JP4919816B2 - 糊付け装置及び製本装置 - Google Patents

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Description

本発明は、積層した状態に保持した複数枚の紙葉類に糊付けを行う糊付け装置、及びこの糊付け装置の機構を利用した製本装置に関する。
従来、製本等を行うべく複数枚の紙葉類に糊付けを行う装置として、糊塗布部に紙葉類を1枚ずつ送り出し、糊塗布部に送り出された紙葉類の所定位置に糊の塗布を行い、所定位置に糊が塗布された紙葉類をスタッカに堆積しておく態様のものが考えられている。(例えば、特許文献1を参照。)
特開2000−108544号公報
しかして、特許文献1記載の構成では、糊塗布コロを使用して1枚ずつ糊付けを行うようにしているが、扱いの簡便化を図るべく、一面に糊を塗布した糊シートを利用し、この糊シートに塗布しておいた糊を紙葉類に転写する態様を採用する要望が存在する。しかし、特許文献1記載の糊塗布部にこのような構成を採用する場合、糊を転写し終わった紙葉類をスタッカに送り出す前に、この紙葉類を糊シートから剥がし取る必要があり、そのため、糊シートを紙葉類から離間させる動作の際に紙葉類を保持しておく紙保持機構を別途設ける必要がある。しかも、次の紙葉類を糊塗布部に配置する際には、この紙保持機構が紙葉類と干渉しないようにする必要があるため、この紙保持機構を可動式のものにする必要があり、機構が複雑になる不具合が発生する。
本実施形態は、以上に述べた課題を解決すべく構成するものである。
すなわち本発明に係る糊付け装置は、転写用の糊を有する糊シートを積層した紙葉類内に設定した糊付け位置に案内する糊シート案内部と、前記糊シートの前記糊付け位置に達した部位を前記紙葉類に圧接させる圧接状態及び前記糊シートの前記紙葉類への圧接を解除する退避状態の間を変化可能である押圧部と、前記押圧部が前記圧接状態から前記退避状態に変化する際に糊シートに前記紙葉類のうち1枚を付着させたまま付着部位を糊付け位置から移動させて紙葉類をめくるシート移送機構と、糊シートの移送を進めることにより糊シートから紙葉類を転写用の糊が転写された状態で剥離可能にすべく紙葉類を保持する紙葉類保持部とを具備することを特徴とする。
このような構造を採用すれば、糊を紙葉類に転写してから、シート移送機構により糊シートに前記紙葉類のうち1枚を付着させたまま糊シートを移動させて紙葉類をめくることにより次の紙葉類に糊を転写可能な状態にでき、しかも、前記紙葉類保持部に紙葉類を保持させて、糊シートの移送を進めることにより糊シートから紙葉類を転写用の糊が転写された状態で剥離できるので、特別な機構を用いることなく、糊を転写させた後に次の紙葉類に糊を転写可能にしつつ紙葉類を糊シートから離脱させることができる。
糊を付着させたシートを糊シートに付着させたまま移動させるための構成の一例として、前記シート移送機構が、前記糊付け位置から移送された糊シートを牽引するシート牽引ロールと、前記押圧部が前記圧接状態と前記退避状態との間で変化する動作を利用して前記シート牽引ロールを駆動する動作変換機構とを具備するものが挙げられる。このようなものであれば、前記押圧部を前記圧接状態と前記退避状態との間で変化させるための動力源を前記シート移送機構を駆動させるための動力源として兼用できる。
上述したシート移送機構を具体的に実現するための構成の一例として、積層した紙葉類を保持するベースと、このベースに対して進退可能な可動フレームとを具備し、可動フレームに前記押圧部及び前記牽引ロールを保持させているものであって、前記動作変換機構が、ベースに設けたラックと、可動フレームに軸着し可動フレームの進退に伴い正逆回転可能するピニオンと、このピニオンの一方向への回転のみを前記牽引ロールに伝達するワンウェイクラッチとを具備するものが挙げられる。このように構成すれば、前記ワンウェイクラッチの作用により、前記紙葉類と糊シートとの付着部位が誤って糊付け位置に戻ることを防ぐことができる。
一方、糊付け装置自体をよりコンパクトなものとするための構成として、押圧部を、積層した紙葉類を保持するとともに、紙葉類を前記糊付け位置まで移動させて圧接状態並びに退避状態へと動作し得る可動ベースを有するものを挙げることができる。斯かる押圧部について、正確な動作を実現するための具体的な構成として、当該押圧部を、モータと、モータに取り付けたカムと、カムの動作を伝達する伝達部材と、伝達部材の動作により動作する前記可動ベースとを有するものを挙げることができる。
紙葉類を糊シートから剥離するための特別な部材を設けることなく紙葉類を糊シートから剥離できるようにするための構成として、糊シートの移送を進めて前記紙葉類保持部と前記紙葉類の糊シートに付着している部位との距離が前記紙葉類保持部と糊付け位置との距離を上回った際に、糊シートから転写用の糊が紙葉類に転写された状態で紙葉類を糊シートから強制的に剥離するようにしているものが挙げられる。このように構成すれば、前記紙葉類保持部が紙葉類を保持している状態で前記紙葉類保持部と糊付け位置との距離を上回った際に紙葉類が糊シートに付着している状態を維持できなくなった際に、紙葉類にかかる張力を利用して紙葉類を糊シートから強制的に剥離できるからである。
そして、紙葉類を糊付けせずに移送されてしまうことを有効に回避するためには、シート移送機構を、紙葉類をめくる移送方向と、当該移送方向とは反対の逆送方向へ糊シートを移動させ得るものとすることが好ましい。
また、本発明に係る製本装置は、積層した紙葉類内に設定した糊付け位置を通過可能に配設され紙葉類側に糊層を有する糊シートと、前記糊シートの前記糊付け位置に達した部位を前記紙葉類に圧接させる圧接状態及び前記糊シートの前記紙葉類への圧接を解除する退避状態の間を変化可能である押圧部と、前記押圧部が前記圧接状態から前記退避状態に変化する際に糊シートに前記紙葉類のうち1枚を付着させたまま付着部位を糊付け位置から移動させて紙葉類をめくるシート移送機構と、糊シートの移送を進めることにより糊シートから紙葉類を剥離可能にすべく紙葉類を保持する紙葉類保持部と、前記紙葉類の糊付け箇所を押圧する綴じ部とを具備することを特徴とする。
