以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態では、ベースバンド信号とそれが有効シンボル期間遅延された信号との相関値のピーク値に基づいて、チューナブルアンテナのインピーダンスの整合を行なうデジタル受信装置に関する。
(デジタル放送受信装置の構成)
図1は、第1の実施形態に係る地上デジタルテレビ放送受信装置の構成を示す図である。
図1を参照して、この地上デジタルテレビ放送受信装置100は、チューナブルアンテナ101と、チューナブルアンテナ整合回路102と、チューナ150と、A/D(Analog/Digital)変換部104と、内挿部105と、狭帯域キャリア同期部106と、FFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)演算部107と、広帯域キャリア同期部108と、等化部109と、デインタリーブ部110と、デマッピング部111と、誤り訂正部112と、フレーム同期・TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)復号部113と、相関値算出部130と、最大値保持部114と、比較部115と、モード/ガードインターバル決定部116と、シンボル同期部117と、クロック同期部118と、第2AGC(Automatic Gain Control)部119と、アンテナ自動整合制御回路140とを備える。
チューナブルアンテナ整合回路102およびアンテナ自動整合制御回路140は、アンテナ制御装置を構成する。
チューナブルアンテナ101は、地上デジタル放送の技術規格であるISDB−T(Integrated Service Digital Broadcast-Terrestrial)にしたがったOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調された信号(以下、OFDM信号)を受信する。OFDM変調方式は、直交する多数の搬送波を変調して多重化する方式であり、マルチキャリア変調方式の一種である。このOFDM変調方式は、ガードインターバルという遅延波を吸収するための時間を設けることによって、マルチパスに強いという特徴がある。地上デジタル放送では、1個のチャンネル(帯域約5.6MHz)のOFDM信号は、13個のセグメント(1セグメントが約430kHz)からなる。
図2は、チューナ150の詳細な構成を示す図である。同図を参照して、チューナ150は、第1GCA(Gain Control Amplifier)151と、第1AGC部159と、第2GCA152と、周波数変換器153,154と、90度位相器155と、発振器156と、LPF157,158とを備える。
第1GCA151は、チューナブルアンテナ101から送られる高周波の無線周波数(RF)信号に対して第1段階の増幅を行なう。
第1AGC部159は、第1GCA151から出力される信号の振幅が一定値となるように、その利得を制御する第1ゲイン制御信号GC1(t)を第1GCA159に出力する。第1ゲイン制御信号GC1(t)の大きさは、ゲイン制御量を表わし、弱電界時ほど大きくなる。第1GCA159は、第1ゲイン制御信号GC1(t)の大きさが大きいほど、その利得を大きくする。
第2GCA152は、第2AGC部119から第2ゲイン制御信号GC2(t)を受けて、無線周波数(RF)信号に対して第2段階の増幅を行なう。第2ゲイン制御信号GC2(t)の大きさは、ゲイン制御量を表わし、弱電界時ほど大きくなる。第2GCA152は、第2ゲイン制御信号GC2(t)の大きさが大きいほど、その利得を大きくする。
発振器156は、周波数f1の信号を出力する。
90度位相器155は、発振器156から周波数がf1の信号を受けて、位相がθで周波数がf1の信号を周波数変換器153に出力し、位相が(θ+π/2)または(θ−π/2)で周波数がf1の信号を周波数変換器154に出力する。
周波数変換器153は、90度位相器155から出力される位相がθで周波数がf1の信号と、第2GCA152から出力される増幅された無線周波数(RF)の信号とをミキシングして、中間周波数(IF)のI軸成分のベースバンド信号を出力する。
周波数変換器154は、90度位相器155から出力される位相が(θ+π/2)または(θ−π/2)で周波数がf1の信号と、第2GCA152から出力される増幅された無線周波数(RF)の信号とをミキシングして、中間周波数(IF)のQ軸成分のベースバンド信号を出力する。
LPF157は、I軸成分のベースバンド信号の低周波成分を抽出して、A/D変換部104へ出力する。
LPF158は、Q軸成分のベースバンド信号の低周波成分を抽出して、A/D変換部104へ出力する。
発振器156が発振する信号の周波数f1は、ユーザが選択したチャンネルの13個のセグメントが抽出できるように調整されている。また、LPF157およびLPF158は、13個のセグメントが抽出できるように通過帯域が設定されている。
チューナブルアンテナ整合回路102は、可変容量コンデンサを含み、与えられる制御電圧によって可変容量コンデンサの容量が変化することによって、アンテナ全体(チューナブルアンテナ101とチューナブルアンテナ整合回路102)の周波数特性が変化する。これによって、人体が接近することなどによって、アンテナの周囲環境が変化したときでも、適切な制御電圧をインピーダンス整合回路に与えれば、その周囲環境に応じて周波数特性を変化させることができ、良好な受信特性を維持できる。適切な制御電圧の調整は、後述するアンテナ自動整合制御回路140によって行なわれる。
図3(a)は、1フレーム期間のOFDM信号の構成を示す。同図に示すように、204シンボルで1フレームが構成される。1シンボル期間は、有効シンボル期間と、その直前のガードインターバル期間で構成される。有効シンボル期間には、映像または音声信号と、複数個のTMCC信号が配置される。
図3(b)は、1シンボル期間のOFDM信号の構成を示す。
ガードインターバルの期間の信号は、有効シンボル期間の信号の最後の部分をコピーしたものである。このようなガードインターバル期間を設けることによって、以前のシンボルの反射波の遅延時間がガードインターバルの期間内であれば、以前のシンボルからの干渉を防止することができる。
再び、図1を参照して、A/D変換部104は、アナログのベースバンドのOFDM信号をデジタル値に変換する。
内挿部105は、A/D変換部104から出力されるベースバンドOFDM信号を用いて、クロック同期部118から出力されるクロックのタイミングにおけるベースバンドのOFDM信号の値を求めて、それを出力する。
狭帯域キャリア同期部106は、相関値算出部130によって得られた相関値を用いて、内挿部105から出力される信号のキャリア間隔内のキャリア同期(周波数同期)を行なう。
FFT演算部107は、ベースバンドのOFDM信号をシンボル単位でその有効シンボル期間のみをFFT演算することによってOFDM復調、つまり時間軸上の信号を周波数軸上の信号に変換する。
広帯域キャリア同期部108は、FFT演算部107から出力される信号のキャリア間隔単位のキャリア同期(周波数同期)を行なう。
フレーム同期・TMCC復号部113は、204個のシンボルからなるフレームの同期を確立するとともに、伝送パラメータを表わす制御信号であるTMCCを復号する。
等化部109は、周波数軸上である規則で埋込まれたパイロット信号を利用して伝送路の特性を推定し、推定した特性で広帯域キャリア同期部108から出力される信号の波形を等化(補正)する。
デインタリーブ部110は、TMCC信号にしたがって、送信側で耐フェージング用に施されたインタリーブがもとにもどされる。
デマッピング部111は、TMCC信号にしたがって、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、またはQPSK(Quaternary Phase Shift Keying)などのデマッピング処理を行なう。
誤り訂正部112は、TMCC信号にしたがって、ビタビ復号とリードソロモン復号による誤り訂正を行い、TSP(Transport Stream Packet)を生成する。TSPは、図示しないデコーダで復号化され、復号化された映像および音声がテレビに表示される。
第2AGC部119は、狭帯域キャリア同期部106から出力される信号を受けて、その信号の電力(I軸成分の信号の2乗とQ軸成分の信号の2乗との和)の大きさが一定値となるように、その利得を制御する第2ゲイン制御信号GC2(t)を第2GCA152に出力する。
相関値算出部130は、モード/ガードインターバルごとに相関値算出回路130aを含む。各相関値算出回路130aは、並列に動作する。各相関値算出回路130aは、それに固有のモードおよびガードインターバルにしたがって、相関値を算出する。なお、モードが異なると、キャリア間隔、シンボル長、およびキャリア数のうち少なくとも1つが異なる。
(相関値算出回路130aの構成)
図4は、モード/ガードインターバルごとの相関値算出回路130aの構成を示す図である。
図4を参照して、この相関値算出回路130aは、遅延部131と、共役複素部132と、乗算器133と、移動平均部134とを含む。
遅延部131は、狭帯域キャリア同期部106から出力される信号X(t)を有効シンボル期間だけ遅延させた遅延信号DX(t)を出力する。
共役複素部132は、遅延信号DX(t)の複素共役である複素共役遅延信号DX′(t)を出力する。
乗算器133は、信号X(t)と、共役複素部132から出力される複素共役遅延信号DX′(t)とを複素乗算し、乗算信号{X(t)×DX′(t)}を出力する。
移動平均部134は、乗算器133から出力される乗算信号{X(t)×DX′(t)}のガードインターバルの期間幅に相当するN個のサンプルの移動平均、つまり最新のN個の乗算信号{X(t)×DX′(t)}の平均値を算出して、算出結果を相関値R(t)として出力する。
図5は、信号X(t)と、遅延信号DX(t)と、相関値R(t)の時間変化を表わす図である。
同図に示すように、遅延信号DX(t)は、信号X(t)に対して有効シンボル期間だけ遅延している。それにより、信号X(t)の有効シンボル期間の最後(これは、遅延信号DX(t)のガードインターバル期間の最後と等しい)の時点で、相関値R(t)は、三角波信号のピーク値を示す。
