以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は本発明に係る留守モード機能付感熱自動スイッチ(以下、感熱自動スイッチと略称す。)のブロック図であり、この感熱自動スイッチ1は、例えば玄関付近の外壁(所謂屋側)や軒天井に取り付けられ、人体の有無を検知する後述の人感センサ11や周囲の明るさを検知する照度センサ12の検知信号に応じて、軒天井に配設された照明負荷2を点灯させるために用いられる。
この感熱自動スイッチ1は、商用電源ACが接続される電源端子T1,T2と、照明負荷2の制御モードを切モード、連続モード又は自動モードの内の何れかに選択的に切り替える制御モード切替スイッチ3と照明負荷2との直列回路が接続される負荷接続端子T3,T4と、自動モードでの動作を通常モード又は留守モードの何れかに切り替える留守モード設定スイッチ4が接続されるモード切替端子(留守モード端子)T5,T6と、無電圧接点信号を出力するための接点出力用端子T7,T8とを備えており、一方の電源端子T2と負荷接続端子T3とは感熱自動スイッチ1の内部で短絡されている。ここで、切モードとは感熱自動スイッチ1の出力と無関係に照明負荷2を強制的に消灯させるモード、連続モードとは感熱自動スイッチ1の出力と無関係に照明負荷2を強制的に点灯させるモード、自動モードとは感熱自動スイッチ1の出力に基づいて照明負荷2を自動的に点灯又は消灯させるモードである。また通常モードとは、明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも暗い場合に、人感センサ11から人体検知信号が入力されると、照明負荷2を所定時間点灯させる制御モードであり、留守モードとは、明るさセンサ12の検知結果に関係無く、人感センサ11から人体検知信号が入力されると、光又は音の内の少なくとも何れか一方を用いて不審者を威嚇する威嚇手段(照明負荷2、動作表示灯16、警報音発生部17および外部の威嚇装置など)により威嚇動作を行わせる制御モードである。
感熱自動スイッチ1は、図1のブロック図に示すように、人体から放射される熱線を検出することによって、検知エリア内の人体を検知する焦電型赤外線センサよりなる人感センサ11と、周囲の明るさを検出するフォトダイオードのような明るさセンサ12と、モード切替端子T5,T6を通じて入力されるモード切替信号に基づいて制御モードが切り換えられるとともに、人感センサ11および明るさセンサ12の検知信号に基づいて照明負荷2を点灯又は消灯させる制御信号を発生する制御手段としての信号処理部13と、一方の負荷接続端子T4と電源端子T1との間(つまり商用電源ACと照明負荷2と制御モード切替スイッチ3との直列回路の両端間)に接続されるトライアックのようなスイッチ素子(図示せず)を有し、信号処理部13から入力される制御信号に基づいて上記スイッチ素子を開閉駆動することで照明負荷2を点灯又は消灯させるとともに、接点出力用端子T7,T8間に接続された無電圧接点15を開閉駆動する出力駆動部14と、信号処理部13により点灯状態が制御される動作表示灯16と、信号処理部13から制御信号が入力されると所定の警報音をスピーカから発生させる警報音発生部17と、電源端子T1,T2を通じて供給される商用電源ACを整流、平滑して内部の動作電源を得る電源回路18とを備えている。
本実施形態の感熱自動スイッチ1は、建物の屋側に取り付けられる壁取付型のスイッチであり、図2(a)に示すように外壁に取着されるプレート状のボディ21の前面に、直方体状に膨出する膨出部22を設けてある。膨出部22の内部には上述の回路を形成した回路基板が収納されるとともに、膨出部22の下側面に赤外光に対して透光性を有するドーム状のレンズ23が設けられ、このレンズ23を通して膨出部22の内部に収納された人感センサ11に熱線が集光されるようになっている。またレンズ23は可視光に対しても透光性を有しており、レンズ23を通して内部の明るさセンサ12に可視光が入射するようになっている。また膨出部22の上部には可視光を透過する透光部24が設けられ、膨出部22の内部であって透光部24に対応する部位には上述の動作表示灯16が収納されている。
なお本実施形態では壁取付型のスイッチを例に説明を行ったが、図2(b)に示すような天井取付型のスイッチでも良い。天井取付型の感熱自動スイッチ1は、天井材に設けた取付用孔に下方より挿入されるボディ25を備えている。このボディ25の下面には、上面が天井材の下面に当接するフランジ部26を設けてあり、フランジ部26の上面にはフランジ部26を天井材に固定するための従来周知の取付金具27が取着されている。またフランジ部26の下側面には、赤外光に対して透光性を有するドーム状のレンズ28が取着され、このレンズ28を通してボディ25の内部に収納された人感センサ11に熱線が集光されるようになっている。またレンズ28は可視光に対しても透光性を有しており、レンズ28を通して内部の明るさセンサ12に可視光が入射するとともに、レンズ28の内側に配置された動作表示灯16の発光を外部より目視できるようになっている。またフランジ部26の下側面には化粧カバー29が被着されており、化粧カバー29の中央部の丸孔を通してレンズ28が下面側に露出している。一方、取付金具27は、一側面が開口した角柱状の本体部27aと、本体部27aの上下面に設けた挿通孔にねじ部を通して、頭部をフランジ部26の下側面に露出させた締付ねじ27bと、基部に設けたねじ部に締付ねじ27bが螺合し、先端側が本体部27aの側面の開口から外部に突出する挟持片27cとを備えている。而して、この感熱自動スイッチ1を天井材に取り付けるに当たっては、挟持片27cを本体部27aの側面に設けた切欠27dに納めた状態で、天井材の取付用孔にボディ25を下側から挿入して、フランジ部26の上面を天井材の下面に当接させた後、締付ねじ27bを締め込むと、挟持片27cが切欠27dから外に出て、本体部27aの開口内をフランジ部26に近付く向きに移動するので、挟持片27cとフランジ部26との間に天井材が挟持されて、ボディ25を天井材に取着することができるようになっている。
