JP4917065B2 - エンジンのアイドル回転数制御装置 - Google Patents

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本発明は、補機類の作動による負荷増加に対して早期にアイドル回転数を安定化させるエンジンのアイドル回転数制御装置に関する。
一般に、エンジンのアイドル回転数制御においては、目標回転数と実回転数との偏差に基づくフィードバック制御を主として、補機類等の作動に対応する負荷補正と、フィードバック制御量に基づく学習値とを加えている。特に、エンジン動力を利用して駆動されるエアコン用のコンプレッサは、エンジン出力を奪う大きな負荷となることから、アイドル回転数を安定させるためには、コンプレッサの駆動状態を把握し、アイドル回転数が落ち込まないように必要な空気をエンジンに供給する必要がある。
このため、従来のアイドル回転数制御では、コンプレッサの駆動信号がOFF→ONになったとき、冷媒圧力を検出する圧力センサや圧力スイッチ等の状態から予め想定された負荷に相当する空気量を補正分を加え、この補正分によって空気量を増量することで、アイドル回転数の低下を防止するようにしている。
しかしながら、予め想定された補正量は、実際のコンプレッサ負荷と合わないことが多々あり、必要な空気量が過不足することがある。特に、冷媒圧力を圧力スイッチで検出するシステムの場合、負荷が低圧側か高圧側かは判断できるものの、同じ低圧側であっても圧力が高い場合(圧力スイッチのON側に近い場合)と、圧力が低い場合(冷房負荷が軽い場合)とでは、コンプレッサ負荷が異なり、想定した補正量では空気量の過不足が生じ、エンジン回転数の上昇やエンジン回転落ちが生じる場合がある。
例えば、図6に示すように、エアコン(A/C)のコンプレッサ駆動信号がONになったとき、予め想定した補正量Aによって、負荷増加に対応するアイドル要求空気量(ISC要求空気量)を増量させても、実際の負荷が予め想定した補正量Aで対応可能な値より大きい場合、要求される空気量Bに対して大幅な不足が生じる。この必要空気量の不足分(B−A)は、回転数のフィードバック制御による空気量で補われることになり、コンプレッサON時のフィードバック制御量が定常的に多い場合、エアコンのコンプレッサ用空気量の学習値としてフィードバック制御量が徐々に記憶されてゆき、以後、学習した値がエアコン作動時に使われることになる。
このように、想定した補正量と実際の負荷とがズレている場合には、学習値に反映されるが、例えば前日の走行で覚えた学習値が次の日のエアコン作動時にも適切であるとの保証はない。このため、特許文献1では、エンジン始動時に、エアコン作動条件下で記憶された学習値がマイナス側に設定されているか否かを判別し、学習値がマイナス側に設定されていると判別された場合、この学習値をゼロにリセットする技術が提案されている。
特開2002−130021号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、単に、エンジン始動時に学習値がマイナス側に設定されている場合、このマイナス側に設定された学習値の悪影響を防止することができるだけであり、エンジン始動後、実際にエアコンがONされてエンジンに負荷がかかったとき、上述したように、エアコン負荷の増加に対して予め想定した補正量が適正でない場合には、対処することはできない。この場合、再度学習が始まることになるが、学習値はゆっくりと更新されることから、空気量の過不足はフィードバック制御に頼らざるを得ず、他の補機類の作動等による外乱が入力されると、フィードバックの能力限界を超えてしまい、エンストに至る虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、補機類の作動時に、この補機類の作動による負荷増加に対して前回の学習値を含む補正量が適正か否かを判断し、適正でない場合には負荷増加に対応する補正量に迅速に切換えてアイドル回転を早期に安定化することのできるエンジンのアイドル回転数制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明によるエンジンのアイドル回転数制御装置は、アイドル運転時にエンジン回転数をアイドル