JP4922677B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナのインピーダンス整合を適切に行う無線通信装置に関するものである。
アンテナと無線部との間のインピーダンス整合をとるために、インピーダンス整合回路が用いられている。しかしながら、インピーダンス整合回路が固定的なものである場合、無線通信装置に近接する物体の影響を受けてインピーダンス不整合が生じ、整合損失により本来のアンテナの性能が得られなくなる課題が生じる。
例えば、無線通信装置が使用者の人体に近接して使用される状況下では、人体が損失性の誘電体であることから、アンテナ特性は人体の影響を受け、インピーダンス不整合が生じる。また、通話、メール、かばんやポケットでの保持などの様々な使用状況及び設置環境においてインピーダンス不整合状況が変化する。
このような課題を解決するために、受信信号強度(Received Signal Strength Indicator、以下、RSSIとする)を監視し、その値が以前に測定した値よりも下がっている場合、可変リアクタンス素子のリアクタンス値を制御することにより、インピーダンスの整合を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。これにより、近接物体の影響により、アンテナとのインピーダンス不整合が生じて、RSSIが低下した場合でも、インピーダンスの整合を自動的に行うことで、RSSIを回復することができる。また、送信機の場合には、例えば送信アンテナから方向性結合器を通して得られる反射電力が最小となる制御を適用することで、同様なインピーダンスの自動整合が可能である。
また、この自動整合に用いる制御回路や、最適化アルゴリズム、評価関数などについての提案がなされている(例えば、非特許文献1参照)。
特開昭61−135235号公報 小川晃一、他3名、「最急降下法による人体近接アクティブアンテナのインピーダンス自動整合」、電子情報通信学会論文誌、社団法人電子情報通信学会、2004年9月、第J87−B巻、第9号、p1287−1298
しかしながら、上記従来の無線通信装置においては、RSSIを基にインピーダンス整合を行っているが、RSSIが近接物体の影響以外で変動する場合、例えば無線端末装置の移動、あるいは周辺事物の移動により、無線通信を行う伝搬路にフェージングが生じている使用環境においては、伝搬路のフェージング変動と、近接物体の影響による変動との区別ができない。そのため伝搬路のフェージング変動によりRSSIが低下した場合に、本来は必要でないインピーダンス整合の動作を行うことで、逆にインピーダンスの整合状態を劣化させ、不整合損を増加させてしまうといった課題がある。
また、アンテナと無線部との間の整合回路のインピーダンスを変化させると、受信されるベースバンド信号は、不定量の複素振幅変動を受ける。復調時に同期検波を用いる受信機では、伝搬路の回線変動を予め推定して複素振幅変動を補償した後に、所定のシンボル候補点に最も近いものをシンボル判定値とするが、上記の整合回路のインピーダンス変化による複素振幅変動が生じると、推定された回線変動と差異が生じ、その差異が大きくなるほど、シンボル判定時の誤りを増加させ、受信品質が劣化するという課題が生じる。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、無線通信を行う伝搬路にフェージング変動が生じている場合でも、インピーダンスの自動整合を安定的に実現し、また、インピーダンス自動整合時のインピーダンス変化に起因する受信品質の劣化を低減させる無線通信装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の無線通信装置は、受信系統部を備えた無線通信装置であって、前記受信系統部が、アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、アンテナと無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、を有することを特徴とする。また、本発明の無線通信装置では、前記回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部を備えることが好ましい。また、本発明の無線通信装置は、インピーダンス整合情報と、インピーダンス整合情報に対応する受信信号強度情報とを記憶する記憶手段を備え、記憶手段に記憶された受信信号強度と、インピーダンス制御後の受信信号強度とを比較し、信号強度が大きい方のインピーダンス整合情報と、信号強度が大きい方のインピーダンス整合情報に対応する受信信号強度情報とを改めて記憶手段に記憶することが好ましい。
この構成により、伝搬路のフェージング変動による回線変動を補償し、その後、受信状況の変動によるインピーダンス不整合の自動整合を行うので、伝搬路のフェージング変動と、受信状況の変動とを区別することができる。そして、伝搬路がフェージング変動を含む環境下においても、インピーダンスの自動整合の収束時間を短縮し、収束時の特性を改善することができ、受信品質の向上を図ることができる。この構成により、受信品質を向上させた上で復調できる。この構成により、インピーダンス自動整合時に、アンテナ利得が所定以上に劣化することを防止することができ、受信品質の特性改善を安定的に行うことができる。
また、本発明の無線通信装置では、回線補償手段は、無線フレームまたは無線スロットのプリアンブルに含まれるパイロット信号を用いてチャネル推定を行い、ベースバンド信号の回線補償をして、インピーダンス制御適正度検出手段に出力する第1の回線補償手段と、無線フレームまたは無線スロットのデータに含まれるパイロット信号を用いて回線変動をトラッキングし、ベースバンド信号の回線補償をして、復調部に出力する第2の回線補償手段とを有することが好ましい。
この構成により、伝搬路のフェージング変動による回線変動を補償し、その後、受信状況の変動によるインピーダンス不整合の自動整合を行い、さらに、インピーダンス自動整合による回線変動を補償するので、インピーダンスの自動整合の収束時間を短縮し、収束時の特性を改善するとともに、インピーダンス自動整合の収束過程における受信特性の劣化を抑制することができる。
また、本発明の無線通信装置では、回線補償手段は、無線フレームまたは無線スロット期間中は固定の回線変動補償値を用いて回線補償を行うことが好ましい。
この構成により、伝搬路のフェージング変動が十分に緩やかな場合に、無線フレームまたは無線スロット内のフェージング変動と、インピーダンス変化による受信状況の変動とを区別することができる。
また、本発明の無線通信装置では、インピーダンス制御手段は、インピーダンス可変手段を用いて、所定期間だけインピーダンスを調整し、所定期間後は、インピーダンスを所定期間前の状態に戻すことが好ましい。
この構成により、無線フレームまたは無線スロットに、トラッキング用のパイロット信号が含まれていない場合や、あるいはそれを利用しない場合、または、インピーダンスを調整したことにより新たな回線変動が生じる場合であっても、インピーダンスの変化を所定期間の後に基の状態に戻すことで、受信特性の劣化を低減することができる。特に、誤り訂正符号化及びインターリーブされて送信されるデータについては、インピーダンス調整期間が十分に短ければ、受信品質への影響をなくすことができる。
本発明の無線通信装置は、アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、アンテナと無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、ベースバンド信号からサブキャリア毎のベースバンド信号を抽出し、出力するサブキャリア信号抽出部と、サブキャリア毎のベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段、パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、サブキャリア毎のベースバンド信号に回線補償を行う回線補償手段、回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段をそれぞれ有する複数のサブキャリア処理部と、インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部とを備えたことを特徴とする。
この構成により、マルチキャリア伝送においても、伝搬路のフェージング変動と、インピーダンス変化による受信状況の変動とを区別することができる。そして、伝搬路がフェージング変動を含む環境下においても、インピーダンス変化による受信状況の変動の誤検出がなくなり、インピーダンスの自動整合の収束時間を短縮し、収束時の特性を改善することができ、受信品質の向上を図ることができる。
