JP4915519B2 - 多層配線基板構造 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の層からなる多層配線基板の各層に形成された配線パターン間をビアを介して接続する多層配線基板構造に関し、特に、多層配線基板の配線パターンに高速信号を伝送する多層配線基板構造に関するものである。
近年、データ伝送量の増大に伴い、デバイスの高速化や高速信号伝送として超Gbps帯域が普及しつつあり、伝送装置及びシステム内の伝送路として、プリント配線板(printed-wiring board:以下、PWBと称す)に形成された配線パターンを使用することが一般的である。また、高速信号配線の伝送品質を確保するために、デバイスやPWBに対して様々な設計手法が取られている。
例えば、デバイスの設計手法としては、プリエンファシス、イコライザー、OCD(Off Chip Driver)又はODT(On Die Termination)の機能を内蔵したデバイスを採用することが考えられる。また、PWBの設計手法としては、高周波用基材(低誘電正接(tanδ)、低比誘電率(εr)、VLP(Very Low Profile)銅箔)を採用することによる誘電損失及び抵抗損失の低減、特性インピーダンスのマッチング、IVH(Interstitial Via Hole)やビルドアップなどでVIAの分岐(VIAのうち信号伝送に不要な部分。以下、ビアスタブと称す)を削減することによる反射及び伝送損失(信号減衰量)の抑制などを図ることが考えられる。なお、以下においては、ビアのうち信号伝送に必要な部分の長さを主幹長と称し、ビアのうち信号伝送に不要な部分であるビアスタブの長さを分岐長と称する。
ここで、ビアスタブによる反射及び伝送損失について検討する。
まず、ビアスタブによる反射に関しては、ビアスタブで特性インピーダンスが不連続に発生し、反射係数及び透過係数が0ではなくなり、ビアスタブにおいて反射波が発生する。
また、ビアスタブによる伝送損失に関しては、ビットレート(動作周波数の換算)、特性インピーダンス(配線パターンの銅箔の厚さ及び配線幅、PWBの基材の比誘電率、隣接する配線パターン間の層間距離)、物性値(基材の材料による特性(誘電正接、比誘電率))、物理線長(ビアスタブの形状(主幹長、分岐長))などの種々のパラメータを変動させることにより、伝送損失(信号減衰量)が決定される。
このビットレートは、目的とする回路動作の条件を満足させるために、仕様として決定されていることが多く、ビットレートの変更は基本的に不可能である。特に、将来的に、ビットレートの設定値の仕様が上昇していく場合に、伝送損失には周波数の依存性があるため、他のパラメータにより伝送損失に対する対策を行なわなければ、要求するスペックを満足することができない。
また、特性インピーダンスは、整合回路を設計することが基本であるが、コストに直接的に関係する基板材料の物性値に依存し、各物理パラメータを調整することで実現されるので、コントロールは比較的容易である。
また、物性値は、より良好な特性を有する材料を基材に用いることとそれに伴うコストとのトレードオフの関係で決定される。
さらに、ビアスタブは、ビアを介して接続する複数の配線パターンを何層目にそれぞれ配設するかで、分岐長が変動するが、高密度配線になると設計の自由度が無くなり、ビアスタブを考慮して伝送損失が許容のスペックを満足しているかの判断が必要となってくる。特に、ビアスタブによる伝送損失は、配線経路全体においても無視できない割合を占めている。
以上のように、高速信号配線の伝送品質を確保するために、デバイスやPWBに様々な設計手法が取られているのであるが、より安全なマージンを多く取れば、当然ながら対策コストは上昇する傾向にあり、費用対効果で対策技術を選定しているのが実情であった。
このため、伝送損失に関して無視できないパラメータである層間を接続するビアによる分岐長を削減する手法として、以下のような従来技術がある。図19(a)は貫通ビアを説明するための断面図、図19(b)は半貫通ビアを説明するための断面図、図20(a)はIVHを説明するための断面図、図20(b)はビルドアップを説明するための断面図、図21(a)はバックドリルを説明するためのバックドリルを行なう前の断面図、図21(b)はバックドリルを説明するためのバックドリルを行なった後の断面図である。図19〜図21において、多層配線基板200の表層又は内層に形成された複数層に跨る配線パターン201間をビア202を介して接続している。また、図21においては、ビアスタブ202aが残存している。
第1に、多層配線基板200の表面200a及び背面200b間でビア202の主幹長となるような層間接続とする貫通ビア(図19(a))や、貫通ビアを設けた多層配線基板に他の多層配線基板を貼り合わせることによる半貫通ビア(図19(b))とする従来技術がある。
第2に、絶縁層と導体層の形成をレジストと薄膜を利用しフォトリソグラフィの手法で1層づつ形成し、層間接続も1層ごとに形成するビアで行なうことで、設計の自由度を向上させたIVH(図20(a))やビルドアップ(図20(b))とする従来技術がある。
第3に、ビアスタブ202aに相当する多層配線基板の部分をドリルで穴203を開けること(以下、バックドリルと称す)で、ビアスタブ202aを除去する従来技術(図21)がある。
第4に、従来の多層配線基板が、2本のスルーホールを併設し、この間を接続するパターンのリターン電流経路となる電源・グランドパターンの一部を除去する(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−140365号公報