この三角波信号のピーク値は、その値が高いときには、CNR(Carrier to Noise Ratio)が大きく、その値が小さいときには、CNRが小さいという特性が実験により確かめられている。また、この三角波信号のピーク値は、BERなどと違って時間を要することなく短時間で取得することができる。さらに、この三角波信号のピーク値は、CNRを精度よく近似できる指標としても良好である。
再び、図1を参照して、最大値保持部114は、各相関値算出回路130aから出力される相関値の最大値を保持して、それらを比較部115に出力する。
比較部115は、各最大値の中で最大の値を特定し、特定した最大の値が所定の閾値を超えるか否かを調べて、比較結果をモード/ガードインターバル決定部116に出力する。
モード/ガードインターバル決定部116は、比較結果が特定した最大の値が所定の閾値を超えていることを表わす場合には、その最大の値に対応する相関値算出回路を特定し、その相関値算出回路が相関値の算出のために用いたモードおよびガードインターバルを表わすモード/ガードインターバル信号を出力する。モード/ガードインターバル決定部116は、特定した最大の値が所定の閾値を越えることを示す比較結果を受けるまでは、モード/ガードインターバル信号を出力しない。
シンボル同期部117は、モード/ガードインターバル信号に基づいて、FFT演算部107でのFFTの窓位置の決定、いわゆるシンボル同期を行なう。
クロック同期部118は、モード信号/ガードインターバル信号に基づいて、内挿部105において、クロック同期を行なう。
アンテナ自動整合制御回路140は、モード/ガードインターバル決定部116からモード/ガードインターバル信号を受けて、相関値算出部130から出力される複数個の相関値のうち、そのモード/ガードインターバル信号に対応する相関値算出回路からの相関値を用いて、チューナブルアンテナ101内のインピーダンス整合回路を制御するための制御電圧を求める。
(アンテナ自動整合制御回路140の構成)
図6は、アンテナ自動整合制御回路140の構成を示す図である。
図6を参照して、このアンテナ自動整合制御回路140は、選択部199と、ピーク特定部141と、LPF(Low Pass Filter)142と、制御電圧調整部143と、D/A変換部144とを含む。
選択部199は、相関値算出部130から出力される複数個の相関値R(t)のうち、モード/ガードインターバル信号に対応する相関値算出回路からの相関値R(t)を相関値Rs(t)として選択する。
ピーク特定部141は、モード信号およびガードインターバル信号に基づいて、選択した相関値Rs(t)の1シンボル期間ごとにピーク値P′(k)を特定して、それを保持する。図5の最下部は、ピーク値P′(k)の時間変化を示す。ここで、1シンボル期間は、Nc個のクロックからなるとするものとする。
LPF142は、ピーク値P′(k)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるピーク値信号P(t)を出力する。
制御電圧調整部143は、調整期間ごとに制御電圧Vを調整する。ここで、1調整期間は、M個(Mは1以上の整数、たとえば100)のシンボル期間からなるものとする。
制御電圧調整部143は、低周波成分からなるピーク値信号P(t)が所定の閾値(=閾値1)を超えるときには、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧Vを変化させない。これは、ピーク値信号P(t)が所定の閾値(=閾値1)を超えるときには、CNRが高いためアンテナのインピーダンスを制御する必要がないので、省電力化のため不必要な制御を回避するためである。
一方、制御電圧調整部143は、ピーク値信号P(t)が所定の閾値(=閾値1)以下のときには、ピーク値信号P(t)と参照値REFとの絶対誤差eを算出し、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。
D/A変換部144は、デジタル値である制御電圧Vをアナログの制御電圧vに変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。
(アンテナ自動整合の制御動作)
次に、アンテナ自動整合の制御動作を説明する。
図7は、第1の実施形態におけるアンテナ自動整合処理の手順を示すフローチャートである。
図7を参照して、まず、制御電圧調整部143は、調節期間の番号nを1とする(ステップS201)。
制御電圧調整部143は、初期値Aを第1番目の調節期間の制御電圧V(1)とし、D/A変換部144に出力する。D/A変換部144は、デジタル値である制御電圧V(1)をアナログの制御電圧v(1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS202)。
相関値算出部130の各相関値算出回路130aは、t={(n−1)×M×Nc+1}〜{n×M×Nc}について、狭帯域キャリア同期部106から出力される信号X(t)と、X(t)を有効シンボル期間だけ遅延させた遅延信号DX(t)との相関値R(t)を算出する。ここで、Mは1調整期間内のシンボル期間の数であり、Ncは1シンボル期間内のクロックの数である(ステップS203)。
選択部199は、相関値算出部130から出力される複数個の相関値R(t)のうち、モード/ガードインターバル信号に対応する相関値算出回路からの相関値R(t)を相関値Rs(t)として選択する。
ピーク特定部141は、モード信号およびガードインターバル信号に基づいて、k={(n−1)×M+1}〜{n×M}について、相関値Rs(t)の第k番目のシンボル期間のピーク値P′(k)を特定して、それを保持する(ステップS204)。
LPF142は、ピーク値P′(k)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、ピーク値信号P(t)を出力する(ステップS205)。
制御電圧調整部143は、tn={n×M×Nc}(tnは、第{n×M}シンボル期間の最後のクロックの時刻を表わす)において、ピーク値信号P(tn)が所定の閾値(=閾値1)以下かどうかを調べる(ステップS206)。
制御電圧調整部143は、ピーク値信号P(tn)が所定の閾値(=閾値1)を超えるときには(ステップS206でNOのとき)、制御電圧Vの調整は行なわず、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を1つ前の調整期間の制御電圧V(n)と同じとする(ステップS207)。
制御電圧調整部143は、ピーク値信号P(tn)が所定の閾値(=閾値1)以下のときには(ステップS206でYESのとき)、ピーク値信号P(tn)と参照値REFとの絶対誤差e(n)を算出する。ここで、参照値REFとしては、たとえばピーク値信号Pの取り得る最大の値を用いる(ステップS208)。
制御電圧調整部143は、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。すなわち、制御電圧電圧調整部143は、次の式(1)〜(3)にしたがって、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を算出する(ステップS209)。
dE=e(n)−e(n−1) ・・・ (1)
dV=V(n)−V(n−1) ・・・ (2)
V(n+1)=V(n)−β×(dE/dV) ・・・ (3)
ただし、βは定数である。
D/A変換部144は、デジタル値である制御電圧V(n+1)をアナログの制御電圧v(n+1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(n+1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS210)。
デジタル受信装置100の電源がオフとなり、アンテナの自動整合処理が終了となるまで(ステップS211でYES)、調整期間の番号nを1ずつインクリメントして(ステップS212)、上述のステップS203〜S212の処理が繰返される。
以上のように、本実施の形態に係るデジタル受信装置によれば、人体の接近などによってチューナブルアンテナ101のインピーダンスに不整合が発生し、実際の周波数特性が図23の(2)から(1)に示すように変化し、実際の周波数特性(1)と所望の周波数特性(2)とが不一致の状態になっても、実際の周波数特性が(2)になるように、制御電圧をV2に調整することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態のアンテナ自動整合制御回路に含まれる制御電圧調整部143が第1の実施形態のものと異なる。ここでは、第2の実施形態の制御電圧調整部を制御電圧調整部143aと記す。
制御電圧調整部143aは、ピーク値信号P(t)が所定の閾値(=閾値2)を超えるときには、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧Vを変化させない。これは、ピーク値信号P(t)が所定の閾値(=閾値2)を超えるときには、CNRが高いためアンテナのインピーダンスを制御する必要がないので、省電力化のため不必要な制御を回避するためである。
一方、制御電圧調整部143aは、ピーク値信号P(t)が所定の閾値(=閾値2)以下のときには、ピーク値信号P(t)と参照値REFとの絶対誤差eを算出し、前回の絶対誤差eの大きさと今回の絶対誤差の大きさにしたがって制御電圧を変化させる方向を決めることによって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。
(アンテナ自動整合の制御動作)
図8は、第2の実施形態におけるアンテナ自動整合処理の手順を示すフローチャートである。
図8を参照して、まず、制御電圧調整部143aは、調整期間の番号nを1とする(ステップS301)。
