JP2000018832A - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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JP2000018832A
JP2000018832A JP10184928A JP18492898A JP2000018832A JP 2000018832 A JP2000018832 A JP 2000018832A JP 10184928 A JP10184928 A JP 10184928A JP 18492898 A JP18492898 A JP 18492898A JP 2000018832 A JP2000018832 A JP 2000018832A
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Japan
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heat treatment
workpiece
furnace
opening
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JP10184928A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nagashima
靖 長嶋
Oudo Fujita
翁堂 藤田
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JTEKT Thermo Systems Corp
Original Assignee
Koyo Thermo Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率の優れた小型かつ安価な熱処理装置を
提供する。 【解決手段】 炉1内の熱処理室Rと炉1外とを連通す
る開口4が炉壁1aに形成され、熱処理室Rに複数の被
処理物Pを上下に間隔をおいて支持する複数の被処理物
載置位置を有する被処理物支持台3が設けられ、被処理
物Pを炉1内に搬入出する搬入出手段2が設けられてい
る熱処理装置である。炉壁1aの開口4幅が、被処理物
Pの幅より広く、炉壁1aの開口4の上縁が、支持台3
の最も上の被処理物載置位置より上方に、開口4の下縁
が、支持台3の最も下の被処理物載置位置より下方にそ
れぞれ位置するようにする。炉壁1aの開口4を閉鎖す
る開口閉鎖部材5を炉外に上下動自在に設け、閉鎖部材
5に、被処理物搬入出口16aを形成し、搬出入口16
aを開閉する戸15を炉1外に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス基板などの
被処理物を加熱する熱処理装置に関する。詳しくは板状
のガラス基板を水平な状態において加熱する熱処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種熱処理装置として例えば、
特開平6−317514号公報に記載のものがある。こ
の熱処理装置は、炉内に熱処理室が設けられており、熱
処理室内に、複数の板状被処理物を上下に間隔をおいて
水平状態で支持する複数の被処理物載置位置を有する被
処理物支持台が上下動自在に設けられ、炉壁に1つの被
処理物が通りうる被処理物搬入口および被処理物搬出口
が対向状に形成され、炉外に、被処理物搬入口から炉内
に被処理物を搬入する搬入ロボットと被処理物搬出口か
ら炉内の被処理物を搬出する搬出ロボットとが設けられ
ているものである。
【0003】この熱処理装置における熱処理の手順は以
下の通りである。熱処理室内が所定の温度に保たれかつ
被処理物支持台が最も下方に位置した状態で、処理前の
被処理物が搬入口から熱処理室に搬入されて支持台の最
も上の載置位置に載置される。被処理物が載置される
と、支持台は上から2番目の載置位置が搬入出口に臨む
位置まで上昇して停止する。この後、上から2番目の載
置位置に次の被処理物が載置される。この手順が順次繰
り返され、支持台は最も上方に位置するとともに支持台
に所定の枚数の被処理物が載置される。
【0004】次に、支持台が下降して最も下方に位置す
ると支持台の最も上の載置位置にある処理後の被処理物
が搬出口から取り出されるとともに、最も上の載置位置
に再び処理前の被処理物が載置される。被処理物が載置
