JP2000340166A - 成膜方法及び成膜物 - Google Patents

成膜方法及び成膜物

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JP2000340166A
JP2000340166A JP11148906A JP14890699A JP2000340166A JP 2000340166 A JP2000340166 A JP 2000340166A JP 11148906 A JP11148906 A JP 11148906A JP 14890699 A JP14890699 A JP 14890699A JP 2000340166 A JP2000340166 A JP 2000340166A
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ion
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inorganic
thin film
ions
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Mitsunori Ueda
充紀 植田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック等の有機物からなる基材上に無
機物薄膜を形成した場合にも、高い密着強度が得られる
ようにする。 【解決手段】 有機物からなる基材2の上に無機物薄膜
22を成膜する際に、先ず、無機物をイオン化させたプ
ラズマ中で基材2に電圧を印加してイオン注入を行い、
無機物イオンが注入されてなるイオン注入層21を基材
2の表面に形成する。その後、イオン注入層21の上に
無機物薄膜22を成膜する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機物からなる基
材上に無機物からなる薄膜を成膜する成膜方法、並び
に、有機物からなる基材上に無機物からなる薄膜が成膜
されてなる成膜物に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック等の有機物からなる基材の
表面に、異種材料からなる薄膜を形成することは、エレ
クトロニクス、化学又は機械等の各種分野における応用
において、機能性付与や物性改善等を行うために極めて
有意義な技術である。
【0003】しかしながら、プラスチック等の有機物か
らなる基材の表面に形成する薄膜が無機物からなる場合
には、薄膜の密着性が悪いという問題があった。
【0004】例えば、プラスチックからなる基材上に、
アルミニウム等の金属や、シリコンなどの半導体や、窒
化シリコン等の誘電体などのような無機物からなる薄膜
を形成するとする。このように、有機ポリマーから構成
されるプラスチック基材上に、アモルファス又は多結晶
構造を呈する無機物薄膜を形成した場合、当該無機物薄
膜の密着性は極めて悪いものとなる。具体的には例え
ば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)からなる基
材上に、膜厚が400nm程度の銀薄膜を形成した場
合、当該銀薄膜はテープテストにより容易に剥離してし
まう。
【0005】このように、プラスチックからなる基材上
に形成された無機物薄膜の密着性が極めて悪い理由の一
つとして、膜応力の影響が挙げられる。一般に膜応力は
加熱処理を行うことに緩和することができる。しかし、
プラスチックは耐熱性が低いため、成膜中や成膜後に基
材の加熱をすることができない。そのため、プラスチッ
クからなる基材上に無機物薄膜を形成した場合には、膜
応力が大きくなる傾向にあり、その結果、基材に対する
薄膜の付着力が弱くなってしまっていた。
【0006】以上のように、プラスチック等の有機物か
らなる基材上に、無機物からなる薄膜をそのまま形成す
ると密着性が極めて悪い。そこで、この密着性を改善す
るために、従来より様々な手法が試みられている。
【0007】具体的には例えば、基材上にバインダーを
塗布して密着層としての下地層を形成し、その上に無機
物薄膜を成膜することで、無機物薄膜の密着性を向上す