制御電圧調整部143aは、初期値Aを第1番目の調整期間の制御電圧V(1)とし、D/A変換部144に出力する。D/A変換部144は、デジタル値である制御電圧V(1)をアナログの制御電圧v(1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS302)。
相関値算出部130の各相関値算出回路130aは、t={(n−1)×M×Nc+1}〜{n×M×Nc}について、狭帯域キャリア同期部106から出力される信号X(t)と、X(t)を有効シンボル期間だけ遅延させた遅延信号DX(t)との相関値R(t)を算出する。ここで、Mは1調整期間内のシンボル期間の数であり、Ncは1シンボル期間内のクロックの数である(ステップS303)。
選択部199は、相関値算出部130から出力される複数個の相関値R(t)のうち、モード/ガードインターバル信号に対応する相関値算出回路からの相関値R(t)を相関値Rs(t)として選択する。
ピーク特定部141は、モード信号およびガードインターバル信号に基づいて、k={(n−1)×M+1}〜{n×M}について、相関値Rs(t)の第k番目のシンボル期間のピーク値P′(k)を特定して、それを保持する(ステップS304)。
LPF142は、ピーク値P′(k)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、ピーク値信号P(t)を出力する(ステップS305)。
制御電圧調整部143aは、tn={n×M×Nc}(tnは、第{n×M}シンボル期間の最後のクロックの時刻を表わす)において、ピーク値信号P(tn)が所定の閾値(=閾値2)以下かどうかを調べる(ステップS306)。
制御電圧調整部143aは、ピーク値信号P(tn)が所定の閾値(=閾値2)を超えるときには(ステップS306でNOのとき)、そのときのCNRが大きいためインピーダンスの整合をとる必要がないと判断し、今回の制御方向をホールドに設定する(ステップS312)。
制御電圧調整部143aは、ピーク値信号P(tn)が所定の閾値(=閾値2)以下のときには(ステップS306でYESのとき)、ピーク値信号P(tn)と参照値REFとの絶対誤差e(n)を算出する。ここで、参照値REFとして、たとえばピーク値信号Pの取り得る最大の値を用いる(ステップS307)。
制御電圧調整部143aは、第n番目の調整期間の絶対誤差e(n)が第(n−1)番目の調整期間の絶対誤差e(n−1)と等しいときには(ステップS308でYESのとき)、適切な値に収束していると判断し、今回の制御方向をホールドに設定する(ステップS312)。
制御電圧調整部143aは、第n番目の調整期間の絶対誤差e(n)が第(n−1)番目の調整期間の絶対誤差e(n−1)よりも大きいときには(ステップS308でNO、かつステップS309でNOのとき)、前回の制御の方向が正しくない方向であると判断し、今回の制御方向を前回の制御方向と反対方向に設定する(ステップS310)。
制御電圧調整部143aは、第n番目の調整期間の絶対誤差e(n)が第(n−1)番目の調整期間の絶対誤差e(n−1)よりも小さいときには(ステップS308でNO、かつステップS309でYESのとき)、前回の制御の方向が正しい方向であると判断し、今回の制御方向を前回の制御方向と同一方向に設定する(ステップS311)。
制御電圧調整部143aは、今回の制御方向が正方向であれば(ステップS313でYESのとき)、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を{V(n)+α}に調整する。ここでαは定数である(ステップS314)。
制御電圧調整部143aは、今回の制御方向が負方向であれば(ステップS313でNO、かつステップS315でYESのとき)、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を{V(n)−α}に調整する。ここでαは定数である(ステップS316)。
制御電圧調整部143aは、今回の制御方向がホールドであれば(ステップS313でNO、かつステップS315でNOのとき)、制御電圧Vの調整を行なわずに、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を第n番目の調整期間の制御電圧V(n)と同一とする(ステップS317)。
D/A変換部144は、デジタル値である制御電圧V(n+1)をアナログの制御電圧v(n+1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(n+1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS318)。
デジタル受信装置200の電源がオフとなり、アンテナの自動整合処理が終了となるまで(ステップS319でYES)、調整期間の番号nを1ずつインクリメントして(ステップS320)、上述のステップS303〜S320の処理が繰返される。
以上のように、本実施の形態に係るデジタル受信装置によれば、第1の実施形態と同様に、人体の接近などによってアンテナの周囲環境が変化し、アンテナのインピーダンスの不整合が発生し、実際の周波数特性が変化し、実際の周波数特性と所望の周波数特性とが不一致になった場合でも、実際の周波数特性と所望の周波数特性が一致するように、制御電圧を調整することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、ゲイン制御信号に基づいて、チューナブルアンテナのインピーダンスの整合を行なうデジタル受信装置に関する。
(デジタル放送受信装置の構成)
図9は、第3の実施形態に係る地上デジタルテレビ放送受信装置の構成を示す図である。
図9を参照して、第3の実施形態に係る地上デジタル受信装置300が、図1の地上デジタル受信装置100と相違する点は、アンテナ自動整合制御回路である。
第3の実施形態のアンテナ自動整合制御回路161は、相関値算出部130から相関値R(t)を受ける代わりに、第2AGC部119からゲイン制御信号GC2(t)を受ける。
図10は、アンテナ自動整合制御回路161の構成を示す図である。
図10を参照して、このアンテナ自動整合制御回路161は、LPF162と、制御電圧調整部163と、D/A変換部164とを含む。
LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する。
制御電圧調整部163は、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値3)以下のときには、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧Vを変化させない。これは、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値3)以下のときには、第2GCA152の利得が小さく、強電界の状態と判断できるので、アンテナのインピーダンスを制御する必要がないので、省電力化のため不必要な制御を回避するためである。
一方、制御電圧調整部163は、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値3)を超えるときには、ゲイン制御信号C(t)と参照値REFとの絶対誤差eを算出し、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。
D/A変換部164は、デジタル値である制御電圧Vをアナログの制御電圧vに変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。
(アンテナ自動整合の制御動作)
図11は、第3の実施形態におけるアンテナ自動整合処理の手順を示すフローチャートである。
図11を参照して、まず、制御電圧調整部163は、調節期間の番号nを1とする(ステップS901)。
制御電圧調整部163は、初期値Aを第1番目の調節期間の制御電圧V(1)とし、D/A変換部164に出力する。D/A変換部164は、デジタル値である制御電圧V(1)をアナログの制御電圧v(1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS902)。
LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する(ステップS903)。
制御電圧調整部163は、tn={n×M×Nc}(tnは、第{n×M}シンボル期間の最後のクロックの時刻を表わす)において、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値3)以下かどうかを調べる。ここで、Mは1調整期間内のシンボル期間の数であり、Ncは1シンボル期間内のクロックの数である(ステップS904)。
制御電圧調整部163は、ゲイン制御信号(tn)が所定の閾値(=閾値3)以下のときには(ステップS904でNOのとき)、制御電圧Vの調整は行なわず、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を1つ前の調整期間の制御電圧V(n)と同じとする(ステップS905)。
制御電圧調整部163は、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値3)を超えるときには(ステップS904でYESのとき)、ゲイン制御信号C(tn)と参照値REFとの絶対誤差e(n)を算出する。ここで、参照値REFとしては、たとえばゲイン制御信号Cの取り得る最小の値を用いる(ステップS906)。
制御電圧調整部163は、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。すなわち、制御電圧電圧調整部163は、次の式(1)〜(3)にしたがって、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を算出する(ステップS907)。
dE=e(n)−e(n−1) ・・・ (1)
dV=V(n)−V(n−1) ・・・ (2)
V(n+1)=V(n)−β×(dE/dV) ・・・ (3)
ただし、βは定数である。