このようなものであれば、上述した糊付け装置と同様に、糊を転写させた後に次の紙葉類に糊を転写可能にしつつ紙葉類を糊シートから離脱させることができるとともに、前記綴じ部を利用して前記紙葉類の糊付け箇所を押圧することにより、簡単な操作で製本を行うことができる。
特に、前記綴じ部が、前記紙葉類保持部を兼ねているものであれば、紙葉類の糊付け箇所に糊を付着させた後、前記紙葉類保持部を兼ねる綴じ部に向けて紙葉類の糊付け箇所を移動させる操作のみにより綴じ作業を行うことができる
より円滑な動作により製本を行えるようにするための態様として、前記紙葉類保持部を兼ねる綴じ部が、アームと、アームの先端に設けられ紙葉類に圧接可能であるとともに一方向にのみ回転可能なローラと、このローラを紙葉類に圧接させるべく付勢する付勢手段とを具備するものが挙げられる。
そして、製本を行う際に、糊付け箇所を表紙上に露出させてしまうという不具合を有効に回避するための有効な構成として、積層した紙葉類のうち一面が露出される表紙を任意の保持位置に保持させ得る表紙保持機構を更に設けることが望ましい。
ここで、表紙保持機構の構成としては、表紙任意の箇所を吸着する態様のものであっても、ローラ等によって表紙のみ予めめくる態様のものであっても、粘着性を有する部材を用いて表紙をめくる態様のものであってもよい。なお、粘着性を有する部材を用いる場合は、表紙に粘着性のものが転移されないことが必要となる。
表紙保持機構を確実かつ安定して動作させるためには、表紙の一部に吸着し得る吸着部と、当該吸着部を前記表紙が積層された積層位置と前記保持位置との間で往復移動させ得る往復動作部とを有するものとすることが望ましい。
また、表紙を他の紙葉類に正確な位置で積層し、当該紙葉類に糊付けするためには、表紙における糊付け位置に対応する位置から積層した紙葉類を押圧し得る押圧板を更に設けることが好ましい。
また、押圧板が表紙を押圧する際に表紙に誤って糊シートを接触させてしまうという不具合を有効に回避する為には、表紙と前記糊シートとの間に介在した状態で紙葉類を押圧するものとすることが望ましい。
そして、製本の過程で、紙葉類の糊付けから速やかに紙葉類を押圧する構成へと移行し、製本する動作を高い効率でおこなわせるためには、積層した紙葉類のうちの全てがめくられた事を検知する終了検知センサを更に設けることが好ましい。
本発明に係る糊付け装置によれば、シート移送機構により積層させておいた紙葉類のうち1枚を糊シートに付着させたまま糊シートを移動させて紙葉類をめくることにより次の紙葉類に糊を転写可能な状態にでき、しかも、前記紙葉類保持部に紙葉類を保持させて、糊シートの移送を進めることにより糊シートから紙葉類を転写用の糊が転写された状態で剥離できる。従って、特別な機構を用いることなく、糊を転写させた後に次の紙葉類に糊を転写可能にしつつ紙葉類を糊シートから離脱させることができる。
また、本発明に係る製本装置によれば、前段で述べた糊付け装置に係る効果を得られるとともに、綴じ部を利用して前記紙葉類の糊付け箇所を押圧することにより、簡単な操作で製本を行うことができる。
以下、本発明の各実施形態を、図面を参照して説明する。
<第一実施形態>
本発明の第一実施形態に係る製本装置1は、図1に全体斜視図、図2に中央側断面図、図3に要部を拡大して示した斜視図をそれぞれ示すように、積層した紙葉類を保持するベース2と、前記ベース2に対して進退可能な可動フレーム3と、転写用の糊を有する糊シートSを積層した紙葉類Pの一端縁に設定した糊付け位置P1に案内する糊シート案内部4と、前記可動フレーム3に支持させているとともに前記糊シートSの前記糊付け位置P1に達した部位を前記紙葉類Pに圧接させる圧接状態及び前記糊シートSの前記紙葉類Pへの圧接を解除する退避状態の間を変化可能である押圧部5と、前記可動フレーム3を駆動する駆動機構6と、前記押圧部5が前記圧接状態から前記退避状態に変化する際に糊シートSに前記紙葉類Pのうち1枚の一端縁を付着させたまま付着部位を糊付け位置P1から移動させて紙葉類Pをめくるシート移送機構7と、糊シートSの移送を進めることにより糊シートSから紙葉類Pを転写用の糊が転写された状態で剥離可能にすべく紙葉類Pを保持する紙葉類保持部8とを具備する。また、前記紙葉類保持部8は、前記紙葉類Pの糊付け箇所P1を押圧する綴じ部としての機能を備えている。
前記ベース2は、積層した紙葉類Pの糊付け位置側P1を支持するベース本体21と、このベース本体21の両側縁から起立させて設けた側壁22と、前記基台21の前方に取り付けられ紙葉類Pの反糊付け位置側を支持する紙葉類受け23とを具備する。前記ベース本体21は、紙葉類Pを上面に載置してなる載置台21bと、この載置台21bの後方に設けられ紙葉類Pの糊付け位置側P1の端縁を当接させて該紙葉類Pの奥行き方向の位置決めを行う位置決め部材21cと、これら載置台21b及び位置決め部材21cを下方から支持する脚部材21aとを具備する。なお、前記紙葉類受け23は、図1では略しているとともに、図2では想像線により示している。
前記可動フレーム3は、前記ベース2の側壁22の内方に左右に対にして設けた板状の可動フレーム要素31、31を具備する。また、この可動フレーム3は、前記押圧部5及び後述する牽引ロール71を支持している。具体的には、前記左右の可動フレーム要素31、31間に前記押圧部5を架設することにより、この可動フレーム3に前記押圧部5が支持されるようにしている。そして、この可動フレーム要素31と側壁22との間には、図示しないガイドレール機構を設けていて、このガイドレール機構により可動フレーム3の移動方向をガイドするようにしている。
