置個数は任意の複数設けて入れ子4,5の温度分布を調べ平均温度を制御用に選択するか、温度判定プログラムで選択的に制御したり、代表的なセンサを決めて制御用としても良い。
金型2,3の排出側合流配管25Bに開閉弁47とその開閉弁47と並列に金型から排出した蒸気と冷却水を混合する混合器30を設け、混合器30と前記クーリングタワー等の冷却設備18の冷却水供給配管24Aとを連結する連結配管44を設け、連結配管44に開閉弁51を設置し、通過熱媒体センサ43が高温の熱媒体を検知したことにより、又は、制御盤40に内蔵した蒸気の流れ状態を予想したタイマー等の制御により開閉弁47,48,51を開閉することにより混合器30への熱媒体の流入制御を行う。排出側合流配管25Bと混合器30との間の排出配管46に排出配管開閉弁48と並列の排出配管バイパス配管50を設け、排出配管バイパス配管50に絞り量を調整できる可変絞り弁49を備えることにより、蒸気の流量を抑え、大流量流通時に対し金型内の加熱用媒体の圧力の昇圧を可能とし、且つ蒸気の温度低下を抑制することができる。また、蒸気の排出流量を抑えて、適量の蒸気が金型内に入りバランスのとれた加熱ができ、混合器30の騒音や振動を抑えることもできる。
射出成形装置1またはバルブコントロールユニット(金型温調装置)19もしくはこれらの設備に付随して制御盤40が設置される。制御盤40は図7に示すように、金型温度判定プログラムと通過熱媒体判定プログラムからなる温度判定用プログラムを格納したプログラム格納部52と、時間設定信号を出力するタイマー制御部54と、温度判定用プログラムによる判定結果と時間設定信号を基にバルブコントロールユニット(金型温調装置)19による金型2,3への蒸気、冷却水、掃気用圧縮空気の切り替え供給制御のための制御信号と金型2,3が型閉、型開、射出充填等の成形動作を行うための制御信号を生成する制御信号生成部53とを有している。
次に、図4、図5、図6により金型の構成を説明する。固定金型2に熱媒体通路4bを備えた入れ子4が嵌め込まれ、四辺を押さえ板6A,6B,6C,6Dで押さえて固定金型2に固定され、また、可動金型3には熱媒体通路5bを備えた入れ子5が嵌め込まれ、四辺を押さえ板6E,6F,6G,6Hで押さえて可動金型3に固定される。可動金型3が固定金型2に近づき入れ子4と入れ子5が当接したとき、合わせ面に成形品7を成形するキャビティが形成される。
入れ子4は両側に円筒形孔であるマニホールド4a,4eを形成し、両マニホールド4a,4eの間に複数の熱媒体通路4bが貫通する。熱媒体の入口側マニホールド4aに入口配管11aが連結され、熱媒体の出口側マニホールド4eに出口配管12aが連結され、入口配管11aと出口配管12aは金型バイパス配管21Aで連通され、金型バイパス配管21Aに開閉弁45Aが設置される。同様に、入れ子5は両側にマニホールド5a,5eを形成し、両マニホールド5a,5eの間に複数の熱媒体通路5bが貫通する。熱媒体の入口側マニホールド5aに入口配管11bが連結され、熱媒体の出口側マニホールド5eに出口配管12bが連結され、入口配管11bと出口配管12bはバイパス配管21Bで連通され、金型バイパス配管21Bに開閉弁45Bが設置される。
成形品7が薄く面積が大きいとき、金型の入れ子4,5の熱交換を均等にできるだけ急速に行うとすれば、細管である熱媒体通路4b,5bは細く多数となり、同通路4b,5bのそれぞれの流動抵抗は金型バイパス配管21A,21Bの流動抵抗の2〜100倍となる。また、熱媒体供給の切替を行うバルブコントロールユニット19から金型2,3までの距離が長く、その間をつなぐ配管内の容量が金型の入れ子4,5の流路容積よりも大きいような大型の熱媒体供給排出配管回路においては、特に、金型バイパス配管21A,21Bを通す前記金型バイパス開閉弁45A,45Bの開閉切換制御が熱媒体の切換時間の短縮となり同時に熱エネルギーの損失を減らすのに有効である。
図1および図8により射出成形装置の成形工程に対応する金型温度と各開閉弁の開のタイミングを説明する。金型温度調節回路の制御方法は、金型温度調節回路において、加熱工程、冷却工程を繰返し、その間に掃気用圧縮空気を供給する。金型加熱工程では、蒸気供給配管23の蒸気供給用開閉弁36を開き、供給側合流配管25Aを介して蒸気を固定金型2、可動金型3へ供給し、入れ子4,5を加熱する。プログラム格納部52内の金型温度判定プログラムが、金型の温度センサ42もしくは42aもしくはその両方が検出した金型温度が設定金型上限温度(TMS)に到達したことを判定したとき、蒸気供給用開閉弁36を閉じる。
金型加熱工程においては混合器30への熱媒体の導入が制御され、加熱工程の途中までは排出配管開閉弁48を開いておき、排出配管開閉弁48と可変絞り弁49を通して熱媒体を混合器30に流し込み、加熱工程の終盤では、排出配管開閉弁48を閉じて可変絞り弁49のみを通し、熱媒体を混合器30に流し込む。排出配管開閉弁48の開時間はタイマーT18により定め、可変絞り弁19の開度調整とタイマーT18の設定により、加熱時間が最短になるよう調整する。