D/A変換部164は、デジタル値である制御電圧V(n+1)をアナログの制御電圧v(n+1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(n+1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS908)。
デジタル受信装置300の電源がオフとなり、アンテナの自動整合処理が終了となるまで(ステップS909でYES)、調整期間の番号nを1ずつインクリメントして(ステップS910)、上述のステップS903〜S910の処理が繰返される。
以上のように、本実施の形態に係るデジタル受信装置によれば、第1の実施形態と同様に、人体の接近などによってチューナブルアンテナ101のインピーダンスに不整合が発生し、実際の周波数特性が図23の(2)から(1)に示すように変化し、実際の周波数特性(1)と所望の周波数特性(2)とが不一致の状態になっても、実際の周波数特性が(2)になるように、制御電圧をV2に調整することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、第3の実施形態のアンテナ自動整合制御回路に含まれる制御電圧調整部143が第3の実施形態のものと異なる。ここでは、第4の実施形態の制御電圧調整部を制御電圧調整部163aと記す。
制御電圧調整部163aは、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値4)を超えるときには、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧Vを変化させない。このように制御電圧Vをホールド状態としたのは、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値4)を超えるときには、第2GCA152の利得が飽和して利得制御ができない状態になり、このような場合にゲイン制御信号C(t)にしたがって制御電圧Vを変化させると、チューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を誤制御する可能性があるからである。
一方、制御電圧調整部163aは、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値4)以下のときには、ゲイン制御信号C(t)と参照値REFとの絶対誤差eを算出し、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。
(アンテナ自動整合の制御動作)
図12は、第4の実施形態におけるアンテナ自動整合処理の手順を示すフローチャートである。
図12を参照して、まず、制御電圧調整部163aは、調節期間の番号nを1とする(ステップS401)。
制御電圧調整部163aは、初期値Aを第1番目の調節期間の制御電圧V(1)とし、D/A変換部164に出力する。D/A変換部164は、デジタル値である制御電圧V(1)をアナログの制御電圧v(1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS402)。
LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する(ステップS403)。
制御電圧調整部163aは、tn={n×M×Nc}(tnは、第{n×M}シンボル期間の最後のクロックの時刻を表わす)において、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値4)以下かどうかを調べる。ここで、Mは1調整期間内のシンボル期間の数であり、Ncは1シンボル期間内のクロックの数である(ステップS404)。
制御電圧調整部163aは、ゲイン制御信号(tn)が所定の閾値(=閾値4)を超えるときには(ステップS404でNOのとき)、制御電圧Vの調整は行なわず、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を1つ前の調整期間の制御電圧V(n)と同じとする(ステップS405)。
制御電圧調整部163aは、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値4)以下のときには(ステップS404でYESのとき)、ゲイン制御信号C(tn)と参照値REFとの絶対誤差e(n)を算出する。ここで、参照値REFとしては、たとえばゲイン制御信号Cの取り得る最小の値を用いる(ステップS406)。
制御電圧調整部163aは、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。すなわち、制御電圧電圧調整部163aは、次の式(1)〜(3)にしたがって、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を算出する(ステップS407)。
dE=e(n)−e(n−1) ・・・ (1)
dV=V(n)−V(n−1) ・・・ (2)
V(n+1)=V(n)−β×(dE/dV) ・・・ (3)
ただし、βは定数である。
D/A変換部164は、デジタル値である制御電圧V(n+1)をアナログの制御電圧v(n+1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(n+1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS408)。
デジタル受信装置の電源がオフとなり、アンテナの自動整合処理が終了となるまで(ステップS409でYES)、調整期間の番号nを1ずつインクリメントして(ステップS410)、上述のステップS403〜S410の処理が繰返される。
以上のように、本実施の形態に係るデジタル受信装置によれば、第1の実施形態と同様に、人体の接近などによってチューナブルアンテナ101のインピーダンスに不整合が発生し、実際の周波数特性が図23の(2)から(1)に示すように変化し、実際の周波数特性(1)と所望の周波数特性(2)とが不一致の状態になっても、実際の周波数特性が(2)になるように、制御電圧をV2に調整することができる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態は、第3の実施形態のアンテナ自動整合制御回路に含まれる制御電圧調整部が第3の実施形態のものと異なる。ここでは、第5の実施形態の制御電圧調整部を制御電圧調整部163bと記す。
制御電圧調整部163bは、ゲイン制御信号C(t)と参照値REFとの絶対誤差eを算出し、前回の絶対誤差eの大きさと今回の絶対誤差の大きさにしたがって制御電圧Vを変化させる方向を決めることによって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。
制御電圧調整部163bは、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値5)を超えるときには、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値5)以下のときよりも、制御電圧Vの1回の変化量を小さくする。これは、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値5)を超えるときには、第2GCA152の利得が飽和して利得制御ができない状態になり、このような場合にゲイン制御信号C(t)にしたがって制御電圧Vを大きく変化させると、チューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を誤制御する可能性があるからである。
(アンテナ自動整合の制御動作)
図13は、第5の実施形態におけるアンテナ自動整合処理の手順を示すフローチャートである。
図13を参照して、まず、制御電圧調整部163bは、調整期間の番号nを1とする(ステップS501)。
制御電圧調整部163bは、初期値Aを第1番目の調整期間の制御電圧V(1)とし、D/A変換部144に出力する。D/A変換部144は、デジタル値である制御電圧V(1)をアナログの制御電圧v(1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS502)。
LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する(ステップS503)。
制御電圧調整部163bは、tn={n×M×Nc}(tnは、第{n×M}シンボル期間の最後のクロックの時刻を表わす)において、ゲイン制御信号C(tn)と参照値REFとの絶対誤差e(n)を算出する。ここで、参照値REFとして、たとえばゲイン制御信号Cの取り得る最小の値を用いる。ここで、Mは1調整期間内のシンボル期間の数であり、Ncは1シンボル期間内のクロックの数である(ステップS504)。
制御電圧調整部163bは、第n番目の調整期間の絶対誤差e(n)が第(n−1)番目の調整期間の絶対誤差e(n−1)と等しいときには(ステップS505でYESのとき)、適切な値に収束していると判断し、今回の制御方向をホールドに設定する(ステップS509)。
制御電圧調整部163bは、第n番目の調整期間の絶対誤差e(n)が第(n−1)番目の調整期間の絶対誤差e(n−1)よりも大きいときには(ステップS505でNO、かつステップS506でNOのとき)、前回の制御の方向が正しくない方向であると判断し、今回の制御方向を前回の制御方向と反対方向に設定する(ステップS507)。
制御電圧調整部163bは、第n番目の調整期間の絶対誤差e(n)が第(n−1)番目の調整期間の絶対誤差e(n−1)よりも小さいときには(ステップS505でNO、かつステップS506でYESのとき)、前回の制御の方向が正しい方向であると判断し、今回の制御方向を前回の制御方向と同一方向に設定する(ステップS508)。
制御電圧調整部163bは、今回の制御方向が正方向のときに(ステップS510でYESのとき)、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値5)以下なら(ステップS511でYES)、α=α1とし(ステップS512)、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値5)を超えているときには(ステップS511でNO)、α=α2とし(ステップS513)、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を{V(n)+α}に調整する。ここでα1およびα2は定数であり、α1>α2である(ステップS514)。
