JP4921745B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動を発生する部材からの振動の伝達を防止する流体封入式の防振装置に係り、特に、自動車のエンジンマウント等に好適に用いられる防振装置に関する。
例えば、乗用車等の車両では、振動発生部となるエンジンと振動受け部となる車体との間にエンジンマウントとしての防振装置が配設されており、この防振装置がエンジンから発生する振動を吸収し、車体側に伝達されるのを阻止するような構造となっている。この種の防振装置としては、幅広い周波数の振動に対応すべく、主液室及び副液室と、これらの液室をそれぞれ連通する複数本のオリフィスが設けられ、入力振動の周波数に応じて、複数本のオリフィスのうち1本のオリフィスにより主液室と副液室とが連通するように、電磁ソレノイド等により駆動されるバルブ機構により複数本のオリフィスを選択的に開閉するものが知られている。
つまり、この防振装置には、オリフィスの開閉状態を制御し、複数のオリフィス間で液体の通路を切り替える為の電気的な電磁ソレノイド等が必要なだけでなく、これら電磁ソレノイド等を入力振動の周波数等に基づいて動作させ、オリフィスを切り替えさせるコントローラが構造上、必要であった。しかし、これらの電磁ソレノイド及びコントローラは、比較的高価なものであり、またこれらの部品は防振装置の構造を著しく複雑化すると共に、車両への取付作業を煩雑なものにする要因となっていた。
上記のような問題に鑑み、本出願の発明者等は、特許文献1において、主液室と副液室がシェイクオリフィス及びアイドルオリフィスによりそれぞれ連通されており、アイドルオリフィスの一部を形成すると共に副液室に連通したシリンダ空間内に配置されたプランジャ部材が、シェイク振動の入力時には主液室の液圧によりアイドルオリフィスを閉塞する閉塞位置へ移動し、アイドル振動の入力時にはプランジャ部材をコイルスプリングの付勢力によりアイドルオリフィスを開放する開放位置へ移動させる防振装置を開示している。
特許文献1の防振装置では、外筒内の空間を主液室と副液室とに区画する仕切部材が設けられると共に、この仕切部材の内周側に形成されたシリンダ室内にプランジャ部材が軸方向へ移動可能に配置されており、このプランジャ部材が閉塞位置へ移動すると、シリンダ室内に面して開口するオリフィス開口を塞いでアイドルオリフィスを閉塞状態とし、またプランジャ部材が開放位置へ復帰すると、前記オリフィス開口から離れてアイドルオリフィスを開放状態とする。
国際公開WO2004/081408号
特許文献1記載の防振装置では、仕切部材の内周面にシリンダ室ンダ室内に面するように形成されたオリフィス開口の縦横比が特に限定されておらず、シリンダ室内におけるオリフィス部材の移動方向(開閉方向)と一致する縦方向に沿ったオリフィス開口の開口幅(縦開口幅)が比較的大きなもの(例えば、特許文献1の図7参照)になっている。このため、オリフィス開口を確実に開閉するためには、プランジャ部材の開放位置から閉塞位置までの可動範囲をオリフィス開口の縦開口幅よりも大きくする必要がある。
しかし、特許文献1のような防振装置では、プランジャ部材の可動範囲が増加するに従って、シリンダ室が形成された仕切部材の開閉方向に沿った寸法も拡大する必要があり、仕切部材の寸法が増加すると、装置全体の寸法も不可避的に増大してしまう。
またオリフィス開口の縦開口幅が大きくなると、プランジャ部材がオリフィス開口を開閉するときに必要となるプランジャ部材の移動量、すなわち開放位置から閉塞位置までの距離も増加するので、入力振動がアイドル振動及びシェイク振動の一方から他方へ変化した際に、アイドルオリフィスを開放状態及び閉塞状態の一方から他方へ変化させるために必要となる応答速度が遅くなる。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、主液室と副液室とを連通する制限通路を、振動周波数の変化に応じて第1の制限通路及び第2の制限通路の一方に短時間で切り換えることができ、かつ装置サイズを効率的に小型化できる防振装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る防振装置は、振動発生部及び振動受け部の一方に連結される第1の取付部材と、振動発生部及び振動受け部の他方に連結される第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、該弾性体の弾性変形に伴って内容積が変化する主液室と、液体が封入され内容積が拡縮可能とされた副液室と、前記主液室と前記副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、前記主液室と前記副液室とを互いに連通し、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、前記主液室と前記副液室との間に設けられ、液体が封入されたシリンダ室と、前記シリンダ室内を、前記第2の制限通路の一部を構成すると共に前記副液室に連通したオリフィス空間と前記第2の制限通路から隔離された加圧空間とに区画し、前記オリフィス空間及び前記加圧空間の拡縮方向に沿って所定の開放位置と閉塞位置との間で移動可能とされたプランジャ部材と、前記オリフィス空間内に面するように設けられ、前記第2の制限通路における該オリフィス空間と他の部分とを連通させるオリフィス開口と、前記プランジャ部材を、前記加圧空間を縮小する前記開放位置側へ付勢する付勢部材と、前記プランジャ部材が、前記付勢部材の付勢力により前記開放位置へ復帰する際に、前記加圧空間内の液体を前記オリフィス空間又は前記副液室内へ流出させる液圧解放路と、前記主液室と前記加圧空間との間に配置され、前記主液室内の液圧変化に伴って該主液室と前記加圧空間との間で一方向へのみ液体を流出させ得る逆止弁と、を有し、前記オリフィス開口の前記拡縮方向と平行な開口縦方向に沿った第1の開口幅を、前記開口縦方向と交差する開口横方向に沿った第2の開口幅よりも小さく設定して、前記第2の開口幅を、前記第1の開口幅の2倍以上、25倍以下に設定し、前記プランジャ部材が、前記加圧空間内の液圧により前記付勢部材の付勢力に抗して前記前記閉塞位置に移動すると、前記オリフィス開口を閉塞させ、前記付勢部材の付勢力により前記開放位置へ復帰すると、前記オリフィス開口を開放することを特徴とする。
本発明の請求項1に係る防振装置の作用を以下に説明する。
請求項1の防振装置では、基本的に、第1及び第2の取付部材の何れか一方に振動が伝達されると、第1及び第2の取付部材間に配置された弾性体が弾性変形し、この弾性体の内部摩擦等に基づく吸振作用によって振動が吸収され、振動受け部側へ伝達される振動が低減される。