目標回転数にフィードバック制御するフィードバック制御部と、前記フィードバック制御部によるフィードバック制御量に基づき学習値を算出し、該学習値を記憶更新する学習部と、補機類の作動によるエンジン負荷の増加時、この負荷増加に対応して第1の補正量を設定すると共に、該第1の補正量が適正か否かを前記補機類の作動時のフィードバック制御量に基づいて判定する負荷補正判定部と、前記負荷補正判定部で前記第1の補正量が適正と判定されたとき、前記第1の補正量を前記負荷増加に対応する負荷補正量とし、前記第1の補正量が不適正と判定されたとき、前記補機類の作動時のフィードバック制御量に基づいて第2の補正量を設定し、該第2の補正量を前記第1の補正量に加算して前記負荷補正量とする負荷補正部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、補機類の作動時に、この補機類の作動による負荷増加に対して前回の学習値を含む補正量が適正か否かを判断し、適正でない場合には負荷増加に対応する補正量に迅速に切換えるため、アイドル回転を早期に安定化することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図5は本発明の実施の第1形態に係り、図1はエンジン制御系の構成図、図2はアイドル回転数制御に係る機能ブロック図、図3はフィードバック制御量と補正量との関係を示す説明図、図4は補正量設定ルーチンのフローチャート、図5はアイドル回転数制御のタイムチャートである。
図1において、符号1はエンジンであり、このエンジン1の上部にシリンダヘッド2が設けられ、このシリンダヘッド2に、エンジン1の燃焼室1aに連通する吸気ポート3と排気ポート4とが設けられている。また、シリンダヘッド2には、吸気ポート3を開閉する吸気弁5と排気ポート4を開閉する排気弁6とが配設され、更に、燃焼室1a内に先端の放電電極を露呈する点火プラグ7が取り付けられている。
また、吸気ポート3には、吸気マニホルド8が連通され、この吸気マニホルド8の吸気ポート3直上流側に、インジェクタ9が燃料噴射口を吸気弁5の方向へ指向した状態で配設されている。吸気マニホルド8は吸気通路10に連通され、この吸気通路10の中途にスロットル弁11が配設されている。
スロットル弁11は、本実施の形態においては、その弁開度を電子制御される電子制御式スロットル弁であり、スロットル弁11を駆動するモータ等のスロットルアクチュエータ20が連設され、このスロットル弁11の上流側に、エアクリーナ12が配設されている。一方、排気ポート4は、排気マニホルド13を介して排気通路14に連通され、この排気通路14の中途に触媒15が介装されている。
一方、符号50は、エンジン1を電子的に制御する電子制御装置(ECU)であり、CPU,ROM,RAM,I/Oインターフェイス等からなるマイクロコンピュータを中心として構成され、その他、A/D変換器、タイマ、カウンタ、各種ロジック回路等の周辺回路を備えている。ECU50には、運転状態を検出する各種スイッチ・センサ類が入力側に接続され、また、エンジン1に備えられた各種機器類が出力側に接続されている。更には、ECU50は、例えばCAN(Controller Area Network)等の通信プロトコルに基づく車内ネットワーク(図示せず)に接続される他の複数のECU、例えば、変速機を制御するトランスミッションECUやブレーキを制御するブレーキECU等の他の複数のECUとのデータ通信により各種制御情報が入力される。
ECU50の入力側に接続されるスイッチ・センサ類としては、吸気通路10のエアクリーナ12直下流に設けられて吸入空気量を検出する吸入空気量センサ30、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ31、排気通路14の触媒15上流側に配設された空燃比センサ32、クランク角を検出するクランク角センサ33、アクセルペダル(図示せず)の踏込量を検出するアクセル開度センサ34、スロットル弁11の開度を検出するスロットル開度センサ35等が備えられ、更に、アイドル運転時の補機類の作動による負荷増加を検出するスイッチが備えられている。
