JP4923588B2 - レンズユニット、交換レンズ、カメラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ブレ補正動作時等に移動する可動レンズの移動を制限可能なレンズユニット、交換レンズ、カメラシステムに関するものである。
撮影光学系の一部であるブレ補正レンズを移動可能な可動レンズ部として、このブレ補正レンズを撮影光学系の光軸に略直交する平面に沿った方向に移動して像ブレを補正するレンズユニットを有した交換レンズ、カメラシステムが知られている。
このようなレンズユニット等では、ブレ補正動作を行わないときには、ブレ補正レンズの破損防止と、撮影中にブレ補正レンズが移動してしまうこと等による光学性能の劣化防止のために、ブレ補正レンズを光軸付近に固定(ロック)することが行われている。
特許文献1には、ラッチソレノイドを使用したロック機構が開示されており、ロック部材のロックピンと保持部材に設けてある係合孔とを係合させて、ブレ補正レンズの移動を制限している。
しかし、特許文献1のようなロック機構では、ロックピン及び係合孔について、寸法公差を許容する必要があり、ロック状態であってもこの寸法公差による隙間があり、この隙間分だけブレ補正レンズが移動してしまう恐れがあった。したがって、撮影装置のわずかな機械的振動等(例えば、一眼レフカメラにおけるミラー及びシャッター等によるショック)が伝わり、ロック状態であっても、ロック範囲内でブレ補正レンズが移動してしまい、光学性能が劣化するという問題があった。
特開2004−205606号公報
本発明の課題は、可動レンズ部を固定可能なレンズユニット、交換レンズ、カメラシステムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるもので
はない。
請求項1の発明は、凹部(174)を備え、撮影光学系の光軸に直交する成分を持つように移動可能な可動レンズ部(2,17)と、手動操作できるように設けられた操作部材(18)と、前記操作部材の操作に連動して前記可動レンズ部の移動を制限可能な手動ロック部(30)と、電気的に制御され、前記手動ロック部により前記可動レンズ部の移動が制限されていない状態において、撮影動作に応じて前記可動レンズ部の移動を制限可能な電気ロック部(20)と、を備え、前記手動ロック部(20)は、前記凹部内に挿入されることにより前記可動レンズ部の移動を制限するロック位置と前記ロック位置から退避した非ロック位置との間を移動可能に設けられ、前記凹部内に挿入される側の先端が円錐状に形成されたロック部材(31)と、前記ロック部材に取り付けられ、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときに前記可動レンズ部に対して接触する接触位置と、前記ロック部材が前記非ロック位置にあるときに前記可動レンズ部に接触しない退避位置との間を移動可能な弾性部材(41)と、前記接触位置で前記弾性部材を前記可動レンズ部に対して付勢する付勢部材(32)と、を備えることを特徴とするレンズユニットである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のレンズユニットにおいて、前記弾性部材(41)は、前記付勢部材(32)による付勢力によって変形することにより前記凹部(174)と前記ロック部材(31)との間に生じる隙間に入り込むこと、を特徴とするレンズユニットである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のレンズユニットにおいて、前記弾性部材(41)は、ゴムにより形成されていること、を特徴とするレンズユニットである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレンズユニットと、前記レンズユニットをカメラ(200)に対して取り付けるマウント部(19)と、を備える交換レンズ(100)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレンズユニットを含むカメラシステムである。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、凹部と弾性部材とを設けたので、可動レンズ部を確実に固定できる。
可動レンズ部を固定するという目的を、凹部と弾性部材とを設けることにより実現した。
図1は、実施例のカメラシステムの概要を説明する図である。
実施例のカメラシステムは、交換レンズ100と、この交換レンズ100が着脱可能なカメラ本体200とを有している。
