JP4914042B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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本発明は、特定の分子構造を有する電荷輸送性のアリールアミン化合物を有する電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
トリアリールアミン化合物やテトラアリールベンジジン化合物は高い電荷輸送能を有する化合物であり、有機EL素子材料や、電子写真感光体における電荷輸送材料として有用であることから、種々の構造を有するトリアリールアミン化合物やテトラアリールベンジジン化合物が合成、提案されている(例えば特許文献1)。
有機EL素子用電荷輸送材料に求められる特性としては、高い発光効率を有すること、かつ、長期にわたる繰り返し使用時においても高い発光効率を維持すること等が挙げられる。それらの特性を発現させるためには、電荷輸送材料が高いキャリア移動度を示すことや、繰り返し使用時の結晶化による欠陥の生成を防ぐために非晶質性で高いガラス転移点を示し、かつ、非晶質性の薄膜を形成することなどが必要であると考えられており、高安定化させる目的でテトラアリールアミン化合物の分子量を大きくする提案がなされている(例えば特許文献2)。
他方、電子写真技術に用いられる電子写真感光体は、近年その光導電性材料として、容易に成膜ができること、低コストな生産が可能であること等の利点から有機材料を用いた有機電子写真感光体が実用化され、現在もなお盛んな研究開発が行われている。有機電子写真感光体の中でも、感光層を電荷発生層及び電荷輸送層に分離して積層した機能分離型の有機電子写真感光体は、良好な電子写真特性を示すこと、さらに各層に関して幅広い有機材料の中から適した材料を選択することができることから、広く用いられるに至った。しかしながら、有機電子写真感光体としての高耐久化、繰り返し使用時における画像の安定性については、更なる改善が望まれている。
これらの課題に対し、繰り返し使用時における画像の安定性を向上させる目的で、感光層中に数種の電荷輸送材料を混合して含有させる提案がなされている(例えば特許文献3)。特許文献3において、特に数種のアリールアミン化合物を混合して含有させることによって、繰り返し使用時の表面電位の劣化や画像劣化を低減できることが記載されている。
しかしながら、特許文献1又は2に記載されているようなトリアリールアミン化合物やテトラアリールベンジジン化合物では、比較的低分子量な電荷輸送材料であるためにガラス転移点が低く、非晶質状態をとりにくいことから、繰り返し使用時に熱的不安定性から電荷輸送材料が結晶化を起こして凝集し、発光効率が低下する場合がある。
また、特許文献3に記載の感光体では、高い耐久性と電位安定性が達成されているものの、特に低温低湿な環境において、電荷輸送材料によっては、理由は明らかではないが、帯電−露光の繰り返しプロセスにおける感度劣化が起こることによって画像濃度が変化してしまう場合があり、電子写真感光体のさらなる改良が求められている。
特開平8−48656号公報 特開平9−255948号公報 特開2003−316044号公報
本発明の目的は、高い電荷輸送能を有するアリールアミン化合物を有し、繰り返し使用時に安定した特性を有する電子写真感光体を提供することにある。
また、本発明の目的は、繰り返し使用時に安定した特性を有する電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
上述の課題に鑑み、鋭意検討した結果、以下に示す発明をするに至った
本発明は、導電性支持体及び導電性支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、該感光層が下記構造式(CT−又は(CT−18)で示される構造を有するアリールアミン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 0004914042
さらに、本発明は、上記の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジである。
さらに、本発明は、上記の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置である。
本発明によれば、高い電荷輸送能を有するアリールアミン化合物を有し、繰り返し使用時安定した特性を有する電子写真感光体を提供することができ、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
本発明のアリールアミンは、下記構造式(1)で示される構造を有するアリールアミン化合物の一種である。
Figure 0004914042
上記式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、メトキシ基、又は、エトキシ基を表す
また、上記式(1)中、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に、フェニル基、ビフェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、メトキシフェニル基、フッ化フェニル基、臭化フェニル基、塩化フェニル基、ピリジル基、ビピリジル基、フラニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾチオフェニル基、又は、キノリニル基を表す
また、上記式(1)中のAr及びAr 、それぞれ独立に、フェニレン基、ビフェニレン基フルオレニレン基ジベンゾフラニレン基又はジベンゾチオフェニレン基を表す
