JPH1017531A - 芳香族三級アミン化合物の製造方法及びその合成中間体 - Google Patents

芳香族三級アミン化合物の製造方法及びその合成中間体

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JPH1017531A
JPH1017531A JP8176226A JP17622696A JPH1017531A JP H1017531 A JPH1017531 A JP H1017531A JP 8176226 A JP8176226 A JP 8176226A JP 17622696 A JP17622696 A JP 17622696A JP H1017531 A JPH1017531 A JP H1017531A
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JP8176226A
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Tadahisa Sato
忠久 佐藤
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【課題】種々の置換基を有する芳香族第三級アミン化合
物の製造方法を提供する。 【解決手段】分子内に少なくとも2つの芳香族三級アミ
ンを有し、かつ少なくとも1つの芳香族炭化水素環系環
集合基を有する化合物を合成する際に、パラジウム触媒
を用いた芳香族基の炭素原子間クロスカップリング反応
を用いる芳香族三級アミン化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機エレクトロルミ
ネッセンス(EL)材料、又は電子写真用材料、又は光
記録材料用などの近赤外染料用原料として有用な芳香族
三級アミン化合物の製造方法及びその合成中間体に関す
る。詳しくは、パラジウム触媒を用いた芳香族基の炭素
原子間クロスカップリング反応を用いた分子内に少なく
とも2つの芳香族三級アミンを含む化合物の高収率製造
方法及び、この反応に有用な合成中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】バンスライクおよびタンらは例えば米国
特許第4,539,507号、同第4,720,432
号、特開平5−234,681号においてフェニル基、
フェニレン基、又はビフェニレン基を含む芳香族第三級
アミンを内部接合有機EL装置の正孔注入・輸送帯域に
使用すると光出力の安定性が向上し、それによって動作
寿命が延びることを明らかにした。その後更なる光出力
の安定性を計るためにこの正孔注入輸送帯域に用いる芳
香族第三級アミンの改良は多くの研究者により試みら
れ、多くの特許出願および学術文献への報告がなされて
いる。その例をあげればビフェニル系の第三級アミンに
関して Japanese Journal of Applied Physics , 27,L
269(1988) 、特開昭59−194393号、Appl.Phys.
Lett.66,2679(1995)、特開平5−234681号、同7
−331238号、同8−48656号、およびWO9
5/09147号など、スダーバースト系の第三級アミ
ンに関して、Appl.Phys.Lett.65,807(1994) 、特公平7
−110940号などがある。
【0003】電子写真用材料としても芳香族第三級アミ
ンは重要であり、正孔輸送材への利用が特許出願されて
おり、例えば特開昭58−32372号、同63−23
5946号、特開平1−142657号があげられる。
そして、既に小型の普通紙コピー機には芳香族第三級ア
ミン化合物が実用されており、安価なコピー機の普及に
貢献している。
【0004】また、ジアルキルアミノ基を共役位に有す
る芳香族第三級アミンは、その酸化体が光記録材料用な
どの近赤外染料などとして有用であることが、例えば米
国特許3,484,467号、同3,575,871
号、特開平6−321872号に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、種々の用
途に芳香族第三級アミンは有用な化合物であるが、それ
らの中のビフェニル基などを有するポリフェニル系芳香
族第三級アミンの合成方法は、主にウルマン型反応を用
いる方法が常法であった(米国特許4,764,625
号)。この方法は、銅触媒を用い、塩基性条件下でハロ
ゲン化アリール(主にヨウ化アリール)とジアリールア
ミンを反応させて、炭素−窒素結合を結合させることを
特徴とする。この方法は単純な芳香族第三級アミンを合
成する場合には有効な方法であるが、高温(>160
℃)かつ、長時間を要する反応であるため、出発物質や
生成物が、熱や塩基に不安定な場合には利用できなかっ
た。また一般に反応時間が長く収率が低く、高純度品が
得るための精製が容易でないなど生産性が低いことも問
題であった。最近城田らは、グリニャール試薬と二価の
ニッケル錯体を用いて、芳香族三級アミンを分子内に有
する化合物の合成法を開示しているが(特開平7−53
955号、J.Mater.Chem.,2, 1109(1992))
ニッケルは近年その発ガン性が問題となっており、工業
的規模での製造では使用しにくい金属触媒である。更に
近赤外吸収染料用のビフェニル基を有する芳香族第三級
アミンの合成には、強い発ガン性により、製造禁止物質
になっているベンジジンを用いなければならないことも
大きな問題であった(米国特許公報3,484,467
号、特開平6−321872号)。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、ビフェ
ニル基のような多環系環集合基と少なくとも2つの芳香
族第三級アミンを分子内に有する化合物の合成の困難さ
であり、発明の目的は、穏やかな条件下で、安全性に問
題がある原料を用いることなく、種々の置換基を有する
前記芳香族第三級アミン化合物の製造方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討した
結果、パラジウム触媒を用いた芳香族基の炭素原子間ク
ロスカップリング反応を用いることにより、前記の目的
が達成できることを見出し、その知見に基づき、本発明
をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は (1)分子内に少なくとも2つの芳香族三級アミンを有
し、かつ少なくとも1つの芳香族炭化水素環系環集合基
を有する化合物を合成する際に、パラジウム触媒を用い
た芳香族基の炭素原子間クロスカップリング反応を用い
ることを特徴とする芳香族三級アミン化合物の製造方
法。 (2)一般式(I)で表わされる化合物と一般式(II)
で表わされる化合物をクロスカップリングすることを特
徴とする上記(1)記載の芳香族三級アミン化合物の製
造方法。
【0009】
【化11】
【0010】(式中、Ar1 およびAr2 は芳香族基を