本発明の無線通信装置は、アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、アンテナと無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、ベースバンド信号に逆拡散処理を行い、フィンガパス毎のベースバンド信号を抽出し、出力する逆拡散手段と、フィンガパス毎のベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段、パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、フィンガパス毎のベースバンド信号に回線補償を行う回線補償手段をそれぞれ有する、フィンガパスと同数のフィンガパス処理部と、回線補償手段の出力の加算処理を行う第1の合成部と、第1の合成部の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、回線補償手段の出力の加算処理を行う第2の合成部と、第2の合成部の出力を用いて復調動作を行う復調部とを備えたことを特徴とする。
この構成により、CDMA伝送においても、伝搬路のフェージング変動と、インピーダンス変化による受信状況の変動とを区別することができる。そして、伝搬路がフェージング変動を含む環境下においても、インピーダンス変化による受信状況の変動の誤検出がなくなり、インピーダンスの自動整合の収束時間を短縮し、収束時の特性を改善することができ、受信品質の向上を図ることができる。
本発明の無線通信装置は、本発明の受信系統部を複数備え、回線補償手段の出力を重み付けて合成するアレー合成手段と、アレー合成手段の出力を用いて復調動作を行う復調部とを備えたことを特徴とする。
この構成により、複数のアンテナを有していても、伝搬路のフェージング変動と、インピーダンス変化による受信状況の変動とを区別することができる。そして、伝搬路がフェージング変動を含む環境下においても、インピーダンス変化による受信状況の変動の誤検出がなくなり、インピーダンスの自動整合の収束時間を短縮し、収束時の特性を改善することができ、受信品質の向上を図ることができる。
また、本発明の無線通信装置では、アレー合成手段は、インピーダンス制御手段が、無線フレームまたは無線スロット期間中にインピーダンスを変化させる制御の有無により、アレー合成の方法を変化させることが好ましい。
この構成により、インピーダンスの整合状態によって、複数のアンテナによる受信信号の合成方法を変化させることができ、インピーダンス自動整合の収束過程における受信品質の劣化を低減することができる。
また、本発明の無線通信装置では、アレー合成手段は、インピーダンス制御手段が、無線フレームまたは無線スロット期間中にインピーダンスを変化させる制御を行う場合は最大比合成重みを用いてアレー合成を行い、無線フレームまたは無線スロット期間中にインピーダンスを変化させる制御を行わない場合は、ビーム及びヌルの制御を行うアレー合成手法による重みを用いてアレー合成を行うことが好ましい。
この構成により、インピーダンスの整合状態によって、複数のアンテナによる受信信号の合成方法を選択することができ、特に、インピーダンス自動整合の収束過程において、ビーム及びヌルの制御を行わないことで、インピーダンス制御により新たな回線変動が生じる場合における受信品質の劣化を低減することができる。
また、本発明の無線通信装置では、アレー合成手段は、複数の受信系統部のインピーダンス制御手段の出力を用いて、受信ウエイトを生成し、出力する受信ウエイト生成部と、複数の受信系統部の第2の回線補償手段の出力を、受信ウエイトを用いて合成する受信ビーム形成部とを有することが好ましい。
この構成により、受信ウエイト生成部を無線通信装置ごとに切り替えて、最適な受信ウエイトを選択することができる。
また、本発明の無線通信装置では、受信電力を検出する受信電力検出手段と、前記受信電力検出手段の出力を基に、インピーダンス制御を停止するモードにするか、インピーダンス制御を動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部と、を備え、前記インピーダンス制御手段は、前記動作モード判定部の出力に応じて動作モードを切り替えることが好ましい。
この構成により、受信電力レベルが所定値を超える場合、インピーダンス制御を行うことがなくなるため、インピーダンス制御のための動作にかかる消費電力の低減を行うことが可能となる。
また、本発明の無線通信装置では、前記復調部の出力を基に受信品質を推定する受信品質推定部と、前記受信品質推定部の出力を基に、インピーダンス制御を停止するモードにするか、インピーダンス制御を動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部と、を備え、前記インピーダンス制御手段は、前記動作モード判定部の出力に応じて動作モードを切り替えることが好ましい。
この構成により、受信品質が所定レベルを満たすような好適な場合には、過剰なインピーダンス制御を行うことがなくなるため、インピーダンス制御のための動作にかかる消費電力の低減を行うことが可能となる。
また、本発明の無線通信装置は、前記復調部の出力を基に伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ抽出部と、前記伝送パラメータ抽出部の出力を基に、インピーダンス制御を停止するモードにするか、インピーダンス制御を動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部と、を備え、前記インピーダンス制御手段は、前記動作モード判定部の出力に応じて動作モードを切り替えることが好ましい。
この構成により、伝送パラメータからインピーダンス制御を停止させた方がよいと判断される場合にはインピーダンス制御を行うことがなくなるため、
また、本発明の無線通信装置は、前記動作モード判定部は、前記伝送パラメータ抽出部の出力を基に、受信情報量が所定値よりも小さい場合は、インピーダンス制御を停止するモードとすることが好ましい。
この構成により、インピーダンス制御動作を行うことによる特性改善効果に比べて消費電流が増加する悪影響の方が強くなると判断される場合、インピーダンス制御を行うことがなくなるため、インピーダンス制御にかかる消費電力の低減を行うことが可能となる。
また、本発明の無線通信装置は、前記復調部の出力を基に再送制御を行う再送制御部と、前記再送制御部の出力を基に、インピーダンス制御を停止するモードにするか、インピーダンス制御を動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部と、を備え、前記インピーダンス制御手段は、前記動作モード判定部の出力に応じて動作モードを切り替えることが好ましい。
この構成により、再送要求の制御を行わない場合、インピーダンス制御を行うことがなくなるため、インピーダンス制御のための動作にかかる消費電力の低減を行うことが可能となる。
本発明の無線通信装置によれば、無線通信を行う伝搬路にフェージング変動が生じている場合でも、インピーダンスの自動整合を安定的に実現し、また、インピーダンス自動整合時のインピーダンス変化に起因する受信品質の劣化を低減させる無線通信装置を提供することができる。また、通話時の人体近接時といった無線通信装置の使用状況下で、アンテナの利得の劣化を抑え、受信品質の改善に寄与することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。本無線通信装置は、高周波信号を受信するアンテナ1、アンテナ1と後続する無線部3とのインピーダンス整合をとるために、インピーダンスを調整するインピーダンス可変手段2、入力される高周波信号の増幅、周波数変換及び帯域制限を施し、直交検波により同相信号(I信号)及び直交信号(Q信号)からなる複素ベースバンド信号に変換する無線部3、受信信号に含まれる予め既知のパイロット信号を抽出するパイロット信号抽出手段4、抽出されたパイロット信号を基に所定のタイミングで無線回線の回線補償を行う第1の回線補償手段5及び第2の回線補償手段6、第1の回線補償手段5の出力からインピーダンス制御適正度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段7、検出されたインピーダンス制御適正度に基に、アンテナ1との整合を行うインピーダンス制御手段8、第2の回線補償手段6の出力に対し、復調処理を行う復調部9を有している。なお、第1の回線補償手段5はインピーダンス制御適性度の検出に、好適な無線回線の回線補償を行い、第2の回線補償手段6は復調動作のために好適な無線回線の回線補償を行う。
以下、図1を用いて、その詳細動作を説明する。また、原理動作の説明を目的とするために、伝搬路モデルとしてフラットフェージングを仮定する。
アンテナ1は、インピーダンス可変手段2を介し、後続する無線部3に接続される。インピーダンス可変手段2は、インピーダンス制御手段8の制御により、アンテナ1と接続する際のインピーダンスを制御する。インピーダンス可変手段2の構成については、例えば前出の非特許文献1に開示されている。また、別の例として、いくつかの整合回路の切り替えにより、インピーダンス可変手段2を実現してもよい。本実施の形態では、このような公知の技術を適用しても、発明の内容がなんら損なわれるものではないので、ここでは公知技術を使用するものとして詳細な説明を省く。