また、上記式(1)中のは1であり、は0又は1の整数である。さらにnが1であり、かつ、mが1であることが望ましい。
また、上記式(1)中のw、x、y及びzは0〜4のいずれかの整数であり、アリーレン基上のR、R、R及びRの置換数をそれぞれ表す。w、x、y及びzが2以上である場合には、R、R、R及びRはそれぞれ同一の置換基でなくてもよい。
次に本発明のアリールアミン化合物を他のアリールアミン化合物とともに提示する。
Figure 0004914042
Figure 0004914042
Figure 0004914042
Figure 0004914042
Figure 0004914042
Figure 0004914042
Figure 0004914042
本発明におけるアリールアミン化合物は、下記式(2)で示されるような、1つの反応性ハロゲン基を有するビフェニレン含有アミン誘導体の反応によって合成、製造できる。ここで式(2)中、Yはアミン誘導体を、Xは反応性ハロゲンを表す。
Figure 0004914042
また、合成工程後、従来から一般に用いられている精製方法を使用することができる。すなわち、活性白土、活性炭、シリカ、アルミナといった吸着剤による処理や、シリカ又はアルミナなどによるカラムクロマトグラフィー、ポリスチレン微粒子などを利用したゲルパーミッションカラムクロマトグラフィーなどの精製、再結晶や晶析などの結晶化による精製手法を使用してもよい。
以下、本発明に用いる電子写真感光体の構成について説明する。
本発明の電子写真感光体の感光層としては、電荷発生材料と電荷輸送材料とを単一の層に含有する単層型感光層であってもよく、電荷輸送材料を含有する電荷輸送層と電荷発生材料を含有する電荷発生層とに機能分離した機能分離型(積層型)感光層であってもよいが、電子写真特性の点で、機能分離型(積層型)が好ましく、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した機能分離型(積層型)感光層がより好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いる支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)であればいずれのものでもよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレスなどの金属をドラム又はシート状に成型したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したものなどが挙げられる。
感光体への画像の入力をレーザー光を用いて行う場合には、散乱による干渉縞防止、または、支持体の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。これは、カーボンブラック、金属粒子などの導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。
導電層の膜厚は、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
また、支持体または導電層の上に、接着機能を有する中間層を設けてもよい。
中間層の材料としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタンなどが挙げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布される。
中間層の膜厚は、0.05〜5μmが好ましく、0.3〜1μmがより好ましい。
電荷発生層の膜厚は、5μm以下が好ましく、0.1〜2μmがより好ましい。
電荷発生層を構成する電荷発生材料としては、通常知られているものが使用可能であり、例えば、セレン−テルル、ピリリウム、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクドリン化合物などの各顔料が挙げられる。
これらの顔料は0.3〜4倍の質量の結着樹脂及び溶剤ともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ミル、サンドミルアトライター、ロールミル、液衝突型高速分散機などを使用して、良く分散した分散液とする。この液を塗布し、乾燥することによって電荷発生層が得られる。
電荷輸送層は、上記電荷輸送材料を溶剤に溶解させ電荷輸送層用塗布液とし、この塗布液を電荷発生層上に塗布後、乾燥することによって作製される。また、電荷輸送層は、電荷輸送材料自身が結着性を有している場合は、結着樹脂は必ずしも必要としないが、機械的強度や電子写真特性の観点から、電荷輸送層に結着樹脂を含有していることが好ましい。また、結着樹脂は絶縁性であることが好ましい。
塗布液中の電荷輸送材料と結着樹脂の比率(電荷輸送材料/結着樹脂)は、質量比で1/10〜12/10が好ましく、電子写真感光体の電荷輸送特性、あるいは電荷輸送層の強度といった観点より、2/10〜10/10がより好ましい。
電荷輸送層を構成する結着樹脂としては、通常、電荷輸送層に使用できる樹脂ならば、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂など、いずれの樹脂においても使用可能であるが、電荷輸送層が電子写真感光体の表面層である場合には、樹脂の透過性、成膜性、耐摩耗性の観点からも、ポリカーボネートあるいはポリアリレート樹脂が好ましく、より好ましくはポリアリレート樹脂である。
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、20000以上80000以下であることが好ましい。