されると支持台は上昇して停止する。この後、支持台の
搬入口に臨んだ上から2番目の載置位置にある被処理物
が搬出口から取り出されるとともに、上から2番目の載
置位置に再び処理前の被処理物が載置される。この手順
が繰り返され、所望の枚数の被処理物が熱処理される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の熱処理装置
においては、熱処理室内において支持台が最も下に位置
したさいに最も上の載置位置が搬入出口に臨み、支持台
が最も上に位置したさいに最も下の載置位置が搬入出口
に臨むように支持台が上下動しうるようにするため、熱
処理室の高さを高くする必要があり、熱処理装置の熱効
率が悪くなるとともに熱処理装置が大型かつ高価になる
という問題がある。
【0006】ところで、上記熱処理装置は、通常クリー
ンルームに設置されるものであり、上記熱処理装置の場
合、これを収納するためにクリーンルームの高さを高く
する必要があり、装置が大型化するとクリーンルームの
設置費用が高くなるという問題もある。
【0007】本発明の目的は、上記課題を解決した、熱
効率の優れた小型かつ安価な熱処理装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題を解決するために、本発明の熱処理装置は、炉内に熱
処理室が設けられており、炉壁に熱処理室と炉外とを連
通する開口が形成され、熱処理室内に複数の被処理物を
上下に間隔をおいて支持する複数の被処理物載置位置を
有する被処理物支持台が設けられ、被処理物を炉内に搬
入出する搬入出手段が炉外に設けられている熱処理装置
において、炉壁の開口幅が、被処理物の幅より広く、炉
壁の開口の上縁が、支持台の最も上の被処理物載置位置
より上方に、炉壁の開口の下縁が、支持台の最も下の被
処理物載置位置より下方にそれぞれ位置するようになさ
れ、炉壁の開口を閉鎖する開口閉鎖部材が炉外に上下動
自在に設けられ、開口閉鎖部材に、被処理物搬入出口が
形成され、被処理物搬出入口を開閉する戸が炉外に設け
られているものである。
【0009】この熱処理装置においては、支持台が上下
動することがなく、閉鎖部材が上下動することにより搬
入出すべき載置位置に対応した位置に搬入出口が移動
し、この後、戸が移動して搬入出口が開放され、被処理
物が搬入出されるので熱処理装置の高さを小さくして小
型化することができるとともに安価にできる。また、熱
処理室の高さが低いので、熱効率においても優れてい
る。
【0010】その上、搬入出口は、被処理物の搬入時お
よび搬出時以外は戸により閉鎖されるようにすれば、さ
らに優れた熱効率を得ることができる。
【0011】この熱処理装置において、被処理物搬入出
口の開口高さを、上下に隣り合う2枚の被処理物を操作
しうる高さ、すなわち、例えば上の載置位置に被処理物
を載置し、下の載置位置にある被処理物を取り出しうる
高さにするとよい。
【0012】開閉部材の一度の停止により、被処理物を
載置し、被処理物を取り出すことができれば開閉部材の
停止回数を減らすことができ、被処理物の搬入出に要す
る時間を短くすることができるからである。
【0013】特に、開口閉鎖部材が、上下に隣り合う載
置位置の間隔の2倍づつ動くようにするとよい。閉鎖部
材の停止位置を検出するためのフォトマイクロスイッチ
やリミットスイッチの設置個数を減らすことができ、熱
処理装置を安価に構成することができるからである。
【0014】上記熱処理装置において開口閉鎖部材が、
炉壁に接触しないようすることが好ましい。閉鎖部材の
上下動により粉塵が発生することがなく熱処理室内の清
浄度レベルを高く保つことができるからである。
【0015】炉壁の開口周縁部に前方突出状シール部材
を設けると、炉壁と閉鎖部材との接触を確実に防ぐこと
ができる。
【0016】搬入出手段が、アームと、これの先端に固
定された被処理物持上部とを備え、被処理物搬入出時に
少なくともアーム先端が炉壁の開口より炉内側に位置す
るようにすれば、被処理物持上部の長さを短くすること
ができ、搬入出手段を安価に構成することができる。ま
た、持上部の長さが短いと持上部の回転半径が小さくな
り、搬入出手段を炉の近くに設けることができ、熱処理
装置の前後長が短くなるため、熱処理装置の設置面積を
小さくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して本発
