JP4918597B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

関連出願へのクロスリファレンス
本願は、日本国特許出願第2007-334692号(2007年12月26日出願)および日本国特許出願第2007-334696号(2007年12月26日出願)の優先権の利益を主張し、これらの全内容を参照により本願明細書に取り込むものとする。
本発明は、複数のアンテナを備えた無線通信装置、および、複数のアンテナを備えた無線通信装置と対向無線通信装置との間の無線通信を制御する無線通信方法に関するものである。
従来、複数のアンテナを備え、送受信で異なる周波数帯を用いる無線通信装置において実施されている、送信時のアレーウェイトの適応制御としては、受信時の伝搬路係数の変動に基づいて線形外挿等の外挿処理により送信時の伝搬路係数を推定してアレーウェイトを算出する方式(例えば特許文献1)がある。また、従来、複数のアンテナを備え、送受信で異なる周波数帯を用いる無線通信装置において実施されている、送信周波数帯でのアレーウェイトの適応制御としては、受信周波数帯での伝搬路係数の周波数方向の変動に基づいて線形外挿等の外挿処理により送信周波数帯での伝搬路係数を推定してアレーウェイトを算出する方式(例えば特許文献1)がある。具体的には、受信伝搬路係数(絶対値)が図9の点p11から点p12に変化した場合、この受信伝搬路係数の変化に基づいて送信伝搬路係数(絶対値)が図9の点p13になると推定(算出)する。
特許第3644594号公報
しかし、上記従来技術において、外挿処理によって送信時の伝搬路係数や送信周波数帯での伝搬路係数が推定される場合、受信時の伝搬路係数や受信周波数帯での伝搬路係数の変動状況によって、推定された送信伝搬路係数と実際の送信伝搬路係数との間で大きな誤差が生じることがある。例えば、図10に示すように、受信伝搬路係数(絶対値)が図10の点p21から点p22に変化した場合、この受信伝搬路係数の変化に基づいて送信伝搬路係数(絶対値)が図10の点p23になると推定(算出)したときに、実際の送信時伝搬路係数(絶対値)が図10の点p24となった場合には、点p23と点p24との差分に応じた図示のような大きな推定誤差が生じてしまう。
本発明は、受信時の受信伝搬路係数から送信時の送信伝搬路係数を算出する際に、受信時の受信伝搬路係数の変動を考慮した補正係数に基づいて送信時の送信伝搬路係数を補正することにより、送信時の送信伝搬路係数の算出精度を向上させる技術(無線通信装置および無線通信方法)を提供することを第1の目的とする。
本発明は、受信周波数帯での受信伝搬路係数から送信周波数帯での送信伝搬路係数を算出する際に、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動を考慮した補正係数に基づいて送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正することにより、送信周波数帯での送信伝搬路係数の算出精度を向上させる技術(無線通信装置および無線通信方法)を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するため、本発明に係る無線通信装置は、複数のアンテナを備えた無線通信装置であって、前記複数のアンテナの各々における、受信時の受信伝搬路係数を算出する受信伝搬路係数算出部と、該受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて、前記複数のアンテナの各々における、送信時の送信伝搬路係数を外挿により算出する送信伝搬路係数算出部と、前記受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する補正部と、を備え、前記補正係数は、前記受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数であることを特徴とする。
また、上記第1の目的を達成するため、本発明に係る無線通信装置は、複数のアンテナを備えた無線通信装置であって、前記複数のアンテナの各々における、受信時の受信伝搬路係数を算出する受信伝搬路係数算出部と、該受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて、前記複数のアンテナの各々における、送信時の送信伝搬路係数を外挿により算出する送信伝搬路係数算出部と、前記受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する補正部と、を備え、前記受信伝搬路係数算出部が算出した前記受信時の受信伝搬路係数を複数記憶する受信伝搬路係数記憶部と、該受信伝搬路係数記憶部に記憶された前記受信時の複数の受信伝搬路係数に基づいて受信伝搬路係数の分布を算出する受信伝搬路係数分布算出部と、該受信伝搬路係数分布算出部が算出した受信伝搬路係数の分布に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、をさらに備え、前記補正部は、前記補正係数算出部が算出した補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正し、前記補正係数算出部は、前記受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数を算出することを特徴とする。
上記第2の目的を達成するため、本発明に係る無線通信装置は、複数のアンテナを備えた無線通信装置であって、前記複数のアンテナの各々における、受信周波数帯での受信伝搬路係数を算出する受信伝搬路係数算出部と、該受信伝搬路係数算出部が算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて、前記複数のアンテナの各々における、送信周波数帯での送信伝搬路係数を外挿により算出する送信伝搬路係数算出部と、前記受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する補正部と、を備え、前記補正係数は、前記受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数であることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するため、本発明に係る無線通信装置は、複数のアンテナを備えた無線通信装置であって、前記複数のアンテナの各々における、受信周波数帯での受信伝搬路係数を算出する受信伝搬路係数算出部と、該受信伝搬路係数算出部が算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて、前記複数のアンテナの各々における、送信周波数帯での送信伝搬路係数を外挿により算出する送信伝搬路係数算出部と、前記受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する補正部と、を備え、前記受信伝搬路係数算出部が算出した前記受信周波数帯での受信伝搬路係数を複数記憶する受信伝搬路係数記憶部と、該受信伝搬路係数記憶部に記憶された前記受信周波数帯での複数の受信伝搬路係数に基づいて受信伝搬路係数の周波数方向の分布を算出する受信伝搬路係数分布算出部と、該受信伝搬路係数分布算出部が算出した受信伝搬路係数の周波数方向の分布に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、をさらに備え、前記補正部は、前記補正係数算出部が算出した補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正し、前記補正係数算出部は、前記受信伝搬路係数算出部が算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数を算出することを特徴とする。
本発明によれば、補正部が、補正係数記憶部に記憶された受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する。このため、前記送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。したがって、送信時の送信伝搬路係数の算出精度を向上させる技術(無線通信装置および無線通信方法)を提供することができる。
本発明によれば、補正部が、補正係数記憶部に記憶された受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する。このため、前記送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。したがって、送信周波数帯での送信伝搬路係数の算出精度を向上させる技術(無線通信装置および無線通信方法)を提供することができる。