ポリカーボネート樹脂を構成する二価の有機残基部分は、置換若しくは無置換で二価のビフェニル残基、置換若しくは無置換で二価のビスフェニル残基、置換若しくは無置換で二価のビフェニルエーテル残基又は置換若しくは無置換で二価のビフェニルチオエーテル残基など、二価の有機残基であればどのような構造であっても可能であるが、置換若しくは無置換で二価のビフェニル残基、置換若しくは無置換で二価のビスフェニル残基又は置換若しくは無置換で二価のビフェニルエーテル残基であることが好ましい。
以下に、ポリカーボネート樹脂の繰り返し構造単位の具体例を示すが、これらの構造に特に限定はされない。
Figure 0004914042
また、生産性の向上などのために、ポリカーボネート樹脂中の二価の有機残基部分に異種の二価の有機残基を使用する共重合樹脂を使用することも可能である。混合の効果を効率よく発現させるためには、混合比率は、5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましい。
ポリアリレート樹脂の重量平均分子量(Mw)は、50000以上200000以下であることが好ましく、強度、生産性などの面から、80000以上150000以下であることがより好ましい。
ポリアリレート樹脂に用いられるフタル酸部位の構造に関しては、イソフタル酸、テレフタル酸が使用される。樹脂中におけるテレフタル酸、イソフタル酸の比率はイソフタル酸/テレフタル酸=0/100〜100/0まで任意に可能であるが、ポリアリレート樹脂の溶媒に対する溶解性の観点から、イソフタル酸/テレフタル酸=20/80〜80/20であることが好ましい。さらには、あるいは樹脂の強度の観点より、イソフタル酸/テレフタル酸=30/70〜70/30が好ましい。
ポリアリレート樹脂を構成する二価の有機残基部分は、置換若しくは無置換で二価のビフェニル残基、置換若しくは無置換で二価のビスフェニル残基、置換若しくは無置換で二価のビフェニルエーテル残基又は置換若しくは無置換で二価のビフェニルチオエーテル残基など、二価の有機残基であればどのよう構造であっても可能であるが、置換若しくは無置換で二価のビフェニル残基、置換若しくは無置換で二価のビスフェニル残基又は置換若しくは無置換で二価のビフェニルエーテル残基であることが好ましい。
以下に、ポリアリレート樹脂の繰り返し構造単位の具体例を示すが、これらの構造に特に限定はされない。
Figure 0004914042
Figure 0004914042
また、溶解性の向上などのために、ポリアリレート樹脂中の二価の有機残基部分に異種の二価の有機残基を使用する共重合樹脂を使用することも可能である。混合の効果を効率よく発現させるためには、混合比率は、5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましい。
さらに、生産性の向上などのために、ポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂に、他構造のポリアリレート樹脂やポリカーボネート樹脂をブレンドすることも可能である。混合の効果を効率よく発現させるためには、混合比率は、5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましい。
また、上記式(1)で示されるアリールアミン化合物のほかに、数種の電荷輸送材料を混合して使用することも可能である。混合する電荷輸送材料としては、ヒドラゾン化合物やアリールアミン化合物等の一般的な電荷輸送材料が挙げられるがアリールアミン化合物であることが望ましい。混合する比率としては、好ましくは、該感光層に含有される上記式(1)で示される構造を有する化合物の質量(X)と該感光層に含有される電荷輸送材料の全質量(Y)に対する比の値(X/Y)が、0.0001以上0.90以下であり、より好ましくは0.001以上0.50以下である。
また、耐反応性ガス性を向上させる等の目的で、酸化防止剤を混合することも可能である。混合する酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、有機リン系酸化防止剤、有機硫黄系酸化防止剤等が挙げられるが、中でもヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系酸化防止剤が好ましい。
電荷輸送層が電子写真感光体の表面層である場合、必要に応じて、潤滑剤や微粒子を使用してもよい。潤滑剤あるいは微粒子としては、ポリテトラフルオロエチレン微粒子、ポリスチレン微粒子といった樹脂微粒子、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化スズ微粒子といった金属酸化物微粒子、およびそれら微粒子に表面処理を施した微粒子、ステアリン酸亜鉛といった固体潤滑剤、アルキル基により置換されたシリコーン、フッ化アルキル基を有する脂肪族系オイル、ワニスなどが挙げられる。
電荷輸送層の膜厚は、5〜40μmが好ましく、15〜30μmがさらに好ましい。
また、電子写真感光体の表面層として、感光層を保護するための層、すなわち、保護層を感光層上に別途設けてもよい。
保護層に使用する樹脂としては、高分子量の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂が好ましく、さらには、高分子量ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂がより好ましい。また、残留電位の低減あるいは膜強度の向上を目的として、導電性粒子や潤滑剤を含有させてもよい。
保護層の成膜方法は、熱、光あるいは電子線での硬化が可能であり、必要に応じて重合開始剤や添加化合物を含有してもよい。