しかしながら、従来の貫通ビアは、ビアの全長を主幹長として使用する必要があり、多層配線基板の表面上の配線パターンと背面上の配線パターンとを接続しなければならないという設計面での制約があるという問題点があった。
また、従来の半貫通ビアは、多層配線基板にビアを形成した後に他の多層配線基板を貼り合わせる必要があり、従来のIVH及びビルドアップは、絶縁層と導体層を1層づつ形成し、ビアも1層ごとに形成する必要があり、製造工程が増加し、積層後一括してドリルによる全層貫通のビアを形成する通常の多層配線基板と比較して、製造コストが高価になるというコスト面での制約があるという問題点があった。
また、従来のバックドリルによるビアスタブを除去する技術は、不要なビアスタブを削るという工法上、ビアスタブを完全に除去することが困難であり、伝送特性の要求及び条件が厳しくなると、特性面及び品質面からバックドリルを行なうことは適切ではない。特に、BWB(Back Wiring Board)向けとして、PCBに搭載される微細なBGA(Ball Grid Array)用のビアスタブを機械的に削ることは困難であるという問題点があった。
さらに、従来の多層配線基板は、異なる層上に形成された配線パターン間を接続する1つの組み合わせに対して2本のスルーホールを配設する必要があるために、スルーホールによる実装面積の増大を招き、スルーホールを配設した領域分だけ、配線パターンを形成することができる領域が狭くなるという設計面での制約があるという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、ビアスタブが発生することがなく、配線設計に自由度のある多層配線基板構造を提供することを目的とする。
この発明に係る多層配線基板構造においては、多層配線基板の任意の一層に形成する第1の配線パターンと、前記第1の配線パターンを形成する層と異なる層に形成する第2の配線パターンと、前記多層配線基板の表面及び背面間を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に内接する側面に導体部を有し、前記貫通孔に嵌合する嵌合接続子と、を備え、前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンが、前記貫通孔の内側面に露出し、前記嵌合接続子の導体部が、前記第1の配線パターンと第2の配線パターンとを最短長で接続するように
前記嵌合接続子の内部に配設され、前記嵌合接続子が、前記導体部の両端部を、前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンの各露出部に接続するものである。
本発明は、多層配線基板の任意の一層に形成する第1の配線パターンと、前記第1の配線パターンを形成する層と異なる層に形成する第2の配線パターンと、前記多層配線基板の表面及び背面間を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に内接する側面に導体部を有し、前記貫通孔に嵌合する嵌合接続子と、を備え、前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンが、前記貫通孔の内側面に露出し、前記嵌合接続子の導体部が、前記第1の配線パターンと第2の配線パターンとを最短長で接続するように前記嵌合接続子の内部に配設され、前記嵌合接続子が、前記導体部の両端部を、前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンの各露出部に接続することにより、ビアスタブを発生させずに、第1の配線パターンと第2の配線パターンとを接続できると共に、高密度配線を達成するための配線設計の自由度を多層配線基板に持たせることができる。
(本発明の第1の実施形態)
図1(a)はこの発明を実施するための第1の実施形態における多層配線基板構造の多層配線基板の一例を示す部分拡大平面図、図1(b)は図1(a)に示す多層配線基板の矢視A−A線の断面図、図2(a)はこの発明を実施するための第1の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の一例を示す側面図、図2(b)は図2(a)に嵌合接続子の平面図、図3は図1に示す多層配線基板と図2に示す嵌合接続子との嵌合部分の部分拡大断面図、図4(a)はこの発明を実施するための第1の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の他の例を示す側面図、図4(b)は図4(a)に示す嵌合接続子の平面図である。
図1〜図4において、多層配線基板100は、紙フェノール基板、紙エポキシ基板、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板、ガラスポリイミド基板、フッ素基板、ガラスPPO(polyphenylene oxide:ポリフェニレンオキサイド)基板、金属基板又はセラミック基板などを使用することができるが、この第1の実施形態においては、ガラス繊維を布状に編んだガラス織布にエポキシ樹脂を滲みこませたガラスエポキシ基板を使用している。
多層配線基板100は、配線パターン10が、表面100a、背面100b又は内層100c上に配設された複数の層からなる。以下、複数の配線パターン10のうち、多層配線基板100の任意の一層に形成された第1の配線パターン11と、第1の配線パターン11を形成する層と異なる層(例えば、図1(b)においては、表層)に形成された第2の配線パターン12との接続を例に挙げて説明する。
貫通孔20は、従来のスルーホールと同様に、ドリル又はレーザを用いて多層配線基板100に対して穴あけ加工を行なうことで、多層配線基板100の表面100a及び背面100b間を貫通する略円柱形状に形成される。この貫通孔20の内側面20aには、配線パターン10の一部が露出しており、第1の配線パターン11は露出部11aが露出し、第2の配線パターン12は露出部12aが露出している。
