JP4924132B2 - Emiシールド部材の形成方法 - Google Patents

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本発明はCRT、PDP(プラズマ)、液晶、ELなどのディスプレイ前面に設けられ、該ディスプレイから発生する電磁波のシールド性と透明性を有するEMIシールド部材の形成方法に関するものである
近年各種の電気設備や電子応用設備の利用が増加するのに伴い、電磁気的なノイズ妨害(Electro−Magnetic Interference:EMI)も増加の一途をたどっている。ノイズは大きく分けて伝導ノイズと放射ノイズに分けられる。伝導ノイズの対策としては、ノイズフィルタなどを用いる方法がある。一方、放射ノイズの対策としては、電磁気的に空間を絶縁する必要があるため、筐体を金属体または高導電体にするとか、回路基板と回路基板の間に金属板を挿入するとか、ケーブルを金属箔で巻き付けるなどの方法が取られている。これらの方法では、回路や電源ブロックのEMIシールド効果を期待できるが、CRT、PDPなどのディスプレイ前面より発生するEMIシールド用途としては、不透明であるため適したものではなかった。
EMIシールド性と透明性を両立させたディスプレイ表面に設けられるEMIシールド部材として、透明性基材上に金属または金属酸化物を蒸着して薄膜導電層を形成したEMIシールド部材(特許文献1、特許文献2)が提案されている。また、良導電性繊維をメッシュ状として透明基材に埋め込んだEMIシールド部材(特許文献3、特許文献4)や、金属粉末等を含む導電性樹脂を透明基板上にメッシュ形状になるようにして直接印刷したEMIシールド材料(特許文献5、特許文献6)が提案されている。さらには、透明基板上に凹凸を形成し銅箔を貼り付けた後に、エッチングにより銅のメッシュを形成する方法が提案されている(特許文献7、特許文献8)。
EMIシールド部材はこのようにさまざまな提案がされてきているが、現在、EMIシールド部材は透明性基材上に金属または金属酸化物を蒸着して薄膜導電層を形成するスパッタタイプとメッシュタイプに大別できる。スパッタタイプは全面に導電層を形成するが、光の透過性も確保しなければならないため、その膜厚を厚くすることができない。EMIシールド部材にあっては、電磁波規制のため表面抵抗が1.5Ω/□以下(クラスB:家庭用)という低い抵抗値が求められるが、スパッタタイプでは1.5Ω/□以下(クラスB:家庭用)を作成することが難しい。一方、メッシュタイプにおいては工法により、4つの工法すなわち、エッチングメッシュ、繊維メッシュ、印刷メッシュ、銀塩メッシュと大別される。現在、これらの中で品質が安定しており、かつ低抵抗で1.5Ω/□以下(クラスB:家庭用)を満たすことができ、ユーザーからの信頼の高いエッチングメッシュが大部分のシェアを占めている。
エッチングメッシュタイプのEMIシールド部材の製造方法においては、通常、透明フィルムに導電層を設けた積層体にエッチングレジストパターンを設け、次にエッチングに工程よりエッチングレジストによって保護されていない部分の導電層が除去され、導電層がメッシュ状にパターニングされる(特許文献7)。このとき、導電層にエッチングレジストパターンを設ける工程においては、エッチングレジストを塗布し、露光、現像といったフォトリソグラフィー法を用いることにより、導電層上にレジストパターンを設ける方法が一般的であるが、本方法を用いた場合には製造コストが高価となる。
フォトリソグラフィー法を用いた場合に製造コストが高価となる理由としては、エッチング工程においてパターン部以外のエッチングレジストは不要であるが、フォトリソグラフィー法では面全体にエッチングレジストを塗布する必要があるため中間部材の費用がかかるということや、露光工程においては被露光基材の搬送が停止、搬送の繰り返し(ステップ搬送)となるため生産性を上昇させることができないということが挙げられる。
そこで、積層体にエッチングレジストパターンを形成する工程において、フォトリソグラフィー法を用いず印刷法により導電層上にエッチングレジストパターンを形成する方法が提案されている(特許文献8)。