前記押圧部5は、前記図2、及び作用説明図である図4に示すように、押圧面たる下面5aに糊シートSに添接させてなり幅方向に延伸する板状の部材である。この押圧部5は、上述したように、可動フレーム要素31、31間に架設して設けている。また、この押圧部5は前記駆動機構6から動力の供給を受けて最大上昇位置と最大下降位置との間で昇降運動可能である。ここで、この押圧部5が最大下降位置まで移動した際に前記糊シートSの前記糊付け位置P1に達した部位を前記紙葉類Pに圧接させる圧接状態となり、また、この押圧部5が最大上昇位置まで移動した際に前記糊シートSの前記紙葉類Pへの圧接を解除する退避状態となる。さらに、この押圧部5の後方には、ロール状に巻き回した糊シートSを保持する糊シート保持具51を設けている。そして、糊シートSは、前記糊シート保持具51から繰り出すようにしている。この糊シート保持具51は、糊シートSを巻き回した芯材S1を保持溝511に収納して糊シートS及び芯材S1を保持しているとともに、糊シートS及び芯材S1の自重により糊シートSが繰り出されるにつれ糊シートS及び芯材S1が下降し糊シートSが押圧部5に常時略密着するように構成している。ここで、前記図2では、最大下降位置にある状態を実線、最大上昇位置にある状態を想像線により示している。また、前記図4では、最大上昇位置にある状態を実線、最大下降位置にある状態を想像線により示している。
前記糊シート案内部4は、前記押圧部5の後面を利用して設けている。すなわち、前記図4に概略的に示すように、前記糊シート保持具51から繰り出された糊シートを、前記押圧部5の後面5bに添接させて前記糊付け位置P1まで導くようにしている。
前記駆動機構6は、前記ベース2に載置したモータ61と、このモータ61に接続した歯車列62と、この歯車列62と前記押圧部5とを接続するラック機構63とを具備する。前記ラック機構63は、前記歯車列62に噛合させたピニオン64と、前記押圧部5に設けられ前記ピニオン64と噛合するラック65とを備えている。そして、前記モータ61からの動力が前記歯車列62を介して前記ラック機構63のピニオン64に伝達され、このピニオン64からラック65に動力を伝達することにより、モータ61の正逆回転を前記ラック65に接続した押圧部5、及びこの押圧部5を支持する可動フレーム3の昇降動作に変換するようにしている。
前記シート移送機構7は、前記糊付け位置P1から移送された糊シートSを牽引し、前記可動フレーム3に支持させてなるシート牽引ロール71と、前記押圧部5が前記圧接状態と前記退避状態との間で変化する動作を利用して前記シート牽引ロール71を駆動する動作変換機構72とを具備する。
前記シート牽引ロール71は、その回転軸711を上述したように前記可動フレーム3に支持させている。また、前記図4に示すように、前記糊付け位置P1から移送された糊シートSは、このシート牽引ロール71とシート挟持ロールRとの間に挟持するようにしていて、このシート牽引ロール71と糊シートSとの間に摩擦を発生させてこのシート牽引ロール71の回転力を糊シートSを牽引する作用に変換できるようにしている。なお、前記シート挟持ロールRは、前記シート牽引ロール71の上方に配しているとともに、該シート挟持ロールRの回転軸R1を可動フレーム要素31、31間に挟持させている。
前記動作変換機構72は、前記図3に示すように、ベース2の側壁22に設けたハウジングHに収納していて、ベース2の側壁22に設けた第2ラック73と、可動フレーム3に軸着し可動フレーム3の進退に伴い正逆回転する第2ピニオン74と、この第2ピニオン74の一方向への回転のみを前記牽引ロール71に伝達するワンウェイクラッチ75とを具備する第2のラック機構である。すなわち、前記第2ラック73に前記第2ピニオン74を噛合させていて、前記可動フレーム3が昇降動作する際に前記第2ピニオン74を正逆回転させるようにしている。また、前記ワンウェイクラッチ75は一方向への回転のみを伝達させる機能を有する周知のものであり、本実施形態では、前記第2ピニオン74が正回転する際にはこの第2ピニオン74の回転力を前記牽引ロール71の回転軸711に伝達するとともに、前記第2ピニオン74が逆回転する際にはこの第2ピニオン74の回転力を前記牽引ロール71の回転軸711に伝達させず該第2ピニオン74を空転させるよう機能する。
前記紙葉類保持部8は、図2の実線に示す倒伏位置と、同図の想像線に示す起立位置との間で移動可能であり、ベース2に枢着してなり起立位置と倒伏位置との間で移動可能なアーム81と、このアーム81を起立位置から倒伏位置へ、又はその逆方向へ移動させる操作力を受け付ける押圧操作部82と、前記アーム81の先端に設けられ前記アーム81を倒伏位置に配した際に紙葉類Pに圧接可能であるとともに一方向にのみ回転可能なローラ83と、このローラ83を紙葉類Pに圧接させるべくアーム81を倒伏位置側に付勢可能な付勢手段たるバネ84とを具備する。なお、前記バネ84は、この紙葉類保持部8が思案点(図示略)よりも倒伏位置側にある場合は倒伏位置に、起立位置にある場合は起立位置に向けて該紙葉類保持部8を付勢する。また、前記ローラ83と前記アーム81との間には、該ローラ83を一方向にのみ回転可能にすべくワンウェイクラッチ85を設けている。
さらに、この製本装置1は、図示はしないが、押圧部5の動作回数の入力や動作開始命令の入力等を受け付ける設定操作部と、設定操作部に入力された押圧部5の動作回数や押圧部5の昇降動作の間隔等を記憶するとともに記憶内容に基づき予め記憶している動作プログラムを実行して駆動機構6を制御する制御機構と、前記駆動機構6のモータ61の非運転時に外部から手動操作力を受け付け前記可動フレーム3及び押圧部5を駆動する手動駆動部とを具備する。
以下、この製本装置1により製本を行う際の各部の作用を前記図4及び糊付け位置P1近傍の拡大斜視図である図5を参照しつつ述べる。