なお、この第1の実施形態においては、貫通孔20の形状を略円柱形状としているが、他の形状に穴あけ加工が可能であれば、この形状に限られるものではなく、例えば、四角柱などの略角柱形状であってもよい。特に、貫通孔20の形状を略角柱形状とすれば、貫通孔20に対して後述する嵌合接続子30の周方向における位置決めを容易にすることができるのであるが、ドリルによる穴あけ加工は困難である(角が形成できない)ために、ドリル加工と比較して使用する加工装置が高価であるレーザ加工を行なう必要がある。このため、比較的加工が容易であり、製造コストを抑えることができる略円柱形状の貫通孔20とすることが好ましい。
嵌合接続子30は、貫通孔20に嵌合する形状であり、この第1の実施形態においては、貫通孔20と一致するような略円柱形状である。この嵌合接続子30は、エポキシ樹脂などの絶縁材料を基材とした絶縁体部31と、嵌合接続子30の側面30aとなる絶縁体部31の表面に半田ペーストを塗布した導体部32とからなる。なお、嵌合接続子30の絶縁体部31の材質は、多層配線基板100と同一の材質を選択することにより、同一環境下において、多層配線基板100と同一の物性(膨張率など)の変化を生じさせることができるので好ましい。
嵌合接続子30の導体部32は、多層配線基板100の積層方向における第1の配線パターン11及び第2の配線パターン12間の間隔(以下、積層方向間隔dと称す)と同一の幅を有するように、嵌合接続子30の側面30aに周設している。なお、この第1の実施形態においては、第2の配線パターン12が、多層配線基板100の表面100aである表層に配設されているために、嵌合接続子30の一方の端面30bの周縁を、導体部32の第1の端部32aとし、第1の端部32aから積層方向間隔dをなす位置を導体部32の第2の端部32bとして、嵌合接続子30の側面30aに導体部32を周設している。
これにより、嵌合接続子30の端面30bを、多層配線基板100の表面100a又は背面100bと同一平面上となるように、多層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30を嵌合させることで、嵌合接続子30の導体部32は、第2の端部32bが第1の配線パターン11の露出部11aと当接し、第1の端部32aが第2の配線パターン12の露出部12aと当接し、ビアスタブが発生することなく、第1の配線パターン11と第2の配線パターン12とを接続することができる。すなわち、貫通孔20に露出した第1の配線パターン11の露出部11a及び第2の配線パターン12の露出部12aと、嵌合接続子30の導体部32との、嵌合接続子30の長さ方向及び周方向における位置決めは、嵌合接続子30の端面30bを、多層配線基板100の表面100a又は背面100bと同一平面上とすることで、一意に行なうことができる。
なお、嵌合接続子30は、多層配線基板100の貫通孔20に挿入し、位置決めした後に、リフローにより、多層配線基板100の貫通孔20に対して嵌合接続子30を半田付けして固着する。
また、多層配線基板100は、高速信号伝送路としての配線パターン10が配設されたPWBを対象にした場合に、伝送品質をそれほど重要視しない信号を伝送する配線パターン10の層間接続に対しては、既存の層間接続用のメッキスルーホールで接続すると共に、高速信号の伝送品質を重要視する信号を伝送する配線パターン10の層間接続に対しては、この第1の実施形態に係る嵌合接続子30により、スタブレスの層間接続を実現するように、メッキスルーホールと嵌合接続子30を併用してもよい。
なお、この第1の実施形態においては、嵌合接続子30の長さを多層配線基板100の厚さ(貫通孔20の深さ)と一致させているが、嵌合接続子30の導体部32が、積層方向間隔dと同一の幅を確保できるような嵌合接続子30の長さであれば、多層配線基板100の厚さと一致させる必要はない。
また、この第1の実施形態においては、嵌合接続子30は、側面30aとなる絶縁体部31の表面に半田ペーストを塗布して導体部32としているが、積層方向間隔dと同一の長さを有する略円柱形状の導体を導体部32として配設させてもよい。
以上のように、この第1の実施形態では、多層配線基板100の任意の一層に形成された第1の配線パターン11と、第1の配線パターン11を形成する層と異なる層に形成された第2の配線パターン11とを、多層配線基板100の表面100a及び背面100b間を貫通する貫通孔20に、嵌合接続子30を嵌合させ、第1の配線パターン11の露出部11a及び第2の配線パターン12の露出部12aが、嵌合接続子30の導体部の第1の端部32a及び第2の端部32bとそれぞれ接続することにより、ビアスタブが発生することがなく、第1の配線パターン11及び第2の配線パターン12を伝送する信号の反射及び伝送損失(信号減衰量)を抑制することができる。
また、この第1の実施形態では、嵌合接続子30の導体部32は、積層方向間隔dと同一の幅を有して、嵌合接続子30の側面に周設することにより、多層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30を挿入する場合に、嵌合接続子30の周方向の回転による角度を考慮する必要がなく、第1の配線パターン11の露出部11a及び第2の配線パターン12の露出部12aと嵌合接続子30の導体部32の第1の端部32a及び第2の端部32bとを、容易にそれぞれ接続することができる。
