JP4917942B2 - 高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4917942B2
JP4917942B2 JP2007092003A JP2007092003A JP4917942B2 JP 4917942 B2 JP4917942 B2 JP 4917942B2 JP 2007092003 A JP2007092003 A JP 2007092003A JP 2007092003 A JP2007092003 A JP 2007092003A JP 4917942 B2 JP4917942 B2 JP 4917942B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas barrier
film
layer
laminated
intermediate layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007092003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008246893A (ja
Inventor
智史 永縄
慎一 星
茂人 奥地
昌彦 関谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP2007092003A priority Critical patent/JP4917942B2/ja
Publication of JP2008246893A publication Critical patent/JP2008246893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4917942B2 publication Critical patent/JP4917942B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法に関する。
液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示素子などにおいては、フレキシブル化、軽量化、薄型化などの要求に伴い、透明性樹脂フィルム基材が、従来の薄型表示装置に用いられていたガラス基材に代わって利用され始めている。
透明性樹脂フィルム基材はガラス基材に比べてガスバリア性、表面平滑性に劣るという問題点がある。有機EL表示素子の基板としてこれを用いた場合には、ガスバリア性が劣ることから水蒸気や酸素が透過し、有機膜が劣化して発光特性、耐久性等を損なう要因となる。また、表面平滑性が劣り表面に突起があると、ガスバリア膜にピンホールが発生しやすく、ガスバリア性が十分に得られない。さらに、表面の突起により上面に製膜した電極層にも突起が生じ、断線や短絡が生じる問題があった。
特許文献1では、フィルム基材に対し、ゾル−ゲル材料、フォトレジスト材料、UV硬化樹脂、カルドポリマー等を用いて平滑性を付与して平滑化層とし、更に、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の方法や、HotWire−CVD法、熱CVD法やプラズマCVD法を適用して、ガスバリア層が積層されたガスバリアフィルムが提案されている。
特開2006−44231号公報
しかしながら、平滑性が付与されたフィルム基材に対しガスバリア層が積層された従来のガスバリアフィルムにおいては、フィルム基材とガスバリア層との間の密着性が損なわれ、十分なガスバリア性が発揮されない、あるいは経時変化に伴いガスバリア性が悪化するという問題があった。特に、高平滑性を有するガスバリアフィルムを得ようと、高平滑化層上にガスバリア層を積層する場合において、その傾向は顕著であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、表面平滑性、ガスバリア性および密着性に優れた高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために以下の手段を提案する。
すなわち、本発明の第の態様は、フィルム基材上に、中心平均粗さ(Ra)が1.0nm以下の高平滑化層、中間層及びガスバリア層をこの順に積層する高平滑ガスバリアフィルムの製造方法であって、フィルム基材上に高平滑化層を積層し、真空引きされたチャンバー内にプラズマ生成ガスを導入し、該チャンバー内において高平滑化層が積層された前記フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺で該プラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加しつつターゲット材料をスパッタすることにより、該フィルム基材上に中間層を積層し、高平滑化層及び中間層が積層された該フィルム基材上にガスバリア層を積層することを特徴とする高平滑ガスバリアフィルムの製造方法である。
本発明により、表面平滑性、ガスバリア性および密着性に優れた高平滑ガスバリアフィルムが提供できる。高密着性を有することによって、ガスバリア層のクラック、剥離等を防止し、優れたガスバリア性を長時間維持することができる。本発明はガスバリア性および密着性に優れた状態を維持しながら、高平滑性を併せ持ったガスバリアフィルムを提供できるところにも特徴を有する。
従って、本発明の高平滑ガスバリアフィルムは、水蒸気の発生、表面の突起を嫌う、液晶表示素子、有機EL表示素子などにおいて、水蒸気等による有機物の劣化の防止、表面突起による異常放電による回路の破損の防止、正孔注入効率の向上などが期待され、特に有機EL表示素子においては発光寿命、発光効率を向上させるために好適に用いることができる。
<高平滑ガスバリアフィルム>