金型加熱工程の終了から金型冷却工程の開始の時点で供給配管の蒸気の排出を行なう。前工程の蒸気供給用開閉弁36閉と同時に、熱媒体切替え遅延タイマーT3をスタートする。熱媒体切替え遅延タイマーT3のタイムアップにより金型バイパス開閉弁45A,45Bを開いて金型バイパス配管21A,21Bを通にし、掃気用圧縮空気供給用開閉弁37をタイマーT5の設定にて短時間開き、供給側合流配管25A内の蒸気を直接排出側合流配管25Bへバイパスする。
掃気用圧縮空気供給用開閉弁37が開くのと同時に金型バイパス開閉弁45が開くとともにタイマーT8がスタートする。タイマー8のタイムアップにより金型バイパス開閉弁45を一旦閉じる。
タイマーT5がタイムアップしたのち冷却開始遅延タイマーT7のタイムアップ信号で冷却水供給用開閉弁38が開き冷却水が送られると同時に金型バイパス開閉弁45を再度開くとともにタイマーT9をスタートさせる。金型バイパス開閉弁45を一旦閉じることにより、掃気用圧縮空気が強制的に金型内に送られ、金型内に残った加熱用媒体を排出できる。供給側配管に設けた温度センサからなる通過熱媒体センサ41が掃気用圧縮空気を検知した時点もしくはタイマーT9のタイムアップした時点で、金型バイパス開閉弁45A,45Bを閉じる。図8では通過熱媒体センサ41を温度センサで示したが、通過熱媒体センサ41は圧力センサであってもよい。また金型バイパス開閉弁45の閉動作は、金型バイパス開閉弁45の開動作と同時にスタートするタイマーT8のタイムアップした時点で行っても良い。また掃気用圧縮空気供給用開閉弁37の閉動作はT5によらず、通過熱媒体センサ41が空気を検知した時点で行っても良い。
図8において、金型バイパス開閉弁45を掃気用圧縮空気を停止する前に一旦閉じて再度開いているが、時間の短縮の為に金型バイパス開閉弁45を一旦閉じずに開いた状態のまま、次工程の熱媒体により掃気用圧縮空気の排出を行っても良い。この場合の成形工程に対応する金型温度と各開閉弁の開のタイミングを示す線図を図10に示す。
また第1の実施の形態では金型バイパス開閉弁45A,45Bの閉タイミングを同時に行っているが、タイマーなどにより金型バイパス開閉弁45A,45Bを時間差をつけて、それぞれ独立に開閉動作を行っても良い。金型バイパス開閉弁45A,45Bを時間差を付けて閉動作を行うことで、合流配管25の固定金型2、可動金型3への配管分岐部から金型までの、それぞれ配管長が異なる配管内に量の異なる前工程の熱媒体が残った場合でも、それぞれの残存量を排出するのに適正な時間を、それぞれのバイパス開閉弁45A,45Bの開時間としてそれぞれ独立に適用できるので、前工程の熱媒体をそれぞれの金型を経由させることなく確実にバイパス回路を通して排出配管に排出させることができる。
冷却工程における金型バイパス開閉弁45A,45Bの開閉と排出配管の開閉弁47の開閉のタイミングは次のようになる。冷却用媒体の冷却水供給用開閉弁38を開いた後、通過熱媒体センサ41にて冷却用媒体を検出した信号またはタイマーT9のタイムアップで金型バイパス開閉弁45A,45Bを閉じて金型バイパス配管21A,21Bを閉塞する。蒸気供給用開閉弁36を閉じると同時にタイマーT19をスタートさせ、タイマーT19がカウントアップした信号で、開閉弁47を開いて排出側合流配管25Bを冷却水排出配管24Bへ直通させる。タイマーT19には混合器30に排出配管46から流れ込む加熱用媒体の温度が直接に開閉弁47を介し冷却水排出配管24Bに排出しても問題を生じない温度に下がったと想定される時間を設定し、タイマーT19がタイムアップしたタイミングで開閉弁47を開け入れ子4,5での冷却水の回流を促す。
金型冷却工程の終了から次の待機工程開始の時点での供給配管、および金型内熱媒体流路の冷却水排出は次のように行う。入れ子4,5の温度センサ42aもしくは42もしくはその両方が設定冷却下限温度TMCに到達したことを検出したとき、冷却水供給用開閉弁38を閉じて冷却水を止め、金型熱媒体切り替え遅延タイマーT11をスタートする。該タイマーT11がタイムアップした時点で、金型バイパス開閉弁45A,45Bを開いて金型バイパス配管21A,21Bを通にするとともに、掃気用圧縮空気供給用開閉弁37を開いて供給側合流配管25A内の冷却用媒体(冷却水)を排出側合流配管25Bへ排出する。掃気用圧縮空気供給用開閉弁37を開くのと同時に供給配管内の冷却水の排出完了を想定して設定したタイマーT12をスタートさせる。タイマーT12のタイムアップにより、金型バイパス開閉弁45A,45Bを一旦閉じることで金型バイパス配管21A,21Bを閉じ、入れ子4,5内の冷却水が排出側合流配管25Bに排出完了を想定して設定したタイマーT14により掃気用圧縮空気を停止する。