アンテナ1で受信した高周波信号は、無線部3において、図示されていない増幅器、周波数変換器、帯域制限フィルタにより、それぞれ増幅、周波数変換及び帯域制限を施される。その後に直交検波され、I信号及びQ信号からなる複素ベースバンド信号に変換される。
パイロット信号抽出手段4は、この複素ベースバンド信号からパイロット信号を抽出し、第1の回線補償手段5及び第2の回線補償手段6に出力する。
図2は、受信する信号の無線フレームの構成を示した模式図である。無線フレームには、制御またはユーザ個別データ21の他に、予め既知の信号系列(以下、パイロット信号という)が含まれる。また、パイロット信号には、無線フレームの先頭(プリアンブル)に含まれる初期の回線推定用のパイロット信号22と、制御データまたはユーザ個別データ中に間欠的に含まれるトラッキング用のパイロット信号23とがある。
なお、無線フレームがさらに複数の無線スロットで構成される場合は、その最小単位の無線スロットでも同様の構成である。
また、図2においては、時分割でパイロット信号が挿入されているが、符号分割を用いてパイロット信号を多重させてもよい。この場合、パイロット信号を符号分割多重により間欠的あるいは連続的に多重することができる。また、直交波周波数多割多重(Orthrogonal Frequency Division Multiplexing、以下、OFDMとする)などによるマルチキャリア伝送においては、一部または全部のサブキャリアを用いて、間欠的にトラッキング用のパイロット信号を挿入しても良いし、一部のサブキャリアに連続的にトラッキング用のパイロット信号を挿入しても良い。
第1の回線補償手段5は、各無線フレームに含まれる初期の回線推定用のパイロット信号を用いて、振幅変動及び位相変動を含む複素数で表される回線推定値h1(n)を算出する(ただし、nは無線フレーム番号を表す自然数)。そして、当該第n番目の無線フレーム内に含まれる離散時刻kにおける制御データまたはユーザ個別データyn(k)に対し、算出された回線推定値h1(n)を無線フレーム内で一定とし、(数1)のように回線補償を行う。ここで、第1の回線補償手段5による回線補償後の信号をzn(k)として表す。これにより、無線フレーム内で伝搬路の変動が比較的緩やかな場合、第1の回線補償手段5による回線補償後の信号は、伝搬路のフェージングによる変動が補償されたものとなり、送信時の信号振幅レベルを再現することができる。
Figure 0004922677
インピーダンス制御適正度検出手段7は、インピーダンス制御手段8によるインピーダンス自動整合動作が適正であるかを表すインピーダンス適正度を検出する。インピーダンス制御適性度は、第1の回線補償手段5により、伝搬路におけるフェージング変動が補償されたものとして、第1の回線補償手段5の出力信号zn(k)を用いて、インピーダンス制御適性度を検出する。ここで、インピーダンス制御適性度としては、zn(k)の振幅または電力値を用いる。
インピーダンス制御手段8は、インピーダンス制御適性度に基づきインピーダンス可変手段2におけるインピーダンス値を変化させ、アンテナと無線部3との間のインピーダンス整合を行う。
図3はインピーダンス制御手段8における制御手順を示すフロー図である。以下、図3を用いてその動作説明を行う。
まず、インピーダンス制御手段8は、インピーダンス可変手段2におけるインピーダンス値を初期値に設定する(ステップS20)。初期値としては、例えば通話状態などの人体近接時において最適な利得が得られるインピーダンス値に設定しておくことが望ましい。すなわち、人体、かばん、机などの想定される障害物に対して所定の間隔で配置された場合に、最も不整合損失が少なくなるように、予め調整されたインピーダンス値に設定しておく。また、所定の間隔の一例として、接触状態である0mmや、非接触状態である5mm、10mm、50mmなどが考えられるが、これに限定されるものではない。この場合、人体が近づいていることが明らかな場合に、そのインピーダンス自動整合のための収束速度を高める効果がある。あるいは、人体などが近接していない自由空間の条件で、使用するアンテナとの最適な整合状態が得られるインピーダンス値に設定しても良い。
次に、無線通信装置の動作状況を監視する(ステップS21)。動作状況としては、通話期間中、iモードなどのインターネット接続中といった、人体が近接していることが明らかな、端末装置に固有な条件を用いることが望ましい。そのため、例えば、人体接触の検出、受信信号強度の低下検出、通話状態の検出などから一つあるいは複数の組合せ条件を用いる。人体接触、受信信号強度の低下、通話状態のいずれか一つまたは複数の組合せ条件が合致した場合、インピーダンス制御モードに移行する(ステップS22)。検出されない場合は、引き続きステップS21で動作状況を監視する。
次に、インピーダンス制御モードの動作を説明する。なお、以下では、フレーム同期が予め確立した後の動作を示す。インピーダンス制御手段8は、無線フレームに同期した動作を行う。すなわち、無線フレーム毎に、アンテナで受信される高周波信号段で、初期の回線推定用のパイロット信号が受信されるタイミングまで待つ(ステップS23)。初期の回線推定用のパイロット信号が受信された後に、インピーダンス制御手段8はインピーダンス可変手段2におけるインピーダンスの調整を開始する(ステップS24)。インピーダンス可変手段2におけるインピーダンス調整後、所定時間(当該高周波信号が複素ベースバンド信号として観測されるまでの時間)の経過後のタイミングにおけるインピーダンス制御適性度検出手段の出力値を検出する(ステップS25)。そして、インピーダンス自動整合のための所定の制御アルゴリズムにおける評価関数を計算し、次回のインピーダンス変化値を算出する(ステップS26)。算出された評価関数値が所定の収束条件を満たしているかを判定し(ステップS27)、収束条件を満たさない場合は、動作状況を再度確認し(ステップS28)、インピーダンス制御モードの条件が引き続き満たされる場合はステップS23に移り、以下同様に繰り返し処理を行う。一方、インピーダンス制御モードの条件を満たさなくなった場合は、インピーダンス制御モードから抜け、ステップS20に復帰する。
ステップS27において、収束条件を満たす場合は、インピーダンス制御モードにおいてインピーダンス整合が完了したものとみなし、そのインピーダンス値を保持しつつ(ステップS29)、動作状況を確認し(ステップS30)、インピーダンス制御モードの条件が引き続き満たされる場合はそのインピーダンス値の保持を続け、インピーダンス制御モードの条件を満たさなくなった場合は、インピーダンス制御モードから抜けステップS20に復帰する。
ここで、インピーダンス自動整合の制御アルゴリズムは、例えば、前出の非特許文献1に開示されているような最急降下法に基づく手法などの適用が可能であり、これによりアンテナ1とのインピーダンス不整合損を低減することが可能である。
なお、上述のステップS25において、インピーダンス可変手段2におけるインピーダンス調整後、所定時間の経過後のタイミングにおけるインピーダンス制御適性度検出手段による出力値を検出するが、この際、インピーダンス制御適性度検出手段の出力値を異なるタイミングで複数回の検出し、その平均値を検出値としても良い。この場合、受信信号に含まれる雑音の影響及び残留する伝搬路のフェージング変動の影響を低減した検出を行うことができ、インピーダンス自動整合の収束動作の安定化を図ることができる。
また、上述したインピーダンス制御モードでは、無線フレームあるいは無線スロット単位で、1回のインピーダンス調整動作を行っている。つまり、初期の回線推定用パイロットによる回線補償後の時間的に近接したタイミングで、インピーダンス調整制御を行うことで、フェージング変動の影響を排除でき、より正確にインピーダンス制御に起因する変動を検出できる。一方、無線フレームあるいは無線スロットに、所定時間間隔毎に複数回のインピーダンス調整動作を行っても良い。
図4は、インピーダンス制御手段8における別の制御手順を示すフロー図である。図3と異なる部分は、ステップS27で算出された評価関数値が所定の収束条件を満たしているかを判定し、収束条件を満たさない場合は、動作状況を再度確認し(ステップS31)、インピーダンス制御モードの条件が引き続き満たされる場合に、ステップS23に戻るのではなく、ステップS24に戻り、引き続きインピーダンス制御を行う点である。これにより無線フレームあるいは無線スロットに、所定時間間隔毎に複数回のインピーダンス調整動作が可能となり、収束までに要する時間を短縮することができる効果を有する。ただし、伝搬路のフェージング変動状況が激しい場合は、無線フレームまたは無線スロット内の時間経過が経つほど、フェージング変動が重畳される確率が高くなり、インピーダンス制御に起因する変動を検出する精度が劣化する可能性がある。そのため、ドップラー周波数など伝搬路の変動状況を検出し、無線フレームあるいは無線スロット単位で行うインピーダンス調整動作の回数を変更する構成でも良い。この場合、変動が緩やかであるほど、インピーダンス調整動作の回数を増やす方法の適用が可能であり、伝搬状況に応じて、インピーダンス制御に起因する変動の検出の高精度化と、インピーダンス自動整合の制御アルゴリズム収束時間の短縮化との両立が図れる。