本発明の高平滑ガスバリアフィルムは、フィルム基材上に高平滑化層、中間層及びガスバリア層がこの順に積層された構成を有する。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムにおいて、フィルム基材の材料としては、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示素子などの用途分野の要求性能に応じて適宜選択され、特に制約はないが、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、アクリル系樹脂、脂環式構造含有重合体、芳香族系重合体などが挙げられる。これらの中でも汎用性、透明性、耐熱性等の観点からポリエステル、ポリアミドが特に好ましい。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレートなどが挙げられる。
ポリアミドとしては、全芳香族ポリアミド;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン共重合体が挙げられる。
フィルム基材の厚さとしては特に制約はなく、通常1〜1000μm、好ましくは5〜500μm、実用性の面から10〜200μmである。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムにおいて、高平滑化層を積層することによりフィルム基材の凸凹を埋め、後述のとおり非常に高平滑な面を得ることができる。高平滑化層としては、液晶表示素子、有機EL表示素子などに適用可能となる高平滑化面を付与するものであれば制約はないが、例えば、エネルギー線硬化型化合物を含有するハードコート層形成材料を好ましく用いることができる。
ここで、エネルギー線硬化型化合物とは、紫外線や電子線のようなエネルギー線を照射することにより、架橋、硬化する重合性化合物を指す。
このようなエネルギー線硬化型化合物としては、例えば光重合性プレポリマー及び/又は光重合性モノマーを挙げることができる。光重合性プレポリマーとしては、例えば、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系などが挙げられる。また、光重合性モノマーとしては、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリルかシクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種類で用いても良いし、2種類以上組み合わせて用いても良い。
また、前記エネルギー線硬化型化合物は、所望により光重合開始剤を併用することができる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン系、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、アントラキノン系等を挙げることができる。配合量としては、通常、前記エネルギー線硬化型化合物に対して、0.2〜10質量%の範囲で選ばれる。
ハードコート層形成材料としては、エネルギー線硬化型化合物以外にも溶剤を含有させることができる。例えば、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、アルコール系、ケトン系、セロソルブ系、グリコールエーテル系などの溶剤が挙げられる。
この他、ハードコート層形成材料として光増感剤、架橋剤、酸化防止剤、重合禁止剤、レベリング剤、消泡剤などを適宜含有させてもよい。
本発明において、高平滑化層はそれを積層することによりフィルム基材の凹凸を埋め、高平滑な面を得ることを目的としている。従って、高平滑化層を形成するための材料、例えば前記ハードコート層形成材料には、フィラー等の固形物が含まれないことが好ましい。尚、高平滑化層を積層していないフィルム基材、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)の中心平均粗さ(Ra)は、最も平滑性の高いグレードのものでも1.5nm程度である。
これに対して、高平滑化層の中心平均粗さ(Ra)としては、1.0nm以下であることが好ましく、0.5nm以下であることがより好ましく、0.3nm以下であることが特に好ましい。尚、本発明で用いる中心平均粗さ(Ra)とは、JIS B0601に定義されているものを、測定面に対して適用できるよう三次元に拡張したものをいう。詳細は後述する。
高平滑化層の厚さとしては特に制約はなく、通常5〜100μm、好ましくは8〜50μm、さらに好ましくは9〜20μmである。高平滑化層の厚さが5μm未満の場合、フィルム基材の凸凹の影響により高平滑な表面が得られない場合があり、また、高平滑化層の厚さが100μmを超える場合、カール等の問題を生じる恐れがある。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムにおいて、中間層は高平滑化層とガスバリア層の密着性を高める役割を果たす。該中間層は、フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺でプラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加しつつターゲット材料をスパッタすることにより積層されている。中間層の材料としては、該プラズマが該フィルム基材に注入されつつターゲット材料がスパッタされることにより生成する化合物であって高平滑化層とガスバリア層との間の密着性を高めるものであれば制約はないが、ガスバリア性の改善に寄与する点から、窒化珪素、酸化珪素、酸窒化珪素などの珪素化合物、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウムなどのアルミニウム化合物、または、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズなどの無機酸化物が好ましく、なかでも、珪素化合物がより好ましく、酸化珪素又は酸窒化珪素が特に好ましい。酸化珪素(SiO)の組成としては0<Y≦2であることが好ましい。また、酸窒化珪素(SiN)の組成としては、通常0<X<Y≦(10/3)であり、(1/10)≦X<Y≦2であることが好ましく、(2/10)≦X<Y≦1であることがさらに好ましい。