交換レンズ100は、振れ検出センサ11,12と、ブレ補正レンズ2、ブレ補正アクチュエータ13,14、レンズ位置検出センサ15,16、可動レンズ枠17と、ブレ補正動作スイッチ18、マウント部19等を有している。なお、ブレ補正レンズ2、ブレ補正アクチュエータ13,14、レンズ位置検出センサ15,16、可動レンズ枠17が、ブレ補正レンズユニットを構成している。交換レンズ100は、マウント部19によりカメラ本体200に対して着脱自在となっている。
カメラ本体200は、レリ−ズスイッチ201の他、不図示の撮像部等を有している。
振れ検出センサ11,12は、ジャイロセンサ等の角速度センサにより形成された振れ検出部である。振れ検出センサ11,12は、ブレ補正レンズ2の光軸Zに略垂直な面内で直交する2方向の検出軸(X軸,Y軸)まわりの角速度を検出するようになっており、レリ−ズスイッチ201の操作時に、これら2方向各々の加速度成分を出力する。Y軸まわりの振れは、ヨーイング(Yaw)と呼ばれ、X軸まわりの振れは、ピッチング(Pitch)と呼ばれ、ブレ補正動作は、通常、この2方向の振れに起因する像ブレを補正することにより行われる。
ブレ補正レンズ2は、撮影光学系の一部を形成し、光軸Zに略直交する面内で撮影光学系の焦点面に配置された不図示の撮影部(撮像素子、又は、フィルム)に対して、撮影者の手振れ等による振れに起因する被写体像の像ブレを打ち消す方向に移動することにより、撮影部における像ブレを補正するブレ補正レンズである。
可動レンズ枠17は、ブレ補正レンズ2を移動可能な状態に保持する部材である。ブレ補正レンズ2が可動レンズ枠17に組み付けられて、光軸に略直交する面内で移動可能な可動レンズ部となっている。可動レンズ枠17には、後述のロック機構により使用される凹部である係合孔173,174(図2参照)が設けられている。なお、可動レンズ枠17は、実際には、ブレ補正レンズ2が直接取り付けられている中央部分と、この中央部分がねじ込まれると共に、後述のコイル131,141(図2参照)等が設けられている周辺部分とに分かれているが、本実施例の説明では、簡単のため、これらを合わせて可動レンズ枠17として説明を行う。
ブレ補正アクチュエータ13,14は、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17を移動させる駆動力を発生する駆動部であり、X軸方向駆動用、Y軸方向駆動用に分けて配置されている。なお、本実施例では、ブレ補正アクチュエータ13,14にボイスコイルモータを使用している。
レンズ位置検出センサ15,16は、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の位置を検出する位置センサであり、X軸方向の位置検出用、Y軸方向の位置検出用に分けて配置されている。
ブレ補正動作スイッチ18は、ブレ補正動作を行うか否かを選択するときに撮影者が手動で操作する操作部材である。具体的には、ブレ補正動作を行うON位置、及び、ブレ補正動作を行わないOFF位置が設けられており、後述のロックピン31を移動させるとともに、電気的にブレ補正動作のON/OFFを不図示の制御部に伝える。
ブレ補正動作では、振れ検出センサ11,12による振れの検出結果に基づいて、不図示の演算部によりブレ補正レンズ2の駆動方向及び駆動量を算出し、その算出結果に従いブレ補正アクチュエータ13,14及びレンズ位置検出センサ15,16を用いてブレ補正レンズ2を駆動制御して、像ブレの補正を行う。
図2は、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17を被写体側から見た図である。
図3は、ブレ補正レンズユニットを図2中に示したAA断面で切断した断面図である。
図4は、ブレ補正レンズユニットを図2中に示したBB断面で切断した断面図である。図4(a)は、手動ロック機構のロック解除状態を示し、図4(b)は、手動ロック機構のロック状態を示している。
可動レンズ枠17は、ブレ補正アクチュエータ13,14によってX方向及びY方向に駆動される。この可動レンズ枠17には、2つのコイル131,141が固定されている。
ブレ補正アクチュエータ13は、前ヨーク135、前マグネット134、コイル131、後マグネット132、後ヨーク133により構成されているボイスコイルモータである。
前ヨーク135は、不図示のベース部材に固定されており、前マグネット134は、前ヨーク135上に、自己の磁力により固定されている。
後ヨーク133は、不図示のベース部材に固定されており、後マグネット132は、後ヨーク133上に、自己の磁力により固定されている。
コイル131は、前マグネット134と後マグネット132との間に配置されている。
