JP2009132046A - 製本装置 - Google Patents

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充 吉川
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Abstract

【課題】簡素な製本工程によって安全性の高い中綴じ折り冊子を作成することできる製本装置を提供する。
【解決手段】製本装置10Aにおいて、管理PC100は、用紙に対し、その用紙に延在する仮想的な直線である折りラインを設定する。糊付け制御部112および糊付け機構30Aは、設定された折りライン周辺の用紙表面に糊付けする。綴じ制御部114および綴じ機構50Aは、対向する用紙表面の少なくとも一方が糊付けされた複数の用紙を各々の折りラインが重なるように貼り合わせて綴じる。折り制御部116および折り機構70は、綴じられた複数の用紙を折りラインにて折りたたんで冊子を作成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、製本装置に関し、特に、用紙に糊付けして綴じる製本装置に関する。
ステイプラを利用して用紙束に綴じ処理を施すシート処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このようなステイプラを利用する綴じ処理では綴じ針が冊子に残ることになる。このため、例えば子供向けの冊子など、安全性により重点をおいて製本することが必要とされる場合において、ステイプラを利用しないで綴じる製本処理を望む声は大きい。このような場合、例えば用紙に糊付けして綴じることにより製本する製本装置(例えば、特許文献2または特許文献3参照)を利用することにより、ステイプラを使わずに冊子を作成することができる。
特開2001−26357号公報 特開2001−171258号公報 特開2003−136857号公報
近年では製本方法も多様化が進み、例えば中綴じ折り製本処理など、製本工程において側縁部以外の箇所を綴じる製本方法も多く利用されている。しかしながら、上述の特許文献2に記載される技術では側縁部を糊付けして綴じる技術しか開示しておらず、このような様々な箇所への綴じ処理に対応することは困難である。また、上述の特許文献3に記載される技術では、一度用紙に折り筋を設けてから折り筋上に糊を塗布するため、各々の用紙に一度折り目を設ける必要があり、製本工程の簡素化が困難である。
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡素な製本工程によって安全性の高い中綴じ折り冊子を作成することできる製本装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の製本装置は、用紙が折りたたまれるべき位置を示す折りライン周辺の用紙表面に糊付けする糊付け手段と、対向する用紙表面の少なくとも一方が糊付け手段によって糊付けされた複数の用紙を各々の折りラインが重なるように貼り合わせて綴じる綴じ手段と、綴じられた複数の用紙を折りラインにて折りたたんで冊子を作成する折り手段と、を備える。綴じ手段は、用紙が積載される積載面が形成された積載台と、糊付け手段によって糊付けされた用紙を折りラインと垂直な方向に搬送する用紙搬送手段と、搬送された用紙の表面と積載面との距離を近接させるよう、搬送された用紙および積載台の少なくとも一方を移動させることにより、搬送された用紙と積載面に積載された用紙のうち最上位の用紙とを貼り合わせる移動手段と、を有してもよい。用紙搬送手段は、所定の基準ラインに折りラインが位置したときに用紙の搬送を停止し、移動手段は、搬送が停止された用紙の表面と積載面とを近接させるよう、搬送が停止された用紙および積載台の少なくとも一方を移動させることにより、各々の折りラインが重なるように複数の用紙を貼り合わせてもよい。
この態様によれば、折りラインが重なるよう的確に用紙を貼り合わせることができる。このため、冊子に含められる複数の用紙の各々を折りラインにて適切に折りたたむことができ、高品質な中綴じ折り冊子を作成することが可能となる。
本発明のある態様の製本装置は、用紙に折りラインを設定する折りライン設定手段をさらに備えてもよい。糊付け手段は、用紙に対する用紙搬送方向の糊付け位置を調整する糊付け位置調整手段を有してもよい。糊付け位置調整手段は、設定された折りライン周辺の用紙表面に糊付けするよう用紙に対する糊付け位置を調整してもよい。この態様によれば、折りライン周辺に簡易に糊付けすることができる。
ユーザによって入力された、用紙の搬送方向長さを示す搬送方向長さ情報を取得するサイズ情報取得手段をさらに備えてもよい。折りライン設定手段は、取得された搬送方向長さ情報を利用して用紙に折りラインを設定してもよい。
この態様によれば、簡易に折りラインを設定することができる。なお、一般的な製本装置では、製本処理に先だって、例えばユーザによる入力または給紙トレイに設けられたサイズセンサなどによって製本に使用される用紙のサイズが取得される。この態様によれば、このように取得された用紙のサイズなどを利用して搬送方向長さを取得し、簡易に折りラインを設定することも可能となる。
糊付け手段は、積載面に対向する用紙表面に糊付けしてもよい。用紙搬送手段は、糊付けされた用紙表面の裏面をエアの吸引力で吸着しながら用紙を搬送してもよい。移動手段は、搬送された用紙の糊付けされた表面と積載面との距離を近接させるよう、搬送された用紙および積載台の少なくとも一方を移動させることにより、搬送された用紙と積載面に積載された用紙のうち最上位の用紙とを貼り合わせることを特徴としてもよい。
この態様によれば、積載面に対向する用紙表面に糊付けすることにより、その逆の面を吸着して搬送することができる。このため、積載面に対向する位置まで用紙を搬送したときに、搬送された用紙の糊付けされた表面と積載面との距離を容易に近接させることができ、製本装置の構造が複雑化することを回避することができる。
用紙搬送手段は、折りラインと平行な方向に間隔を開けて並設され、エアの吸引力により用紙を吸着しながら搬送する複数の吸着搬送機構を有してもよい。移動手段は、複数の吸着搬送機構の間隔から複数の吸着搬送機構が用紙を吸着する吸着面より下方に突出することにより、吸着された用紙を積載面に積載された用紙のうち最上位の用紙に押し付けて貼り合わせる押し付け手段を有してもよい。
この態様によれば、吸着搬送機構を用紙搬送方向に長く設けることができる。このため、用紙を安定して搬送することが可能となる。
用紙搬送手段は、搬送方向に間隔を開けて並設され、エアの吸引力により用紙を吸着しながら搬送する複数の吸着搬送機構を有してもよい。移動手段は、複数の吸着搬送機構の間隔から、複数の吸着搬送機構が用紙を吸着する吸着面より下方に突出することにより、吸着された用紙を積載面に積載された用紙のうち最上位の用紙に押し付けて貼り合わせる押し付け手段を有してもよい。
この態様によれば、押し付け手段を折りラインと平行な方向に長く設けることができる。このため、糊付け位置を押し付けるように押し付け手段を配置する設計上の制約を少なくすることができ、設計者は綴じ手段を容易に設計することが可能となる。
用紙搬送手段は、エアの吸引力により用紙を吸着しながら搬送する吸着搬送機構を有し、所定の基準ラインに折りラインが位置したときに糊付けされた用紙を吸着したまま搬送を停止し、移動手段は、吸着搬送機構が用紙を吸着する吸着面と積載面とを近接させるよう、吸着搬送機構または積載台の少なくとも一方を移動させることにより、搬送が停止された用紙の表面と積載面とを近接させてもよい。
この態様によれば、吸着面と積載面とを互いに近接させて用紙を貼り合わせることができるため、広い面積で用紙同士を互いに押し付けることができる。このため、例えば、狭い面積で用紙を押し付ける場合に比べ、押し付けるときの用紙のズレを抑制することができ、高品質な中綴じ折り冊子を作成することが可能となる。
糊付け手段は、積載面に対向する用紙表面の裏面に糊付けし、用紙搬送手段は、糊付けされた用紙表面のうち非糊付け箇所をエアの吸引力で吸着しながら用紙を搬送してもよい。
この態様によれば、糊付けするための機構を、積載面に対向する用紙表面の裏側に設けることができる。このため、積載面に対向する用紙表面側に設ける場合に比べ、糊付けするための機構のメンテナンスが容易となる。
積載台は、積載面に載置される用紙をエアの吸引力によって積載面に吸着させる吸着機構を有してもよい。
この態様によれば、積載面に積載された用紙の積載面上における移動を抑制することができる。このため、搬送された用紙を貼り合わせるときに、積載面に積載された用紙のずれを抑制することができ、高品質な中綴じ折り冊子を作成することができる。
本発明に係る製本装置によれば、簡素な製本工程によって安全性の高い中綴じ折り冊子を作成することできる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る製本装置10Aの全体構成図である。製本装置10Aは、給紙装置12、中綴じ折り装置14、断裁装置16、スタッカ18、および管理装置20を有する。
給紙装置12は、Aトレイ22A、Bトレイ22B(以下、必要に応じてこれらを「トレイ22」と総称する)を有する。トレイ22には、印刷、電子写真方式、インクジェット方式などによる画像形成方法によって画像が形成された用紙が積載される。
給紙装置12には、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有する給紙制御部110が設けられている。Aトレイ22AおよびBトレイ22Bの各々に対応して、分離給送機構24が設けられている。分離給送機構24は、対応するトレイ22に積載された用紙のうち最上位の用紙を分離して送り出す。第1の実施形態に係る分離給送機構24はエア吸引式のものが採用されている。エア吸引式の分離給送機構は公知であるため、その詳細な説明は省略する。なおエア吸引式の分離給送機構に代えて、いわゆるフリクション式の分離給送機構が設けられてもよいことは勿論である。