また、この第1の実施形態では、嵌合接続子30の端面30bを、多層配線基板100の表面100a又は背面100bと同一平面上にすることにより、多層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30を挿入する場合に、嵌合接続子30の長さ方向の位置決めができ、第1の配線パターン11の露出部11a及び第2の配線パターン12の露出部12aと嵌合接続子30の導体部32の第1の端部32a及び第2の端部32bとを、容易にそれぞれ接続することができる。
なお、この第1の実施形態においては、嵌合接続子30の両端面30bの直径を、多層配線基板100の表面100a及び背面100bにおける貫通孔20の直径と一致させているために、多層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30をスムーズに挿入できない場合が考えられる。
そこで、図4に示すように、嵌合接続子30は、可撓性のある絶縁体を基材とし、嵌合接続子30の側面30aに長さ方向に延在するV字溝33を配設することにより、多層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30を挿入する際に、嵌合接続子30の外形を圧縮した状態で挿入することで、多層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30を比較的スムーズに挿入することができる。
また、嵌合接続子30は、V字溝33を配設させ、多層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30を圧入できる程度に、嵌合接続子30の両端面30bの直径を、多層配線基板100の表面100a及び背面100bにおける貫通孔20の直径と比較して大きくすることで、多層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30を挿入した場合に、嵌合接続子30が圧縮状態から開放され膨張することで、層配線基板100の貫通孔20に嵌合接続子30を係止することができる。
(本発明の第2の実施形態)
図5(a)はこの発明を実施するための第2の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の一例を示す側面図、図5(b)は図5(a)に示す嵌合接続子の平面図、図6(a)はこの発明を実施するための第2の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の他の例を示す側面図、図6(b)は図6(a)に示す嵌合接続子の平面図、図7(a)は図6に示す嵌合接続子を多層配線基板に対して位置決めするための接続長制御用治具の一例を示す側面図、図7(b)は図7(a)に示す嵌合接続子の平面図、図8は図7に示す接続長制御用治具の使用方法を説明するための説明図である。図5〜図8において、図1〜図4と同じ符号は、同一または相当部分を示し、その説明を省略する。
以下、この第2の実施形態においては、図1に示す多層配線基板100の貫通孔20に、嵌合接続子30を嵌合させる場合について説明する。
嵌合接続子30は、多層配線基板100の表面100a又は背面100b(ここでは、背面100b)に対して突出するように、多層配線基板100の背面100bにおける貫通孔20の直径より大きい直径とする底面をなす円柱形状の突起部34を有する。なお、突起部34は、この形状に限られるものではなく、一方の端面30bを含む一端を、多層配線基板100の表面100a又は背面100bにおける貫通孔20の中心から貫通孔20の周縁を越える長さを備えた構成であればよい。
また、嵌合接続子30は、突起部34から導体部32の第1の端部32aまでの長さが、多層配線基板100の表面100a又は背面100b(ここでは、背面100b)から第2の配線パターン12の露出部12aまでの貫通孔20の深さと一致し、突起部34から導体部32の第2の端部32bまでの長さが、多層配線基板100の表面100a又は背面100b(ここでは、背面100b)から第1の配線パターン11の露出部11aまでの貫通孔20の深さと一致するように、対応する位置に導体部32を配設する。
なお、この第2の実施形態における多層配線基板構造においては、嵌合接続子30の形状を変更するところのみが第1の実施形態と異なるところであり、後述する嵌合接続子30による作用効果以外は、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
この第2の実施形態においては、嵌合接続子30を、多層配線基板100の貫通孔20に挿入する(ここでは、多層配線基板100の背面100b側から挿入する)場合に、嵌合接続子30の突起部34が、多層配線基板100の表面100a又は背面100b(ここでは、背面100b)に当接することにより、多層配線基板100の貫通孔20に対して嵌合接続子30の過剰な挿入量となること(第1の配線パターン11の露出部11a及び第2の配線パターン12の露出部12aと嵌合接続子30の導体部32の第2の端部32b及び第1の端部32aとの位置ずれ)を防止し、嵌合接続子30の長さ方向の位置決めを確実に行なうことができる。
なお、この第2の実施形態においては、嵌合接続子30自体を使用して、嵌合接続子30の長さ方向の位置決めを行なっているが、図7に示すような接続長制御用治具310を使用してもよい。
この場合には、嵌合接続子30は、図6に示すように、側面30aに凹部又は凸部(ここでは、嵌合接続子30の側面30bを周回する凹部35)を有する。また、接続長制御用治具310は、底面310aが平面であり、底面310aに対して垂直に嵌合接続子30を係止することができると共に、嵌合接続子30の凹部又は凸部(ここでは、凹部35)と嵌合する凸部又は凹部(ここでは、凸部310b)を備えた係止部310cを有している。