これらの構成を有したブレ補正アクチュエータ13は、コイル131に電流を流すことにより、コイル131にY方向に力を受けて、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17を駆動することができる。
なお、ブレ補正アクチュエータ14についても、駆動方向がX方向である他は、ブレ補正アクチュエータ13と同様な構成を有している。
ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の位置を検出するためのレンズ位置検出センサ15は、可動レンズ枠17に形成されたスリット171と、LED(Light Emitting Diode)151と、PSD(Position Sensitive Detector)152とにより構成されている。
LED151は、可動レンズ枠17に固定されている。
PSD152は、不図示の電気基板に固定されている。
LED151から発せられる光は、スリット171を通り、PSD152に達する。
従って、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の移動により、PSD152に達する光の位置が移動し、PSD152の出力信号が変化する。この信号によりブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の図2におけるY方向の位置を検出することができる。
また、レンズ位置検出センサ16は、上述のレンズ位置検出センサ15と同様な構成により、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の図2におけるX方向の位置を検出することができる。
可動レンズ枠17は、ガイド軸3にフック部17a,17bで係合しており、可動レンズ枠17は、ガイド軸3に対して、ガイド軸3の長手方向に移動自在である。このガイド軸3は、不図示のガイドアームに回転自在に支持されている。ガイドアームは、不図示のベース部材のベース軸に、その軸回りに回転自在に固定されリンク機構を構成している。
従って、可動レンズ枠17は、ガイド軸3により光軸まわりの回転が規制されているが、ガイド軸3の長手方向に移動可能であり、しかも、ガイド軸3がその長手方向と略直交する方向に変位可能であるので、X方向,Y方向の両方向に、移動可能である。
なお、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17は、不図示の摺動部に対して不図示のバネにより当てつけられて、光軸方向の位置が規制されている。
従って、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17は、低負荷でしかもなめらかに移動可能な状態で、光軸方向に浮くことなく保持されている。
本実施例のブレ補正レンズユニットは、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17をロックするロック機構として、電動ロック機構20と、手動ロック機構30との2種類を備えている。
電動ロック機構20は、ロックピン27,ロックピン付勢バネ26,ロックレバー25及びラッチソレノイド24を有している。
ロックピン27は、ロックピン保持枠51に対して嵌合しており、光軸に略平行な方向に移動可能である。ロックピン27は、ロックピンつば部27aを有しており、ロックピン保持枠51とロックピンつば部27aの間に設けられたロックピン付勢バネ26で、ロック解除の方向に付勢されている。
ラッチソレノイド24は、双安定状態をもつロックアクチュエータであり、動作させる瞬間だけ通電すれば、その後通電を止めても、ロック解除状態、ロック状態の2状態のいずれかを保持するようになっており、プランジャー24aは、電流を流すことによりこれら2状態の間を移動可能である。ラッチソレノイド24は、ロックピン保持枠51に固定されている。
ロックレバー25は、ロックピン保持枠51に回転中心51gを中心として回転自在に取り付けられている伝達部材であり、突起25bは、ロックピンつば部27aと係合しており、もう一方の突起25aは、プランジャー24aと係合している。ロックレバー25は、ラッチソレノイド24の駆動方向と駆動位置とを変更してロックピン27へ伝える。
電動ロック機構20のロック動作時は、ラッチソレノイド24に通電することにより、プランジャー24aがラッチソレノイド24側へ引き込まれ、ロックレバー25を介してロックピン27を係合孔173内に挿入させる。
ロック解除動作時は、ラッチソレノイド24にロック動作時とは逆に通電することにより、プランジャー24aがラッチソレノイド24側へ引き込まれる力が弱められ、ロックピン付勢バネ26がロックピン27を係合孔173内から退避する方向に移動させる。