特開平1−278800号公報 特開平5−323101号公報 特開平5−269912号公報 特開平5−327274号公報 特開昭62−57297号公報 特開平2−52499号公報 特開平10−75087号公報 特開2005−142500号公報
しかしながら、印刷法、中でも、凹版印刷法であるダイレクトグラビア印刷法によって、方向の異なる2方向の直線群を交差させたメッシュパターンを有する凹版の凹部にエッチングレジストインキを充填し、該凸版と積層体の導電層が形成されている面を接触させ、凹版の凹部にあるエッチングレジストインキを導電層上に転移させ、導電層上にエッチングレジストパターンを形成するにあっては、メッシュの交点においてインキが良好に転移されないという問題があった。そこで、本発明においては、凹版を用いたダイレクトグラビア印刷法により形成される導電層上のエッチングレジストパターンの形状が良好であり、高精細なEMIシールドの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明としては、電磁波を遮断するシールド層であって、方向の異なる2方向の直線群を交差させたメッシュ状のシールド層を備えたEMIシールド部材の製造方法であって、
透明フィルム上に導電性物質からなる導電層を一様に積層して積層体を形成する工程と、
凹部にメッシュ状のパターンが形成された凹版の凹部にエッチングレジストインキを充填し、該凹版と積層体の導電層が形成されている面を接触させることにより凹版の凹部にあるエッチングレジストインキを前記積層体の導電層上に転移させ、前記積層体の導電層上にエッチングレジストパターンを形成する工程と、
導電層上にエッチングレジストパターンが形成された積層体に対し、エッチングによる導電層のパターニングをおこなう工程と、
エッチングレジストパターンを剥離して導電性物質からなるメッシュ状のシールド層を形成する工程を備え、
前記凹版の凹部のパターンが、前記メッシュ状のシールド層の形状に対応して、方向の異なる2方向の直線群を交差させたメッシュパターンであり、且つ、一回直角に折れ曲がった直線を並べて、2方向の直線群の交点において少なくとも1方向の直線が断続している形状であることを特徴とするEMIシールド部材の製造方法とした。
また、請求項2に係る発明としては、前記透明フィルムがウェブ状の透明フィルムであって、
前記透明フィルム上に導電性物質からなる導電層を一様に積層して前記積層体を形成する前記工程、前記積層体の導電層上にエッチングレジストパターンを形成する工程、エッチングによる導電層のパターニングをおこなう工程、エッチングレジストパターンを剥離してシールド層を形成する工程が、それぞれ、ロール・ツー・ロール方式により連続的におこなわれることを特徴とする請求項1記載のEMIシールド部材の製造方法とした。
また、請求項3に係る発明としては、前記導電性物質が銅であり、且つ、メッシュ状のシールド層を形成した後に、該銅からなるメッシュ状のシールド層を黒化処理する工程を備えることを特徴とする請求項1記載のEMIシールド部材の製造方法とした。
本発明のEMIシールドの製造方法を用いることにより、グラビア印刷法に代表される凹版印刷法により形成される導電層上のエッチングレジストパターンの形状が良好であり、製造コストが低く、高精細なEMIシールドを提供することが可能となった。
本発明のEMIシールドメッシュについて説明する。図1に本発明のEMIシールド部材の説明図を示した。図1(a)は正面図であり、図1(b)は断面図である。本発明のEMIシールド部材にあっては、透明フィルム1上に導電性物質からなるメッシュ状のシールド層2bを備えてなる。なお、本発明のEMIシールド部材においてメッシュ状とは、方向の異なる2方向の直線群を交差させた形状をさす。図1(a)においては、方向の異なる2方向の直線群が直交したメッシュ状となっている。また、本発明のEMIシールド部材は透明フィルム上とシールド層の間に他の層を設けてもよい。例えば、透明フィルム上に接着層を設け、接着層の上にシールド層を設けてもよい。