また、接続長制御用治具310は、係止部310cの凸部310bから底面310aまでの長さが、嵌合接続子30の凹部35から導体部32の第2の端部32b(又は第1の端部32a)までの長さから、多層配線基板100の表面100a又は背面100b(ここでは、表面100a)から第1の配線パターン11の露出部11a(又は第2の配線パターン12の露出部12a)までの貫通孔20の深さを減算した値と一致するように、構成されている。
なお、図7に示す接続長制御用治具310は、特定の配線パターン10(図8においては、表層及び内層上にある配線パターン10)間を接続する嵌合接続子30に使用する専用品として説明しているが、汎用性を持たせるために、接続長制御用治具310の底面310aから所定の間隔毎に底面310aと平行な面で分割し、分割部分を自由に挿抜できる構成としてもよい。これにより、接続長制御用治具310は、係止部310cの凸部310bから底面310aまでの長さを任意に変更することができ、様々な層に形成された配線パターン10に対応して、嵌合接続子30を位置決めすることができる。
また、この第2の実施形態においては、接続長制御用治具310の外形を、直方体で示しているが、この形状に限られるものではなく、少なくとも、底面310aが平面であり、底面310aに対して垂直かつ所定の長さで嵌合接続子30を係止することができる構成であればよい。
(本発明の第3の実施形態)
図9(a)はこの発明を実施するための第3の実施形態における多層配線基板構造の多層配線基板の一例を示す部分拡大平面図、図9(b)は図9(a)に示す多層配線基板の矢視B−B線の断面図、図10(a)はこの発明を実施するための第3の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の一例を示す側面図、図10(b)は図10(a)に嵌合接続子の平面図、図11は図9に示す多層配線基板と図10に示す嵌合接続子との嵌合部分の部分拡大断面図、図12(a)はこの発明を実施するための第3の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の他の例を示す側面図、図12(b)は図12(a)に示す嵌合接続子の平面図、図13(a)は図12に示す嵌合接続子を多層配線基板に対して位置決めするための回転制御用治具の一例を示す側面図、図13(b)は図13(a)に示す嵌合接続子の平面図、図14は図13に示す回転制御用治具の使用方法を説明するための説明図、図15(a)はこの発明を実施するための第3の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子のさらに他の例を示す側面図、図15(b)は図15(a)に示す嵌合接続子の平面図である。図9〜図15において、図1〜図8と同じ符号は、同一または相当部分を示し、その説明を省略する。
嵌合接続子30の導体部32は、第1の配線パターン11と第2の配線パターン12とを最短長で接続するように、第1の配線パターン11及び第2の配線パターン12との接触不良を生じさせない面積(好ましくは、第1の配線パターン11の露出部11a及び第2の配線パターン12の露出部12aとほぼ同一の形状)を有する第1の端部32a及び第2の端部32bを側面30aに半田ペーストをスポットで塗布してそれぞれ配設し、第1の端部32a及び第2の端部32b間を直線で結ぶ直線部32cを内部30cに配設している。また、嵌合接続子30は、周方向の回転角を確認するためのアライメントマーク36(例えば、図10(b)においては、直線状の溝)を端面30bに配設している。
なお、この第3の実施形態における多層配線基板構造においては、嵌合接続子30の導体部32の配置を変更するところのみが第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるところであり、後述する嵌合接続子30の導体部32による作用効果以外は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の作用効果を奏する。
この第3の実施形態においては、嵌合接続子30の導体部32は、第1の配線パターン11と第2の配線パターン12とを最短長で接続する、第1の端部32a、第2の端部32b及び直線部32cのみから構成することで、場合によってはビアスタブとみなすことができる、第1の実施形態及び第2の実施形態における円筒状又は円柱状の導体部32と比較して、さらに厳密にビアスタブを削除することができる。
ただし、第1の実施形態及び第2の実施形態における円筒状又は円柱状の導体部32であれば考慮する必要がなかった、第1の配線パターン11の露出部11a及び第2の配線パターン12の露出部12aと、嵌合接続子30の導体部32の第1の端部32a及び第2の端部32bとを、それぞれ当接させるための、嵌合接続子30の周方向における位置決めを、この第2の実施形態においては、考慮する必要がある。
そこで、この第3の実施形態においては、嵌合接続子30を周方向に回転させ、アライメントマーク36が指し示す位置(方向)を目安として、第1の配線パターン11の露出部11a及び第2の配線パターン12の露出部12aに対する、嵌合接続子30の導体部32の第1の端部32a及び第2の端部32bを、同一平面上において当接させることができる。
また、嵌合接続子30の長さ方向における位置決めについては、第1の実施形態と同様に、嵌合接続子30の端面30bを多層配線基板100の表面100a又は背面100bと同一平面上にすることによる位置決め方法や、第2の実施形態における突起部34又は接続長制御用治具310による位置決め方法を用いることが考えられる。