また請求項1に係る防振装置では、主液室と副液室とが第1の制限通路により互いに連通すると共に、オリフィス開口が開口している状態では、主液室と副液室が第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路によっても互いに連通する。
更に、請求項1に係る防振装置では、開放位置にあったプランジャ部材が、逆止弁を通して主液室から加圧空間内へ供給される液圧により閉塞位置へ移動すると、弾性体の弾性変形に伴って、第1の制限通路のみを通って主液室と副液室との間を液体が行き来し、また閉塞位置にあったプランジャ部材が、付勢部材の付勢力により開放位置へ復帰すると、第1の制限通路及び第2の制限通路の双方が開放された状態となるが、弾性体の弾性変形に伴って、液体の流通抵抗が相対的に小さい第2の制限通路を優先的に通って主液室と副液室との間を液体が行き来する。
すなわち、請求項1に係る防振装置では、相対的に周波数が低く振幅が大きい振動(以下、「低周波域振動」という。)が入力した場合には、この低周波域振動によって弾性体が弾性変形し、主液室内に相対的に大きな液圧変化が生じると共に、主液室内の周期的な液圧変化時に逆止弁を通して主液室から加圧空間へ液体が流入し、又は液圧空間から主液室へ流出して、加圧空間内の液圧も主液室内の液圧(最高値又は最低値)と略平衡する平衡圧に達する。このとき、付勢部材の付勢力を加圧空間内の平衡圧に対応する値よりも小さく設定しておけば、プランジャ部材が付勢部材の付勢力に抗して開放位置から閉塞位置側へ間欠的に移動し、加圧空間内の液圧により閉塞位置へ保持される。
従って、第1の制限通路における液体の流通抵抗を低周波域振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)しておけば、第1の制限通路を通って主液室と副液室との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じるので、この液柱共振の作用によって低周波域振動を特に効果的に吸収できる。
また請求項1に係る防振装置では、相対的に周波数が高く振幅が小さい振動(以下、「高周波域振動」という。)が入力した場合には、この高周波域振動によって弾性体が弾性変形すると共に、主液室内に相対的に小さな液圧変化が生じることから、この場合にも、主液室内の周期的な液圧上昇時に逆止弁を通して主液室から加圧空間へ液体が流入し、又は加圧空間から主液室へ液体が流出して、加圧空間内の液圧が主液室内の液圧(最高値又は最低値)と略平衡する平衡圧まで達する。このとき、付勢部材の付勢力を加圧空間内の平衡圧に対応する値よりも大きく設定しておけば、プランジャ部材が開放位置にあるときには、付勢部材の付勢力により開放位置に保持され、また閉塞位置にある場合には、付勢部材の付勢力により閉塞位置から開放位置へ移動(復帰)する。
従って、請求項1に係る防振装置では、高周波域振動の入力時には、弾性体の弾性変形に伴って、第1の制限通路に対して液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路を優先的に通って主液室と副液室との間を液体が行き来することから、第2の制限通路における液体の流通抵抗を高周波域振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)しておけば、第2の制限通路を通って主液室と副液室との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じるので、この液柱共振の作用によって高周波域振動を特に効果的に吸収できる。
この結果、請求項1に係る防振装置によれば、電磁ソレノイドや空圧ソレノイド等の外部からの制御及び動力供給を受けて作動するバルブ機構を用いることなく、入力振動の周波数変化に応じて、主液室と副液室とを連通する制限通路を第1の制限通路及び第2の制限通路の何れか一方に、主液室内の液圧変化を駆動力として用いて切り換えることができる。
また請求項1に係る防振装置では、オリフィス開口の拡縮方向と平行な開口縦方向に沿った第1の開口幅が、開口縦方向と交差する開口横方向に沿った第2の開口幅よりも小さく設定されていることから、オリフィス開口に必要な開口面積を確保しつつ、第1の開口幅を十分小さいものにできるので、この第1の開口幅に応じてプランジャ部材がオリフィス開口を開放する開放位置と閉塞する閉塞位置との距離を短くできる。
この結果、請求項1に防振装置によれば、オリフィス開口の第1の開口幅が第2の開口幅と略等しいか、第1の開口幅が広い場合と比較し、プランジャ部材が拡縮方向に沿って移動可能に配置されるシリンダ室の寸法を短いものにできるので、装置全体の拡縮方向に沿った寸法を効率的に減少できると共に、プランジャ部材がオリフィス開口を開閉するときに必要となるプランジャ部材の移動量も減少できるので、入力振動が低周波域振動及び高周波域振動の一方から他方へ変化した際に、第2の制限通路を開放状態及び閉塞状態の一方から他方へ変化させるために必要となる装置の応答速度を短縮できる。
また本発明の請求項2に係る防振装置は、請求項2記載の防振装置において、前記第2の開口幅を、前記第1の開口幅の5倍以上、20倍以下に設定したことを特徴とする。
また本発明の請求項3に係る防振装置は、請求項1または請求項2に記載の防振装置において、
前記プランジャ部材が前記開放位置にある状態で、該プランジャ部材の外周面における前記拡縮方向に沿って前記閉塞位置に近接したエッジ部を前記開口横方向と実質的に平行に延在させたことを特徴とする。
また本発明の請求項4に係る防振装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の防振装置において、前記オリフィス開口における液体の流通抵抗を、前記制限通路における前記オリフィス開口を介して上流側の部分及び下流側の部分における液体の流通抵抗以下としたことを特徴とする。
また本発明の請求項5に係る防振装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の防振装置において、前記第1の取付部材を略筒状に形成し、該第1の取付部材の内周側に前記弾性体及びダイヤフラムを隔壁の一部として外部から区画された液室空間を設けると共に、前記液室空間内に、該液室空間を前記弾性体を隔壁の一部とする前記主液室と前記ダイヤフラムを隔壁の一部とする前記副液室とに区画する仕切部材を設け、前記シリンダ室を前記仕切部材の内周側に設けたことを特徴とする。