なお、メッシュのパターンとしては、シールド性を有しつつ、光透過特性が良好であることが必要であることから、パターンを形成するライン幅w1は5〜25μmが望ましく、開口部の幅(ライン間隔)w2は100〜300μmが望ましい。また、シールド層2bの厚さdは、5〜20μmが望ましい。
また、シールド層2bは導電性物質からなる。導電性物質の材料としては、公知の導電性材料を用いることができるが、例えば、亜鉛、錫、アルミニウム、ニッケル、鉄、銀、金、銅などの金属材料、ITO(酸化インジウム錫)、IZO(酸化インジウム亜鉛)などの透明金属酸化物材料を用いることができる。これらの材料においては、加工性、導電性から銅が望ましい。
また、導電性物質の表面は、後述するインキの「のり」が良くなるように表面処理されているものが好適である。例えば銅の場合、電解銅箔、圧延銅箔などの銅箔の表面を、硫酸と過酸化水素水の混合溶液を用いて粗面化させ、光沢を無くした銅を用いた方が、表面未処理の銅箔に比べてインキの「のり」が良くなり好適である。
次に、本発明のEMIシールドメッシュの製造方法について説明する。図2に本発明のEMIシールドメッシュの製造方法の説明断面図について示した。
(a)工程;
図2(a)に示すように、透明フィルム1上に導電性物質からなる導電層2aを一様に積層して積層体3を形成する。
透明フィルム1上に導電層2aを積層する方法としては、接着剤からなる接着剤層4を介して貼り合せる方法の他、真空蒸着、スパッタ、無電解めっきなどの方法を用いることができる。また、透明フィルム1上に導電層3を厚さが1μm以下になるように積層した後、電気めっきで所望の厚さまでめっきをおこなうことにより積層を形成することもできる。これらの方法のうち、簡便でありコストも安いことから、図1に示したように、接着剤層4を介して貼り合せる方法が好適である。
(b)工程;
続いて、図2(b)に示すように、積層体3の導電層2a上に、印刷にてメッシュ状のエッチングレジストパターン5を形成する。
エッチングレジストパターン5の形成には、エッチングレジストを使用する。エッチングレジストとしては、市販のフォトレジストを用いることができる。例えば、東京応化製のレジスト、JSR社製の液状レジストなどが挙げられる。またエッチングレジストの材料としては、UV硬化樹脂、熱可塑性樹脂、アクリル系、エポキシ系などを用いることもできる。これらのエッチングレジストは、単独でエッチングレジストインキとしても良いし、溶媒に溶解または分散させてエッチングレジストインキとして用いてもよい。
エッチングレジストパターンをメッシュ状のパターンとなるように導電層2a上に印刷する方法としては、グラビア印刷に代表される凹版印刷を用いることができる。
ここで、本発明に用いる凹版印刷について説明する。
図3に本発明のダイレクトグラビア印刷装置の模式図を示した。ダイレクトグラビア印刷装置20は5つの基本的な部品、すなわち、凹版であるグラビア版シリンダ21、インキパン22、ドクターブレード23、圧胴24、および乾燥炉25から構成される。なお、乾燥炉25は、エッチングレジストインキ26の乾燥を表面と内部の両方から効率よく乾燥できる目的で、赤外線(IR)と温風を複合させた方式となっている。
ダイレクトグラビア印刷装置20による印刷の流れは次の通りである。
まず、凹版であるグラビア版シリンダ21の一部がインキパン22に浸され、凹版であるグラビア版シリンダ21の凹部21aをエッチングレジストインキ26で満たす。グラビア版シリンダ21が回転して、凹部21a以外の版面に付着したエッチングレジストインキ26が、ドクターブレード23で掻き取られる。積層体3は連続的に搬送され、圧胴24とグラビア版シリンダ21に挟まれる。凹部21aに詰まったエッチングレジストインキ26が、積層体3の導電層上に転写され、導電層上にエッチングレジストインキパターンが形成される。その後、乾燥炉25に送られ、エッチングレジストインキ26を乾燥しエッチングレジストパターン5を形成する。
本発明においては、搬送される積層体3の導電層2a上に、印刷にてメッシュ状のエッチングレジストパターン5を搬送方向に対して連続して形成する工程において、凹版であるグラビア版シリンダの凹部のメッシュパターンが、方向の異なる2方向の直線群を交差させたメッシュパターンであり、且つ、2方向の直線群の交点において少なくとも1方向の直線が断続していることを特徴とする。