本実施の形態においては、エアコンのコンプレッサの作動による負荷変化を検出するため、ECU50の入力側には、図示しないエアコン用コンプレッサを作動させるエアコンスイッチ36、エアコンの冷媒圧力が所定値以上のときONする冷媒圧力スイッチ37が接続されている。冷媒圧力スイッチ37は、例えば、低圧側の設定圧力、高圧側の設定圧力、中間の設定圧力でONするトリプルスイッチとして構成されている。
一方、ECU50の出力側に接続される機器類としては、上述のインジェクタ9、スロットルアクチュエータ20、点火プラグ7に接続される点火コイル(図示せず)をON,OFFするイグナイタ21、その他、エアコン用コンプレッサ、発電機、油圧ポンプ等の補機類の作動を制御する制御弁やリレー等が備えられている。
ECU50は、エンジン運転状態を検出するセンサ・スイッチ類からの信号、車内ネットワークを介して入力される各種制御情報に基づいて、各種制御量を演算し、エンジン制御を実行する。このエンジン制御は、アクセルペダルの踏込量からドライバーの要求するエンジントルク(目標エンジントルク)を演算し、この目標エンジントルクに対応した吸入空気量の目標値(目標吸入空気量)と、目標吸入空気量に対応する燃料噴射量とを用いてエンジンの出力トルクを制御する制御である。
また、ECU50は、アイドル運転時、エンジン回転数や冷却水温等からアイドル運転に必要な空気量を確保するための制御量を算出し、スロットルアクチュエータ20を介してスロットル弁11の開度を制御する。このスロットル弁11の開度制御によるアイドル回転数の制御量(アイドル制御量)ISCは、以下の(1)式に示すように、冷却水温に基づく基本ISC制御量ibを、目標アイドル回転数と実エンジン回転数との偏差に基づくフィードバック制御量ifb、エアコン等の補機類による負荷や電気的負荷を補償するための負荷補正量ih、フィードバック制御量を学習した学習値ilrn(n-1)により補正することで算出される。尚、学習値ilrn(n-1)は、更新・記憶されている前回までの学習値である。
ISC=ib+ifb+ih+ilrn(n-1) …(1)
また、このアイドル回転数制御を実行中、補機類が作動したとき、ECU50は、補機類の作動に対応した負荷補正量ihと前回までの学習値ilrn(n-1)とを含めた第1の補正量ih1を設定すると共に、この第1の補正量ih1が適正か否かを判断する。
本実施の形態においては、エアコンスイッチ36のONによりエアコン用コンプレッサの作動を検出したとき、冷媒圧力スイッチ37の状態に対応した負荷補正量ihを設定し、この負荷補正量ihに前回の学習値ilrn(n-1)を加算することで、第1の補正量ih1を設定する。
そして、この第1の補正量ih1が適正でない場合と判断した場合には、更に、第2の補正量ih2を設定して第1の補正量ih1に加算することで、補機類の作動による負荷の増加に対して適正な補正を行い、エンジン負荷の増加によるアイドル回転数の回転落ちを防止して、アイドル回転数を安定化させる。
このため、ECU50は、補機類の作動による負荷増加に対応したアイドル回転数制御の機能として、図2に示すように、フィードバック制御部51、学習部52、負荷補正判定部53、負荷補正部54を備えている。
フィードバック制御部51は、目標アイドル回転数とクランク角センサ33からの信号に基づく実エンジン回転数Neとの偏差により、フィードバック制御量ifbを算出する。このフィードバック制御量ifbは、学習部52で学習される。
学習部52は、安定した条件下の所定時間の間におけるフィードバック制御量ifbに対して平均化処理やフィルタ処理等を行い、学習値を記憶更新する。学習値の更新処理は、以下の(2)式に示すように、前回の学習値ilrn(n-1)を所定値Δlrnずつ増減し、新たな学習値ilrn(n)として更新する処理であり、エアコン作動による負荷変化に対して、アイドル回転数が安定した後に比較的緩やかに実施される。
ilrn(n)=ilrn(n-1)+Δlrn …(2)
