JP4922873B2 - すだれ織物、及び、すだれ織物と補強用繊維コードの製造方法 - Google Patents

すだれ織物、及び、すだれ織物と補強用繊維コードの製造方法 Download PDF

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本発明は、すだれ織物、特にタイヤの繊維補強材として使用されるタイヤコードすだれ織物及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、すだれ織物を分割することにより、長尺のすだれ織物を製造することができる生産効率が改善されたすだれ織物及び効率的な巻き取り方法に関するものである。
一般に、タイヤコードすだれ織物は、経糸と緯糸からなる緯糸密度の粗い平織物である。例えば、ポリエステルタイヤコードすだれ織物は1100デシテックスもしくは1670デシテックスの繊維束が経糸として多く適用されているが、このすだれ織物を製造するに際しては、まず繊維束をZ方向に撚糸(下撚)して撚糸コードにした後、その撚糸コードを2本S方向に上撚(双撚)し経糸とする。
そして、この経糸を1,300〜1,600本準備し、緯糸には綿糸、ポリノジックまたは芯糸は良く伸びるカバリングヤーンなどを使用して、経糸密度が40〜55本/5cmに、また緯糸密度は2〜5本/5cmとなるように織成して平織とされ、セルに巻き付けられる。巻かれたすだれ織物は、ゴムとの接着を保持させるために、通常ディップ処理加工と呼称される樹脂加工処理が施される。
すなわち、すだれ織物は、エポキシまたはエポキシ化合物液に浸漬・乾燥後、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス混合液を付着され、更に熱処理加工される。ちなみに樹脂付着量は2〜5重量%であり、熱処理温度は100〜250℃の熱風を利用して行なわれるが、経糸コードのモジュラスを保持させるために同時に延伸も行なわれる。
処理加工されたすだれ織物は、通常すだれ織物のままゴム付けされタイヤ成型に供されるため、タイヤの設計上必要な経糸密度になるよう予め経糸密度を規制したすだれ織物として巻き取られるが、かかるすだれ織物の経糸長さは4,000m前後が一般的であった。
なぜならば、かかるすだれ織物は巻き上げると、かなりの巻き径になり、またかなりの重量物となるため、後工程の使い勝手と織機の巻き取り能力及びすだれ織物を運搬する運搬器具の重量規制から前記の経糸長さが一般的となっていたのである。
一方、近年では、タイヤの補強材にシングルコード、つまりすだれ織物とはせず単独で処理加工されたコードを用いてタイヤ成型を行なう工法が進められている。このシングルコードを生産する場合も、すだれ織物と同様にゴムとの接着を保持させるために熱処理及び延伸などのディップ処理加工がなされるが、処理加工されたコードは単独で紙管に巻き付けられ、次工程に供されるため、ワインダー巻き取り能力に見合った長さのコードを生産することができ、現状設備ならば、1670デシテックスの双撚の場合、13,000m前後、重量にして5kg前後の処理コードが一般的である。しかしシングルコードの処理加工では、熱処理・乾燥工程で隣接するコードと交差すると、コード損傷またはコード切れとなるため、各コードが交差しないような糸導管理が必要であるばかりか、個々に紙管巻き上げするためのワインダーが必要となる。しかし、通常の設備においては、100から200錘立ての熱処理加工装置仕様が一般的であるため、すだれ織物生産と比べて生産効率が劣り、その結果、すだれ織物と比較して割高な製造コストとなる点が問題視されていた。従って、すだれ織物並みの製造コストでシングルコードを製造する方法の確立が求められているのが実情である。
かかるシングルコードの製造方法としては、すだれ織物から経糸を取り出して、これをシングルコードとして使用する方法が提案されているが、この方法では、従来のすだれ織物を使用しているため、得られるシングルコードの長さは、せいぜい3,000m前後、重量にして1.3kg前後であり、後工程の作業性を考えると改良の余地を残していた。