なお、ステップS24のインピーダンス調整において、変更するインピーダンス値によっては、利得が劣化する可能性があるため、その影響を最小限にするため、インピーダンスを所定の時間変化させた後、変化させる前のインピーダンス値に戻す処理を行っても良い。この場合、インピーダンスを変化させる時間は、インピーダンス制御適性度検出において安定的な検出ができる時間間隔に設定する。
また、変更したインピーダンス値により評価関数の算出を行い、整合状況が改善されたと判断された場合には、次回のインピーダンス制御においては、そのインピーダンス値を固定的に用いる制御を加えても良い。これにより、収束の途中であっても、改善されたインピーダンス整合状況となり、受信品質の向上に寄与することができる。
なお、受信信号強度を記憶手段に保持し、次回以降のインピーダンス制御適用時の受信信号強度と比較し、受信信号強度の大きい方の受信信号強度情報とそのインピーダンス整合情報とを改めて記憶手段に保持することにより、インピーダンス制御適用時におけるアンテナ利得劣化を防止することが可能となる。この場合、受信信号強度は1回の信号もしくは数回の平均値を用いることが可能である。
また、収束後のインピーダンス値を保持し、次回のインピーダンス制御モードにおける初期値としてもよい。これにより、インピーダンス不整合状況が類似状況であった場合、インピーダンス自動整合の収束までに要する時間を短縮することができる。
なお、人体近接時にインピーダンス整合状態が劣化することから、通話ボタンなど無線通信装置のボタンやインターネット接続ボタンと連動してインピーダンス制御モードを動作させることが望ましい。この場合、人体の動きは通信速度に比べて低速であることから、インピーダンス制御モードの適用間隔を数秒に1回程度にすることで、回路における消費電流を少なくすることが可能となる。この場合、終了ボタンを押してから所定期間の間は人体が近接しているとみなして、インピーダンス制御モードを継続することが望ましい。所定の期間として例えば、10秒、30秒や1分といった時間が考えられるが、これに限定されるものではない。
なお、第1の回線補償手段5による回線補償後の信号zn(k)を用いて、インピーダンス制御手段8の動作と連動したタイミングで、インピーダンス制御適性度を検出(zn(k)の振幅または電力値算出)しても良い。これによりインピーダンス制御適性度検出手段7を常時動作させる必要がなくなり、間欠動作が可能となり、消費電力の低減に効果を有する。
一方、図1において、第2の回線補償手段6は、初期回線推定用及びトラッキング用のパイロット信号を用いて、無線フレームあるいは無線スロット内で、回線推定値を逐次更新させて回線補償を行う。回線推定値のトラッキングは、線形補間、ナイキストの内挿方式、ガウスの内挿方式、Lagrangeの内挿方式などの適用が可能である。本実施の形態では、このような公知の技術を適用しても、発明の内容がなんら損なわれるものではないので、ここでは公知技術を使用するものとして詳細な説明を省く。
第2の回線補償手段6により回線補償された第n番目の無線フレームにおける離散時刻kの信号Un(k)は、(数2)に示される。離散時刻kにおける制御データまたはユーザ個別データyn(k)に対し、回線推定値のトラッキング演算の結果、算出された離散時刻kにおける回線推定値h2(n、k)を用いて回線補償を行う。なお、パイロット信号を含まないデータに対しは、判定帰還されたデータを用いて回線推定値を算出し、回線推定値のトラッキングに用いても良い。
Figure 0004922677
復調部9は、第2の回線補償手段6により、フェージング変動及びアンテナ1とのインピーダンス整合に起因する回線変動が補償された信号を用いて復調動作を行う。すなわち、図示されていないシンボル判定器により、シンボルデータをビットでデータに変換し、インターリーブされたデータを元のビット列に変換し、パンクチャ処理された場合はデパンクチャ処理を施し、チャネル符号化されたデータに対し、誤り訂正復号器により復号処理を行い送信信号の再生処理を行う。
以上の動作により、無線フレーム内(あるいは無線スロット内)での回線変動のトラッキングが可能となり、インピーダンス可変手段2において、インピーダンスを調整した場合の回線変動が含まれる場合も、第2の回線補償手段6によるトラッキング動作により受信品質への影響を低減することが可能となる。
また、本実施の形態において、複数の無線通信装置と多元接続している場合、第1の回線補償手段5または第2の回線補償手段6が回線補償を行うのは、自局宛ての無線フレームあるいは無線スロットでなく、他の受信装置宛ての無線フレームあるいは無線スロットを用いてもかまわない。これにより、自局宛てだけでなく、他の受信装置宛ての無線フレームあるいは無線スロットを用いることができ、最適な整合状態に到達時間を短縮化できる効果が得られる。
また、本実施の形態において、第2の回線補償手段6は必ずしも必須ではなく、第1の回線補償手段5の出力を、復調部9で用いるようにしてもよい。その場合には、インピーダンス可変手段2によるインピーダンスを調整による特性劣化が十分小さくなるように、インピーダンス制御量を制限する。これにより最適な整合状態への到達時間は長くなるが、受信品質への影響を抑えることができる。
(第2の実施の形態)
図5は、本発明の第2の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の無線通信装置は、アンテナ1と、インピーダンス可変手段2と、無線部3と、パイロット信号抽出手段4と、第1の回線補償手段5と、インピーダンス制御適正度検出手段7と、インピーダンス制御手段8と、復調部9とを有している。第1の実施の形態では図2に示すように無線フレームまたは無線スロットに、トラッキング用のパイロット信号23が含まれていることを前提にしたが、本実施の形態においては、トラッキング用のパイロット信号が含まれていない場合、あるいはそれを利用しない場合の実施の形態となる。
インピーダンス制御手段8は、第1の実施の形態で示した図3と同様な手順で動作するが、異なるのはステップS24のインピーダンス調整において、インピーダンスを所定の時間変化させた後、変化させる前のインピーダンス値に戻す処理を行う。この場合、インピーダンスを変化させる時間は、インピーダンス制御適性度検出において安定的な検出ができる時間に設定する。これにより、無線フレームまたは無線スロットにおいて、間欠的に回数制限されたインピーダンス調整動作となる。
図6は、インピーダンス制御手段8における制御動作タイミングを示す模式図である。無線フレームの先頭の到来タイミングを基準(時刻t=0)とした場合、プリアンブルにおけるパイロット信号22の期間Tpの経過後の時刻t=Tp+T1(ただし、T1>0)に、インピーダンス制御手段8は、所定のインピーダンス自動整合アルゴリズムに従いインピーダンス可変手段2におけるインピーダンスをd(t)だけ、所定期間Ts内に渡り変化させる。これにより、インピーダンス可変手段2におけるインピーダンスDは、初期のインピーダンス値をd0とした場合、D=d0+d(t)となる。所定期間Tsが経過後の時刻t=Tp+T1+Ts以降は、インピーダンス値に戻す。次に、インピーダンス制御手段8に入力されている、インピーダンス制御適性度検出手段において検出されたインピーダンス制御適性度を、時刻t=Tp+T1+Td〜時刻t=Tp+T1+Td+Tq内で検出する(ただし、Tq≦Ts)。以上の動作を以降のフレームに対し同様に繰り返す。
復調部9は、第1の回線補償手段5の出力を用いて、復調動作を行う。
以上の動作により、無線フレームまたは無線スロットにおいてインピーダンス調整制御を間欠的に回数制限して行うことできる。これにより、1)インピーダンスの変化により回線変動が生じても、無線フレームまたは無線スロットにおいて、それが占める割合は、十分短い期間であること、また、2)回線変動が生じる箇所がブロック的に集中して生じるが、インターリーブを施しているため、逆インターリーブ後には回線変動を受けた箇所は分散され、誤り訂正符号が施されている受信信号は、誤り訂正復号器の復号処理により誤り訂正符号が有効に働き、受信品質劣化の影響が低減されるという効果が得られる。
なお、本実施の形態において、インピーダンス制御手段8は、無線フレームまたは無線スロットにおいて、1回のインピーダンス制御を行うが、誤り訂正能力が十分に高い場合、さらにその回数を増やしても良い。すなわち、フレーム内で所定の時間間隔毎にインピーダンス調整制御及びインピーダンス制御適正度検出動作を同様に繰り返す。これにより、インピーダンス自動整合に要する収束時間を短縮することが可能となり、受信品質の改善に効果的である。
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態においては、シングルキャリア伝送におけるインピーダンス制御の動作を説明したが、本実施の形態においては、OFDMのようなマルチキャリア伝送への適用時の動作について説明する。