るようにしたり、或いは、基材と無機物薄膜の間に炭化
物からなる中間層を入れて、基材から無機物薄膜に至る
組成及び構造の変化を緩やかなものとすることで、無機
物薄膜の密着性を向上するようにしたり、或いは、基材
表面に対してイオンクリーニングを施すことで、無機物
薄膜の密着性を向上するようにしたり、或いは、イオン
プレーティング法やイオンアシスト蒸着法などのように
高い密着強度が得られる成膜法を採用することで、無機
物薄膜の密着性を向上するようにしたりしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、プラス
チック等の有機物からなる基材上に無機物薄膜を形成し
た場合には密着性が極めて悪く、この密着性を改善する
ために、従来より様々な手法が試みられている。しかし
ながら、従来の手法では、未だ十分な密着強度が得られ
ておらず、密着性をより高めて成膜できるようにするこ
とが望まれている。
【0009】また、密着性を改善するために従来より行
われていた手法では、例えば、膜厚の制御が困難である
とか、比較的に高い密着強度が得られても、それ以外の
物性値が中間層の影響で変わってしまうとか、溶液や懸
濁液の調整や洗浄工程が必要であるなどの問題もあっ
た。
【0010】本発明は、以上のような従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、プラスチック等の有機物から
なる基材上に無機物薄膜を形成した場合にも、高い密着
強度が得られる成膜方法を提供することも目的としてい
る。また、プラスチック等の有機物からなる基材上に無
機物薄膜が高い密着強度にて形成された成膜物を提供す
ることも目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る成膜方法で
は、有機物からなる基材上に薄膜を成膜する際に、無機
物をイオン化させたプラズマ中で基材に電圧を印加して
イオン注入を行い、無機物イオンが注入されてなるイオ
ン注入層を基材の表面に形成し、イオン注入層の上に無
機物からなる薄膜を成膜する。この成膜方法では、無機
物イオンが注入されてなるイオン注入層の上に無機物薄
膜が成膜されるので、当該無機物薄膜は高い密着強度に
て成膜されることとなる。
【0012】また、本発明に係る成膜物は、有機物から
なる基材と、基材に無機物イオンが注入されてなるイオ
ン注入層と、イオン注入層上に形成された無機物からな
る薄膜とを備えることを特徴とする。この成膜物におい
て、無機物薄膜は無機物イオンが注入されてなるイオン
注入層の上に形成されているので、当該無機物薄膜の密
着強度は非常に高いものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】まず、本発明に係る成膜方法を実施する際
に用いられる成膜装置の具体的な構成例について、図1
を参照しながら説明する。
【0015】図1に示す成膜装置1は、有機物からなる
基材2の上に無機物薄膜を成膜する装置であり、無機物
イオンを基材2に注入してイオン注入層を形成する機能
と、イオン注入層の上に無機物薄膜を成膜する機能とを
兼ね備えている。
【0016】この成膜装置1は、真空容器3と、真空容
器3の内部を排気するためのクライオポンプ4と、真空
容器3の内部において被処理物2を支持するホルダー5
と、被処理物2に注入するイオンを供給するイオン発生
装置6と、イオン供給のオン/オフの切り換えを行うシ
ャッタ7と、基材2にパルス状のバイアス電圧を印加す
るためのパルス電源8とを備える。
【0017】真空容器3は、内部が排気され高真空状態
とされる容器である。この成膜装置1では、この真空容
器3の内部においてプラズマを発生させる。そして、当
該プラズマに含まれるイオンを基材2に注入すること
で、イオン注入層を形成する。また、当該プラズマに含
まれるイオンを基材2に堆積させることで、薄膜の成膜
を行う。
【0018】クライオポンプ4は、真空容器3の内部を
排気して、高い真空状態を得るための真空ポンプであ
る。この成膜装置1では、クライオポンプ4により真空
容器3の内部を排気して、イオンを真空容器3の内部に
導入する前の真空度、すなわち背景真空度を、例えば1