本発明の無線通信方法を適用する第1実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態の無線通信装置において送信時の送信伝搬路係数の補正に用いる補正係数を説明するための、送信伝搬路係数の絶対値誤差と受信時の受信伝搬路係数の絶対値変動量との関係を示す図である。 本発明の無線通信方法を適用する第2実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。 第2実施形態の無線通信装置において送信時の送信伝搬路係数の補正に用いる補正係数を説明するための、送信伝搬路係数の絶対値誤差と受信時の受信伝搬路係数の絶対値変動量との関係を示す図である。 第2実施形態の無線通信装置において送信時の送信伝搬路係数の補正に用いる補正係数を説明するための、オフセット成分と受信時の受信伝搬路係数の絶対値との関係を示す図である。 本発明の無線通信方法を適用する第3実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。 (a),(b)はそれぞれ、第3実施形態の無線通信装置において送信時の送信伝搬路係数の補正に用いる補正係数を説明するための、送信伝搬路係数の位相誤差と受信時の受信伝搬路係数の位相変動量との関係を示す図である。 本発明の無線通信方法を適用する第4実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。 外挿処理によって送信伝搬路係数を推定する従来技術を説明するための図である。 外挿処理によって送信伝搬路係数を推定する従来技術の大きな推定誤差を説明するための図である。 本発明の無線通信方法を適用する第5実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。 第5実施形態の無線通信装置において送信周波数帯での送信伝搬路係数の補正に用いる補正係数を説明するための、送信伝搬路係数の絶対値誤差と受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値変動量との関係を示す図である。 本発明の無線通信方法を適用する第6実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。 第6実施形態の無線通信装置において送信周波数帯での送信伝搬路係数の補正に用いる補正係数を説明するための、送信伝搬路係数の絶対値誤差と受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値変動量との関係を示す図である。 第6実施形態の無線通信装置において送信周波数帯での送信伝搬路係数の補正に用いる補正係数を説明するための、オフセット成分と受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値との関係を示す図である。 本発明の無線通信方法を適用する第7実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。 (a),(b)はそれぞれ、第7実施形態の無線通信装置において送信周波数帯での送信伝搬路係数の補正に用いる補正係数を説明するための、送信伝搬路係数の位相誤差と受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相変動量との関係を示す図である。 本発明の無線通信方法を適用する第8実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の無線通信方法を適用する第1実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の無線通信装置100は、複数のアンテナ(図示せず)を備えた無線通信装置(以下、基地局ともいう)である。無線通信装置100は、図示しない対向無線通信装置(以下、端末ともいう)から送信された無線信号を複数のアンテナ経由で受信する受信部110−1,110−2,・・,110−nと、受信部110−1,110−2,・・,110−nで受信された信号に基づいて対向無線通信装置との間の、受信時の受信伝搬路係数(前記複数のアンテナの各々における、受信時の受信伝搬路係数)を算出する受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nと、受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の変動(受信伝搬路係数の絶対値の変動および受信伝搬路係数の位相の変動を含む)を算出する受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nと、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて対向無線通信装置との間の、送信時の送信伝搬路係数(前記複数のアンテナの各々における、送信時の送信伝搬路係数)を外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)する送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nと、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正するための補正係数を記憶する補正係数記憶部150−1と、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nと、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nが補正した送信伝搬路係数に基づいてウエイトを算出するウエイト算出部180と、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nが補正した送信伝搬路係数とウエイト算出部180が算出したウエイトとに基づく無線信号を前記複数のアンテナ経由で送信する送信部190−1,190−2,・・,190−nとを具備して成る。
上記補正係数記憶部150−1は、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正するための補正係数として、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数を記憶する。
本実施形態では、上記受信時の受信伝搬路係数の変動として、受信時の受信伝搬路係数の絶対値の変動(プラスの符号およびマイナスの符号を含む絶対値の変動)を用いる。また、本実施形態では、上記補正係数として、「受信時の受信伝搬路係数の絶対値の変動が大きいほど、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」に対応する、図2に示す近似直線Aの傾き(微分係数)を用いている。
上記送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nは、補正係数記憶部150−1に記憶された受信時の受信伝搬路係数の変動(この場合、受信時の受信伝搬路係数の絶対値の変動)に基づく補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する。
次に、第1実施形態における送信伝搬路係数の補正の作用について説明する。
都市部等の散乱体の多い環境においては、無線通信装置(基地局)100と対向無線通信装置(端末)との間の受信時の受信伝搬路係数は、フェージングの影響を受けて、時間の経過とともに大きく変動する。この受信時の受信伝搬路係数の変動が十分小さい場合には、受信時の受信伝搬路係数の変動から線形外挿を用いて推定される送信時の送信伝搬路係数は、本来の送信時の伝搬路係数とよく一致する。しかし、フェージングの影響が顕著になると、線形外挿により算出(推定)される送信時の送信伝搬路係数は、本来の送信時の送信伝搬路係数から大きく外れて、大きな算出誤差(推定誤差)が生じる。
送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)と受信時の受信伝搬路係数との関係を図2に基づいて説明する。図2において、横軸は受信時の受信伝搬路係数の絶対値成分の変動量を示し、縦軸は上述した線形外挿により算出(推定)される送信時の送信伝搬路係数の絶対値成分と本来の送信時の送信伝搬路係数の絶対値成分との間の誤差を示し、楕円形の部分は送信伝搬路係数の絶対値誤差の分布を示す。図2に示すように上記誤差と受信時の受信伝搬路係数の絶対値変動量との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図2に示す近似直線Aが得られる。