表し、X1 はハロゲン原子又はアルカンもしくはアレン
スルホニルオキシ基を表わす。Ar1 とAr2 は結合し
て環を形成してもよい。R1 は置換基を表わし、lは0
ないし4の整数を表わす。)
【0011】
【化12】
【0012】(式中、Ar3 は1〜6価の芳香族基を表
わし、X2 はマグネシウム、亜鉛、銅、ホウ素、アルミ
ニウム、ケイ素又はスズ元素で結合する基を表わす。m
は1ないし6の整数を表わす。)
【0013】(3)一般式(III)で表わされる化合物と
一般式(IV)で表わされる化合物をクロスカップリング
することを特徴とする上記(1)記載の芳香族三級アミ
ン化合物の製造方法。
【0014】
【化13】
【0015】(式中、Ar1 、Ar2 、R1 およびlは
前記一般式(I)で定義した基および数と同義であり、
2 は前記一般式(II)で定義した基と同義である。)
【0016】
【化14】
【0017】(式中、Ar3 およびmは前記一般式(I
I)で定義した基および数と同義であり、X1 は前記一
般式(I)で定義した基と同義である。) (4)クロスカップリング反応に作用する触媒が0価の
パラジウム金属錯体であることを特徴とする上記
(1)、(2)又は(3)記載の芳香族三級アミン化合
物の製造方法。
【0018】(5)製造する芳香族三級アミンが一般式
(V)であることを特徴とする前記(1)、(2)、
(3)又は(4)記載の製造方法。
【0019】
【化15】
【0020】(式中、Ar4 、Ar5 、Ar6およびA
7は置換もしくは無置換のフェニル又はナフチル基を
表わす。R2 は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基又はジアルキルアミノ基を表わす。nは2以上の整
数、pは0ないし4の整数を表わす。)
【0021】(6)製造する芳香族三級アミンが一般式
(VI)であることを特徴とする請求項(1)、(2)、
(3)又は(4)記載の製造方法。
【0022】
【化16】
【0023】(式中、Ar8 、Ar9 、Ar10、A
11、Ar12およびAr13は置換もしくは無置換のフェ
ニル又はナフチル基を表わす。qは1以上の整数を表わ
す。)
【0024】(7)製造する芳香族三級アミンが一般式
(VII)であることを特徴とする上記(1)、(2)、
(3)又は(4)記載の製造方法。
【0025】
【化17】
【0026】(式中、Ar14、Ar15、Ar16、A
17、Ar18およびAr19は置換もしくは無置換のフェ
ニル又はナフチル基を表わす。rは2以上の整数を表わ
す。)
【0027】(8)製造する芳香族三級アミンが一般式
(VIII)であることを特徴とする上記(5)記載の製造方
法。
【0028】
【化18】
【0029】(式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
8 、R9およびR10は置換もしくは無置換のアルキル
基を表し、sは2ないし4の整数を表わす。)
【0030】(9)一般式(IX)で表わされる化合物。
【0031】
【化19】
【0032】(式中、R11およびR14は水素原子又は低
級アルキル基、R12およびR13は水素原子、低級アルキ
ル基、置換もしくは無置換のフェニル基、低級ジアルキ
ルアミノ基、置換もしくは無置換のジフェニルアミノ
基、低級アルコキシ基又はニトロ基を表わす。)
【0033】(10)一般式(X)で表わされる化合
物。
【0034】
【化20】
【0035】(式中、R15およびR18は水素原子又は低
級アルキル基、R16およびR17は水素原子、低級アルキ
ル基、置換もしくは無置換のフェニル基、低級アルコキ
シ基、低級ジアルキルアミノ基、置換もしくは無置換の
ジフェニルアミノ基又はニトロ基を表わす。R15
16、R17、R18がすべて同時に水素原子であることは
ない。又、R16とR17が同時に低級アルキル基であるこ
とはない。)を提供するものである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。
【0037】まず、芳香族炭化水素環系環集合基につい
て説明する。環集合(ring assenblies )の定義は「二
つ以上の環系が一重結合か二重結合で直結していて、環
を直結している結合の数が環系の数より一つだけ少ない
もの」(平山健三、平山和雄「有機化学・生化学命名
法」改訂第2版、上巻、39頁、1988年、(株)南
光堂)であり、芳香族炭化水素環系環集合とは、上記定
義の環系が芳香族炭化水素環である環集合をさす。そし
て芳香族炭化水素環系環集合基とは、芳香族炭化水素環
系環集合の水素原子をいくつか除いて誘導できる1価お
よび多価の基をさす。
【0038】芳香族炭化水素環系環集合基について、代
表的具体例を以下に示すが、これらに限定されるもので
はない。
【0039】
【化21】
【0040】次に一般式(I)〜(VII)の置換基につい
て説明する。Ar1 およびAr2 は芳香族基を表わす
が、詳しくは炭素数6〜50の非縮合もしくは縮合多環
系炭素環又は複素環芳香族基である。これらの具体例を
あげれば、フェニル、3−ビフェニルイル、4−ビフェ
ニルイル、p−テルフェニル−4−イル、p−クアタフ
ェニル−4−イル、1−ナフチル、2−ナフチル、7−
(2−ナフチル)−2−ナフチル、4−(1−ナフチ
ル)−1−ナフチル、4−(2−ナフチル)−1−ナフ
チルもしくは6−(2−アントリル)−2−ナフチルな
どの非縮合もしくは縮合炭素環芳香族基、又は2−ピリ
ジル、4−ピリジル、4−キノリル、8−キノリル、1
−アリリジニル、1,10−フェナントロリン−2−イ
ルもしくは4−(4−ピリジル)−2−ピリジルなどの
非縮合もしくは縮合複素環芳香族基である。好ましくは
Ar1 およびAr2 は非縮合もしくは縮合炭素環芳香族
基であり、特に好ましくはフェニル、4−ビフェニルイ
ル、1−ナフチルもしくは2−ナフチル基である。
【0041】Ar1 およびAr2 が置換基を有する場
合、その置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、ア
リール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニト
ロ基、カルボキシ基、スルホ基、アミノ基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミ
ノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、
スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニ
ル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カ
ルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシ
カルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スル