中間層の厚さとしても、高平滑化層とガスバリア層との間の密着性を高めるものであれば特に制約はないが、2〜200nmであることが好ましく、20〜100nmであることがより好ましく、30〜50nmであることが特に好ましい。中間層の厚さが2nm未満では基材とガスバリア層の密着性が十分得られず、また、中間層の厚さが200nmを超えると透明性等が悪化し液晶表示素子、有機EL表示素子などに適用する場合に問題となる。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムにおいて、ガスバリア層の材料としては、酸素及び水蒸気の透過を阻止するものであれば制約はないが、例えば、窒化珪素、酸化珪素、酸窒化珪素などの珪素化合物、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウムなどのアルミニウム化合物、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズなどの無機酸化物などが挙げられる。これらの中でも、珪素化合物が好ましく、窒化珪素がより好ましい。窒化珪素(SiN)の組成としては、0<X<(4/3)であることが好ましい。特に、中間層の材料が酸窒化珪素であって、ガスバリア層の材料が窒化珪素であることが好ましい。ガスバリア層の厚さとしても、酸素及び水蒸気の透過を阻止するものであれば特に制約はないが、10〜1000nmであることが好ましく、20〜500nmであることがより好ましく、50〜200nmであることが特に好ましい。ガスバリア層の厚さが10nm未満では十分なガスバリア性が得られず、また、1000nmを超えると透明性等が悪化し液晶表示素子、有機EL表示素子などに適用する場合に問題となる。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムにおいては、ガスバリア層上に、更に、透明導電膜層が積層された構成を採用することができる。該透明導電膜層を設けることにより、高平滑ガスバリアフィルムに電極としての機能を付与することができ、有機EL表示素子などに好適に使用することができる。透明導電膜層の組成としては特に制約はないが、例えば、白金、金、銀、銅等の金属、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化亜鉛、二酸化亜鉛等の酸化物、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛ドープ酸化インジウム、フッ素ドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化錫、フッ素ドープ酸化錫、アルミニウムドープ酸化亜鉛、錫ドープ酸化インジウム等の複合酸化物、カルコゲナイド、六ホウ化ランタン、窒化チタン、炭化チタンなどの非酸化化合物などが挙げられる。本発明においては、透明導電膜層の組成が錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛、酸化亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO、登録商標)またはフッ素含有酸化錫(FTO)であることが好ましい。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムの中心平均粗さ(Ra)としては、液晶表示素子、有機EL表示素子などに適用可能となるものであれば制約はないが、2.0nm以下であることが好ましく、1.0nm以下であることがより好ましく、0.5nm以下であることが特に好ましい。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムの水蒸気透過率としては、液晶表示素子、有機EL表示素子などに適用可能となるものであれば制約はないが、1.0g/cm・day以下であることが好ましく、0.5g/cm・day以下であることがより好ましく、0.1g/cm・day以下であることが特に好ましい。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムの全光線透過率としては、液晶表示素子、有機EL表示素子などに適用可能となるものであれば制約はないが、60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、75%以上であることが特に好ましい。
(高平滑ガスバリアフィルムの製造方法)
本発明の高平滑ガスバリアフィルムの製造方法は、フィルム基材上に高平滑化層、中間層及びガスバリア層をこの順に積層する高平滑ガスバリアフィルムの製造方法であって、フィルム基材上に高平滑化層を積層し、真空引きされたチャンバー内にプラズマ生成ガスを導入し、該チャンバー内において高平滑化層が積層された前記フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺で該プラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加しつつターゲット材料をスパッタすることにより、該フィルム基材上に中間層を積層し、高平滑化層及び中間層が積層された該フィルム基材上にガスバリア層を積層することを特徴とする。
初めに、フィルム基材上に高平滑化層を積層する。高平滑化層の積層の方法は、制約されるものではないが、例えば、前述した各成分を含み、塗工に適した濃度に調整されたハードコート層形成材料(塗工液)を調製し、前記フィルム基材上に、従来公知の方法、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、硬化後の厚さが所定の値になるように、コーティングして未乾燥塗膜を形成させたのち、60〜130℃程度で1〜3分間程度乾燥処理後、乾燥塗膜に、エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させることにより、行われる。
エネルギー線としては、例えば紫外線や電子線などが挙げられる。上記紫外線は、高圧水銀ランプ、ヒュージョンHランプ、キセノンランプなどで得られ、照射量は、通常100〜500mJ/cmであり、一方、電子線は、電子線加速器などによって得られ、照射量は、通常150〜350kVである。このエネルギー線の中では、特に紫外線が好ましい。尚、電子線を使用する場合は、光重合開始剤を添加することなく、硬化層を得ることができる。