電子写真感光体の各層の形成工程において、使用する溶剤としては、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエン、キシレンなどが挙げられ、単独で用いても複数の溶剤を用いてもよい。
また、上記の電子写真感光体の電荷発生層や電荷輸送層などの各層を形成するための塗布の方法としては、浸漬塗布法、スプレー塗布法、バーコート法など通常知られている方法が使用できる。
次に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置について図5の概略構成図を用いて説明する。
図5に接触帯電方式の電子写真装置の一例を示した。本例は転写式複写機又はプリンターである。
1は電子写真感光体を示し、例えば、電子写真感光体1は、ドラム型である。電子写真感光体1は、矢印Aの方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
2は帯電手段としての接触帯電部材である帯電ローラを示す。帯電ローラ2は、この帯電ローラ2に圧設した電子写真感光体1の回転に従動して回転し、バイアス電源2AからDC電圧が印加される。帯電ローラ2により電子写真感光体1の周面が所定の極性・電位にかつ一様に接触帯電方式で帯電処理される。
電子写真感光体1の帯電処理面に、露光手段(図示せず。原稿像の結像露光手段、レーザービームスキャナなど)により目的画像情報の露光光3が照射されて、電子写真感光体1の面に目的画像情報に対応した静電潜像が形成される。
この形成静電潜像は、現像器4の荷電粒子(トナー)5で正規現像または反転現像により可転写粒子像(トナー像)5aとして顕画化される。
次いで、このトナー像は、電子写真感光体1と、電子写真感光体1に圧設している転写手段としての転写ローラ7とのニップ部(転写部)に、給紙カセット9から給紙ローラ10及びレジストローラ11により所定のタイミングで一枚ずつ給送された用紙6に被転写粒子5bが付着する。転写ローラ7には、バイアス電源7Aから荷電粒子(トナー)5の保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加されている。
トナー像転写を受けた用紙6は、電子写真感光体1の面から分離されて定着手段(図示せず)へ搬送されてトナー像の定着処理を受ける。
トナー像転写後の電子写真感光体1面は、クリーナー(クリーニング装置)8により転写残りトナーなどの付着汚染物の除去を受けて洗浄面化されて繰返して作像に供される。
尚、複数の電子写真感光体、帯電ローラおよび現像装置を有する、接触帯電方式のフルカラー電子写真装置の例を図6に示す。このフルカラー電子写真装置は各色のトナー(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を収容した図5と同様のプロセスカートリッジを縦置きに並列に配列し、それぞれの転写手段によって順次転写を行い、最後に定着を行うタンデム型と呼ばれるカラー電子写真装置である。20K、20C、20M、20Yは各色プロセスカートリッジ、21K、21C、21M、21Yは電子写真感光体、22K、22C、22M、22Yは帯電ローラ、23は転写ローラ、24は紙搬送ベルト、25はレーザー光源、26はトナー、27は定着器、28は給紙ローラである。
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンターおよびレーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いることができる。
以下に本発明の感光層の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。なお、実施例2及び応用実施例2は参考例である。
(実施例1)
<ビス(2,4−ジメチルフェニル)アミンの製造>
冷却管及びメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、2,4−ジメチルフェニルアミン133g(1.1mol)、1−ブロモ−2,4−ジメチルベンゼン185g(1.0mol)、酢酸パラジウム11.2g(0.05mol)、2−tert−ブチルフォスフィノイル−2−メチルプロパン32.4g(0.2mol)、リン酸三カリウム212g(1.0mol)及びジメチルホルムアミド500mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、12時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、目的のビス(2,4−ジメチルフェニル)アミンを得た。得られた化合物の収量は189g、収率は84%であった。得られた化合物を元素分析器(CHNコーダー MT−5、YANACO(株)製)を用いて測定した。なお、以下の元素分析による実測値及び計算値の単位は質量%である。実測値:C,85.24、H,8.53、N,6.63(計算値:C,85.28、H,8.50、N,6.22)。
<ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(ブロモフェニル)フェニル]アミンの製造>