また、給紙装置12は、トレイ22の各々を昇降させる昇降機構(図示せず)、およびトレイ22の各々に積載された用紙の高さを検知する用紙高さセンサ(図示せず)を有する。給紙制御部110は、トレイ22に積載された用紙のうち最上位の用紙が給紙可能高さに達したことが検知されたときにトレイ22の上昇を停止させる。こうして給紙制御部110は、トレイ22の最上位に積載された用紙の高さを給紙可能高さに維持し、分離給送機構24による用紙の連続的な送り出しを可能としている。
給紙装置12は、スイッチバック反転機構26を有する。管理装置20においてユーザにより反転を指定する入力がなされた場合に、スイッチバック反転機構26はAトレイ22Aから送り出された用紙を反転させて用紙搬送路に戻す。Aトレイ22Aから送り出された用紙が搬送される用紙搬送路、およびBトレイ22Bから送り出された用紙が搬送される用紙搬送路は、共通搬送路28で合流する。
中綴じ折り装置14は、糊付け機構30A、綴じ機構50A、および折り機構70を有する。糊付け機構30Aは、搬送ローラ32、用紙搬送プレート34、糊転写機構36、用紙支持部材38、および用紙センサ40を有する。用紙搬送プレート34には、給紙装置12の共通搬送路28から用紙が搬送される。搬送ローラ32は、用紙搬送プレート34を挟んで対向するように配置され、用紙搬送プレート34上に送り込まれた用紙を綴じ機構50Aに向けて搬送する。なお、糊付け機構30Aには、用紙搬送方向と垂直な方向(以下、「用紙幅方向」という)への用紙の移動を規制するサイドガイド(図示せず)が、装置前方および後方にそれぞれ1つずつ設けられている。これらのサイドガイドの各々は、ギヤ機構を介してモータに接続されており、このモータを作動させることにより、用紙の幅に合わせてサイドガイドを用紙幅方向に移動することが可能となっている。
用紙搬送プレート34の略中央には開口部が2箇所、用紙幅方向に並設されている。糊転写機構36は2つ設けられており、各々が昇降可能に用紙搬送プレート34の下方に配置される。糊転写機構36は、上昇することにより用紙搬送プレート34の開口部から、用紙搬送プレート34上の用紙の下面に糊を転写する。なお、用紙搬送プレート34の糊転写機構36より用紙搬送方向下流側(以下、「下流側」という)の部分は、糊転写機構36によって糊付けされた箇所が通過する領域が下方に凹んでいる。これによって、糊付けされた用紙が下流の用紙搬送プレート34上を搬送されるときに用紙搬送プレート34に貼り付くことを回避している。
用紙支持部材38は、糊転写機構36が用紙の下面に糊を転写するときに用紙の上面を支持する。用紙センサ40は、発光素子および受光素子を有する光センサによって構成される。用紙センサ40は、糊転写機構36の近傍且つ下流側に配置され、発光素子が発する光の受光量の変化を検知することにより、用紙搬送プレート34上を搬送される用紙の先端を検知する。中綴じ折り装置14には、糊付け制御部112が設けられている。糊付け制御部112はCPU、ROM、およびRAMを有し、搬送ローラ32の駆動および糊転写機構36の昇降などを制御する。
ここで、図2および図3に関連して糊転写機構36の構成について詳述する。図2は、糊転写機構36の構成を模式的に表した図である。糊転写機構36は、フレーム120、繰り出しリール122、巻き取りリール124、糊転写ローラ126、巻き取りギヤ128、第1アイドラギヤ130、第2アイドラギヤ132、昇降部材136、シャフト138、ストッパ140、およびバネ142を有する。理解が容易となるよう、図2では、フレーム120は断面を示している。
糊シート121は、可撓性のあるシートの一方の面に糊が付けられて構成されている。繰り出しリール122は、糊が付着された糊付着面が外側となるようこの糊シート121が巻回された状態で回転可能にフレーム120に取り付けられる。糊シート121の糊が付けられている側を用紙に押し付けることにより、押し付けられた部分の糊はシートから剥がれて用紙に付着する。このような糊シートは公知であるため、糊シート121の構成に関する詳細な説明は省略する。
巻き取りリール124は、繰り出しリール122の横に並ぶようにフレーム120に取り付けられる。糊転写ローラ126は、繰り出しリール122と巻き取りリール124との間の上方に回転可能にフレーム120に取り付けられる。このとき糊転写ローラ126は、フレーム120の最上部から突出するように配置される。繰り出しリール122に巻回された糊シート121は、糊付着面の裏面が糊転写ローラ126の外面に接合し、一方の端部が巻き取りリール124の外面に固定されている。巻き取りリール124が回転すると、糊転写ローラ126の外面を経由して繰り出しリール122に巻回された糊シート121が巻き取りリール124に巻き取られる。繰り出しリール122は適度な摩擦が生じるよう回転軸に嵌挿されており、巻き取りリール124によって糊シート121が巻き取られても、糊シート121に適度なテンションが保たれる。糊転写ローラ126は、押圧された部分が圧縮されて糊付け面積が増大するよう、弾性材料によって形成される。
巻き取りリール124には、共に同軸に回転するよう巻き取りギヤ128が固定されている。第1アイドラギヤ130は、第1ギヤ部130aと、第1ギヤ部130aより小さな外径を有する第2ギヤ部130bとを同軸に有する。このうち第1ギヤ部130aが巻き取りギヤ128に噛合する。第2アイドラギヤ132は、第3ギヤ部132aと、第3ギヤ部132aより大きな外径を有する第4ギヤ部132bとを同軸に有する。このうち第3ギヤ部132aが、第1アイドラギヤ130の第2ギヤ部130bと噛合する。糊転写機構36が配置される周辺の糊付け機構30Aのフレーム(図示せず)には、ラックギヤ134が固定されている。ラックギヤ134は上下方向に延在するよう配置される。このラックギヤ134のギヤ部134aと、第2アイドラギヤ132の第4ギヤ部132bとが噛合する。
こうして、糊転写機構36が上昇することにより、第2アイドラギヤ132、第1アイドラギヤ130、および巻き取りギヤ128を介して巻き取りリール124が駆動され、巻き取りリール124に糊シート121が巻き取られる。巻き取りリール124とその回転軸との間にはワンウェイクラッチ(図示せず)が設けられており、糊転写機構36が下降するときには糊シート121は巻き取られない。なお、ラックギヤ134のギヤ部134aは、ラックギヤ134の上方において削除されていてもよい。これにより、糊転写機構36が上昇して糊転写ローラ126の上端が用紙の下面に当接するときに糊シート121が巻き取られて用紙がずれることを回避することができる。
フレーム120の下面には、シャフト138が固定されている。シャフト138の下端にはシャフト138よりも外径の大きいストッパ140が設けられている。昇降部材136には、シャフト138よりも僅かに大きい内径を有する挿通孔が設けられており、この挿通孔にシャフト138が挿通される。シャフト138の外周に巻かれるようにバネ142が昇降部材136の上面とフレーム120の間の部分に配置される。バネ142は、糊転写機構36が上昇して糊転写ローラ126が用紙の下面を押圧したときに適度に収縮する。
図3は、図2において糊転写機構36を視点Pから見た図である。フレーム120の装置前方および後方の側面には、突出するガイド部149が設けられている。ガイド部149には上下方向に貫通する挿通孔が設けられており、この挿通孔にシャフト144が挿通される。シャフト144の下端には、シャフト144よりも径の大きいストッパ148が設けられている。シャフト144の上端には、用紙を押さえる用紙押さえ部146が設けられている。シャフト144の外周に巻かれるようにバネ145が用紙押さえ部146とガイド部149との間に配置される。これにより、糊転写機構36が上昇して用紙の下面に糊を転写するとき、バネ145の付勢力によって糊シート121の糊をシートから剥がすことができる。
図1に戻る。綴じ機構50Aは、サクション搬送機構54、押し付け機構55、積載台52、用紙センサ60、およびプッシャ67を有する。サクション搬送機構54は、搬送ベルト62、ローラ64、およびエア吸引機構66を有する。押し付け機構55は、プッシャ56を有する。ここで、サクション搬送機構54および押し付け機構55の構成について、図4に関連して詳細に説明する。
図4は、第1の実施形態に係るサクション搬送機構54および押し付け機構55に含まれるプッシャ56の構成を示す斜視図である。図4は、これらを用紙搬送方向上流側(以下、「上流側」という)前方且つ下方から見た状態を示している。図4に示すように、第1の実施形態ではサクション搬送機構54は3つ設けられている。サクション搬送機構54の各々において、搬送ベルト62は、一対のローラ64に噛合して用紙搬送方向に延在するよう配置される。3つのサクション搬送機構54の各々の下流側の搬送ベルト62はシャフト68によって共に同軸に回転するよう固定される。また、3つのサクション搬送機構54の各々の上流側の搬送ベルト62も、別のシャフト68によって共に同軸に回転するよう固定される。このようにシャフト68によって連結された状態で、3つのサクション搬送機構54は用紙幅方向に間隔を開けて並設される。一方のシャフト68は、ベルト駆動モータ(図示せず)によって駆動される。これにより、ローラ64を介して搬送ベルト62が駆動される。
搬送ベルト62によって囲われる領域には、エア吸引機構66が設けられる。エア吸引機構66は下面にエア吸引孔を有し、下方からエアを吸引する。エア吸引機構66の構成は公知なので説明を省略する。搬送ベルト62にはエアが通過するための貫通孔が設けられている。搬送ベルト62の下面は用紙吸着面62aとなり、エア吸引機構66がエアを吸引しているとき、用紙吸着面62aに用紙が吸着される。