次に、高平滑化層上に、中間層及びガスバリア層をこの順に積層する。中間層の際においては、フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺でプラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加しつつターゲット材料をスパッタする方法(以下、本明細書において、ダイナミックイオンミキシング法という。)により積層する。フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加しつつターゲット材料をスパッタすることにより真空成膜とイオン注入(発生したプラズマがフィルム基材面に衝突することをいう。)を同時に行なう。フィルム基材に高周波電力を印加することによりフィルム基材の周辺でプラズマ生成ガスをプラズマ化させることができ、かつ、フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加することにより、発生したプラズマをフィルム基材側に方向付け(イオン注入)することができる。また、フィルム基材に高周波電力を印加することによって、イオン注入によるフィルム基材の帯電を除去することもできる。
本発明の製造方法によれば、ダイナミックイオンミキシング法を用いることで、高平滑化層と、中間層及びガスバリア層とを、高密着に積層することができ、ガスバリア性に優れた高平滑ガスバリアフィルムを製造することができる。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムの製造方法において、ダイナミックイオンミキシング法に用いるプラズマ生成ガスとしては、水素、窒素、酸素、アルゴン、ヘリウム、フルオロカーボン系の有機化合物などが挙げられる。
注入イオン濃度は、通常1×1015ions/cm以上、好ましくは1×1016ions/cm以上、より好ましくは1×1016〜1018ions/cmである。プラズマガス圧力としては、1.0×10〜1.0×10−3Paが好ましく、1.0×10〜1.0×10−3Paがより好ましく、1.0×10〜1.0×10−2Paが特に好ましい。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムの製造方法において、中間層の積層は、例えば、下記のとおりおこなわれる。
まず、高平滑化層が積層されたフィルム基材を、例えば、珪素をターゲットとするチャンバー内に設置し、ロータリーポンプ、及び油拡散ポンプによりチャンバー内を減圧後、アルゴン、窒素、酸素等を導入する。
尚、アルゴンはプラズマ化して負に印加されたターゲット材料に誘引されることにより珪素等をスパッタするために使用され、窒素等は同じくプラズマ化されることによりターゲット材料に誘引され、珪素と反応して酸窒化珪素等をスパッタするために使用される。
また、フィルム基材とガスバリア層との間の密着性、特に高平滑化層とガスバリア層との間の密着性をより優れたものとするために、中間層積層の際、酸素を窒素と同流量以上の割合で導入することがより好ましい。
次いで、高平滑化層が積層されたフィルム基材に直流高電圧の電源から−100kV〜−100Vの、より好ましくは−40kV〜−300Vの、特に好ましくは−20kV〜−1000Vの直流高電圧のパルスを印加して高平滑化層が積層されたフィルム基材周辺にプラズマを発生させ、高平滑化層が積層されたフィルム基材に対して、イオン注入とともにスパッタリングをおこなう。この際、直流高電圧のパルスに高周波電力を重畳させてイオン注入を行う。すなわち、高平滑化層が積層されたフィルム基材に対して、10μs〜400msにパルス変調された、例えば、13.56MHzの高周波電力を印加して、高平滑化層が積層されたフィルム基材の周辺にプラズマを発生させると同時に、直流高電圧の発生電源から前記直流高電圧のパルスを印加して、プラズマを、高平滑化層が積層されたフィルム基材に対して誘引する。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムの製造方法において、ガスバリア層の積層は、ダイナミックイオンミキシング法を用いることが好ましい。例えば、下記のとおりおこなわれる。
まず、高平滑化層及び中間層が積層されたフィルム基材を、例えば、珪素をターゲットとするチャンバー内に設置し、ロータリーポンプ、及び油拡散ポンプによりチャンバー内を減圧後、アルゴン、窒素、酸素を導入する。
次いで、高平滑化層及び中間層が積層されたフィルム基材に直流高電圧のパルス発生電源から−1000V〜−100kVの、より好ましくは−100kV〜−100Vの、より好ましくは−40kV〜−300Vの、特に好ましくは−20kV〜−1000Vの直流高電圧のパルスを印加して、高平滑化層及び中間層が積層されたフィルム基材周辺にプラズマを発生させ、高平滑化層及び中間層が積層されたフィルム基材に対して、イオン注入とともにスパッタリングをおこなう。この際、直流高電圧のパルスに高周波電力を重畳させてイオン注入を行ってもよい。すなわち、高平滑化層及び中間層が積層されたフィルム基材に対して、10μs〜400msにパルス変調された、例えば、13.56MHzの高周波電力を印加して、高平滑化層及び中間層が積層されたフィルム基材の周辺にプラズマを発生させると同時に、直流高電圧の電源から前記直流高電圧のパルスを印加して、プラズマを、高平滑化層及び中間層が積層されたフィルム基材に対して誘引する。
本発明の高平滑ガスバリアフィルムの製造方法においては、ガスバリア層上に、更に、前述の組成を有する透明導電膜層を積層することができる。該透明導電膜層を設けることにより、高平滑ガスバリアフィルムに電極としての機能を付与することができ、有機EL表示素子などに好適に使用することができる。本発明の高平滑ガスバリアフィルムの製造方法において、透明導電膜層の積層は、例えば、下記のとおりおこなわれる。