-7Torr程度とする。また、クライオポンプ4によ
り真空容器3の内部を排気して、イオンを真空容器3の
内部に導入してプラズマを発生させたときの真空度、す
なわちイオン注入や成膜を行う際の真空度を、例えば1
-5Torr程度とする。
【0019】ホルダー5は、基材2を支持するためのも
のであり、真空容器3に取り付けられた絶縁性の支持部
材9により、真空容器3の内部に支持されている。基材
2に対してイオン注入や成膜等の処理を施す際、当該基
材2は、このホルダー5に取り付けられる。
【0020】このホルダー5には、冷却水導入用パイプ
が組み込まれており、当該パイプに冷却水を流すことに
より、このホルダー5に取り付けられた基材2を冷却で
きるようになされている。ここで、ホルダー5に組み込
まれた冷却水導入用パイプは、支持部材9を介して、真
空容器3の外部に導出されている。そして、図中矢印A
に示すように、真空容器3の外部に導出された冷却水導
入用パイプを介して、ホルダー5に組み込まれた冷却水
導入用パイプに冷却水を供給できるようになされてい
る。
【0021】基材2に対してイオン注入や成膜等の処理
を施すと、基材2の温度が上昇することがある。しか
し、基材2が、例えばプラスチック等のように高温での
処理が好ましくない材料からなる場合、イオン注入や成
膜等の処理を行っているときに基材2の温度があまりに
上昇することは問題である。
【0022】しかしながら、この成膜装置1では、水冷
機能を備えたホルダー5を用いることにより、基材2に
対してイオン注入や成膜等の処理を施す際に、基材2の
温度を制御することが可能となっている。したがって、
基材2がプラスチック等のように高温での処理が好まし
くない材料からなる場合でも、基材2の温度上昇を抑え
て、基材2に対してイオン注入や成膜等の処理を行うこ
とができる。
【0023】イオン発生装置6は、イオンを発生させて
真空容器3の内部に供給するためのものであり、イオン
を発生させるイオン発生源10を備えるとともに、イオ
ン発生源10から発生した粒子のうち、所望するイオン
だけを真空容器3の内部に導くためのプラズマダクト1
1を備える。
【0024】ここで、イオン発生源10としては、例え
ば、カウフマン型イオンソース、マグネトロンスパッタ
ソース、カソーディックアークソースなどがを使用可能
である。ここで、カウフマン型イオンソース及びマグネ
トロンスパッタソースでは、イオン源となる動作ガスが
導入され、当該動作ガスからイオンが生成される。一
方、カソーディックアークソースは、動作ガスを使用す
ることなくイオンを発生させる。具体的には、カソーデ
ィックアークソースでは、イオン源となる材料からなる
カソードを用いてアーク放電を発生させ、このアーク放
電によりカソードが蒸発してイオン化した粒子を取り出
す。このようなカソーディックアークソースでは、イオ
ン発生に動作ガスを使用しないため、高真空状態を維持
しつつイオンを発生させることができるという利点があ
る。
【0025】なお、イオン発生源10としてカソーディ
ックアークソースを用いる場合には、カソードが融ける
ことによる液適の発生が問題になることがある。このよ
うな液適発生の問題を解消するために、電磁フィルター
を用いて液適を除去するようにしたものもあり、そのよ
うなカソーディックアークソースはフィルタードカソー
ディックアークソースと呼ばれている。この成膜装置1
では、そのようなフィルタードカソーディックアークソ
ースをイオン発生源10として用いるようにしても良
い。
【0026】イオン発生源10からは、所望するイオン
とともに、中性の粒子や質量の大きなマクロパーティク
ルも同時に発生する。しかし、所望するイオン以外の粒
子までもが基材2に到達してしまうことは好ましくな
い。そこで、このイオン発生装置6は、イオン発生源1
0からの粒子のうち、所望するイオンだけを、プラズマ
ダクト11により真空容器3の内部に導くようにしてい
る。
【0027】このプラズマダクト11は、例えば約45
度屈曲した経路を有し、当該経路に沿ってマグネットが
配置されてなる。そして、マグネットからの磁場によ
り、所望するイオンが、屈曲した経路に沿って真空容器
3の内部に導かれるようになされている。一方、中性の
