JP4915981B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板等の被加熱物を熱風によって熱処理する熱処理装置に関する。
従来より、下記特許文献1に開示されているような熱処理装置が液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)やプラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display)、有機ELディスプレイ等のようなフラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel display)の製作に使用されている。熱処理装置は、予めガラス板等の基板(被加熱物)に対して特定の溶液を塗布して加熱乾燥させたものを熱処理室内に収容し、熱処理室内に導入される所定の温度の熱風に晒して熱処理(焼成)する装置である。
特許第2971771号公報
従来技術の熱処理装置は、被加熱物を出し入れするための開口や隙間等があり、完全な密閉状態とはなっておらず、前記した開口や隙間の近傍は比較的低温になりやすい。そのため、熱処理に伴って基板上に塗布されていた特定の溶液等が気化して発生した生成ガスは、開口や隙間の近傍で冷却されて固化し、いわゆる昇華物となる。昇華物は、粒子状やタール状になっており、熱処理装置内を汚染して被加熱物の品質を低下させてしまうばかりか、被加熱物の出し入れの際に熱処理装置の外部に漏出してしまうという問題があった。また、生成ガスが開口から流出した場合は、熱処理装置外において生成ガスが冷却されていわゆる昇華物となり、熱処理装置の周辺環境を汚染してしまうという問題があった。
通常、熱処理装置は、比較的清浄度の高いクリーンルーム等に設置されている。そのため、従来技術の熱処理装置のように昇華物が熱処理装置から漏出してしまうと、クリーンルームの清浄度までも低下させてしまうという問題があった。
上記した問題に鑑み、上記特許文献1に開示されている熱処理装置では、熱処理装置内を熱処理装置の設置雰囲気圧力よりも若干低圧に維持させることにより熱処理装置内の空気や生成ガスが外部に漏出してしまうのを防止する構成とされている。かかる構成とした場合、熱処理装置から昇華物が外部に排出されるという問題に対しては一定の効果を有するが、被加熱物を出し入れするための開口や隙間から流入した空気の影響によって幾分の昇華物が発生してしまうおそれがあった。
そこで、本発明では、被加熱物の熱処理に伴って発生する生成ガスや、生成ガスが冷却されて発生するいわゆる昇華物の漏出を抑制可能な熱処理装置の提供を目的とする。
そこで、上記した課題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、加熱することによって生成ガスを発生する被加熱物を加熱する熱処理装置であって、前記生成ガスは、所定の固化温度で固化するものである熱処理装置において、被加熱物が配される熱処理室と、当該熱処理室の室温を上昇させる熱源と、前記熱処理室に被加熱物を出し入れするための換装部とを有し、当該換装部と熱処理室との境界部分、あるいは、当該境界部分よりも熱処理室の外側の位置に配され、熱処理室の内側から外側に向かう気体の流れを遮る気流を発生可能な気流発生手段と、当該気流発生手段により発生する気流の下流側に配され、気体を吸引する気体吸引手段と、を備えており、前記気流発生手段は、被加熱物の出し入れを行う換装期間に前記固化温度以上に加熱された気体を吹き出すものであることを特徴とする熱処理装置である。
かかる構成によれば、気流発生手段によって形成される気流により、熱処理室の内側から外側に向かう気体の流れを遮断すると共に、熱処理室から出る気体を気体吸引手段によって回収することができる。そのため、本発明の熱処理装置によれば、熱処理室内における被加熱物の加熱に伴って発生する気体(生成ガス)や、この気体が冷却されることにより発生するいわゆる昇華物の漏出を防止することができる。
かかる構成によれば、被加熱物の出し入れに伴って熱処理室から出てくる生成ガスが冷却されて固化し、昇華物となるのを防止できる。また、請求項1に記載の発明では、生成ガスが固化する可能性が極めて低いため、熱処理室から出る気体を回収する際に、気体回収手段やこの近辺に昇華物が付着するのを防止できる。
上記請求項1に記載の熱処理装置は、気流発生手段が複数設けられており、気流発生手段に気体を供給する気体供給系統を有し、気体供給系統の中途に、気体供給系統を流れる気体を加熱するための気体加熱手段と、気体の流量を調整するための流量調整手段とが設けられており、気体供給系統が、気流発生手段および気体加熱手段よりも気体の流れ方向上流側において複数の分岐流路に分岐されており、当該分岐流路に対して気体の流れ方向下流側に気流発生手段が接続されており、流量調整手段が前記気体加熱手段よりも気体の流れ方向上流側に設けられた構成とすることも可能である(請求項2)。