手動ロック機構30は、ロックピン31、ロックピンゴム41、ロックピン付勢バネ32を備えている。
ロックピン31は、先端が円錐状に形成された軸状のロック部材(移動部材)であり、ロックピン保持枠51により光軸方向に移動可能に支持されている。ロックピン31は、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の移動を制限するロック位置と、このロック位置から退避した非ロック位置との間を移動可能である。
また、ロックピン31には、突出した鍔部31aを有し、この鍔部31aにゴム製のロックピンゴム41が接着固定されている。ロックピンゴム41は、ロックピン31とともに移動することにより、可動レンズ枠17に対して接触する接触位置と、ロックピン31が非ロック位置にあるときに可動レンズ枠17に接触しない退避位置との間を移動可能となっている。
さらに、ロックピン31には、係合溝31bが設けられており、この係合溝31bには、ブレ補正動作スイッチ18が不図示の連動部材を介して係合している(係合状態は、図示せず)。
ロックピン付勢バネ32は、ロックピン保持枠51と鍔部31aとの間に設けられており、ロックピン31を可動レンズ枠17の係合孔174方向(ロック位置方向)へ付勢している。
手動ロック機構30は、ブレ補正動作スイッチ18が撮影者により操作されると、これと連動してロックピン31が移動して、ロック位置とロック解除位置とが切り替わる。すなわち、ブレ補正動作スイッチ18がブレ補正動ONの位置では、ロックが解除され、ブレ補正動作スイッチ18がブレ補正動OFFの位置では、ロック状態となる。
ここで、電動ロック機構20と、手動ロック機構30との2種類のロック機構を設けた理由について説明する。
ブレ補正機構を備えた交換レンズであっても、ロック機構を1つだけ有しているものが多数ある。電動ロック機構20は、ロック機構を1つだけ有した交換レンズのロック機構において用いられているものと同様な働きを有している。まず、この電動ロック機構20の動作について説明する。
カメラシステムの電源が投入されていても、レリーズスイッチ201が半押しされていない状態では、電動ロック機構20は、ロック状態となっている。そして、レリ−ズスイッチ201が半押しされると、カメラシステムは、撮影準備動作を開始するが、このとき、ブレ補正動作スイッチ18がONとなっていれば、ラッチソレノイド24へ通電され、ロック解除状態となり、ブレ補正レンズ2が駆動されてブレ補正動作を行う。なお、ブレ補正動作スイッチ18がOFFの場合には、ブレ補正動作を行わないのであるから、電動ロック機構20は、ロック状態を維持する。
その後、レリ−ズスイッチ201の半押しが解除されると、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17がロック位置に駆動された後にラッチソレノイド24へ通電され、ロック状態となる。また、レリーズスイッチ201が全押しされると、センタリング動作後にブレ補正動作が行われ、撮影が実行される。
このように、電動ロック機構20のみでも、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の可動範囲を特定の範囲に制限することは可能である。しかし、ロックピン27の外径と係合孔173の内径とには、寸法公差を許容する必要があり、ロック状態であってもこの寸法公差による隙間が必ず生じる。
また、電動ロック機構20は、ラッチソレノイド24の駆動力によりロックピン27を係合孔173に挿入するが、この駆動力は、ラッチソレノイド24を小型化するために、あまり大きな力を発生できない。また、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17が光軸に直交する面内で駆動制御されるとき、制御の精度上、これらの停止位置がばらつくおそれもある。したがって、ラッチソレノイド24の駆動力が小さくても、ロックピン27が係合孔173に確実に挿入できるように、係合孔173の内径は、ロックピン27の外径に対して余裕を持たせて大きめにする必要がある。
このように、寸法公差上、及び、停止位置の精度上の理由から、係合孔173の内径は、ロックピン27の外径に対して大きくなっている。よって、電動ロック機構20によってロック状態となっていても、ロックピン27と係合孔173との間には、隙間が生じており、この隙間分だけ、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17は、移動可能(位置不定)となっている。