制御電圧調整部163bは、今回の制御方向が負方向のときに(ステップS510でNO、かつステップS515でYESのとき)、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値5)以下なら(ステップS516でYES)、α=α1とし(ステップS517)、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値5)を超えているときには(ステップS516でNO)、α=α2とし(ステップS518)、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を{V(n)−α}に調整する。ここでα1およびα2は定数であり、α1>α2である(ステップS519)。
制御電圧調整部163bは、今回の制御方向がホールドであれば(ステップS510でNO、かつステップS515でNOのとき)、制御電圧Vの調整を行なわずに、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を第n番目の調整期間の制御電圧V(n)と同一とする(ステップS520)。
D/A変換部164は、デジタル値である制御電圧V(n+1)をアナログの制御電圧v(n+1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(n+1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS521)。
デジタル受信装置の電源がオフとなり、アンテナの自動整合処理が終了となるまで(ステップS522でYES)、調整期間の番号nを1ずつインクリメントして(ステップS523)、上述のステップS503〜S523の処理が繰返される。
以上のように、本実施の形態に係るデジタル受信装置によれば、第1の実施形態と同様に、人体の接近などによってアンテナの周囲環境が変化し、アンテナのインピーダンスの不整合が発生し、実際の周波数特性が変化し、実際の周波数特性と所望の周波数特性とが不一致になった場合でも、実際の周波数特性と所望の周波数特性が一致するように、制御電圧を調整することができる。
[第6の実施形態]
第6の実施形態では、ゲイン制御信号と相関値のピーク値とに基づいて、チューナブルアンテナのインピーダンスの整合を行なうデジタル受信装置に関する。
(デジタル放送受信装置の構成)
図14は、第6の実施形態に係る地上デジタルテレビ放送受信装置の構成を示す図である。
図14を参照して、第6の実施形態に係る地上デジタル受信装置500が、図1の地上デジタル受信装置100と相違する点は、アンテナ自動整合制御回路である。
第6の実施形態のアンテナ自動整合制御回路171は、相関値算出部130から相関値R(t)を受けるのに加えて、第2AGC部119からゲイン制御信号GC2(t)を受ける。
図15は、アンテナ自動整合制御回路171の構成を示す図である。
図15を参照して、このアンテナ自動整合制御回路171は、選択部199と、ピーク特定部141と、LPF142、LPF162と、信号合成部172と、制御電圧調整部173と、D/A変換部174とを含む。
選択部199は、相関値算出部130から出力される複数個の相関値R(t)のうち、モード/ガードインターバル信号に対応する相関値算出回路からの相関値R(t)を相関値Rs(t)として選択する。
ピーク特定部141は、モード信号およびガードインターバル信号に基づいて、選択した相関値Rs(t)の各シンボル期間のピーク値P′(k)を特定して、それを保持する。
LPF142は、ピーク値P′(k)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるピーク値信号P(t)を出力する。
LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する。
信号合成部172は、ゲイン制御信号C(t)とピーク値信号P(t)とを合成して、合成信号S(t)=K1×P(t)+K2×{Cmax−C(t)}を出力する。ここで、Cmaxはゲイン制御量Cの取り得る最大の値である。K1およびK2は定数であり、制御電圧Vが適切に調節されるような値に設定されている。
制御電圧調整部173は、合成信号Sが所定の閾値(=閾値6)を超えるときには、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧を変化させない。これは、合成信号Sが所定の閾値(=閾値6)を超えるときには、相関値のピーク値信号P(t)が大きい状態、および/またはゲイン制御信号C(t)が大きい状態であると考えられる。
そして、相関値のピーク値信号P(t)が大きいときには、CNRが高いためアンテナのインピーダンスを制御する必要がないので、省電力化のため不必要な制御を回避するためである。また。ゲイン制御信号C(t)が大きいときには、第2GCA152の利得が飽和して利得制御ができない状態になり、このような場合にゲイン制御信号C(t)にしたがって制御電圧Vを大きく変化させると、チューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を誤制御する可能性があるからである。
一方、制御電圧調整部173は、合成信号Sが所定の閾値(=閾値6)以下のときには、合成信号Sと参照値REFとの絶対誤差eを算出し、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。
D/A変換部174は、デジタル値である制御電圧Vをアナログの制御電圧vに変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。
(アンテナ自動整合の制御動作)
図16は、第6の実施形態におけるアンテナ自動整合処理の手順を示すフローチャートである。
図16を参照して、まず、制御電圧調整部173は、調節期間の番号nを1とする(ステップS601)。
制御電圧調整部173は、初期値Aを第1番目の調節期間の制御電圧V(1)とし、D/A変換部174に出力する。D/A変換部174は、デジタル値である制御電圧V(1)をアナログの制御電圧v(1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS602)。
相関値算出部130の各相関算出回路130aは、t={(n−1)×M×Nc+1}〜{n×M×Nc}について、狭帯域キャリア同期部106から出力される信号X(t)と、X(t)を有効シンボル期間だけ遅延させた遅延信号DX(t)との相関値R(t)を算出する。ここで、Mは1調整期間内のシンボル期間の数であり、Ncは1シンボル期間内のクロックの数である(ステップS603)。
選択部199は、相関値算出部130から出力される複数個の相関値R(t)のうち、モード/ガードインターバル信号に対応する相関値算出回路からの相関値R(t)を相関値Rs(t)として選択する。
ピーク特定部141は、モード信号およびガードインターバル信号に基づいて、k={(n−1)×M+1}〜{n×M}について、選択した相関値Rs(t)の第k番目のシンボル期間のピーク値P′(k)を特定して、それを保持する(ステップS604)。
LPF142は、ピーク値P′(k)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、ピーク値信号P(t)を出力する。また、LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する(ステップS605)。
信号合成部172は、ゲイン制御信号C(t)とピーク値信号P(t)とを合成して、合成信号S(t)=K1×P(t)+K2×{Cmax−C(t)}を出力する。ここで、Cmaxはゲイン制御量Cの取り得る最大の値である。K1およびK2は定数であり、制御電圧Vが適切に調節されるような値に設定されている(ステップS606)。
制御電圧調整部173は、tn={n×M×Nc}(tnは、第{n×M}シンボル期間の最後のクロックの時刻を表わす)において、合成信号S(tn)が所定の閾値(=閾値6)以下かどうかを調べる(ステップS607)。
制御電圧調整部173は、合成信号S(tn)が所定の閾値(=閾値6)を超えるときには(ステップS607でNOのとき)、制御電圧Vの調整は行なわず、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を1つ前の調整期間の制御電圧V(n)と同じとする(ステップS608)。
制御電圧調整部173は、合成信号S(tn)が所定の閾値(=閾値6)以下のときには(ステップS607でYESのとき)、合成信号S(tn)と参照値REFとの絶対誤差e(n)を算出する。ここで、参照値REFとしては、たとえば合成信号Sの取り得る最大の値を用いる(ステップS609)。
制御電圧調整部173は、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。すなわち、制御電圧電圧調整部173は、次の式(1)〜(3)にしたがって、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を算出する(ステップS610)。
dE=e(n)−e(n−1) ・・・ (1)
dV=V(n)−V(n−1) ・・・ (2)
V(n+1)=V(n)−β×(dE/dV) ・・・ (3)
ただし、βは定数である。
D/A変換部174は、デジタル値である制御電圧V(n+1)をアナログの制御電圧v(n+1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(n+1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS611)。