タイマーT14のタイムアップと同時に加熱開始遅延タイマーT17をスタートさせる。タイマーT17のタイムアップ信号で蒸気供給用開閉弁36が開き蒸気が送られると同時に金型バイパス開閉弁45を再度開き、掃気用圧縮空気を金型バイパス回路を通して掃気用圧縮空気を排出する。金型バイパス開閉弁45は、タイマーT13に設定された時間の後、閉塞する。
待機工程の終了から金型加熱工程開始の時点で、蒸気を混合器30へ通すタイミングは金型内の冷却水排出完了から、次の金型加熱工程開始までのタイミングをタイマーT17で調整する。混合器30では、蒸気を水に凝縮させ、排水、又は、クーリングタワー等の冷却設備18、又は、ボイラ17へ回収する。蒸気の供給開始からしばらくは、配管内や金型内で蒸気が凝結するので、高温の蒸気が排出配管に達するには時間がかかる。この間においては排水側合流配管25Bに金型から排出される熱媒体の温度は低いので開閉弁47を開いてもよい。また蒸気の供給開始から金型バイパス開閉弁45A,45Bを短時間開いて蒸気の金型への到達を促しても良い。
混合器30へ冷却水を供給するタイミングについて次のようになる。混合器30への連結配管44からの冷却水の供給は常時、開閉弁51を開いて供給をつづけてもよいが、冷却水の使用量を低減するため混合器30自体の温度もしくは混合器30内部の温度を検知する温度センサ42b(T5)により高温になったときだけ開閉弁51を開いて冷却水を供給しても良い。また排水側合流配管25B内の温度を検知する通過熱媒体センサ43(T2)にて設定温度以上になった間開閉弁51を開いて冷却水を供給しても良い。
タイマーT5は前工程に供給された高温の蒸気と次工程に供給する冷却水の間に掃気用圧縮空気を送り込む時間を設定する。加熱工程において金型の温度が目標とする加熱温度である設定金型上限温度TMSに到達した時点からスタートするタイマーT3のタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた信号によりタイマーT5がスタートする。射出工程進捗に応じた信号として射出成形機本体の制御装置から出される射出開始信号や予め設定された保圧時間タイマー等のタイムアップ信号の外部信号を用いても良い。タイマーT5がスタートすると同時に、掃気用圧縮空気供給用開閉弁37と金型バイパス開閉弁45A,45Bを開いて、供給配管内に残っている前工程の熱媒体である蒸気を、金型を経由することなく排出配管に排出し、金型温度が目的とする加熱完了温度を上回って過度に加熱されてしまうことを防止する。掃気用圧縮空気を供給する主な目的は、配管内や金型内部で加熱用媒体と冷却用媒体が直接接触して発生するショックや振動を防ぐことである。タイマーT5のタイムアップと同時に掃気用圧縮空気供給用開閉弁37を閉じる。また掃気用圧縮空気供給用開閉弁37の閉動作はT5によらず、通過熱媒体センサ41が空気を検知した時点で行っても良い。
タイマーT7は、冷却工程の開始タイミングを設定する。加熱工程終了後の掃気用圧縮空気供給用開閉弁37を閉じると同時にスタートし、タイマーT7のタイムアップで冷却水供給用開閉弁38が開かれる。射出工程進捗に応じた信号により冷却開始タイミングを定める場合はタイマーT7によらずこの外部信号により冷却開始を行っても良い。タイマーT5と同様、射出工程進捗に応じた信号として射出成形機本体の制御装置から出される射出開始信号や予め設定された保圧時間タイマー等のタイムアップ信号の外部信号を用いても良い。
タイマーT12は冷却工程終了後の掃気用圧縮空気のバイパス通過時間を設定する。冷却工程において金型の温度が目標とする冷却下限温度TMCに到達した時点からスタートするタイマーT11がタイムアップした時点でタイマーT12がスタートする。即ち、タイマーT11のスタートと同時に、冷却水供給用開閉弁38を閉じ、タイマーT11がタイムアップするとともに掃気用圧縮空気供給用開閉弁37と金型バイパス開閉弁45A,45Bを開く。掃気用圧縮空気が供給側配管の内部に残っている冷却水のほとんどは金型バイパス開閉弁45A,45Bを介して排出側配管に排出される。タイマーT12は掃気用圧縮空気が金型近傍に到達すると想定される時間を設定することが好ましく、タイマーT12のタイムアップと同時に金型バイパス開閉弁45A,45Bを閉じると、掃気用圧縮空気の全量が金型の熱媒体回路4b,5bに送られるので流入抵抗の大きい熱媒体回路を有する金型でも短時間で金型内に残っていた冷却水を排出配管に排出できる。同時に冷却水の排出にあたり金型内部を通過する冷却水の量を低減できるのでこの冷却水排出時に不必要に金型の温度を下げてしまう現象を低減できる。
これら2つの効果のうち後者については、金型への熱媒体供給配管の途上であって、金型バイパス開閉弁45A,45Bと接続される金型バイパス配管21A,21Bが供給側合流配管25Aに接続される位置より、金型に近い側に開閉弁61A,61Bを設けて金型バイパス開閉弁45A,45Bが開のときは金型の熱媒体回路に冷却水が流入しないよう制御を行うことでさらに大きく効果を発揮する。なお金型バイパス開閉弁45A,45Bの閉動作はタイマーT12のタイムアップによらず、金型近傍の熱媒体供給配管であり、金型バイパス開閉弁45A,45Bと接続される金型バイパス配管21A,21Bと熱媒体の供給側合流配管25Aとが接続されている位置よりバルブコントロールユニット19に近い位置に、図示せぬ通過熱媒体センサを備え、そのセンサにおいて掃気用圧縮空気の到達の検知により、金型バイパス開閉弁45A,45Bの閉動作を行っても良い。