明の1実施形態について説明する。なお、以下の説明に
おいて前後左右は、図2を基準とし、図2の左を前、右
を後、下を左、上を右というものとする。
【0018】熱処理装置は、内部に熱処理室(R) が設け
られている炉(1) と、炉(1) の前方に配されて炉(1) 内
に被処理物(P) を搬入出する搬入出ロボット(2) と、熱
処理室(R) 内において複数の板状被処理物(P) が上下に
間隔をおいて水平状態で載置される複数の被処理物載置
位置を有する被処理物支持台(3) と、処理すべき被処理
物(P) の数、支持台(3) の被処理物載置位置の数および
支持台(3) における被処理物(P) を載置すべき位置と順
番を記憶する記憶装置と、制御装置とを備え、炉(1) の
前壁(1a)に熱処理室(R) と炉(1) 外とを連通する開口
(4) が形成されているものである。なお、熱処理装置の
前方には処理前の複数の被処理物(P) を上下に間隔をお
いて支持している処理前被処理物収納カセット(C) が配
され、図示は省略したが熱処理装置の後方には処理後の
被処理物(P) を収納する処理後被処理物収納カセットが
配されている。
【0019】なお、記憶装置および制御装置の詳細な図
示は省略したが、制御装置は、記憶装置に記憶された各
種データにより図6に示したように、搬入出ロボット
(2) や後に述べる閉鎖部材(5) および戸(15)の動作を制
御するものである。
【0020】炉(1) はベース(B) 上に載置されている。
また、熱処理室(R) 内の上部にはこれを上下に分割する
水平板(20)が設けられており、水平板(20)より上方が気
体循環路となされている。図示は省略したが水平板(20)
の左右端部において下方に突出した管路の下端に左右方
向内方を向いた気体吹出口および気体吸入口が形成さ
れ、気体吸入口から空気が気体循環路に吸い込まれ、気
体循環路中に設けられた図示しない加熱装置とフィルタ
により所定の温度に加熱かつ清浄化された空気が気体吹
出口から水平方向に吹き出され、熱処理室(R) 内におけ
る水平板(20)より下方が所定の温度に加熱されるように
なされている。
【0021】搬入出ロボット(2) は、被処理物(P) を持
ち上げるフォーク(2a)と、フォーク(2a)を水平方向に移
動させる第1および第2アーム(2b)(2c)と、両アーム(2
b)(2c)を駆動する図示しない駆動装置とを備えたもので
ある。また、ロボット(2) は、図示しない駆動装置によ
り上下に移動させられるようになっている。この搬入出
ロボット(2) は公知のものであり詳細な説明は省略す
る。
【0022】被処理物支持台(3) は、平面から見て方形
の4隅に位置するように配された4本の支柱(3a)と、4
本の支柱(3a)のうちの後に位置する2本の支柱(3a)より
後にかつ後2本の支柱(3a)の左右間隔より狭い間隔をお
いて配された2本の支柱(3b)とを備えている。先に述べ
た4本の支柱(3a)にはそれぞれ左右方向内方に突出し
た、後に述べた2本の支柱(3b)には、前方に突出した支
持爪(3c)がそれぞれ上下に等間隔をおいて固定され、こ
の支持爪(3c)に被処理物(P) が載置されるようになされ
ている。なお、支柱の数および配置位置は被処理物(P)
の大きさおよび載置したさいのひずみ量などに基づいて
定められるものであり、上記の数および配置位置に限ら
れない。この支持台(3) は最大16枚の被処理物(P) を
載置しうるものであり、以下の説明において被処理物
(P) の載置位置を下から順に第1載置位置、第2載置位
置とよび、1番上を第16載置位置とよぶ。また、支持
台(3)に載置される被処理物(P) の枚数は16枚に限定
されるものではない。
【0023】開口(4) の左右方向の幅は、被処理物(P)
の幅より広くかつ開口(4) の上縁が、第16載置位置、
すなわち支持台(3) に載置された最も上の被処理物(P)
より上方に、開口(4) の下縁が、第1載置位置、すなわ
ち支持台(3) に載置された最も下の被処理物(P) より下
方に位置するようになされている。
【0024】炉(1) の前方には、開口(4) を閉鎖する垂
直板状開口閉鎖部材(5) が、炉(1)に直接接触しないよ
うにかつ上下動自在に設けられている。閉鎖部材(5) は
最も下に位置した状態においても、最も上に位置した状
態においても開口(4) の全部を閉鎖しうる高さを有して
いる。開口(4) 縁と閉鎖部材(5) との間には例えばポリ