図4に、従来の凹版の凹部パターンと、形成されるエッチングレジストパターンの模式図を示した。図4(a)は従来の凹版の凹部パターン21aの模式図であり、図4(b)は図4(a)の凹部パターンを有する凹版を用いて形成したエッチングレジストパターン5のメッシュ交点の拡大した模式図である。なお、図4(a)、図4(b)に示した矢印は、凹版と積層体の接触方向である。メッシュパターンと積層体の接触方向は、方向の異なる2方向の直線群を交差させたメッシュパターンの2方向の直線の略垂直2等分線方向と一致する。
従来の凹版の凹部パターン21aは、積層体3上に形成されるエッチングレジストパターン5に対応した図4(a)に示したメッシュ状のパターンにより形成されていた。しかしながら、メッシュ状のパターンを有する凹部を備える凹版を用いて積層体3上にエッチングレジストパターン5を形成しようとした場合、図4(b)に示したようにメッシュの交点においてエッチングレジストパターンの形状が崩れてしまうという問題があった。すなわち、最初に凹版の凹部と積層体が接触した瞬間には凹部の交点にあるエッチングレジストインキは導電層に転移せず、その分、凹版の凹部と積層体が接触して離れるにしたがってインキの転移量が多くなってしまうという問題があった。
そこで、本発明者らは、凹部がメッシュパターンの2方向の直線群の交点において少なくとも1方向の直線が断続している凹版を用いることにより、形成されるメッシュの交点が型崩れしないエッチングレジストパターンを導電層上に形成できることを発見し、本発明にいたった。
図5に本発明の凹版の凹部パターンの模式図を示した。図5(a)〜(d)はすべて、本発明の凹部パターン21aである。本発明にあっては、メッシュ上のパターンの2直線の交差部分において、少なくとも1方向の直線が断続しており、スペースを有することを特徴とする。なお、交差部分に設けられるスペースについては、できるだけ小さいことが望ましい。凹版を作製する際の精度を考慮すると、スペースの大きさは直線の延伸方向で5〜10μmである。なお、本発明にあっては、凹版の凹部パターンは図5に示した例に限定されるものではない。
なお、本発明のダイレクトグラビア印刷装置においては、印刷速度はグラビア印刷が転写に遠心力を利用している点を考慮し、2〜30m/分とするのが望ましい。また、グラビア版シリンダ21は、凹部21aの深さが10μm〜50μmであることが望ましい。深さが10μm未満の場合、印刷されたエッチングレジストインキ26の厚さが薄くなってしまうため、エッチングレジストパターンとしての役割を果たしにくくなる。従って、後述する(c)工程(エッチング工程)においてレジスト浮き、またはレジストの割れが発生し、メッシュが形成できにくくなる。一方、深さが50μmを超える場合、メッシュの交点部分がレジストで潰れ、メッシュ形状が崩れやすくなる。
(c)工程;
続いて、図2(c)に示すように、導電性物質をエッチングによりパターニングをおこなう。
これにより、エッチングレジストを設けた箇所はエッチングされないが、エッチングレジストを設けていない部分は、導電性物質が除去され、メッシュ状のシールド層2bが形成される。エッチングを十分に行うと、シールド層2bが細線化されるため、(b)工程で形成するエッチングレジストパターン5のライン幅よりもメッシュ状のシールド層2bのライン幅を細くすることができる。また、エッチングの条件によっては図2(c)に示すように、シールド層のトップ幅がシールド層のボトム幅よりも狭くなるような、台形構造のシールド層を形成することもできる。
エッチングに用いるエッチング液は、例えば導電性物質として銅を用いた場合、塩化第二鉄または塩化第二銅を主要成分として用いることができる。これらは市販の液として入手することもできる。銅以外の金属を導電性物質として用いた場合、各々の金属に対応した剥離剤を用いてエッチングを行うことができる。例えばニッケルの場合は、市販のニッケル剥離剤(メルテックス(株)製「メルストリップMN−955」)を用いてエッチングをおこなうことができる。