また図3(a)は、感熱自動スイッチ1と共に用いられる制御モード切替スイッチ3及び留守モード設定スイッチ4を、埋込配線器具用に規格化された取付枠30に取り付けた状態を示しており、これらのスイッチ3,4は例えば建物内部の玄関付近の壁などに取付枠30を用いて埋込配設されている。制御モード切替スイッチ3の器体は、取付枠30に短幅方向に並べて3個まで取着可能な単位寸法(1個モジュール寸法)の配線器具の2個分の寸法(2個モジュール寸法)に形成され、留守モード設定スイッチ4の器体は上述の1個モジュール寸法に形成されている。
制御モード切替スイッチ3は、内蔵する接点部31の切替操作を行う回転ダイヤル32を器体の前面に回転自在に設けてあり、この回転ダイヤル32の回転位置に応じて接点部31の切替状態が変化し、回転ダイヤル32のマーク32aを器体の前面に表示された「切」「自動」「連続入」の位置に合わせると、接点部31がそれぞれ「切モード」、「自動モード」、「連続モード」の切替位置に切り替えられるようになっている。
また留守モード設定スイッチ4はプッシュオン/プッシュオフ型の押釦スイッチからなり、この押釦スイッチの押釦を器体の前面に露設してある。また器体の前面には操作ハンドル33が回動自在に枢支されており、操作ハンドル33の一端側(右側部)を押操作すると、操作ハンドル33が回動して、裏面で上記押釦を押動するようになっている。また操作ハンドル33は、右側部の上下方向中央部に透明部33bを設けてあり、裏面側に取り付けられたネームカードの表示(例えばスイッチの用途を示す「留守モード」の文字)を操作ハンドル33の前面より視認可能に形成してある。また操作ハンドル33の左側部には窓孔33aが形成されるとともに、操作ハンドル33の裏面側には窓孔33aに対応する部位に、操作ハンドル33の押操作に応じて上側又は下側へ交互に移動することで、窓孔33aから露出する部位が切り替わる表示部材34を配置してある。なお、操作ハンドル33の押操作に応じて、留守モード設定スイッチ4が留守モードの設定位置に切り替えられた状態で、窓孔33aから露出する表示部材34の位置には下地の色を黄色や蛍光色などの目立つ色として、例えば「留守モード」のような文字を表示してあり、表示部材34の表示から動作モードの切替状態を容易に判別できるようになっている。
次に、制御モード切替スイッチ3の回転ダイヤル32を「自動」の位置に切り替えた場合の動作について説明を行う。この場合は感熱自動スイッチ1により照明負荷2の点灯/消灯が制御されており、先ず、留守モード設定スイッチ4から入力されるモード設定信号によって感熱自動スイッチ1(すなわち信号処理部13)の動作モードが通常モードに設定された場合の動作について説明する。
通常モードでは、信号処理部13は、明るさセンサ12の検出した周囲照度が所定の基準値よりも暗く、且つ、人感センサ11が人体を検知した場合のみ、照明負荷2を点灯させる制御信号を出力しており、出力駆動部14は信号処理部13から制御信号が入力されると、上述のスイッチ素子を導通させて、照明負荷2を所定時間点灯させる。また明るさセンサ12の検出照度が上記基準値よりも明るい場合か、又は、人感センサ11が人体を検知していない場合は、信号処理部13が照明負荷2を消灯させる制御信号を出力し、出力駆動部14がスイッチ素子をオフさせて、照明負荷2を消灯させる。
一方、留守モード設定スイッチ4から入力されるモード設定信号により信号処理部13の動作モードを留守モードに設定した場合は、明るさセンサ12の検出照度に関係無く、人感センサ11から人体検知信号が入力されると、信号処理部13は、スイッチ素子を所定周期で点滅させる制御信号を出力駆動部14に出力して、出力駆動部14によりスイッチ素子を周期的にオン/オフさせることで、照明負荷2を点滅させるとともに、無電圧接点15を閉極させて防犯カメラ8や室内に設けたスピーカ7などの威嚇装置に接点信号を出力し、スピーカ7から警報音を出力させるなどして威嚇動作を行わせるとともに、防犯カメラ8を動作させる(図4参照)。また信号処理部13では、人体検知時に感熱自動スイッチ1自体に設けた動作表示灯16を点滅させるとともに、警報音発生部17から警報音を出力させる。
このように本実施形態では、モード切替端子T5,T6に留守モード設定スイッチ4を接続し、この留守モード設定スイッチ4の切替操作に応じてモード切替信号を入力することで、信号処理部13(感熱自動スイッチ1)の動作モードを通常モード又は留守モードの何れかに切り替えることができ、通常モードでは人感センサ11の人体検知信号に基づいて照明負荷2を所定時間点灯させ、留守モードでは人体検知信号に基づいて光及び音による威嚇動作を行わせているので、1台の感熱自動スイッチ1の動作モードを切り替えることで、照明負荷2の点灯制御、又は、威嚇手段による威嚇動作の何れかを行わせることができる。また留守モードにおいて人感センサ11が人体を検知すると、信号処理部13が、照明負荷2や感熱自動スイッチ1に設けた動作表示灯16を点滅させるとともに、警報音発生部17から警報音を発生させ、さらに無電圧接点15を用いて接点信号を外部に送出することで外部の威嚇装置による威嚇動作を行わせており、複数の威嚇動作を組み合わせて行うことにより、周囲の明るさに紛れて照明負荷2の点滅が目立ち難い場合でも、不審者を威嚇する効果を高めることができる。
なお留守モードにおいて、人感センサ11の人体検知信号が入力されてから、信号処理部13が威嚇動作を行わせるまでの間に所定の遅れ時間(例えば1分間)を設けても良く、家人が外出したり帰宅する場合は上記の遅れ時間が経過するまでの間に玄関の鍵をかけて外出するか、又は、玄関の鍵を開けて宅内に入ることによって、威嚇動作が行われるのを防止することができ、人感センサ11の検知エリア内に上記遅れ時間を超えて長時間留まっている不審者のみに威嚇動作を行うようにできる。
例えば明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも明るい期間(昼間)では、信号処理部13は、人体検知信号が入力されてから上記の遅れ時間が経過するまでの間、威嚇動作を行わず、人感センサ11からの人体検知信号が上記の遅れ時間以上入力されると、威嚇動作を行わせるようにすれば良く、家人に対して威嚇動作が行われるのを防止できる。また明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも暗い期間(夜間)では、信号処理部13は、人体検知信号が入力されてから上記の遅れ時間が経過するまでの間は、通常モードと同様に照明負荷2を点灯させる制御を行い、人感センサ11からの人体検知信号が上記の遅れ時間以上継続して入力されると、上記の威嚇動作を行わせるようにすれば良く、家人が帰宅したり外出する場合は上記の遅れ時間が経過するまでの間照明負荷2を点灯させることにより、鍵の解錠又は施錠に必要な明かりを確保でき、且つ、上記遅れ時間が経過した時点で威嚇動作を行うことにより、不審者が玄関前に上記の遅れ時間を超えて長時間留まっている場合には威嚇動作を行って、不審者を威嚇することができる。