プッシャ56は、四角柱状に形成される。第1の実施形態では、プッシャ56は2本設けられ、それぞれサクション搬送機構54の間隔部に上下方向に延在するよう配置される。このとき、プッシャ56の下面には、用紙を押し付けるための押し付け面56aが形成される。押し付け機構55はカム機構(図示せず)を有しており、プッシャ駆動モータ(図示せず)が作動することによりカム機構を介してプッシャ56が上下に移動する。こうしてプッシャ56は、用紙吸着面62aより下方に進出し、および用紙吸着面62aより上方に退避することが可能となっている。
図5は、第1の実施形態に係る糊付け機構30Aおよび綴じ機構50Aの上面図である。図5に示すように、各々の糊シート121の糊転写ポイントの用紙搬送方向位置が同じになるよう、2つの糊転写機構36が配置される。これによって、用紙幅方向に伸びる折りラインの周辺に糊を転写することが可能となっている。
糊転写機構36の糊シート121から用紙に糊が転写されると、糊が転写された箇所は用紙とともに糊付け箇所通過領域84を通過して綴じ機構50Aに移動する。糊付け箇所通過領域84において用紙の下方に何かが接触すると用紙の搬送が困難になる。このため、糊転写機構36の下流側の搬送ローラ32は、糊付け箇所通過領域84を避けるように配置される。また、プッシャ56は、糊付けされた箇所に力を与えることができるよう糊付け箇所通過領域84の下流側端部に配置される。プッシャ56をこの位置に配置するため、3つのサクション搬送機構54の各々は、搬送ベルト62が糊付け箇所通過領域84に接触しない箇所に配置される。
図1に戻る。用紙センサ60は、プッシャ56の近傍且つ下流側に配置され、用紙吸着面62aに吸着されて搬送される用紙の先端を検知する。用紙センサ60は、いわゆる超音波センサによって構成されている。具体的には、用紙センサ60は、超音波を発信する超音波発信器、および超音波を受信する受信器を有する。超音波発信器は搬送される用紙に斜めに超音波を発信する。受信器は、搬送される用紙によって反射される超音波を受信する位置に配置される。これにより、受信器によって超音波が受信されたタイミングを、用紙先端部の検知タイミングと特定することができる。
なお、用紙センサ60は、同様に斜めに光を照射する発光素子と、搬送される用紙によって反射される光を受光する受光素子とを有する光センサによって構成されていてもよい。また、用紙センサ60は、回動可能な検出子を有していてもよい。この場合、検出子は、搬送される用紙の先端に当接して回動する。用紙センサ60は、この検出子の回動を光センサによって検出することにより、用紙先端部を検出する。また、用紙センサ60を、用紙の積載位置における用紙先端部を検出する位置に配置してもよい。用紙センサ60は透過型の光センサによって構成されていてもよく、また、反射型の光センサによって構成されていてもよい。この場合、用紙先端部の検出タイミングが用紙の搬送停止タイミングとなる。
綴じ機構50Aの下方には積載台52が設けられる。積載台52の上面には、用紙が積載される水平面である積載面52aが形成される。積載台52は、積載面52aが用紙搬送プレート34の上面よりも低くなるよう配置される。このときの用紙搬送プレート34の上面と積載面52aとの段差は、この製本装置10で作成できる中綴じ折り冊子の折り処理前の用紙束の最大厚さよりも大きくされている。積載台52は2つのファン58を有する。ファン58は、それぞれ積載面52aのすぐ下に、プッシャ56より上流側に一つ、下流側に一つ配置される。ファン58が作動することにより、積載面52aに直接載置される最下位の用紙がエアの吸引力で積載面52aに吸着される。これにより、積載面52aに積載される用紙の水平方向へのずれが抑制される。
プッシャ67は、積載台52の最も上流側に通常配置される。プッシャ67はボールネジ機構を介してモータに接続されており、このモータが作動することにより下流方向への移動して、積載面52a上に積載された用紙束を折り機構70に送り込む。
中綴じ折り装置14には、綴じ制御部114が設けられている。綴じ制御部114はCPU、ROM、およびRAMを有し、搬送ベルト62の駆動、用紙吸着面62aへの用紙の吸着、プッシャ56の昇降、ファン58の作動、およびプッシャ67による用紙束の送り出しを制御する。
折り機構70は、用紙束搬送ローラ73、折りストッパ74、折りナイフ76、折りローラ78、およびベルト搬送機構80を有する。用紙束搬送ローラ73は、用紙束が搬送される用紙搬送プレート72を上下で挟むように一対設けられる。用紙束搬送ローラ73は、折り処理時に用紙束の挟持を解除することができるよう、上方の用紙束搬送ローラ73が上方に移動可能とされている。
折りストッパ74は、用紙搬送プレート72の下流側端部近傍に、用紙搬送プレート72上面より上方に突出するよう配置される。折りストッパ74はボールネジ機構を介してストッパ移動モータ(図示せず)に接続されており、ストッパ移動モータが作動することにより用紙搬送方向に移動する。用紙搬送プレート72の上面は積載面52aと連続しており、綴じ機構50から用紙搬送プレート72上に用紙束が送り込まれる。送り込まれた用紙束は、前端部が折りストッパ74に当接したところで用紙搬送方向の位置決めがされる。折りストッパ74は、当接した用紙束の折りラインが、折りナイフ76に当接する位置になるよう、予め用紙搬送方向に移動されている。なお、第1の実施形態に係る製本装置10Aでは、用紙幅方向が折りラインと平行な方向となる。
用紙搬送プレート72の上方には一対の折りローラ78が、軸方向が用紙幅方向に向くよう、用紙搬送方向に並設されている。折りナイフ76は、折りナイフ駆動モータ(図示せず)が作動することにより一対の折りローラ78の間と用紙搬送プレート72の下方とを上昇および下降することが可能となっている。折りストッパ74により用紙束が用紙搬送方向の位置決めがされた状態で折りナイフ76を上昇させることにより、用紙束が一対の折りローラ78の間に巻き込まれる。一対の折りローラ78は、ギヤ機構などを介して折りローラ駆動モータに接続されている。折りローラ駆動モータが作動することにより、巻き込んだ用紙束を折りたたみながら上方に搬送するように一対の折りローラ78が駆動される。一対の折りローラ78によって折りたたまれた冊子は、一対の折りローラ78のニップ部から上方に向かう綴じ折り冊子搬送路82を通ってベルト搬送機構80に送り込まれる。ベルト搬送機構80は、作成された冊子を断裁装置16の用紙搬送路92に送り出す。
中綴じ折り装置14には、折り制御部116が設けられる。折り制御部116はCPU、ROM、およびRAMを有し、折りストッパ74の用紙搬送方向位置、折りナイフ76の昇降、および折りローラ78の駆動を制御する。
断裁装置16は、三方断裁機構90を有する。三方断裁機構90は、小口断裁刃98、用紙押さえ部96、ストッパ94、サイドガイド(図示せず)、および一対の天地断裁刃(図示せず)を有する。
ストッパ94は、ソレノイド(図示せず)をオン・オフすることにより、用紙搬送路92に進退可能とされている。冊子の小口を断裁する場合、各々の冊子が送り込まれる前にストッパ94が用紙搬送路92に突出させておく。ストッパ94はボールネジ機構を介してストッパ移動モータ(図示せず)に接続されており、ストッパ移動モータが作動することにより用紙搬送方向に移動する。
三方断裁機構90に搬送された冊子は、背がストッパ94に当接する直後のタイミングで搬送が停止される。冊子の天地は、ストッパ94に当接する以前に一対のサイドガイド(図示せず)によって位置決めされる。用紙押さえ部96は、モータ(図示せず)が作動することにより、ストッパ94に当接した冊子に向けて下降する。
小口断裁刃98は、用紙押さえ部96より上流側の用紙搬送路92上方に設けられ、小口断裁モータ(図示せず)が作動することにより下降する。天地断裁刃は、用紙搬送路92上方に用紙押さえ部96を挟んでそれぞれ一つずつ設けられ、天地断裁モータ(図示せず)が作動することにより下降する。これら一対の天地断裁刃は、中心振り分け方式により相互に離間または近接する方向に移動可能とされており、天地断裁刃移動モータ(図示せず)が作動するによって、ギヤ機構などを介して相互に離間または近接する方向に移動する。
サイドガイドの間を通過することにより天、地の位置が揃えられ、且つストッパ94により用紙搬送方向の位置決めがされた状態で、用紙押さえ部96が下降して冊子が押さえつけられる。この状態で、まず小口断裁刃98が小口を断裁し、次に一対の天地断裁刃が、冊子の天と地を断裁する。こうして最終的な中綴じ折り冊子が作成される。断裁処理が施された冊子は、スタッカ18上に搬送される。なお、三方断裁機構90に代えて、小口のみを断裁する小口断裁機構が設けられてもよい。
断裁装置16には、断裁制御部118が設けられる。断裁制御部118はCPU、ROM、およびRAMを有し、ストッパ94の用紙搬送方向位置、天地断裁刃の用紙幅方向位置、小口断裁刃98および天地断裁刃による冊子の断裁を制御する。
管理装置20は、管理PC(Personal Computer)100、ディスプレイ102、キーボード104、マウス106によって構成される。管理PC100は、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどを有し、給紙装置12、中綴じ折り装置14、および断裁装置16とデータの送受信可能に接続されている。ディスプレイ102、キーボード104、およびマウス106は管理PC100に接続されている。
管理PC100は、ディスプレイ102に設定画面を表示することにより、ユーザによって各種の設定入力が可能な状態とする。ユーザは、設定画面が表示された状態でキーボード104やマウス106を使って各種の設定入力をすることができる。ディスプレイ102に表示されたスタートボタンがユーザによってクリックされると、管理PC100は、設定内容を示す情報と共に製本処理を開始する旨を示すスタート信号を、給紙制御部110、糊付け制御部112、綴じ制御部114、折り制御部116、および断裁制御部118に送信する。
図6は、第1の実施形態に係る製本装置10Aの機能ブロック図である。なお、図6は、CPU、ROM、RAMなどのハードウェア、およびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックが描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。