まず、高平滑化層、中間層及びガスバリア層が積層されたフィルム基材を、例えば、ITOをターゲットとするチャンバー内に設置し、ロータリーポンプ、及び油拡散ポンプによりチャンバー内を減圧後、アルゴン、酸素を導入し、スパッタリングをおこない、透明導電膜層を積層する。
中間層、ガスバリア層及び透明導電膜層の積層の際には、回転メインキャンを備えた真空スパッタ装置を用いることにより、回転メインキャンを回転させ、導入するガスを順次変えることで連続しておこなってもよい。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
尚、ガスバリアフィルムの構成や性能は、下記の方法に従って評価した。
(1)高平滑化層、中間層、及びガスバリア層の膜厚の測定
触針式段差計(AMBIOS TECNOLOGY社製、XP-1)により測定する。
(2)スチールウール硬度
日本スチールウール(株)製スチールウール#0000(超微細)を用い、高平滑化層表面を擦り付けた際の外観を目視にて観察し、
傷付きがないものを○
傷が確認されたものを×
として評価する。
(3)全光線透過率
透過率測定装置(UV-3101PC、島津製作所製)を使用し、JIS K7361に準拠して測定する。
(4)中心平均粗さ(Ra)
原子間力顕微鏡(SIIナノテクノロジー社製、SPA300HV、DMFモード)により測定する(測定範囲:縦1μm×横1μm)。JIS B0601を測定面に対して適用できるよう三次元に拡張して、基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値であり、次式で表される。
Figure 0004917942
F(X,Y):全測定データの示す面
S0:指定面から理想的にフラットであると仮定したときの面積
Z0:指定面内のZデータの平均値
(5)密着性
JIS K5600−5−6に準拠し、クロスカット法にて0〜5(5が最も密着性が悪い。)の6段階にて評価する。
(6)水蒸気透過率
Lyssyガス透過度計(Lyssy、L80-5000)にて測定する(フィルムの面積:50cm、試験条件:40℃、90%、常圧)。
(7)X線光電子分光分析(XPS分析)
X線光電子分光分析計(Quantera SXM, アルバック・ファイ社製)により、各層表面の元素組成を以下の条件に基づき分析した。結果は表2、4にモル比にて示す。
励起X線:Al
X線径:100μm
X線出力:15kV, 25W
光電子脱出角度:45°
(8)表面抵抗率
低抵抗値測定器(三菱化学社製、ロレスター・MCP-T6)により測定した。
(実施例1)
(高平滑化層の塗工液の調製)
活性エネルギー線硬化型化合物である多官能アクリレート混合物[荒川化学工業(株)製、商品名「ビームセット577CB」、固形分濃度100%]100重量部に、光重合開始剤[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア907」]2重量部を添加して混合したのち、全体の固形分濃度が30重量%になるようにメチルイソブチルケトン(MIBK)で希釈して、塗工液を調製した。
(高平滑化層の積層)
基材フィルムとして厚さ188μmの両面易接着処理ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム[東洋紡績(株)製、商品名「A4300」]表面に、前記塗工液を硬化後の厚さが10μmになるように、マイヤーバーNo.16で塗布した。次いで、90℃で1分間乾燥したのち、紫外線を光量300mJ/cm2で照射して硬化させることにより高平滑化層をフィルム基材上に積層した。
(中間層の積層)
前記高平滑化層が積層されたフィルム基材は前記真空スパッタ装置のチャンバー内に高平滑化層側をスパッタされるように設置した。該チャンバーは真空引き後、アルゴン、窒素及び酸素からなるプラズマ生成ガスを導入し、前記フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺で該プラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加するとともに珪素をターゲットとしてスパッタすることにより、該フィルム基材上に酸窒化珪素をからなる中間層を積層した。続けて、該チャンバー内にアルゴン及び窒素からなるプラズマ生成ガスを導入し、中間層が積層された前記フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺で該プラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加するとともに珪素をターゲットとしてスパッタすることにより、該フィルム基材上に窒化珪素からなるガスバリア層を積層させて高平滑ガスバリアフィルムを得た。実施条件は次のとおりである。
[実施条件(中間層)]
中間層の積層の際には、直流高電圧のパルスの電源(栗田製作所製、PV-3-HSHV-0835)を装着させた真空スパッタ装置(ロック技研工業製)を用い、下記の条件にてガスバリア層の積層を行った。
・高周波電力(13.56MHz):1000 W
・ターゲット:Si
・プラズマ生成ガス:Ar, N2, O2
・ガス流量(ml/min):Ar:100, N2:30, O2:30
・プラズマガス圧力:2×10-1 Pa
・直流高電圧:-5 kV、5μs(パルス幅)
・ターゲット電力:2500 W
・スパッタ時間:33s
・膜厚:30nm
[実施条件(ガスバリア層)]
ガスバリア層の積層の際には、直流高電圧のパルスの電源(栗田製作所製、PV-3-HSHV-0835)を装着させた真空スパッタ装置(ロック技研工業製)を用い、下記の条件にてガスバリア層の積層を行った。
・高周波電力(13.56MHz):1000 W
・ターゲット:Si
・プラズマ生成ガス:Ar, N2
・ガス流量(ml/min):Ar:100, N2:60
・プラズマガス圧力:2×10-1 Pa
・直流高電圧:-5 kV、5μs(パルス幅)
・ターゲット電力:2500 W
・スパッタ時間:110s
・膜厚:100nm
(実施例2)