図7は、本実施の形態において、OFDM伝送を用いる無線通信装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の無線通信装置は、アンテナ1と、インピーダンス可変手段2と、無線部3と、サブキャリア信号抽出部70と、パイロット信号抽出手段4−1〜S、第1の回線補償手段5−1〜S、第2の回線補償手段6−1〜S、インピーダンス制御適正度検出手段7−1〜Sを有する複数のサブキャリア処理部72−1〜Sと、インピーダンス制御手段74と、復調部73とを有している。
無線部3の出力が得られるまでは、第1の実施の形態と同様であり、その動作説明を省略する。サブキャリア信号抽出部70は、送信時に付加されたガードインターバル期間を取り除いた時間窓を用いて高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)処理を行うことで、サブキャリア毎の複素ベースバンド信号71−1〜Sを抽出し、サブキャリア毎に設けられたサブキャリア処理部72−1〜S(Sは自然数)に出力する。なお、本実施の形態では、サブキャリア数をS個とする。
それぞれのサブキャリア信号71−1〜Sに対し、それぞれ設けられたパイロット信号抽出手段4−1〜S、第1の回線補償手段5−1〜S、第2の回線補償手段6−1〜S、及びインピーダンス制御適正度検出手段7−1〜Sは、第1の実施の形態と同様な動作を行う。復調部73は、第2の回線補償手段6−1〜Sの出力を用いて、復調動作を行う。インピーダンス制御手段74は、S個のインピーダンス制御適正度検出手段7の出力であるインピーダンス制御適性度を入力とする。
インピーダンス制御手段74は、第1の実施の形態において説明した制御動作を同様に行うが、図3のステップS25における検出方法が異なる。すなわち、第m番目インピーダンス制御適正度検出手段7−mにおける離散時刻kのインピーダンス制御適性度をQ(k、m)とすると(1≦m≦S)、インピーダンス制御手段74は、(数3)で示すように、それらの平均値であるQm(k)を改めてインピーダンス制御適性度として用いる。インピーダンス制御手段74は、インピーダンス制御適性度Qm(k)を用いて、第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態の動作と同様の動作を行う。
Figure 0004922677
以上、本実施の形態により、第1の実施の形態の効果に加え、サブキャリア伝送時においても、インピーダンス自動整合による制御動作が可能となる。この場合、複数のサブキャリアに対し、インピーダンス制御適性度検出手段7−1〜Sを設け、それらの出力を平均したものをインピーダンス制御のための適性度とする。これにより、周波数選択性フェージング環境においても、適性度の検出が安定して行うことができる。更に、インピーダンス自動整合動作も安定して動作することで、受信品質の改善に寄与することができる。
なお、図7において、サブキャリア毎の複素ベースバンド信号に対し、パイロット信号抽出手段4−1〜S、第1の回線補償手段5−1〜S、第2の回線補償手段6−1〜S、インピーダンス制御適正度検出手段7−1〜Sを設け、サブキャリア毎にインピーダンス制御適正度を検出したが、隣接するサブキャリア間は比較的相関が高いため、必ずしも全てのサブキャリアに対し、これらを設ける必要はなく。部分的に間引かれたサブキャリアを用いることも可能である。これにより、同様な効果を得られるが、同時にハードウエア規模の削減も可能となる。
(第4の実施の形態)
第1の実施の形態においては、シングルキャリア伝送におけるインピーダンス制御の動作を説明したが、本実施の形態においては、CDMAへの適用動作について説明する。図8は、本実施の形態において、CDMA伝送を用いる無線通信装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の無線通信装置は、アンテナ1と、インピーダンス可変手段2と、無線部3と、逆拡散手段80と、パイロット信号抽出手段4−1〜L、第1の回線補償手段5−1〜L、第2の回線補償手段6−1〜Lを有する複数のフィンガパス処理部82−1〜Lと、第1の合成部83と、インピーダンス制御適正度検出手段84と、インピーダンス制御手段8と、第2の合成部85と、復調部86とを有している。
無線部3の出力が得られるまでは、第1の実施の形態と同様である。逆拡散手段80は、送信時に所定の拡散符号で拡散された信号に対し、同じ拡散符号を用いて逆拡散処理を行う。
ここで、図示されていないパスサーチ手段により、到来するL個(Lは自然数)のマルチパスの到来パスタイミングが推定されているものとし、それぞれのパス到来タイミングで逆拡散処理を行うことで、フィンガパス毎の複素ベースバンド信号81−1〜Lを抽出し、フィンガパス処理部82−1〜Lに出力する。それぞれのフィンガパス信号81−1〜Lに対し、それぞれ設けられたパイロット信号抽出手段4−1〜L、第1の回線補償手段5−1〜L、及び第2の回線補償手段6−1〜Lは、第1の実施の形態と同様な動作を行う。第1の合成部83は、L個のパスフィンガ毎に設けられた第1の回線補償手段5−1〜Lの出力を加算処理する。第2の合成部85もまた同様に、L個のパスフィンガ毎に設けられた第2の回線補償手段6−1〜Lの出力を加算処理する。復調部86は、第2の合成部85の出力を用いて、復調動作を行う。
一方、インピーダンス制御適性度検出手段84は、第1の合成部83の出力に対し、インピーダンス制御適性度検出を行うことを除き、第1の実施の形態と同様な動作を行う。また、インピーダンス制御手段8も第1の実施の形態と同様な動作を行う。
以上、本実施の形態により、CDMA伝送時においても、インピーダンス自動整合による制御動作が可能となる。この場合、逆拡散処理よって得られる複数のフィンガパスに対し、それぞれ複数の第1の回線補償手段5−1〜Lを設け、全てのフィンガパスに対する、第1の回線補償手段5−1〜Lの出力を加算したものに対し、インピーダンス制御適性度検出手段84によるインピーダンス制御のための適性度とすることで、周波数選択性フェージング環境においても、適性度の検出を安定して行うことができる。それによりインピーダンス自動整合動作も安定して動作することで、受信品質の改善に寄与することができる。
(第5の実施の形態)
第1の実施の形態においては、シングルアンテナで受信する場合のインピーダンス制御の動作を説明したが、本実施の形態においては、マルチアンテナを有する場合の適用動作について説明する。
図9は、本実施の形態において、マルチアンテナを用いる無線通信装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の無線通信装置は、アンテナ1、インピーダンス可変手段2、無線部3、パイロット信号抽出手段4、第1の回線補償手段5、第2の回線補償手段6、インピーダンス制御適正度検出手段7、インピーダンス制御手段92を有する複数の受信系統部と、受信ウェイト生成部93と、受信ビーム形成部94と、復調部9とを有している。なお、図9においては、受信系統数Nrが2である場合を示すがこれに限定されず、これ以上の場合も同様に適用することが可能である。
第j番目の受信系統部91−jは、アンテナ1−j、インピ−ダンス可変手段2−j、無線部3−j、パイロット信号抽出手段4−j、第1の回線補償手段5−j、第2の回線補償手段6−j、インピ−ダンス制御適性度検出手段7−j、インピ−ダンス制御手段92−jを有し、インピ−ダンス制御手段92−j以外のそれぞれの動作は第1の実施の形態と同様であり、その説明を省略する。ここでjはNr以下の自然数である。
インピーダンス制御手段92−jは、インピーダンス制御モードの収束過程にあるか、それ以外の動作モードにあるかを後続する受信ウエイト生成部93に出力する。すなわち、図3あるいは図4におけるインピーダンス制御手段8のフローチャートにおけるステップS27において、評価関数が収束していると判断できない場合のみ収束過程にある制御フラグF(j)を「1」にセットし、それ以外の場合は制御フラグF(j)を「0」にセットする。
受信ウエイト生成部93は、受信系統数Nr個の第2の回線補償手段6−1〜Nrの出力を合成するための受信ウエイトを生成し、受信ビーム形成部94に出力する。ここで、インピーダンス制御手段92−1〜Nrからの制御フラグF(j)を基に異なる受信ウエイト生成アルゴリズムにより受信ウエイトを生成する。すなわち、制御フラグF(j)のうち、ひとつでも収束過程にあることを示す「1」が含まれる場合、最大比合成ビームウエイトを生成する。一方、制御フラグF(j)がすべて「0」である場合、すなわち、どの受信系統でもインピーダンス制御の収束過程にない場合は、最小自乗誤差規範(Minimum Mean Squared Error、以下、MMSEとする)により受信ウエイトを生成する。受信ビーム形成部94により合成された信号は復調部9に出力する。復調部9は第1の実施の形態と同様に復調動作を行う。なお、受信ウエイト生成部93と受信ビーム形成部94とを合わせて、アレー合成手段ということもある。