タイマーT14は、冷却工程終了後に金型バイパス開閉弁45A,45Bを閉じてから掃気用圧縮空気によって金型内部の熱媒体回路に残っている冷却水が排出配管に排出されると想定される時間を設定することが好ましい。金型バイパス開閉弁45A,45Bの開動作と同時にタイマーT14はスタートする。タイマーT14のタイムアップによって掃気用圧縮空気供給用開閉弁37を閉じ、また金型からの排出配管とクーリングタワー等の冷却設備18への冷却水排出配管24Bの間に位置する開閉弁47を閉じる。冷却水を金型から排出するための、掃気用圧縮空気供給用開閉弁37の閉動作はタイマーT14によらず、金型バイパス開閉弁45A,45Bと接続される金型バイパス配管21A,21Bと熱媒体の排出側合流配管25Aとが接続されている位置より、金型に近い位置の熱媒体排出配管に備えた通過熱媒体センサ43において掃気用圧縮空気の到達を検知して、掃気用圧縮空気供給用開閉弁37の閉動作を行っても良い。
タイマーT17は金型の加熱開始までの待機時間を設定する。冷却用熱媒体の排出の際の掃気用圧縮空気供給用開閉弁37の閉動作と同時にタイマーT17はスタートする。タイマーT17のタイムアップにより次の射出動作に向けて金型を加熱するための蒸気供給用開閉弁36を開き加熱工程を開始する。この加熱用媒体の前記開閉弁36の開動作はタイマーT17によらず、射出工程進捗に応じた信号やバルブコントローラユニット(金型温調装置)19に搭載されている加熱工程の開始タイミングの間隔を定めるタイマー等により定めても良い。射出工程進捗に応じた信号として射出成形機本体の制御装置から出される射出開始信号や予め設定された保圧時間タイマー等のタイムアップ信号の外部信号を用いても良い。
また、更に加熱工程を開始する前に、所定の時間を設定したタイマーがタイムアップするまでの間、もしくは供給配管または排出配管に設けた圧力センサが検知した圧力値が、所定の値を下回わるまでの間、回路内の圧力を常圧に戻す残圧抜き工程を行っても良い。配管内の残圧抜くことによって、蒸気が供給しやすくなり加熱時間の短縮に更に有効である。
図8の線図に示されるタイマーT18は、金型からの熱媒体排出配管から混合器30との間に位置する排出配管用開閉弁48の閉動作のタイミングを設定することが好ましい。加熱工程開始時は蒸気供給用開閉弁36の開動作と同時にタイマーT18はスタートする。タイマーT18のタイムアップにより、金型からの熱媒体の排出側合流配管25Bから混合器30との間に位置する排出配管開閉弁48の閉動作を行う。加熱工程前半で排出配管開閉弁48開いている状態では可変絞り弁49を迂回して金型から排出される熱媒体を混合器30に流し込むことができるので、可変絞り弁49の絞り加減に関係なく、蒸気の流量を多くすることができる。このため、加熱工程後半の排出配管開閉弁48を閉じたまま加熱工程を行うときに比べ、大量の蒸気を供給することが出来るので金型の昇温速度を高くすることができる。
タイマーT18のタイムアップにより排出配管開閉弁48を閉じることで蒸気は可変絞り弁49を経由するので蒸気の圧力が上昇し、後述の蒸気排出開始時の蒸気排出速度を高速にすることが出来る。また、加熱工程後半の蒸気の圧力を上昇することによって、蒸気の温度が上昇するので、金型温度が蒸気の温度に近づいて金型の昇温速度が低下する場合でも、排出配管開閉弁48を開いているときに比べて、大きい昇温速度を得ることができる。
タイマーT18には排出配管開閉弁48を開いているときの昇温曲線と排出配管開閉弁48を閉じているときの昇温曲線から、金型の加熱目標温度に到達する時間を最短にすると推測される時間を設定することが好ましい。金型の加熱目標温度がボイラ17から供給される蒸気の温度よりも十分に低い場合は、タイマーT18を無視し、蒸気供給用開閉弁36が開いている間は、排出配管開閉弁48を閉じたままとし、可変絞り弁49により金型内の蒸気の圧力を調整すれば、排出開閉弁48の開閉動作を行うのとほぼ同等な加熱時間で加熱目標とする金型温度を得ることも可能であり、タイマーT18の設定値の検討を行う手間を省くことができる。