本発明の熱処理装置では、気体供給系統が複数の分岐流路に分岐され、当該分岐流路を介して各気流発生手段に気体加熱手段で加熱された気体を供給可能な構成とされている。ここで、上記したように、本発明の熱処理装置では、気体の流量調整用の流量調整手段が気体加熱手段よりも上流側に配されている。そのため、本発明の熱処理装置では、流量調整手段には加熱された気体が流れず、熱の影響による流量調整手段の経年劣化が起こりにくい。また、上記したような構成とすることにより、流量調整手段に耐熱性の高い高価なものを採用する必要がなく、熱処理装置の製造コストを抑制することができる。
上記請求項1又は2に記載の熱処理装置は、被加熱物の一面が、加熱されることにより生成ガスを発生する膜状体によって被覆された被覆面であり、当該被覆面が所定の方向を向くように熱処理室内に配されるものであり、前記気流発生手段は、熱処理室に出し入れされる被加熱物の被覆面の裏面側の方向から被覆面側の方向に向けて気流を発生するものであってもよい(請求項3)。
上記したように被加熱物の一面(被覆面)が膜状体によって被覆された構成である場合は、被覆面側から生成ガスが発生する。そのため、このような構成の場合は、被加熱物の熱処理を行うと、被覆面側に生成ガスが偏在することとなる。従って、本発明のように、熱処理室に出し入れされる被加熱物の被覆面の裏面側の方向から被覆面側の方向に向けて気流を発生させれば、生成ガスを効率よく捕捉し、昇華物や生成ガスが熱処理装置の外部に漏洩するのを抑制することができる。
上記請求項1〜3の発明において、熱処理室に被加熱物を出し入れする際に熱処理室から昇華物や昇華物の発生の原因となる生成ガスが出るのを防止するためには、被加熱物の出し入れを行う換装期間だけ気流発生手段から気体を吹き出す構成としてもよい。しかし、熱処理室において発生した生成ガスが原因となる昇華物の発生をより一層確実に防止するには、上記請求項1〜3のいずれかに記載の熱処理装置は、当該換装期間が開始されるタイミングから所定期間だけ遡る準備期間において気流発生手段が気体を吹き出す構成であることが望ましい(請求項4)。
かかる構成によれば、熱処理室から生成ガスや昇華物が漏出するのを確実に防止することができる。
また、上記請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、当該換装期間が終了するタイミングから所定期間にわたる延長期間において気流発生手段は加熱された気体を吹き出すものである構成とすることも可能である(請求項5)。
かかる構成によっても、熱処理室において発生した生成ガスが原因となる昇華物の発生を確実に防止することができる。
また、上記した請求項1〜5のいずれかに記載の発明は、当該換装期間が開始されるタイミングから所定期間だけ遡る準備期間及び/又は換装期間が終了するタイミングから所定期間にわたる延長期間とを想定した場合に、前記換装期間と、前記準備期間及び/又は延長期間とにおいて気流発生手段は加熱された気体を吹き出すものであり、準備期間及び/又は延長期間が、前記換装期間よりも短いことを特徴とするものであってもよい(請求項6)。
また、上記請求項1〜6のいずれかに記載の発明は、当該換装期間が開始されるタイミングから所定期間だけ遡る準備期間及び/又は換装期間が終了するタイミングから所定期間にわたる延長期間とを想定した場合に、前記換装期間と、前記準備期間及び/又は延長期間とにおいて気流発生手段が加熱された気体を吹き出すものであり、準備期間及び/又は延長期間において気流発生手段が単位時間当たりに吹き出す気体の吹き出し量が、前記換装期間において気流発生手段が単位時間当たりに吹き出す気体の吹き出し量よりも少ないことを特徴とするものであってもよい(請求項7)。
上記請求項6や請求項7に記載の発明のように、準備期間や延長期間に気流発生手段から気体を吹き出す期間の長さを換装期間よりも短くしたり、準備期間や延長期間に気流発生手段から気体を吹き出す気体の量を換装期間よりも少なくすれば、気体の吹き出しに要するエネルギー消費を最小限に抑制できる。また特に、上記請求項1のように加熱した気体を気流発生手段から吹き出す構成において、上記請求項6や請求項7に記載のような構成を採用すれば、準備期間や延長期間における気体の吹き出し時間や吹き出し量が少ない分だけ、気体の加熱に要するエネルギーを抑制することができる。
また、請求項に記載の発明は、前記気流発生手段は気体の吹き出し量を所定量に調整可能であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の熱処理装置である。
本発明によれば、熱処理室に対して被加熱物を出し入れする際に被加熱物の熱処理に伴って発生する生成ガスや昇華物の漏出を最小限に抑制可能な熱処理装置を提供できる。
続いて、本発明の一実施形態である熱処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。図1において、1は本実施形態の熱処理装置である。熱処理装置1は、図1に示すように中心に熱処理室12を有し、その周りをダクト17によって取り囲んだ構成とされている。