まず、ベースの基台21が、紙葉類Pの積層させた状態での載置を受け付ける。次いで、保持操作部82への操作を受け付け、紙葉類保持部8のアーム81が操作力により保持位置側に移動し、紙葉類保持部8のローラ83が紙葉類を保持する。それから、前記設定操作部への入力を受け付け、制御機構からの命令を受けて駆動機構6が作動する。
すなわち、駆動機構6のモータ61が正回転し、このモータ61の正回転が前記歯車列62及びラック機構63を介して押圧部5の下降動作に変換される。一方、この押圧部5の下降動作は、さらに前記動作変換機構72を介して牽引ローラ71の糊シート牽引動作に変換され、糊シートSは牽引されて前記図4の矢印X方向に移動する。それから、押圧部5が前記図4の想像線に示す最大下降位置まで下降し、前記糊シートSに圧接する圧接状態となる。この圧接状態で、糊シートSの糊層が本実施形態では紙葉類Pの一端縁に圧着される。その後、駆動機構6のモータ61が逆回転し、このモータ61の逆回転が前記歯車列62及びラック機構63を介して押圧部5の上昇動作に変換される。それから、押圧部5が前記図4の実線に示す最大上昇位置まで上昇し、退避状態となる。一方、この押圧部5の上昇動作の際に、前記ワンウェイクラッチ75は前記第2ピニオン74を空転させるよう機能するので、糊シートSは移動しない。その後、再びモータ61が正回転し押圧部5が下降動作に移ると、図5に示すように、糊シートSの糊層が紙葉類に付着したまま糊シートSが移動する。以上の動作を設定した回数だけ繰り返すが、前記紙葉類保持部8が紙葉類Pを保持しているので、糊シートSの移送を進めると前記紙葉類保持部8と紙葉類Pの糊シートSに付着している部位との距離が前記紙葉類保持部8と糊付け位置P1との距離を上回ることにより紙葉類Pが糊シートSに付着している状態を維持できなくなって、糊シートSから転写用の糊が紙葉類Pに転写された状態で、紙葉類Pにかかる張力により紙葉類PがシートSから強制的に剥離される。
そして、全ての紙葉類Pに転写用の糊を転写させた状態で紙葉類Pを前記押圧部5から離間させる方向に移動させると、前記紙葉類保持部8のローラ83がバネ84により付勢されたまま紙葉類Pに圧着した状態を保ちながら離間動作を助ける方向に回転し、前記紙葉類Pの糊付け箇所P1を押圧する。
以上に述べたように、本実施形態に係る製本装置1によれば、糊を紙葉類Pに転写してから、シート移送機構7により糊シートSに前記紙葉類Pのうち1枚を付着させたまま糊シートSを移動させて紙葉類をめくることにより次の紙葉類Pの同箇所に糊を転写可能な状態にでき、しかも、前記紙葉類保持部8に紙葉類を保持させて糊シートSの移送を進めることにより糊シートSから紙葉類Pを転写用の糊が転写された状態で剥離できるので、特別な機構を用いることなく、糊を転写させた後に次の紙葉類Pに糊を転写可能にしつつ紙葉類を糊シートから離脱させることができる。さらに、綴じ部としての機能を有する紙葉類保持部8を利用して前記紙葉類Pの糊付け箇所P1を押圧することにより、簡単な操作で製本を行うことができる。
また、前記紙葉類保持部8が、綴じ部としての機能を有するので、紙葉類Pの糊付け箇所P1に糊を付着させた後、前記紙葉類保持部8に向けて紙葉類Pの糊付け箇所P1を移動させる操作のみにより綴じ作業を行うことができる。
加えて、前記シート移送機構7が、前記糊付け位置P1から移送された糊シートSを牽引するシート牽引ロール71と、前記押圧部5が前記圧接状態と前記退避状態との間で変化する動作を利用して前記シート牽引ロール71を駆動する動作変換機構72とを具備するので、前記押圧部5を前記圧接状態と前記退避状態との間で変化させるための動力源である前記駆動機構6のモータ61を前記シート移送機構7を駆動させるための動力源として兼用できる。
さらに、積層した紙葉類Pを保持するベース2と、このベース2に対して進退可能な可動フレーム3とを具備し、可動フレーム3に前記押圧部5及び前記牽引ロール71を保持させていて、前記動作変換機構72が、ベース2に設けたラック73と、可動フレーム3に軸着し可動フレーム3の進退に伴い正逆回転可能するピニオン74と、このピニオン74の一方向への回転のみを前記牽引ロール71に伝達するワンウェイクラッチ75とを具備するので、前記ワンウェイクラッチ75の作用により、前記紙葉類Pと糊シートSとの付着部位が誤って糊付け位置P1に戻ることを防ぐことができる。
そして、前記紙葉類保持部8が、アーム81と、アーム81の先端に設けられ紙葉類Pに圧接可能であるとともに一方向にのみ回転可能なローラ83と、このローラ83を紙葉類Pに圧接させるべく付勢する付勢手段たるバネ84とを具備するので、このローラ83が紙葉類Pを押圧しつつ紙葉類Pの移動方向を案内するので、より円滑な動作により製本を行うことができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態に係る糊付け装置100を含む製本装置101について詳述するが、上記第一実施形態と同様のものについては同じ符合を付し、その詳細な説明を省略するものとする。
本実施形態に係る製本装置101は、図6及び図7等に示すように、積層した紙葉類P同士を好適に糊付けする事によって製本を行うものである。なお図6は、係る製本装置101の外観を示している。図7は製本装置101のカバーを開けることにより、内部構造を一部露出させた外観を示している。また図7において、カバーを開けた際に露出する配線等の図示を省略して示している。そして図8乃至図10は、押圧部105に係る構成を説明する為に製本装置101の下部の構成を模式的に示したものである。また、図11乃至図19は、製本装置101の動作を示す為、製本装置101内部の配置並びに構成を模式的に示したものとしている。すなわち、筐体やカバー等の製本装置101の構成要素の一部の図示を意図的に略したものとなっている。