テトラフルオロエチレン製の短角筒状シール(18)が配さ
れている。シール(18)と閉鎖部材(5) との間には間隔が
あけられている。
【0025】閉鎖部材(5) は、次に述べるようにして上
下動自在に設けられている。図3に示したように、閉鎖
部材(5) の左下縁部には、ボールナット(6) が固着され
ている。このボールナット(6) は、上端部において炉
(1) の前壁(1a)に固定された軸受装置(21)に支持されか
つ下端部においてベース(B) に固定された軸受装置(21)
に支持された回転はするが上下には移動しないボールね
じ軸(7) に、図示しないボールを介してねじ嵌められて
いる。ボールねじ軸(7) は、ボールナット(6) を貫通
し、下端がベルト伝動装置(8) を介して適当な回転駆動
装置(本実施形態においてはモータ)(9) に連結され、
回転駆動装置(9) によりボールねじ軸(7) が回転させら
れ、この回転によりボールナット(6) を介して閉鎖部材
(5) が上下に移動するようになされている。
【0026】閉鎖部材(5) には、断面方形状の開口が形
成され、この開口縁に枠部材(16)が炉(1) 内側に突出す
るように固定されている。枠部材(16)には前後方向に伸
びる貫通孔が形成され、この貫通孔が、被処理物搬入出
口(16a) となされている。搬入出口(16a) の左右方向幅
は、被処理物(P) の幅より大きくなされている。搬入出
口(16a) の開口高さは、フォーク(2a)が熱処理室(R) 内
に位置したさいに支持台(3) において上下に隣り合う2
枚の被処理物(P) を操作しうる、すなわち例えば上の載
置位置に被処理物(P) を載置し、下の載置位置にある被
処理物(P) を取り出しうる高さである。なお、搬入出口
(16a) の中央部の高さが他部に比し高いのは、この部分
をフォーク(2a)に比し厚い第1アーム(2b)が通るまたは
この部分に位置するためである。枠部材(16)は、搬入出
口(16a) が開放しているさいに炉(1) 内外の通気抵抗を
増やして炉(1) 内外の空気の流通を押さえる役目および
炉(1) 内の高温空気に第1アーム(2b)が触れるのを防ぐ
役目もある。
【0027】上記のように、熱処理室(R) 内にロボット
(2) のフォーク(2a)が入り、第1アーム(2b)先端部が開
口(4) 内に位置するので、フォーク(2a)の長さを短くす
ることができ、フォーク(2a)の軽量化が可能になり、こ
れを駆動する駆動装置の負荷が小さくなりかつフォーク
(2a)と第1アーム(2b)との連結部の剛性を低くすること
ができ、ロボット(2) が安くなる。また、フォーク(2a)
の長さが短いとフォーク(2a)の回転半径が小さくなり、
ロボット(2) を炉(1) の近くに設けることができ、熱処
理装置の前後長が短くなるため、熱処理装置の設置面積
を小さくすることができる。
【0028】閉鎖部材(5) の左側上下端部に左方に突出
した板状部材(11)が、右側上下端部に右方に突出した板
状部材(12)がそれぞれ固定され、各板状部材(11)(12)の
先端に、前壁(1a)における閉鎖部材(5) の左右両側に固
定された垂直ガイド(10)に沿って移動するローラ(13)が
それぞれ取り付けられ、閉鎖部材(5) がガイド(10)によ
って案内されて上下に動くようになされている。
【0029】開口(4) の前方には開口(4) を塞ぎうる大
きさの戸(15)が以下に述べるようにして上下に移動自在
に設けられている。
【0030】閉鎖部材(5) の左側下端部に位置する板状
部材(11)は、他の板状部材(11)(12)に比し長く、先端に
上下に伸びるエアシリンダ(14)が固定されており、エア
シリンダ(14)のシリンダロッド上端が戸(15)に固定され
ている。搬入出口(16a) の周縁部には例えばポリテトラ
フルオロエチレン製の前方突出短角筒状シール(19)が固
定されている。シール(19)と戸(15)との間にはわずかな
間隔があけられている。
【0031】戸(15)は閉鎖部材(5) より幅広く、左右両
端部が閉鎖部材(5) より左右方向外方に突出し、この左
右端部に、ガイド(10)に沿って移動するローラ(17)が取
り付けられている。そして、エアシリンダ(14)により戸
(15)が上下動させられ、搬入出口(16a) が開閉されるよ
うになされている。
【0032】このようにして構成された熱処理装置にお