以上のように本実施の形態により、第1の実施の形態の効果に加え、マルチアンテナを用いた受信時においてもインピーダンス自動整合による制御動作が可能となる。この場合、受信ビーム形成部94は、受信系統のうち一つでも、インピーダンス自動整合の収束過程にある場合、受信ウエイトの生成アルゴリズムとして、最大比合成ビームを採用する。一方、受信ビーム形成部94は、すべての受信系統において、インピーダンス自動整合の収束過程にない場合、MMSEによりビームヌル形成を行う。
これにより、無線通信端末は、インピーダンス自動整合の収束過程には、インピーダンス変化による複素振幅変動が生じるが、この変動に対し性能劣化の大きなMMSEアルゴリズムを動作させることを避け、この変動に対し性能劣化の少ない最大比合成ウエイトで受信させることができる。また、無線通信端末は、収束過程にない場合に、SIR(Signal to Interference Ratio)を最適にする受信ウエイトの効果により、最大比合成ウエイトを用いるよりも、受信品質を効果的に高めることができる。以上のようにインピーダンス自動整合動作状況に応じて、受信ビーム生成アルゴリズムを変更することで、受信品質を安定に改善することができる。
以上、本発明の5つの実施の形態について、図面を参照しながら説明してきたが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、例えば、第2乃至第4のいずれかの実施の形態においても、無線通信装置が複数のアンテナ及びそれらに接続される複数の無線部を有するものであってもよい。
また、本発明の5つの実施の形態において、無線部は受信した信号を複素ベースバンド信号に変換し、出力しているが、変調方式によっては、複素ベースバンド信号以外のベースバンド信号に変換し、出力するものであってもかまわない。
また、本発明は、受信品質の向上に寄与するものであり、放送受信機における受信部への適用も同様に可能であり、本実施の形態で説明した効果が同様に得ることができる。
また、本発明の実施の形態では受信時について説明したが、これに限定されるものではなく、送信時にも同様にインピーダンス整合を可変にすることで人体、かばん、机などの障害物に無線通信端末が近接した場合の、インピーダンス不整合によるアンテナ利得劣化を改善することが期待できることはもちろんのことである。この場合、受信時に最適化したインピーダンス可変手段におけるインピーダンス値を送信時に適用することが可能である。
以下、第6〜第9の実施の形態として、状況に応じてインピーダンス制御を停止させる機能を有する無線通信装置について説明する。
(第6の実施の形態)
図10は、第6の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。本無線通信装置は、第1の実施の形態の無線通信装置の構成に加えて、受信電力レベルを検出する受信電力検出手段100と、その出力に基づき、インピーダンス制御手段8によるインピーダンス制御を停止するモードにするか、動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部101とを新たに追加した構成をとる。以下、図10を用いて、主に第1の実施の形態と異なる詳細動作について説明する。
受信電力検出手段100は、無線部3からの出力信号を基に受信電力レベルを検出する。
無線部3からの出力信号としては、1)無線部3において自動利得制御(AGC)する場合の制御信号、または、2)複素ベースバンド信号を用いる。受信電力検出手段100は、1)の場合、無線部3から、AGCの増幅利得を所定レベルよりも小さく制御する制御信号が出力された場合に受信電力レベルが高いと判定する。また、受信電力検出手段100は、2)の場合、複素ベースバンド信号に含まれる雑音電力成分と、信号電力成分の比からなるSNR(信号対雑音電力比)を検出し、それが所定値よりも高い場合に、受信電力レベルが高いと判定する。
動作モード判定部101は、受信電力検出手段100の出力に基づきインピーダンス制御手段8の動作モードを判定し、その結果をインピーダンス制御手段8に出力する。すなわち、受信電力検出手段100において、受信電力レベルが所定レベルよりも高いと判定された場合、動作モード判定部101は、インピーダンス制御手段8がインピーダンス制御モードに移行しないよう制御を行う。一方、受信電力検出手段100において、受信電力レベルが所定レベルよりも低いと判定された場合、動作モード判定部101は、インピーダンス制御手段8がインピーダンス制御モードに移行するよう制御を行う。インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御動作については、上述した第1から第5の実施の形態のいずれかと同様な動作を行うため、以下ではその説明を省略する。
以上、本実施の形態によって、受信電力レベルが所定値を超える場合、インピーダンス制御を行うことがなくなる。これにより、受信状況が所定レベルを満たすような好適な場合には、過剰なインピーダンス制御を行うことがなくなる。その結果、インピーダンス制御のための動作を停止することで、無線通信装置の消費電力の低減を行うことが可能となる。
(第7の実施の形態)
図11は、第7の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。本無線通信装置は、第1の実施の形態の無線通信装置の構成に加えて、復調部9からの出力を基に受信品質を推定する受信品質推定部103と、その出力に基づき、インピーダンス制御手段8によるインピーダンス制御を停止するモードにするか、動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部101aとを新たに追加した構成をとる。以下、図11を用いて、主に第1の実施の形態と異なる詳細動作について説明する。
受信品質推定部103は、復調部9からの出力信号を基に受信品質を推定する。受信品質推定方法として、誤り訂正復号器による復号結果の、1)送信パケットデータに含まれるCRC(巡回冗長検査、Cyclic Redundancy Check)結果、2)送信パケットデータに含まれるパリティビットの復号結果、3)ビット誤り率、パケット誤り率の所定値との比較、などを用いる。1)、2)の場合、復号結果に誤りがない場合は、受信品質が良好であると推定する。3)の場合、所定値よりも誤り率が低い場合、受信品質が良好であると推定する。
動作モード判定部101aは、受信品質推定部103の出力に基づきインピーダンス制御手段8の動作モードを判定し、その結果をインピーダンス制御手段8に出力する。すなわち、受信品質推定部103において、受信品質が所定レベルよりも良好と判定された場合、動作モード判定部101は、インピーダンス制御手段8がインピーダンス制御モードに移行しないよう制御を行う。一方、受信品質推定部103において、受信品質が所定レベルよりも低いと判定された場合、インピーダンス制御手段8がインピーダンス制御モードに移行するよう制御を行う。インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御動作については、上述した第1から第5の実施の形態のいずれかと同様な動作を行うため、以下ではその説明を省略する。
以上、本実施の形態によって、受信品質レベルが所定値を超える場合、インピーダンス制御を行うことがなくなる。これにより、受信品質が所定レベルを満たすような好適な場合には、過剰なインピーダンス制御を行うことがなくなる。その結果、インピーダンス制御のための動作を停止することで、無線通信装置の消費電力の低減を行うことが可能となる。
(第8の実施の形態)
図12は、第8の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。本無線通信装置は、第1の実施の形態の無線通信装置の構成に加えて、復調部9からの出力を基に伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ抽出部104と、その出力に基づき、インピーダンス制御手段8によるインピーダンス制御を停止するモードにするか、動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部101bとを新たに追加した構成をとる。以下、図12を用いて、主に第1の実施の形態と異なる詳細動作について説明する。
伝送パラメータ抽出部104は、復調部9からの出力信号を基に伝送パラメータを抽出する。伝送パラメータ抽出は、送信パケットデータに含まれる伝送パラメータに関する情報が含まれる部分に対する、復調部9の誤り訂正復号器による復号結果から、伝送パラメータを抽出する。また、伝送パラメータの情報として、1)多値変調数及び誤り訂正符号の符号化率、2)パケットサイズ、3)受信情報量のいずれかを用いる。
なお、受信情報量とは、特定の通信相手から一度の通信で受信するメール、画像データ、コンテンツ等の情報量のことである。
動作モード判定部101bは、伝送パラメータ抽出部104の出力に基づきインピーダンス制御手段8の動作モードを判定し、その結果をインピーダンス制御手段8に出力する。すなわち、動作モード判定部101bは、伝送パラメータ抽出部104において抽出された1)多値変調数及び符号化率、2)パケットサイズ、3)受信情報量のいずれかを用いて、以下のように動作モードを判定する。