また本発明の請求項6に係る防振装置は、請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の防振装置において、前記プランジャ部材は、前記第1の取付部材又は前記第2の取付部材への相対的に低周波域の振動であるシェイク振動の入力時に、前記加圧空間内の液圧により前記付勢部材の付勢力に抗して前記前記閉塞位置に移動して前記オリフィス開口を閉塞させ、前記第1の取付部材又は前記第2の取付部材への相対的に高周波域の振動であるアイドル振動の入力時に、前記付勢部材の付勢力により前記開放位置へ復帰して前記オリフィス開口を開放することを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る防振装置によれば、主液室と副液室とを連通する制限通路を、振動周波数の変化に応じて第1の制限通路及び第2の制限通路の一方に短時間で切り換えることができ、かつ装置サイズを効率的に小型化できる。
以下、本発明の実施形態に係る防振装置について図面を参照して説明する。なお、図中、符号Sは装置の軸心を表しており、この軸心Sに沿った方向を装置の軸方向として以下の説明を行う。
図1及び図2には本発明の実施形態に係る防振装置が示されている。図1に示されるように、防振装置10には、その外周側に薄肉円筒に形成された外筒金具12が設けられると共に、この外筒金具12の内周側に取付金具20が略同軸的に配置されている。外筒金具12には、その上端部に外周側へ延出する環状のフランジ部14が屈曲形成されると共に、下端部に装置の組立時に内周側へテーパ状に折り曲げられるかしめ部16が形成されており、これらのフランジ部14とかしめ部16との中間に内周側へ向かって断面V字状に屈曲された絞り部18が全周に亘って形成されている。防振装置10は、外筒金具12がカップ状のホルダ金具(図示省略)内へ嵌挿されることにより、このホルダ金具を介してして車両における車体側へ連結される。
取付金具20は、その上端側が略一定の外径を有する円柱状に形成されると共に、下端側が下方へ向かってテーパ状に外径が縮径する略円錐台状に形成されており、この取付金具20には、その上端面から下端側へ向かって軸心Sに沿ってねじ穴22が穿設されている。防振装置10は、取付金具20のねじ穴22に捻じ込まれたボルト等の締結部材及びブラケットステーを介して車両におけるエンジン側に連結固定される。
防振装置10には、外筒金具12と取付金具20との間に略肉厚リング状に形成されたゴム弾性体24が配置されている。ゴム弾性体24は、その外周面が外筒金具12の外周面における絞り部18の上側に加硫接着されると共に、内周面が取付金具20の外周面下端側に加硫接着されている。これにより、ゴム弾性体24は外筒金具12と取付金具20とを弾性的に連結する。
ゴム弾性体24は、その断面が取付金具20から外筒金具12へ向かって下方へ傾斜する略ハ字状に形成されている。これにより、ゴム弾性体24の下面中央部には、下方から上方へ向かって内径が狭くなる略円錐台状の凹部26が形成される。ゴム弾性体24には、その上端外周部から外周側へ延出する断面矩形状のストッパ部28が一体的に形成されており、このストッパ部28は、外筒金具12のフランジ部14における周方向に沿った一部に加硫接着されている。このストッパ部28は、防振装置10が車両に取り付けられた状態で、軸方向に沿ってエンジン側に大きな相対変位が生じた場合に、ブラケットステー等へ当接してエンジン側の変位を制限すると共に衝突音の発生を防止する。
ゴム弾性体24には、その下端内周部に取付金具20の下端部を覆うインナクッション部30が一体的に形成されると共に、外筒金具12の絞り部18の内周側に段差部32が一体的に形成されている。この段差部32は、その下面側が平面状に形成されており、絞り部18により外周側から軸方向への変形が制限されるように支持されている。またゴム弾性体24には、段差部32の下端外周部から下方へ延出する薄肉円筒状の被覆部34が一体的に形成されている。この被覆部34は、外筒金具12の内周面に下端側を覆うように外筒金具12に加硫接着されている。
防振装置10には、外筒金具12の内周側に全体として略肉厚円板状に形成された仕切金具36(図3参照)が嵌挿されている。仕切金具36は、その上面外周部を段差部32の下面側へ当接させると共に、外周面を被覆部34を介して外筒金具12の内周面へ圧接させている。また防振装置10には、外筒金具12の内周側における仕切金具36の下側に環状の支持筒38が嵌挿されている。支持筒38は、その上端側を仕切金具36の下面外周部へ当接させると共に、被覆部34を介して外周面を外筒金具12の内周面へ圧接させている。防振装置10では、外筒金具12内に仕切金具36及び支持筒38が嵌挿された状態で、外筒金具12のかしめ部16が上端側から下端側へ向かって内外径が縮径するように折り曲げられる。これにより、外筒金具12内で仕切金具36及び支持筒38が段差部32(絞り部18)とかしめ部16との間に固定される。
支持筒38には、その内周側にゴム材料により薄肉円板状に成形されたダイヤフラム40が配置されており、このダイヤフラム40は、その外周縁部が全周に亘って支持筒38の内周面に加硫接着されている。これにより、外筒金具12内には、その軸方向に沿った上端側がゴム弾性体24により閉塞されると共に、下端側がダイヤフラム40により閉塞された略円柱状の空間(液室空間)が形成され、この液室空間は仕切金具36によりゴム弾性体24を隔壁の一部とする主液室42及びダイヤフラム40を隔壁とする副液室44に区画される。これらの主液室42及び副液室44内には、それぞれ水、エチレングリコール等の液体が充填される。
ここで、主液室42は、その内容積がゴム弾性体24の弾性変形に伴って変化(拡縮)し、またダイヤフラム40は、副液室44の内容積を拡縮する方向へ十分に小さい荷重(液圧)で変形可能とされている。
図5に示されるように、仕切金具36には、その下部側に合成樹脂やアルミニウム等の金属材料により形成されたオリフィス部材46が設けられると共に、このオリフィス部材46の上側に有底円筒状の蓋部材48が配置されている。オリフィス部材46は、下面側が底板部50により閉止された肉厚の有底円筒状に形成されており、底板部50には、周方向に沿った寸法が内周側から外周側へ向かって広がる略扇状に形成された複数個(例えば、4個)の流通開口52が穿設されると共に、図3に示されるように、流通開口52の内周側に肉厚円筒状のボス部54が一体的に形成されている。
図3に示されるように、ボス部54は、その軸方向に沿った寸法が底板部50の厚さよりも大きくなっており、底板部50の上面部及び下面部からそれぞれ突出している。ボス部54には上面中央部に円形凹状の座受穴56が開口しており、この座受穴56には後述するコイルスプリング90の下端部が挿入される。またボス部54には、座受穴56の底面とボス部54の下面との間を貫通する逃げ穴58が穿設されている。この逃げ穴58の内径は座受穴56の内径よりも小径とされており、この逃げ穴58内には、後述するプランジャ部材78のガイド筒部82が挿脱可能に挿入される。