また本実施形態では留守モード設定スイッチ4の操作ハンドル33に透明部33bを設け、この透明部33bを通してネームカードの文字を視認できるようになっているので、留守モード設定スイッチ4の用途を容易に確認することができる。さらに留守モード設定スイッチ4の操作ハンドル33を押操作して、感熱自動スイッチ1の動作モードを留守モードに切り替えた場合に、操作ハンドル33の窓孔33aから露出する表示部材34の表示が切り替わり、窓孔33aを通して「留守モード」との文字が視認できるので、留守モードに切り換えられたことを容易に視認できる。ここに、透明部33bの裏側に配置されたネームカードや表示部材34などから、留守モードの切替用であることを示す表示手段が構成される。
ところで、最近は宅内への侵入を企図している人物が、訪問販売員などを装って宅内に入り下見を行う場合があるが、その際に留守モード設定スイッチ4の操作ハンドル33の表示から、照明負荷2などを用いた威嚇動作が設定されていることを知られてしまう可能性があるため、図3(b)に示すように操作ハンドル33の表示を無くして、操作ハンドル33の色を一般的な配線器具に用いられる色(例えば白色や灰色など)と異なる色(例えば黄色、赤色、橙色などの注意を喚起するような色)とすることで、家人だけが留守モードの設定用と識別できるようにしても良い。この場合は、操作ハンドル33自体が留守モードの切替用であることを示す表示手段となる。また、留守モード又は通常モードの設定時に操作ハンドル33の窓孔33aから露出する表示部材34の部位にそれぞれ「入」「切」の文字を表示させておけば、外部の人間には判らないが、家人には、表示部材34の表示から、現在の動作モードが通常モードか留守モードかを容易に把握することができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図5〜図7に基づいて説明する。上述した実施形態1の感熱自動スイッチ1では、モード切替端子T5,T6間に留守モード設定スイッチ4を接続しているのに対して、本実施形態では図5に示すように、感熱自動スイッチ1のモード切替端子T5,T6間に留守モード設定スイッチ4を介して商用電源ACを接続している。尚、留守モード設定スイッチ4の接続形態以外は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
上述の実施形態1では留守モード設定スイッチ4によりモード切替端子T5,T6間を短絡又は開放することで動作モードを切り替えているため、個々の感熱自動スイッチ1の端子T5,T6間に別個の留守モード設定スイッチ4を接続する必要があり、1つの留守モード設定スイッチ4で1箇所の感熱自動スイッチ1の動作モードしか切り替えることができなかった。
それに対して本実施形態では、留守モード設定スイッチ4の導通時にモード切替端子T5,T6間に電圧信号(商用電源ACの電源電圧)を印加するようになっているので、複数台の感熱自動スイッチ1のモード切替端子T5,T6間に同一の留守モード設定スイッチ4を介して商用電源ACを接続することができ、1つの留守モード設定スイッチ4で複数箇所の感熱自動スイッチ1の動作モードを切り替えることができ、動作モードを切り替える手間を少なくできる。
また本実施形態では、動作モードを留守モードに切り替えた場合に、留守モード設定スイッチ4に電流が流れるので、図6に示すように留守モード設定スイッチ4の接点部41と直列にカレントトランス42の一次巻線を接続し、カレントトランス42の二次側に発生する電圧を点灯回路43により整流、平滑して直流電圧に変換し、発光ダイオードやEL素子などの点灯表示ランプ44に印加して点灯表示ランプ44を点灯させるようにしても良い。
点灯表示ランプ44は、留守モード設定スイッチ4の器体前面に配置されるとともに、器体前面に回動自在に取着された操作ハンドル33には点灯表示ランプ44に対向する部位に、点灯表示ランプ44の発光を透過させる透過部35を設けてあり(図7参照)、この透過部35には例えば「留守モード」との文字が印刷などの方法で表示され、点灯表示手段たる点灯表示ランプ44の点灯時には「留守モード」の文字が浮かび上がって目視可能となり、点灯表示ランプ44の消灯時には留守モードの文字が目視できないようになっている。
したがって、留守モードの設定時には点灯表示ランプ44が点灯して、透過部35の「留守モード」なる文字が視認可能になるから、留守モードに設定されていることを容易に把握でき、また留守モードを解除した場合(通常モードで動作中)は、透過部35の「留守モード」なる文字が視認できなくなるから、家人の在宅時(つまり留守モードの解除時)に不審者が訪問販売員などを装って宅内に入り下見を行ったとしても、留守モード設定スイッチ4により留守モードの設定が行えることを外部の人間に判りにくくできる。
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図8〜図13に基づいて説明する。上述の実施形態2では感熱自動スイッチ1のモード切替端子T5,T6間に留守モード設定スイッチ4を接続しているのに対して、本実施形態では、図8に示すように感熱自動スイッチ1のモード切替端子T5,T6間に、予め設定された時間帯にモード切替信号を出力する外部タイマ5を接続してある。なお外部タイマ5以外の構成および動作は実施形態1又は2と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