粒子や質量の大きなマクロパーティクルは、磁場に拘束
されにくいため、屈曲した経路を通過できずに遮られ
る。
【0028】このようなプラズマダクト11を、イオン
発生源10と真空容器3との間に配置しておくことで、
中性の粒子や質量の大きなマクロパーティクルを遮り、
所望するイオンだけを真空容器3の内部に導くことが可
能となる。これにより、中性の粒子や質量の大きなマク
ロパーティクルによる影響を除去して、基材2上に成膜
される薄膜の品質を向上することできる。
【0029】なお、この成膜装置1では、後述するよう
に、基材2にバイアス電圧を印加して、イオンを基材2
に引き寄せる。したがって、イオン発生装置6は、高い
エネルギーのイオンを発生させるものである必要はな
く、比較的に低いエネルギー(2keV程度以下)のイ
オンを発生させるものでよい。
【0030】シャッタ7は、イオン発生装置6のイオン
出射口近傍に配され、イオン供給のオン/オフの切り換
えを行う。すなわち、シャッタ7が開かれたときに、イ
オン発生装置11からのイオン供給がなされ、シャッタ
7が閉じられたときに、イオン発生装置6からのイオン
供給が停止される。
【0031】パルス電源8は、ホルダー5に支持された
基材2に対してパルス状電圧を印加するためのものであ
る。すなわち、パルス電源8は、基材2に対してイオン
注入や成膜の処理を施す際に、バイアス電圧としてパル
ス状電圧を基材2に対して印加する。
【0032】つぎに、以上のような成膜装置1を用いて
行われる本発明に係る成膜方法の実施の形態について説
明する。
【0033】本発明を適用して、上記成膜装置1により
基材2上に無機物薄膜を成膜する際は、先ず、処理対象
の基材2を、真空容器3の内部に配されたホルダー5に
取り付ける。ここで、処理対象となる基材2は有機物か
らなり、例えば、アモルファスポリオレフィン、ポリカ
ーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン
テレフタラート、アクリル樹脂又はポリイミド樹脂等か
らなる。
【0034】次に、真空容器3の内部をクライオポンプ
4により排気して高真空状態とする。このときの真空容
器3の内部の真空度、すなわちイオンを真空容器3の内
部に導入する前の真空度(背景真空度)は、例えば10
-7Torr程度とする。
【0035】なお、基材2が、例えばプラスチック等の
ように高温での処理が好ましくない材料からなる場合に
は、ホルダー5に組み込まれた冷却水導入用パイプに冷
却水を流して、基材2の温度が上がりすぎないようにし
ておく。
【0036】次に、イオン発生装置6により、無機物イ
オンを発生させ、当該無機物イオンを真空容器3の内部
に導入する。これにより、真空容器3の内部に、無機物
イオンを含むプラズマを発生させる。このときの真空容
器3の内部の真空度は、例えば10-5Torr程度とす
る。
【0037】そして、無機物イオンを含むプラズマ中に
基材2が配された状態において、パルス電源8によりパ
ルス状電圧を発生させ、当該パルス状電圧をバイアス電
圧として基材2に印加する。このとき、基材2に印加す
るバイアス電圧を調整することにより、基材2に入射す
るイオンのエネルギーを制御することができる。したが
って、基材2に印加するバイアス電圧を調整することに
より、基材2に対してイオン注入を行うようにしたり、
基材2の上にイオンを堆積させて薄膜の成膜を行うよう
にしたり、或いは、基材2の表面をイオンによりスパッ
タリングするようにしたりすることができる。
【0038】そして、本発明を適用する際は、基材2に
印加するバイアス電圧を調整して、先ず、プラズマ中の
無機物イオンを基材2に注入して、無機物イオンが注入
されてなるイオン注入層を基材2の表面に形成する。そ
の後、イオン注入層の上に、プラズマ中の無機物イオン
を堆積させて、無機物薄膜を形成する。このように、基
材2の表面に無機物イオンを予め注入してイオン注入層
を形成し、当該イオン注入層上に無機物薄膜を形成する
ようにすることで、無機物薄膜の密着性が飛躍的に向上
する。
【0039】なお、イオン注入層の形成に用いる無機物
は、成膜する無機物薄膜と同一の材料であることが好ま
しいが、無機物薄膜の密着性向上の効果が得られるもの