管理PC100は、サイズ情報取得部150および折りライン設定部152を有する。サイズ情報取得部150は、用紙の搬送方向長さを示す情報と用紙幅方向の幅方向長さを示す情報を含むサイズ情報を取得する。サイズ情報取得部150は、ユーザによって入力または選択された用紙サイズを示す情報をサイズ情報として取得してもよい。また、例えばトレイ22に用紙サイズセンサが設けられている場合、検出された用紙サイズをサイズ情報として取得してもよい。
折りライン設定部152は、取得されたサイズ情報を利用して用紙に折りラインを設定する。具体的には、折りライン設定部152は、取得したサイズ情報に含まれる用紙の搬送方向長さを示す情報を利用して、搬送する用紙の先端部から搬送方向長さの半分の距離にある直線を折りラインとして設定する。なお、ユーザは、設定画面において、折りラインの位置として搬送する用紙の先端部からの距離を入力することが可能となっている。折りライン設定部152は、このようにユーザに入力された用紙先端部からの距離にある直線を折りラインとして設定してもよい。
給紙制御部110は、分離給送機構24における、エアの吸引および吸引停止を切り換えるソレノイドや、搬送ベルトに噛合するローラを駆動するモータに接続されている。給紙制御部110は、搬送ベルトを駆動させた状態でエアの吸引および吸引停止を切り換えることで、給紙装置12からの用紙の送り出しを制御する。
糊付け制御部112は、用紙センサ40、搬送ローラ32を駆動する用紙搬送モータ156、および糊転写機構36を昇降させる糊転写モータ158に接続されている。糊付け制御部112は、用紙センサ40によって搬送される用紙の先端が検知されたときから、用紙搬送モータ156に入力する駆動パルスを計数する。計数した駆動パルスが所定数に至ったときに用紙搬送モータ156への駆動パルスの入力を停止して用紙の搬送を停止させる。こうして給紙制御部110は、用紙搬送プレート34上の用紙を用紙搬送方向の所定位置で停止させる。給紙制御部110は、用紙の搬送を停止したときに糊転写モータ158を作動させて糊転写機構36を上昇させることにより、用紙の下面に糊付けする。
綴じ制御部114は、用紙センサ60、搬送ベルト62を駆動するベルト駆動モータ160、およびプッシャ56を昇降させるプッシャ駆動モータ162に接続されている。綴じ制御部114は、用紙センサ60によって搬送される用紙の先端が検知されたときから、ベルト駆動モータ160に入力する駆動パルスを計数する。計数した駆動パルスが所定数に至ったときにベルト駆動モータ160への駆動パルスの入力を停止して用紙の搬送を停止させる。こうして綴じ制御部114は、用紙吸着面62aに吸着された用紙を用紙搬送方向の所定位置で停止させる。
綴じ制御部114は、用紙の搬送を停止したときに、プッシャ56を用紙吸着面62aより下方に進出させることにより、用紙吸着面62aに吸着された用紙を押し付け面56aで積載面52aに向けて押し付ける。綴じ制御部114は、プッシャ56を下方に進出させるタイミングで、用紙吸着面62aからのエアの吸引および吸引停止を切り換えるソレノイドをオフにすることにより、用紙吸着面62aからのエアの吸引を停止させる。こうして綴じ制御部114は、積載面52aに用紙が積載されていないときには、積載面52aに搬送された用紙を載置する。積載面52aにすでに用紙が積載されているときには、搬送された用紙の下面を、積載面52aに積載された用紙のうち最上位の用紙の上面に押し付けて貼り合わせる。
折り制御部116は、折りストッパ74を搬送方向に移動させるストッパ移動モータ164、折りナイフ76を昇降させる折りナイフ駆動モータ166、および折りローラ78を駆動する折りローラ駆動モータ168に接続されている。折り制御部116は、張り合わされた用紙束が折り機構70に送り込まれる前に、折りストッパ74を所定位置に移動させておく。折り制御部116は、用紙束が折りストッパ74に当接した後、折りナイフ駆動モータ166および折りローラ駆動モータ168を作動させ、折りナイフ76を上昇させて用紙束を折りローラ78に挟持させて折りたたんで冊子を作成する。
管理PC100は、ユーザによって入力された仕上がりサイズを仕上がりサイズ情報として取得する。なお、管理PC100は、サイズ情報取得部150によって取得された用紙サイズ情報が示すサイズの用紙を半分に折りたたんだサイズから、さらに断裁マージンを差し引いたサイズを、冊子の仕上がりサイズとして取得してもよい。管理PC100は、取得した仕上がりサイズ情報を断裁制御部118に送信する。
断裁制御部118は、ストッパ移動モータ170および天地断裁刃移動モータ172に接続されている。断裁制御部118は、受信した仕上がりサイズ情報に基づいて、小口の断裁位置、および天地の断裁位置を特定する。断裁制御部118は、特定した位置で小口を断裁するよう、ストッパ移動モータ170を作動させてストッパ94を移動させる。また、断裁制御部118は、特定した位置で天地を断裁するよう、天地断裁刃移動モータ172を作動させて天地断裁刃を移動させる。
図7は、第1の実施形態に係る製本装置10Aの製本手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、ユーザによってスタートボタンが押された後、ユーザによって入力された冊子数と、一つの冊子を構成する用紙枚数を掛け合わせた総用紙枚数の搬送が完了するまで、給紙装置12における給紙タイミング毎に繰り返し実施される。
管理PC100は、中綴じ折り装置14および断裁装置16にて円滑に製本処理が進行するよう、給紙タイミングを示す信号を給紙制御部110に送信する。給紙制御部110は、給紙タイミングを示す信号を受信すると、トレイ22から用紙を1枚送り出す給紙処理を実施する(S10)。管理PC100は、糊付け機構30Aに用紙が送り込まれるタイミングで、その用紙が冊子の最初の用紙か否かを示す情報を糊付け制御部112に送信する。糊付け制御部112は、その情報に基づいて、送り込まれる用紙が冊子の最初の用紙か否かを判定する(S12)。
冊子の最初の用紙と判定された場合(S12のY)、糊付け制御部112は、その用紙に対する糊転写を回避し(S14)、その用紙を綴じ機構へ搬送する(S16)。具体的には、糊付け制御部112は、用紙センサ40によって用紙の先端が検知された場合においても、その用紙が冊子の最初の用紙の場合、用紙の搬送を停止することなくその用紙を綴じ機構50Aに送り出す。このとき糊付け制御部112は、糊転写機構36を上昇させず、用紙の下面に糊付けしない。このように冊子の最初の用紙に糊付けしないことで、綴じられて作成される用紙束の下面に糊付けされることが回避される。
Aトレイ22AとBトレイ22Bとに異なるサイズの用紙が収容され、一つの冊子にこのように異なるサイズの用紙を重ね合わせて中綴じ折り冊子を作成する場合がある。なお、このような場合においても、断裁装置16において三方が断裁されるため、最終的に作成される中綴じ折り冊子は三方の縁が揃ったものとなる。用紙のサイズが異なる場合においても通常は用紙の搬送方向中央のラインが折りラインとなるため、用紙のサイズが異なる場合には搬送される用紙の先端から折りラインまでの距離も異なることになる。このように一つの冊子に異なるサイズの用紙が使われることを考慮し、管理PC100は、綴じ機構50Aに用紙が送り込まれるタイミングで、その用紙に設定された折りラインの位置を示す折りライン情報を綴じ機構50Aに送信する。
綴じ制御部114は、プッシャ56の中心に接するラインを綴じ基準ラインとして、綴じ基準ラインに折りラインが位置したときに用紙の搬送を停止させる(S18)。用紙の搬送が停止されると、綴じ制御部114は、プッシャ56を下方に進出させて積載面52aに向けて用紙を押し付け(S20)、本フローチャートにおける処理を一旦終了する。こうして、積載面52aに最初の用紙が載置され、積載面52aに載置された用紙はエアによる吸引力で積載面52aに吸着される。
冊子の最初の用紙でないと判定された場合(S12のN)、糊付け制御部112は、糊転写機構36の糊転写ローラ126の上端が当接する用紙搬送方向における位置を糊付け基準位置として、この糊付け基準位置に折りラインが位置したときに用紙の搬送を停止する(S22)。用紙が停止すると、糊付け制御部112は、糊転写機構36を上昇させて用紙の下面に糊を転写する(S24)。このように糊付け基準位置に折りラインが位置している状態で糊を転写させることにより、折りライン周辺に糊付けすることができる。
S26〜S30の処理は、S16〜S20の処理と同様であることから説明を省略する。管理PC100は、綴じ機構50Aに用紙が送り込まれるタイミングで、その用紙が冊子の最後の用紙か否かを示す情報を綴じ制御部114に送信する。綴じ制御部114は、その情報に基づいて、送り込まれる用紙が冊子の最後の用紙か否かを判定する(S32)。その用紙が冊子の最後の用紙でない場合(S32のN)、本フローチャートにおける処理を一旦終了する。
その用紙が冊子の最後の用紙である場合(S32のY)、綴じ制御部114は、ファン58の作動を停止させて用紙束の吸着を解除した後、プッシャ67を下流側に移動させて作成された用紙束を折り機構70に送り出す(S34)。折り制御部116は、折りナイフ76が上昇したときに用紙に当接する用紙搬送方向の位置を折り位置として、折りストッパ74に用紙束が当接したときに、この折り位置に作成された用紙束の折りラインが位置するよう、折りストッパ74の位置を調整する(S36)。搬送された用紙束の先端が折りストッパ74に当接したタイミングで、折り制御部116は、折りナイフ76を上昇させて用紙束を折りローラ78に挟持させて折りたたむ折り処理を実施する(S38)。折りたたまれて作成された中綴じ折り冊子は、断裁装置16に送り込まれる。断裁制御部118は、送り込まれた冊子の三方を断裁する断裁処理を実施する(S40)。このように折りライン周辺に糊付けした用紙を折りラインが重なるように貼り合わせて折り処理を施すことにより、綴じ針のない中綴じ折り冊子を作成することができる。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態に係るサクション搬送機構およびプッシャの構成を示す斜視図である。図8は、これらを上流側前方且つ下方から見た状態を示している。第2の実施形態では、第1の実施形態におけるサクション搬送機構54およびプッシャ56に代えて、サクション搬送機構174およびプッシャ176が設けられる。なお、特に言及しない限り、製本装置の構成および動作は第1の実施形態と同様である。