この近似直線Aの傾き(微分係数)を補正係数として予め補正係数記憶部150−1に記憶しておき、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値の変動と共に送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nによる送信伝搬路係数の補正に用いることにより、送信時の送信伝搬路係数の精度の高い算出(推定)が可能になる。この補正には、以下の式(1)を用いる。
Figure 0004918597
第1実施形態によれば、受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)された送信時の送信伝搬路係数の絶対値に対して、受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく図2に示す補正係数を用いて補正することにより、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。このため、前記対向無線通信装置(端末)の高速移動等による伝搬路係数変動が大きいような環境下でも、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)が小さく抑えられるので送信時の送信伝搬路係数の算出精度(推定精度)を向上させることができる。したがって、対向無線通信装置(端末)の高速移動等による伝搬路係数変動に起因する通信品質の劣化を抑圧して良好な通信品質を得ることが可能になる。
[第2実施形態]
図3は本発明の無線通信方法を適用する第2実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の無線通信装置100は、上記第1実施形態の無線通信装置100に対し、補正係数記憶部150−1を補正係数記憶部150−2に置き換えるとともに、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nを送信伝搬路係数補正部170−21,170−22,・・,170−2nに置き換える変更を加えたものであり、それ以外の部分は上記第1実施形態の無線通信装置100と同様に構成されている。
上記補正係数記憶部150−2は、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正するための補正係数として、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の変動と、受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nが算出した受信時の受信伝搬路係数とに基づく補正係数を記憶する。
本実施形態では、上記受信時の受信伝搬路係数の変動として、受信時の受信伝搬路係数の絶対値の変動(プラスの符号およびマイナスの符号を含む絶対値の変動)を用いる。また、本実施形態では、上記補正係数として、「受信時の受信伝搬路係数の絶対値の変動が大きいほど、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」および「受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」に対応する、図4に示す近似直線Bおよび近似直線C、ならびに、図5に示す近似直線Dの傾き(微分係数)を用いている。図4において、下側の誤差の分布は、受信時の受信伝搬路係数の絶対値が小さい場合の送信時の送信伝搬路係数の絶対値誤差の分布を示しており、上側の誤差の分布は、受信時の受信伝搬路係数の絶対値が大きい場合の送信時の送信伝搬路係数の絶対値誤差の分布を示している。
上記送信伝搬路係数補正部170−21,170−22,・・,170−2nは、補正係数記憶部150に記憶された、受信時の受信伝搬路係数の変動および受信時の受信伝搬路係数に基づく補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する。
次に、第2実施形態における送信伝搬路係数の補正の作用について説明する。
都市部等の散乱体の多い環境においては、無線通信装置(基地局)100と対向無線通信装置(端末)との間の受信時の受信伝搬路係数は、フェージングの影響を受けて、時間の経過とともに大きく変動する。この受信時の受信伝搬路係数の変動が十分小さい場合には、受信時の受信伝搬路係数の変動から線形外挿を用いて推定される送信時の送信伝搬路係数は、本来の送信時の伝搬路係数とよく一致する。しかし、フェージングの影響が顕著になると、線形外挿により算出(推定)される送信時の送信伝搬路係数は、本来の送信時の送信伝搬路係数から大きく外れて、大きな算出誤差(推定誤差)が生じる。
送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)と受信時の受信伝搬路係数との関係を図4に基づいて説明する。図4において、横軸は受信時の受信伝搬路係数の絶対値成分の変動量を示し、縦軸は上述した線形外挿により算出(推定)される送信時の送信伝搬路係数の絶対値成分と本来の送信時の送信伝搬路係数の絶対値成分との間の誤差を示し、2つの楕円形の部分はそれぞれ、受信時の受信伝搬路係数の絶対値が小さい場合および大きい場合の、送信伝搬路係数の絶対値誤差の分布を示す。図4に示すように上記誤差と受信時の受信伝搬路係数の絶対値変動量との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図4に示す近似直線Bおよび近似直線Cが得られる。
これら近似直線Bおよび近似直線Cのオフセット成分(原点を通る近似直線からの移動量である図4中のaおよびb)と受信時の受信伝搬路係数の絶対値との間の関係は、図5に示すようになる。図5に示すように受信時の受信伝搬路係数の絶対値と上記オフセット成分との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図5に示す近似直線Dが得られる。 これら近似直線B、近似直線Cおよび近似直線Dの傾き(微分係数)を補正係数として予め補正係数記憶部150−2に記憶しておき、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値の変動および受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nが算出した受信時の受信伝搬路係数と共に送信伝搬路係数補正部170−21,170−22,・・,170−2nによる送信伝搬路係数の補正に用いることにより、送信時の送信伝搬路係数の精度の高い算出(推定)が可能になる。この補正には、以下の式(2)を用いる。
Figure 0004918597
第2実施形態によれば、受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)された送信時の送信伝搬路係数の絶対値に対して、受信時の受信伝搬路係数の変動および受信時の受信伝搬路係数に基づく図4および図5に示す補正係数を用いて補正することにより、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。このため、前記対向無線通信装置(端末)の高速移動等による伝搬路係数変動が大きいような環境下でも、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)が小さく抑えられるので送信時の送信伝搬路係数の算出精度(推定精度)を向上させることができる。したがって、対向無線通信装置(端末)の高速移動等による伝搬路係数変動に起因する通信品質の劣化を抑圧して良好な通信品質を得ることが可能になる。
[第3実施形態]
図6は本発明の無線通信方法を適用する第3実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の無線通信装置100は、上記第1実施形態の無線通信装置100に対し、補正係数記憶部150−1を補正係数記憶部150−3に置き換えるとともに、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nを送信伝搬路係数補正部170−31,170−32,・・,170−3nに置き換える変更を加えたものであり、それ以外の部分は上記第1実施形態の無線通信装置100と同様に構成されている。