また、長尺のコードにするために、すだれ織物の長手方向の一端及び他端部でそれぞれ並列に配置された経糸相互間を結節し、該すだれ織物長さの2倍以上の長尺糸巻きパッケージを得る方法も提案されているが、この方法では製織時に結節作業が必要になるため、製織時の作業効率の低下が否めないばかりか、結節部分ができるために、その部分の径が肥大となって、均整なコードが得られず、次工程での除去などの作業が伴うなど使い勝手が悪く、安価なコード提供には至らないという問題がある。
一方で、すだれ織物は、かなりの巻き径および重量物となるため、後工程の使い勝手や、織機の巻き取り能力、及びすだれ織物を運搬する運搬器具の重量規制等から前記のすだれ織物の経糸の長さが一般的になっている。このため、結節のない長尺の経糸を得るためは単純にすだれ織物の巻き量を増やすことが考えられるが、上記実情から作業性や設備などの点で問題がある。
特開2000−198148号公報 特開平11−245614号公報
本発明は、前述した背景技術に鑑みなされたもので、緯糸を容易に除去し、樹脂またはゴムの補強に用いる繊維コードを容易に得ることができるすだれ織物を提供することを目的とする。また、上記特性を有し、かつ長尺の繊維コードを容易に製造することができ、かつ作業性にも優れたすだれ織物の製造方法を提供することを目的とする。さらに、長尺の繊維コードを作業効率よく容易に製造することができる補強用繊維コードの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため検討した結果、通常、すだれ織物は該織物の幅方向の端において緯糸が折り返された、いわゆるタックインと呼ばれる構成になっているが、少なくとも一方の端において緯糸が折り返されていなければ緯糸を他方の端から抜き取ることによって容易に一本一本独立した補強用繊維コードが得られることを見出した。また、すだれ織物を2以上に分割して巻き取ることにより、上記織物が容易に得られるだけでなく、長尺の補強用コードが得られるにもかかわらず巻き取ったパッケージの重量を低減できるため効率よく作業ができることを見出し、本発明に到達した。
かくして本発明によれば、
多本数の経糸に緯糸が打ち込まれ、経糸にゴムまたは樹脂の補強用に用いる繊維コードが配されているすだれ織物を、幅方向に2以上に分割した後、それぞれのすだれ織物に接着処理を施すことを特徴とするすだれ織物の製造方法、及び、
多本数の経糸に緯糸が打ち込まれ、経糸にゴムまたは樹脂の補強用に用いる繊維コードが配されているすだれ織物を、幅方向に2以上に分割し、それぞれのすだれ織物に接着処理を施し、それぞれのすだれ織物から緯糸を除去することを特徴とする補強用繊維コードの製造方法が提供される。
叙上のごとく本発明のすだれ織物は、巻き取り前にてすだれ織物を分割することで、これまでの巻き取りを含む織機制限内においても長尺のすだれ織物を得ることができる。
本発明のすだれ織物は、多本数の経糸に緯糸が打ち込まれているすだれ織物において、経糸にはゴムまたは樹脂の補強に用いる繊維コードが配されているすだれ織物である。すなわち本発明のすだれ織物は、すだれ織物の形態そのままでゴムまたは樹脂の補強に用いるのではなく、これに接着剤処理を施した後、緯糸を除去して、多本数の、それぞれ一本一本独立した繊維コード(以下、シングルコードと称することがある)としてゴムまたは樹脂の補強に使用することができるものである。
したがって本発明においては、すだれ織物の幅方向の少なくとも一方の端において緯糸が折り返されていない糸端を有しているすだれ織物であることが肝要である。上記すだれ織物はその幅方向の両方の端において緯糸が折り返されていない糸端を有していてもよい。かかる構成のすだれ織物とすることによって、一方に緯糸の折り返しが形成されているすだれ織物の場合はその方向から、また、両方とも緯糸の折り返しが形成されていないすだれ織物の場合は、いずれの方向からでも容易に緯糸を抜き取って、経糸からなるシングルコードを得ることができる。