図8の線図に示されるタイマーT19は、金型からの排出配管とクーリングタワー等の冷却設備18への冷却水排出配管24Bの間に位置する開閉弁47の開くタイミングを設定することが好ましい。蒸気供給用開閉弁36の閉動作と同時にスタートするタイマーT3がタイムアップした時点でタイマーT19はスタートし、タイマーT19のタイムアップにより開閉弁47を開く。金型からの排水配管からバルブコントロールユニット(金型温調装置)19に戻ってくる熱媒体は加熱用媒体から冷却用媒体に入れ替わることで温度が徐々に下がって、混合器30を通さずに直接にクーリングタワー等の冷却設備18に戻しても支障の無い温度になると想定される時間をタイマーT19には設定することが好ましい。開閉弁47の閉動作は開閉弁47の開動作と共にスタートするタイマーT20のタイムアップにより行う。この金型冷却工程における開閉弁47の開閉動作は、タイマーT19、T20によらず、金型からの排水配管の通過熱媒体センサ43にて、熱媒体の温度が予め設定した所定の温度以下となった時点で行っても良い。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態を図に基づいて説明する。
図3は第2の実施の形態の射出成形装置の側面レイアウト図で、図9はその金型加熱回路の模式図である。第2の実施の形態の射出成形装置が第1の実施の形態の射出成形装置と異なる点は、バイパス配管の設置構成である。
図3の射出成形装置の側面レイアウト図において、ボイラ17からバルブコントローラユニット(金型温調装置)19へは蒸気供給配管23で蒸気が送られ、クーリングタワー等の冷却設備18からバルブコントローラユニット(金型温調装置)19へは冷却水は冷却水供給配管24Aで送られ、金型から排出された冷却水は冷却水排出配管24Bを通してクーリングタワー等の冷却設備18に回収される。バルブコントローラユニット(金型温調装置)19から固定金型2の入れ子4への蒸気と冷却水と掃気用圧縮空気は供給配管35A及び排出配管35Bで供給、排出される。
金型バイパス配管31と金型バイパス開閉弁45は固定金型2もしくは可動金型3のいずれか一方、もしくは固定金型2と可動金型3の近傍で両者から遠くない位置に設置され、金型バイパス配管31と固定金型2の入れ子4の入口配管11aとが接続され且つ、可動金型3の入れ子5の入口配管11bとは可撓配管32Aで連結され、金型バイパス配管31と固定金型2の入れ子4の出口配管12aとが接続され且つ、可動金型3の入れ子5の出口配管12bとは可撓配管32Bで連結されている。可撓配管32Aと可撓配管32Bは可動金型3の型開閉移動に対応している。この金型バイパス配管31の配置は、可動金型3の型開きの移動距離が小さい場合に有利であり、かつ、コストを少なくすることができる。また、既設の金型に適用することが容易である。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態を図に基づいて説明する。
図10は図1の金型加熱回路を備えた射出成形装置の成形工程に対応する金型温度と各開閉弁の開閉のタイミングを示す線図である。第3の実施の形態の射出成形装置が第1の実施の形態の射出成形装置と異なる点は、第1の実施の形態では加熱工程の終了が金型温度が設定金型上限温度TMSに到達した時点であることに対し、第3の実施の形態では加熱工程の終了が、蒸気の供給開始からスタートするタイマーT2のタイムアップした時点であること、及び第1の実施の形態では冷却工程の終了が、金型温度が冷却下限温度TMCに到達した時点であることに対し、第3の実施の形態では冷却工程の終了が、冷却水の供給開始からスタートするタイマーT10のタイムアップした時点であることのみ異なり、その他の構成は両者全く同じであるので、同一構成については説明を省略する。
図1および図11により射出成形装置の成形工程に対応する金型温度と各開閉弁の開のタイミングを説明する。金型温度調節回路の制御方法は、金型温度調節回路において、加熱工程、冷却工程を繰返し、その間に掃気用圧縮空気を供給する。金型加熱工程では、蒸気供給配管23の蒸気供給用開閉弁36を開き、供給側合流配管25Aを介して蒸気を固定金型2、可動金型3へ供給し、入れ子4,5の加熱を開始すると共に、加熱終了のタイマーT2をスタートする。タイマーT2がタイムアップした時点で、蒸気供給用開閉弁36を閉じて金型の加熱工程を終了する。
金型加熱工程の終了から金型冷却工程の開始の時点で供給配管の蒸気の排出を行なう。前工程の蒸気供給用開閉弁36閉と同時に、金型バイパス開閉弁45A,45Bを開いて金型バイパス配管21A,21Bを通にし、掃気用圧縮空気供給用開閉弁37をタイマーT5の設定にて短時間開き、供給側合流配管25A内の蒸気を直接、排出側合流配管25Bへバイパスする。蒸気は流動抵抗が小さいことから、ごく短時間で排出することができる。
タイマーT5がタイムアップしたのち冷却開始遅延用のタイマーT7のタイムアップ信号で冷却水供給用開閉弁38が開き冷却水を送り金型の冷却を開始すると共に、冷却終了のタイマーT21をスタートする。タイマーT21がタイムアップした時点で、金型バイパス開閉弁45A,45Bを開いて金型バイパス配管21A,21Bを通にし、冷却水供給用開閉弁38を閉じて冷却水を止め、金型の冷却工程を終了する。掃気用圧縮空気供給用開閉弁37の閉動作はタイマーT5によらず、通過熱媒体センサ41が空気を検知した時点で行っても良い。