上記補正係数記憶部150−3は、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正するための補正係数として、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数を記憶する。
本実施形態では、上記受信時の受信伝搬路係数の変動として、受信時の受信伝搬路係数の位相の変動(プラスの符号およびマイナスの符号を含む位相の変動)を用いる。また、本実施形態では、上記補正係数として、「受信時の受信伝搬路係数の位相の変動の方向と同一方向に、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数の位相を補正するような補正係数」に対応する、図7(a),(b)に示す近似直線E、近似直線Fおよび近似直線Gの傾き(微分係数)を用いている。
上記送信伝搬路係数補正部170−31,170−32,・・,170−3nは、補正係数記憶部150−3に記憶された受信時の受信伝搬路係数の変動(この場合、受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相の変動)に基づく補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する。
次に、第3実施形態における送信伝搬路係数の補正の作用について説明する。
都市部等の散乱体の多い環境においては、無線通信装置(基地局)100と対向無線通信装置(端末)との間の受信時の受信伝搬路係数は、フェージングの影響を受けて、時間の経過とともに大きく変動する。この受信時の受信伝搬路係数の変動が十分小さい場合には、受信時の受信伝搬路係数の変動から線形外挿を用いて推定される送信時の送信伝搬路係数は、本来の送信時の伝搬路係数とよく一致する。しかし、フェージングの影響が顕著になると、線形外挿により算出(推定)される送信時の送信伝搬路係数は、本来の送信時の送信伝搬路係数から大きく外れて、大きな算出誤差(推定誤差)が生じる。
送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)と受信時の受信伝搬路係数との関係を図7(a),(b)に基づいて説明する。図7(a),(b)において、横軸は受信時の受信伝搬路係数の位相成分の変動量を示し、縦軸は上述した線形外挿により算出(推定)される送信時の送信伝搬路係数の位相成分と本来の送信時の送信伝搬路係数の位相成分との間の誤差を示す。また、図7(a)は、上記受信伝搬路係数の位相変動が増加の場合を示し、楕円形の部分は送信伝搬路係数の位相誤差の分布を示す。また、図7(b)は、上記受信伝搬路係数の位相変動が減少の場合を示し、2つの楕円形の部分はそれぞれ、位相誤差が正の場合および負の場合の、送信伝搬路係数の位相誤差の分布を示す。図7(a)に示すように上記誤差と受信時の受信伝搬路係数の位相変動量との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図7(a)に示す近似直線Eが得られる。
この近似直線Eの傾き(微分係数)を補正係数として予め補正係数記憶部150−3に記憶しておき、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の位相の変動と共に送信伝搬路係数補正部170−31,170−32,・・,170−3nによる送信伝搬路係数の補正に用いることにより、送信時の送信伝搬路係数の精度の高い算出(推定)が可能になる。この補正には、以下の式(3)を用いる。
Figure 0004918597
また、図7(b)に示すように上記誤差と受信時の受信伝搬路係数の位相変動量との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図7(b)に示す近似直線Fおよび近似直線Gが得られる。
これら近似直線Fおよび近似直線Gの傾き(微分係数)を補正係数として予め補正係数記憶部150−3に記憶しておき、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信時の受信伝搬路係数の位相の変動と共に送信伝搬路係数補正部170−31,170−32,・・,170−3nによる送信伝搬路係数の補正に用いることにより、送信時の送信伝搬路係数の精度の高い算出(推定)が可能になる。この補正には、以下の式(4),(5)を用いる。
Figure 0004918597
Figure 0004918597
第3実施形態によれば、受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)された送信時の送信伝搬路係数の位相に対して、受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく図7(a),(b)に示す補正係数を用いて補正することにより、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。このため、前記対向無線通信装置(端末)の高速移動等による伝搬路係数変動が大きいような環境下でも、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)が小さく抑えられるので送信時の送信伝搬路係数の算出精度(推定精度)を向上させることができる。したがって、対向無線通信装置(端末)の高速移動等による伝搬路係数変動に起因する通信品質の劣化を抑圧して良好な通信品質を得ることが可能になる。
[第4実施形態]
図8は本発明の無線通信方法を適用する第4実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の無線通信装置100は、上記第1実施形態の無線通信装置100に対し、受信伝搬路係数記憶部160と、受信伝搬路係数分布算出部161と、補正係数算出部162とを追加し、補正係数記憶部150−1を補正係数記憶部150−4に置き換え、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nを送信伝搬路係数補正部170−41,170−42,・・,170−4nに置き換えるとともに、 補正係数記憶部150−4に補正係数算出部162が算出した補正係数を記憶するようにする変更を加えたものであり、それ以外の部分は上記第1実施形態の無線通信装置100と同様に構成されている。本実施形態は、受信伝搬路係数から算出した受信伝搬路係数の分布に基づいて、補正を行うタイミングにおける補正係数を無線通信装置自体が算出する点で、予め補正係数記憶部に補正係数を記憶しておく上記第1実施形態〜第3実施形態と相違している。
上記受信伝搬路係数記憶部160は、受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nがそれぞれ算出した受信時の受信伝搬路係数(複数の受信時の受信伝搬路係数)を記憶する。
上記受信伝搬路係数分布算出部161は、受信伝搬路係数記憶部160に記憶された受信時の複数の受信伝搬路係数に基づいて受信伝搬路係数の分布を算出する。
上記補正係数算出部162は、受信伝搬路係数分布算出部161が算出した受信伝搬路係数の分布に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正するための補正係数を算出する。補正係数算出部162は、「受信時の受信伝搬路係数の絶対値の変動(プラスの符号およびマイナスの符号を含む絶対値の変動)が大きいほど、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」、「受信時の受信伝搬路係数の位相の変動(プラスおよびマイナスの符号を含む位相の変動)の方向と同一方向に、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数の位相を補正するような補正係数」、「受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」の少なくとも1つに対応する補正係数を算出する。
上記送信伝搬路係数補正部170−41,170−42,・・,170−4nは、補正係数記憶部150−4に記憶された、受信伝搬路係数の分布に基づいて算出された補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する。