図8に示すように、第2の実施形態ではサクション搬送機構174が2つ設けられている。サクション搬送機構174の各々は、搬送ベルト177、一対のローラ178、およびエア吸引機構179を有している。搬送ベルト177は、一対のローラ178に噛合して用紙搬送方向に延在するよう配置される。搬送ベルト177によって囲われる領域には、エア吸引機構179が設けられる。エア吸引機構179は下面にエア吸引孔を有し、下方からエアを吸引する。搬送ベルト177にはエアが通過するための貫通孔が設けられている。搬送ベルト177の下面は用紙吸着面177aとなり、エア吸引機構179がエアを吸引しているとき用紙吸着面177aに用紙が吸着される。
2つのサクション搬送機構174は搬送方向に間隔を開けて並設される。プッシャ176は、四角い板状に形成される。プッシャ176は、サクション搬送機構174の間隔部に上下方向に延在するように配置される。このとき、プッシャ176の下面には、用紙を押し付けるための押し付け面176aが形成される。サクション搬送機構174はカム機構(図示せず)を有しており、プッシャ駆動モータが作動することによりカム機構を介してプッシャ176が上下に移動する。こうしてプッシャ176は、用紙吸着面177aより下方に進出し、および用紙吸着面177aより上方に退避することが可能となっている。
このようにサクション搬送機構174を用紙搬送方向に間隔を開けて並設し、この間隔部にプッシャ176を配置することにより、プッシャ176を用紙幅方向に長く形成させることができる。このため、例えば第1の実施形態のようにサクション搬送機構54を用紙幅方向に間隔を開けて並設してその間隔部にプッシャ56を配置する場合に比べ、プッシャの形状や配置位置の制約が少なくなり、設計者は綴じ機構を容易に設計することが可能となる。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態に係る糊付け機構および綴じ機構の構成を示す図である。第3の実施形態に係る製本装置では、第1の実施形態における糊付け機構30Aおよび綴じ機構50Aに代えて糊付け機構30Bおよび綴じ機構50Bが設けられている。なお、特に言及しない限り、第3の実施形態に係る製本装置の他の構成および動作は第1の実施形態と同様である。以下、第1の実施形態と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
糊付け機構30Bは、搬送ユニット180および2つのサクション搬送機構196を有する。サクション搬送機構196は用紙搬送方向に並設され、その間隔部に糊転写機構36および用紙センサ40が配置される。なお、図4に示すサクション搬送機構54のように、複数のサクションフィーダが用紙幅方向に並設され、その間隔部に糊転写機構36および用紙センサ40が配置されてもよい。上面に用紙を吸着させること以外は、サクション搬送機構196の構成は、図8に示すサクション搬送機構174と同様である。
搬送ユニット180は、本体部182、中間部材184、および用紙保持部186を有する。ガイド軸190により相互の水平方向の移動が規制された状態で、複数の第1バネ192により本体部182と中間部材184とが相互に近接する方向に付勢力が与えられている。本体部182にはカム188が設けられている。カム188は綴じモータ(図示せず)に接続されており、この綴じモータが作動することにより、カム188が回転し、中間部材184が本体部182に対し近接または離間する。中間部材184と用紙保持部186とは複数の第2バネ194によって連結されている。搬送ユニット180は、用紙搬送方向に延在するガイド198によって、用紙幅方向や高さ方向への移動が規制される。搬送ユニット180は、ベルト(図示せず)に連結されており、このベルトはユニット移動モータ(図示せず)によって駆動される。搬送ユニット180は、このユニット移動モータが作動することにより、ベルトに引っ張られて綴じ機構50Bとの間を往復する。
用紙保持部186の下面には用紙を保持する用紙保持面186aが設けられ、この用紙保持面186aにはエア吸引孔が複数設けられている。また、用紙保持部186の内部にはファン(図示せず)が設けられている。糊付け制御部112は、このファンの作動を制御することにより、用紙保持面186aへの用紙の吸着を制御する。
糊付け制御部112は、用紙センサ40が用紙の先端を検知してからサクション搬送機構196の搬送ベルトを駆動する用紙搬送モータに供給する駆動パルスを計数し、糊付け基準位置に用紙の折りラインが位置したときにサクション搬送機構196による用紙の搬送を停止させる。次に糊付け制御部112は、糊転写機構36を上昇させて用紙の下面に糊を転写し、同時に用紙を用紙保持部186に吸着させ、サクション搬送機構196による用紙の吸着を解除する。
用紙保持面186aに用紙が吸着すると、綴じ制御部114は、ユニット移動モータを作動させて搬送ユニット180を綴じ機構50Bに移動させる。このとき綴じ制御部114は、ユニット移動モータに供給する駆動パルスを計数し、所定数の供給が終了すると駆動パルスの供給を停止して搬送ユニット180を停止させる。こうして綴じ制御部114は、用紙保持面186aに吸着した用紙の折りラインが綴じ基準位置に位置したときに用紙を停止させる。搬送ユニット180を停止させると、カム188を回転させて、用紙保持面186aを積載面52aに向けて押し付けると同時に、用紙保持部186による用紙の吸着を解除する。これによって、用紙保持面186aに吸着されていた用紙を、積載台52に積載された用紙のうち最上位の用紙に貼り合わせる。綴じ制御部114は、こうして各々の用紙の折りラインが重なるように積載面52aに用紙を積載する。
このように用紙保持面186aと積載面52aとを近接させて用紙を貼り合わせることにより、プッシャによって用紙を押し付ける態様に比べ、貼り合わせるときの用紙の水平方向へのずれを抑制することができる。このため、各々の用紙の折りラインを正確に重ね合わせることができ、高品質の中綴じ折り冊子を作成することが可能となる。
(第4の実施形態)
図10(a)は、第4の実施形態に係る綴じ機構の構成を示す図である。第4の実施形態に係る製本装置では、第1の実施形態における綴じ機構50Aに代えて綴じ機構50Cが設けられている。なお、特に言及しない限り、第4の実施形態に係る製本装置の他の構成および動作は第1の実施形態と同様である。以下、第1の実施形態と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
綴じ機構50Cは、用紙積載ユニット210を有する。用紙積載ユニット210は、積載台52および中間部材212を有する。中間部材212は、積載台52と同一の水平方向の大きさを有する板状に形成されている。中間部材212は積載台52の下方に配置され、複数のバネ216によって相互に連結される。バネ216の下方にはカム214が設けられている。カム214にはカム駆動モータ(図示せず)が接続されており、綴じ制御部114は、カム駆動モータを作動させることによりカム214を回転させて用紙積載ユニット210を上昇または下降させる。綴じ制御部114は、通常は用紙積載ユニット210を下降させておく。この状態で、綴じ基準位置に折りラインが位置するまで用紙がサクション搬送機構54によって搬送され、用紙の搬送が停止する。綴じ制御部114は、用紙の搬送が停止すると、用紙積載ユニット210を上昇させ、積載面52aを用紙吸着面62aに向けて押し付ける。
図10(b)は、綴じ機構50Cにおいて、用紙吸着面62aに吸着された用紙2に、積載面52aに積載された用紙束4を押し付けた状態を示す図である。このように積載面52aを用紙吸着面62aに向けて押し付けて大きな面積で用紙2を用紙束4の最上位の用紙に貼り付けることにより、小さい面積で押し付ける場合に比べて貼り付け時における用紙の水平方向のズレを抑制することができる。このため、高品質の中綴じ折り冊子を作成することが可能となる。
(第5の実施形態)
図11(a)は、第5の実施形態に係る綴じ折り機構の構成を示す図である。第5の実施形態に係る製本装置は、第1の実施形態における綴じ機構50Aおよび折り機構70に代えて綴じ折り機構230が設けられている。なお、特に言及しない限り、第5の実施形態に係る製本装置の他の構成および動作は第1の実施形態と同様である。以下、第1の実施形態と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
綴じ折り機構230は、サクション搬送機構54、サクション搬送機構232、プッシャ67、折りストッパ74、折りナイフ76、および一対の折りローラ78を有する。第5の実施形態では、サクション搬送機構54は一対の折りローラ78の上流側に配置される。また、プッシャ56はサクション搬送機構54の中央ではなく、折りローラ78に近い位置に配置される。
サクション搬送機構232は、搬送ベルト234、一対のローラ236、およびエア吸引機構238を有している。搬送ベルト234は、一対のローラ236に噛合して用紙搬送方向に延在するよう配置される。このとき、搬送ベルト234の下面には、用紙が吸着される用紙吸着面234aが形成される。サクション搬送機構54のローラ64と、サクション搬送機構232のローラ236は、共通のベルト駆動モータによって駆動される。サクション搬送機構232は、一対の折りローラ78の下流側に配置される。