負荷補正判定部53は、エアコンスイッチ36がONされたとき(エアコン用コンプレッサの作動を検出したとき)、負荷補正量ihに、前回の学習値ilrn(n-1)を加算して第1の補正量ih1を設定する。負荷補正量ihは、本実施の形態においては、冷媒圧力スイッチ37からの信号に応じて予め設定された補正量であり、詳細には、冷媒圧力スイッチ37が低圧側の設定圧力でONしたときの補正量ihaclと、冷媒圧力スイッチ37が高圧側の設定圧力でONしたときの補正量ihachとの何れかが選択される。そして、補正量ihacl或いは補正量ihachによる負荷補正量ihに、前回の学習値ilrn(n-1)を加算した第1の補正量ih1が適正か否かを判定する。
第1の補正量ih1が適正か否かは、エアコン作動時のフィードバック制御量ifbが予め設定した空気量増量側の閾値を超えているか否かによって判定する。エアコン作動時のフィードバック制御量ifbが閾値より小さければ、第1の補正量ih1は適正と判定し、一方、フィードバック制御量ifbが閾値を超えていれば、負荷に対応した補正が十分でなく、フィードバック制御による過剰な補正が働いているものとして第1の補正量ih1が不適正と判定する。
この場合、判定の閾値は、前回の学習値ilrn(n-1)が空気量増量側にあるか空気量減量側にあるかに応じて設定された2つの値から選択する。前回の学習値ilrn(n-1)が空気量増量側に設定されている場合には、第1の閾値K1を用い、前回の学習値ilrn(n-1)が空気量減量側に設定されている場合には、第2の閾値K2を用いる。第2の閾値K2は、第1の閾値K1よりも小さい値に設定され、不足する空気量を迅速に増量させてフィードバックの負担を早期に解消する。
負荷補正部54は、第1の補正量ih1が適正である場合、第1の補正量ih1を用いてエアコン作動による負荷増加に対応した補正を行い、第1の補正量ih1が適正でないと判定された場合には、更に、エアコン作動時のフィードバック制御量ifbに基づいて第2の補正量ih2を設定し、この第2の補正量ih2を第1の補正量ih1に加算することで、エアコン作動による負荷の増加に対して適正な補正を行い、アイドル回転数を安定化する。第2の補正量ih2は、例えば、エアコン作動時のフィードバック制御量ifbを所定の時定数で一次フィルタ処理して設定する。
すなわち、図3に示すように、コンプレッサ駆動信号がONされたとき、冷媒圧力スイッチ37の状態に応じて設定された負荷補正量ihに前回までの学習値ilrn(n-1)を加えても、エアコン作動時の要求空気量に対して空気量が不足する場合、フィードバック制御量ifbの増加によって要求空気量を満たすように作用する。このとき、フィードバック制御量ifbによる空気分を第2の補正量ih2で肩代わりすることで、フィードバック制御量ifbを早期に減衰させ、フィードバックの負担を軽減して外乱入力に対する耐性を向上させることができる。
換言すれば、エアコン作動による負荷増加に対して、負荷補正量ih及び前回までの学習値ilrn(n-1)では空気量が不足する場合、第2の補正量ih2により、等価的には、図3中に実線で示すように、前回までの学習値ilrn(n-1)が早期に空気量増量側に変更されることになる、或いは、負荷補正量ihが早期に空気量増量側に変更されることになる。これにより、図3中に破線で示すようにフィードバック制御量ifbの増加状態が長期に継続することを回避することができる。
この場合、実際には、学習値ilrn(n-1)が早期に更新されるわけではなく、等価的に学習値ilrn(n-1)が空気量増量側に変更された状態が所定時間継続したとき、図3に破線で示すように学習値の実際の更新が開始され、第2の補正量ih2が学習値に反映される。従って、従来の学習値の更新アルゴリズムを変更する必要がなく、学習安定性及び信頼性を損なうことがない。
以上の処理は、具体的には、図4のフローチャートに示す補正量設定ルーチンによって実行される。以下、補正量設定ルーチンについて説明する。
この補正量設定ルーチンは、所定のタイムスケジュール(例えば、8msec)で実行され、先ず、最初のステップS1において、エンジン停止に伴うECU50の電源OFF等により、CPUがリセットされてシステムが初期化されたか否かを調べる。そして、CPUがリセットされていない場合には、ステップS2ヘ進み、ステップS2〜S9において、本ルーチンの補正量設定処理の許可条件が成立しているか否かを調べる。ステップS2,S3,S4の条件は、それぞれ、運転状態に係る条件であり、ステップS5〜S8の条件は、制御状態に係る条件である。