外部タイマ5は、図8のブロック図に示すように、後述の信号処理部51によってオン/オフが制御され、カレントトランス53の一次巻線を介して感熱自動スイッチ1のモード切替端子T5と商用電源ACとの間に接続されるトライアック52と、留守モードで動作する時間帯を設定するタイマ時刻設定部54と、タイマ時刻設定部54を用いて設定された時間帯に動作モードを留守モードに切り換えるモード切替信号を出力するタイマ回路部55と、押操作に応じて動作モードを留守モード又は通常モードに交互に切り替えるための手動操作部56と、タイマ回路部55から入力されたモード切替信号に応じてトライアック52を閉極させるとともに、手動操作部56が押操作される毎にトライアック52の開閉状態を強制的に反転させる信号処理部51と、動作状態を表示するための動作表示灯57と、カレントトランス53の二次側に発生する電圧を整流、平滑して内部の動作電源を得る電源回路58とを備えている。なお、留守モードの設定時間以外ではトライアック52に僅かに電流を流して、電源回路58により内部の動作電源を得るようにしているが、トライアック52のゲートにトリガ信号を与える回路(図示せず)に流れる電流から動作電源を得るようにしても良い。
外部タイマ5の器体61は、図11(a)に示すように埋込型配線器具の単位寸法と略同じ寸法に形成され、左右の両側面には上述した取付枠30の枠片30aに設けた器具取付孔(図示せず)に係止される各一対の係止爪62が突設されている。そして、器体61前面の右側部には、上下方向の中央部に手動操作部56の押釦56aが、上下方向の上側部に時刻表示のための7セグメントLEDからなる表示部54aがそれぞれ配置され、さらに上下方向の下側部には、現在時刻設定用の押釦54bと、開始時刻設定用の押釦54cと、終了時刻設定用の押釦54dとがそれぞれ配置されており、表示部54aの表示を見ながら各押釦54b〜54dを操作することで、現在時刻や開始時刻や終了時刻の設定が行えるようになっている。また、器体61前面の左側部には、例えば発光ダイオードからなる動作表示灯57の発光部が配置されるとともに、後述のハンドル本体65を枢着するために斜め前方に突出する一対の軸部63が一体に突設してある(図10(a)参照)。
ハンドル本体65は、図9、図10及び図11(b)に示すように合成樹脂により矩形板状に形成されており、前面の左端部には前方に突出する突台部66が突設され、突台部66以外の部位は突台部66よりも薄肉の薄肉部67となっている。そして、ハンドル本体65の背面には、器体61の軸部63に対応する部位に軸受部65aを設けてあり、一対の軸部63を軸受部65aに回動自在に嵌め込むことで、器体61の前面の略全体を覆う形で、器体61の前面側に回動自在に枢着されている。またハンドル本体65背面の右端部には、器体61の前面に設けた係止孔64に挿入される係止爪片65bが突設されており、係止爪片65bの先端の爪が係止孔64の孔縁に係止することで、ハンドル本体65の抜け止めを行っている(図10(b)参照)。またハンドル本体65の薄肉部67には、表示部54aに対応する部位に窓孔67aを形成するとともに、手動操作部56の押釦56aや時刻設定用の押釦54b〜54dを挿通させる挿通孔67bが形成されている。またハンドル本体65の突台部66には、動作表示灯57の発光部に対向する部位に貫通孔66aが形成され、ハンドル本体65の背面に取着された導光部材68の突出部が貫通孔66a内に嵌め込まれ、導光部材68を介して動作表示灯57の発光を視認できるようになっている。
またハンドル本体65には、薄肉部67に設けた窓孔67aおよび挿通孔67bからなる開口(つまり、タイマ時刻設定部54を構成する表示部54aや押釦54b〜54dおよび手動操作部56の押釦56a)を開閉自在に覆うハンドルカバー69が取着されている。ハンドルカバー69は矩形板状の合成樹脂成形品からなり、左右方向及び上下方向の寸法がそれぞれ薄肉部67の左右方向及び上下方向の寸法と略同じ寸法に形成された主部69aと、主部69aの左側部の上下両端部から側方(左側)に突出する一対の腕部69bとを有し、各腕部69bの先端部には突台部66の上下両側面に設けた軸穴(図示せず)に枢支される軸69cが突設されている。また、主部69aの前面の右側部には操作位置を示す突起69dが突設され、右側の側面には開閉時に爪で引っ掛けるための引掛爪69eが突設されている。
而して、外部タイマ5の器体61にハンドル本体65およびハンドルカバー69からなる操作ハンドルを取り付けるに当たっては、先ずハンドル本体65の突台部66に設けた軸穴に、ハンドルカバー69の両腕部69bの軸69cを係合させることで、ハンドルカバー69をハンドル本体65に対して回動自在に軸支させる(図10(a)参照)。次に、ハンドル本体65背面の係止爪片65bを器体61の係止孔64に挿入するとともに、ハンドル本体65背面の軸受部65aに器体61の軸部63を嵌め込むと、ハンドル本体65が器体61の前面に回動自在に取着される。この時、器体61の前面に配置した表示部54aは、ハンドル本体65の窓孔67aを通して前面側に露出するとともに、手動操作部56の押釦56aや時刻設定用の押釦54b〜54dがハンドル本体65の挿通孔67b内に挿通されて、各押釦56a,54b〜54dの押操作が行えるようになっている。
ここで、図9(b)及び図10(b)に示すように開口(窓孔67aおよび挿通孔67b)を露出させる位置までハンドルカバー69を回転させた状態では、窓孔67aを通して表示部54aの表示を視認でき、また挿通孔67bを通して手動操作部56の押釦56aや時刻設定用の押釦54b〜54dの押操作が行えるので、強制的に留守モード又は通常モードに切り換える操作や、現在時刻或いは留守モードで動作させる時間帯(開始時刻および終了時刻)の設定を行うことができる。
また、図9(a)及び図10(c)に示すように開口(窓孔67aおよび挿通孔67b)を覆う位置までハンドルカバー69を回転させた状態では、表示部54aや時刻設定用の押釦54b〜54dや手動操作部56の押釦56aがハンドルカバー69によって隠され、外観上は一般のスイッチと見分けがつかなくなるので、家人の在宅時に不審者が訪問販売員などを装って宅内に入り下見を行ったとしても、予め設定された時間帯に留守モードに移行させるための外部タイマ5が設置されていることを外部の人間に判りにくくできる。