本発明のすだれ織物で使用する経糸としては、ナイロン6繊維、ナイロン66繊維に代表されるポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維に代表されるポリエステル繊維およびポリビニールアルコール繊維、アラミド繊維、レーヨン繊維、炭素繊維などを撚糸した繊維コード、または、これらの繊維を2種類以上混繊または複合したハイブリッドコードなども挙げることができる。
上記経糸を構成する繊維の繊度としては、好ましくは0.5〜10dtex、より好ましくは0.5〜5dtexである。また、経糸を構成する糸の繊度は、好ましくは560〜2200dtex、より好ましくは1100〜1670dtexである。
経糸としては、上記の糸に30〜50t/10mの下撚を施し、これを2〜3本合糸し、さらに30〜50t/10mの上撚を施したものを用いることができる。該経糸の総繊度は、好ましくは1100〜5000dtex、より好ましくは2200〜3340dtexである。
一方、本発明のすだれ織物で使用する緯糸としては、経糸には、ナイロン6繊維、ナイロン66繊維に代表されるポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維に代表されるポリエステル繊維、綿糸、ポリノジック繊維などが挙げられる。
上記緯糸を構成する繊維の繊度としては、好ましくは0.5〜10dtex、より好ましくは0.5〜5dtexである。また、緯糸の総繊度は、好ましくは33〜560dtex、より好ましくは56〜167dtexである。
本発明においては、すだれ織物の幅は、好ましくは20〜100cm、より好ましくは50〜100cmである。また、すだれ織物の長さ、すなわち経糸として得られる繊維コードの長さは、5000m以上であることが好ましく、10000m以上であることがより好ましい。かかるすだれ織物の長さと幅にすることにより、接着処理を施した後でも、容易に緯糸を除去することができ、かつ、経糸として長尺の繊維コードが得られる。また、巻き取ったすだれ織物の重量が重くなり過ぎず取扱い性にも優れている。
また、上記の取扱い性の観点から、すだれ織物を巻き取ったパッケージは、重量を2000kg以下、巻き取り直径を200cm以下とするのが好ましい。なお、該重量が少なすぎても十分な経糸の長さを確保できないため、上記パッケージの重量は1500kg以上、巻き取り直径は150cm以上とするのが好ましい。
以上に説明した本発明のすだれ織物は、次の方法によって製造することができる。すなわち、多本数の経糸に緯糸が打ち込まれ、経糸にゴムまたは樹脂の補強用に用いる繊維コードが配されているすだれ織物を、幅方向に2以上に分割することにより製造する方法である。
また、本発明によれば、上記の2以上に分割したそれぞれのすだれ織物に接着処理を施し、それぞれのすだれ織物から緯糸を除去する補強用繊維コードの製造方法が提供される。
従来のすだれ織物は、緯糸が該織物の幅方向の左右の端で折り返されており(タックインと言われることがある)、この緯糸を除去しようとすれば、少なくとも左右いずれかの端で折り返されている緯糸を切断して除去するという煩雑な作業が必要となる。また、この作業を自動で行おうとすると大掛かりな専用の装置の導入が必要となる。
さらに、従来のすだれ織物は幅が140〜160cmと広く、長尺の繊維コード(経糸)を得るため長尺のすだれ織物を製造しようとすれば、これを巻き取ったパッケージの重量が大きくなり作業性が極めて悪くなる。このため、すだれ織物の長さをせいぜい3000m前後の抑える必要があり、長さの短い繊維コードしか製造できないという問題がある。
したがって、長尺の繊維コードを得ようとすれば、上記のようにすだれ織物の長さを3000m前後として巻き取り、このすだれ織物の経糸の末端と、他のすだれ織物の経糸の始端とを結節して繋ぎ合わせ、見かけ上、経糸を長くするといった手段が必要となる。しかし、その際は、経糸を1本1本結節するという煩雑な作業が発生するばかりか、経糸に結節部ができるため均整な繊維コードが得られないという問題がある。