なお、この第3の実施形態においては、嵌合接続子30のアライメントマーク36が指し示す位置(方向)を識別することにより、嵌合接続子30の周方向における位置決めを行なっているが、図13に示すような回転制御用治具320を使用してもよい。
この場合には、嵌合接続子30は、図12に示すように、周回させない凹部又は凸部(ここでは、嵌合接続子30の側面30bの半周のみに存在する凹部35a)を側面30aに有する。また、回転制御用治具320は、底面320aが平面であり、底面320aに対して垂直に嵌合接続子30を係止することができると共に、嵌合接続子30の凹部又は凸部(ここでは、凹部35a)と嵌合する凸部又は凹部(ここでは、凸部320b)を備えた係止部320cを有している。
また、回転制御用治具320は、係止部320cの凸部320bから底面320aまでの長さが、嵌合接続子30の凹部35aから導体部32の第2の端部32b(又は第1の端部32a)までの長さから、多層配線基板100の表面100a又は背面100b(ここでは、表面100a)から第1の配線パターン11の露出部11a(又は第2の配線パターン12の露出部12a)までの貫通孔20の深さを減算した値と一致するように、構成されている。これにより、回転制御用治具320は、底面320cに対して、嵌合接続子30が長さ方向に移動及び周方向に回転することを抑止することができ、嵌合接続子30の導体部32を貫通孔20における所定の位置に配設することができる。
なお、図13に示す回転制御用治具320は、特定の配線パターン10(図14においては、表層及び内層上にある配線パターン10)間を接続する嵌合接続子30に使用する専用品として説明しているが、汎用性を持たせるために、回転制御用治具320の底面320aから所定の間隔毎に底面320aと平行な面で分割し、分割部分を自由に挿抜できる構成としてもよい。これにより、回転制御用治具320は、係止部320cの凸部320bから底面320aまでの長さを任意に変更することができ、様々な層に形成された配線パターン10に対応して、嵌合接続子30を位置決めすることができる。
また、この第3の実施形態においては、回転制御用治具320は、外形を直方体で示しているが、この形状に限られるものではなく、少なくとも、底面320aが平面であり、底面320aに対して垂直かつ所定の長さで嵌合接続子30を係止することができる構成であればよい。
また、この第3の実施形態においては、高速信号伝送路においては一般的である、第1の配線パターン11と第2の配線パターン12とを1対1に対応させて接続する場合を説明したが、配線が分岐することがある低速信号伝送路に用いる場合には、第1の配線パターン11又は第2の配線パターン12に対して嵌合接続子30を介して複数の配線パターン10を接続してもよい。
また、この第3の実施形態においては、1つの嵌合接続子30に対して1つの導体部32を配設して、一対の配線パターン10(第1の配線パターン11、第2の配線パターン12)間を接続する場合を説明したが、1つの嵌合接続子30に対して複数の導体部32を配設して、複数対の層間接続に用いてもよい。
さらに、この第3の実施形態においては、複数の嵌合接続子30がそれぞれ独立して、対応する貫通孔20に嵌合する構成としているが、複数の嵌合接続子30を連結し、複数の貫通孔20に一体として嵌合する構成としてもよい。これにより、それぞれの嵌合接続子30が、連結された他の嵌合接続子30によって、周方向に回転することを抑止され、嵌合接続子30の周方向の位置決めを行なうことができる。また、連結部分が、多層配線基板100の表面100a又は背面100bに当接することで、多層配線基板100の貫通孔20に対して嵌合接続子30の過剰な挿入量となることを防止し、嵌合接続子30の長さ方向の位置決めを行なうことができる。
特に、高速信号で多用される伝送形態である、差動ペア配線やバス配線などの複数の高速信号伝送路が平行に配線される場合においては、第1の配線パターン11及び第2の配線パターン12は、複数の配線パターン10を並設する配線パターン群であり、この配線パターン群の各配線パターン10にそれぞれ対応する複数の嵌合接続子30を連結して、複数の貫通孔20に一体として嵌合させる。例えば、図15に示すように、2つの嵌合接続子30において、導体部32の直線部32cが平行に配置され、連結部37によって、2つの嵌合接続子30を連結する構成が考えられる。
(本発明の第4の実施形態)
図16(a)はこの発明を実施するための第4の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の一例を示す側面図、図16(b)は図16(a)に嵌合接続子の平面図である。図16において、図1〜図15と同じ符号は、同一または相当部分を示し、その説明を省略する。
嵌合接続子30は、長さ方向に沿った複数の凹部38aと周方向に沿った複数の凹部38bとを組み合わせた汎用配線凹部38を側面30aに有し、汎用配線凹部38の所定の位置に導体部32を埋設する。
導体部32は、汎用配線凹部38のうち、層間接続に最適な区間(例えば、最短長となるルートや他の配線を考慮したルート)に、半田ペーストをスポットで塗布することや、半田ペーストを表面に付着させた導体部品を汎用配線凹部38に嵌合することが考えられる。
なお、この第4の実施形態における多層配線基板構造においては、嵌合接続子30の側面に汎用配線凹部38を有し、所定の位置に導体部32を埋設するところのみが第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態と異なるところであり、後述する嵌合接続子30の汎用配線凹部38による作用効果以外は、第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態と同様の作用効果を奏する。