加熱工程の終了と冷却工程の終了を、バラツキの発生しやすい金型温度による制御にて行うのではなく、タイマーのタイムアップにより制御することにより、一定の切り替えタイミングで成形を進めることが出来るので、安定した成形サイクルを得ることが出来、成形品質の安定化と生産性の向上に有効である。
本発明は、本発明の意図を逸脱しない限り、上記実施の形態に挙げた構成を取捨選択したり他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
本発明の実施の形態に係わる金型加熱回路の模式図である。 図1の金型加熱回路を備えた第1の実施の形態の射出成形装置の側面レイアウト図である。 第2の実施の形態の射出成形装置の側面レイアウト図である。 図1の金型加熱回路に適用される金型の例を示す側面図である。 図4の金型をA−A断面で示す入れ子の正面図である。 図5のC−C断面図である。 図1の制御盤の構成を示すブロック図である。 図2及び図3の金型加熱回路を備えた射出成形装置の成形工程に対応する金型温度と各開閉弁の開のタイミングを示す線図である。 第2の実施の形態に係わる金型加熱回路の模式図である。 第1の実施の形態に係わる成形工程に対応する金型温度と各開閉弁の開のタイミングを示す線図である。 第3の実施の形態に係わる成形工程に対応する金型温度と各開閉弁の開のタイミングを示す線図である。
符号の説明
1…射出成形装置、
2…固定金型、
3…可動金型、
4,5…入れ子、
13…射出ユニット、
17…ボイラ、
18…冷却設備、
19…バルブコントロールユニット(金型温調装置)、
21,31…金型バイパス配管、
23…蒸気供給配管、
24A…冷却水供給配管、
24B…冷却水排出配管、
25A…供給側合流配管、
25B…排出側合流配管、
30…混合器、
36…蒸気供給用開閉弁、
37…掃気用圧縮空気供給用開閉弁、
38…冷却水供給用開閉弁、
40…制御盤、
41,43…通過熱媒体センサ、
42,42a,42b…温度センサ、
45…金型バイパス開閉弁、
47,51,61…開閉弁、
48…排出配管開閉弁、
49…可変絞り弁、
50…排出配管バイパス配管、
T3,T5,T7,T8,T9,T10…タイマー、
T11,T12,T14,T17,T18,T19,T20…タイマー

Claims (18)

  1. 固定金型および/もしくは、可動金型がそれぞれ加熱用媒体、冷却用媒体及び掃気用圧縮空気用の供給配管に繋がる供給側マニホールドと排出配管に繋がる排出側マニホールドと、両マニホールドの結合された複数の加熱、冷却共用細管が内蔵され、金型温度センサを備えた金型を備えた射出成形装置であって、金型を閉じ、型締めを行い樹脂を射出する前に、加熱用媒体を金型に回流させて樹脂射出に好適な温度に加熱し、樹脂を射出し、射出後は、冷却用媒体に切り換えて金型へ回流させて樹脂の固化温度以下まで冷却する成形サイクルを繰り返す射出成形装置の金型温度調節回路において、加熱用媒体の供給配管の開閉弁と冷却用媒体の供給配管の開閉弁と加熱用媒体や冷却用媒体を配管内や金型から排出するための掃気用圧縮空気の供給配管の開閉弁と、加熱用媒体、冷却用媒体と掃気用圧縮空気の各供給配管が一つに合流する合流配管を設けることにより、金型への加熱用媒体と冷却用媒体と掃気用圧縮空気の前記各供給配管及び前記各排出配管が前記合流配管で共用されているとき、熱媒体の供給側合流配管と排出側合流配管とを連結する金型バイパス配管と、該金型バイパス配管に設置した金型バイパス開閉弁と、熱媒体供給配管および/もしくは排出配管に設けた加熱用媒体と冷却用媒体と掃気用圧縮空気の通過を検知する通過熱媒体センサと、制御プログラムとして予め設定した金型目標温度と前記金型温度センサにより検知した金型温度を比較判定する金型温度判定プログラムと、前記金型バイパス開閉弁の開閉のタイミングを調整するタイマーのタイムアップおよび/もしくは前記通過熱媒体センサの検出信号により通過熱媒体の種類を判定して金型バイパス開閉弁の開閉タイミングを調整する通過熱媒体判定プログラムとを格納した金型温調制御装置を備えたことを特徴とする射出成形装置の金型温度調節回路。
  2. 請求項1に記載する射出成形装置の金型温度調節回路において、前記金型バイパス配管と前記金型バイパス開閉弁は固定金型および/もしくは可動金型に設けたことを特徴とする射出成形装置の金型温度調節回路。
  3. 請求項1に記載する射出成形装置の金型温度調節回路において、前記金型バイパス配管と前記金型バイパス開閉弁は、固定金型および/もしくは可動金型の近傍で固定金型と可動金型の両方の金型の供給口と排出口とを一組の金型バイパス回路(前記金型バイパス配管と前記金型バイパス開閉弁)で連結し、固定金型と可動金型で前記金型バイパス回路を共用していることを特徴とする射出成形装置の金型温度調節回路。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載する射出成形装置の金型温度調節回路において、前記通過熱媒体センサが、圧力センサ、又は、温度センサであることを特徴とする射出成形装置の金型温度調節回路。