糊付け機構から送り出された用紙は、綴じ折り機構230に送り込まれ、用紙吸着面62aに吸着しながらまずサクション搬送機構54によって搬送される。用紙の先端がサクション搬送機構232に達すると、用紙の先端周辺の部分は用紙吸着面234aに吸着され、サクション搬送機構232によって搬送される。
綴じ制御部114は、綴じ基準位置に用紙の折りラインが位置すると、ベルト駆動モータの作動を停止させて搬送ローラ32およびサクション搬送機構232による用紙の搬送を停止させる。用紙の搬送が停止すると、綴じ制御部114はプッシャ56を下方に進出させて、用紙吸着面62aおよび用紙吸着面234aに吸着された用紙の下面を、積載面52aに積載された用紙のうち最上位の用紙の上面に押し付けて貼り付ける。綴じ制御部114は、これと同時にエア吸引機構66およびエア吸引機構238によるエアの吸引を停止させて、用紙吸着面62aおよび用紙吸着面234aへの用紙の吸着を解除する。一冊分の用紙の貼り合わせが終了すると、綴じ制御部114は、プッシャ67を移動させて、張り合わされた用紙束を折りストッパ74に突き当たるまで搬送する。
図11(b)は、綴じ折り機構230において、プッシャ67によって用紙束の先端が折りストッパ74に突き当てられた状態を示す図である。この後の折り処理は第1の実施形態と同様である。このように綴じ機構と折り機構を一体化して構成することによって、別々に構成する場合に比べ装置全体を小型化することが可能となる。
(第6の実施形態)
図12(a)は、第6の実施形態に係る綴じ折り機構の構成を示す図である。第6の実施形態に係る製本装置は、第1の実施形態における綴じ機構50Aおよび折り機構70に代えて綴じ折り機構240が設けられている。なお、特に言及しない限り、第3の実施形態に係る製本装置の他の構成および動作は第1の実施形態と同様である。以下、上述の実施形態と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
第6の実施形態に係る綴じ折り機構240では、第5の実施形態に係る綴じ折り機構230から、一対の折りローラ78が削除されている。また、サクション搬送機構54の下流側のローラ64は、削除された一対の折りローラ78のうち上流側の折りローラ78に相当する位置に配置される。サクション搬送機構232は、サクション搬送機構54の下流側のローラ64に離間した位置に上流側のローラ236が位置するよう配置されている。第6の実施形態では、ローラ64とローラ236とは別々のモータにより駆動される。綴じ制御部114は、用紙吸着面62aおよび用紙吸着面234aに用紙を吸着させて搬送するときには、ローラ64とローラ236とを同一の方向に回転させる。
第6の実施形態では、サクション搬送機構232は、製本装置のフレームに設けられたガイド(図示せず)によって水平方向に移動可能に構成されている。サクション搬送機構232は、ボールネジ機構を介してモータに接続されており、このモータを作動させることにより、上流側のローラ236を下流側のローラ64に近接および離間させることが可能とされている。第5の実施形態と同様に一冊分の用紙の貼り合わせが終了すると、綴じ制御部114は、プッシャ67を移動させて、張り合わされた用紙束を折りストッパ74に突き当たるまで搬送する。
図12(b)は、綴じ折り機構240において、プッシャ67によって用紙束の先端が折りストッパ74に突き当てられた状態を示す図である。綴じ制御部114は、プッシャ67によって用紙束が移動されるタイミングで、上流側のローラ236を下流側のローラ64に向けて移動させ、搬送ベルト234を搬送ベルト62に強い力で押し付ける。綴じ制御部114は、さらにローラ64を駆動するモータおよびローラ236を駆動するモータの一方を駆動して他方のローラを従動させることにより、押し付け合っているローラ64とローラ236とを互いに逆方向に回転させる。
この状態で折りナイフ76を上昇させることにより、搬送ベルト62および搬送ベルト234によって用紙束が挟持されて折りたたまれる。なお、美観のよい折り目の成形を実現するため、下流側のローラ64を駆動するシャフト68の外径は、サクション搬送機構54の間隔部においてローラ64に噛合する搬送ベルト62の外径と略同一とされている。このように折りローラを削除して、下流側のローラ64および上流側のローラ236を折りローラとして機能させることで、第5の実施形態に比べ装置全体をさらに小型化することが可能となる。
(第7の実施形態)
図13は、第7の実施形態に係る糊付け機構および綴じ機構の構成を示す図である。第7の実施形態に係る製本装置は、第1の実施形態における糊付け機構30Aおよび綴じ機構50Aに代えて、糊付け機構30Cおよび綴じ機構50Dが設けられている。なお、特に言及しない限り、第7の実施形態に係る製本装置の構成は第1の実施形態と同様である。以下、第1の実施形態と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
糊付け機構30Cでは、糊転写機構36は用紙搬送プレート34の上方に配置される。糊付け制御部112は、糊付け基準位置に用紙の折りラインが位置したときに用紙の搬送を停止する点は上述の実施形態と同様である。糊付け制御部112は、用紙の搬送が停止されると、糊転写機構36を下降させて用紙の上面に糊を転写する。用紙に糊が転写されると、糊付け制御部112は再び搬送ローラ32を回転させて用紙を綴じ機構50Dに送り出す。
綴じ機構50Dでは、第1の実施形態における綴じ機構50Aの押し付け機構55に代えて押し付け機構250が設けられている。押し付け機構250は、プッシャ252を有する。装置上方から見たサクション搬送機構54、プッシャ252および糊転写機構36との位置関係は、図5に示すサクション搬送機構54、プッシャ56、および糊転写機構36との位置関係と同様である。このようにサクション搬送機構54は、用紙の非糊付け箇所を吸着しながら搬送し、搬送ベルト62に糊付け箇所が接触することを回避している。
図14は、第7の実施形態に係るプッシャ252の構成を示す図である。図14は、装置前方からプッシャ252を見た状態を示している。プッシャ252の下面の中央には、用紙押し付け部252aから上方に凹む凹部252bが設けられている。プッシャ252の下面のうち、凹部252bが設けられていない箇所が、用紙を押し付けるための用紙押し付け部252aとなる。このように凹部252bを形成することにより、用紙束4の最上位の用紙の上面に糊6が転写されていても、糊6とプッシャ252と糊6との接触を回避しながら、プッシャ252を用紙束4に押し付けることが可能となる。
図15は、第7の実施形態に係る製本装置の製本手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、ユーザによってスタートボタンが押された後、ユーザによって入力された冊子数と、一つの冊子を構成する用紙枚数を掛け合わせた総用紙枚数の搬送が完了するまで、給紙装置12における給紙タイミング毎に繰り返し実施される。
第1の実施形態と同様に、給紙制御部110は給紙タイミングを示す信号を受信すると、トレイ22から用紙を1枚送り出す給紙処理を実施する(S50)。管理PC100は、糊付け機構30Cに用紙が送り込まれるタイミングで、その用紙が冊子の最後の用紙か否かを示す情報を糊付け制御部112に送信する。糊付け制御部112は、その情報に基づいて、送り込まれる用紙が冊子の最後の用紙か否かを判定する(S52)。
冊子の最終用紙と判定された場合(S52のY)、糊付け制御部112は、糊転写を回避し(S54)、用紙を綴じ機構50Dへ搬送する(S56)。綴じ制御部114は、送り込まれた用紙の折りラインが綴じ基準位置に位置したときに用紙の搬送を停止させ(S58)、プッシャ252を下降させて積載面52aに向けて用紙を押し付ける(S60)。このように冊子の最終用紙には用紙に糊付けしないことで、綴じられて作成される用紙束の上面に糊付けされることが回避される。S62〜S68の処理は図7におけるS34〜S40の処理と同様であるため説明を省略する。
冊子の最終用紙でないと判定された場合(S52のN)、糊付け制御部112は、糊付け基準位置に折りラインが位置したときに用紙の搬送を停止させる(S70)。用紙が停止すると、糊付け制御部112は、糊転写機構36を下降させて用紙の上面に糊を転写する(S72)。S74〜S78の処理はS56〜S60と同様であることから説明を省略する。
(第8の実施形態)
図16は、第8の実施形態に係るプッシャユニットの構成を示す図である。第8の実施形態に係る製本装置では、第7の実施形態に係るプッシャ252に代えてプッシャユニット260が設けられる。なお、特に言及しない限りは、第8の実施形態に係る製本装置の構成および動作は第7の実施形態と同様である。
プッシャユニット260は、プッシャ本体部262、シャフト266、バネ270、昇降部材264、ガイド部280、シャフト272、バネ274、および用紙押さえ部276を有する。プッシャ本体部262は四角柱状に形成され、上下方向に延在するように配置される。プッシャ本体部262の下面には、用紙を押圧する用紙押し付け面262aが設けられる。用紙押し付け面262aには、糊が付着しにくい公知のフッ素樹脂加工が施されている。
プッシャ本体部262の上面には、シャフト266が固定されている。シャフト266の上端にはシャフト266よりも外径の大きいストッパ268が設けられている。昇降部材264には、シャフト266よりも僅かに大きい内径を有する挿通孔が設けられており、この挿通孔にシャフト266が挿通される。シャフト266の外周に巻かれるようにバネ270が昇降部材264の下面とプッシャ本体部262の上面との間の部分に配置される。バネ270は、プッシャユニット260が下降して用紙束4を押圧したときに適度に収縮する。