フィニル基、ホスホニル基、アリールオキシカルボニル
基、アシル基、シリル基又はアゾリル基が挙げられる。
好ましい置換基はアルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアリー
ルアミノ基又はN−アルキル−N−アリールアミノ基で
ある。尚、Ar1 とAr2 は互いに結合し、カルバゾリ
ルやフェノキサジニル基などの環を形成してもよい。
【0042】Ar3 は1〜6価の芳香族基を表わすが、
詳しくは炭素数6〜60の炭素環又は複素環芳香族化合
物由来の1〜6価の芳香族基を表わす。具体的にはフェ
ニル、o−、m−、もしくはp−フェニレン、ベンゼン
−1,3,5−トリイル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル、ナフタレン−1,4−ジイン、ナフタレン−1,
4,5,8−テトライル、ペリレン−3,4,9,10
−テトライル、ビフェニル−4,4′−ジイル、p−テ
ルフェニル−4,4′−ジイル、2,1′:5′,2″
−テルナフタレン−5,5″−ジイル、1,3,5−ト
リフェニルベンゼン−4′,4″,4′′′−トリイ
ル、トリフェニルアミン−4,4′,4″−トリイルも
しくはフェニル−1,2,3,4,5,6−ヘキサイ
ル、などの炭素環芳香族基、又は、2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、ピリジン−2,6−ジイル、
ピリジン−2,4−ジイル、4−キノリル、ピラジン−
2,5−ジイル、キノリン−4,8−ジイル、フェナジ
ル−1,4,6,9−テトライルイミダゾ〔2,1−
b〕チアゾール−3,5−ジイルもしくは、フタラジン
−1,4−ジイルなどの複素環芳香族化合物である。好
ましくは1〜3価の炭素環芳香族基であり、特に好まし
くはフェニル、o−、m−もしくはp−フェニレン、ベ
ンゼン−1,3,5−トリイル、ビフェニル−4,4′
−ジイル、1,3,5−トリフェニル、ベンゼン−
4′,4″,4′′′−トリイル、又はトリフェニルア
ミン−4,4′,4″−トリイルの炭素環芳香族基であ
る。
【0043】Ar3 はX1 又はX2 以外の置換基を有し
てもよく、置換基および好ましい置換基としては、前記
Ar1 およびAr2 が有する置換基と同義の基があげら
れる。
【0044】X1 はハロゲン原子又はアルカンもしくは
アレンスルホニルオキシ基を表わすが、具体的には塩
素、臭素又はヨウ素の各原子、およびメタンスルホニル
オキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、トリフルオロメタ
ンスルホニルオキシ又は、ペンタフルオロベンゼンスル
ホニルオキシ基を表わす。好ましくは臭素、ヨウ素原子
又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基であるが、
特に好ましくはヨウ素原子である。
【0045】X2 はマグネシウム、亜鉛、銅、ホウ素、
アルミニウム、ケイ素又はスズ元素で結合する基を表わ
すが、詳しくは−MgX3 、−ZnX4 、−CuX5
−Cu−B(Y1)2 、−Al(Y2)2 、Si(Y3)3
はSn(Y4)3 で表わされる基である。X3 、X4 、X
5 はハロゲン原子を表わし、好ましくは塩素、臭素又は
ヨウ素原子を表わし、特に好ましくは塩素又は臭素原子
である。Y1 、Y2 、Y3 およびY4 はハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はヒ
ドロキシル基であり、好ましくはフッ素、塩素もしくは
臭素原子のハロゲン原子、メチル、エチル、n−ブチ
ル、もしくはi−ブチルのアルキル基、メトキシ、エト
キシ、イソプロピルオキシもしくはエチレンジオキシの
アルコキシ基、フェノキシもしくは1,2−フェニレン
ジオキシのアリールオキシ基又はヒドロキシル基であ
る。Y1 、Y2 、Y3 およびY4 は特に好ましくは塩素
原子、n−ブチル基又はヒドロキシル基である。尚、Y
1 〜Y4 は2〜3個が各元素に結合するが、それらが常
に同一の基であるとは限らず、Y1 〜Y 4 で定義された
異なった基が1つの元素に結合していてもよい。
【0046】X2 は好ましくは−ZnX4 、−B(Y1)
2 又はSi(Y3)3 であり、特に好ましくは−ZnC
l、−B(OH)2 、−Si(CH3)3 又は−SiCH
3 Cl 2 である。
【0047】R1 は置換基を表わすが、具体的にはハロ
ゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シア
ノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ
基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシ
ルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ基、ウレイド
基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンア
ミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニ
ル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、ア
ゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリル
オキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド
基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基、
アリールオキシカルボニル基、アシル基、シリル基、又
はアゾリル基を表わす。
【0048】さらに詳しくは、R1 はハロゲン原子(例
えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基(例えば、炭
素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキル基、アラル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル
基、シクロアルケニル基で、詳しくは、例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、トリデ
シル、2−メタンスルホニルエチル、3−(3−ペンタ
デシルフェノキシ)プロピル、3−{4−{2−〔4−
(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ド
デカンアミド}フェニル}プロピル、2−エトキシトリ
デシル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、3−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル)、ア