電動ロック機構のみを備えた交換レンズでは、電動ロック機構によるロック状態でのブレ補正レンズの移動可能な量が撮影像に悪影響を及ぼさない撮影光学系を備えている。具体的には、電動ロック機構によるロック状態での隙間分だけ、撮影時にブレ補正レンズが移動したとしても、撮像面上での被写体像の移動(ブレ)が十分に小さく、得られる撮影画像に影響がないような撮影光学系となっている。
しかし、撮影光学系のレンズ構成によっては、電動ロック機構によるロック状態でのブレ補正レンズの移動可能な量だけブレ補正レンズが移動してしまうと、得られる撮影画像に悪影響が発生するものもある。そのような撮影光学系では、ブレ補正動作を行わない場合に電動ロック機構によりロック状態となっていても、一眼レフカメラにおけるミラー及びシャッター等による衝撃によって機械的振動がブレ補正レンズに伝わると、この振動により撮影途中にブレ補正レンズが移動して撮影画像に像ブレが生じてしまう。
そこで、本実施例では、電動ロック機構20に加えて、手動ロック機構30を追加している。手動ロック機構30は、上述したように、ロックピン31がブレ補正動作スイッチ18と不図示の連動部材を介して機械的に係合している。よって、ロックピン31は、撮影者がブレ補正動作スイッチ18を操作する操作力によって駆動されることとなる。この撮影者による手動の駆動力は、ラッチソレノイド24による駆動力に比べて非常に大きな力となっている。したがって、ロックピン31と係合孔174との中心位置が多少ずれていたとしても、ロックピン31の先端が円錐状に形成されていることから、容易にロック状態に切り替わることができる。すなわち、ロックピン31がロック方向へ駆動されることにより、ロックピン31の先端の円錐面に係合孔174の内周が当接し、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の位置が強制的に修正されて、手動ロック機構30によるロックが行われる。
このような理由から、手動ロック機構30では、ロックピン31と係合孔174との間の隙間を設定するに当たり、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の停止位置のばらつきについては考慮する必要がない。よって、手動ロック機構30では、電動ロック機構20に比べて、ロック状態におけるブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の移動可能な範囲をより狭い範囲に制限することができる。
したがって、ブレ補正動作を行わないときには、ブレ補正動作スイッチ18をブレ補正動作OFFの位置にセットすることにより、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の移動可能な範囲を非常に狭い範囲(電動ロック機構20による制限範囲よりも狭い範囲)に制限して、ブレ補正動作を行わないときの撮影画像の品質劣化を防止している。
しかし、手動ロック機構30のロック状態であっても、ロックピン31と係合孔174との間には、寸法公差上の隙間が存在している。寸法公差上の隙間は、ごくわずかなものであり、多くの撮影光学系では、撮影中にこの隙間分だけブレ補正レンズ及び可動レンズ枠が移動しても得られる撮影画像に大きな像ブレは生じない。しかし、撮影光学系のレンズ構成によっては、この寸法公差によるわずかな隙間によるブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の移動が、撮影画像上に像ブレとして現れてしまうような場合がある。また、より高いレベルで撮影画像の品質を求める場合にも、この寸法公差によるわずかな隙間によるブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の移動を制限することが望ましい。
そこで、本実施例の手動ロック機構30では、ロックピンゴム41をロックピン31の鍔部31aに設けている。
図5は、本実施例の手動ロック機構30のロック状態における係合孔174付近を拡大した図である。
図6は、図5中に示した範囲Cをさらに拡大して模式的に示した図である。
手動ロック機構30のロック状態では、ロックピンゴム41がロックピン付勢バネ32によりロックピン31を介して係合孔174方向(ロック位置方向)へ付勢されて、可動レンズ枠17に当接している。このとき、ロックピンゴム41は、可動レンズ枠17との接触面よりも突出して変形した変形部41aがロックピン31と係合孔174との間にある隙間に入り込んでいる。よって、手動ロック機構30のロック状態では、ロックピン31と係合孔174との間の隙間は、ロックピンゴム41によって埋められ、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17の位置が不定となることなく、ガタなく確実に固定される。