この第4の実施形態においては、従来の多層配線基板のビアにおいて、物理的に複数の配線が不可能であった層間接続に、半田ペーストを用いることができ、高密度配線率の向上を図ることができる。
つぎに、ビアスタブが生じている従来技術の多層配線基板を用いた高速信号伝送路と本発明に係る多層配線基板構造を用いた高速信号伝送路とを比較して、本発明による作用効果を検証する。
検証に用いる高速信号伝送路としては、下表1に示す層構造の多層配線基板において、第18層(導体幅100μm)に配設された配線パターンと表層である第20層(導体幅175μm)に配設された配線パターンとを、従来技術に係るビア又は本発明に係る嵌合接続子30とを用いて接続した場合を考える。なお、ビア及び嵌合接続子30を用いるにあたり、スルーホール及び貫通孔20は、ランド径0.5mm、ドリル径0.25mm及び逃げ径0.75mmとして、下表1に示す層構造の多層配線基板に貫通した場合を考える。
Figure 0004915519
本発明に係る多層配線基板構造における実施例1は、主幹長が254μmであり、分岐長が0μmである。また、バックドリルによる処理を施していない従来技術の多層配線基板における比較例1は、主幹長が254μmであり、分岐長が2166μmである。また、バックドリルによる処理を施した従来技術の多層配線基板における比較例2は、主幹長が254μmであり、分岐長が138μmである。なお、この実施例における直径0.25mmの微細ビア(レーザで形成する直径0.3mm以下のビア)に対して、バックドリルによる処理を施すことは、現時点では困難であるため、バックドリルによる処理が可能であると仮定して、ビアスタブが極小に残った(例えば、第17層の手前までバックドリルによる処理ができた)場合において、シミュレーションを実施した。
これらの実施例1、比較例1及び比較例2に対して、伝送速度が4.8Gbpsの高速信号を伝送し、観測した信号波形を、図17及び図18に示す。図17(a)は実施例1におけるアイダイアグラムを示す波形図、図17(b)は比較例1におけるアイダイアグラムを示す波形図、図17(c)は比較例2におけるアイダイアグラムを示す波形図、図18(a)は実施例1と比較例2との信号伝送を比較するための波形図、図18(b)は図18(a)に示す拡大部分Cの拡大図、図18(c)は図18(b)に示す拡大部分Dの拡大図である。
図17に示すアイダイアグラムによって信号を評価すると、実施例1及び比較例2とは目玉の開き具合がほぼ同等であり、実施例1は比較例1と比較して目玉の開き具合が大きいことがわかる。これにより、実施例1は比較例1と比較して理想の波形に近い良好な信号であることがわかる。なお、実施例1及び比較例2とは目玉の開き具合がほぼ同等であるが、比較例2は、バックドリルによる処理が可能であると仮定したうえでのシミュレーション結果であり、比較例1を考慮すると、ビアスタブの分岐長に依存して信号伝送に影響があることがわかる。
また、図18に示す信号波形によると、比較例2は、実施例1に対して、オーバーシュート(OS)が1.99mV大きく、伝搬遅延時間(Td)が8ps大きいことがわかり、極小のビアスタブであっても信号伝送に影響があることがわかる。
付記 上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 多層配線基板の任意の一層に形成する第1の配線パターンと、前記第1の配線パターンを形成する層と異なる層に形成する第2の配線パターンと、前記多層配線基板の表面及び背面間を貫通する貫通孔と、前記貫通孔に内接する側面に導体部を有し、前記貫通孔に嵌合する嵌合接続子と、を備え、前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンが、前記貫通孔の内側面に露出し、前記嵌合接続子が、前記導体部の両端部を、前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンの各露出部に接続することを特徴とする多層配線基板構造。
(付記2) 前記嵌合接続子の導体部が、前記多層配線基板の積層方向における前記第1の配線パターン及び第2の配線パターン間の間隔と同一の幅を有して、前記嵌合接続子の側面に周設することを特徴とする多層配線基板構造。
(付記3) 前記嵌合接続子の導体部が、前記第1の配線パターンと第2の配線パターンとを最短長で接続するように前記嵌合接続子の内部に配設することを特徴とする多層配線基板構造。
(付記4) 前記嵌合接続子が、長さ方向に沿った複数の凹部と周方向に沿った複数の凹部とを組み合わせた汎用配線凹部を側面に有し、当該汎用配線凹部の所定の位置に前記導体部を埋設することを特徴とする多層配線基板構造。
(付記5) 前記嵌合接続子の端面が、前記多層配線基板の表面又は背面と同一平面上にあることを特徴とする多層配線基板構造。
(付記6) 前記嵌合接続子が、前記多層配線基板の表面又は背面に対して突出する突起部を有し、前記嵌合接続子の突起部が、前記多層配線基板の表面又は背面に当接することを特徴とする多層配線基板構造。
(付記7) 前記嵌合接続子が、可撓性のある絶縁体を基材としており、長さ方向に延在するV字溝を側面に配設することを特徴とする多層配線基板構造。
(付記8) 前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンが、複数の配線パターンを並設する配線パターン群であり、前記配線パターン群の各配線パターンにそれぞれ対応する複数の前記嵌合接続子が、連結し、複数の前記貫通孔に一体として嵌合することを特徴とする多層配線基板構造。