1)多値変調数及び符号化率を用いる場合、64QAMや16QAM等の変調多値数が所定より大きい、あるいは符号化率が所定より大きい場合は、受信信号レベルが良好な環境下であると判断し、インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御モードに移行しない制御を行う。一方、BPSKやQPSK等の変調多値数が所定よりも小さい場合、あるいは、符号化率が所定値より小さい場合、受信品信号レベルが良好でない環境下であると判断し、インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御モードに移行する制御を行う。
2)パケットサイズ情報を用いる場合、送信パケットサイズが所定値より小さい場合は、インピーダンス制御動作が十分収束せずに特性改善に十分な効果が得られないと判断し、インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御モードに移行しない制御を行う。一方、パケットサイズが所定値より大きい場合は、インピーダンス制御動作が十分収束し特性改善効果を高めることができると判断し、インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御モードに移行する制御を行う。
3)受信情報量を用いる場合、受信情報量が所定値より小さい場合は、インピーダンス制御動作を行うことによる特性改善効果に比べて消費電流が増加する悪影響の方が強くなると判断し、インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御モードに移行しない制御を行う。一方、受信情報量が所定値より大きい場合は、インピーダンス制御動作が十分収束し特性改善効果を高めることができると判断し、インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御モードに移行する制御を行う。
インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御動作については、上述した第1の実施の形態から5のいずれかと同様な動作を行うため、以下ではその説明を省略する。
以上、本実施の形態によって、変調多値数が所定値を超える場合あるいは符号化率が所定より大きい場合、インピーダンス制御を行うことがなくなる。これにより、受信状況が所定レベルを満たすような好適な場合には、インピーダンス制御を行うことがなくなる。その結果、過剰なインピーダンス制御のための動作を停止することで、無線通信装置の消費電力の低減を行うことが可能となる。
また、送信パケットサイズが所定値より小さい場合、すなわち、インピーダンス制御動作が十分収束せずに特性改善に十分な効果が得られないと判断される場合、インピーダンス制御を行うことがなくなる。その結果、過剰なインピーダンス制御のための動作を停止することで、無線通信装置の消費電力の低減を行うことが可能となる。
また、受信情報量が所定値より小さい場合、すなわち、インピーダンス制御動作を行うことによる特性改善効果に比べて消費電流が増加する悪影響の方が強くなると判断される場合、インピーダンス制御を行うことがなくなる。その結果、過剰なインピーダンス制御のための動作を停止することで、無線通信装置の消費電力の低減を行うことが可能となる。
(第9の実施の形態)
図13は、第9の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図である。本無線通信装置は、第1の実施の形態の無線通信装置の構成に加えて、復調部9からの出力を基に再送制御を行う再送制御部105と、その出力に基づき、インピーダンス制御手段8によるインピーダンス制御を停止するモードにするか、動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部101cとを新たに追加した構成をとる。以下、図13を用いて、主に第1の実施の形態と異なる詳細動作について説明する。
再送制御部105は、復調部9からの出力信号を基に再送制御を行う。すなわち、再送制御部105は、復調部9における誤り訂正復号処理による送信パケットデータの復号結果が、誤りなく受信できたものかどうかを、CRC結果等を用いて判定する。そして再送制御部105は、パケットデータに誤りが生じた場合、再送要求の制御を行う。
動作モード判定部101cは、再送制御部105の出力に基づきインピーダンス制御手段8の動作モードを判定し、その結果をインピーダンス制御手段8に出力する。すなわち、動作モード判定部101cは、再送制御部105において、再送要求の制御を行わない場合は、受信信号レベルが良好な環境下であると判断し、インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御モードに移行しない制御を行う。一方、再送制御部105が再送要求の制御を行う場合、動作モード判定部101cは、受信信号レベルが良好な環境下でないと判断し、インピーダンス制御手段8におけるインピーダンス制御モードに移行する制御を行う。
以上、本実施の形態によって、再送制御部105の出力に基づきインピーダンス制御手段8の動作モードを判定制御する。これにより、再送要求の制御を行わない場合、インピーダンス制御を行うことがなくなる。その結果、過剰なインピーダンス制御のための動作を停止することで、無線通信装置の消費電力の低減を行うことが可能となる。
本発明にかかる無線通信装置は、アンテナのインピーダンスの自動整合を受信品質の劣化なく、フェージング環境においても安定的に行えるインピーダンス可変手段を有し、無線通信分野に有用である。また、放送受信装置などの用途にも適用でききる。
本発明の第1の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態における無線通信装置の受信する無線フレームの構成を示す模式図 発明の第1の実施の形態における無線通信装置のインピーダンス制御手段の制御手順を示すフロー図 本発明の第1の実施の形態における無線通信装置のインピーダンス制御手段の別の制御手順を示すフロー図 本発明の第2の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の第2の実施の形態における無線通信装置のインピーダンス制御手段の制御タイミング示す模式図 本発明の第3の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の第4の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の第5の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の第6の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の第7の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の第8の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の第9の実施の形態における無線通信装置の構成を示すブロック図
符号の説明
1 アンテナ
2 インピーダンス可変手段
3 無線部
4 パイロット信号抽出手段
5 第1の回線補償手段
6 第2の回線補償手段
7 インピーダンス制御適性度検出手段
8 インピーダンス制御手段
9 復調部
70 サブキャリア信号抽出部
72 サブキャリア処理部
80 逆拡散手段
82 フィンガパス処理部
83 第1の合成部
85 第2の合成部
91 受信系統部
93 受信ウエイト部
94 受信ビーム形成部

Claims (15)

  1. 受信系統部を備えた無線通信装置であって、
    前記受信系統部は、
    アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    インピーダンス整合情報と、前記インピーダンス整合情報に対応する受信信号強度情報とを記憶する記憶手段と、
    を備え、
    前記記憶手段に記憶された受信信号強度と、インピーダンス制御後の受信信号強度とを比較し、信号強度が大きい方のインピーダンス整合情報と、前記信号強度が大きい方のインピーダンス整合情報に対応する受信信号強度情報とを改めて前記記憶手段に記憶する無線通信装置。
  2. 受信系統部を備えた無線通信装置であって、
    前記受信系統部は、
    アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    を備え、
    前記回線補償手段は、無線フレームまたは無線スロットのプリアンブルに含まれる前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償をして、前記インピーダンス制御適正度検出手段に出力する第1の回線補償手段と、
    前記無線フレームまたは前記無線スロットのデータに含まれる前記パイロット信号を用いて回線変動をトラッキングし、前記ベースバンド信号の回線補償をして、前記復調部に出力する第2の回線補償手段と、