図5に示されるように、オリフィス部材46には、その外周面上端部に下端側よりも外径が小さい嵌挿部60が形成されている。またオリフィス部材46には、外周面における段差部62と下端部との間に周方向に対して所定角度傾いたスパイラル方向に沿って延在する凹状の溝部64が形成されている。この溝部64は、オリフィス部材46の外周面を2周よりも若干多い周回数に亘って周回している。
オリフィス部材46には、図6(B)に示されるように、嵌挿部60の一部を軸方向へ凹状に切り欠いて、溝部64の長手方向に沿った主液室42側の一端部をオリフィス部材46の上面部まで連通させる連通路66が形成されている。またオリフィス部材46には、図6(C)に示されるように、その下端部の一部を軸方向へ矩形状に切り欠いて、溝部64の長手方向に沿った他端部をオリフィス部材46の下面まで連通させる連通路68が形成されている。
溝部64には、主液室42側の一端から長手方向(スパイラル方向)中間部までの区間に共用オリフィス部70が設けられると共に、この共用オリフィス部70に対して副液室44側に専用オリフィス部72が設けられている。ここで、共用オリフィス部70及び専用オリフィス部72は、その径方向に沿った深さは同じになっているが、共用オリフィス部70は、その軸方向に沿った幅が専用オリフィス部72の軸方向に沿った幅よりも所定長だけ長くなっている。これにより、共用オリフィス部70は、その断面積が専用オリフィス部72の断面積よりも大きくなり、この共用オリフィス部70の断面積は、車両のアイドリング運転時に発生するアイドル振動の周波数(例えば、18〜30Hz)及び振幅に対応するように設定されている。
オリフィス部材46には、図6(A)に示されるように、溝部64における共用オリフィス部70と専用オリフィス部72との境界部付近に、溝部64の内周側の底面部からオリフィス部材46の内周面まで貫通するオリフィス開口74が穿設されている。このオリフィス開口74は周方向へ細長いスロット状に形成されている。ここで、オリフィス開口74の開口面積は、共用オリフィス部70の断面積以上になっている。
なお、本実施形態の防振装置10では、図7に示されるように、オリフィス開口74の周方向(長手方向)に沿った寸法である横開口幅がWとされると共に、オリフィス開口74の軸方向(長手直角方向)に沿った寸法である縦開口幅がLとされており、これらの横開口幅Wと縦開口幅Lと開口比R(=W/L)が、2≦R≦25の範囲内に設定され、更に好ましくは5≦R≦20の範囲内に設定されている。
またオリフィス開口74は、その内周端に沿った両端部の形状が略半円形とされており、この両端部付近での液体の流通抵抗の増加が抑制されている。またオリフィス開口74の内周縁部(エッジ部)における液体の流通方向に沿った断面形状を凸の半円状や楔状として、エッジ部での液体の流通抵抗の増加を抑制するようにして良い。
図6(C)に示されるように、オリフィス部材46の内周側には円柱状の空間が形成され、この円柱状の空間は、後述するプランジャ部材78が収納されるシリンダ室76とされる。プランジャ部材78は、図5に示されるように、肉厚円板状に形成されており、シリンダ室76を軸方向に沿って主液室42側の小空間である加圧空間130(図3参照)と副液室44側の小空間であるオリフィス空間132(図4参照)とに区画している。またプランジャ部材78は、その外周面下端側のエッジ部79がオリフィス開口74の長手方向と平行に延在している。
図3に示されるように、プランジャ部材78には、その下面側における周縁部と中央部との間には周方向へ延在する環状凹部80が形成されている。またプランジャ部材78には、その下面中央部から下方へ突出する肉厚円筒状のガイド筒部82が一体的に形成されると共に、このガイド筒部82の中央部を軸方向へ貫通する軸受穴84が穿設されている。プランジャ部材78には、ガイド筒部82の基端部にガイド筒部82よりも大径とされた円柱状の座受部86が同軸的に形成されている。またプランジャ部材78には、その上面中央部に円形凹状の逃げ部88が形成されている。
プランジャ部材78は、図3に示されるように、オリフィス部材46のシリンダ室76内へ挿入され、シリンダ室76の内周面に沿って軸方向に移動可能(スライド可能)となる。このとき、プランジャ部材78は、ガイド筒部82の先端側をオリフィス部材46の座受穴56及び逃げ穴58内にも同軸的に挿入するが、ガイド筒部82の外径は、座受穴56及び逃げ穴58の内径よりも小径であることから、プランジャ部材78は、オリフィス部材46の底板部50へ接することなく、軸方向に沿って所定の範囲(後述する閉塞位置と開放位置との間)で移動可能になる。また仕切金具36には、オリフィス部材46の底板部50とプランジャ部材78との間に付勢部材としてのコイルスプリング90が配置されている。
コイルスプリング90は、その上端部をプランジャ部材78の座受部86の外周側に外嵌すると共に、その下端部をオリフィス部材46の座受穴56内へ挿入している。この状態で、コイルスプリング90は、その上端面(上側座面)をプランジャ部材78における座受部86の周縁部へ圧接させると共に、下端面(下側座面)を座受穴56の底面部へ圧接させ、プランジャ部材78及び底板部50により常に圧縮状態に保持されている。これにより、コイルスプリング90はプランジャ部材78を常に上方(主液室42側)へ付勢する。
図3に示されるように、仕切金具36では、蓋部材48がオリフィス部材46における嵌挿部60の外周側に嵌挿固定されている。これにより、オリフィス部材46のシリンダ室76の上端側が蓋部材48の頂板部92により閉止される。蓋部材48には、図5に示されるように、頂板部92の中央部に円形の嵌挿穴94が穿設されると共に、この嵌挿穴94の外周側に扇状に形成された複数個(本実施形態では、4個)の弁座開口96が形成されている。これら弁座開口96は、軸心Sを中心として対称的な位置関係(点対称)となるように配置されている。また蓋部材48には、図5に示されるように、その外周部にオリフィス部材46の上端側の連通路66(図6(B)参照)に面するように切欠部98が形成されている。共用オリフィス部70は、蓋部材48の切欠部98及び連通路66を介して副液室44内へ連通している。