  5. 固定金型および/もしくは、可動金型がそれぞれ加熱用媒体、冷却用媒体及び掃気用圧縮空気用の供給配管に繋がる供給側マニホールドと排出配管に繋がる排出側マニホールドと、両マニホールドの結合された複数の加熱、冷却共用細管が内蔵され、金型温度センサを備えた金型を備えた射出成形装置であって、金型を閉じ、型締めを行い樹脂を射出する前に、加熱用媒体を金型に回流させて樹脂射出に好適な温度に加熱し、樹脂を射出し、射出後は、冷却用媒体に切り替えて金型へ回流させて樹脂の固化温度以下まで冷却する成形サイクルを繰り返す射出成形装置の金型温度調節回路において、金型の排出配管の下流側に、金型から排出した前記加熱用媒体と該加熱用媒体を冷却する為の冷却用媒体とを混合する混合器と、該混合器の近傍に位置し前記金型の排出配管と前記混合器との連通流路を開閉する排出配管開閉弁と、該排出配管開閉弁を迂回して混合器に連通する排出配管バイパス配管と、該排出配管バイパス配管上に位置し加熱用媒体の流量を調整可能な可変絞り弁と、を備えたことを特徴とする射出成形装置の金型温度調節回路。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載する射出成形装置の金型温度調節回路において、前工程の熱媒体の供給を停止すると同時に、熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた後工程の熱媒体供給開始信号により、後工程の熱媒体供給を開始と、前記金型バイパス回路の開動作と、金型バイパス回路閉塞遅延タイマー(T12)のスタートを行い、該金型バイパス回路閉塞遅延タイマーのタイムアップした時点、もしくは金型供給側配管部に設けた通過熱媒体センサ(41)が次工程の熱媒体を検知した時点で、前記金型バイパス回路を閉塞さ
    せることを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  7. 請求項6の射出成形装置の熱媒体の排出方法において、前工程の熱媒体の供給の停止を、前工程の熱媒体の供給開始からスタートするタイマーのタイムアップおよび/もしくは金型温度が所定の温度に到達した時点で行うことを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  8. 請求項6または請求項7の射出成形装置の熱媒体の排出方法において、前工程の熱媒体が加熱用媒体、後工程の熱媒体が冷却用媒体であることを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  9. 請求項6または請求項7の射出成形装置の熱媒体の排出方法において、前工程の熱媒体が冷却用媒体、後工程の熱媒体が加熱用媒体であることを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  10. 請求項1から4のいずれか一項に記載する射出成形装置の金型温度調節回路において、加熱用媒体の供給を停止すると同時に熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り替え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた熱媒体切り替え開始信号により、掃気用圧縮空気の供給開始と、前記金型バイパス回路の開動作と、金型バイパス回路閉塞遅延タイマーのスタートを行い、該金型バイパス回路閉塞遅延タイマーのタイムアップした時点、もしくは金型供給側配管部に設けた通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で、前記金型バイパス回路を閉塞させ、同時に掃気用圧縮空気の供給停止遅延タイマーをスタートさせ、該掃気用圧縮空気供給停止遅延タイマーがタイムアップした時点で、もしくは金型排出側配管部に設けた通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で掃気用圧縮空気の供給を停止することを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  11. 請求項1から4のいずれか一項に記載する射出成形装置の金型温度調節回路において、加熱用媒体の供給を停止すると同時に熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた熱媒体切り替え開始信号により、掃気用圧縮空気の供給開始と、前記金型バイパス回路の開動作と、掃気用圧縮空気供給停止遅延タイマーのスタートを行い、該掃気用圧縮空気供給停止遅延タイマーのタイムアップした時点、もしくは金型供給側配管部に設けた通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で、掃気用圧縮空気の供給停止を行うとともに冷却動作開始遅延タイマーのスタートを行い、冷却動作開始遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた冷却開始信号により、冷却用媒体の供給開始と前記金型バイパス回路閉塞遅延タイマーのスタートを行い、前記金型バイパス回路閉塞遅延タイマーのタイムアップした時点もしくは金型供給側配管部に設けた通過熱媒体センサが冷却用媒体を検知した時点で前記金型バイパス回路を閉塞させることを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  12. 