    を有する無線通信装置。
  3. 前記第1の回線補償手段は、前記無線フレームまたは前記無線スロット期間中は、固定の回線変動補償値を用いて回線補償を行う請求項記載の無線通信装置。
  4. 受信系統部を備えた無線通信装置であって、
    前記受信系統部は、
    アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と
    を備え、
    前記インピーダンス制御手段は、前記インピーダンス可変手段を用いて、所定期間だけ前記インピーダンスを調整し、前記所定期間後は、前記インピーダンスを前記所定期間前の状態に戻す無線通信装置。
  5. 受信系統部を備えた無線通信装置であって、
    前記受信系統部は、
    アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    受信電力を検出する受信電力検出手段と、
    前記受信電力検出手段の出力を基に、インピーダンス制御を停止するモードにするか、インピーダンス制御を動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部と、
    を備え、
    前記インピーダンス制御手段は、前記動作モード判定部の出力に応じて動作モードを切り替える無線通信装置。
  6. 受信系統部を備えた無線通信装置であって、
    前記受信系統部は、
    アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    前記復調部の出力を基に受信品質を推定する受信品質推定部と、
    前記受信品質推定部の出力を基に、インピーダンス制御を停止するモードにするか、インピーダンス制御を動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部と、
    を備え、
    前記インピーダンス制御手段は、前記動作モード判定部の出力に応じて動作モードを切り替える無線通信装置。
  7. 受信系統部を備えた無線通信装置であって、
    前記受信系統部は、
    アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    前記復調部の出力を基に伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ抽出部と、
    前記伝送パラメータ抽出部の出力を基に、インピーダンス制御を停止するモードにするか、インピーダンス制御を動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部と、
    を備え、
    前記インピーダンス制御手段は、前記動作モード判定部の出力に応じて動作モードを切り替える無線通信装置。
  8. 前記動作モード判定部は、前記伝送パラメータ抽出部の出力を基に、受信情報量が所定値よりも小さい場合は、インピーダンス制御を停止するモードとする請求項記載の無線通信装置。
  9. 受信系統部を備えた無線通信装置であって、
    前記受信系統部は、
    アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    前記復調部の出力を基に再送制御を行う再送制御部と、
    前記再送制御部の出力を基に、インピーダンス制御を停止するモードにするか、インピーダンス制御を動作させるモードにするかを判定する動作モード判定部と、
    を備え、
    前記インピーダンス制御手段は、前記動作モード判定部の出力に応じて動作モードを切り替える無線通信装置。
  10. アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号からサブキャリア毎のベースバンド信号を抽出し、出力するサブキャリア信号抽出部と、
    前記サブキャリア毎のベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記サブキャリア毎のベースバンド信号に回線補償を行う回線補償手段、
    前記サブキャリア毎の回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段、
    をそれぞれ有する複数のサブキャリア処理部と、
    前記サブキャリア毎のインピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記サブキャリア毎の回線補償手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    を備えた無線通信装置。
  11. アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号に逆拡散処理を行い、フィンガパス毎のベースバンド信号を抽出し、出力する逆拡散手段と、
    前記フィンガパス毎のベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段、前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記フィンガパス毎のベースバンド信号に回線補償を行う回線補償手段をそれぞれ有する、フィンガパスと同数のフィンガパス処理部と、
    前記フィンガパス毎の回線補償手段の出力の加算処理を行う第1の合成部と、
    前記第1の合成部の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    前記フィンガパス毎の回線補償手段の出力の加算処理を行う第2の合成部と、
    前記第2の合成部の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    を備えた無線通信装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の受信系統部を複数備え、
    前記回線補償手段の出力を重み付けて合成するアレー合成手段と、
    前記アレー合成手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    をさらに備えた無線通信装置。
  13. アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    を有する受信系統部を複数備え、
    前記回線補償手段の出力を重み付けて合成するアレー合成手段と、
    前記アレー合成手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    をさらに備え、
    前記アレー合成手段は、前記インピーダンス制御手段が、無線フレームまたは無線スロット期間中にインピーダンスを変化させる制御の有無により、アレー合成の方法を変化させる無線通信装置。
  14. アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    を有する受信系統部を複数備え、
    前記回線補償手段の出力を重み付けて合成するアレー合成手段と、
    前記アレー合成手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    をさらに備え、
    前記アレー合成手段は、前記インピーダンス制御手段が、
    無線フレームまたは無線スロット期間中にインピーダンスを変化させる制御を行う場合は、最大比合成重みを用いてアレー合成を行い、
    無線フレーム中にインピーダンスを変化させる制御を行わない場合は、ビーム及びヌルの制御を行うアレー合成手法による重みを用いてアレー合成を行う無線通信装置。
  15. アンテナにより受信した信号を、ベースバンド信号に変換し、出力する無線部と、
    前記アンテナと前記無線部との間のインピーダンスを調整するインピーダンス可変手段と、
    前記ベースバンド信号から予め既知のパイロット信号を抽出し、出力するパイロット信号抽出手段と、
    前記パイロット信号を用いてチャネル推定を行い、前記ベースバンド信号の回線補償を行う回線補償手段と、
    前記回線補償手段の出力を用いてインピーダンス制御適性度を検出するインピーダンス制御適正度検出手段と、
    前記インピーダンス制御適正度検出手段の出力を基に、前記インピーダンス可変手段のインピーダンス変化量を制御するインピーダンス制御手段と、
    を有する受信系統部を複数備え、
    前記回線補償手段の出力を重み付けて合成するアレー合成手段と、
    前記アレー合成手段の出力を用いて復調動作を行う復調部と、
    をさらに備え、
    前記アレー合成手段は、
    前記インピーダンス制御手段の出力を用いて、受信ウェイトを生成し、出力する受信ウェイト生成部と、
    前記回線補償手段の出力を、前記受信ウェイトを用いて合成する受信ビーム形成部と、
    を有する無線通信装置。
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