図5に示されるように。仕切金具36には、蓋部材48とプランジャ部材78との間に略円板状のホルダ部材100が配置されると共に、このホルダ部材100と蓋部材48との間に略円板状の弁体102が介装されている。ホルダ部材100には、図3に示されるように、その中央側に底の浅い有底円筒状とされた弁体ホルダ104が形成されると共に、この弁体ホルダ104の上端部から外周側へ延出する環状のフランジ部106が屈曲形成されている。またホルダ部材100には、弁体ホルダ104の底板部105の外周部にそれぞれ扇状に形成された複数個の連通開口108が穿設されている。
図3に示されるように、ホルダ部材100には、底板部105の中央部に肉厚円板状のボス部110が一体的に形成されると共に、このボス部110の下面中央部から軸心Sに沿って下方へ突出する丸棒状のガイドロッド120が一体的に形成されている。またボス部110の上面側には、円形凹状の嵌挿穴112が形成されている。ここで、蓋部材48の頂板部92とホルダ部材100の底板部105との間には、嵌挿穴112の外周側に軸方向に沿った厚さ一定の円板状の空間である弁体収納室114が形成され、この弁体収納室114内には弁体102が収納される。
弁体102は、NR、NBR等のゴム組成物により成形されており、その上面側が平面状とされると共に、下面側が内周側から外周側へ向って上方へ僅かに傾斜するスロープ状に形成されており、軸方向に沿った肉厚が内周側から外周側へ向って徐々に薄くなっている。また弁体102には、上面中央部に円形凸状の突起部116が形成されると共に、下面中央部にも円形凸状の突起部118が形成されている。弁体102は、その上面側の突起部116を蓋部材48の嵌挿穴94内へ嵌挿すると共に、下面側の突起部118をホルダ部材100の嵌挿穴112内へ嵌挿している。これにより、弁体102は、ホルダ部材100及び蓋部材48と同軸的に位置決めされると共に、径方向への移動が拘束される。
弁体102は、突起部116,118の周縁部付近が蓋部材48の頂板部92とホルダ部材100の底板部105との間で軸方向に沿って圧縮されている。これにより、弁体102は、その上面部を所定の加圧力(予圧力)で蓋部材48の頂板部92の下面側へ圧接させると共に、蓋部材48とホルダ部材100との間で軸方向への移動が拘束される。弁体102は、圧縮状態となった部分の外周側の部分が下方へ向って撓み変形可能となっている。
図3に示されるように、弁体102は、その外周端を径方向に沿って蓋部材48における弁座開口96の外周端よりも外周側に位置させ、かつホルダ部材100の連通開口108の外周端よりも内周側に位置させている。これにより、弁体102は、その上面部を頂板部92に圧接させた状態(閉状態)で弁座開口96を閉塞し、また、図3の2点鎖線で示されるように、外周側が下方へ撓み変形して頂板部92から離間した状態(開状態)になると、弁座開口96が弁体収納室114を介して連通開口108に連通した状態となり、主液室42が弁体収納室114を通して仕切金具36内のシリンダ室76へ連通する。すなわち、弁体収納室114内に収納された弁体102、蓋部材48及びホルダ部材100は、主液室42とシリンダ室76との間で逆止弁128を構成しており、この逆止弁128は、主液室42からシリンダ室76(加圧空間130)内へのみ液体の流入を許容するが、加圧空間130から主液室42内への液体の流出を阻止する。
ホルダ部材100のガイドロッド120は、プランジャ部材78の軸受穴84内へ軸方向に沿って相対的に摺動可能となるように挿入されている。ここで、軸受穴84が穿設されたガイド筒部82及びガイドロッド120の一方が金属により形成されている場合には、他方を樹脂等のヤング率が所定値以上異なり、摩擦抵抗が小さい素材により形成することが好ましい。また軸受穴84の内周面及びガイドロッド120の外周面の一方又は双方に潤滑性を有し、かつ耐摩耗性が高い物質をコーティングして摩擦抵抗を抑制するようにしても良い。またガイドロッド120は、その先端側がオリフィス部材46の座受穴56及び逃げ穴58内を通ってオリフィス部材46の下方まで突出させており、このガイドロッド120の先端部には、ダイヤフラム40の中央部に円形凸状に形成された中央連結部41が加硫接着により固着されている。
シリンダ室76のオリフィス空間132は、オリフィス部材46の複数の流通開口52と座受穴56及び逃げ穴58を通して常に副液室44と連通している。また防振装置10では、図1に示されるように、オリフィス部材46における溝部64の外周側が被覆部34を介して外筒金具12の内周面により閉塞される。これにより、溝部64内には、スパイラル方向に沿って細長い空間であるシェイクオリフィス122が形成され、このシェイクオリフィス122は、その一端部がオリフィス部材46の連通路66及び蓋部材48の切欠部98を介して主液室42に接続されると共に、他端部がオリフィス部材46の連通路68を介して副液室44に接続される。
ここで、シェイクオリフィス122は、互いに断面積が異なる共用オリフィス部70及び専用オリフィス部72からなる溝部64全体と連通路66,68とにより構成されている。このシェイクオリフィス122は、入力振動のうち相対的に低周波域の振動であるシェイク振動(例えば、9〜15Hz)に対応するように、その路長及び断面積、すなわち液体の流通抵抗が設定(チューニング)されている。
溝部64における共用オリフィス部70は、シェイク振動に対して相対的に高周波域の振動であるアイドル振動(例えば、18〜30Hz)に対応するアイドルオリフィス124の一部を形成している。アイドルオリフィス124は、共用オリフィス部70、オリフィス開口74及びオリフィス部材46内のオリフィス空間132により構成されており、その路長及び断面積、すなわち液体の流通抵抗がアイドル振動に対応するように設定(チューニング)されている。ここで、アイドルオリフィス124におけり液体の流通抵抗は、シェイクオリフィス122における液体の流通抵抗よりも小さくなっている。
防振装置10では、図2に示されるように、プランジャ部材78が閉塞位置へ移動(下降)すると、オリフィス部材46のオリフィス開口74がプランジャ部材78の外周面により閉塞され、共用オリフィス部70がオリフィス空間132と非連通状態となる。これにより、主液室42と副液室44とは、シェイクオリフィス122のみを通して互いに連通する。