次に本実施形態の動作を図12のタイムチャートに基づいて説明する。手動操作部56の押釦56aは、ハンドルカバー69を開いた状態では直接押操作でき、ハンドルカバー69を閉じた状態ではハンドルカバー69を押操作することによってハンドル本体65が回動し、ハンドルカバー69の裏面に設けた突起(図示せず)で押釦56aを押動できるようになっており、時刻t1で手動操作部56の押釦56aが押操作されると、信号処理部51が手動操作部56からの操作入力に応じてトライアック52をオン状態に切り替えるとともに、動作表示灯57を点灯させる。トライアック52がオン状態になると、感熱自動スイッチ1のモード切替端子T5,T6間に商用電源ACが接続されるので、感熱自動スイッチ1の動作モードが通常モードから留守モードに切り換わる。
また時刻t2において手動操作部56の押釦56aが押操作されると、信号処理部51が手動操作部56からの操作入力に応じてトライアック52をオフ状態に切り替えるとともに、動作表示灯57を消灯させる。トライアック52がオフ状態になると、感熱自動スイッチ1のモード切替端子T5,T6間に電圧が印加されなくなり、感熱自動スイッチ1の動作モードが留守モードから通常モードに切り換わる。
その後、タイマ時刻設定部54により設定された開始時刻t3になると、タイマ回路部55から留守モードの設定信号が出力され、信号処理部51が、タイマ回路部55から入力された設定信号に基づいてトライアック52をターンオンさせて、感熱自動スイッチ1の動作モードを留守モードに切り替えるとともに、動作表示灯57を点灯させる。またタイマ回路部55から留守モードの設定信号が出力される間も、手動操作部56の押釦56aが押操作されると、信号処理部51は手動操作部56からの操作入力に基づいてトライアック52の開閉状態を強制的に反転させ、感熱自動スイッチ1の動作モードを通常モード又は留守モードに交互に反転させる(時刻t4〜t7)。また信号処理部51は、留守モードの設定時に動作表示灯57を点灯させる。
そして、タイマ時刻設定部54により設定された終了時刻t8になると、タイマ回路部55から留守モードの解除信号が出力され、信号処理部51が、タイマ回路部55から入力された解除信号に基づいてトライアック52をターンオフさせ、感熱自動スイッチ1の動作モードを通常モードに反転させるとともに、動作表示灯57を消灯させる。
このように本実施形態では外部タイマ5により、予め設定された設定時刻にモード切替信号を出力して、感熱自動スイッチ1の動作モードを留守モード又は通常モードに切り換えているから、上述した実施形態1、2のように使用者が感熱自動スイッチ1の動作モードをその都度留守モードに切り換える操作を行う必要が無く、予め設定された時間帯に留守モードで動作させることができるので、使い勝手を向上させることができる。またハンドルカバー69の開閉状態に関係なく手動操作部56の押操作を行うことができ、手動操作部56の押操作に応じて感熱自動スイッチ1の動作モードを通常モード又は留守モードに交互に切り替えることができる。また信号処理部51では、感熱自動スイッチ1の動作モードを留守モードに切り換える間、動作表示灯57を点灯させているので、使用者は動作表示灯57の点灯状態から現在の動作モードを容易に把握することができる。
なお本実施形態では、ハンドル本体65に手動操作部56の押釦56aを露出させる挿通孔67bを形成しているので、ハンドルカバー69を開いた状態では、押釦56aを直接押操作できるようになっているが、図13(a)(b)に示すように押釦56aを露出させる挿通孔67bを無くして、ハンドル本体65の回動時にハンドル本体65の裏面の突起で押釦56aを押動するようにしても良い。
(実施形態4)
本発明の実施形態4を図14〜図16に基づいて説明する。上述の実施形態1、2では留守モード設定スイッチ4を用いて感熱自動スイッチ1の動作モードの設定のみを行っているのに対して、本実施形態では留守モード設定スイッチ4を用いて他の負荷(例えば照明負荷)のオン/オフを行えるようにしている。なお、留守モード設定スイッチ4以外の構成および動作は実施形態1又は2と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態の留守モード設定スイッチ4は、図16に示すように感熱自動スイッチ1の動作モードを切り替えるためのオルタネイト型の押釦スイッチからなる接点部41(第1の押釦スイッチ)と、接点部41と直列に一次巻線が接続されたカレントトランス42と、発光ダイオードやEL素子などからなり留守モードの設定時に点灯する点灯表示ランプ44と、カレントトランス42の二次側に発生する電圧を整流、平滑して得た直流電圧を点灯表示ランプ44に印加して点灯させる点灯回路43と、他の負荷(例えば照明負荷)のオン/オフに用いるオルタネイト型の押釦スイッチからなる接点部45(第2の押釦スイッチ)と、接点部45のオフ時に通電されて点灯するネオンランプのような表示ランプ48とを備えている。
また留守モード設定スイッチ4の器体46は、図15(a)に示すように埋込型配線器具の単位寸法と略同じ寸法に形成され、左右の両側面には上述した取付枠30の枠片30aに設けた器具取付孔(図示せず)に係止される各一対の係止爪46aが突設されている。そして、器体46前面の右側部には、各接点部41,45の押釦41a,45aと点灯表示ランプ44の発光部とが左右に並べて配置されている。また、器体46前面の左側部には、表示ランプ48の発光部が配置されるとともに、後述のハンドル本体70を枢着するために斜め前方に突出する一対の軸部47が一体に突設してある。
ハンドル本体70は、図14及び図15(b)に示すように合成樹脂により矩形板状に形成されており、前面の左端部には前方に突出する突台部71が突設され、突台部71以外の部位は突台部71よりも薄肉の薄肉部72となっている。そして、ハンドル本体65の背面には、器体46の軸部47に対応する部位に軸受部70aを設けてあり、一対の軸部47を軸受部70aに回動自在に嵌め込むことで、器体46の前面の略全体を覆う形で、器体46の前面側に回動自在に枢着されている。またハンドル本体65背面の右端部には、器体46の前面に設けた係止孔46bに挿入される係止爪片70bが突設されており、係止爪片70bの先端の爪が係止孔46bの孔縁に係止することで、ハンドル本体70の抜け止めを行っている。