中間層のスパッタ時間を55s, 膜厚を50nm とした以外は実施例1と同様にして高平滑ガスバリアフィルムを得た。
(実施例3)
中間層のスパッタ時間を11s, 膜厚を10nm とした以外は実施例1と同様にして高平滑ガスバリアフィルムを得た。
(実施例4)
ガスバリア層のスパッタ時間を165s, 膜厚を150nmとした以外は実施例1と同様にして高平滑ガスバリアフィルムを得た。
(実施例5)
ガスバリア層のスパッタ時間を55s, 膜厚を50nmとした以外は実施例1と同様にして高平滑ガスバリアフィルムを得た。
(実施例6)
実施例1と同様にして中間層、ガスバリア層を積層後、次の条件で透明導電膜層を積層した。
[実施条件(透明導電膜層)]
・ターゲット:ITO
・プラズマ生成ガス:Ar, O2
・ガス流量(ml/min):Ar:100, O2:5
・プラズマガス圧力:2×10-1 Pa
・ターゲット電力:1500 W
・スパッタ時間:60s
・膜厚:100nm
(比較例1)
実施例1と同様にしてフィルム基材(前記と同じ)上に高平滑化層が積層されたフィルムを得た。該高平滑化層が積層されたフィルム基材を前記真空スパッタ装置のチャンバー内に高平滑化層側がスパッタされるように設置した。該チャンバーは真空引き後、アルゴン、窒素及び酸素からなるプラズマ生成ガスを導入し、珪素をターゲットとしてスパッタすることにより、該フィルム基材上に酸窒化珪素からなる中間層を積層し、続けて、真空引きされたチャンバー内にアルゴン及び窒素からなるプラズマ生成ガスを導入し、珪素をターゲットとしてスパッタすることにより、該フィルム基材上に窒化珪素からなるガスバリア層を積層して、高平滑ガスバリアフィルムを得た。尚、実施例1〜6と異なり前記フィルム基材をスパッタする際、前記フィルム基材に高周波電力や直流高電圧のパルスの印加(ダイナミックイオンミキシング法)は行っていない。実施条件は次のとおりである。
[実施条件(中間層)]
中間層の積層の際には、直流高電圧のパルスの電源(栗田製作所製、PV-3-HSHV-0835)を装着させた真空スパッタ装置(ロック技研工業製)を用い、下記の条件にてガスバリア層の積層を行ったが、直流高電圧のパルスの電源は使用しなかった。
・ターゲット:Si
・プラズマ生成ガス:Ar, N2, O2
・ガス流量(ml/min):Ar:100, N2:30, O2:30
・プラズマガス圧力:2×10-1 Pa
・ターゲット電力:2500 W
・スパッタ時間:11s
・膜厚:10nm
[実施条件(ガスバリア層)]
ガスバリア層の積層の際には、直流高電圧のパルスの電源(栗田製作所製、PV-3-HSHV-0835)を装着させた真空スパッタ装置(ロック技研工業製)を用い、下記の条件にてガスバリア層の積層を行ったが、直流高電圧のパルスの電源は使用しなかった。
・ターゲット:Si
・プラズマ生成ガス:Ar, N2
・ガス流量(ml/min):Ar:100, N2:60
・プラズマガス圧力:2×10-1 Pa
・ターゲット電力:2500 W
・スパッタ時間:110s
・膜厚:100nm
(比較例2)
実施例1と同様にしてフィルム基材(前記と同じ)上に高平滑化層が積層されたフィルムを得た。尚、中間層及びガスバリア層は積層されていない。
(比較例3)
厚さ188μmのPETフィルム(東洋紡製:A-4300)の表面に前記真空スパッタ装置を用いて比較例1と同様の条件で中間層、ガスバリア層を積層後、実施例6と同様の条件で透明導電膜層を積層して、透明導電膜層を備えたガスバリアフィルムを得た。
実施例1〜6の高平滑ガスバリアフィルム、及び比較例1〜3のガスバリアフィルムの構成を表1にまとめて示した。また、表2に、それらの評価結果をまとめて示した。本発明の高平滑ガスバリアフィルムは、表面平滑性、ガスバリア性および密着性に優れていることが分かる。
Figure 0004917942
Figure 0004917942
(実施例7)
中間層のスパッタ時間を55s, 膜厚を50nm とした以外は実施例4と同様にして高平滑ガスバリアフィルムを得た。
(実施例8)
中間層を以下の条件で積層し、実施例4と同様にしてガスバリア層を積層して、高平滑ガスバリアフィルムを得た。
[実施条件(中間層)]
・高周波電力(13.56MHz):1000 W
・ターゲット:Si
・プラズマ生成ガス:Ar, O2
・ガス流量(ml/min):Ar:100, O2:60
・プラズマガス圧力:2×10-1 Pa
・直流高電圧:-5 kV、5μs(パルス幅)
・ターゲット電力:2500 W
・スパッタ時間:55s
・膜厚:50nm
(実施例9)
実施条件が下表のとおりであるほかは、実施例1と同様に、厚さ188μmのPETフィルム(東洋紡製:A-4300)の表面にハードコート処理(荒川化学工業(株)製:ビームセット577CB)を施して高平滑化層が積層された前記フィルム基材を用意し、前記真空スパッタ装置を用いて、該高平滑化層に中間層、ガスバリア層を形成させ高平滑ガスバリアフィルムを得た。
[実施条件(中間層)]
装置は前記のとおりである。
・高周波電力(13.56MHz):1000 W
・ターゲット:Si
・プラズマ生成ガス:Ar, N2, O2
・ガス流量(ml/min):Ar:100, N2:55, O2:5
・プラズマガス圧力:2×10-1 Pa
・直流高電圧:-5 kV、5μs(パルス幅)
・ターゲット電力:2500 W
・スパッタ時間:55s
・膜厚:50nm
[実施条件(ガスバリア層)]
装置は前記のとりである。
・高周波電力(13.56MHz) :1000 W
・ターゲット:Si
・プラズマ生成ガス:Ar, N2
・ガス流量(ml/min):Ar:100, N2:60
・プラズマガス圧力:2×10-1 Pa
・直流高電圧:-5 kV、5μs(パルス幅)
・ターゲット電力:2500 W
・スパッタ時間:165s
・膜厚:150nm
(実施例10)
中間層積層時のガス流量(ml/min)をAr:100, N2:50, O2:10とした以外は実施例9と同様にして高平滑ガスバリアフィルムを得た。
(実施例11)
中間層積層時のガス流量(ml/min)をAr:100, N2:40, O2:20とした以外は実施例9と同様にして高平滑ガスバリアフィルムを得た。