リール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニ
ル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、2,4,6−ト
リメチルフェニル、3−トリデカンアミド−2,4,6
−トリメチルフェニル、4−テトラデカンアミドフェニ
ル)、ヘテロ環基(例えば、2−フリル、2−チエニ
ル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シア
ノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、スルホ
基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルエトキシ、
2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基
(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t
−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−
ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカ
ルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミ
ド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2−(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド、4−(3
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミ
ド、2−{4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)
フェノキシ}デカンアミド)、アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジ
エチルアミノ、メチルブチルアミノ、ビス(2−ヒドロ
キシエチル)アミノ)、アニリノ基(例えば、フェニル
アミノ、2−クロロアニリノ、2−クロロ−5−テトラ
デカンアミノアニリノ、2−クロロ−5−ドデシルオキ
シカルボニルアニリノ、N−アセチルアニリノ、2−ク
ロロ−5−{2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェノキシ)ドデカンアミド}アニリノ)、ウレイド基
(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N
−ジブチルウレイド)、スルファモイルアミノ基(例え
ば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−メ
チル−N−デシルスルファモイルアミノ)、アルキルチ
オ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、テトラデシ
ルチオ、2−フェノキシエチルチオ、3−フェノキシプ
ロピルチオ、3−(4−t−ブチルフェノキシ)プロピ
ルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2
−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、3−ペン
タデシルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ、
4−テトラデカンアミドフェニルチオ)、アルコキシカ
ルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミ
ノ、テトラデシルオキシカルボニルアミノ)、スルホン
アミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ヘキサデカ
ンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トル
エンスルホンアミド、オクタデカンスルホンアミド、2
−メトキシ−5−t−ブチルベンゼンスルホンアミ
ド)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイ
ル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−(2−ドデシ
ルオキシエチル)カルバモイル、N−メチル−N−ドデ
シルカルバモイル、N−{3−(2,4−ジ−t−アミ
ルフェノキシ)プロピル}カルバモイル)、スルファモ
イル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−
ジプロピルスルファモイル、N−(2−ドデシルオキシ
エチル)スルファモイル、N−エチル−N−ドデシルス
ルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル)、ス
ルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスル
ホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル)、
アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニ
ル、ブチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニ
ル、オクタデシルオキシカルボニル)、ヘテロ環オキシ
基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、
2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例えば、
フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロ
イルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパ
ノイルフェニルアゾ)、アシルオキシ基(例えば、アセ
トキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチル
カルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキ
シ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキ
シ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオキシカ
ルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミ
ノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フ
タルイミド、3−オクタデセニルスクシンイミド)、ヘ
テロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、
2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−
6−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフィニル基(例え
ば、ドデカンスルフィニル、3−ペンタデシルフェニル
スルフィニル、3−フェノキシプロピルスルフィニ
ル)、ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、
オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、ア
リールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボ
ニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプ
ロパノイル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイ
ル)、シリル基(例えば、トリメチルシリル、トリエチ
ルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリフェニルシ
リル)、アゾリル基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリ
ル、3−クロロ−ピラゾール−1−イル、トリアゾリ
ル)を表わす。
【0049】好ましくはR1 はハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基もし
くはジアルキルアミノ基である。
【0050】Ar4 、Ar5 、Ar6 、およびAr7
置換もしくは無置換のフェニル又はナフチル基を表わす
が、無置換の場合は、フェニル基、1−ナフチル基又は
2−ナフチル基である。置換のフェニル又はナフチル基
の場合、置換基としては前記Ar1 〜Ar3 が有する置
換基があげられ、好ましい置換基はアルキル基、アリー
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ジアルキルア
ミノ基、ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリ
ールアミノ基又はニトロ基である。ニトロ基以外の好ま
しい置換基の具体例をあげれば、メチル、エチル、イソ
プロピル、n−ブチル、t−ブチル、もしくはn−オク
チルなどのアルキル基、フェニル、ビフェニル、テルフ
ェニル、p−ジメチルアミノフェニル、p−ジブチルア
ミノフェニル、p−ジフェニルアミノフェニル、1−ナ
フチルもしくは2−ナフチルなどのアリール基、メトキ
シ、エトキシ、イソプロポキシもしくはベンジルオキシ
などのアルコキシ基、フェノキシ、4−ビフェニルオキ
シ、4−メトキシフェノキシ、4−ニトロフェノキシ、
4−ジエチルアミノフェノキシ、1−ナフトキシもしく
は2−ナフトキシ基などのアリールオキシ基、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ、ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ、エチルメチルアミノもしくはジブチルアミ
ノなどのジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ、ビス
(4−メトキシフェニル)アミノ、ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ、N−フェニル−N−ナフチル
アミノ、もしくは、N−(3−メチルフェニル)−N−
フェニルアミンなどのジアリールアミノ基、N−メチル
−N−フェニルアミノ、N−エチル−N−(3−メチル
フェニル)アミノ、N−メチル−N−(1−ナフチル)
アミノもしくはN−ブチル−N−(4−t−ブチルフェ
ニル)アミノなどのN−アルキル−N−アリールアミノ
基である。特に好ましい置換基はアルキル基、アリール
基、ジアルキルアミノ基又はニトロ基である。尚、Ar
4 とAr5 、Ar6 とAr7 は互いに結合して環を形成
してもよい。
【0051】R2 はハロゲン原子、アルキル基、アルコ
キシ基又はジアルキルアミノ基を表わすが、詳しくは、
フッ素、塩素もしくは臭素などのハロゲン原子、メチ
ル、エチル、イソプロピル、もしくはt−ブチルなどの
アルキル基、メトキシ、エトキシ、ブトキシもしくはイ
ソプロポキシなどのアルコキシ基、又は、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノもしくはジブ
チルアミノなどのジアルキルアミノ基を表わす。好まし
くはフッ素原子、塩素原子、メチル基、メトキシ基又は
ジメチルアミノ基である。
【0052】Ar8 、Ar9 、Ar10、Ar11、Ar12
およびAr13は置換もしくは無置換のフェニル又はナフ
チル基を表わすが、詳しくは前記Ar4 〜Ar7 と同義
の基を表わす。尚Ar8 とAr9 、Ar10とAr11およ
びAr12とAr13は互いに結合して環を形成してもよ
い。
【0053】Ar14、Ar15、Ar16、Ar17、Ar18
およびAr19は置換もしくは無置換のフェニル又はナフ
チル基を表わすが詳しくは前記Ar4 〜Ar7 と同義の
基を表わす。尚、Ar14とAr15、Ar16とAr17、お
よびAr18とAr19は互いに結合して環を形成してもよ
い。
【0054】R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 およびR10は置換もしくは無置換のアルキル基を表わ
すが、詳しくは炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖の
アルキル基であり、無置換のアルキル基の具体例をあげ
れば、メチル、エチル、n−ブチル、イソプロピル、イ
ソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチ
ル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−オクチル、n
−ドデシル、2−エチルヘキシル、エチレン、トリメチ
レン、テトラメチレン又はペンタメチレンなどの1価又
は2価のアルキル基である。置換アルキル基はこれら無
置換のアルキル基に、前記R1 で定義した基が置換した
ものであるが、好ましい置換基はハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、シアノ基、アルコキシカルバニル基、アルコキ
シ基、もしくはジアルキルアミノ基である。好ましい置