またハンドル本体70の薄肉部72には、押釦41aに対応する部位に押釦41aを挿通させる挿通孔70cが形成されるとともに、押釦45aに対応する部位に押釦45aを押動するための押突起70dが突設され、さらに点灯表示ランプ44に対応する部位に透光部70eを設けてある。またハンドル本体70の突台部71には、表示ランプ48の発光部に対向する部位に貫通孔71aが形成されており、ハンドル本体70の背面に取着された導光部材73の突出部73aが貫通孔71a内に嵌め込まれ、導光部材73を介して表示ランプ48の発光を視認できるようになっている。
またハンドル本体70には、薄肉部72に設けた挿通孔70c(つまり押釦45a)および点灯表示ランプ44を開閉自在に覆うハンドルカバー74が取着されている。ハンドルカバー74は矩形板状の合成樹脂成形品からなり、左右方向及び上下方向の寸法がそれぞれ薄肉部72の左右方向及び上下方向の寸法と略同じ寸法に形成された主部74aと、主部74aの左側部の上下両端部から側方(左側)に突出する一対の腕部74bとを有し、各腕部74bの先端部には突台部71の上下両側面に設けた軸穴(図示せず)に枢支される軸(図示せず)が突設されている。
而して、留守モード設定スイッチ4の器体46にハンドル本体70およびハンドルカバー74からなる操作ハンドルを取り付けるに当たっては、先ずハンドル本体70の突台部71に設けた軸穴に、ハンドルカバー74の両腕部74bの軸を係合させることで、ハンドルカバー74をハンドル本体70に対して回動自在に軸支させる。次に、ハンドル本体70背面の係止爪片70bを器体46の係止孔46bに挿入するとともに、ハンドル本体70背面の軸受部70aに器体46の軸部47を嵌め込むと、ハンドル本体70が器体46の前面に回動自在に取着される。この時、器体46の前面に配置した押釦41aがハンドル本体70の挿通孔70c内に挿通されて、押釦41aの押操作が行えるとともに、表示ランプ44,48の発光部が透光部70eおよび導光部材73にそれぞれ対向し、表示ランプ44,48の発光を外部より視認できるようになっている。またハンドル本体70背面の押突起70dが押釦45aに対向して配置されている。
ここで、図14(b)に示すようにハンドルカバー74を開いた状態では接点部41の押釦41aや点灯表示ランプ44の発光部が露出するので、押釦41aの押操作に応じて感熱自動スイッチ1の動作モードを通常モード又は留守モードに交互に切り替えることができる。そして、留守モードの設定時には、接点部41に流れる電流により点灯表示ランプ44が発光するので、点灯表示ランプ44の点灯状態から感熱自動スイッチ1の動作モードを容易に把握することができる。
一方、図14(a)に示すようにハンドルカバー74を閉じた状態では、接点部41の押釦41aや点灯表示ランプ44の発光部がハンドルカバー74によって隠され、外観上は一般のスイッチと見分けがつかなくなるので、家人の在宅時に不審者が訪問販売員などを装って宅内に入り下見を行ったとしても、留守モードの設定を行う留守モード設定スイッチ4が設置されていることを外部の人間に判りにくくできる。
またハンドルカバー74の開閉状態に関係なく、ハンドル本体70を押操作すると、ハンドル本体70が軸部47を中心に回動して、ハンドル本体70背面の押突起70dにより接点部45の押釦45aが押動されるので、接点部45をオン/オフさせて、他の負荷への電源供給を入切することができる。
(実施形態5)
本発明の実施形態5を図17及び図18に基づいて説明する。上述の実施形態1、2では留守モード設定スイッチ4とは別に制御モード切替スイッチ3を設けているのに対して、本実施形態では留守モード設定スイッチ4により、制御モードを「切モード」「自動モード」「連続モード」の何れかに切り替える操作と、自動モードにおいて動作モードを「留守モード」又は「通常モード」に切り替える操作とを行えるようにしている。なお、留守モード設定スイッチ4以外の構成および動作は実施形態1又は2と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態の留守モード設定スイッチ4は、図18に示すように感熱自動スイッチ1の動作モードを切り替えるためのオルタネイト型の押釦スイッチからなる接点部41と、接点部41と直列に一次巻線が接続されたカレントトランス42と、発光ダイオードやEL素子などからなり留守モードの設定時に点灯する点灯表示ランプ44と、カレントトランス42の二次側に発生する電圧を整流、平滑して得た直流電圧を点灯表示ランプ44に印加して点灯させる点灯回路43と、共通接点が照明負荷2に接続されるとともに、3つの切替接点の内の1つが感熱自動スイッチ1の端子T4に、他の1つが商用電源ACに接続されて、残りの1つが開放された接点部31と、照明負荷2の制御モードを切り替えるためのモーメンタリ型の押釦スイッチ36と、押釦スイッチ36の押操作に応じて接点部31を切り替える接点切替部37とを備えている。
図17(a)(b)は本実施形態の留守モード設定スイッチ4を取付枠30に取り付けた状態の正面図であり、器体46に取着されるハンドル本体70およびハンドルカバー74の大きさを3個モジュールの配線器具に対応した大きさに形成した点以外は実施形態4で説明した留守モード設定スイッチ4と略同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、図示および説明は省略する。
留守モード設定スイッチ4の器体46前面には、実施形態4と同様に接点部41の押釦41aと押釦スイッチ36の押釦(図示せず)と点灯表示ランプ44の発光部とを配置してある。なお点灯表示ランプ44の発光部は器体46の左側部に配置してある。
一方、ハンドル本体70には、接点部41の押釦41aに対応する部位に、押釦41aを挿通させる挿通孔70cを貫設してある。またハンドル本体70の背面には、押釦スイッチ36の押釦と対向する部位に、押釦スイッチ36の押釦を押動する押突起(図示せず)を設けてある。またハンドル本体70の突台部71には、点灯表示ランプ44の発光部に対向する部位に貫通孔71aが形成されており、ハンドル本体70の背面に取着された導光部材73の突出部73aが貫通孔71a内に嵌め込まれ、導光部材73を介して点灯表示ランプ44の発光を視認できるようになっている。