また防振装置10では、図1に示されるように、プランジャ部材78が開放位置へ移動(上昇)すると、プランジャ部材78がオリフィス開口74から離れてオリフィス開口74が開放され、共用オリフィス部70がオリフィス空間132と連通状態となる。これにより、主液室42と副液室44とは、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス124の双方を通して互いに連通するが、主液室42内の液圧が変化した際には、主液室42内から共用オリフィス部70内へ流入した液体は、専用オリフィス部72との境界部付近に達すると、専用オリフィス部72よりも液体の流通抵抗が小さいオリフィス開口74を通ってオリフィス空間132内へ優先的に流入し、またオリフィス開口74を通って共用オリフィス部70内へ流入した液体も、専用オリフィス部72よりも液体の流通抵抗が小さい共用オリフィス部70を優先的に通って主液室42内へ抜ける。これにより、防振装置10では、プランジャ部材78が開放位置にある場合、実質的にアイドルオリフィス124のみを通って主液室42と副液室44との間で液体が流通する。
プランジャ部材78には、図3に示されるように、その径方向中間部に軸方向へ貫通する複数本(本実施形態では、2本)の液圧解放路126が形成されている。これらの液圧解放路126は、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置にあるプランジャ部材78が開放位置側へ移動する際に、外部から閉じられた加圧空間130内の液体をオリフィス空間132内へ流出させ、加圧空間130の液圧上昇を防止してプランジャ部材78を開放位置側へ移動可能にする。
次に、本発明の実施形態に係る防振装置10の作用を説明する。
防振装置10では、例えば、車両におけるエンジンが作動すると、エンジンが発生した振動が取付金具20を介してゴム弾性体24に伝達され、ゴム弾性体24が弾性変形する。このとき、ゴム弾性体24は吸振主体として作用し、ゴム弾性体24の内部摩擦等に基づく吸振作用によって振動が吸収され、外筒金具12を介して車体側へ伝達される振動が低減される。また自動車等の車両では、アイドリング運転時にエンジンが相対的に高周波域の振動であるアイドル振動を発生し、また所定速度以上での走行時にはエンジンが相対的に低周波域の振動であるシェイク振動を発生する。
また防振装置10では、シェイクオリフィス122の主液室42側の一部が、アイドルオリフィス124の一部を形成する共用オリフィス部70とされ、この共用オリフィス部70とシェイクオリフィス122における副液室44側の一部である専用オリフィス部72との間にシリンダ室76のオリフィス空間132に連通するオリフィス開口74が形成されていることから、主液室42と副液室44とが共用オリフィス部70及び専用オリフィス部72を含むシェイクオリフィス122により互いに連通すると共に、共用オリフィス部70及びオリフィス空間132を含むアイドルオリフィス124によっても互いに連通する。
更に、防振装置10では、プランジャ部材78が、シリンダ室76の加圧空間130内の液圧によりコイルスプリング90の付勢力に抗して開放位置から閉塞位置に移動するとオリフィス開口74を閉塞させ、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置から開放位置へ復帰するとオリフィス開口74を開放することから、開放位置にあったプランジャ部材78が、逆止弁128を通して主液室42から加圧空間130内へ供給される液圧により閉塞位置へ移動すると、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122のみを通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来し、また閉塞位置にあったプランジャ部材78が、コイルスプリング90の付勢力により開放位置へ復帰すると、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス124の双方が開放された状態となるが、ゴム弾性体の弾性変形に伴って、液体の流通抵抗が相対的に小さいアイドルオリフィス124を優先的に通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来する。
すなわち、防振装置10では、相対的に周波数が低く振幅が大きいシェイク振動が入力した場合には、このシェイク振動によってゴム弾性体24が弾性変形し、主液室42内に相対的に大きな液圧変化が生じると共に、主液室42内の周期的な液圧上昇時に逆止弁128を通して主液室42から加圧空間130へ液体が流入して、加圧空間130内の液圧も主液室42内の上昇時の液圧と略平衡する平衡圧まで上昇する。
ここで、防振装置10では、コイルスプリング90の付勢力がシェイク振動の入力時の加圧空間130内の液圧(平衡圧)に対応する値よりも小さく設定されており、これにより、シェイク振動の入力時には、プランジャ部材78がコイルスプリングの付勢力に抗して開放位置から閉塞位置側へ間欠的に移動し、加圧空間130内の液圧により閉塞位置へ保持される。
従って、防振装置10では、シェイク振動の入力時には、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122のみを通して主液室42と副液室44との間を液体が行き来することから、このシェイクオリフィス122を通過する液体の粘性抵抗や圧力損失により入力振動(シェイク振動)を吸収できるので、車両におけるエンジン側から車体側へ伝達される低周波域振動を低減できる。
このとき、シェイクオリフィス122における液体の流通抵抗がシェイク振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)されていることから、シェイクオリフィス122を通って主液室42と副液室44との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じ、この液柱共振の作用によってシェイク振動を特に効果的に吸収できる。
また防振装置10では、相対的に周波数が高く振幅が小さいアイドル振動が入力した場合には、このアイドル振動によってゴム弾性体24が弾性変形すると共に、主液室42内に相対的に小さな液圧変化が生じることから、主液室42内の周期的な液圧上昇時に逆止弁128を通して主液室42から加圧空間へ液体が流入して、加圧空間130内の液圧が上昇して主液室42内の上昇時の液圧(最高値)と略平衡する平衡圧まで達する。
ただし、防振装置10では、コイルスプリング90の付勢力がアイドル振動の入力時における加圧空間130内の平衡圧に対応する値よりも大きく設定されており、これにより、プランジャ部材78が開放位置にあるときには、コイルスプリング90の付勢力により開放位置に保持され、また閉塞位置にある場合には、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置から開放位置へ移動(復帰)する。