いては、以下のようにして被処理物(P) が炉(1) 内へ搬
入出されて熱処理が行われる。
【0033】支持台(3) に被処理物(P) が全く載置され
ていない状態、すなわち処理が開始される前の状態で
は、閉鎖部材(5) は最も上方に位置して第16および第
15載置位置に対応した位置を取り、戸(15)は搬入出口
(16a) の前にあり、搬入出口(16a) は閉鎖されている。
このとき、熱処理室(R) 内は所定の温度まで熱せられて
いる。
【0034】そして、搬入出ロボット(2) は複数の被処
理物(P) が上下に間隔をおいて積まれた処理前被処理物
収納カセット(C) における1番下に載置された被処理物
(P)をカセット(C) から取り出す。次に、戸(15)が下降
し、搬入出口(16a) が開放され、搬入出ロボット(2)
は、記憶装置に記憶された載置すべき位置および順番に
基づき、支持台(3) における第16載置位置に被処理物
(P) を載置する。これは図7に示すフローチャートのS
1、S2のステップが実行されたことを意味する。な
お、第16載置位置に被処理物(P) が載置されると、必
要に応じて記憶装置に被処理物(P) を第16載置位置に
載置したことおよび最初に第16載置位置に載置したこ
とが記憶されるようにし、クローズループ制御を行うよ
うにしてもよい。
【0035】被処理物(P) を載置した後の、すなわち空
のフォーク(2a)は、炉(1) 外に移動し、すなわちS3の
ステップでNOの判断が下され、S7のステップ終了
後、すなわち一時待機した後、再び前記カセットから1
番下の被処理物(P) 、すなわち先に第16載置位置に載
置された被処理物が載置されていた位置のすぐ上に位置
している被処理物(P) を取り出し、第16載置位置の次
に被処理物(P) を載置すべき位置である第15載置位置
に被処理物(P) を載置する。
【0036】なお、後に詳しく述べるように、第16載
置位置に載置された、すなわち支持台(3) に載置されて
いる被処理物(P) のうち、最も先に載置された被処理物
(P)を搬出するさいに、これの熱処理時間が経過するよ
うにS7のステップで所要時間待つようになされてい
る。また、先の場合と同様に、記憶装置に被処理物(P)
を第15載置位置に載置したことおよび2番目に第15
載置位置に載置したことが記憶されてもよい。この後、
フォーク(2a)は、炉(1) 外に移動し一時待機する。
【0037】一方、2枚の被処理物(P) が支持台(3) に
載置され、フォーク(2a)が炉(1) 外に移動すると、戸(1
5)が上方に移動して搬入出口(16a) が閉鎖される。この
後、閉鎖部材(5) および戸(15)が一体に所定距離下降し
た後に停止する。両部材(5)(15) の下降距離は、次に搬
入出口(16a) が開放されたさいに、搬入出口(16a) から
第14および第13載置位置に被処理物(P) を載置しう
る位置となる距離である。
【0038】そして、戸(15)が下方に移動して搬入出口
(16a) が開放され、第16および第15載置位置に被処
理物(P) を載置したのと同様にして、第14および第1
3載置位置に被処理物(P) が載置される。この手順、す
なわちS1,S2,S3およびS7のステップが随時繰
り返され、第3載置位置まで被処理物(P) が載置され
る。
【0039】第3載置位置に被処理物(P) が載置される
と、戸(15)が上方に移動して搬入出口(16a) が閉鎖され
る。この後、閉鎖部材(5) および戸(15)が、搬入出口(1
6a)が開放されたさいに、第2および第1載置位置に被
処理物(P) を載置しうる位置まで下降して停止する。
【0040】そして、搬入出口(16a) が開放されると、
今までと同様にして第2載置位置に被処理物(P) が載置
される。第2載置位置に被処理物(P) を載置した搬入出
ロボット(2) は、16枚目の被処理物(P) をカセット
(C) から取り出し、第1載置位置に被処理物(P) を載置
する。16枚目の被処理物(P) が載置されると記憶装置
に記憶されている支持台(3) における支持台(3) の載置
位置の数のデータに基づき、フローチャートに示すS3
のステップでYESの判断が下される。S3においてY
ESの判断が下されると、S4およびS5のステップが
実行され、搬入出ロボット(2) は記憶装置に記憶された
被処理物(P) を載置すべき位置および順番に基づき以下
に述べるようにして第16載置位置にある被処理物(P)