(d)工程;
続いて、導電性物質上に残存するエッチングレジストを剥離して、導電性物質からなるメッシュ状のシールド層2bを形成し、本発明のEMIシールド部材を製造する。剥離液としては、例えば、先に述べたエッチングレジストを用いた場合、水酸化ナトリウム水溶液を用いることができる。
本発明においては、ウェブ状の透明フィルムを用い、上述した(a)〜(d)工程をロール・ツー・ロール方式で実行することも可能であるため、連続してEMIシールド部材1を製造することができる。ロール・ツー・ロール方式とは、例えば、(a)工程の場合、ロール状に巻いた透明フィルム上に導電層を積層させ積層体を形成し、積層体を再びロールに巻き取る手法のことである。ロール・ツー・ロール方式を用いると、製品をロール状に巻き取ることができるので、保管や運搬が容易になる。
また、凹部の印刷パターンが連続で設けられたシリンダ状のグラビア版を用いることができるので、積層体3の搬送方向に対して連続したエッチングレジストパターン5を形成することが可能となる。従って、不良が生じた場合でも不良箇所のみを除去できるので、任意のサイズのメッシュパターンを有するEMIシールド部材1を切り取ることができ、生産性が向上する。例えば、42インチのパネルサイズのEMIシールド部材をステップ搬送で製造する場合、1mm程度の断線不良が1箇所でも発見されれば、製造された1つ分のEMIシールド部材を不良品として扱わなければならず、材料としては42インチパネル1枚分の材料、つまり約1m分が無駄になっていた。しかし、本発明によれば、不良部分のみをカットすることで、効率的に42インチのパネルサイズのEMIシールド部材を切り出すことができる。
以上により、本発明のEMIシールド部材は製造されるが、導電性物質の材料として銅を用いた場合、銅からなるメッシュ状のシールド層を黒化処理することができる。銅を黒化処理することにより銅表面が金属光沢を有さなくなるため、画像表示表面にEMIシールドを設けた場合にブラックマトリックス効果によって見た目が引き締まるため、視認性に優れたEMIシールドとなる。
なお、本発明にあっては、次のようにしてEMIシールド部材を製造してもよい。
まず、接着剤として、粘着力が比較的弱い転写用接着剤を用い、上述した(a)工程から(d)工程を実施して、基材上に転写用接着剤層を介して導電性物質からなるメッシュ状のシールド層が形成した転写フィルムを作成する。別途、接着剤層を設けた透明フィルムを用意し、接着剤層を介して、透明フィルムとシールド層とが貼り合わさるように先の転写フィルムを積層する。次いで、転写用接着剤層を剥離して、EMIシールド部材を得る。
また、本発明のEMIシールド部材を、画像表示装置の前面に貼り付けた場合には、画像表示装置の前面からの可視光が透明フィルム1を透過するとともにシールド層の開口部を通じて外部に透過する。このとき、EMIシールド部材1の開口部が規定の面積をもって精度良く形成されているため、EMIシールド部材は、ヘイズや透明性などの光学特性に優れ、明るい画像を提供することが可能になる。
(実施例)
透明フィルムとして厚さ125μmの無色透明のPETフィルム(東洋紡 コスモシャイン(商品名))に厚さ30μmの接着剤(2)(東洋モートン AEシリーズ)を介して、膜厚10μmの銅箔(三井金属鉱山(株)製 TQ−M2−VLP) (3)を貼り合せた積層体を準備した。次いで、ダイレクトグラビアグラビア印刷装置により速度(25m/min)、エッチングレジストインキ(東洋紡績株式会社製、ERグレード)をダイレクトグラビア法により印刷した。このときに用いた凹版は図5(d)に示した一回直角に折れ曲がった直線を並べた凹部からなる版形状とし、線幅は20μm、ピッチは300μmとなるようにパターンを形成した。乾燥については、自然乾燥によりエッチングレジストを硬化させた。
次いで、第二塩化鉄系のエッチング液により銅を溶解させて、メッシュトップ幅10μm, ボトム幅14μmとなるような、銅のメッシュパターンを得た。なお、このときのエッチングによる処理条件は以下の通りであった。
比重 1.450