なお、コイルスプリング90の付勢力により閉塞位置にあるプランジャ部材78が開放位置側へ移動する際には、プランジャ部材78に形成された液圧解放路126が、外部から閉じられた加圧空間130内の液体をオリフィス空間132内へ流出させることから、加圧空間130の液圧上昇を防止してプランジャ部材78を開放位置側へ円滑に、かつ低い移動抵抗で移動可能にする。
従って、防振装置10では、アイドル振動の入力時には、ゴム弾性体24の弾性変形に伴って、シェイクオリフィス122に対して液体の流通抵抗が小さいアイドルオリフィス124を優先的に通って主液室42と副液室44との間を液体が行き来することから、このアイドルオリフィス124を流通する液体の粘性抵抗や圧力損失等により入力振動(アイドル振動)を吸収できるので、エンジン側から車体側へ伝達されるアイドル振動を低減できる。
このとき、アイドルオリフィス124における液体の流通抵抗がアイドル振動の周波数及び振幅に対応するように設定(チューニング)されていることから、アイドルオリフィス124を通って主液室42と副液室44との間を行き来する液体に共振現象(液柱共振)が生じ、この液柱共振の作用によってアイドル振動を特に効果的に吸収できる。
この結果、防振装置10によれば、電磁ソレノイドや空圧ソレノイド等の外部からの制御及び動力供給を受けて作動するバルブ機構を用いることなく、主液室42と副液室44とを連通するオリフィスを、入力振動の周波数に応じて、シェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス124の何れか一方に、主液室42内の液圧変化を駆動力として用い切り換えることができる。
また防振装置10では、オリフィス開口74における横開口幅Wと縦開口幅Lと開口比R(=W/L)が、2≦R≦20の範囲内に設定され、更に好ましくは5≦R≦20の範囲内に設定されていることから、オリフィス開口74に必要な開口面積を確保しつつ、縦開口幅Lを十分小さいものにできるので、この縦開口幅Lに応じてプランジャ部材78の開放位置と閉塞位置との距離を短くできる。
この結果、防振装置10によれば、オリフィス開口74の縦開口幅Lが横開口幅Wと等しいか、縦開口幅Lが広い場合と比較し、シリンダ室76が配置される仕切金具36の軸方向に沿った寸法を短いものにできるので、装置全体の軸方向に沿った寸法を効率的に減少できると共に、プランジャ部材78がオリフィス開口74を開閉するときに必要となるプランジャ部材78の移動量も減少できるので、入力振動がシェイク振動及びアイドル振動の一方から他方へ変化した際に、アイドルオリフィス124を開放状態及び閉塞状態の一方から他方へ変化させるために必要となる応答速度を短縮できる。
ここで、オリフィス開口74における開口比R(=W/L)を2以上に設定した理由は、開口比Rが2未満である場合には、仕切金具36(オリフィス部材46)の軸方向に沿った寸法減少量が小さく、装置サイズを有効に減少させることが困難になりためであり、特に開口比Rを5以上に設定すれば、仕切金具36(オリフィス部材46)の軸方向に沿った寸法を大幅に減少できるので、装置サイズの小型化に対して大きな効果が得られる。
またオリフィス開口74における開口比R(=W/L)を25以下に設定した理由は、発明者等の実験によると開口比Rが25を超えると、液体の粘性の影響が急峻に上昇してオリフィス開口74における液体の流通抵抗が急激に増加する臨界点に達する可能性が高くなるためである。もし、オリフィス開口74の開口比Rが臨界点に達してしまうと、オリフィス開口74の開口面積を増加させた場合でも、オリフィス開口74の流通抵抗が殆ど低下しなくなり、アイドルオリフィス124を通る主液室42と副液室44との間での液体流通を阻害する現象が生じ得る。但し、液体として高粘性のもの(例えば、エチレングリコール)を用いる場合には、低粘性のもの(例えば、水)と比較して粘性抵抗の影響が増大するので、開口比R(=W/L)を20以下に設定することが好ましい。
また防振装置10では、シェイクオリフィス122の主液室42側の一部が、アイドルオリフィス124の一部を形成する共用オリフィス部70としたことにより、シェイクオリフィス122の共用オリフィス部70によりアイドルオリフィス124の一部を形成できるので、2本のシェイクオリフィス122及びアイドルオリフィス124を外筒金具12内の狭いスペース内に効率的に配置でき、これによっても装置サイズを効率的に小型化できる。
また防振装置10では、略円筒状に形成されたオリフィス部材46の外周面にシェイクオリフィス122(共用オリフィス部70及び専用オリフィス部72)及びアイドルオリフィス124の一部(共用オリフィス部70)を形成すると共に、オリフィス部材46の内周側にシリンダ室76(オリフィス空間132)を設けたことにより、オリフィス部材46(仕切金具36)の軸方向及び径方向のサイズ増加を抑制しつつ、相対的に長い路長を必要とするシェイクオリフィス122及び大きな断面積を必要とするアイドルオリフィス124を仕切金具36に効率的に配置できるので、結果として装置全体のサイズも効率的に小型化できる。
なお、本実施形態に係る防振装置10では、2本のオリフィス(第1の制限通路及び第2の制限通路)の一方をシェイク振動に対応するシェイクオリフィス122とし、他方をアイドル振動に対応するアイドルオリフィス124としたが、2本の第1の制限通路及び第2の制限通路を必ずしもシェイク振動及びアイドル振動に対応させる必要はなく、第1の制限通路が相対的に低い周波域の振動に対応するものとなり、第2の制限通路が相対的に高い周波域の振動に対応するものとなれば良い。
また防振装置10では、オリフィス開口74の長手方向を、軸心Sを中心とする周方向と一致させたが、このオリフィス開口74の長手方向を、軸心Sを中心とする周方向に対して傾斜させると共に、プランジャ部材78のエッジ部79が延在する方向を周方向に対して傾斜させ、周方向に対して傾斜したオリフィス開口74の長手方向と一致させても良い。
また防振装置10では、取付金具20をエンジン側に連結すると共に、外筒金具12を車体側に連結するように構成したが、これとは逆に、取付金具20を車体側に連結すると共に、外筒金具12をエンジン側に連結するようにしても良い。
また本実施形態に係る防振装置10では、主液室42内の液圧上昇時に逆止弁128を通して液体を主液室42から液圧空間130内へ供給し、この液圧空間130内の液圧を主液室42の液圧上限値に対応する平衡圧に上昇させ、シェイク振動の入力時に、液圧空間130の液圧(正圧)によりプランジャ部材78を開放位置から閉塞位置へ移動させていたが、これとは逆に、逆止弁を液圧空間130から主液室42へのみ液体が流出させ得るように構成し、主液室42内の液圧低下時に逆止弁を通して液体を液圧空間130から主液室42内へ流出させることにより、液圧空間130内の液圧を主液室42の液圧下限値に対応する平衡圧まで低下させ、シェイク振動の入力時に、液圧空間130の液圧(負圧)によりプランジャ部材78を開放位置から閉塞位置へ移動させるようにして良い。