であれば、成膜する無機物薄膜とは異なる無機物であっ
てもよい。具体的には、イオン注入層の形成に用いる無
機物としては、C,Al,Au,Cu,Ti,Zr,H
f,Ta,Nb,Si,Mgなどが挙げられる。すなわ
ち、イオン注入層を形成する際は、これらの無機物をイ
オン発生装置6によりイオン化して真空容器3に導入す
る。
【0040】また、イオン注入層を形成する際には、プ
ラズマ中に酸素や窒素を導入するようにしてもよい。イ
オン注入層を形成する際に酸素や窒素を導入した場合、
酸素分子や窒素分子はイオン照射の影響で一部プラズマ
化する。したがって、それらも無機物イオンと一緒に基
材2に注入され、結果として、酸化物や窒化物の注入が
なされることとなる。すなわち、プラズマ中でイオン注
入層を形成する際には、プラズマ中に酸素や窒素を導入
することにより、イオン注入層への注入物を酸化物や窒
化物とすることができる。
【0041】また、成膜対象の無機物としては、C,A
l,Au,Cu,Ti,Zr,Hf,Ta,Nb,S
i,Mgなどが挙げられる。すなわち、イオン注入層の
上に無機物薄膜を成膜する際は、これらの無機物をイオ
ン発生装置6によりイオン化して真空容器3に導入し、
それらのイオンをイオン注入層の上に堆積させて薄膜を
形成する。
【0042】また、無機物薄膜を成膜する際には、プラ
ズマ中に酸素や窒素を導入するようにしてもよい。無機
物薄膜を成膜する際に酸素や窒素を導入した場合、酸素
分子や窒素分子はイオン照射の影響で一部プラズマ化す
る。したがって、それらも無機物イオンと一緒にイオン
注入層上に堆積し、結果として、酸化物や窒化物の成膜
がなされることとなる。すなわち、プラズマ中で無機物
薄膜を成膜する際には、プラズマ中に酸素や窒素を導入
することにより、イオン注入層上に成膜する無機物薄膜
を酸化物や窒化物とすることができる。
【0043】なお、基材2に対してバイアス電圧を印加
してイオン注入を行う際、当該バイアス電圧は、負のパ
ルス電圧と正のパルス電圧とを含むパルス状電圧とする
ことが好ましい。このようなパルス状電圧の波形例を図
2に示す。図2に示す例では、正負のパルスが交互に現
れるようになされており、パルス状電圧の正負のパルス
ピーク値は±10kV、正負のそれぞれのパルスの幅は
10μsec、パルス間隔は100μsec(10kH
z)とされている。
【0044】このようなパルス状電圧をバイアス電圧と
して基材2に印加した場合、負のパルス電圧が基材2に
印加されたときに、プラズマ中に含まれている正イオン
が基材2に引き込まれ、当該正イオンが基材2に注入さ
れる。このとき、基材2には、正イオンの注入に伴って
電荷がたまる。そのため、基材2が絶縁物からなる場
合、基材2に負電圧を印加し続けたのでは、基材2への
イオン注入を継続することはできない。しかし、基材2
に対して印加するバイアス電圧を、負のパルス電圧と正
のパルス電圧とを含むパルス状電圧としておけば、正の
パルス電圧が印加されたときに、基材2にたまっていた
電荷が中和される。
【0045】すなわち、正のパルス電圧が基材2に印加
されたときに、電子が基材2に引き込まれ、当該電子に
より基材2にたまっていた電荷が中和される。このよう
にして、基材2にたまっていた電荷を中和しておけば、
その後、負のパルス電圧を印加したときに、改めて、正
イオンが基材2に引き込まれ、基材2へのイオン注入が
なされることとなる。すなわち、基材2に印加するバイ
アス電圧を、正のパルス電圧と負のパルス電圧を含むパ
ルス状電圧とすることで、基材2が絶縁物であってもチ
ャージアップ状態になることなく、基材2へのイオン注
入を行うことができる。
【0046】以上のようにパルス状電圧をバイアス電圧
として基材2に印加してイオン注入を行う際、基材2へ
のイオンの注入量や注入深さ等は、基材2に印加される
パルス電圧のパルスピーク値、パルス立ち上がり時間、
パルス間隔、パルス幅などに依存する。したがって、基
材2に印加するパルス状電圧の波形を制御することによ
り、基材2にイオンを注入する際の注入量や注入深さを
制御することができる。
【0047】ところで、イオン注入の方法としては、イ
オンビームを被処理物に直接照射することで、イオンを