このように、本実施例では、ブレ補正動作を行わないときには、ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17が確実に固定されるので、撮影途中にブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17が移動して像ブレを発生してしまうことを防止できる。
また、本実施例の手動ロック機構30は、ブレ補正レンズ2を保持する可動レンズ枠17に設けられた係合孔174にロックピン31を係合させることにより可動レンズ枠17を機械的にロックさせる方法なので、レンズユニットを大型化することなく、部品点数も少なくできる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)本実施例において、ロック機構を2箇所に設けた例を示したが、これに限らず、例えば、ロック機構を1箇所のみとしてもよい。
(2)本実施例において、弾性部材であるロックピンゴム41が移動する例を示したが、これに限らず、例えば、弾性部材に対して係合孔等の凹部を有した部材が移動する構成であってもよい。
(3)本実施例において、ロックピン31と一体で移動するようにロックピンゴム41が設けられている例を示したが、これに限らず、例えば、ロックピンゴム41に相当する弾性部材が他のロック機構とは独立して動作するようにしてもよい。
(4)本実施例において、交換レンズ100とカメラ本体200とを備えたレンズ交換式のカメラシステムを例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、レンズ交換できないカメラシステムであってもよい。
本実施例のカメラシステムの概要を説明する図である。 ブレ補正レンズ2及び可動レンズ枠17を被写体側から見た図である。 ブレ補正レンズユニットを図2中に示したAA断面で切断した断面図である。 ブレ補正レンズユニットを図2中に示したBB断面で切断した断面図である。 本実施例の手動ロック機構30のロック状態における係合孔174付近を拡大した図である。 図5中に示した範囲Cをさらに拡大して模式的に示した図である。
符号の説明
30:手動ロック機構、31:ロックピン、32:ロックピン付勢バネ、41:ロックピンゴム、100:交換レンズ、200:カメラ本体

Claims (5)

  1. 凹部を備え、撮影光学系の光軸に直交する成分を持つように移動可能な可動レンズ部と、
    手動操作できるように設けられた操作部材と、
    前記操作部材の操作に連動して前記可動レンズ部の移動を制限可能な手動ロック部と、
    電気的に制御され、前記手動ロック部により前記可動レンズ部の移動が制限されていない状態において、撮影動作に応じて前記可動レンズ部の移動を制限可能な電気ロック部と、
    を備え、
    前記手動ロック部は、
    前記凹部内に挿入されることにより前記可動レンズ部の移動を制限するロック位置と前記ロック位置から退避した非ロック位置との間を移動可能に設けられ、前記凹部内に挿入される側の先端が円錐状に形成されたロック部材と、
    前記ロック部材に取り付けられ、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときに前記可動レンズ部に対して接触する接触位置と、前記ロック部材が前記非ロック位置にあるときに前記可動レンズ部に接触しない退避位置との間を移動可能な弾性部材と、
    前記接触位置で前記弾性部材を前記可動レンズ部に対して付勢する付勢部材と、
    を備えることを特徴とするレンズユニット。
  2. 請求項1に記載のレンズユニットにおいて、
    前記弾性部材は、前記付勢部材による付勢力によって変形することにより前記凹部と前記ロック部材との間に生じる隙間に入り込むこと、
    を特徴とするレンズユニット。
  3. 請求項1または2に記載のレンズユニットにおいて、
    前記弾性部材は、ゴムにより形成されていること、
    を特徴とするレンズユニット。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレンズユニットと、
    前記レンズユニットをカメラに対して取り付けるマウント部と、
    を備える交換レンズ。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレンズユニットを含むカメラシステム。
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