デジタル受信装置500の電源がオフとなり、アンテナの自動整合処理が終了となるまで(ステップS612でYES)、調整期間の番号nを1ずつインクリメントして(ステップS613)、上述のステップS603〜S613の処理が繰返される。
以上のように、本実施の形態に係るデジタル受信装置によれば、人体の接近などによってチューナブルアンテナ101のインピーダンスに不整合が発生し、実際の周波数特性が図23の(2)から(1)に示すように変化し、実際の周波数特性(1)と所望の周波数特性(2)とが不一致の状態になっても、実際の周波数特性が(2)になるように、制御電圧をV2に調整することができる。
[第7の実施形態]
第7の実施形態は、アンテナ自動整合制御回路が第6の実施形態のものと異なる。
図17は、アンテナ自動整合制御回路181の構成を示す図である。
図17を参照して、このアンテナ自動整合制御回路181は、選択部199と、ピーク特定部141と、LPF142、LPF162と、信号合成部172と、制御電圧調整部173と、D/A変換部174とを含む。
選択部199は、相関値算出部130から出力される複数個の相関値R(t)のうち、モード/ガードインターバル信号に対応する相関値算出回路からの相関値R(t)を相関値Rs(t)として選択する。
ピーク特定部141は、モード信号およびガードインターバル信号に基づいて、選択した相関値Rs(t)の各シンボル期間のピーク値P′(k)を特定して、それを保持する。
LPF142は、ピーク値P′(k)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるピーク値信号P(t)を出力する。
LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する。
信号選択部182は、ゲイン制御信号C(t)とピーク値信号P(t)とを受けて、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値7)以下のときには、ゲイン制御信号C(t)を選択信号L(t)として出力し、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値7)を超えるときには、ピーク値信号P(t)を選択信号L(t)として出力する。
このように、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値7)を超えるときに、ピーク値信号P(t)を選択信号L(t)としたのは、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値7)を超えるときには、第2GCA152の利得が飽和して利得制御ができない状態になり、このような場合にゲイン制御信号C(t)にしたがって制御電圧Vを変化させると、チューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を誤制御する可能性があるからである。
制御電圧調整部183は、選択信号L(t)と参照値との絶対誤差eを算出し、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。なお、ここでピーク値信号P(t)が選択信号L(t)として出力されたときには、第1の参照値REF1が用いられ、ゲイン制御信号C(t)が選択信号L(t)として出力されたときには、第2の参照値REF2が用いられる。
D/A変換部184は、デジタル値である制御電圧Vをアナログの制御電圧vに変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。
(アンテナ自動整合の制御動作)
図18は、第7の実施形態におけるアンテナ自動整合処理の手順を示すフローチャートである。
図18を参照して、まず、制御電圧調整部183は、調節期間の番号nを1とする(ステップS701)。
制御電圧調整部183は、初期値Aを第1番目の調節期間の制御電圧V(1)とし、D/A変換部184に出力する。D/A変換部184は、デジタル値である制御電圧V(1)をアナログの制御電圧v(1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS702)。
相関値算出部130の各相関算出回路130aは、t={(n−1)×M×Nc+1}〜{n×M×Nc}について、狭帯域キャリア同期部106から出力される信号X(t)と、X(t)を有効シンボル期間だけ遅延させた遅延信号DX(t)との相関値R(t)を算出する。ここで、Mは1調整期間内のシンボル期間の数であり、Ncは1シンボル期間内のクロックの数である(ステップS703)。
選択部199は、相関値算出部130から出力される複数個の相関値R(t)のうち、モード/ガードインターバル信号に対応する相関値算出回路からの相関値R(t)を相関値Rs(t)として選択する。
ピーク特定部141は、モード信号およびガードインターバル信号に基づいて、k={(n−1)×M+1}〜{n×M}について、選択した相関値Rs(t)の第k番目のシンボル期間のピーク値P′(k)を特定して、それを保持する(ステップS704)。
LPF142は、ピーク値P′(k)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、ピーク値信号P(t)を出力する。また、LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する(ステップS705)。
信号選択部182は、tn={n×M×Nc}(tnは、第{n×M}シンボル期間の最後のクロックの時刻を表わす)において、ゲイン制御信号C(tn)とピーク値信号P(tn)とを受けて、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値7)以下のときには(ステップS706でYES)、ゲイン制御信号C(tn)を選択信号L(tn)として出力し(ステップS707)、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値7)を超えるときには(ステップS706でNO)、ピーク値信号P(tn)を選択信号L(tn)として出力する(ステップS708)。
制御電圧調整部183は、ピーク値信号P(t)が選択信号L(t)として出力されたときには、選択信号L(tn)と第1の参照値REF1との絶対誤差e(n)を算出し、ゲイン制御信号C(t)が選択信号L(t)として出力されたときには、選択信号L(tn)と第2の参照値REF2との絶対誤差e(n)を算出する。第1の参照値REF1としては、たとえばピーク値信号Pの取り得る最大の値が用いられ、第2の参照値REF2としては、たとえばゲイン制御信号Cの取り得る最小の値が用いられる(ステップS709)。
制御電圧調整部183は、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。すなわち、制御電圧電圧調整部183は、次の式(1)〜(3)にしたがって、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を算出する(ステップS710)。
dE=e(n)−e(n−1) ・・・ (1)
dV=V(n)−V(n−1) ・・・ (2)
V(n+1)=V(n)−β×(dE/dV) ・・・ (3)
ただし、βは定数である。
D/A変換部184は、デジタル値である制御電圧V(n+1)をアナログの制御電圧v(n+1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(n+1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS711)。
デジタル受信装置600の電源がオフとなり、アンテナの自動整合処理が終了となるまで(ステップS712でYES)、調整期間の番号nを1ずつインクリメントして(ステップS713)、上述のステップS703〜S713の処理が繰返される。
以上のように、本実施の形態に係るデジタル受信装置によれば、人体の接近などによってチューナブルアンテナ101のインピーダンスに不整合が発生し、実際の周波数特性が図23の(2)から(1)に示すように変化し、実際の周波数特性(1)と所望の周波数特性(2)とが不一致の状態になっても、実際の周波数特性が(2)になるように、制御電圧をV2に調整することができる。
[第8の実施形態]
第8の実施形態では、受信レベルとゲイン制御信号とに基づいて、チューナブルアンテナのインピーダンスの整合を行なうデジタル受信装置に関する。
(デジタル放送受信装置の構成)
図19は、第8の実施形態に係る地上デジタルテレビ放送受信装置の構成を示す図である。
図19を参照して、第8の実施形態に係る地上デジタル受信装置が700、図1の地上デジタル受信装置100と相違する点は、アンテナ自動整合制御回路である。
第8の実施形態のアンテナ自動整合制御回路191は、相関値算出部130から相関値R(t)を受けるのに代えて、狭帯域キャリア同期部106から信号X(t)を受け、第2AGC部119からゲイン制御信号GC2(t)を受ける。
図20は、アンテナ自動整合制御回路191の構成を示す図である。
図20を参照して、このアンテナ自動整合制御回路191は、受信レベル算出部195と、LPF196と、LPF162と、信号選択部192と、制御電圧調整部193と、D/A変換部194とを含む。
受信レベル算出部195は、狭帯域キャリア同期部106から出力される信号X(t)(I軸の信号Iと、Q軸の信号Qからなる)を受けて、それを2乗して、受信レベルPW′(t)(=I×I+Q×Q)を算出する。
LPF142は、受信レベルPW′(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなる受信レベル信号PW(t)を出力する。
LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する。
信号選択部192は、ゲイン制御信号C(t)と受信レベル信号PW(t)とを受けて、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値8)以下のときには、ゲイン制御信号C(t)を選択信号L(t)として出力し、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値8)を超えるときには、受信レベル信号PW(t)を選択信号L(t)として出力する。