請求項10〜11のいずれか一項に記載する射出成形装置の熱媒体の排出方法において、加熱用媒体の供給の停止を、加熱用媒体の供給開始からスタートするタイマーのタイムアップおよび/もしくは金型温度が所定の温度に到達した時点で行うことを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  13. 請求項1から4のいずれか一項に記載する射出成形装置の金型温度調節回路において、冷却用媒体の供給を停止すると同時に熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた熱媒体切り替え開始信号により、掃気用圧縮空気の供給開始と、前記金型バイパス回路の開動作とを行い、所定のタイマーのタイムアップした時点、もしくは金型供給側配管部に設けた前記通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で、前記金型バイパス回路を閉塞させ、所定のタイマーがタイムアップした時点、もしくは金型排出側配管部に設けた通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で掃気用圧縮空気の供給を停止することを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  14. 請求項1〜4のいずれか一項に記載する射出成形装置の金型温度調節回路において、冷却工程を終了すると同時に熱媒体切り換えの遅延タイマーをスタートさせ、該熱媒体切り換え遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた熱媒体切り替え開始信号により、掃気用圧縮空気の供給開始と、前記金型バイパス回路の開動作とを行い、所定のタイマーのタイムアップした時点、もしくは金型供給側配管部に設けた通過熱媒体センサが掃気用圧縮空気を検知した時点で、掃気用圧縮空気の供給停止を行うとともに加熱動作開始遅延タイマーのスタートを行い、加熱動作開始遅延タイマーのタイムアップもしくは射出工程進捗に応じた加熱開始信号により、加熱動作の開始を行い、所定のタイマーのタイムアップした時点もしくは、金型供給側配管部に設けた通過熱媒体センサが加熱用媒体を検知した時点で、前記金型バイパス回路を閉塞させることを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  15. 請求項13〜14のいずれか一項に記載する射出成形装置の熱媒体の排出方法において、冷却用媒体の供給の停止を、冷却用媒体の供給開始からスタートするタイマーのタイムアップおよび/もしくは金型温度が所定の温度に到達した時点で行うことを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  16. 請求項5に記載する射出成形装置の金型温調回路において、加熱工程において加熱の前半は金型からの熱媒体排出配管と混合器との間の配管に設けた前記排出配管開閉弁を開き、加熱の後半は前記排出配管開閉弁を閉じて、前記排水配管開閉弁をバイパスする前記排出配管バイパス配管に設けた可変絞り弁により、加熱用媒体の流量と圧力を調整して、加熱終了時の加熱用媒体の圧力を加熱の前半に対し高圧に昇圧にすることを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  17. 請求項5に記載する射出成形装置の金型温調回路において、前記金型からの熱媒体排出配管から混合器に入る熱媒体が高温である間は前記排出配管と混合器との間の配管に設けた排出配管開閉弁を開くとともに、金型からの前記排出配管を外部の冷却設備への戻り配管につなぐ熱媒体排出弁を閉じ、熱媒体を混合器に導入し、前記排出配管から混合器に入る熱媒体が高温でない間は、金型からの排出配管を外部の冷却設備への戻り配管につなぐ熱媒体排出弁を開いて、金型から排出配管を通して排出される熱媒体を外部の冷却設備へと排出することを特徴とする射出成形装置の熱媒体の排出方法。
  18. 請求項6から15のいずれか一項に記載する射出成形装置の熱媒体の排出方法において、熱媒体の排出を、請求項13および/もしくは請求項14に記載の射出成形装置の熱媒体の排出方法にて行うことを特徴とする射出成形装置の熱用媒体の排出方法。
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