換アルキル基の具体例をあげれば2−クロロエチル、2
−ヒドロキシエチル、2−シアノエチル、2−エトキシ
カルボニルエチル、ベンジル、2−ジメチルアミノエチ
ル、2−メトキシエチル、2−(2−メトキシエトキ
シ)エチル、−CH2 CH2 OCH2 CH2 −又は、−
CH2 CH2 N−(CH3)CH 2 CH2 −などである。
【0055】R3 〜R10は特に好ましくは炭素数1〜6
の無置換のアルキル基である。
【0056】R11およびR14は水素原子又は低級アルキ
ル基を表わすが、低級アルキル基を詳しく説明すればC
1 〜C6 のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、
n−ブチル又はt−ブチル基である。R12およびR13
水素原子、低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェ
ニル基、低級ジアルキルアミノ基、置換もしくは無置換
のジフェニルアミノ基、低級アルコキシ基又はニトロ基
を表わすが、水素原子とニトロ基以外について詳しく説
明すれば、メチル、エチル、n−ブチル、t−ブチルも
しくはn−ヘキシルなどの低級アルキル基、フェニル、
o−、m−もしくはp−メチルフェニル、p−フェニル
フェニル(p−ビフェニルイル)、p−ジエチルアミノ
フェニルもしくはp−メトキシフェニルなどの置換もし
くは無置換フェニル基、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノもしくはジn−ブチルアミノなどの低級ジアルキルア
ミノ基、ジフェニルアミノ、N−(3−もしくは4−メ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ、ビス(4−ジエ
チルアミノフェニル)アミノ、もしくはビス(4−メト
キシフェニル)アミノなどの置換もしくは無置換のジフ
ェニルアミノ基、メトキシ、エトキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシもしくはシクロヘキシルオキシなどの
低級アルコキシ基である。
【0057】好ましくは、R11およびR14は水素原子又
はメチル基であり、R12およびR13は水素原子、低級ア
ルキル基、低級ジアルキルアミノ基、低級アルコキシ基
もしくはニトロ基である。特に好ましくはR11およびR
14は水素原子であり、R12およびR13は低級ジアルキル
アミノ基である。
【0058】R15およびR18は水素原子又は低級アルキ
ル基、R16およびR17は水素原子、低級アルキル基、置
換もしくは無置換のフェニル基、低級アルコキシ基、低
級ジアルキルアミノ基、置換もしくは無置換のジフェニ
ルアミノ基又はニトロ基を表わし、R15〜R18がすべて
同時に水素原子であることはない。又、R16とR17が同
時に低級アルキル基であることはない。各置換基の詳し
い説明はR11〜R14の場合と同じである。
【0059】好ましくはR15およびR18は水素原子又は
メチル基であり、R16およびR17は水素原子、低級ジア
ルキルアミノ基、低級アルコキシ基もしくはニトロ基で
ある。特に好ましくはR15およびR18は水素原子であ
り、R16およびR17は低級ジアルキルアミノ基である。
【0060】次に一般式(I)〜(VII)において数を表
わすl、m、n、p、q、rおよびsについて説明す
る。lは0ないし4の整数を表わすが、好ましくは0か
ら2であり、特に好ましくは0である。mは1ないし6
の整数を表わすが、好ましくは1ないし3であり、特に
好ましくは1又は2である。nは2以上の整数を表わす
が、好ましくは2ないし6であり、特に好ましくは2な
いし4である。pは0ないし4の整数を表わすが、好ま
しくは0ないし2であり、特に好ましくは0又は1であ
る。qは1以上の整数を表わすが、好ましくは1ないし
4であり、特に好ましくは1又は2である。rは2以上
の整数を表わすが、好ましくは2ないし5であり、特に
好ましくは2又は3である。sは2ないし4の整数を表
わすが、好ましくは2又は3であり、特に好ましくは2
である。
【0061】次にパラジウム、触媒について説明する。
本反応における触媒活性種は0価のパラジウム錯体であ
るが、還元力のある有機金属試薬を用いるクロスカップ
リング反応では2価のパラジウム錯体を用いても、反応
系中で自動的に0価に還元される。また、2価の錯体に
触媒量の還元剤を加えたり、配位子として過剰の第三級
ホスフィンを加えたりしても、系内で0価に還元され、
触媒として機能する。一般にPd(O)錯体は空気中で
あまり安定なので、系内で還元する方法がよく用いられ
る。
【0062】好ましいパラジウム触媒としては、0価を
用いる場合、Pd(PPh3)4 又は、Pd2(dpa)3
(dpa=ジベンザルアセトン)であり、2価を用いる
場合、Pd(OCOCH3)2 、(C3 5)2 Pd2 Cl
2 又はPdCl2 (PPh3) 2 であり、これらはしばし
ばPPh3などの第三級ホスフィンや、dppe(1,2-ビス
(ジフェニルホスフィノ)エタン)、dppf(1,1′-ビス
(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)などの二座配位
子ビスホスフィンの共存下で用いられる。
【0063】次に本発明の方法により合成される「分子
内に少なくとも2つの芳香族三級アミンを有し、かつ、
少なくとも1つの芳香族炭化水素環系環集合基を有する
化合物」の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。。
【0064】
【化22】
【0065】
【化23】
【0066】
【化24】
【0067】
【化25】
【0068】
【化26】
【0069】
【化27】
【0070】
【化28】
【0071】次に本発明の一般式(I)〜(X)で表わされる
化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
【表6】
【0078】
【表7】
【0079】
【表8】
【0080】
【表9】
【0081】
【表10】
【0082】
【表11】
【0083】
【表12】
【0084】
【表13】
【0085】
【表14】
【0086】
【表15】
【0087】
【表16】
【0088】
【表17】
【0089】
【表18】
【0090】
【表19】
【0091】
【表20】
【0092】
【表21】
【0093】
【表22】
【0094】
【表23】
【0095】
【表24】
【0096】
【表25】
【0097】本発明の製造方法をスキームで示すと下記
(スキーム1)のようになる。
【0098】
【化29】
【0099】一般式(I)および(IV)の特に好ましいX1
はヨウ素原子であるが、その合成は日本化学会編「新実
験化学講座」第14巻−I、418頁、1977年、丸
善(株)、日本化学会編「第4版有機化学講座」第19
巻、460頁、1992年、丸善(株)、および、E.