このように、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値8)を超えるときに、受信レベル信号PW(t)を選択信号L(t)としたのは、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値8)を超えるときには、第2GCA152の利得が飽和して利得制御ができない状態になり、このような場合にゲイン制御信号C(t)にしたがって制御電圧Vを変化させると、チューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を誤制御する可能性があるからである。
制御電圧調整部193は、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。なお、ここで受信レベル信号PW(t)が選択信号L(t)として出力されたときには、第1の参照値REF1が用いられ、ゲイン制御信号C(t)が選択信号L(t)として出力されたときには、第2の参照値REF2が用いられる。
D/A変換部194は、デジタル値である制御電圧Vをアナログの制御電圧vに変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。
(アンテナ自動整合の制御動作)
図21は、第8の実施形態におけるアンテナ自動整合処理の手順を示すフローチャートである。
図21を参照して、まず、制御電圧調整部193は、調節期間の番号nを1とする(ステップS801)。
制御電圧調整部193は、初期値Aを第1番目の調節期間の制御電圧V(1)とし、D/A変換部194に出力する。D/A変換部194は、デジタル値である制御電圧V(1)をアナログの制御電圧v(1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS802)。
受信レベル算出部195は、狭帯域キャリア同期部106から信号X(t)(I軸の信号Iと、Q軸の信号Qからなる)を受けて、それを2乗して、受信レベルPW′(t)(=I×I+Q×Q)を算出する(ステップS803)。
LPF196は、受信レベルPW′(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなる受信レベル信号PW(t)を出力する。また、LPF162は、ゲイン制御信号GC2(t)の急激な変化を抑えて(高周波成分を除去して)、低周波成分からなるゲイン制御信号C(t)を出力する(ステップS804)。
信号選択部192は、tn={n×M×Nc}(tnは、第{n×M}シンボル期間の最後のクロックの時刻を表わす)において、ゲイン制御信号C(tn)と受信レベル信号PW(tn)とを受けて、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値8)以下のときには(ステップS805でYES)、ゲイン制御信号C(tn)を選択信号L(tn)として出力し(ステップS806)、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値(=閾値8)を超えるときには(ステップS805でNO)、受信レベル信号PW(tn)を選択信号L(tn)として出力する(ステップS807)。
制御電圧調整部193は、受信レベル信号PW(t)が選択信号L(t)として出力されたときには、選択信号L(tn)と第1の参照値REF1との絶対誤差e(n)を算出し、ゲイン制御信号C(t)が選択信号L(t)として出力されたときには、選択信号L(tn)と第2の参照値REF2との絶対誤差e(n)を算出する。第1の参照値REF1としては、たとえば受信レベル信号PWの取り得る最大の値が用いられ、第2の参照値REF2としては、たとえばゲイン制御信号Cの取り得る最小の値が用いられる。
制御電圧調整部193は、選択信号L(tn)と参照値REFとの絶対誤差e(n)を算出する。ここで、参照値REFとしては、たとえばCNRが許容可能な最低限の値に対応する選択された方の信号の値(ゲイン制御信号Cまたは受信レベル信号PWの選択された方)を用いる(ステップS808)。
制御電圧調整部193は、絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新する。すなわち、制御電圧電圧調整部193は、次の式(1)〜(3)にしたがって、第(n+1)番目の調整期間の制御電圧V(n+1)を算出する(ステップS809)。
dE=e(n)−e(n−1) ・・・ (1)
dV=V(n)−V(n−1) ・・・ (2)
V(n+1)=V(n)−β×(dE/dV) ・・・ (3)
ただし、βは定数である。
D/A変換部194は、デジタル値である制御電圧V(n+1)をアナログの制御電圧v(n+1)に変換して、チューナブルアンテナ整合回路102に出力する。チューナブルアンテナ整合回路102は、与えられた制御電圧v(n+1)にしたがってチューナブルアンテナ101のインピーダンスの整合を行なう(ステップS810)。
デジタル受信装置700の電源がオフとなり、アンテナの自動整合処理が終了となるまで(ステップS811でYES)、調整期間の番号nを1ずつインクリメントして(ステップS812)、上述のステップS803〜S812の処理が繰返される。
以上のように、本実施の形態に係るデジタル受信装置によれば、人体の接近などによってチューナブルアンテナ101のインピーダンスに不整合が発生し、実際の周波数特性が図23の(2)から(1)に示すように変化し、実際の周波数特性(1)と所望の周波数特性(2)とが不一致の状態になっても、実際の周波数特性が(2)になるように、制御電圧をV2に調整することができる。
(変形例)
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、たとえば、以下の変形例も包含する。
(1) セグメントの部分受信
本発明の実施形態では、13個のセグメントの全体を受信することにしたが、これに限定するものではない。13個のセグメントのうち中央の1個のセグメントを部分受信することにより、携帯電話向けのサービスを受けることが可能である。そのために、たとえば発振器156が発振する信号の周波数f1をユーザが選択したチャンネルに含まれる周波数が中央である1個のセグメントが抽出できるように調整し、LPF157およびLPF158の通過帯域を、周波数が中央である1個のセグメントが抽出できるように設定すればよい。
(2) LMS(Least Mean Square)
本発明の第1の実施形態では、最急降下法によってピーク値Pと参照値REFとの絶対誤差が最小に近づくように制御電圧を順次更新したが、最急降下法によるLMSアルゴリズムにより、ピーク値Pと参照値REFとの二乗平均誤差が最小に近づくように制御電圧を順次更新するものとしてもよい。ここで、二乗平均誤差は、最新の所定個数分についてのピーク値Pと参照値REFとの誤差を平均したものを用いることにすればよい。第3、第5、第6、第7および第8の実施形態においても同様である。
(3) 制御電圧Vの振動
第2の実施形態において、ステップS314およびS315における定数αは、kに依存しない一定値である。そのため、制御電圧Vが収束せずに最小値の近傍で振動することが考えられる。そこで、このような振動を避けるために、誤差eが小さくなるにしたがってαの値を小さくすることとしてもよい。
あるいは、第n番目の調整期間の制御電圧V(n)が、第(n−2)番目の調整期間の制御電圧V(n−2)と等しいときには、制御電圧Vが最小値の付近に収束していると判断して制御電圧Vの調整を中止することとしてもよい。
あるいは、{e(n)−e(n−1)}<{V(n)−V(n−1)}となったとき、または{e(n)−e(n−1)}={V(n)−V(n−1)}=0となったときに、制御電圧Vの調整を中止することとしてもよい。
(4) 閾値の使用
本発明の第1、第2、第4および第6の実施形態では、ピーク値P(tn)、ゲイン制御信号C(tn)、および合成信号S(tn)が所定の閾値を超えるときに、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧V(n+1)を制御電圧V(n)から変化させないこととし、本発明の第3の実施形態では、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値以下のときに、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧V(n+1)を制御電圧V(n)から変化させないこととしたが、これに限定するものではない。
本発明の第1、第2、第4および第6の実施形態において、ピーク値P(tn)、ゲイン制御信号C(tn)、および合成信号S(tn)が所定の閾値を超えるときでも、制御電圧Vの調整を行なうものとしてもよく、本発明の第3の実施形態において、ゲイン制御信号C(tn)が所定の閾値以下のときでも、制御電圧Vの調整を行なうものとしてもよい。
(5) アンテナ自動整合制御回路でのD/A変換
本発明の実施形態では、D/A変換部によって、デジタルの制御電圧Vをアナログに制御電圧vに変換したが、これに限定するものではない。PWM(Pulse Width Modulator)とLPFを用いることによって、デジタルの制御電圧Vをアナログの制御電圧vに変換するものとしてもよい。
(6) アンテナ自動整合制御回路内のLPF
本発明の実施形態では、ピーク値、ゲイン制御信号、および受信レベルの急激な変化を除去するためLPFを用いたが、これは必須のものではない。これらが急激に変化しないような場合には、これらをそのまま制御電圧調整部に送るものとしてもよい。
また、これらのLPFは、クロックごとに動作するものであっても、シンボルごとに動作するものであってもよい。LPFがクロックごとに動作する場合にはLPFの出力はクロックごとに変化し、LPFがシンボルごとに動作する場合にはLPFの出力はシンボルごとに変化する。
(7) 制御電圧切替部