被処理物に注入する手法(以下、イオンビーム注入法と
称する。)もある。このようなイオンビーム注入法で
は、一定エネルギーのイオンビームが加速されて被処理
物に注入されるため、その注入プロファイル(被処理物
の表面からの深さと、被処理物に注入されたイオンの濃
度との関係)は、表面からある程度の深さのところにピ
ークを持つガウシアン型の分布となる。
【0048】このように、表面からある程度の深さのと
ころにイオン濃度のピークを持つようにイオン注入がな
された場合、ある程度の深さのところでは、注入された
イオンによって組成や構造が変化しているが、イオン濃
度の低い表面付近の物性は、もともとの物性から大きな
変化はなく、イオン注入による表面改質効果はあまり得
られない。そのため、たとえイオン注入を行ったとして
も、無機物薄膜の密着性向上の効果はあまり無い。
【0049】これに対して、無機物をイオン化させたプ
ラズマ中でイオン注入を行う場合には、基材2に印加す
るバイアス電圧を制御することにより、イオンの注入量
や注入深さを制御することが可能である。したがって、
その注入プロファイルを、例えば図3に示すように、表
面近傍にピークを持つようにすることができる。このよ
うに、表面近傍のイオン濃度が高くなるようにイオン注
入を行うことにより、高い表面改質効果が得られ、その
結果として、無機物薄膜の密着性を大幅に向上すること
ができる。
【0050】ところで、無機物をイオン化させたプラズ
マ中でイオン注入を行う場合には、上述したように、基
材2に印加するバイアス電圧を制御することにより、基
材2に対してイオン注入を行うだけでなく、基材2の上
にイオンを堆積させて薄膜の成膜を行うようにしたり、
或いは、基材2の表面をイオンによりスパッタリングす
るようにしたりすることができる。以下、このことにつ
いて、より詳細に説明する。
【0051】基材2の周囲にあるイオンは、バイアス電
圧が基材2に印加されたときに、基材方向に向かって加
速される。このとき、基材2に到達したイオンのエネル
ギーの大きさによってイオンの作用が変わる。
【0052】すなわち、基材2に到達するイオンのエネ
ルギーが小さい場合、当該イオンはそのまま基材2の上
に堆積し、成膜の作用が得られる。それよりもイオンの
エネルギーが大きい場合、当該イオンは基材2の表面を
スパッタリングし、エッチングを引き起こす。更にそれ
よりもイオンのエネルギーが大きい場合、当該イオンは
基材2の内部に入り込み、イオン注入の効果が得られ
る。
【0053】ここで、基材2に到達するイオンのエネル
ギーは、基材2にバイアス電圧が印加されたときにおけ
る、イオンと基材2までの距離に比例する。すなわち、
基材2から距離的に近いエリアに浮遊していたイオン
は、バイアス電圧による加速をあまり受けず、低いエネ
ルギーにて基材2に入射する。一方、基材2から距離的
に遠いエリアに浮遊していたイオンは、バイアス電圧に
よる加速を十分に受けて、高いエネルギーにて基材2に
入射する。
【0054】したがって、プラズマ中で基材2にバイア
ス電圧を印加してイオン注入を行う場合、基材2に入射
するイオンのエネルギーは一定ではなく、様々なレベル
のエネルギーを有するイオンを基材2に同時に入射させ
ることができる。
【0055】したがって、バイアス電圧を調整すること
により、例えば、低いエネルギーのイオンが基材2に堆
積することによる成膜の作用と、高いエネルギーのイオ
ンが基材2に入り込むことによるイオン注入の作用とを
組み合わせることができる。すなわち、成膜とイオン注
入を同時に行う、いわゆるダイナミックミキシングの効
果を持たせることができる。
【0056】或いは、バイアス電圧を調整することによ
り、低いエネルギーのイオンによるスパッタリングの作
用と、高いエネルギーのイオンが基材2に入り込むこと
によるイオン注入の作用とを組み合わせることもでき
る。或いは、バイアス電圧を調整することにより、低エ
ネルギーのイオンが基材2に堆積することによる成膜の
作用と、それよりも高いエネルギーのイオンによるスパ
ッタリングの作用と、それよりも高いエネルギーのイオ
ンが基材2に入り込むことによるイオン注入の作用とを
組み合わせることもできる。
【0057】また、基材2にバイアス電圧が印加されて