B.Merkushev,Synthesis,1988,925などに記載の方法に
より行なうことができる。
【0100】一般式(II)および(III) で表わされる芳
香族基にマグネシウム、亜鉛、銅、ホウ素、アルミニウ
ム、ケイ素又はスズ元素由来の基が結合した化合物の合
成は、近年多くの報告がなされているが、マグネシウム
化合物については日本化学会編「新有機化学講座」第2
4巻(有機合成VI) 、丸善、1992年の39〜52頁
に、ホウ素化合物については同書、60〜90頁に、ア
ルミニウム化合物については同書90〜106頁に、ケ
イ素化合物については同書121〜169頁に、スズ化
合物については同書179〜199頁に詳しく合成法が
記載されている。
【0101】亜鉛化合物の合成法については日本化学会
編「新実験化学講座」第12巻、1976年、丸善
(株)の272〜274頁、より具体的には、Org.Synt
h,66,67(1987) に詳しく記載されている。銅化合物の合
成法については同書、264〜267頁に詳しく記載さ
れている。
【0102】本反応はパラジウム触媒により行なわれる
が、用いられる錯体触媒を具体的にあげるとPd(PP
3)4 、Pd2(dpa)3 、Pd(OCOCH3)2
(C35)2 Pd2 Cl2 又はPdCl2 (PPh3)2
などである。用いられる量は基質に対して、0.000
01〜10モル%であり、好ましくは0.0001〜1
モル%である。
【0103】触媒量のトリフェニルホスフィン、1,2
−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)、
又は1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセ
ン(dppf)などの第三級ホスフィンを共存させて行
なうと収率が向上する場合が多いが、添加量は通常触媒
の量に対して同モル量以上であり、好ましくはモル量に
して15〜100倍であり特に好ましくは10〜50倍
量である。
【0104】スズ化合物を用いる場合LiClを加える
と収率向上に効果がある場合があるが、その場合大過剰
に用いるのが好ましい。用いる量は基質に対して約3〜
50当量であり、好ましくは5〜15当量である。
【0105】ホウ素化合物を用いる場合、通常塩基の存
在下にて反応を行なうが、用いられる塩基はトリエチル
アミンもしくはピリジンなどの有機塩基、炭酸カリウ
ム、もしくは炭酸ナトリウムなどの無機塩基である。ど
ちらの塩基を用いるかは溶媒によって決められるが、一
般に無機塩基は水共存下で行なう場合に用いられる。用
いられる量は基質に対して同モル量以上であり、通常1
〜5モル当量であり、好ましくは2〜3モル当量であ
る。
【0106】ケイ素化合物を用いる時はフッ化リチウ
ム、フッ化セシウム、フッ化テトラブチルアンモニウム
もしくはトリス(ジエチルアミノ)スルホニウムジフル
オロトリメチルシリカートなどのフッ化物イオン源や、
水酸化ナトリウムなどの水酸イオン源を加えて行なわれ
る。用いられる量は基質に対しての同モル以上であり好
ましくは1〜3モル当量である。
【0107】反応溶媒としてはn−ヘキサンなどの脂肪
族炭化水素系、トルエンなどの芳香族炭化水素系、酢酸
エチルなどのエステル系、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミドもしくはヘキサメチルホスホルアミド
などのアミド系、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,3−ジオキソラン、1,1−ジエチルメタンも
しくはジオキサンなどのエーテル系、ジクロロメタンも
しくはクロロホルムなどのハロゲン系、メタノールもし
くはイソプロパノールなどのアルコール系または水が用
いられるが、これらの混合溶媒もしばしば用いられる。
どの溶媒系を用いるかは、反応に用いる金属錯体基質の
種類により適宜決められるが、好ましくは芳香族炭化水
素系、アミド系、エーテル系又は水−芳香族炭化水素系
溶媒の2相系溶媒である。用いる溶媒の量は基質を溶か
しうる量であり特に制限はない。
【0108】反応温度は、−78℃〜200℃であり、
好ましくは−20℃〜150℃であり、特に好ましくは
50℃〜120℃である。反応時間は一概に決められな
いが、通常、1時間〜12時間で反応は終結する場合が
多い。
【0109】本発明の方法により得られる本発明の合成
中間体および芳香族三級アミン化合物の単離精製は、そ