本発明の実施形態では、制御電圧調整部で決定された制御電圧Vを1調整期間ごとにD/A変換部に出力したが、これに限定するものではない。たとえば、制御電圧調整部の後段に制御電圧切替部を設けて、制御電圧切替部が、1調整期間ごとの制御電圧Vを受けて、所定の周期T(数個の調整期間)ごとに制御電圧VをD/A変換部に出力することとしてもよい。
(8) 定数の設定
本発明の実施形態で説明した各種の定数は外部から設定可能としてもよい。すなわち、制御電圧Vの初期値A、LPFの時定数、最急降下法の式(3)における定数β、定数α定数α1、定数α2、参照値REF、参照値REF1、参照値REF2、1調整期間を構成するシンボル期間の個数M、1シンボル期間を構成するクロックの個数Nc、各実施の形態で用いた閾値、ならびに変形例(7)の周期Tなどは、外部から設定可能なものとしてもよい。
(9) 第3の実施形態と第4の実施形態の組合わせ
本発明の第3の実施形態では、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値3)以下のときには、強電界状態であり、不必要な制御を回避して省電力化を図るため、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧Vを変化させないものとした。また、本発明の第4の実施形態では、ゲイン制御信号C(t)が所定の閾値(=閾値4)を超えるときには、GCAが飽和しており、誤制御を回避するため、制御電圧Vの調整を行なわず、制御電圧Vを変化させないものとした。これらを同時に実施するものとしてもよい。これにより、強電界時の省電力化と、GCAが飽和しているときの誤制御防止を同時に実現できる。
(10) AGC制御量を2乗、または4乗
本発明の第3〜第8の実施形態では、アンテナ自動整合制御回路内のLPFは、ゲイン制御信号GC2(t)が、アンテナ自動整合制御回路内のLPFに送られたが、これに限定するものではない。アンテナ自動整合制御回路内に2乗演算回路または4乗演算回路を設けて、2乗演算回路または4乗演算回路がゲイン制御信号GC2(t)の2乗または4乗を算出して、算出結果をLPFに出力するものとしてもよい。
(11) チューナの変形例
本発明の実施形態で説明したチューナは、ダイレクトコンバージョン方式であったが、これに限定するものではなく、たとえばLow−IF方式であってもよい。Low−IF方式のチューナの例を以下に説明する。
図22は、チューナ90の詳細な構成を示す図である。同図を参照して、チューナ90は、第1GCA91と、第1AGC部96と、第2GCA99と、周波数変換器92,93と、90度位相器94と、発振器95と、イメージ除去フィルタ97と、BPF98とを備える。
第1GCA91は、チューナブルアンテナ101から送られる高周波の無線周波数(RF)信号に対して第1段階の増幅を行なう。
発振器92は、周波数f1の信号を出力する。
90度位相器94は、発振器92から周波数がf1の信号を受けて、位相がθで周波数がf2の信号を周波数変換器92に出力し、位相が(θ+π/2)または(θ−π/2)で周波数がf2の信号を周波数変換器93に出力する。
周波数変換器92は、90度位相器94から出力される位相がθで周波数がf2の信号と、第1GCA91から出力される増幅された無線周波数(RF)の信号とをミキシングして、中間周波数(IF)のI軸成分のベースバンド信号を出力する。
周波数変換器92は、90度位相器94から出力される位相が(θ+π/2)または(θ−π/2)で周波数がf2の信号と、第1GCA91から出力される増幅された無線周波数(RF)の信号とをミキシングして、中間周波数(IF)のQ軸成分のベースバンド信号を出力する。
第1AGC部96は、周波数変換器92から出力されるベースバンド信号と周波数変換器93から出力されるベースバンド信号の電力が一定値となるように、その利得を制御する第1ゲイン制御信号GC1(t)を第1GCA91に出力する。第1ゲイン制御信号GC1(t)の大きさは、ゲイン制御量を表わし、弱電界時ほど大きくなる。第1GCA91は、第1ゲイン制御信号GC1(t)の大きさが大きいほど、その利得を大きくする。
イメージ除去フィルタ97は、周波数変換器92および周波数変換器93から出力されるベースバンド信号のイメージ信号を除去する。
BPF98は、ベースバンド信号の所定の帯域成分を抽出して、第2GCA99へ出力する。
第2GCA99は、第2AGC部119から第2ゲイン制御信号GC2(t)を受けて、中間周波数(IF)のベースバンド信号に対して第2段階の増幅を行なってA/D変換部104へ出力する。第2ゲイン制御信号GC2(t)の大きさは、ゲイン制御量を表わし、弱電界時ほど大きくなる。第2GCA99は、第2ゲイン制御信号GC2(t)の大きさが大きいほど、その利得を大きくする。
なお、A/D変換部104によるA/D変換後に、第2GCA99部99から受けたベースバンド信号(I軸の信号となる)からQ軸の信号を作り出すためにヒルベルト変換が行なわれる。
発振器95が発振する信号の周波数f2は、ユーザが選択したチャンネルの13個のセグメントが抽出できるように調整される。また、BPF98は、13個のセグメントが抽出できるように通過帯域が設定されている。
(12) 第2AGC部119の位置
本発明の実施形態では、第2AGC部119は、狭帯域キャリア同期部106の出力信号を受けて、その出力信号の電力の大きさが一定となるように第2GCA152の利得を制御したが、これに限定するものではない。第2AGC部119は、A/D変換部104または内挿部105部の出力信号を受けて、その出力信号の電力が一定となるように第2GCA152の利得を制御するものとしてもよい。
(13) 制御電圧Vの調整に用いるゲイン制御信号
本発明の実施形態では、デジタル受信装置が第1段目の第1GCAと第2段目の第2GCAを備えている場合に、第2段目の第2GCAを制御するゲイン制御信号GC2(t)に基づいて、制御電圧Vの調節を行なったが、これに限定するものではない。
第1段目の第1GCAを制御するゲイン制御信号GC1(t)に基づいて、制御電圧Vの調整を行なうものとしてもよい。また、デジタル受信装置が1個のGCAを備えている場合には、そのGCAを制御するゲイン制御信号に基づいて、制御電圧Vの調整を行なってもよい。あるいは、デジタル受信装置が1個以上のGCAを備えている場合に、いずれかのGCAを制御するゲイン制御信号に基づいて、制御電圧Vの調整を行なうものとしてもよい。
(14) 調整期間とシンボル期間
本発明の実施形態では、1調整期間は、M個のシンボル期間からなるものとしたが、1調整期間と1シンボル期間が同一、すなわちM=1であってもよい。
(15) 受信レベルの算出
本発明の実施形態では、受信レベル算出部195は、狭帯域キャリア同期部106から出力される信号X(t)(I軸の信号Iと、Q軸の信号Qからなる)を受けて、それを2乗して、受信レベルPW′(t)(=I×I+Q×Q)を算出したが、これに限定するものではない。チューナ150から出力されるベースバンド信号またはそのベースバンド信号がデジタル受信装置内のいずれかの構成要素で処理されて出力される信号を用いて(つまりチューナ150から出力されるベースバンド信号に基づいて)、受信レベルを算出するものとしてもよい。
(16) ゲイン制御量とGCAの利得との関係
本発明の実施形態では、ゲイン制御信号の大きさ(ゲイン制御量)は、弱電界時ほど大きくなり、ゲイン制御信号の大きさ(ゲイン制御量)が大きいほど、GCAはその利得を大きくしたが、ゲイン制御信号の大きさ(ゲイン制御量)と、GCAの利得の大きさとの関係が逆であってもよい。すなわち、ゲイン制御信号の大きさ(ゲイン制御量)は、弱電界時ほど小さくなり、ゲイン制御信号の大きさ(ゲイン制御量)が大きいほど、GCAはその利得を小さくするものであってもよい。
なお、このような場合には、第3〜第5の実施形態における参照値REF、第7および第8の実施形態における第2の参照値REF2として、たとえば、ゲイン制御信号Cの取り得る最大の値を用いればよい。また、第6の実施形態において、合成信号S(t)は、K1×P(t)+K2×{C(t)−Cmin}とすればよい。ここで、Cminはゲイン制御量Cの取り得る最小の値である。
(17) 制御電圧Vの調整
本発明の第3、第6〜第8の実施形態では絶対誤差eを制御電圧Vの関数として、最急降下法によって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新したが、これに限定するものではなく、第2の実施形態のように、前回の絶対誤差eの大きさと今回の絶対誤差の大きさにしたがって制御電圧の変化させる方向を決めることによって、絶対誤差eが最小に近づくように制御電圧Vを順次更新するものとしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
90,150 チューナ、91,151 第1GCA、92,93,153,154 周波数変換器、94,155 90度位相器、95,156 発振器、96,159 第1AGC部、97 イメージ除去フィルタ、98 BPF、99,152 第2GCA、100,300,500,700 地上デジタルテレビ放送受信装置、101 チューナブルアンテナ、102 チューナブルアンテナ整合回路、104 A/D変換部、105 内挿部、106 狭帯域キャリア同期部、107 FFT演算部、108 広帯域キャリア同期部、109 等価部、110 デインタリーブ部、111 デマッピング部、112 誤り訂正部、113 フレーム同期・TMCC復号部、114 最大値保持部、115 比較部、116 モード/ガードインターバル決定部、117 シンボル同期部、118 クロック同期部、119 第2AGC部、130 相関値算出部、131 遅延部、132 共役複素部、133 乗算器、134 移動平均部、140,161,171,181,191 アンテナ自動整合制御回路、141 ピーク特定部、142,157,158,162,196 LPF、143,163,173,183,193 制御電圧調整部、144,164,174,184,194 D/A変換部、172 信号合成部、182,192 信号選択部、195 受信レベル算出部、199 選択部。