HCl 0.5 M/L
FeCl3 25g/L
液温 40℃
その後、剥離工程において、水酸化ナトリウム50g/L水溶液を用い、40℃、2分の処理により、エッチングレジストを剥離し、EMIシールド部材を得た。
(比較例)
凹版の凹部のパターンが図4(a)に示した凹版を用いて印刷させた他は同様に処理したエッチングレジストパターンを作成した。
(実施例)、(比較例)において、PETフィルムと銅箔を接着剤を介して貼りあわせた積層体上に形成されたエッチングレジストパターンの形状を光学顕微鏡により観察した結果、(実施例)ではエッチングレジストパターンのメッシュの交点の形状が良好であったのに対し、(比較例)ではエッチングレジストパターンのメッシュの交点が図4(b)に示したようにつぶれていた。(実施例)、(比較例1)で得られたEMIシールド部材のメッシュの形状を光学顕微鏡により観察した結果、(実施例)のEMIシールド部材ではメッシュの交点の形状が良好であったのに対し、(比較例)のEMIシールド部材ではメッシュの交点が図4(b)に示したようにつぶれており、エッチングレジストパターンの光学顕微鏡による観察結果と一致した。
図1は本発明のEMIシールド部材の説明図である。図1(a)は正面図であり、図1(b)は断面図である。 図2は本発明のEMIシールドメッシュの製造方法の説明断面図である。 図3は本発明のダイレクトグラビア印刷装置の模式図である。 図4は従来の凹版の凹部パターン(図4(a))と、形成されるエッチングレジストパターンの模式図(図4(b))である。 図5は本発明の凹版の凹部パターンの模式図である。
符号の説明
1 透明フィルム
2a 導電層
2b シールド層
3 積層体
4 接着層
5 エッチングレジストパターン
20 ダイレクトグラビア印刷装置
21 グラビア版シリンダ(凹版)
21a (グラビア版シリンダ(凹版)の)凹部
22 インキパン
23 ドクターブレード
24 圧胴
25 乾燥炉
26 エッチングレジストインキ

Claims (3)

  1. 電磁波を遮断するシールド層であって、方向の異なる2方向の直線群を交差させたメッシュ状のシールド層を備えたEMIシールド部材の製造方法であって、
    透明フィルム上に導電性物質からなる導電層を一様に積層して積層体を形成する工程と、
    凹部にメッシュ状のパターンが形成された凹版の凹部にエッチングレジストインキを充填し、該凹版と積層体の導電層が形成されている面を接触させることにより凹版の凹部にあるエッチングレジストインキを前記積層体の導電層上に転移させ、前記積層体の導電層上にエッチングレジストパターンを形成する工程と、
    導電層上にエッチングレジストパターンが形成された積層体に対し、エッチングによる導電層のパターニングをおこなう工程と、
    エッチングレジストパターンを剥離して導電性物質からなるメッシュ状のシールド層を形成する工程を備え、
    前記凹版の凹部のパターンが、前記メッシュ状のシールド層の形状に対応して、方向の異なる2方向の直線群を交差させたメッシュパターンであり、且つ、一回直角に折れ曲がった直線を並べて、2方向の直線群の交点において少なくとも1方向の直線が断続している形状であることを特徴とするEMIシールド部材の製造方法。
  2. 前記透明フィルムがウェブ状の透明フィルムであって、
    前記透明フィルム上に導電性物質からなる導電層を一様に積層して前記積層体を形成する前記工程、前記積層体の導電層上にエッチングレジストパターンを形成する工程、エッチングによる導電層のパターニングをおこなう工程、エッチングレジストパターンを剥離してシールド層を形成する工程が、それぞれ、ロール・ツー・ロール方式により連続的におこなわれることを特徴とする請求項1記載のEMIシールド部材の製造方法。
  3. 前記導電性物質が銅であり、且つ、メッシュ状のシールド層を形成した後に、該銅からなるメッシュ状のシールド層を黒化処理する工程を備えることを特徴とする請求項1記載のEMIシールド部材の製造方法。
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