を搬出する。
【0041】フォーク(2a)は、いったん炉(1) 外に移動
し、戸(15)は搬入出口(16a) を閉鎖する。この後搬入出
ロボット(2) は、閉鎖部材(5) および戸(15)と同調して
上昇し、第16載置位置および第15載置位置に対応し
た位置で停止し、搬入出口(16a) が開放された後、第1
6載置位置から被処理物(P) を取り出し、図示しない被
処理物冷却場所において被処理物(P) を冷却した後、図
示しない所定の処理後被処理物用カセットの1番下の位
置にこの被処理物(P) を収納する。
【0042】なお、上記のようにフォーク(2a)、閉鎖部
材(5) および戸(15)が同調して最も下の位置から最も上
の位置まで移動する速度は、閉鎖部材(5) および戸(15)
が下降する通常の速度より速い。
【0043】そしてS6のステップにおいてはYESの
判断が下され、処理前被処理物収納カセットから被処理
物(P) を取り出し第16載置位置に被処理物(P) を載置
した後、第15載置位置の被処理物(P) を取り出す。
【0044】搬入出ロボット(2) が第15載置位置の被
処理物(P) を取り出すと、アーム(2a)は炉(1) 外に移動
する。そしてステップS6においてYESの判断が下さ
れ、ステップS7を経た後、以下のようにして第15載
置位置に被処理物(P) が搬入され第14載置位置の被処
理物(P) が搬出される。
【0045】ロボット(2) は、第15載置位置に載置す
べき被処理物(P) をカセット(C) から取り出して、この
被処理物(P) を第15載置位置に載置する。この空のア
ーム(2a)は炉(1) 外に移動する。アーム(2a)が炉(1) に
移動すると開口閉鎖部材(5)と戸(15)は、第16載置位
置および第15載置位置に対応した位置から一体に下降
して第14載置位置および第13載置位置に対応した位
置で停止する。この後、搬入出口(16a) が開放される
と、アーム(2a)は炉(1) 内に入って第14載置位置の被
処理物(P) を搬出する。
【0046】この手順、すなわちS1〜S5のステップ
実行後、S6においてYESの判断が下され、S7のス
テップが実行されるというサイクルが順次繰り返されて
被処理物(P) の熱処理が行われる。
【0047】最後の被処理物(P) 、すなわち記憶装置に
記憶された処理すべき被処理物(P)の数と等しい数の被
処理物(P) が熱処理室(R) 内に搬入されるとS6のステ
ップにおいてNOの判断が下される。そして、S8のス
テップが実行され、搬入出ロボット(2) は、あらたな被
処理物(P) を炉(1) 内に搬入することなく、S8のステ
ップでYESの判断が下される限り熱処理室(R) 内の被
処理物(P) のうち先に搬入されたもの、すなわち処理時
間が経過したものから順に炉(1) 外に搬出する。そして
所定の枚数の被処理物(P) の熱処理が終了するとS8の
ステップにおいてNOの判断が下される。
【0048】搬入出口(16a) は、アーム(2a)が炉(1) 外
に位置しているときは、戸(15)により常に閉鎖されるよ
うにすることが望ましい。
【0049】上記実施形態の熱処理装置のように搬入出
口(16a) の開口高さを支持台(3) における上下に隣り合
う2枚の被処理物(P) を操作しうる高さにすれば、1枚
の被処理物(P) を搬入または搬出するたびに戸(15)およ
び閉鎖部材(5) を動かす必要はなくなるので、被処理物
(P) の搬入出に要する時間を短くすることができる。被
処理物(P) の搬入出に要する時間を短くする必要がない
場合などは、搬入出口(16a) の開口高さを低くし、1枚
の被処理物(P) を搬入出しうる高さにすればさらに熱効
率のよい熱処理装置を得ることができる。
【0050】また、上記実施形態においては、16枚目
の被処理物(P) が炉(1) 内に搬入された後に1枚目の被
処理物(P) が搬出されるようになされているが、例えば
15枚目の被処理物(P) が搬入された後に1枚目の被処
理物(P) が搬出されるようにステップS7の所要時間が
調整されることもある。
【0051】なお、熱処理装置の各部構成は上記実施形
態のものに限定されるものではなく例えば、閉鎖部材と
して、上下に巻き取られうるシャッタ状のものを用いて
もよい。搬入出口(16a) にエアカーテンを形成して、炉
(1) 内外の雰囲気を遮断するようにしてもよい。