本実施形態に係る製本装置101では、積層した紙葉類Pを所定位置に載置した状態から、糊付けを経て製本を終えるまでを連続した一連の動作によってなし得るものとなっている。斯かる一連の動作については後に詳述する。
ここで、本実施形態に係る製本装置101は、本発明に係る糊付け装置100の構成を包含することによって構成されている。すなわち、転写用の糊を有する糊シートSを積層した紙葉類P内に設定した糊付け位置P1に案内する糊シート案内部104と、糊シートSの糊付け位置P1に達した部位を紙葉類Pに圧接させる圧接状態及び糊シートSの紙葉類Pへの圧接を解除する退避状態の間を変化可能である押圧部105と、押圧部105が前記圧接状態から前記退避状態に変化する際に糊シートSに前記紙葉類Pのうち1枚を付着させたまま付着部位を糊付け位置P1から移動させて紙葉類Pをめくるシート移送機構107と、糊シートSの移送を進めることにより糊シートSから紙葉類Pを転写用の糊が転写された状態で剥離可能にすべく紙葉類Pを保持する紙葉類保持部108とを具備することを含んでいることを特徴としている。そして本実施形態に係る製本装置101は、糊シートSを装着した糊付け装置100の構成に、紙葉類Pの糊付け箇所P1を押圧する綴じ部の構成をさらに付与したものとなっている。
また、本実施形態では第一実施形態同様、糊シートSの移送を進めて紙葉類保持部108と紙葉類Pの糊シートSに付着している部位との距離が紙葉類保持部108と糊付け位置P1との距離を上回った際に、糊シートSから転写用の糊が紙葉類Pに転写された状態で紙葉類Pをシートから強制的に剥離するようにしているものである。
以下、本実施形態に係る製本装置101の構成について説明する。
糊シート案内部104は、図7並びに図11以降に概略的に示すように、繰り出された糊シートSを、下方に設けた糊付け部において前記糊付け位置P1まで導く案内部本体1040と、案内部本体1040の上方において糊シートSを後述するシート巻取りロール1071まで案内する案内ロール1041とを有している。案内部本体1040は、下面1040aにおいて糊付け位置P1の位置並びに形状に応じた配置並びに形状を成したものとなっている。案内ロール1041は、案内部本体1040の上方において糊シートSの移動に従って回転することによって、好適に糊シートSを案内し得るものである。
シート移送機構107は、図7並びに図11以降に概略的に示すように、糊付け位置P1から移送された糊シートSを巻き取るシート巻取りロール1071と、糊付け前のシートを巻回保持しているシート巻出ロール1072と、これらシート巻取りロール1071とシート巻出ロール1072とを駆動するロール駆動部1073とを有している。ここでロール駆動部1073は、シート用モータ1073aと、当該シート用モータ1073a、シート巻取りロール1071及びシート巻出ロール1072にそれぞれ架け渡したベルト1073bと、そして、シート巻取りロール1071及びシート巻出ロール1072とを択一的に駆動させる、破線を含む矢印にて指し示すクラッチ機構1073cを有する構成となっている。斯かるクラッチ機構1073cは、シート用モータ1073aの箇所で図示反時計回りに駆動されたベルト1073bによってシート巻取りロール1071を駆動する際には糊シートSを巻き取る移送方向へ駆動する。一方、当該クラッチ機構1073cを切り替える操作を行う事によりシート巻出ロール1072を駆動する際には、当該シート巻出ロール1072が糊シートSを逆に巻き取る事により、糊シートSは逆送方向へ駆動されることとなっている。斯かる構成により、単一のシート用モータ1073aを同一方向に作動させるといった単純な構造を採用しながら、糊シートSを正逆両方向に駆動し得る構成を実現している。しかし糊シートSを正逆両方へ駆動する構成は斯かる態様に限定されることはなく、勿論クラッチ機構1073cを採用せずにシート用モータ1073aを正逆両方向へ作動させる構成を採用しても良い。なお、糊シートSを逆送させる際の動作については後に詳述する。
そして本実施形態では、図8乃至図10に示すように、糊シートSの糊付け位置P1に達した部位を紙葉類Pに圧接させる圧接状態及び糊シートSの紙葉類Pへの圧接を解除する退避状態の間を変化可能である押圧部105を、紙葉類Pの下方、言い換えれば紙葉類Pを介して糊シート案内部104に対して対向する位置に設けている。すなわち、本実施形態に係る押圧部105を、積層した紙葉類Pを保持するとともに、紙葉類Pを糊付け位置P1まで移動させて圧接状態並びに退避状態へと動作し得る可動ベース1051を有するものとしている。
押圧部は、図8に示すように、破線で示すベース用モータ1052と、ベース用モータ1052の駆動力を上下動作へと変換するカム1053と、カム1053の動作を伝達する伝達部材1054と、伝達部材1054に動作を伝達されて上下動作し得る上述の可動ベース1051とを有しているものである。伝達部材1054は、カム1053に摺接し、当該カム1053の動作を直接受ける摺接子1054aと、伝達部材1054に接して摺接子1054aの動作を可動ベース1051へと伝達する伝達子1054bと、伝達部材1054が動作する際の回動中心を構成する軸部1054cとを有している。そして当該軸部1054cは、図に破線で示した長穴1054dの範囲内で上下動が可能に設定されている。詳細には、伝達部材1054の動作において基本的には前記長穴1054dの下部に位置しているが、場合によって一時的に長穴1054d内を上昇し得るように構成している。軸部1054cが長穴1054d内を一時的に上昇する動作については後に詳述する。そして可動ベース1051は、積層紙葉類Pを支持するとともに、上述の通り、伝達子1054bの動作により上下動し得るように構成しているものである。