熱処理室12は、被加熱物たる板体Wを熱処理するための空間であり、熱処理装置1の中心をなす部分である。板体Wは、上記した液晶ディスプレイ等の製作に使用されるものであり、図2に示すように略正方形あるいは略長方形の形状を有するガラス板によって構成される基板9aの表面9b(被覆面)が膜状体9cで被覆されたものである。基板9aの裏面9dは、膜状体9c等で覆われておらず、基板9aが露出した状態になっている。
膜状体9cは、予め特定の溶液を基板9aの表面に塗布して加熱乾燥させる等、従来公知の手法で形成されたものである。膜状体9cは、熱処理(焼成)することにより生成ガスを発生する。生成ガスは、熱処理室12から漏出するなどして所定の固化温度以下に冷却されると、固化して昇華物と称される物質に変化する。
図1に示すように、熱処理室12の略中央部には、板体Wを載置するための載置棚70が配置されている。載置棚70は、図3に示すように、従来公知の熱処理装置において採用されているものと同様に多数の載置段71が所定の間隔で設けられたものである。図3に矢印で示すように、載置段71,71の間に形成された隙間には、板体Wを水平に抜き差しすることができる。この際、板体Wは、膜状体9cで覆われた表面9b側を上方に向け、膜状体9cが直接載置段71に触れないように載置される。載置棚70は、図示しない昇降装置に接続されており、必要に応じて熱処理室12内で上下動できる。
図1に示すように、熱処理室12の背面側には、メンテナンス時に使用する扉7が設けられている。仕切壁43は、扉7に対向する位置に固定されており、メンテナンス等を行う際に必要に応じて取り外し可能な構成とされている。
ダクト17は、断熱材によって構成される周壁13a〜13dによって四方が包囲された空間であり、熱処理室12から排出された空気を上流側に循環させるための流路となる部分である。
さらに具体的に説明すると、空気調整部11は、図1に示すように熱風供給手段14(熱源)、ダクト17および機器室18に大別される。熱風供給手段14は、空気等を加熱する加熱機能と、加熱された空気等を熱処理室12内に送り込む送風機能とを有する。ダクト17は、仕切壁41,43により仕切られ、熱処理室12の周囲を包囲するように配された空気流路であり、熱処理室12から排出された空気を熱風供給手段14に戻す空気流路を形成するものである。
熱処理室12は、対向するように配された2枚の仕切壁41,43の間に形成された空間である。図1や図4、図5に示すように、熱処理室12の正面側(図1において載置棚70の下側、図4、図5において左側)には、図示しないロボットアーム等の移載装置によって板体W(被加熱物)を出し入れするための換装部6が設けられている。
さらに具体的に説明すると、換装部6は、板体Wを出し入れするために設けられた部位である。熱処理室12の正面側に設けられた周壁13bには、7つの開口40が形成されている。開口40は、図4に示すように、上下方向に並ぶように形成されている。周壁13bの開口40には、シャッター10が装着されている。
シャッター10は、例えばエアシリンダーやモータなどのアクチュエータによって作動する構成とされている。シャッター10は、上下にスライドするものや、内側あるいは外側に向けて開くもの等から適宜選択することができる。本実施形態のシャッター10は、図4に二点差線で示すように、アクチュエータの動力によって換装部6の内側に向けて倒れて開口40を開くことが可能な構成とされている。
周壁13bに対して平行に配されている仕切壁41には、周壁13bの開口40に対向する位置に開口50が設けられている。そのため、シャッター10を開くことにより、熱処理室12に対して板体Wを出し入れすることができる。
図4および図5に示すように、ダクト17は、周壁13bと仕切壁41とに橋渡すように固定された隔壁47a,47bによって上下が仕切られている。また、図1に示すように、隔壁47a,47bの両端部分は、これに対して垂直に取り付けられた隔壁48a,48bによって閉塞されている。これにより、熱処理装置1の正面側には、開口40から開口50に繋がり、周壁13bと仕切壁41との間に形成されたダクト17から隔絶された換装部6が形成されている。
隔壁47aは、図4および図5に示すように、各換装部6の上方側の仕切りとして設けられたものである。隔壁47aには、連通孔53aが設けられている。そのため、換装部6内に存在する気体を、連通孔53aを介してダクト17側に吸入させることができる。すなわち、ダクト17は、換装部6側から気体を吸引する気体吸引手段として機能する。
また、隔壁47bは、図4および図5に示すように、開口40を開くためにシャッター10を倒した際に、シャッター10と干渉しないように段状に成形されている。そのため、隔壁47bは、シャッター10が倒れた際に大部分がシャッター10の裏側に隠れるが、段状に成形された段部54は、シャッター10に隠れない。また、段部54には、連通孔53bが設けられている。そのため、換装部6は、連通孔53bを介してダクト17との間で気体を流通させることができる。
換装部6に対して、熱処理室12から漏出する気体の流れ方向(矢印X方向)外側に隣接する位置には、排気ダクト74(気体吸引手段)とエアノズル75(気流発生手段)が設けられている。排気ダクト74は、換装部6の開口40に対して上方にずれた位置に設けられている。排気ダクト74は、開口40から漏れ出す気体を吸い込んで回収するためのものである。排気ダクト74は、気体を吸入するための吸入口74aを有する。