【0052】また、上記のようにして被処理物(P) を搬
入出するようにすれば上記実施形態のように1つのフォ
ーク(2a)を有したロボット(2) を1つ設けるのみでよ
く、搬出専用および搬入専用のロボットを対向状に設け
る必要はないので熱処理装置の前後長が短くなる。
【0053】上記搬入出を行う熱処理装置の構成は上記
の実施形態のものには限られない。また、被処理物(P)
を炉(1) 内に搬入出する順番も上記に限るものではな
く、例えば第1載置位置に最初の被処理物(P) を載置
し、次に第2載置位置に被処理物(P) を載置するように
してもよい。
【0054】さらに、戸は上下に移動して搬入出口(16
a) を閉鎖する構成のものには限られず、例えば垂直軸
回りに回転して搬入出口(16a) を閉鎖するものであって
もよい。
【0055】なお、閉鎖部材(5) の停止は、フォトマイ
クロスイッチ、リミットスイッチにより検出された位置
に基づいて行ってもよく、サーボモータにより所定の位
置で停止するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態における熱処理装置の要部
の概略斜視図である。
【図2】同熱処理装置の平面図である。
【図3】同熱処理装置の正面図である。
【図4】図3におけるIV-IV 線に沿う断面図である。
【図5】図4の要部の拡大図である。
【図6】同熱処理装置におけるブロック構成図である。
【図7】同熱処理装置において熱処理が行われるさいの
炉内への被処理物の搬入出の手順を示したフローチャー
トである。
【符号の説明】
(1) 炉 (2) 搬入出手段 (3) 被処理物支持台 (4) 開口 (5) 開口閉鎖部材 (15) 戸 (16a) 被処理物搬入出口 (P) 被処理物 (R) 熱処理室

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内に熱処理室が設けられており、炉壁
    に熱処理室と炉外とを連通する開口が形成され、熱処理
    室内に複数の被処理物を上下に間隔をおいて支持する複
    数の被処理物載置位置を有する被処理物支持台が設けら
    れ、被処理物を炉内に搬入出する搬入出手段が炉外に設
    けられている熱処理装置において、 炉壁の開口幅が、被処理物の幅より広く、炉壁の開口の
    上縁が、支持台の最も上の被処理物載置位置より上方
    に、炉壁の開口の下縁が、支持台の最も下の被処理物載
    置位置より下方にそれぞれ位置するようになされ、 炉壁の開口を閉鎖する開口閉鎖部材が炉外に上下動自在
    に設けられ、 開口閉鎖部材に、被処理物搬入出口が形成され、 被処理物搬出入口を開閉する戸が炉外に設けられてお
    り、 搬入出口が、閉鎖部材の上下動により上下に移動し、被
    処理物の搬入出時に戸が移動して開放するようになされ
    ている熱処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理物搬入出口の開口高さが、上下に
    隣り合う2つの載置位置に対して搬入出操作しうる高さ
    であることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 開口閉鎖部材が、上下に隣り合う載置位
    置の間隔の2倍づつ動くようになされている請求項2記
    載の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 開口閉鎖部材が、炉壁に接触しないよう
    になされていることを特徴とする請求項1〜3のうちい
    ずれか1項に記載の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 炉壁の開口周縁部に前方突出状シール部
    材が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のう
    ちいずれか一項に記載の熱処理装置。
  6. 【請求項6】 搬入出手段が、アームと、これの先端に
    固定された被処理物持上部とを備え、被処理物搬入出時
    に少なくともアーム先端が炉壁の開口より炉内側に位置
    するようになされている請求項1〜5のうちいずれか一
    項に記載の熱処理装置。
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