第4実施形態によれば、受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)された送信時の送信伝搬路係数に対して、補正係数算出部162が算出した、受信時の受信伝搬路係数の分布に基づく補正係数を用いて補正することにより、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。このため、前記対向無線通信装置(端末)の高速移動等による伝搬路係数変動が大きいような環境下でも、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)が小さく抑えられるので送信時の送信伝搬路係数の算出精度(推定精度)を向上させることができる。したがって、対向無線通信装置(端末)の高速移動等による伝搬路係数変動に起因する通信品質の劣化を抑圧して良好な通信品質を得ることが可能になる。
なお、上記送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが送信伝搬路係数を算出する際に用いる外挿は「線形外挿」に限定されるものではなく、他の外挿方法を用いてもよい。
[第5実施形態]
図11は本発明の無線通信方法を適用する第5実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の無線通信装置100は、複数のアンテナ(図示せず)を備えた無線通信装置(以下、基地局ともいう)である。無線通信装置100は、図示しない対向無線通信装置(以下、端末ともいう)から送信された無線信号を複数のアンテナ経由で受信する受信部110−1,110−2,・・,110−nと、受信部110−1,110−2,・・,110−nで受信された信号に基づいて対向無線通信装置との間の、受信周波数帯での受信伝搬路係数(前記複数のアンテナの各々における、受信周波数帯での受信伝搬路係数)を算出する受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nと、受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動(受信伝搬路係数の絶対値の周波数方向の変動および受信伝搬路係数の位相の周波数方向の変動を含む)を算出する受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nと、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて対向無線通信装置との間の、送信周波数帯での送信伝搬路係数(前記複数のアンテナの各々における、送信周波数帯での送信伝搬路係数)を外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)する送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nと、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正するための補正係数を記憶する補正係数記憶部150−1と、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nと、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nが補正した送信伝搬路係数に基づいてウエイトを算出するウエイト算出部180と、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nが補正した送信伝搬路係数とウエイト算出部180が算出したウエイトとに基づく無線信号を前記複数のアンテナ経由で送信する送信部190−1,190−2,・・,190−nとを具備して成る。
なお、本発明の無線通信装置(基地局)および本発明の無線通信方法は、送信周波数帯と受信周波数帯とが異なるシステム(例えばFDDシステム;周波数分割双方向システム)に好適に用いることができるが、上記システムに限定されるものではなく、他のシステムにも用いることが可能である。
上記補正係数記憶部150−1は、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正するための補正係数として、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数を記憶する。
本実施形態では、上記受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動として、受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値の周波数方向の変動(プラスの符号およびマイナスの符号を含む絶対値の周波数方向の変動のことをいい、これは、絶対値変動がプラス、マイナスの符号を含むことを意味し、さらにこの場合の周波数は受信周波数帯から送信周波数帯へ向かう向きを正とする。)を用いる。また、本実施形態では、上記補正係数として、「受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値の周波数方向の変動が大きいほど、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」に対応する、図2に示す近似直線Aの傾き(微分係数)を用いている。
上記送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nは、補正係数記憶部150−1に記憶された受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動(この場合、受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値の周波数方向の変動)に基づく補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する。
次に、第5実施形態における送信伝搬路係数の補正の作用について説明する。
都市部等の散乱体の多い環境においては、無線通信装置(基地局)100と対向無線通信装置(端末)との間の受信周波数帯での受信伝搬路係数は、周波数選択性フェージングの影響を受けて、周波数方向に大きく変動する。この受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動が十分小さい場合には、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動から線形外挿を用いて推定される送信周波数帯での送信伝搬路係数は、本来の送信周波数帯での伝搬路係数とよく一致する。しかし、周波数選択性フェージングの影響が顕著になると、線形外挿により算出(推定)される送信周波数帯での送信伝搬路係数は、本来の送信周波数帯での送信伝搬路係数から大きく外れて、大きな算出誤差(推定誤差)が生じる。
送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)と受信周波数帯での受信伝搬路係数との関係を図12に基づいて説明する。図12において、横軸は受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値成分の変動量を示し、縦軸は上述した線形外挿により算出(推定)される送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値成分と本来の送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値成分との間の誤差を示し、楕円形の部分は送信伝搬路係数の絶対値誤差の分布を示す。図12に示すように上記誤差と受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値変動量との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図12に示す近似直線Aが得られる。
この近似直線Aの傾き(微分係数)を補正係数として予め補正係数記憶部150−1に記憶しておき、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値の変動と共に送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nによる送信伝搬路係数の補正に用いることにより、送信周波数帯での送信伝搬路係数の精度の高い算出(推定)が可能になる。この補正には、以下の式(6)を用いる。
Figure 0004918597