エアノズル75は、図6に示すような空気系統68を介して供給された空気を吹き出すものである。エアノズル75は、排気ダクト74に対して下方に位置している。エアノズル75は、図5に矢印Yで示すように、排気ダクト74側に向けて空気を吹き出してエアカーテンA1を形成することができる。エアカーテンA1は、排気ダクト74に設けられた吸入口74aの開口位置に対して熱処理室から漏出する気体の流れ方向(矢印X方向)の下流側にずれた位置に形成される。
上記したように、熱処理装置1は、7つの換装部6を有し、各換装部6毎にエアノズル75が設けられている。各エアノズル75は、図6に示すような空気系統68を介して空気を供給可能な構成とされている。空気系統68は、清浄な空気を図示しない供給源から各エアノズル75に供給するためのものである。
空気系統68は、図6に示すように、空気の供給源に繋がる主流路88を有する。主流路88には、手動で開閉可能な元弁90と、流量調整用の電磁弁91と、圧力調整弁92とが設けられている。主流路88は、圧力調整弁92に対して空気の流れ方向下流側において、7系統の分岐流路89(以下、それぞれを必要に応じて分岐流路89a〜89gと称す)に分岐されている。
分岐流路89a〜89gは、それぞれ上下方向に並べて設けられている7つの換装部6に対応している。分岐流路89a〜89gは、それぞれ実質的に同一の構成とされている。さらに具体的に説明すると、分岐流路89a〜89gは、中途に空気の流量を調整するための流量調整手段として、流量調整弁93,94と、電磁弁95とが設けられた構成とされている。また、分岐流路89aについては、流量調整弁93,94や電磁弁95よりも空気の流れ方向上流側の位置にデジタルフロースイッチ等によって構成される流量検知装置100が設けられた構成となっている。分岐流路89a〜89gは、流量調整弁93,94および電磁弁95を調整することにより空気の流量を調整可能な構成とされている。
流量調整弁93と電磁弁95は、空気の流れ方向に直列に配されている。また、流量調整弁94は、分岐流路89aに接続された迂回路96に設けられており、電磁弁95と並列の関係にある。すなわち、分岐流路89aは、流量調整弁94および電磁弁95よりも下流側に流れる空気の流量を、電磁弁95の開閉によって調整可能であると共に、流量調整弁94を開度調整することにより流量を微調整可能な構成とされている。
分岐流路89a〜89gにおいて、流量調整弁94および電磁弁95よりも空気の流れ方向下流側には、空気中に含まれている不純物を補足するためのフィルター97が設けられている。分岐流路89a〜89gは、フィルター97よりも下流側の部位に配されたヒーター98(気体加熱手段)によって空気を加熱可能な構成とされている。すなわち、本実施形態の熱処理装置1では、ヒーター98が空気系統68を構成する主流路88と分岐流路89a〜89gとの分岐部分Tよりも空気の流れ方向下流側に配されている。また、流量調整手段として機能する流量調整弁93,94および電磁弁95は、それぞれヒーター98よりも空気の流れ方向上流側に配置されている。
続いて、本実施形態の熱処理装置1の動作について、図面を参照しながら詳細に説明する。熱処理装置1は、上下方向に並べて設けられた7つの換装部6(以下、必要に応じて換装部6a〜6g)のシャッター10を所定の順番で開いていき、シャッター10が開いた換装部6を介して板体Wを熱処理室12内に配された載置棚70に対して抜き差しする、いわゆるタクト方式を採用したものである。板体Wの抜き差しに際して、載置棚70は、図示しない昇降装置によって熱処理室12内で昇降し、板体Wを抜き差しすべき載置段71と、シャッター10との位置合わせがなされる。
本実施形態の熱処理装置1は、板体Wの抜き差しに際して、シャッター10が開く換装部6a〜6gに対応して設けられたエアノズル75(以下、必要に応じてエアノズル75a〜75gと称す)から加熱された空気を吹き出してエアカーテンA1を形成し、熱処理室12の内側から外側に向かって熱処理室12内に存在する気体や昇華物が漏出するのを防止する。
さらに具体的に説明すると、エアノズル75a〜75gは、図7のタイムチャートに示す通り、換装部6a〜6gのシャッター10が開いている期間(換装期間C)と、換装期間Cの開始のタイミングから所定の期間だけ遡った期間(準備期間P)と、換装期間Cの終了のタイミングから所定の期間(延長期間D)の3つの期間において空気の吹き出し量を所定量まで増加させ、エアカーテンA1を形成している。
さらに詳細に説明すると、エアノズル75a〜75gは、上記した換装期間C、準備期間Pおよび延長期間Dを除く期間において約10.0[リットル/分]程度の流量で空気を噴出している。この際も、ヒーター98は作動している。
一方、図7に示すように、換装期間Cになると、エアノズル75a〜75gから出る加熱された空気の吹き出し量は、所定量αに調整される。本実施形態では、エアノズル75a〜75gから約3.0×102[リットル/分]程度の流量で清浄な空気が加熱された状態で噴出される構成とされている。また、エアノズル75a〜75gから噴出される空気の動圧(本実施形態では約5.0[Pa])は、熱処理室12内を流れる空気や生成ガスの静圧よりも高い。