具体的には、ステップS2〜S4において、以下の(C1)〜(C3)に示す条件がそれぞれ成立するか否かを調べる。
(C1)エンジン運転中である条件
エンジン回転数Neが設定回転数(例えば、300rpm)以上であるとき、エンジン運転中と判断する。
(C2)アイドル状態である条件
アクセル開度センサ34によるアクセル開度やスロットル開度センサ35によるスロットル開度が設定開度以下のとき、アイドル運転状態であると判断する。
(C3)停車状態である条件
車速が設定車速(例えば、略2km/h)以下のとき、停車状態であると判断する。
また、ステップS5〜S8においては、以下の(C4)〜(C7)に示す条件がそれぞれ成立しているか否かを調べる。
(C4)回転数フィードバック制御を実施中である条件
関連するセンサ類の診断結果が正常であり、エンジン回転数が目標回転数に対して設定範囲内にある等の状態下において、フィードバック制御フラグがセットされているとき、回転数フィードバック制御を実施中であると判断する。
(C5)エアコンOFFからON後にON状態が設定時間以上継続している条件
エアコンスイッチ36がONされてコンプレッサが作動してから設定時間が継続していることにより、エアコン作動直後でないことを判断する。
(C6)エンジン回転数が設定期間ある範囲で安定している条件
エンジン回転数が設定期間(例えば数秒)、目標回転の設定範囲(例えば、±100rpm)以内のとき、エンジン回転数の変動が小さい安定した状態であると判断する。
(C7)フィードバック制御量の傾きが設定期間ある範囲で安定している条件
フィードバック制御量ifbの単位時間当たりの変化が設定範囲にあり、且つ安定していることを判断する。
以上のステップS2〜S8の各条件を全て満足する場合、ステップS9〜S13での補正量設定処理を許可する。ステップS9では、アイドル回転数のフィードバック制御量ifbが空気量の増量側にあるか否かを調べ、空気量の増量側であるとき、更に、ステップS10で、前回の学習値が空気量増量側に設定されているか否かを調べる。フィードバック制御量ifb及び前回の学習値が空気量増量側である場合は、ステップS11へ進み、フィードバック制御量ifbは空気量増量側であっても前回の学習値が空気量減量側である場合は、ステップS12へ進む。
ステップS11では、フィードバック制御量ifbが第1の閾値K1を超えているか否かを調べる。そして、ifb>K1の場合、前回までの学習値ilrn(n-1)を含む第1の補正量ih1による補正ではエアコン作動に対する補正が不十分である(補正が不適正である)と判定し、ステップS11からステップS13へ進んでフィードバック制御量ifbを所定の時定数で一次フィルタ処理して変化量を制限した値を第2の補正量ih2として設定し、本ルーチンを抜ける。
また、ステップS12では、アイドル回転数のフィードバック制御量ifbが第2の閾値K2を超えているか否かを調べる。そして、ifb>K2の場合、同様に、補正が不適正であると判定し、ステップS13でフィードバック制御量ifbを所定の時定数で一次フィルタ処理して変化量を制限し、第2の補正量ih2として本ルーチンを抜ける。
この場合、第2の補正量ih2は、CPUがリセットされておらず(ステップS1)、ステップS2〜S4の(C1)〜(C3)の運転条件を満足している状態、すなわち、エンジン運転中のアイドル状態にあり、且つ停車状態においては、ステップS5〜S8の(C4)〜(C7)の制御条件を外れた場合、ステップS9のフィードバック制御量ifbが空気量の減量側である場合、ステップS11でifb≦K1の場合、ステップS12でifb≦K2の場合において、ステップS14で前回の値が保持される。
一方、第2の補正量ih2の設定後に、ステップS3,S4の(C2),(C3)の運転条件を満足しなくなった場合、すなわち、アイドル状態から走行状態に移行した場合や減速走行の場合には、ステップS15で第2の補正量ih2を一定量ずつ減衰させる(但し、0でガード)ことで、急激に空気量を減量してエンジン回転が不安定になることを防止する。そして、ステップS1でCPUがリセットされてシステムが初期化されると、ステップS16で第2の補正量ih2がリセットされ、初期化後のアイドル状態において、改めて第2の補正量ih2の設定処理が行われる。