第5実施形態によれば、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)された送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値に対して、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく図2に示す補正係数を用いて補正することにより、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。このため、前記周波数選択性フェージングがあるような環境下でも、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)が小さく抑えられるので送信周波数帯での送信伝搬路係数の算出精度(推定精度)を向上させることができる。したがって、周波数選択性フェージングに起因する送信周波数帯での送信伝搬路係数の適応制御の品質の劣化を抑圧して良好な通信品質を得ることが可能になる。
[第6実施形態]
図13は本発明の無線通信方法を適用する第6実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の無線通信装置100は、上記第5実施形態の無線通信装置100に対し、補正係数記憶部150−1を補正係数記憶部150−2に置き換えるとともに、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nを送信伝搬路係数補正部170−21,170−22,・・,170−2nに置き換える変更を加えたものであり、それ以外の部分は上記第5実施形態の無線通信装置100と同様に構成されている。
上記補正係数記憶部150−2は、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正するための補正係数として、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動と、受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数とに基づく補正係数を記憶する。
本実施形態では、上記受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動として、受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値の周波数方向の変動(プラスの符号およびマイナスの符号を含む絶対値の周波数方向の変動のことをいい、これは、絶対値変動がプラス、マイナスの符号を含むことを意味し、さらにこの場合の周波数は受信周波数帯から送信周波数帯へ向かう向きを正とする。)を用いる。また、本実施形態では、上記補正係数として、「受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値の周波数方向の変動が大きいほど、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」および「受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」に対応する、図14に示す近似直線Bおよび近似直線C、ならびに、図15に示す近似直線Dの傾き(微分係数)を用いている。図14において、下側の誤差の分布は、受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値が小さい場合の送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値誤差の分布を示しており、上側の誤差の分布は、受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値が大きい場合の送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値誤差の分布を示している。
上記送信伝搬路係数補正部170−21,170−22,・・,170−2nは、補正係数記憶部150に記憶された、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動および受信周波数帯での受信伝搬路係数に基づく補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する。
次に、第6実施形態における送信伝搬路係数の補正の作用について説明する。
都市部等の散乱体の多い環境においては、無線通信装置(基地局)100と対向無線通信装置(端末)との間の受信周波数帯での受信伝搬路係数は、周波数選択性フェージングの影響を受けて、周波数方向に大きく変動する。この受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動が十分小さい場合には、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動から線形外挿を用いて推定される送信周波数帯での送信伝搬路係数は、本来の送信周波数帯での伝搬路係数とよく一致する。しかし、周波数選択性フェージングの影響が顕著になると、線形外挿により算出(推定)される送信周波数帯での送信伝搬路係数は、本来の送信周波数帯での送信伝搬路係数から大きく外れて、大きな算出誤差(推定誤差)が生じる。
送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)と受信周波数帯での受信伝搬路係数との関係を図14に基づいて説明する。図14において、横軸は受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値成分の変動量を示し、縦軸は上述した線形外挿により算出(推定)される送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値成分と本来の送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値成分との間の誤差を示し、2つの楕円形の部分はそれぞれ、受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値が小さい場合および大きい場合の、送信伝搬路係数の絶対値誤差の分布を示す。図14に示すように上記誤差と受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値変動量との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図14に示す近似直線Bおよび近似直線Cが得られる。
これら近似直線Bおよび近似直線Cのオフセット成分(原点を通る近似直線からの移動量である図14のaおよびb)と受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値との間の関係は、図15に示すようになる。図15に示すように受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値と上記オフセット成分との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図15に示す近似直線Dが得られる。
これら近似直線B、近似直線Cおよび近似直線Dの傾き(微分係数)を補正係数として予め補正係数記憶部150−2に記憶しておき、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値の変動および受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数と共に送信伝搬路係数補正部170−21,170−22,・・,170−2nによる送信伝搬路係数の補正に用いることにより、送信周波数帯での送信伝搬路係数の精度の高い算出(推定)が可能になる。この補正には、以下の式(7)を用いる。
Figure 0004918597
第6実施形態によれば、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)された送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値に対して、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動および受信周波数帯での受信伝搬路係数に基づく図14および図15に示す補正係数を用いて補正することにより、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。このため、前記周波数選択性フェージングがあるような環境下でも、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)が小さく抑えられるので送信周波数帯での送信伝搬路係数の算出精度(推定精度)を向上させることができる。したがって、周波数選択性フェージングに起因する送信周波数帯での送信伝搬路係数の適応制御の品質の劣化を抑圧して良好な通信品質を得ることが可能になる。