また、換装期間Cに前後する準備期間Pや延長期間Dになると、エアノズル75a〜75gから出る空気の吹き出し量は換装期間Cの約1/2(α/2)とされる。本実施形態では、準備期間Pや延長期間Dに、エアノズル75a〜75gから約1.5×102[リットル/分]程度の流量で清浄な空気が加熱された状態で噴出される構成とされている。
換装期間Cの前後に設けられている準備期間Pおよび延長期間Dの長さは、換装期間Cの長さβの約1/4(β/4)とされている。すなわち、熱処理装置1では、各換装部6のシャッター10が開く換装期間Cの前後に設けられ、換装期間Cよりも時間的に短い準備期間Pおよび延長時間Dにおいて、エアノズル75a〜75gから加熱された空気が吹き出される。
上記したように、熱処理装置1では、シャッター10が開く換装部6a〜6gが順次切り替わっていく。そのため、図7に示すように、シャッター10が開く換装部6a〜6gの切り替えに応じて、加熱された空気を吹き出すエアノズル75についても、エアノズル75a→エアノズル75b→・・・→エアノズル75gの順で切り替わっていく。
また、エアノズル75a〜75gから吹き出される空気は、図5に矢印Yで示すように、排気ダクト74の下方から、排気ダクト74に向けて吹き出される。すなわち、エアノズル75a〜75gから空気が吹き出されると、シャッター10よりも熱処理室12から漏出する気体の流れ方向Xの下流側に、下方から上方に向かう気流が発生し、エアカーテンA1が形成される。また、エアカーテンA1は、主として排気ダクト74の吸入口74aが形成された位置よりも、気体の流れ方向Xの下流側に形成される。そのため、シャッター10が開くことによって開口40から漏出する気体は、図5に示すように吸入口74aにスムーズに吸引される。
本実施形態の熱処理装置1では、板体Wの出し入れの際にエアノズル75から加熱空気が吹き出され、これによって形成されるエアカーテンA1(気流)により、熱処理室12の内側から外側に向かう生成ガスを含む気体の流れが遮断される。また、熱処理装置1では、エアカーテンA1によって熱処理室12からの漏出が阻まれた気体を、ダクト17や排気ダクト74に回収することができる。そのため、熱処理装置1は、熱処理室12内における板体Wの加熱に伴って発生する気体(生成ガス)や、この気体が冷却されることにより発生するいわゆる昇華物の漏出を防止することができる。
また、本実施形態の熱処理装置1では、板体Wの出し入れの際(換装期間C)と、これに前後する準備期間Pや延長期間Dにおいて、ヒーター98が作動し、エアノズル75から加熱された空気が吹き出される。また、この際吹き出される空気は、熱処理室12内の雰囲気温度程度まで加熱されたものであり、昇華物が発生する固化温度以上に加熱されている。そのため、熱処理装置1では、板体Wの出し入れに伴って熱処理室12から出てくる生成ガスが冷却されて昇華物となるのを防止でき、生成ガスの状態でダクト17や排気ダクト74に回収することができる。従って、熱処理装置1では、熱処理室12から出る気体を回収する際に、エアノズル75やダクト17、排気ダクト74等に昇華物が付着するのを防止できる。
ここで、ヒーター98により空気を加熱する構成とする場合、ヒーター98の加熱能力等によっては、ヒーター98を作動させたからといって直ちに所定の温度まで加熱された空気をエアノズル75に供給できない可能性がある。かかる知見に基づき、本実施形態の熱処理装置1では、換装期間Cに先だって、準備期間Pからヒーター98を作動させて空気を加熱する構成とされている。そのため、熱処理装置1では、換装期間Cの開始のタイミングから、所定の温度に加熱された空気を吹き出し、昇華物の発生や漏洩を抑制することができる。
また、上記実施形態では、換装期間Cが終わってからしばらくの間(延長期間D)、エアノズル75から加熱された空気を吹き出す構成とされている。そのため、上記した構成によれば、換装期間Cの完了後、シャッター10の外側や内側に残留している生成ガスを含む気体をダクト17や排気ダクト74に誘導して回収することができる。
なお、上記実施形態では、換装期間Cだけでなく、準備期間Pや延長期間Dをはじめとする全期間において空気を各エアノズル75に供給したり、ヒーター98を作動させる構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば前記期間C,P,Dを除く期間においてエアノズル75から空気を吹き出すのを停止したり、ヒーター98による空気の加熱を停止したりしてもよい。また、準備期間Pおよび延長期間Dのいずれか一方又は双方の期間において加熱された空気を排出しない構成としたり、ヒーター98を作動させず非加熱状態の空気を排出する構成としてもよい。
ここで、上記したように、準備期間Pは、主として換装期間Cの開始直後から所定の温度に加熱された空気を排出可能なようにヒーター98を予め作動させる期間である。また、延長期間Dは、換装期間Cの終了後、シャッター10の近辺に残存している生成ガスを含む気体を回収することを主目的とする期間である。そのため、準備期間Pや延長期間Dの長さや、これらの期間P,Dにおいて吹き出される加熱空気の量は、これらの目的を達成可能な程度で十分である。