いない状態において、初期エネルギーで基材2まで到達
したイオンは、そのまま基材2の上に堆積する。すなわ
ち、基材2にバイアス電圧を印加していないときには、
成膜の作用が得られる。したがって、例えば、基材2に
バイアス電圧を印加せずに、基材2にイオンを堆積させ
て成膜し、その後、基材2にバイアス電圧を印加してイ
オン注入を行うようにすることもできる。すなわち、バ
イアス電圧の印加のタイミングを調整することにより、
薄膜の成膜の後にイオン注入を行う、いわゆるスタティ
ックミキシングの効果を持たせることもできる。
【0058】以上のように、プラズマ中で基材2にバイ
アス電圧を印加してイオン注入を行う場合には、バイア
ス電圧を調整することにより、イオン注入だけでなく、
成膜、スパッタリング、ダイナミックミキシング、スタ
ティックミキシングなどの作用も組み合わせて、基材2
に対して表面処理を施すことが可能となる。これによ
り、例えば、イオン注入を行う際の注入プロファイルを
制御して、例えば図3に示したように、表面近傍のイオ
ン濃度が高くなるようにイオン注入を行うようなことも
可能となる。
【0059】なお、上述の各作用の中で、スパッタリン
グはエッチングを引き起こす。しかし、無機物薄膜を成
膜する前の処理において、基材2の表面がエッチングさ
れてしまうことは、好ましくない場合が多い。そのよう
な場合には、バイアス電圧を調整して、スパッタリング
があまり生じないようにすることが好ましい。
【0060】ところで、イオン注入を行う際の注入量や
注入深さ等は、イオン源から基材2までの距離、基材2
の種類、基材2の密度、イオンの種類などに依存する。
したがって、基材2に印加するバイアス電圧は、それら
の諸条件を考慮して、電圧レベル、周波数、パルス波
形、パルスデューティ等を最適化することが望ましい。
【0061】以上のように本発明を適用して無機物薄膜
の成膜を行った成膜物の一例を図4に示す。図4に示す
成膜物20は、有機物からなる基材2と、基材2に無機
物イオンが注入されてなるイオン注入層21と、イオン
注入層21の上に形成された無機物薄膜22とを備え
る。なお、図4では便宜上、イオン注入層21と基材2
の間に実線を引きそれらを区別したが、実際には、基材
2とイオン注入層21の間に明確な境界がある訳ではな
い。また、バイアス電圧のかけ方により、イオン注入層
21と無機物薄膜22の境界も不明確になる。これは、
成膜とイオン注入が同時に行われる場合があるためであ
る。
【0062】この成膜物20において、基材2は、例え
ば、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート、
ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタラー
ト、アクリル樹脂又はポリイミド樹脂等からなる。
【0063】そして、この基材2の表面に、無機物をイ
オン化して注入したイオン注入層21が形成されてい
る。ここで、イオン注入層21に注入される無機物は、
例えば、C,Al,Au,Cu,Ti,Zr,Hf,T
a,Nb,Si,Mgなど、或いは、これらの酸化物又
は窒化物(例えばAl23,TiN,TiO2)などで
ある。
【0064】このイオン注入層21において、注入され
たイオンの濃度は、表面近傍にピークを持ち、深くなる
に従ってイオン濃度が減少するようになされる。すなわ
ち、イオン注入層21のイオン濃度分布は、表面近傍に
ピークを持つ傾斜勾配となるようにする。このように、
表面近傍にイオン濃度のピークを持たせることにより、
イオン注入による表面改質効果が高まり、無機物薄膜2
2の密着性がより向上する。
【0065】なお、イオン注入層21の厚さ(すなわち
イオン注入の深さ)は、イオン注入層21の上に形成さ
れる無機物薄膜22の密着性が向上する程度良く、あま
り厚くする必要はない。むしろ、無機物薄膜22の密着
性を向上させるためには、特に表面近傍におけるイオン
濃度を高めた方が好ましく、あまり深くまでイオンを注
入する必要はない。具体的には、表面からの深さが10
〜100nm程度の範囲内にイオン注入を行うようにす
ることが望ましい。
【0066】そして、このイオン注入層21の上に、無