冷却管及びメカニカルスターラーを付した2Lの3口反応容器に、(2,4−ジメチルフェニル)アミン112.5g(0.5mol)、4,4’−ジブロモビフェニル156g(0.5mol)、酢酸パラジウム5.6g(0.025mol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン27.7g(0.05mol)、tert−ブトキシナトリウム63.7g(0.7mol)及びキシレン800mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、5時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=2:1)にて精製を行い、目的の(ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(ブロモフェニル)フェニル]アミンを得た。得られた化合物の収量は155.2g、収率は68質量%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,73.44、H,5.62、N,2.98(計算値:C,73.68、H,5.74、N,3.07)。
<ビス(2,4−ジメチルフェニル)(4−{4−[(2,4−ジメチルフェニル)アミノ]フェニル}フェニル)アミンの製造>
冷却管及びメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、(ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(ブロモフェニル)フェニル]アミン91.3g(0.2mol)、2,4−ジメチルフェニルアミン36.3g(0.3mol)、酢酸パラジウム2.24g(0.01mol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン11.1g(0.02mol)、tert−ブトキシナトリウム26.9g(0.28mol)及びキシレン500mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、3時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=1:1)にて精製を行い、目的のビス(2,4−ジメチルフェニル)(4−{4−[(2,4−ジメチルフェニル)アミノ]フェニル}フェニル)アミンを得た。得られた化合物の収量は83.4g、収率は84質量%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,87.03、H,7.26、N,5.71(計算値:C,87.05、H,7.31、N,5.64)。
<ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−{(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−ブロモフェニル)フェニル]アミノ}フェニル)フェニル]アミンの製造>
冷却管及びメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、ビス(2,4−ジメチルフェニル)(4−{4−[(2,4−ジメチルフェニル)アミノ]フェニル}フェニル)アミン49.7g(0.1mol)、4,4’−ジブロモビフェニル31.2g(0.1mol)、酢酸パラジウム1.13g(0.005mol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン5.54g(0.01mol)、tert−ブトキシナトリウム13.4g(0.14mol)及びキシレン300mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、5時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=2:1)にて精製を行い、目的のビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−{(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−ブロモフェニル)フェニル]アミノ}フェニル)フェニル]アミンを得た。得られた化合物の収量は50.9g、収率は70質量%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて実測値を測定した。実測値:C,79.26、H,5.98、N,3.83(計算値:C,79.22、H,5.96、N,3.85)。
<例示化合物CT−18の製造>
冷却管及びメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−{(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−ブロモフェニル)フェニル]アミノ}フェニル)フェニル]アミン36.4g(0.05mol)、塩化ニッケル0.32g(0.0025mol)、トリフェニルフォスフィン2.62g(0.01mol)、ビピリジン0.02g(0.00025mol)、N,N’−ジメチルホルムアミド300mlを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで100℃に加熱し、6時間攪拌させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、有機固形物を得た。その固形物をトルエンで再結晶し、濾過し溶媒を乾燥させ、目的の例示化合物(CT−18)を得た。得られた化合物の収量は22.7g、収率は70質量%、純度は99.3%(HPLC測定により純度を測定、ODS−F411カラム使用、展開溶媒はメタノール/テトラヒドロフラン=70/30で行った)であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて実測値を測定した。実測値:C,89.02、H,6.65、N,4.33(計算値:C,88.99、H,6.69、N,4.32)。