プッシャ本体部262の上流側および下流側には、プッシャ本体部262の外面から突出するガイド部280が設けられている。ガイド部280には上下方向に貫通する挿通孔が設けられており、この挿通孔にシャフト272が挿通される。シャフト272の上端には、シャフト272よりも径の大きいストッパ278が設けられている。シャフト272の下端には、用紙を押さえる用紙押さえ部276が設けられている。シャフト272の外周に巻かれるようにバネ274が用紙押さえ部276とガイド部280との間に配置される。
プッシャユニット260が下降すると、まず用紙押さえ部276が用紙に当接し、用紙吸着面62aに吸着された用紙を、積載面52aに積載された用紙のうち最上位の用紙に押し当てる。さらにプッシャユニット260が下降すると、バネ274が圧縮されて用紙押し付け面262aが、用紙束4の上面のうち糊6が転写された部分を直接押圧する。このように糊6が転写された部分を直接押圧することで、用紙同士を堅固に貼り付けることが可能となる。プッシャユニット260が上昇を開始すると、バネ274の付勢力によって、糊6から用紙押し付け面262aが剥がされる。
(第9の実施形態)
図17は、第9の実施形態に係る製本装置10Bの全体構成図である。なお、特に言及しない限り、製本装置10Bの構成および動作は第1の実施形態と同様である。以下、上述の実施形態と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
製本装置10Bは、中綴じ折り装置290、断裁装置16、スタッカ18、および管理装置20を有する。中綴じ折り装置290は、トレイ312、給紙綴じ機構300、および折り機構70を有する。中綴じ折り装置290には、トレイ312を昇降させる昇降機構(図示せず)、および中綴じ折り装置290に積載された用紙の高さを検知する用紙高さセンサ(図示せず)が設けられている。トレイ312に積載された用紙のうち最上位の用紙が給紙可能高さに達したことが検知されたときにトレイ312の上昇が停止される。こうして、トレイ312の最上位に積載された用紙の高さが給紙可能高さに維持される。
給紙綴じ機構300は、サクション搬送機構302、糊転写機構36、用紙センサ60、および積載台52を有する。サクション搬送機構302は、搬送ベルト304、ローラ306、給紙エア吸引機構308、および搬送エア吸引機構310を有する。
第9の実施形態では、サクション搬送機構302は3つ設けられている。サクション搬送機構302の各々において、搬送ベルト304は、一対のローラ306に噛合して用紙搬送方向に延在するよう配置される。3つのサクション搬送機構302の各々の下流側の搬送ベルト304はシャフトによって共に同軸に回転するよう固定される。また、3つのサクション搬送機構302の各々の上流側の搬送ベルト304も、シャフトによって共に同軸に回転するよう固定される。3つのサクション搬送機構302の各々は、シャフトによって連結されながら用紙幅方向に間隔を開けて並設される。
搬送ベルト304によって囲われる領域のうち、上流側には給紙エア吸引機構308が、下流側には搬送エア吸引機構310が配置される。給紙エア吸引機構308および搬送エア吸引機構310は下方からエアを吸引する。搬送ベルト304には貫通孔が設けられており、搬送ベルト304の下面には用紙を吸着させる用紙吸着面304aが形成される。給紙エア吸引機構308からエアが吸引されているときは、給紙エア吸引機構308の下方の用紙吸着面304aに用紙が吸着され、搬送エア吸引機構310からエアが吸引されているときは、搬送エア吸引機構310の下方の用紙吸着面304aに用紙が吸着される。
サクション搬送機構302は、給紙エア吸引機構308が設けられている箇所がトレイ312に積載された用紙の上方に突出する。このため、給紙エア吸引機構308からエアが吸引されたときにトレイ312に積載された用紙のうち最上位の用紙が用紙吸着面304aに吸着されトレイ312から送り出される。
3つのサクション搬送機構302の2箇所の間隔部には、2つの糊転写機構36がそれぞれ各々の糊転写ローラ126の用紙搬送方向位置が同じになるよう配置される。糊転写機構36は、用紙吸着面304aよりも通常は上方に配置されている。糊転写機構36は、糊転写モータ158が作動することにより糊転写ローラ126が設けられた側が用紙吸着面304aより下方に突出する。
製本装置10Bには、第1の実施形態に係る給紙制御部110、糊付け制御部112、および綴じ制御部114に代えて、綴じ制御部314が設けられている。綴じ制御部314は、CPU、ROM、およびRAMを有し、トレイ312の昇降、サクション搬送機構302による用紙の送り出しおよび搬送、糊転写機構36の昇降、およびプッシャ67による用紙束の送り出しを制御する。
図18は、第9の実施形態に係る製本装置10Bの製本手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、ユーザによってスタートボタンが押された後、ユーザによって入力された冊子数と、一つの冊子を構成する用紙枚数を掛け合わせた総用紙枚数の搬送が完了するまで、給紙装置12における給紙タイミング毎に繰り返し実施される。
第1の実施形態と同様に、給紙制御部110は給紙タイミングを示す信号を受信すると、綴じ制御部114は、用紙を送り出す給紙処理を実施する(S100)。具体的には、綴じ制御部314は、ローラ306を駆動するベルト駆動モータを作動させ、且つ給紙エア吸引機構308によるエアの吸引を開始することにより、トレイ312に積載された用紙から最上位の用紙を送り出す。トレイ312から用紙が送り出されると、綴じ制御部314は搬送エア吸引機構310によるエアの吸引を開始し、用紙を用紙吸着面304aに吸着させたまま下流側へと搬送する。搬送される用紙の後端部が給紙エア吸引機構308の下方を通過したとき、または給紙エア吸引機構308を通過する所定時間前に、綴じ制御部314は、給紙エア吸引機構308によるエアの吸引を停止させる。これによって、用紙の送り出し直後に、トレイ312に積載された用紙の最上位の用紙が用紙が搬送ベルト304に吸着されることを回避することができる。
綴じ制御部114は、糊付け基準位置に折りラインが位置したときに用紙の搬送を停止させる(S102)。管理PC100は、トレイ312から用紙が送り出されるときに、その用紙が冊子の最後の用紙か否かを示す情報を綴じ制御部314に送信する。綴じ制御部314はその情報に基づいて、送り込まれる用紙が冊子の最後の用紙か否かを判定する(S104)。
冊子の最終用紙と判定された場合(S104のY)、綴じ制御部114は、糊転写機構36を下降させ、糊が転写されないよう、糊転写機構36で用紙吸着面304aに吸着された用紙を積載面52aに向けて押し付ける(S106)。具体的には、第9の実施形態に係る糊転写機構36では、ラックギヤ134のギヤ部134aは、ラックギヤ134の下方において削除されている。綴じ制御部114は、冊子の最終用紙の一枚前の用紙を積載面52aに向けて押し付けた後、第4ギヤ部132bがラックギヤ134のギヤ部134aに噛合しない、通常より低い高さに糊転写機構36を上昇させる。これによって、糊シート121の送り出しが回避される。綴じ制御部114は、冊子の最終用紙に対して、低い高さに保持された糊転写機構36をそのまま下降させ、用紙を積載面52aに向けて押し付ける。このとき、すでに糊が前の用紙に転写されていることから、用紙に押し付けられる糊シート121の外面には糊がない状態となっている。このため、作成される用紙束の最上位の用紙の上面に糊付けされることが回避される。S108〜S114の処理は、図7のS34〜S40の処理と同様であることから説明を省略する。
冊子の最終用紙でないと判定された場合(S104のN)、綴じ制御部114は、用紙吸着面304aに吸着された用紙を積載面52aに向けて押し付けて用紙表面に糊を転写させる(S116)。以上のように、給紙機構、糊付け機構、および綴じ機構を一体的に構成することにより、これらを別々に構成する場合に比べ、装置を小型化することが可能となる。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ある変形例では、第4の実施形態に係る製本装置において、積載台52を上昇させる代わりにサクション搬送機構54を下降させる。このとき、綴じ制御部114はモータを作動させてカム機構を介してサクション搬送機構54を下降させてもよい。これによっても、用紙吸着面62aに吸着された用紙を、積載面52aに積載された用紙のうち最上位の用紙に押し付けて貼り付けることができる。
ある別の変形例では、第5の実施形態に係る製本装置において、押し付け機構55が削除される。これに代えて、折りローラ78が下降して、用紙吸着面62aおよび用紙吸着面234aに吸着された用紙を積載面52aに向けて押し付ける。これによって、用紙束を作成した後、用紙を搬送することなく折りナイフ76を上昇させて折り処理を実施することができる。このため、製本工程を簡略化することが可能となる。綴じ制御部114は、モータを作動させてカム機構を介して折りローラ78を下降させてもよい。このとき、一対の折りローラ78を鉛直下方に下降させてもよく、また、一対の折りローラ78の一方が折りラインを直接押し付けることができるよう、斜め下方に下降させてもよい。
ある別の変形例では、プッシャユニット260には、シャフト272、バネ274、および用紙押さえ部276に代えて、ウレタンやゴムなどの弾性体が設けられる。弾性体は、例えばガイド部280の下面のように用紙押し付け面262aよりも上方の面に接着などにより固定され、用紙押し付け面262aよりも下方に突出する。このような構成によっても、用紙押し付け面262aによって糊付けされた箇所を押し付けた後、この弾性体の付勢力によって糊から用紙押し付け面262aを剥がすことができる。
ある別の変形例では、第1の実施形態において、糊転写機構36とプッシャ56とは、共に用紙幅方向に移動可能に設けられる。この場合、装置前方の糊転写機構36、プッシャ56、およびサクション搬送機構54がフロントユニットとして一体的に用紙幅方向に移動可能に設けられる。また、装置後方の糊転写機構36、プッシャ56、およびサクション搬送機構54もリヤユニットとして一体的に用紙幅方向に移動可能に設けられる。フロントユニットとリヤユニットは、いわゆる中心振り分け方式によって単一のモータの駆動力により用紙幅方向において相互に近接および離間する方向に移動可能に設けられる。なお、フロントユニットおよびリヤユニットの各々は、別々のモータの駆動力により用紙幅方向に移動してもよい。