紙葉類保持部108は、図7以降に示すように、可動ベース1051の上方において紙葉類Pに圧接可能であるとともに一方向にのみ回転可能なローラ1083を主に有するものである。本実施形態に係る紙葉類保持部108の構成としては、上記実施形態におけるアームを設けずに図示しないモータにより動作する等の若干の相違点があるものの、当該紙葉類保持部108の作用については上記第一実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、この紙葉類保持部108は、本発明に係る綴じ部を兼ねている構成となっている点についても第一実施形態と同様である。
なお本実施形態では、上述した可動ベース1051の動作と、後述する押圧板1023とによって、本実施形態に係る第2綴じ部Xを構成している(図18)。斯かる第2綴じ部Xの構成並びに動作については後に詳述する。
しかして本実施形態に係る製本装置101はさらに、表紙保持機構102と、終了検知センサ103と、排出ローラ106とを設けたものとなっている。
表紙保持機構102は、図11乃至図19に示す通り、積層した紙葉類Pのうち一面が露出される表紙P2を保持位置に保持させ得るものである。具体的には、表紙P2の一部に吸着し得る吸着部1021と、当該吸着部1021を前記表紙P2が積層された積層位置と前記保持位置との間で往復移動させ得る往復動作部1022と、表紙P2における前記糊付け位置P1に対応する位置から積層した紙葉類Pを押圧し得る押圧板1023を有している。
具体的に説明すると、吸着部1021は、図示しない真空ポンプの作用によって表紙P2に吸着し得るものである。往復動作部1022は、上述した保持位置と、吸着部1021が表紙P2に吸着し得る吸着位置との間で往復動作し得るとともに、上述した可動ベース1051の上下動に伴って吸着位置から所定寸法上下動し得るように構成している。押圧板1023は、吸着部1021近傍において、紙葉類Pの糊付け箇所P1の略全域を押圧し得るように構成している。そして、押圧板1023が表紙P2を押圧した状態で前記可動ベース1051が上昇した場合、当該押圧板1023は、表紙P2と前記糊シートSとの間に介在した状態で紙葉類Pを押圧するものとなっている。またこの状態において可動ベース1051と押圧板1023で紙葉類Pを上下から挟み込むことにより、本発明に係る綴じ部を実現する第2綴じ部Xを構成している。
終了検知センサ103は、図11及び図16で破線で示すように、可動ベース1051近傍に設けられ、積層した紙葉類Pのうちの全てがめくられた事を検知するものであるが、当該終了検知センサ103の種類は紙葉類Pの有無を検知し得るものであれば、種々の態様のセンサを採用する事が可能である。また終了検知センサ103の取付位置は、可動ベース1051自体に設けたものとしても、可動ベース1051近傍における他の部位に設けたものとしても良い。
排出ローラ106は、特に図19に示すように、製本に係る動作が終了した紙葉類Pを可動ベース1051上から引き出し得るものである。この動作の際、紙葉類Pの糊付け箇所P1が可動ベース1051とローラ1083との間を通過することにより、紙葉類保持部108に本発明に係る綴じ部の作用を奏させるものである。
次に、上述の製本装置101における押圧部105の動作、すなわち可動ベース1051が上下動するについて説明する。
まず、図8は、摺接子1054aが動作範囲における下端に位置している状態を示している。この状態からベース用モータ1052が回転すると、カム1053が回転する事により摺接子1054aが徐々に上昇することとなる。そして、図9に示すように、可動ベース1051が上昇する過程のある位置において、積層した紙葉類Pが糊シートSに当接することにより、紙葉類Pの糊付けが行われる。しかし、この状態からカム1053の回転により、摺接子1054aがさらに動作範囲における上端まで上昇することとなるが、このとき、図10に示すように、軸部1054cが破線で示す長穴1054dに沿って一時的に上昇することにより、可動ベース1051の過剰な上昇による過剰な押圧を回避させるものとなっている。斯かる軸部1054cの構成により、積層する紙葉類Pの厚みが異なった場合においても、一時的に長穴1054d内を上昇する寸法が適宜異なることとなるのみで、好適に対応し得るものとなっている。
そして、斯かる押圧部105の動作を踏まえ、製本装置101が積層した紙葉類Pを製本する一連の動作について、図11乃至図19に示して説明する。
最初に、製本する為に積層した紙葉類Pを図11に示すように準備する。そして、製本装置101を作動させる。まず、図12に示すように、表紙保持機構102が往復動作部1022により下降し、同図に示す積層位置をとる。そして、吸着部1021が紙葉類Pの最も上に積層された表紙P2に吸着する。吸着部1021が表紙P2に吸着すると、図13に示すように、吸着部1021が表紙P2に吸着した状態で往復動作部1022により、再びもとの保持位置に位置付けられる。そうする事により、表紙P2はこの時点で糊付けされることなく保持位置に保持される。
次に、表紙P2を保持位置に保持させた状態で、図14に示すように、可動ベース1051が上述の動作により上昇する事により、表紙P2の下側に積層された紙葉類Pの糊付け箇所P1が案内部本体1040の下面1040a側に案内された糊シートSに当接し、糊付けが行われる。そして可動ベース1051は図15に示すように再び下降して退避位置を取るが、紙葉類Pは糊シートSに止着した状態となる。その後、シート用モータ1073aが駆動されることにより、糊シートSは所定寸法移送され、再び可動ベース1051が上昇することにより、さらに下側の紙葉類Pに対して同様に糊付けが行われる事となる。そしてその後、上述のようにシート用モータ1073aによって糊シートSが徐々に移送される動作と可動ベース1051が上下する動作を繰り返すことにより、上記第一実施形態と略同様に、紙葉類Pが一枚ずつ糊付けされていくこととなる。