機物薄膜22が形成されている。ここで、無機物薄膜2
2の材料は、例えば、C,Al,Au,Cu,Ti,Z
r,Hf,Ta,Nb,Si,Mgなど、或いは、これ
らの酸化物又は窒化物(例えばAl23,TiN,Ti
2)などである。この無機物薄膜22は、無機物イオ
ンが注入されてなるイオン注入層21の上に形成されて
いるので、当該無機物薄膜22の密着強度は非常に高い
ものとなる。
【0067】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、プラスチック等の有機物からなる基材上に無機物
薄膜を形成した場合にも、高い密着強度が得られる。し
たがって、プラスチック等の有機物からなる基材の表面
に無機物薄膜を成膜することで機能性付与や物性改善等
を行うにあたり、その適用可能分野が大幅に広がり、産
業上非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成膜方法を実施する際に用いられ
る成膜装置の一構成例を示す図である。
【図2】上記成膜装置によりイオン注入を行う際に基材
に印加するパルス状のバイアス電圧の波形例を示す図で
ある。
【図3】無機物をイオン化させたプラズマ中でイオン注
入を行った場合の注入プロファイルの一例を示す図であ
る。
【図4】本発明を適用して作製した成膜物の一例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 成膜装置、 2 基材、 3 真空容器、 4 ク
ライオポンプ、 5ホルダー、 6 イオン発生装置、
7 シャッタ、 8 パルス電源、 20成膜物、
21 イオン注入層、 22 無機物薄膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物からなる基材上に薄膜を成膜する
    際に、 無機物をイオン化させたプラズマ中で上記基材に電圧を
    印加してイオン注入を行い、無機物イオンが注入されて
    なるイオン注入層を上記基材の表面に形成し、 上記イオン注入層の上に、無機物からなる薄膜を成膜す
    ることを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 上記イオン注入層を形成する際に、プラ
    ズマ中に酸素及び/又は窒素も導入して、上記イオン注
    入層への注入物を酸化物及び/又は窒化物とすることを
    特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  3. 【請求項3】 上記イオン注入層を形成する際に上記基
    材に印加する電圧を、正のパルス電圧と負のパルス電圧
    を含むパルス状電圧とすることを特徴とする請求項1記
    載の成膜方法。
  4. 【請求項4】 上記基材は、アモルファスポリオレフィ
    ン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポ
    リエチレンテレフタラート、アクリル樹脂又はポリイミ
    ド樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の成膜方
    法。
  5. 【請求項5】 上記イオン注入層の形成に用いる無機物
    として、C,Al,Au,Cu,Ti,Zr,Hf,T
    a,Nb,Si,Mgのうちの少なくとも1種を用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  6. 【請求項6】 上記イオン注入層の上に成膜される薄膜
    は、C,Al,Au,Cu,Ti,Zr,Hf,Ta,
    Nb,Si,Mgのうちの少なくとも1種を含むことを
    特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  7. 【請求項7】 有機物からなる基材と、 上記基材に無機物イオンが注入されてなるイオン注入層
    と、 上記イオン注入層上に形成された、無機物からなる薄膜
    とを備えることを特徴とする成膜物。
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