そこで、かかる知見に基づき、本実施形態では、準備期間Pや延長期間Dの期間の長さを換装期間Cに対して短くしている。また、上記した実施形態では、準備期間Pや延長期間Dにおいてエアノズル75から単位時間当たりに吹き出される空気の吹き出し量が、換装期間Cにおいてエアノズル75から単位時間当たりに吹き出される気体の吹き出し量よりも少ない。そのため、熱処理装置1は、準備期間Pや延長期間Dにおいて、空気の吹き出しに要するエネルギー消費が最小限で済む。
上記したように、熱処理装置1は、換装部6を複数有し、これに対応して各換装部6にエアノズル75を設けた構成とされている。そして、エアノズル75に空気を供給する空気系統68は、空気の供給源に繋がる主流路88が中途で7系統の分岐流路89に分岐され、この分岐流路89を介してエアノズル75に空気を供給可能な構成とされている。空気を加熱するためのヒーター98は、各分岐流路89に設けられており、各分岐流路89毎に独立的に動作する構成とされている。分岐流路89は、主流路88よりも流量が少ないため、配管径についても主流路88より小さい。そのため、主流路88にヒーター98を設け、これにより加熱された空気を各分岐流路89に分配する構成とする場合に比べて、ヒーター98による空気の加熱効率が高い。
また、上記したように、空気系統68は、流量調整手段として機能する流量調整弁93,94や電磁弁95がヒーター98よりも空気の流れ方向上流側に配置されている。そのため、熱処理装置1では、流量調整弁93,94や電磁弁95に加熱された空気が流れない。従って、上記した構成によれば、流量調整弁93,94や電磁弁95は、熱の影響による経年劣化が起こりにくい。また、上記した構成によれば、流量調整弁93等として耐熱性の高い高価なものを採用する必要がなく、その分だけ熱処理装置1の製造コストを低減させることができる。
なお、流量調整弁93,94や電磁弁95の経年劣化等を考慮すれば、空気系統68は、上記したような構成とすることが望ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばヒーター98を流量調整弁93,94や電磁弁95よりも空気の流れ方向上流側に配置した構成としたり、主流路88にヒーター98を配置した構成としてもよい。また、上記した空気系統68のように、分岐流路89がさらに内側分岐流路99aと外側分岐流路99bとに分岐された構成とする場合は、この内側分岐流路99aや外側分岐流路99bにヒーター98を設けた構成としてもよい。
熱処理装置1では、板体Wの表面9bが膜状体9cによって被覆されており、表面9b側が上方を向く姿勢で熱処理室12に対して出し入れされる構成とされている。そのため、熱処理装置1において熱処理(焼成)を行うと、板体Wの表面9b側で生成ガスが発生し、偏在することとなる。かかる現象を鑑み、本実施形態の熱処理装置1では、エアノズル75は、熱処理室12に出し入れされる板体Wの裏面9d側の方向から表面9b側の方向に向けて気流を発生させる構成とされている。そのため、本実施形態の熱処理装置1では、生成ガスをスムーズにダクト17や排気ダクト74に誘導することができ、生成ガスや昇華物が漏洩したり、昇華物が付着するのを防止できる。
熱処理装置1は、上記したようにダクト17に連通孔53a,53bを設けた構成とすることにより、熱処理室12から漏出する生成ガスを含む気体を効率よく回収できるが、本発明はこれに限定されるものではなく、連通孔53a,53bを設けない構成としてもよい。
上記実施形態では、換装部6の最下流側に位置するシャッター10の外側に隣接する位置に排気ダクト74とエアノズル75とを設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばエアノズル75を設ける代わりに、シャッター10の内側に隣接する位置にエアノズル75と同様に空気を吹き出し可能なものを設けた構成とすることも可能である。
さらに具体的に説明すると、熱処理装置1は、例えば図8や図9、図10に示すように、シャッター10の内側、すなわち換装部6の中途であって、各換装部6の段部54の近傍にエアノズル55(気流発生手段)を設けた構成としてもよい。
ここで、エアノズル55は、上記実施形態で示したエアノズル75と同様に空気系統68(気体供給系統)を介して供給された空気を吹き出すために設けられたものである。すなわち、エアノズル55は、換装部6と熱処理室12の境界部分、あるいは、これよりも熱処理室から漏出する気体の流れ方向(図9において矢印Xで示す方向)の下流側に空気を吹き出し、いわゆるエアカーテンを形成可能なように設置される。エアノズル55は、図9に示すように、連通孔53a,53bよりも熱処理室から漏出する気体の流れ方向下流側にずれた位置に設けることが望ましい。