得られた化合物の質量分析をレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析(MALDI−TOF−MASS)装置(REFLEXIII、BRUKER社製、マトリックス;9−ニトロアントラセン)を用いて行った。このとき得られた質量スペクトルの測定結果を図1に示す。図1において、m/e=1294.79に電荷輸送材料の例示化合物(CT−18)のピークを観測した。その他のm/e=1699.1付近に観測された複数のピークは電荷輸送材料の例示化合物(CT−18)の同位体によるものである。なお、この質量スペクトルの横軸は質量電荷比(生成イオンの質量(m)/生成イオンの電荷の価数(z))、縦軸は検出した生成イオンの強度を示す。また、得られた化合物の赤外吸収スペクトル測定(KBr錠剤法)をFT/IR−420(日本分光社製)を用いて行った。結果を図2に示す。また、得られた化合物のH1−NMRスペクトル測定をFT−NMR装置JNM−EX400(日本電子社製、測定周波数400MHz、CDCl溶媒、化学シフト基準物質としてテトラメチルシランを用いた)を用いて行った。結果を図3に示す。また、得られた化合物のUV吸収スペクトル測定をU−570(日本分光社製、溶媒をテトラヒドロフランとし、濃度が0.02mmol/Lとなるように調製した)を用いて行った。結果を図4に示す。
(実施例2)
実施例1と同様の手法を用いて、ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(ブロモフェニル)フェニル]アミンを合成した。
さらに、冷却管及びメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、ビス(2,4−ジメチルフェニル)ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(ブロモフェニル)フェニル]アミン22.8g(0.05mol)、塩化ニッケル0.32g(0.0025mol)、トリフェニルフォスフィン2.62g(0.01mol)、ビピリジン0.02g(0.00025mol)及びN,N’−ジメチルホルムアミド300mlを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで100℃に加熱し、4時間攪拌させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、有機固形物を得た。その固形物をトルエンで再結晶し、濾過し溶媒を乾燥させ、目的の例示化合物(CT−9)を得た。元素分析値を示す。実測値:C,89.36、H,6.91、N,3.73(計算値:C,89.32、H,6.96、N,3.72)。
(実施例3)
実施例1と同様の手法を用いて、ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(ブロモフェニル)フェニル]アミン及びビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−{(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−ブロモフェニル)フェニル]アミノ}フェニル)フェニル]アミンを合成した。
さらに、冷却管及びメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、ビス(2,4−ジメチルフェニル)ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(ブロモフェニル)フェニル]アミン11.4g(0.025mol)、ビス(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−{(2,4−ジメチルフェニル)[4−(4−ブロモフェニル)フェニル]アミノ}フェニル)フェニル]アミン18.6g(0.025mol)、塩化ニッケル0.32g(0.0025mol)、トリフェニルフォスフィン2.62g(0.01mol)、ビピリジン0.02g(0.00025mol)及びN,N’−ジメチルホルムアミド300mlを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで100℃に加熱し、6時間攪拌させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、有機固形物を得た。その固形物をトルエン/ヘキサン混合溶液(質量比1:1)に溶解させ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより化合物(CT−18)及び化合物(CT−9)と目的物とを分離精製し、目的の例示化合物(CT−12)を合成した。元素分析値を示す。実測値:C,89.15、H,6.82、N,4.03(計算値:C,89.11、H,6.79、N,4.10)。
(応用実施例1)
SnOコート処理硫酸バリウム10部、酸化チタン2部、フェノール樹脂6部及びシリコーンオイル0.001部を20部のメタノール/メトキシプロパノール=2/8混合溶剤に加えた塗料を作製し、その塗料を直径30mm×長さ260.5mmのアルミニウムシリンダー上に浸漬塗布法にて塗布し、140℃で30分熱硬化することにより、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、この導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部及びn−ブタノール30部の混合溶剤に溶解した溶液を浸漬塗布法で塗布し、乾燥することによって、膜厚が0.6μmの中間層を形成した。