上記の場合には、防振装置10は、プランジャ部材78がコイルスプリング90により軸方向に沿って下方へ付勢し、このプランジャ部材78が下限位置(開放位置)にある状態で、オリフィス開口74が開放され、液圧空間130内の負圧の作用によりコイルスプリング90の付勢力に抗して下限位置から上限位置(閉塞位置)へ上昇すると、オリフィス開口74が開放されるように構成される。
本発明の実施形態に係る防振装置の構成を示す軸方向に沿った断面図であり、プランジャ部材が開放位置にある状態を示している。 図1に示される防振装置の構成を示す軸方向に沿った断面図であり、プランジャ本体が閉塞位置にある状態を示している。 図1に示される防振装置における仕切金具及びプランジャ部材の構成を示す断面図であり、プランジャ部材が開放位置にある状態を示している。 図1に示される防振装置における仕切金具及びプランジャ部材の構成を示す断面図であり、プランジャ部材が閉塞位置にある状態を示している。 図1に示される防振装置における仕切金具及びプランジャ部材の構成を示す分解斜視図である。 図1に示される防振装置におけるオリフィス部材の構成を示す斜視図である。 図1に示される防振装置における仕切金具の構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 防振装置
12 外筒金具(第1の取付部材)
20 取付金具(第2の取付部材)
24 ゴム弾性体(弾性体)
36 仕切金具(支持部材)
40 ダイヤフラム
42 主液室
44 副液室
70 共用オリフィス部
72 専用オリフィス部
74 オリフィス開口
76 シリンダ室
78 プランジャ部材
79 エッジ部
90 コイルスプリング(付勢部材)
102 弁体
122 シェイクオリフィス(第1の制限通路)
124 アイドルオリフィス(第2の制限通路)
126 液圧解放路
128 逆止弁
130 加圧空間
132 オリフィス空間

Claims (6)

  1. 振動発生部及び振動受け部の一方に連結される第1の取付部材と、
    振動発生部及び振動受け部の他方に連結される第2の取付部材と、
    前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、
    前記弾性体を隔壁の一部として液体が封入され、該弾性体の弾性変形に伴って内容積が変化する主液室と、
    液体が封入され内容積が拡縮可能とされた副液室と、
    前記主液室と前記副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、
    前記主液室と前記副液室とを互いに連通し、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、
    前記主液室と前記副液室との間に設けられ、液体が封入されたシリンダ室と、
    前記シリンダ室内を、前記第2の制限通路の一部を構成すると共に前記副液室に連通したオリフィス空間と前記第2の制限通路から隔離された加圧空間とに区画し、前記オリフィス空間及び前記加圧空間の拡縮方向に沿って所定の開放位置と閉塞位置との間で移動可能とされたプランジャ部材と、
    前記オリフィス空間内に面するように設けられ、前記第2の制限通路における該オリフィス空間と他の部分とを連通させるオリフィス開口と、
    前記プランジャ部材を、前記加圧空間を縮小する前記開放位置側へ付勢する付勢部材と、
    前記プランジャ部材が、前記付勢部材の付勢力により前記開放位置へ復帰する際に、前記加圧空間内の液体を前記オリフィス空間又は前記副液室内へ流出させる液圧解放路と、
    前記主液室と前記加圧空間との間に配置され、前記主液室内の液圧変化に伴って該主液室と前記加圧空間との間で一方向へのみ液体を流出させ得る逆止弁と、を有し、
    前記オリフィス開口の前記拡縮方向と平行な開口縦方向に沿った第1の開口幅を、前記開口縦方向と交差する開口横方向に沿った第2の開口幅よりも小さく設定して、前記第2の開口幅を、前記第1の開口幅の2倍以上、25倍以下に設定し、
    前記プランジャ部材が、前記加圧空間内の液圧により前記付勢部材の付勢力に抗して前記前記閉塞位置に移動すると、前記オリフィス開口を閉塞させ、前記付勢部材の付勢力により前記開放位置へ復帰すると、前記オリフィス開口を開放することを特徴とする防振装置。
  2. 前記第2の開口幅を、好ましくは前記第1の開口幅の5倍以上、20倍以下に設定したことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記プランジャ部材が前記開放位置にある状態で、該プランジャ部材の外周面における前記拡縮方向に沿って前記閉塞位置に近接したエッジ部を前記開口横方向と実質的に平行に延在させたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防振装置。
  4. 前記オリフィス開口における液体の流通抵抗を、前記制限通路における前記オリフィス開口を介して上流側の部分及び下流側の部分における液体の流通抵抗以下としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の防振装置。
  5. 前記第1の取付部材を略筒状に形成し、該第1の取付部材の内周側に前記弾性体及びダイヤフラムを隔壁の一部として外部から区画された液室空間を設けると共に、前記液室空間内に、該液室空間を前記弾性体を隔壁の一部とする前記主液室と前記ダイヤフラムを隔壁の一部とする前記副液室とに区画する仕切部材を設け、
    前記シリンダ室を前記仕切部材の内周側に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の防振装置。
  6. 前記プランジャ部材は、前記第1の取付部材又は前記第2の取付部材への相対的に低周波域の振動であるシェイク振動の入力時に、前記加圧空間内の液圧により前記付勢部材の付勢力に抗して前記前記閉塞位置に移動して前記オリフィス開口を閉塞させ、前記第1の取付部材又は前記第2の取付部材への相対的に高周波域の振動であるアイドル振動の入力時に、前記付勢部材の付勢力により前記開放位置へ復帰して前記オリフィス開口を開放することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の防振装置。
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