そして、図16に示すように、積層した紙葉類Pのうち最も下側に位置する紙葉類Pが糊付けされると、終了検知センサ103が作動する。終了検知センサ103の作動により、図17に示すように、糊シートSは所定寸法逆送されるとともに、表紙保持機構102における吸着部1021が下降して積層位置をとり、押圧板1023が紙葉類Pの糊付け箇所P1を覆った状態をとる。次に可動ベース1051を再び上昇させると、図18に示すように、押圧板1023がシート案内部の下面側に当接した状態をとる。この状態において、紙葉類Pは押圧板1023と可動ベース1051により上下から圧縮された状態となる。すなわち本実施形態では、この時点で、押圧板1023と可動ベース1051により、第2綴じ部Xとしての作用を奏する事となる。
そして、押圧板1023を下降させた後、排出ローラ106を作動させることによって、図19に示すように、紙葉類Pの糊付け箇所P1を可動ベース1051とローラ1083との間を通過させて、製本に係る一連の動作が完了する。このとき、紙葉類保持部108は、上記実施形態同様に、綴じ部の作用を奏するものとなっている。
以上に説明したように、本発明の第二実施形態に係る糊付け装置100を包含する製本装置101においても、上記実施形態同様、糊を紙葉類Pに転写してから、シート移送機構107により糊シートSに紙葉類Pのうち1枚を付着させたまま糊シートSを移動させて紙葉類Pをめくることにより次の紙葉類Pの同箇所に糊を転写可能な状態にでき、しかも、紙葉類保持部108に紙葉類Pを保持させて糊シートSの移送を進めることにより糊シートSから紙葉類Pを転写用の糊が転写された状態で剥離できるので、特別な機構を用いることなく、糊を転写させた後に次の紙葉類Pに糊を転写可能にしつつ紙葉類Pを糊シートSから離脱させることができる。さらに、綴じ部としての機能を有する紙葉類保持部108を利用して前記紙葉類Pの糊付け箇所P1を押圧することにより、簡単な操作で製本を行うことができる。
特に本実施形態では、押圧部105を、積層した紙葉類Pを保持するとともに、紙葉類Pを前記糊付け位置P1まで移動させて圧接状態並びに退避状態へと動作し得る可動ベース1051を有するものとしていることにより、糊付け装置100並びに製本装置101における可動部分を可動ベース1051のみとして、全体のサイズのコンパクト化を実現している。さらに、押圧部105について、押圧部105を、モータたるベース用モータ1052と、ベース用モータ1052に取り付けたカム1053と、カム1053の動作を伝達する伝達部材1054とを採用して可動ベース1051をより正確に動作させ得る構成を実現している。
さらに本実施形態では、紙葉類Pを糊付けせずにへ移送されてしまうことによる糊の無駄を有効に回避するため、紙葉類Pをめくる移送方向と、当該移送方向とは反対の逆送方向へ糊シートSを移動させ得るシート移送機構107を採用している。
特に、本実施形態では、積層した紙葉類Pのうち一面が露出される表紙P2を任意の保持位置に保持させ得る表紙保持機構102を更に設けることによって、製本を行う際に誤って表紙P2に糊付けしてしまうという不具合を有効に回避するとともに、製本装置101が製本に係る動作を一貫した自動化に大きく寄与し得るものとなっている。
そして、表紙P2の一部に吸着し得る吸着部1021と、当該吸着部1021を前記表紙P2が積層された積層位置と保持位置との間で往復移動させ得る往復動作部1022とを採用して、表紙P2をめくる際に表紙P2を折曲げてしまったり、不意に粘着物質を付着させてしまうという不具合を回避しながら、確実かつ安定して表紙P2をめくり得るものとなっている。
また、押圧板1023を更に設けることにより、表紙P2を他の紙葉類Pに正確な位置で積層し、当該紙葉類Pに糊付けさせるとともに、表紙P2における糊付け位置P1に対応する位置から積層した紙葉類Pを正確に押圧し得る構成を実現している。
また、押圧板1023が表紙P2を押圧する際に表紙P2に誤って糊シートSを接触させてしまうという不具合を有効に回避する為に、本実施形態では、表紙P2と糊シートSとの間に介在した状態で紙葉類Pを押圧するものとしている。
そして、製本の過程で、紙葉類Pの糊付けから速やかに紙葉類Pを押圧する構成へと移行し、製本する動作を高い効率でおこなわせるために、積層した紙葉類Pのうちの全てがめくられた事を検知する終了検知センサ103を更に設けたものとしている。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
例えば、上述した実施形態では製本装置について述べているが、積層した紙葉類に糊付けを行う機能のみを有する糊付け装置に本発明を適用してもよい。すなわち、紙葉類の糊付け箇所を押圧する綴じ部は省略してもよい。
また、上述した製本装置では、紙葉類保持部に紙葉類の糊付け箇所を押圧する綴じ部としての機能を備えさせているが、紙葉類保持部と別に紙葉類の糊付け箇所を押圧する機能のみを有する綴じ部を具備させるようにしてもよい。
さらに、紙葉類を押圧するローラと、ローラの回転を規制する回転規制部のみを具備する紙葉類保持部を設け、糊付け時にはローラにより紙葉類を押圧しつつ前記回転規制部を機能させるとともに糊付け完了後に前記回転規制部を機能させた状態を解除可能に構成し、この紙葉類保持部に紙葉類の糊付け箇所を押圧する綴じ部としての機能を備えさせるようにする態様も考えられる。