次にCuKαの特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°、28.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン4部と、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学(株)製)2部と、シクロヘキサノン60部とを、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散後、エチルアセテート100部を加えて、電荷発生層用分散液を調製した。これを中間層上に浸漬法で塗布し、膜厚が0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、アリールアミン化合物として、上記式(CT−18)で示された化合物0.01部(表11中、アリールアミン化合物Aとして表記)と、下記式(CT−A)で示されるアリールアミン化合物(特開2004−109999で開示されている製造法において、触媒として、ビフェニル−2−イル−ジ−tert−ブチルフォスフィンの変わりに、ジ−シクロヘキシル−フェニル−フォスフィンを用いて製造)を4部(表11中、アリールアミン化合物Bとして表記)、結着樹脂として上記式(PA−2)及び式(PA−9)で示す繰り返し構造単位を有する共重合ポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw)=125000、樹脂中におけるテレフタル酸とイソフタル酸の質量比:テレフタル酸/イソフタル酸=50/50、共重合比=(PA−2)/(PA−9)=7/3)10部を、モノクロロベンゼン100部に溶解し、電荷輸送層用塗布液を調製した。これを電荷発生層上に浸漬法で塗布し、120℃、1時間乾燥して、膜厚が17μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして、本発明の電子写真感光体を作製した。
Figure 0004914042
次に電子写真感光体の評価法について説明する。
評価装置は、キヤノン(株)製LBP−2510(一次帯電:接触帯電方式、プロセススピード:94.2mm/sec)を電子写真感光体の帯電電位を調整できるように改造して用いた。評価は、低温低湿環境下(15℃、5%RH)で行った。作製した電子写真感光体の暗部電位(Vd)、光を照射して暗部電位Vdから光減衰させた明部電位(Vl)、1000枚の繰り返し使用時の暗部電位(Vd1000)の初期からの変動分(Vd1000−Vd=ΔVd)及び1000枚の繰り返し使用時の明部電位(Vl1000)の初期からの変動分(Vl1000−Vl=ΔVl)の評価は、装置の光源を像露光量が電子写真感光体表面上での光量が0.35μJ/cmとなるように設定し、電子写真感光体の非露光部の暗部電位(Vd)が、Vd=−500Vとなるように設定し、A4サイズの普通紙を連続して画像出力を1000枚行い、その画像出力前後での表面電位を測定することにより、行った。電子写真感光体の表面電位の測定は、電子写真感光体端部より130mmの位置に電位測定用プローブが位置するように固定された冶具と現像器とを交換して、現像器位置で行った。また、画像出力1000枚行った以降、100枚出力ごとに画像をチェックし、濃度変化が起こっているか否かを調べた。結果を表11に示す。
(応用実施例2)
アリールアミン化合物Aとして例示化合物(CT−18)の変わりに、例示化合物(CT−9)を使用した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(応用実施例3)
アリールアミン化合物Aとして例示化合物(CT−18)の変わりに、例示化合物(CT−12)を使用した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(応用実施例4)
例示化合物(CT−18)の含有量を0.0004部にした以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(応用実施例5)
例示化合物(CT−18)の含有量を0.004部にした以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(応用実施例6)
例示化合物(CT−18)の含有量を1部にした以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(応用実施例7)
例示化合物(CT−18)の含有量を4部にした以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(応用実施例8)
アリールアミン化合物Bとして例示化合物(CT−A)の変わりに、下記に示す例示化合物(CT−B)を使用した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004914042
(応用実施例9)
アリールアミン化合物Bとして例示化合物(CT−A)の変わりに、下記に示す例示化合物(CT−C)を使用した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004914042
(応用実施例10)
アリールアミン化合物Bとして、(CT−A)のかわりに、下記の例示化合物(CT−D)で表される化合物を使用した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004914042
(応用実施例11)
アリールアミン化合物として下記の例示化合物(CT−E)で表される化合物1部(表11中、アリールアミン化合物Cとして表記)を追加混合した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004914042
(応用実施例12)