ここで、図17(b)に示すようにハンドルカバー74を開いた状態では接点部41の押釦41aが露出するので、押釦41aの押操作に応じて感熱自動スイッチ1の動作モードを通常モード又は留守モードに交互に切り替えることができる。そして、留守モードの設定時には、接点部41に流れる電流により点灯表示ランプ44が発光するので、点灯表示ランプ44が点灯しているか否かで、自動モードにおける動作モードが通常モード又は留守モードの何れのモードかを容易に把握することができる。
一方、図17(a)に示すようにハンドルカバー74を閉じた状態では、接点部41の押釦41aがハンドルカバー74によって隠され、外観上は一般のスイッチと見分けがつかなくなるので、家人の在宅時に不審者が訪問販売員などを装って宅内に入り下見を行ったとしても、留守モードの設定を行う留守モード設定スイッチ4が設置されていることを外部の人間に判りにくくできる。
またハンドルカバー74の開閉状態に関係なく、ハンドル本体70を押操作すると、ハンドル本体70が軸部47を中心に回動して、ハンドル本体70背面の押突起により押釦スイッチ36の押釦が押動されるので、押釦スイッチ36の操作入力が接点切替部37に与えられる。ここで、接点切替部37では、押釦スイッチ36が押操作される毎に、接点部31を「切モード」又は「連続モード」の切替位置に交互に切り替えており、照明負荷2を消灯させる状態と、照明負荷2を連続点灯させる状態とを交互に切り替えている。また、ハンドル本体70を所定時間内に2回連続押しする操作(所謂ワン・ツー操作)が行われると、押釦スイッチ36から接点切替部37に対して操作入力が所定時間内に2回連続して与えられるので、接点切替部37では、接点部31を「自動モード」の切替位置に切り替えることで、照明負荷2の制御モードを「自動モード」に切り替えている。また自動モードに設定されている状態で、ハンドル本体70が1回操作されると、押釦スイッチ36から接点切替部37に対して操作入力が与えられて、接点切替部37が、接点部31を「切モード」の切替位置に切り替えるようになっており、1台の留守モード設定スイッチ4により制御モードの切替操作と自動モードにおける動作モードの切替操作の両方を行うことができる。
なおハンドル本体70の押操作による制御モードの切替順序は上記の順番に限定されるものではなく、例えばハンドル本体70を1回操作する毎に制御モードが「切モード」又は「自動モード」に交互に切り替わり、上記のワン・ツー操作を行うことで「連続モード」に切り替えるようにしても良い。
(実施形態6)
本発明の実施形態6を図19〜図21に基づいて説明する。尚、感熱自動スイッチ1の構成は上述した実施形態1の感熱自動スイッチ1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述した各実施形態の感熱自動スイッチ1では、留守モードの設定中に人感センサ11が人体を検知すると、信号処理部13が人感センサ11から入力される人体検知信号に基づいて、実施形態1で説明した威嚇動作(照明負荷2の点滅)を行わせるのであるが、周囲が明るい昼間に留守モードで動作する場合、太陽光に含まれる遠赤外線などの外来ノイズが多く存在し、外来ノイズの影響を受けて人感センサ11の誤検出が発生する可能性がある。一方、夜間に通常モードや留守モードで動作する場合は、検知エリア内の人物を早めに検出して照明負荷2を点灯させることが好ましい。
そこで、本実施形態では誤検出抑制手段たる信号処理部13が、周囲の明るさに応じて人感センサ11の検知感度を高低2段階に切り替えるようにしている。図19は人感センサ11の検出出力を示し、信号処理部13では、人感センサ11の検出出力が所定の閾値を超えると、人体検知信号が入力されたと判断しており、上記の閾値を明るさに応じて変化させることで、人感センサ11の検知感度を変化させている。すなわち、明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも暗い夜間には、信号処理部13が検出出力の閾値をth1として、人感センサ11の感度を高感度に設定する。一方、明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも明るい昼間には、信号処理部13が検出出力の閾値を夜間の閾値th1よりも高い値th2に切り替えて、人感センサ11の感度を夜間よりも低感度に切り替えることで、外来ノイズなどによる人感センサ11の誤検出を防止している。
なお本実施形態では、明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも明るい場合は、検出照度が基準値よりも暗い場合に比べて人感センサ11の検知感度を低下させることで、昼光などの外来ノイズによる人感センサ11の誤報を抑制しているが、留守モードにおいて明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも明るい場合には、誤検出抑制手段たる信号処理部13が、人感センサ11から人体検知信号が所定回数以上入力されるという条件が成立した時点で威嚇動作を行わせるようにすることで誤検出を抑制しても良い。図20(a)は人感センサ11の検出出力を示しており、人感センサ11の検出出力が所定の閾値th1を超えると、信号処理部13が人体検知信号を発生する(図20(b)参照)。ここで、図20(c)は通常モードにおいて照明負荷2が点灯される期間を示しており、信号処理部13では人体検知信号が1回入力されると、すぐに出力駆動部14により照明負荷2を点灯させているので、夜間に照明が必要な場合には照明負荷2を短時間で点灯させることができる。また、図20(d)は留守モードにおいて明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも明るい場合の動作を示しており、信号処理部13では人体検知信号が所定回数(例えば3回)入力されるという条件が成立した時点で、出力駆動部14により照明負荷2を点滅させるなどして威嚇動作を行わせている。而して、人体検知信号が所定回数以上入力されない場合は、信号処理部13が出力駆動部14による威嚇動作を行わせないようにしているので、外来ノイズによる誤動作を抑制することができる。