表3に、実施例7〜11の高平滑ガスバリアフィルムについて、中間層積層時及びガスバリア層積層時のガス流量の条件をまとめて示した。また、表4に、それらの評価結果をまとめて示した。
Figure 0004917942
Figure 0004917942

Claims (3)

  1. フィルム基材上に、中心平均粗さ(Ra)が1.0nm以下の高平滑化層、中間層及びガスバリア層をこの順に積層する高平滑ガスバリアフィルムの製造方法であって、
    フィルム基材上に高平滑化層を積層し、
    真空引きされたチャンバー内にプラズマ生成ガスを導入し、該チャンバー内において高平滑化層が積層された前記フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺で該プラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加しつつターゲット材料をスパッタすることにより、該フィルム基材上に中間層を積層し、
    高平滑化層及び中間層が積層された該フィルム基材上にガスバリア層を積層することを特徴とする高平滑ガスバリアフィルムの製造方法。
  2. フィルム基材上に、中心平均粗さ(Ra)が1.0nm以下の高平滑化層、中間層及びガスバリア層をこの順に積層する高平滑ガスバリアフィルムの製造方法であって、
    フィルム基材上に高平滑化層を積層し、
    真空引きされたチャンバー内にプラズマ生成ガスを導入し、該チャンバー内において高平滑化層が積層された前記フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺で該プラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加しつつターゲット材料をスパッタすることにより、該フィルム基材上に中間層を積層し、
    真空引きされたチャンバー内にプラズマ生成ガスを導入し、該チャンバー内において高平滑化層及び中間層が積層された前記フィルム基材に高周波電力を印加して該フィルム基材の周辺で該プラズマ生成ガスをプラズマ化させ、更に、該フィルム基材に負の直流高電圧のパルスを印加しつつターゲット材料をスパッタすることにより、該フィルム基材上にガスバリア層を積層することを特徴とする高平滑ガスバリアフィルムの製造方法。
  3. 前記中間層積層の際、プラズマ生成ガスとして、酸素を窒素と同流量以上の割合で導入する請求項又はに記載の高平滑ガスバリアフィルムの製造方法。
JP2007092003A 2007-03-30 2007-03-30 高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法 Active JP4917942B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007092003A JP4917942B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007092003A JP4917942B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008246893A JP2008246893A (ja) 2008-10-16
JP4917942B2 true JP4917942B2 (ja) 2012-04-18

Family

ID=39972409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007092003A Active JP4917942B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4917942B2 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101502202B1 (ko) 2008-08-19 2015-03-12 린텍 가부시키가이샤 성형체, 그 제조 방법, 전자 디바이스 부재 및 전자 디바이스
JP5379530B2 (ja) * 2009-03-26 2013-12-25 リンテック株式会社 成形体、その製造方法、電子デバイス用部材および電子デバイス
KR101489551B1 (ko) 2009-05-22 2015-02-03 린텍 가부시키가이샤 성형체, 그 제조 방법, 전자 디바이스용 부재 및 전자 디바이스
JP5530123B2 (ja) * 2009-06-05 2014-06-25 リンテック株式会社 ガスバリア性フィルム及びその製造方法
JP5612277B2 (ja) * 2009-06-16 2014-10-22 リンテック株式会社 ガスバリア性フィルム及び電子デバイス用部材
KR101097318B1 (ko) * 2009-11-25 2011-12-21 삼성모바일디스플레이주식회사 유기 발광 소자 및 이의 제조 방법
TWI478816B (zh) * 2010-03-29 2015-04-01 Lintec Corp A molded body, a manufacturing method thereof, an electronic device element, and an electronic device
JP5697230B2 (ja) 2010-03-31 2015-04-08 リンテック株式会社 成形体、その製造方法、電子デバイス用部材及び電子デバイス
EP2607412A4 (en) 2010-08-20 2014-04-30 Lintec Corp MOLDING, MANUFACTURING METHOD THEREFOR, PART FOR ELECTRONIC DEVICES, AND ELECTRONIC DEVICE
TWI535561B (zh) 2010-09-21 2016-06-01 Lintec Corp A molded body, a manufacturing method thereof, an electronic device element, and an electronic device