アリールアミン化合物として下記例示化合物(CT−F)で表される化合物1部(表11中、アリールアミン化合物Cとして表記)を追加混合した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004914042
(応用実施例13)
アリールアミン化合物として下記例示化合物(CT−G)で表される化合物1部(表11中、アリールアミン化合物Cとして表記)を追加混合した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004914042
(応用実施例14)
アリールアミン化合物として下記例示化合物(CT−H)で表される化合物1部(表11中、アリールアミン化合物Cとして表記)を追加混合した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004914042
(応用実施例15)
アリールアミン化合物として下記例示化合物(CT−I)で表される化合物1部(表11中、アリールアミン化合物Cとして表記)を追加混合した以外は応用実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004914042
(比較例1)
例示化合物(CT−18)を含有しなかった以外は応用実施例9と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(比較例2)
例示化合物(CT−18)を含有しなかった以外は応用実施例10と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(比較例3)
例示化合物(CT−18)を含有しなかった以外は応用実施例11と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(比較例4)
例示化合物(CT−18)を含有しなかった以外は応用実施例12と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
(比較例5)
例示化合物(CT−18)を含有しなかった以外は応用実施例14と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価を行った。結果を表11に示す。
表11
Figure 0004914042
実施例と比較例を比較すると、本発明のアリールアミン化合物を含有した感光層と、本発明のアリールアミン化合物を使用しなかった感光層を用いた場合と比べると、同露光量における感度が良好で、かつ明部電位の繰り返し使用前後の変動が小さくなって明部電位の安定性が向上しており、かつ、耐久後の画像劣化が小さい感光体となっていることが分かる。これは、本発明のアリールアミン化合物を含有することにより、電荷輸送性が高くなったためであると考えられる。従って、本発明の感光層を使用することにより、初期使用時と繰り返し使用時での濃度変化をすることのない安定した画像を長期にわたって提供することが可能になると考えられる。
本発明の例示化合物(CT−18)のMALDI−TOF−MASSスペクトルである。 本発明の例示化合物(CT−18)のIRスペクトルである。 本発明の例示化合物(CT−18)のNMRスペクトルである。 本発明の例示化合物(CT−18)のUVスペクトルである。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成図である。 接触帯電方式のフルカラー電子写真装置の例である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 帯電ローラ
2A バイアス電源
3 露光光
4 現像器
5 荷電粒子(トナー)
5a 可転写粒子像(トナー像)
5b 被転写粒子
6 用紙
7 転写ローラ
7A バイアス電源
8 クリーナー(クリーニング装置)
9 給紙カセット
10 給紙ローラ
11 レジストローラ
20K、20C、20M、20Y 各色プロセスカートリッジ
21K、21C、21M、21Y 電子写真感光体
22K、22C、22M、22Y 帯電ローラ
23 転写ローラ
24 紙搬送ベルト
25 レーザー光源
26 トナー
27 定着器
28 給紙ローラ

Claims (6)

  1. 導電性支持体及び導電性支持体上に形成された感光層を有する電子写真感光体において、該感光層が下記構造式(CT−又は(CT−18)で示される構造を有するアリールアミン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0004914042
  2. 前記感光層が電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に積層してなる積層型の感光層であり、該電荷輸送層が前記アリールアミン化合物を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記感光層に含有される前記アリールアミン化合物の質量(X)の、前記感光層に含有される電荷輸送材料の全質量(Y)に対する比の値(X/Y)が、0.0001以上0.90以下である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記感光層に含有される前記アリールアミン化合物の質量(X)の、前記感光層に含有される電荷輸送材料の全質量(Y)に対する比の値(X/Y)が、0.001以上0.50以下である請求項に記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置。
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