糊付け制御部112のROMには、用紙サイズ情報と、2箇所の糊転写領域の用紙幅方向における各々の中心位置を示す糊転写位置情報との対応関係を示すマップが格納されている。糊付け制御部112は、サイズ情報取得部150から取得した用紙サイズ情報に対応付けられた糊転写位置情報を取得する。糊付け制御部112は、取得した糊転写位置情報が示す糊転写位置に、糊転写機構36の糊転写ローラ126の用紙幅方向中心位置、およびプッシャ56の用紙幅方向中心位置が位置するよう、フロントユニットおよびリヤユニットを移動させる。
また、ユーザは、管理装置20において用紙幅方向における糊転写位置を入力することができる。管理装置20は、入力された糊転写位置を示す糊転写位置情報を糊付け制御部112に送信する。この場合、糊付け制御部112は、受信した糊転写位置情報が示す糊転写位置に糊が転写されるよう、フロントユニットおよびリヤユニットを移動させる。このように糊転写機構36およびプッシャ56を用紙搬送方向に移動可能とすることにより、用紙サイズやユーザの要望に応じて、2箇所の糊転写領域の間隔を調整することができる。
ある別の変形例では、上述の実施形態において、搬送されてきた用紙に印刷されているトンボマークなどの位置特定画像を、ラインセンサなどの撮像装置によって撮像する。撮像装置は管理PC100に接続されており、撮像して生成された画像データは管理PC100に送信される。折りライン設定部152は、撮像された画像データを解析して位置特定画像の位置を特定する。折りライン設定部152は、このような位置特定画像の位置を利用して折りラインの位置を設定する。例えば、折りラインの位置にトンボマークが記録されている場合、折りライン設定部152は、特定したトンボマークの位置を折りラインの位置として設定する。
ある別の変形例では、押し付け面56aにエア吸引口が設けられる。このエア吸引口は、エアの吸引と吸引解除を切り換えるエア吸引機構に連通している。このようなエア吸引機構は公知であるため説明は省略する。綴じ制御部114は、プッシャ56によって用紙を押し付けるとき、このエア吸引口からエアを吸引させて用紙上面を押し付け面56aに吸着させる。用紙の押し付けが終了しプッシャ56を上昇させるとき、綴じ制御部114は、エアの吸引を解除させる。これにより、プッシャ56で押すことによる用紙の水平方向のズレを抑制することができる。
第1の実施形態に係る製本装置の全体構成図である。 糊転写機構の構成を模式的に表した図である。 図2において糊転写機構を視点Pから見た図である。 第1の実施形態に係るサクション搬送機構および押し付け機構に含まれるプッシャの構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る糊付け機構および綴じ機構の上面図である。 第1の実施形態に係る製本装置の機能ブロック図である。 第1の実施形態に係る製本装置の製本手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るサクション搬送機構およびプッシャの構成を示す斜視図である。 第3の実施形態に係る糊付け機構および綴じ機構の構成を示す図である。 (a)は、第4の実施形態に係る綴じ機構の構成を示す図であり、(b)は、綴じ機構において、用紙吸着面に吸着された用紙に、積載面に積載された用紙束を押し付けた状態を示す図である。 (a)は、第5の実施形態に係る綴じ折り機構の構成を示す図であり、(b)は、綴じ折り機構において、プッシャによって用紙束の先端が折りストッパに突き当てられた状態を示す図である。 (a)は、第6の実施形態に係る綴じ折り機構の構成を示す図であり、(b)は、綴じ折り機構において、プッシャによって用紙束の先端が折りストッパに突き当てられた状態を示す図である。 第7の実施形態に係る糊付け機構および綴じ機構の構成を示す図である。 第7の実施形態に係るプッシャの構成を示す図である。 第7の実施形態に係る製本装置の製本手順を示すフローチャートである。 第8の実施形態に係るプッシャユニットの構成を示す図である。 第9の実施形態に係る製本装置の全体構成図である。 第9の実施形態に係る製本装置の製本手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10Aおよび10B 製本装置、 12 給紙装置、 14 中綴じ折り装置、 16 断裁装置、 20 管理装置、 22 トレイ、 30A〜30C 糊付け機構、 36 糊転写機構、 50A〜50D 綴じ機構、 52a 積載面、 54 サクション搬送機構、 55 押し付け機構、 56 プッシャ、 100 管理PC、 110 給紙制御部、 112 糊付け制御部、 114 綴じ制御部、 116 折り制御部、 118 断裁制御部、 150 サイズ情報取得部、 152 折りライン設定部。

Claims (9)

  1. 用紙が折りたたまれるべき位置を示す折りライン周辺の用紙表面に糊付けする糊付け手段と、
    対向する用紙表面の少なくとも一方が前記糊付け手段によって糊付けされた複数の用紙を各々の折りラインが重なるように貼り合わせて綴じる綴じ手段と、
    綴じられた複数の用紙を折りラインにて折りたたんで冊子を作成する折り手段と、
    を備え、
    前記綴じ手段は、
    用紙が積載される積載面が形成された積載台と、
    前記糊付け手段によって糊付けされた用紙を折りラインと垂直な方向に搬送する用紙搬送手段と、
    搬送された用紙の表面と前記積載面との距離を近接させるよう、搬送された用紙および前記積載台の少なくとも一方を移動させることにより、搬送された用紙と前記積載面に積載された用紙のうち最上位の用紙とを貼り合わせる移動手段と、
    を有し、
    前記用紙搬送手段は、所定の基準ラインに折りラインが位置したときに用紙の搬送を停止し、
    前記移動手段は、搬送が停止された用紙の表面と前記積載面とを近接させるよう、搬送が停止された用紙および前記積載台の少なくとも一方を移動させることにより、各々の折りラインが重なるように複数の用紙を貼り合わせることを特徴とする製本装置。
  2. 用紙に折りラインを設定する折りライン設定手段をさらに備え、
    前記糊付け手段は、用紙に対する用紙搬送方向の糊付け位置を調整する糊付け位置調整手段を有し、
    前記糊付け位置調整手段は、設定された折りライン周辺の用紙表面に糊付けするよう用紙に対する糊付け位置を調整することを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
  3. ユーザによって入力された、用紙の搬送方向長さを示す搬送方向長さ情報を取得するサイズ情報取得手段をさらに備え
    前記折りライン設定手段は、取得された搬送方向長さ情報を利用して用紙に折りラインを設定することを特徴とする請求項2に記載の製本装置。
  4. 前記糊付け手段は、前記積載面に対向する用紙表面に糊付けし、
    前記用紙搬送手段は、糊付けされた用紙表面の裏面をエアの吸引力で吸着しながら用紙を搬送し、
    前記移動手段は、搬送された用紙の糊付けされた用紙表面と前記積載面との距離を近接させるよう、搬送された用紙および前記積載台の少なくとも一方を移動させることにより、搬送された用紙と前記積載面に積載された用紙のうち最上位の用紙とを貼り合わせることを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
  5. 前記用紙搬送手段は、折りラインと平行な方向に間隔を開けて並設され、エアの吸引力により用紙を吸着しながら搬送する複数の吸着搬送機構を有し、
    前記移動手段は、前記複数の吸着搬送機構の間隔から前記複数の吸着搬送機構が用紙を吸着する吸着面より下方に突出することにより、吸着された用紙を前記積載面に積載された用紙のうち最上位の用紙に押し付けて貼り合わせる押し付け手段を有することを特徴とする請求項4に記載の製本装置。
  6. 前記用紙搬送手段は、搬送方向に間隔を開けて並設され、エアの吸引力により用紙を吸着しながら搬送する複数の吸着搬送機構を有し、
    前記移動手段は、前記複数の吸着搬送機構の間隔から、前記複数の吸着搬送機構が用紙を吸着する吸着面より下方に突出することにより、吸着された用紙を前記積載面に積載された用紙のうち最上位の用紙に押し付けて貼り合わせる押し付け手段を有することを特徴とする請求項4に記載の製本装置。
  7. 前記用紙搬送手段は、エアの吸引力により用紙を吸着しながら搬送する吸着搬送機構を有し、所定の基準ラインに折りラインが位置したときに糊付けされた用紙を吸着したまま搬送を停止し、
    前記移動手段は、前記吸着搬送機構が用紙を吸着する吸着面と前記積載面とを近接させるよう、前記吸着搬送機構または前記積載台の少なくとも一方を移動させることにより、搬送が停止された用紙の表面と前記積載面とを近接させることを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
  8. 前記糊付け手段は、前記積載面に対向する用紙表面の裏面に糊付けし、
    前記用紙搬送手段は、糊付けされた用紙表面のうち非糊付け箇所をエアの吸引力で吸着しながら用紙を搬送することを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
  9. 前記積載台は、前記積載面に載置される用紙をエアの吸引力によって前記積載面に吸着させる吸着機構を有することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の製本装置。
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