上記の補強用繊維コードの製造方法は、これらの課題を一度に解決するものであり、すだれ織物を2以上に分割することで該すだれ織物のパッケージを軽量化することができ、長尺の繊維コード(経糸)を得ることができる。すなわち、すだれ織物を2分割した場合は、単位長さあたりのすだれ織物の重量が半分になり、例えば、すだれ織物を運搬する運搬器具の重量規制の範囲内で2倍の長さ、重量を巻くことが可能である。すなわち、すだれ織物の幅が短くなり、その分重量が少なくなるため、すだれ織物をより長く巻き取ることができる。
しかも、2本以上のすだれ織物を同時に巻き取るため、生産効率は低下しない。さらに、緯糸が織物の一方の端で折り込まれていない(タックインされていない)ためこれを容易に除去することができる。
上記製造方法に用いる、分割前のすだれ織物としては、経糸を800〜1500本並べて、これに緯糸を打ち込み、織物幅を140〜160cmとして製織したものを用いることができるが、長尺のすだれ織物、すなわち経糸である繊維コードを得る上では、経糸密度を通常より低く65〜85%程度に設定することが好ましい。具体的には、上記の織物幅において、経糸本数を800〜1200本とすることが好ましい。
上記すだれ織物は後で該織物の長さ方向にカットして分割するため、分割する部分の織物の経糸密度を小さくし、すだれ織物をカットし易くすることが好ましい。具体的には、分割する部分0.3〜10cmの幅において経糸密度2〜4本/cmとすることが好ましい。
緯糸の密度は、巻き取られたすだれ織物の取扱い性に支障が無い程度に1.5〜4.5本/5cmの範囲で選定されることが望ましい。
すだれ織物を2以上に分割する際の、緯糸のカットに用いる装置は、緯糸の種類によって選定することが好ましい。例えば、緯糸が切断伸度の低い綿糸である場合には、カッターあるいははさみ、切断伸度が高いポリエステル繊維等を含む場合には、熱カッターが好ましく使用される。
本発明においては、上記のようにすだれ織物を分割し後、接着剤を付与し、緯糸を抜き取る。2以上に分割したすだれ織物は巻き取った後で、該すだれ織物を解除し、それぞれに接着処理を施しても良いし、すだれ織物を巻取る前に接着剤処理を施してもよい。
経糸である繊維コードをゴムの補強用に使用する場合には、例えば、上記接着剤として、エポキシ化合物、イソシアネ−ト化合物およびハロゲン化フェノ−ル化合物およびレゾシンポリサルファイド化合物などを用いる接着剤処方を適用することができ、具体的には第1処理液でエポキシ化合物、ブロックイソシアネ−ト、ラテックスの混合液を付与し、熱処理後に第2処理液としてレゾルシンとホルムアルデヒドとの初期縮合物およびゴムラテックスからなる液(RFL液)を付与する。
接着処理したすだれ織物からは、緯糸を容易に抜き取ることができ、これにより多本数の経糸からなるゴムや樹脂の補強に用いるシングルコードを同時に、効率よく生産することができる。また、上記のようにすだれ織物で接着処理し、緯糸を抜き取り、繊維コードを製造する本発明の方法では、一本一本独立したシングルコードを多本数並べて接着処理する場合に生じる、隣接するシングルコード同士が交差してコード損傷またはコード切れが発生するといった問題や、このため各コードが交差しないように糸導管理が大変であるといった問題がない。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、実施例においては、以下の設備制限範囲内で行なった。すなわち、設備制限は、巻き取り直径200cm以下、巻き取り幅165cm以下、巻き取り重量2,000kg以下とした。
[実施例1]
1670デシテックス250フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維(帝人ファイバー社製 P942NL BHT1670T250)に38t/10cmの下撚を掛けた後、2本引き揃えて38t/10cmの上撚を掛けた双糸コードとし、これを経糸とし、1,000本準備した。緯糸としては、155デシテックス80フィラメントのナイロンフィラメント(東レ社製ナイロン2290SD155T80)を使用し、緯糸密度2本/5cmで織物幅が160cmになるように筬設計し製織した。製織されたコードすだれ織物の巾方向中央部に熱カッターを設置し、2分割し2つの巻き取り装置で巻き取った。得られた2つのすだれ織物は、それぞれ巻き取り直径が198cm、織物幅が80cm、重量が2,000kg、すだれ織物長が11,600mであった。また、得られたすだれ織物は2つに切断されているため、切断された側の該織物の幅方向の端において緯糸が折り返(タックイン)されていない糸端を有するものであった。上述のように、巻き取り量は設備制限内であり、設備面、運搬等における作業面の問題はなかった。