[第7実施形態]
図16は本発明の無線通信方法を適用する第7実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の無線通信装置100は、上記第1実施形態の無線通信装置100に対し、補正係数記憶部150−1を補正係数記憶部150−3に置き換えるとともに、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nを送信伝搬路係数補正部170−31,170−32,・・,170−3nに置き換える変更を加えたものであり、それ以外の部分は上記第5実施形態の無線通信装置100と同様に構成されている。
上記補正係数記憶部150−3は、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正するための補正係数として、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数を記憶する。
本実施形態では、上記受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動として、受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相の周波数方向の変動(周波数は受信周波数帯から送信周波数帯へ向かう向きを正とし、送信周波数帯から受信周波数帯へ向かう向きを負とする)を用いる。また、本実施形態では、上記補正係数として、「受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相の周波数方向の変動の方向と同一方向に、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の位相を補正するような補正係数」に対応する、図17(a),(b)に示す近似直線E、近似直線Fおよび近似直線Gの傾き(微分係数)を用いている。
上記送信伝搬路係数補正部170−31,170−32,・・,170−3nは、補正係数記憶部150−3に記憶された受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動(この場合、受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相の周波数方向の変動)に基づく補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する。
次に、第7実施形態における送信伝搬路係数の補正の作用について説明する。
都市部等の散乱体の多い環境においては、無線通信装置(基地局)100と対向無線通信装置(端末)との間の受信周波数帯での受信伝搬路係数は、周波数選択性フェージングの影響を受けて、周波数方向に大きく変動する。この受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動が十分小さい場合には、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動から線形外挿を用いて推定される送信周波数帯での送信伝搬路係数は、本来の送信周波数帯での伝搬路係数とよく一致する。しかし、周波数選択性フェージングの影響が顕著になると、線形外挿により算出(推定)される送信周波数帯での送信伝搬路係数は、本来の送信周波数帯での送信伝搬路係数から大きく外れて、大きな算出誤差(推定誤差)が生じる。
送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)と受信周波数帯での受信伝搬路係数との関係を図17(a),(b)に基づいて説明する。図17(a),(b)において、横軸は受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相成分の変動量を示し、縦軸は上述した線形外挿により算出(推定)される送信周波数帯での送信伝搬路係数の位相成分と本来の送信周波数帯での送信伝搬路係数の位相成分との間の誤差を示す。また、図17(a)は、上記受信伝搬路係数の位相変動が増加の場合を示し、楕円形の部分は送信伝搬路係数の位相誤差の分布を示す。また、図17(b)は、上記受信伝搬路係数の位相変動が減少の場合を示し、2つの楕円形の部分はそれぞれ、位相誤差が正の場合および負の場合の、送信伝搬路係数の位相誤差の分布を示す。図17(a)に示すように上記誤差と受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相変動量との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図17(a)に示す近似直線Eが得られる。
この近似直線Eの傾き(微分係数)を補正係数として予め補正係数記憶部150−3に記憶しておき、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相の変動と共に送信伝搬路係数補正部170−31,170−32,・・,170−3nによる送信伝搬路係数の補正に用いることにより、送信周波数帯での送信伝搬路係数の精度の高い算出(推定)が可能になる。この補正には、以下の式(8)を用いる。
Figure 0004918597
また、図17(b)に示すように上記誤差と受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相変動量との間に線形的な関係が存在すると仮定すると、図17(b)に示す近似直線Fおよび近似直線Gが得られる。
これら近似直線Fおよび近似直線Gの傾き(微分係数)を補正係数として予め補正係数記憶部150−3に記憶しておき、受信伝搬路係数変動算出部130−1,130−2,・・,130−nが算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相の変動と共に送信伝搬路係数補正部170−31,170−32,・・,170−3nによる送信伝搬路係数の補正に用いることにより、送信周波数帯での送信伝搬路係数の精度の高い算出(推定)が可能になる。この補正には、以下の式(9),(10)を用いる。
Figure 0004918597
Figure 0004918597
第7実施形態によれば、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)された送信周波数帯での送信伝搬路係数の位相に対して、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく図17(a),(b)に示す補正係数を用いて補正を行うことにより、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。このため、前記周波数選択性フェージングがあるような環境下でも、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)が小さく抑えられるので送信周波数帯での送信伝搬路係数の算出精度(推定精度)を向上させることができる。したがって、周波数選択性フェージングに起因する送信周波数帯での送信伝搬路係数の適応制御の品質の劣化を抑圧して良好な通信品質を得ることが可能になる。
[第8実施形態]
図18は本発明の無線通信方法を適用する第8実施形態の無線通信装置の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の無線通信装置100は、上記第5実施形態の無線通信装置100に対し、受信伝搬路係数記憶部160と、受信伝搬路係数分布算出部161と、補正係数算出部162とを追加し、補正係数記憶部150−1を補正係数記憶部150−4に置き換え、送信伝搬路係数補正部170−11,170−12,・・,170−1nを送信伝搬路係数補正部170−41,170−42,・・,170−4nに置き換えるとともに、補正係数記憶部150−4に補正係数算出部162が算出した補正係数を記憶するようにする変更を加えたものであり、それ以外の部分は上記第5実施形態の無線通信装置100と同様に構成されている。本実施形態は、受信伝搬路係数から算出した受信伝搬路係数の周波数方向の分布に基づいて、補正を行うタイミングにおける補正係数を無線通信装置自体が算出する点で、予め補正係数記憶部に補正係数を記憶しておく上記第5実施形態〜第7実施形態と相違している。