加えて、前記シート移送機構に、上述した実施形態以外の態様を採用してもよい。例えば、上述した動作変換機構に代え、押圧部を駆動する駆動機構の正回転時にのみ該駆動機構と同期して作動する第2の駆動機構を、糊付け位置から移送された糊シートを牽引するシート牽引ロールに接続するようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の第一実施形態に係る製本装置を示す全体斜視図。 同実施形態に係る製本装置を示す中央側断面図。 同実施形態に係る製本装置の動作変換機構を拡大して示す斜視図。 同実施形態における製本装置の作用を示す図。 同実施形態に係る製本装置の糊付け位置近傍を拡大して示す斜視図。 本発明の第二実施形態に係る製本装置を示す全体斜視図。 同上。 同実施形態に係る製本装置の動作部を模式的に示す構成説明図。 同動作部に係る動作説明図。 同上。 同製本装置の構成を模式的に示す構成説明図。 同製本装置に係る動作説明図。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。
符号の説明
100…糊付け装置
1、101…製本装置
2…ベース
102…表紙保持機構
1021…吸着部
1022…往復動作部
1023…押圧板
103…終了検知センサ
3…可動フレーム
4、104…糊シート案内部
5、105…押圧部
1051…可動ベース
1052…モータ(ベース用モータ)
1053…カム1053
1054…伝達部材
7、107…シート移送機構
71…シート牽引ロール
72…動作変換機構
8、108…紙葉類保持部
P…紙葉類
P2…表紙
S…糊シート

Claims (15)

  1. 転写用の糊を有する糊シートを積層した紙葉類内に設定した糊付け位置に案内する糊シート案内部と、前記糊シートの前記糊付け位置に達した部位を前記紙葉類に圧接させる圧接状態及び前記糊シートの前記紙葉類への圧接を解除する退避状態の間を変化可能である押圧部と、前記押圧部が前記圧接状態から前記退避状態に変化する際に糊シートに前記紙葉類のうち1枚を付着させたまま付着部位を糊付け位置から移動させて紙葉類をめくるシート移送機構と、糊シートの移送を進めることにより糊シートから紙葉類を転写用の糊が転写された状態で剥離可能にすべく紙葉類を保持する紙葉類保持部とを具備することを特徴とする糊付け装置。
  2. 前記シート移送機構が、前記糊付け位置から移送された糊シートを牽引するシート牽引ロールと、前記押圧部が前記圧接状態と前記退避状態との間で変化する動作を利用して前記シート牽引ロールを駆動する動作変換機構とを具備することを特徴とする請求項1記載の糊付け装置。
  3. 積層した紙葉類を保持するベースと、このベースに対して進退可能な可動フレームとを具備し、可動フレームに前記押圧部及び前記牽引ロールを保持させているものであって、
    前記動作変換機構が、ベースに設けたラックと、可動フレームに軸着し可動フレームの進退に伴い正逆回転可能するピニオンと、このピニオンの一方向への回転のみを前記牽引ロールに伝達するワンウェイクラッチとを具備することを特徴とする請求項2記載の糊付け装置。
  4. 前記押圧部を、積層した紙葉類を保持するとともに、紙葉類を前記糊付け位置まで移動させて前記圧接状態並びに前記退避状態へと動作し得る可動ベースを有するものとしている請求項1記載の糊付け装置。
  5. 前記押圧部を、モータと、モータに取り付けたカムと、カムの動作を伝達する伝達部材と、伝達部材の動作により動作する前記可動ベースとを有するものとしている請求項4記載の糊付け装置。
  6. 糊シートの移送を進めて前記紙葉類保持部と前記紙葉類の糊シートに付着している部位との距離が前記紙葉類保持部と糊付け位置との距離を上回った際に、糊シートから転写用の糊が紙葉類に転写された状態で紙葉類をシートから強制的に剥離するようにしていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の糊付け装置。
  7. 前記シート移送機構を、紙葉類をめくる移送方向と、当該移送方向とは反対の逆送方向へ糊シートを移動させ得るものとしている請求項1、2、3、4、5又は6記載の糊付け装置。
  8. 積層した紙葉類内に設定した糊付け位置を通過可能に配設され紙葉類側に糊層を有する糊シートと、前記糊シートの前記糊付け位置に達した部位を前記紙葉類に圧接させる圧接状態及び前記糊シートの前記紙葉類への圧接を解除する退避状態の間を変化可能である押圧部と、前記押圧部が前記圧接状態から前記退避状態に変化する際に糊シートに前記紙葉類のうち1枚を付着させたまま付着部位を糊付け位置から移動させて紙葉類をめくるシート移送機構と、糊シートの移送を進めることにより糊シートから紙葉類を剥離可能にすべく紙葉類を保持する紙葉類保持部と、前記紙葉類の糊付け箇所を押圧する綴じ部とを具備することを特徴とする製本装置。
  9. 前記綴じ部が、前記紙葉類保持部を兼ねていることを特徴とする請求項8記載の製本装置。
  10. 前記紙葉類保持部を兼ねる綴じ部が、アームと、アームの先端に設けられ紙葉類に圧接可能であるとともに一方向にのみ回転可能なローラと、このローラを紙葉類に圧接させるべく付勢する付勢手段とを具備することを特徴とする請求項9記載の製本装置。
  11. 積層した紙葉類のうち一面が露出される表紙を任意の保持位置に保持させ得る表紙保持機構を更に具備するものとしている請求項8、9又は10記載の製本装置。
  12. 前記表紙保持機構を、表紙の一部に吸着し得る吸着部と、当該吸着部を前記表紙が積層された積層位置と前記保持位置との間で往復移動させ得る往復動作部とを有するものとしている請求項8、9、10又は11記載の製本装置。
  13. 前記表紙保持機構を、前記表紙における前記糊付け位置に対応する位置から積層した紙葉類を押圧し得る押圧板を更に有するものとしている請求項11又は12記載の製本装置。
  14. 前記押圧板を、前記表紙と前記糊シートとの間に介在した状態で紙葉類を押圧するものとしている請求項13記載の製本装置。
  15. 積層した紙葉類のうちの全てがめくられた事を検知する終了検知センサを更に具備している請求項8、9、10、11、12、13又は14記載の製本装置。
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