TWI457235B (zh) 2010-09-21 2014-10-21 Lintec Corp A gas barrier film, a manufacturing method thereof, an electronic device element, and an electronic device
JP5245094B2 (ja) * 2010-09-22 2013-07-24 北川工業株式会社 ガスバリアフィルム
JP5727354B2 (ja) * 2011-11-22 2015-06-03 小島プレス工業株式会社 樹脂製品及びその製造方法
EP2982774A4 (en) 2013-04-04 2017-03-22 Toray Advanced Film Co., Ltd. Gas barrier film and method for producing same
JP6387625B2 (ja) * 2014-02-24 2018-09-12 大日本印刷株式会社 ガスバリアフィルムの製造方法
FR3037000B1 (fr) * 2015-06-02 2021-09-24 Saint Gobain Isover Membrane multicouche

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000340166A (ja) * 1999-05-27 2000-12-08 Sony Corp 成膜方法及び成膜物
JP4791636B2 (ja) * 2001-01-15 2011-10-12 日華化学株式会社 ハイブリッドパルスプラズマ蒸着装置
JP4383077B2 (ja) * 2003-03-31 2009-12-16 大日本印刷株式会社 ガスバリア性基板
JP2005111702A (ja) * 2003-10-03 2005-04-28 Dainippon Printing Co Ltd ガスバリア性基材とディスプレイ用基板および有機elディスプレイ
JP4494824B2 (ja) * 2004-02-24 2010-06-30 株式会社クラレ 表示装置用フィルムの製造方法
JP2007046081A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Nitto Denko Corp 透明ガスバリア膜の製造方法およびそれにより得られる透明ガスバリア膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008246893A (ja) 2008-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4917942B2 (ja) 高平滑ガスバリアフィルムおよびその製造方法
JP4917943B2 (ja) ガスバリアフィルムの製造方法
JP6666836B2 (ja) 長尺のガスバリア性積層体およびその製造方法
CN102245379B (zh) 叠层体、其制造方法、电子设备构件和电子设备
WO2008007770A1 (en) Transparent conducting layer coated film and its use
JP5135726B2 (ja) 透明導電膜付きフィルムおよびその製造方法、この透明導電膜付きフィルムからなるディスプレイ用基板、ディスプレイならびに有機el素子
US20150367602A1 (en) Gas barrier film laminate, production method therefor, and electronic device
JP6850285B2 (ja) プライマー層形成用硬化性組成物、ガスバリア性積層フィルムおよびガスバリア性積層体
JP2005289052A (ja) ガスバリア性積層フィルム及びその製造方法、並びに該フィルムを用いた画像表示素子
EP2982506B1 (en) Laminate, method for producing same, member for electronic device, and electronic device
JP5239230B2 (ja) ガスバリアフィルム
WO2015012108A1 (ja) 電子デバイスおよびその製造方法
JP5311028B2 (ja) ガスバリア性積層フィルムの製造方法
JP2004009665A (ja) バリア膜付き光学フィルムシートおよびこれを用いた表示素子
JP6185867B2 (ja) 機能性積層材料、機能性積層材料の製造方法、および機能性積層材料を含む有機電界発光装置
JP5114961B2 (ja) 透明導電膜付きフィルムおよびこの透明導電膜付きフィルムからなるディスプレイ用基板、ディスプレイ、液晶表示装置ならびに有機el素子
JP2016097500A (ja) ガスバリアーフィルム、その製造方法及びプラズマ化学気相蒸着法用基材
TW201540503A (zh) 長條形氣阻性層積體及其製造方法、電子裝置用構件以及電子裝置
JPWO2018181191A1 (ja) 機能性フィルム及びデバイス
TW201334967A (zh) 阻氣結構體和阻氣結構體的形成方法
JP2006224577A (ja) ガスバリアフィルム
JP2018113137A (ja) 有機素子用封止フィルムおよび有機素子
JP2009285643A (ja) 積層体とバリア性フィルム基板の製造方法、デバイスおよび光学部材
JP2009172988A (ja) バリア性積層体、バリア性フィルム基板、デバイス、およびバリア性積層体の製造方法
TW201936385A (zh) 氣體障壁性薄膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120127

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4917942

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250