また誤検出抑制手段たる信号処理部13が、留守モードにおいて明るさセンサ12の検出照度が所定の基準値よりも明るい場合に、所定時間内(例えば5秒間)に人感センサ11から人体検知信号が所定回数以上入力されるという条件が成立した時点で威嚇動作を行わせることにより誤検出を抑制するようにしても良い(図21参照)。すなわち、信号処理部13では、所定時間TA内に人感センサ11から人体検知信号が3回以上入力された時点で出力駆動部14による威嚇動作を行わせており、例えば図21中の時刻t11で人体検知信号が入力された場合は、時刻t11から所定時間TAが経過するまでの間に人体検知信号が3回以上されないので、信号処理部13は威嚇動作を行わせない。一方、時刻t12で人体検知信号が入力されると、時刻t12から所定時間TAが経過するまでの間に人体検知信号が3回以上入力されるので、信号処理部13は、出力駆動部14により照明負荷2を点滅させるなどの威嚇動作を行わせる。このように所定時間内に人体検知信号が所定回数以上入力されない場合は、信号処理部13が出力駆動部14による威嚇動作を行わせないようにしているので、外来ノイズによる誤動作を抑制することができる。
(実施形態7)
本発明の実施形態7を図22及び図23に基づいて説明する。尚、感熱自動スイッチ1の構成は上述した実施形態1の感熱自動スイッチ1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述した各実施形態の感熱自動スイッチ1では、留守モードの設定中に人感センサ11が人体を検知すると、信号処理部13が人感センサ11から入力される人体検知信号に基づいて、実施形態1で説明した威嚇動作(照明負荷2の点滅)を行わせるのであるが、周囲が明るい昼間に留守モードで動作する場合、太陽光に含まれる遠赤外線などの外来ノイズが多く存在し、外来ノイズの影響を受けて人感センサ11の誤検出が発生する可能性がある。
そこで、上述した各実施形態の感熱自動スイッチ1では、人感センサ11が1つしか設けられていないのに対して、本実施形態では夜間に人体を検知するための高感度の人感センサ11aとは別に、検知エリアが人感センサ11aと同じエリアに設定され、検知感度が人感センサ11aよりも低感度の昼間検知用の人感センサ11bを設けてあり、留守モードにおいて明るさセンサ12の検出した周囲照度が所定の基準値よりも明るい場合は、2つの人感センサ11a,11bが両方共に人体検知信号を発生した場合のみ、誤検出抑制手段たる信号処理部13が、出力駆動部14により照明負荷2を点滅させるなどの威嚇動作を行わせるようにしている。
図23(a)は人感センサ11a,11bの検出出力を示し、両センサは検知エリアが同一なので検出出力も略同じになっている。ここで、夜間検知用の人感センサ11aの閾値th1に比べて、昼間検知用の人感センサ11bの閾値th2を高い値に設定してあるので、人感センサ11bは人感センサ11aに比べて低感度になる(同図(b)(c)参照)。そして、信号処理部13では、同図(d)のように両方の人感センサ11a,11bから人体検知信号が入力された場合のみ、出力駆動部14により照明負荷2を点滅させるなどして威嚇動作を行わせており、高感度の人感センサ11aのみから人体検知信号が入力された場合には威嚇動作を行わないようにしているので、太陽光などの外来ノイズにより誤動作が発生するのを防止することができる。
なお本実施形態では2つの人感センサ11a,11bを用いているが、検知感度が異なり、且つ、検知エリアが同じエリアに設定された人感センサ11を3つ以上設け、全ての人感センサ11が人体検知信号を発生した場合のみ威嚇動作を行わせるようにしても良い。
(実施形態8)
本発明の実施形態8を図24に基づいて説明する。尚、感熱自動スイッチ1の構成は上述した実施形態1の感熱自動スイッチ1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
上述した各実施形態の感熱自動スイッチ1では、留守モードの設定中に人感センサ11が人体を検知すると、信号処理部13が人感センサ11から入力される人体検知信号に基づいて、実施形態1で説明した威嚇動作(照明負荷2の点滅など)を行わせるのであるが、周囲が明るい昼間に留守モードで動作する場合、太陽光に含まれる遠赤外線などの外来ノイズが多く存在し、外来ノイズの影響を受けて人感センサ11の誤検出が発生する可能性がある。また人感センサ11の検知エリア内に犬猫などの小動物が進入した場合、これらの小動物を人体と誤検知して威嚇動作が行われる可能性もある。
そこで、上述した各実施形態の感熱自動スイッチ1では、人感センサ11が1つしか設けられていないのに対して、本実施形態では夜間に人体を検知するための高感度の人感センサ11aとは別に、検知感度が人感センサ11aよりも低感度の昼間検知用の人感センサ11bを設けてある。これら2つの人感センサ11a,11bは、図24(a)に示すように人体Aに対応した高さ位置では各々の検知エリアが重なると共に、同図(b)に示すように人体Aよりも背の低い小動物Bに対応した高さ位置では各々の検知エリアが重ならないように検知エリアが設定されている。そして、留守モードにおいて明るさセンサ12の検出した周囲照度が所定の基準値よりも明るい場合は、2つの人感センサ11a,11bが両方共に人体検知信号を発生した場合のみ、誤検出抑制手段たる信号処理部13が、出力駆動部14により照明負荷2を点滅させるなどの威嚇動作を行わせるようにしている。
而して、信号処理部13は、高感度の人感センサ11aのみから人体検知信号が入力された場合には威嚇動作を行わないようにしているので、太陽光などの外来ノイズにより誤動作が発生するのを防止することができる。また、人体Aが検知エリア内に進入した場合は両方の人感センサ11a,11bから人体検知信号が入力されるのに対して、人体Aよりも背の低い小動物が検知エリア内に進入した場合は一方の人感センサ11aのみから人体検知信号が入力されるので、この場合には信号処理部13が威嚇動作を行わせないことにより、小動物の誤検知により誤動作が発生するのを防止することができる。
なお本実施形態では2つの人感センサ11a,11bを用いているが、検知感度が異なり、且つ、人間と小動物とで検知エリアが互いに重ならないように設定された人感センサ11を3つ以上設け、全ての人感センサ11が人体検知信号を発生した場合のみ威嚇動作を行わせるようにしても良い。
また、本発明の精神と範囲に反することなしに、広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は、特定の実施形態に制約されるものではない。