以上の第2の補正量ih2を用いたアイドル回転数制御は、図5に示すような結果となる。図5においては、エアコンスイッチ36がONされてコンプレッサ駆動に対するエンジン負荷が増加したとき、前回までの学習値ilrn(n-1)を含む第1の補正量ih1によって空気量が増量されるが、第1の補正量ih1では、要求される空気量に対して不足が生じるため、回転数フィードバックの制御量ifbによって不足分が補われる様子を示している。
このとき、フィードバック制御による空気量の補充分が大きく、回転数フィードバックの制御量ifbが閾値(図5においては第2の閾値K2)を超えるため、第1の補正量ih1のみの補正では不適正であると判定され、このときのフィードバック制御量ifbに基づいて第2の補正量ih2が設定されている。そして、この第2の補正量ih2と第1の補正量ih1とを加算した値で要求空気量を満たすように制御され、フィードバック制御量ifbを減衰させつつ、負荷増加に対応して上昇設定された目標回転数に実回転数を早期に収束させている。その結果、フィードバック制御の余裕度を向上させることができ、フィードバック制御の負担を軽減して外乱入力に対するエンスト耐性を向上させることができる。
尚、以上の実施の形態においては、スロットル弁11の開度制御によってアイドル回転数を制御する例について説明したが、スロットル弁11の上流側と下流側とをバイパスする通路を設け、該通路の中途にバイパス空気量を調整するアイドル制御弁を介装するエンジンにも適用できることは言うまでもない。
エンジン制御系の構成図 アイドル回転数制御に係る機能ブロック図 フィードバック制御量と補正量との関係を示す説明図 補正量設定ルーチンのフローチャート アイドル回転数制御のタイムチャート 従来のアイドル回転数制御におけるフィードバック制御量と補正量との関係を示す説明図
符号の説明
1 エンジン
11 スロットル弁
20 スロットルアクチュエータ
36 エアコンスイッチ
50 電子制御装置
51 フィードバック制御部
52 学習部
53 負荷補正判定部
54 負荷補正部
ifb フィードバック制御量
ih1 第1の補正量
ih2 第2の補正量
ilrn 学習値
K1 第1の閾値
K2 第2の閾値

Claims (4)

  1. アイドル運転時にエンジン回転数をアイドル目標回転数にフィードバック制御するフィードバック制御部と、
    前記フィードバック制御部によるフィードバック制御量に基づき学習値を算出し、該学習値を記憶更新する学習部と、
    補機類の作動によるエンジン負荷の増加時、この負荷増加に対応して第1の補正量を設定すると共に、該第1の補正量が適正か否かを前記補機類の作動時のフィードバック制御量に基づいて判定する負荷補正判定部と、
    前記負荷補正判定部で前記第1の補正量が適正と判定されたとき、前記第1の補正量を前記負荷増加に対応する負荷補正量とし、前記第1の補正量が不適正と判定されたとき、前記補機類の作動時のフィードバック制御量に基づいて第2の補正量を設定し、該第2の補正量を前記第1の補正量に加算して前記負荷補正量とする負荷補正部と
    を有することを特徴とするエンジンのアイドル回転数制御装置。
  2. 前記負荷補正判定部は、前回の学習値が空気量の増量側に設定されており、且つ前記補機類の作動時のフィードバック制御量が空気量増量側で第1の閾値を超えている場合、前記第1の補正量が不適正と判定することを特徴とする請求項1記載のエンジンのアイドル回転数制御装置。
  3. 前記負荷補正判定部は、前回の学習値が空気量の減量側に設定されており、且つ前記補機類の作動時のフィードバック制御量が空気量増量側で第2の閾値を超えていると判別された場合、前記第1の補正量が不適正と判定することを特徴とする請求項2記載のエンジンのアイドル回転数制御装置。
  4. 前記補機類はエアコン用コンプレッサであり、
    前記第1の補正量は、予め冷媒圧力に応じて設定された補正量に前回の学習値を加算した補正量であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一に記載のエンジンのアイドル回転数制御装置。
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