このようにエアノズル55(以下、必要に応じてエアノズル55a〜55gと称す)を設置した場合、エアノズル55a〜55gから吹き出される空気は、図9に矢印Zで示すように、隔壁47b側から隔壁47a側、すなわち下方側から上方側に向けて吹き出され、エアカーテンA2(気流)を形成する。図9に示すように、エアノズル55の空気の吹き出し方向Zは、熱処理室12から漏出する気体の流れ方向Xと交差する。すなわち、エアノズル55は、図9にハッチングで示すように、熱処理室12から熱処理装置1の外側に向けて流れる気体の流れを遮断する方向に空気を吹き出してエアカーテンA2を形成することができる。
上記したように、エアカーテンA2は、主として隔壁47a,47bに設けられた連通孔53a,53bよりも気体の流れ方向Xの下流側に形成される。そのため、上記実施形態と同様に、換装期間Cや準備期間P、延長期間D等の期間においてエアノズル55から空気を吹き出しエアカーテンA2を形成することにより、開口50を介して熱処理室12から漏れ出てくる気体を隔壁47a,47b側に誘導することができる。
上記したように、エアノズル75を設ける代わりにエアノズル55を設ける場合についても、熱処理室12から漏出する生成ガスを含む気体を効率よく回収すべく、排気ダクト74を設けた構成とすることが望ましい。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、排気ダクト74を設けない構成としてもよい。
なお、上記したようにエアノズル55を設ける場合についても、換装期間Cだけでなく、準備期間Pや延長期間Dをはじめとする全期間において空気を各エアノズル55に供給したり、ヒーター98を作動させる構成としてもよい。また、上記したような構成とした場合についても、前記期間C,P,Dを除く期間においてエアノズル55から空気を吹き出すのを停止したり、ヒーター98による空気の加熱を停止したりしてもよい。また、準備期間Pおよび延長期間Dのいずれか一方又は双方の期間において加熱された空気を排出しない構成としたり、ヒーター98を作動させず非加熱状態の空気を排出する構成としてもよい。
また、熱処理装置1は、上記したようにエアノズル55あるいはエアノズル75のいずれか一方を設けた構成としてもよいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図11や図12に示すように、エアノズル55およびエアノズル75の双方を設けた構成としてもよい。かかる構成とした場合、板体Wの出し入れを行う換装期間Cや、準備期間P、延長期間D等においてエアカーテンA1,A2の双方を形成することができ、板体Wの出し入れに伴う生成ガスや昇華物の漏洩や、昇華物の発生を抑制することができる。
上記したように、エアノズル55,75を設ける構成とする場合、空気系統68は、分岐部分Tにおいてエアノズル55,75の数だけ分岐した構成としてもよい。すなわち、上記した実施形態のようにエアノズル55a〜55g,75a〜75gを設ける場合は、分岐部分Tにおいて14系統の分岐流路に分岐する構成としてもよい。また、空気の吹き出し量や、空気の加熱温度をエアノズル55a〜55gとエアノズル75a〜75gとで変化させなければならない特段の事情がない限り、空気系統68は、図13に示すように、各分岐流路89a〜89gを、ヒーター98に対して空気の流れ方向下流側においてエアノズル55a〜55gに繋がる内側分岐流路99aと外側分岐流路99bとに分岐した構成としてもよい。かかる構成とすれば、エアノズル55a〜55gとエアノズル75a〜75gとを併存させた構成とした場合についても、空気系統68の構成を簡略なものとすることができる。
上記実施形態では、ヒーター98によって各エアノズル55,75に供給される空気が加熱されるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば空気系統68を構成する主流路88や分岐流路89等の配管の一部又は全部を熱処理室12の内部に引き回し、当該部位で熱交換加熱する構成としてもよい。かかる構成とした場合は、ヒーター98の消費エネルギーを最小限に抑制したり、ヒーター98を設けない構成として、熱処理装置1の装置構成を簡略化することができる。
上記実施形態では、換装期間Cや準備期間P、延長期間D以外の期間についても各エアノズル55,75から空気が吹き出される構成であったが、前記した各期間C,P,D以外において各エアノズル55,75から空気を噴出しない構成としてもよい。
上記した熱処理装置1は、載置棚70が熱処理室12内において上下動可能な構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、熱処理装置1は、載置棚70が熱処理室12内において上下動しない構成であってもよい。
本発明の一実施形態である熱処理装置の内部構造を示す平面図である。 (a)は板体を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(b)のB部拡大図である。 図1に示す熱処理装置において採用されている載置棚と板体との関係を示す説明図である。 図1に示す熱処理装置の要部を拡大した断面図である。 図4のC部拡大図である。 図1に示す熱処理装置が備える空気系統を示す配管系統図である。 図1に示す熱処理装置が備えるエアノズルにおける空気の吹き出し量および吹き出しのタイミングを示すタイミングチャートである。 図1に示す熱処理装置の変形実施形態の要部を拡大した断面図である。 図8のC部拡大図である。 図6に示す熱処理装置が備える換装部を熱処理室側から観察した状態を示す断面斜視図である。 図1に示す熱処理装置の別の変形実施形態の要部を拡大した断面図である。 図11のC部拡大図である。 図11に示す熱処理装置が備える空気系統を示す配管系統図である。