(a)はこの発明を実施するための第1の実施形態における多層配線基板構造の多層配線基板の一例を示す部分拡大平面図、(b)は図1(a)に示す多層配線基板の矢視A−A線の断面図である。 (a)はこの発明を実施するための第1の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の一例を示す側面図、(b)は図2(a)に嵌合接続子の平面図である。 図1に示す多層配線基板と図2に示す嵌合接続子との嵌合部分の部分拡大断面図である。 (a)はこの発明を実施するための第1の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の他の例を示す側面図、(b)は図4(a)に示す嵌合接続子の平面図である。 (a)はこの発明を実施するための第2の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の一例を示す側面図、(b)は図5(a)に示す嵌合接続子の平面図である。 (a)はこの発明を実施するための第2の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の他の例を示す側面図、(b)は図6(a)に示す嵌合接続子の平面図である。 (a)は図6に示す嵌合接続子を多層配線基板に対して位置決めするための接続長制御用治具の一例を示す側面図、(b)は図7(a)に示す嵌合接続子の平面図である。 図7に示す接続長制御用治具の使用方法を説明するための説明図である。 (a)はこの発明を実施するための第3の実施形態における多層配線基板構造の多層配線基板の一例を示す部分拡大平面図、(b)は図9(a)に示す多層配線基板の矢視B−B線の断面図である。 (a)はこの発明を実施するための第3の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の一例を示す側面図、(b)は図10(a)に嵌合接続子の平面図である 図9に示す多層配線基板と図10に示す嵌合接続子との嵌合部分の部分拡大断面図である。 (a)はこの発明を実施するための第3の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の他の例を示す側面図、(b)は図12(a)に示す嵌合接続子の平面図である。 (a)は図12に示す嵌合接続子を多層配線基板に対して位置決めするための回転制御用治具の一例を示す側面図、(b)は図13(a)に示す嵌合接続子の平面図である。 図13に示す回転制御用治具の使用方法を説明するための説明図である。 (a)はこの発明を実施するための第3の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子のさらに他の例を示す側面図、(b)は図15(a)に示す嵌合接続子の平面図である。 (a)はこの発明を実施するための第4の実施形態における多層配線基板構造の嵌合接続子の一例を示す側面図、(b)は図16(a)に嵌合接続子の平面図である。 (a)は実施例1におけるアイダイアグラムを示す波形図、(b)は比較例1におけるアイダイアグラムを示す波形図、(c)は比較例2におけるアイダイアグラムを示す波形図である。 (a)は実施例1と比較例2との信号伝送を比較するための波形図、(b)は図18(a)に示す拡大部分Cの拡大図、(c)は図18(b)に示す拡大部分Dの拡大図である。 (a)は貫通ビアを説明するための断面図、(b)は半貫通ビアを説明するための断面図である。 (a)はIVHを説明するための断面図、(b)はビルドアップを説明するための断面図である。 (a)はバックドリルを説明するためのバックドリルを行なう前の断面図、(b)はバックドリルを説明するためのバックドリルを行なった後の断面図である。
符号の説明
10,201 配線パターン
11 第1の配線パターン
11a,12a 露出部
12 第2の配線パターン
20 貫通孔
20a 内側面
30 嵌合接続子
30a 側面
30b 端面
30c 内部
31 絶縁体部
32 導体部
32a 第1の端部
32b 第2の端部
32c 直線部
33 V字溝
34 突起部
35,35a 凹部
36 アライメントマーク
37 連結部
38 汎用配線凹部
38a,38b 凹部
100,200 多層配線基板
100a,200a 表面
100b,200b 背面
202 ビア
202a ビアスタブ
203 穴
310 接続長制御用治具
310a,320a 底面
310b,320b 凸部
310c,320c 係止部
320 回転制御用治具

Claims (2)

  1. 多層配線基板の任意の一層に形成する第1の配線パターンと、
    前記第1の配線パターンを形成する層と異なる層に形成する第2の配線パターンと、
    前記多層配線基板の表面及び背面間を貫通する貫通孔と、
    前記貫通孔に内接する側面に導体部を有し、前記貫通孔に嵌合する嵌合接続子と、
    を備え、
    前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンが、前記貫通孔の内側面に露出し、
    前記嵌合接続子の導体部が、前記第1の配線パターンと第2の配線パターンとを最短長で接続するように前記嵌合接続子の内部に配設され、
    前記嵌合接続子が、前記導体部の両端部を、前記第1の配線パターン及び第2の配線パターンの各露出部に接続することを特徴とする多層配線基板構造。
  2. 前記請求項1に記載の多層配線基板構造において、
    前記嵌合接続子が、前記多層配線基板の表面又は背面に対して突出する突起部を有し、 前記嵌合接続子の突起部が、前記多層配線基板の表面又は背面に当接することを特徴とする多層配線基板構造。
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