得られた上記すだれ織物を、エポキシ化合物、ブロックイソシアネ−ト化合物およびゴムラテックスからなる混合液(第1浴処理液)に浸漬した後、130℃で100秒間乾燥し、続いて200℃で45秒間延伸熱処理した。また、上記第1処理浴で処理した織物を、レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックス(RFL)からなる第2処理液に浸漬した後、100℃で100秒間乾燥し、続いて240℃で60秒間延伸熱処理、リラックス熱処理を施した。
さらに、このすだれ織物から緯糸の折り返し(タックイン)のある方から緯糸を抜き取ったが、他方は緯糸の折り返し(タンクイン)がないため、容易に緯糸を抜き取ることが可能であった。また、緯糸を抜き取ることにより、11,600mの長尺のシングルコードを1,000本同時に製造することができた。また、分割して巻き取った2本のすだれ織物からは、合計2,000本の長尺のシングルコードが得られた。
[実施例2]
経糸本数を900本準備する以外は実施例1と同様に実施した。得られた2つのすだれ織物は、巻き取り直径197cm、巻巾80cm、重量2,000kg、すだれ織物長12,900mであった。
すだれ織物の巻き取り量は設備制限内であり、設備面、運搬における作業面の問題はなかった。また、このすだれ織物から緯糸の折り返し(タックイン)のある方から緯糸を抜き取ったが、容易に緯糸を抜き取ることが可能であった。また、緯糸を抜き取ることにより12,900mの長尺のシングルコードを900本同時に製造することができた。また、分割して巻き取った2本のすだれ織物からは、合計1,800本の長尺のシングルコードが得られた。
[比較例1]
実施例1と同様の経糸構造を準備したが、経糸本数を現在製織されている代表的なすだれ織物構成とした。すなわち、経糸本数を1,450本とし、すだれ織物の幅方向中央部で分割することなく巻き取り装置で巻き取った。得られたすだれ織物は、巻き取り直径143cm、巻巾160cm、重量1,900kg、すだれ織物長3,500mであった。
すだれ織物の巻き取り量は設備制限内であり、設備面、運搬における作業面の問題はなかった。しかし、このすだれ織物から緯糸を抜き取ったが、緯糸の折り返し(タックイン)があるため抜き取りが困難であった。このため、織物の両端において緯糸の折り返しを切断除去する作業が必要となり、作業性が極めて悪かった。また、緯糸を抜き取ることにより得られるシングルコードの長さは3,500mと短いものであった。
本発明のすだれ織物からは、接着処理等を行い、緯糸を抜き取ることによって生産性よく、安価にシングルコードを得ることができる。このため経済的に有利であるばかりか、上記であられたシングルコードは、タイヤ成型工程においても、従来の一本一本独立したシングルコードを並列に並べて接着処理加工したものと遜色無く使用することができる。また、本発明のすだれ織物や補強用繊維コードの製造方法は、上記のように経済面で優れているだけでなく、高重量のすだれ織物を用いることなく長尺の補強用繊維コードを製造することが可能であり、作業性や安全面においても有利である。

Claims (2)

  1. 多本数の経糸に緯糸が打ち込まれ、経糸にゴムまたは樹脂の補強用に用いる繊維コードが配されているすだれ織物を、幅方向に2以上に分割した後、それぞれのすだれ織物に接着処理を施すことを特徴とするすだれ織物の製造方法。
  2. 多本数の経糸に緯糸が打ち込まれ、経糸にゴムまたは樹脂の補強用に用いる繊維コードが配されているすだれ織物を、幅方向に2以上に分割し、それぞれのすだれ織物に接着処理を施し、それぞれのすだれ織物から緯糸を除去することを特徴とする補強用繊維コードの製造方法。
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