上記受信伝搬路係数記憶部160は、受信伝搬路係数算出部120−1,120−2,・・,120−nがそれぞれ算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数(受信周波数帯での複数の受信伝搬路係数)を記憶する。
上記受信伝搬路係数分布算出部161は、受信伝搬路係数記憶部160に記憶された受信周波数帯での複数の受信伝搬路係数に基づいて受信伝搬路係数の周波数方向の分布を算出する。
上記補正係数算出部162は、受信伝搬路係数分布算出部161が算出した受信伝搬路係数の周波数方向の分布に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正するための補正係数を算出する。補正係数算出部162は、「受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値の周波数方向の変動(プラスの符号およびマイナスの符号を含む絶対値の周波数方向の変動のことをいい、これは、絶対値変動がプラス、マイナスの符号を含むことを意味し、さらにこの場合の周波数は受信周波数帯から送信周波数帯へ向かう向きを正とする。)が大きいほど、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」、「受信周波数帯での受信伝搬路係数の位相の周波数方向の変動(周波数は受信周波数帯から送信周波数帯へ向かう向きを正とし、送信周波数帯から受信周波数帯へ向かう向きを負とする)の方向と同一方向に、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の位相を補正するような補正係数」、「受信伝搬路係数算出部が算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数」の少なくとも1つに対応する補正係数を算出する。
上記送信伝搬路係数補正部170−41,170−42,・・,170−4nは、補正係数記憶部150−4に記憶された、受信伝搬路係数の周波数方向の分布に基づいて算出された補正係数に基づいて、送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する。
第8実施形態によれば、受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて外挿(例えば線形外挿)により算出(推定)された送信周波数帯での送信伝搬路係数に対して、補正係数算出部162が算出した、受信伝搬路係数の周波数方向の分布に基づく補正係数を用いて補正することにより、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)を低減することが可能になる。このため、前記周波数選択性フェージングがあるような環境下でも、送信伝搬路係数の算出誤差(推定誤差)が小さく抑えられるので送信周波数帯での送信伝搬路係数の算出精度(推定精度)を向上させることができる。したがって、周波数選択性フェージングに起因する送信周波数帯での送信伝搬路係数の適応制御の品質の劣化を抑圧して良好な通信品質を得ることが可能になる。
なお、上記送信伝搬路係数算出部140−1,140−2,・・,140−nが送信伝搬路係数を算出する際に用いる外挿は「線形外挿」に限定されるものではなく、他の外挿方法を用いてもよい。

Claims (4)

  1. 複数のアンテナを備えた無線通信装置であって、
    前記複数のアンテナの各々における、受信時の受信伝搬路係数を算出する受信伝搬路係数算出部と、
    該受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて、前記複数のアンテナの各々における、送信時の送信伝搬路係数を外挿により算出する送信伝搬路係数算出部と、
    前記受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する補正部と、を備え
    前記補正係数は、前記受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数であることを特徴とする無線通信装置。
  2. 複数のアンテナを備えた無線通信装置であって、
    前記複数のアンテナの各々における、受信時の受信伝搬路係数を算出する受信伝搬路係数算出部と、
    該受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の変動に基づいて、前記複数のアンテナの各々における、送信時の送信伝搬路係数を外挿により算出する送信伝搬路係数算出部と、
    前記受信時の受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正する補正部と、を備え
    前記受信伝搬路係数算出部が算出した前記受信時の受信伝搬路係数を複数記憶する受信伝搬路係数記憶部と、該受信伝搬路係数記憶部に記憶された前記受信時の複数の受信伝搬路係数に基づいて受信伝搬路係数の分布を算出する受信伝搬路係数分布算出部と、該受信伝搬路係数分布算出部が算出した受信伝搬路係数の分布に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、をさらに備え、
    前記補正部は、前記補正係数算出部が算出した補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数を補正し、
    前記補正係数算出部は、前記受信伝搬路係数算出部が算出した受信時の受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信時の送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数を算出することを特徴とする無線通信装置。
  3. 複数のアンテナを備えた無線通信装置であって、
    前記複数のアンテナの各々における、受信周波数帯での受信伝搬路係数を算出する受信伝搬路係数算出部と、
    該受信伝搬路係数算出部が算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて、前記複数のアンテナの各々における、送信周波数帯での送信伝搬路係数を外挿により算出する送信伝搬路係数算出部と、
    前記受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する補正部と、を備え
    前記補正係数は、前記受信伝搬路係数算出部が算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数であることを特徴とする無線通信装置。
  4. 複数のアンテナを備えた無線通信装置であって、
    前記複数のアンテナの各々における、受信周波数帯での受信伝搬路係数を算出する受信伝搬路係数算出部と、
    該受信伝搬路係数算出部が算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づいて、前記複数のアンテナの各々における、送信周波数帯での送信伝搬路係数を外挿により算出する送信伝搬路係数算出部と、
    前記受信周波数帯での受信伝搬路係数の変動に基づく補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正する補正部と、を備え、
    前記受信伝搬路係数算出部が算出した前記受信周波数帯での受信伝搬路係数を複数記憶する受信伝搬路係数記憶部と、該受信伝搬路係数記憶部に記憶された前記受信周波数帯での複数の受信伝搬路係数に基づいて受信伝搬路係数の周波数方向の分布を算出する受信伝搬路係数分布算出部と、該受信伝搬路係数分布算出部が算出した受信伝搬路係数の周波数方向の分布に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正するための補正係数を算出する補正係数算出部と、をさらに備え、
    前記補正部は、前記補正係数算出部が算出した補正係数に基づいて、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数を補正し、
    前記補正係数算出部は、前記受信伝搬路係数算出部が算出した受信周波数帯での受信伝搬路係数の絶対値が大きいほど、前記送信伝搬路係数算出部が算出した送信周波数帯での送信伝搬路係数の絶対値を大きく減少させるような補正係数を算出することを特徴とする無線通信装置。
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