1 熱処理装置
6 換装部
9a 基板
9b 表面(被覆面)
9c 膜状体
9d 裏面
10 シャッター
12 熱処理室
14 熱風供給手段(熱源)
17 ダクト(気体吸引手段)
40,50 開口
55,75 エアノズル(気流発生手段)
68 空気系統(気体供給系統)
74 排気ダクト(気体吸引手段)
89 分岐流路
93,94 流量調整弁(流量調整手段)
95 電磁弁
98 ヒーター(気体加熱手段)
W 板体(被加熱物)
C 換装期間
P 準備期間
D 延長期間

Claims (8)

  1. 加熱することによって生成ガスを発生する被加熱物を加熱する熱処理装置であって、
    前記生成ガスは、所定の固化温度で固化するものである熱処理装置において、
    被加熱物が配される熱処理室と、当該熱処理室の室温を上昇させる熱源と、前記熱処理室に被加熱物を出し入れするための換装部とを有し、
    当該換装部と熱処理室との境界部分、あるいは、当該境界部分よりも熱処理室の外側の位置に配され、熱処理室の内側から外側に向かう気体の流れを遮る気流を発生可能な気流発生手段と、
    当該気流発生手段により発生する気流の下流側に配され、気体を吸引する気体吸引手段と、を備えており、
    前記気流発生手段は、被加熱物の出し入れを行う換装期間に前記固化温度以上に加熱された気体を吹き出すものであることを特徴とする熱処理装置。
  2. 気流発生手段が複数設けられており、
    気流発生手段に気体を供給する気体供給系統を有し、
    気体供給系統の中途には、気体供給系統を流れる気体を加熱するための気体加熱手段と、気体の流量を調整するための流量調整手段とが設けられており、
    気体供給系統が、気流発生手段および気体加熱手段よりも気体の流れ方向上流側において複数の分岐流路に分岐されており、当該分岐流路に対して気体の流れ方向下流側に気流発生手段が接続されており、流量調整手段が前記気体加熱手段よりも気体の流れ方向上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 被加熱物の一面が、加熱されることにより生成ガスを発生する膜状体によって被覆された被覆面であり、当該被覆面が所定の方向を向くように熱処理室内に配されるものであり、
    前記気流発生手段は、熱処理室に出し入れされる被加熱物の被覆面の裏面側の方向から被覆面側の方向に向けて気流を発生するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱処理装置。
  4. 当該換装期間が開始されるタイミングから所定期間だけ遡る準備期間において、前記気流発生手段は気体を吹き出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱処理装置。
  5. 当該換装期間が終了するタイミングから所定期間にわたる延長期間において、前記気流発生手段は加熱された気体を吹き出すものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱処理装置。
  6. 当該換装期間が開始されるタイミングから所定期間だけ遡る準備期間及び/又は換装期間が終了するタイミングから所定期間にわたる延長期間とを想定した場合に、
    前記換装期間と、前記準備期間及び/又は延長期間とにおいて、前記気流発生手段は加熱された気体を吹き出すものであり、
    準備期間及び/又は延長期間が、前記換装期間よりも短いことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱処理装置。
  7. 当該換装期間が開始されるタイミングから所定期間だけ遡る準備期間及び/又は換装期間が終了するタイミングから所定期間にわたる延長期間とを想定した場合に、
    前記換装期間と、前記準備期間及び/又は延長期間とにおいて、前記気流発生手段は加熱された気体を吹き出すものであり、
    準備期間及び/又は延長期間において、気流発生手段が単位時間当たりに吹き出す気体の吹き出し量が、前記換装期間において気流発生手段が単位時間当たりに吹き出す気体の吹き出し量よりも少ないことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱処理装置。
  8. 前記気流発生手段は気体の吹き出し量を所定量に調整可能であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の熱処理装置。
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