の性質によりカラムクロマトグラフィー法、晶析法もし
くは抽出法のいずれか又はそれらの併用により行なわれ
る。
【0110】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の合成方法を詳
しく説明する。 実施例1(例示化合物X−1の合成) 4−メチルジフェニルアミン21.9g(0.1mole)
(アルドリッチ社より購入)と4−ヨードニトロベンゼ
ン32.4g(0.13mole)をジメチルホルムアミド
500mlに溶かし、その中に銅粉を12.7g(0.2
mole)と炭酸カルシウム20.7g(0.15mole)を
入れ、100℃で約24時間加熱攪拌した。反応液を水
に注ぎ、クロロホルムにて3回抽出し、後処理後濃縮
し、残査をカラムクロマトグラフィにて精製すると、4
−メチル−4′−ニトロトリフェニルアミンを25.9
g(収率85%)得ることができた。
【0111】得られた4−メチル−4′−ニトロトリフ
ェニルアミン20.0g(0.066mole)を常法によ
り中性鉄還元することにより4−アミノ−4′−メチル
トリフェニルアミン17.2g(収率95%)を得た。
【0112】4−アミノ−4′−メチルトリフェニルア
ミン15g(0.055mole)、氷50g、水60mlお
よび濃硫酸57ml(0.68mol )をフラスコに入れ、
メカニカルスターラーで攪拌した。その中に亜硝酸ナト
リウム4.1g(0.060mol )を水55mlに溶かし
内温が5℃以上にならない程度の速度で滴下した。滴下
終了後約1時間同温で攪拌し、得られたジアゾニウム塩
水溶液に、5℃以下でヨウ化カリウム13.5g(0.
082mol )の70ml水溶液を30分間で滴下した。滴
下後1時間同温で攪拌し、室温に戻して2時間攪拌後反
応溶液を酢酸エチルで抽出し、水洗、乾燥(無水硫酸マ
グネシウム)、溶媒減圧留去した。得られた結晶性化合
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、
例示化合物(X−1)を20.5g(収率73%)得
た。
【0113】実施例2,3および4(例示化合物(X−
3)、(X−4)および(X−8)の合成) ビス(4−ジエチルアミノフェニル)アミン(米国特許
3,202,630号記載の方法により合成)、ビス
(4−メトキシフェニル)アミン(東京化成より購
入)、およびビス(4−ジメチルアミノフェニル)アミ
ン(同仁より購入)を出発原料に用いて実施例1と同様
にして例示化合物(X−3)、(X−4)および(X−
8)を合成することができた。出発原料からの全収率は
それぞれ67%、70%および68%であった。
【0114】実施例5(例示化合物(X−6)の合成) 4−(ジエチルアミノ)アニリン25g(0.152mo
l )を酢酸エチル100mlに溶かし、その中に水200
mlと炭酸水素ナトリウム26g(0.31mol)を加え
攪拌した。その中に水冷下塩化アセチル14.1ml
(0.20mol )を滴下し、滴下後約1時間攪拌しクロ
ロホルムを加え、抽出操作と通常の後処理を行なった。
硫酸マグネシウムで乾燥後ろ過し、濃縮した。得られた
結晶性残渣を酢酸エチル/n−ヘキサン/アセトニトリ
ルの溶媒系で再結晶することにより、4−(ジエチルア
ミノ)アセトアニリドを35g(定量的)を得た。
【0115】4−(ジエチルアミノ)アセトアニリド1
0g(49mmol)とp−ヨードアニソール20.4g
(87mmol)と銅粉0.62g(9.7mmol)、炭酸カ
リウム10.0g(72mmole )を三口フラスコに入
れ、その中にデカリン20mlを入れ、メカニカルスター
ラーで攪拌しながらおよそ180℃(外温)に約80時
間加熱した。クロロホルムで抽出した後、反応物をシリ
カゲルクロマトグラフィで精製することによりN−(4
−ジエチルアミノフェニル)−N−(4−メトキシフェ
ニル)アセトアミド10.6g(収率70%)を得た。
【0116】N−(4−ジエチルアミノフェニル)−N
−(4−メトキシフェニル)アセトアミド10g(32
mmol)を2−メトキシエタノール50mlに溶かし、その
中に水10mlと水酸化カリウム9.0g(160mmol)
を入れ100℃に加熱し、脱アセチル化した。中和後酢
酸エチル抽出し、乾燥、濃縮後残渣にジメチルホルムア
ミド50mlと銅粉2.0g(31mmole )と炭酸カリウ
ム4.4g(32mmole)および4−ヨードニトロベン
ゼン16.3g(66mmol)を入れ100℃で約24時
間攪拌した。反応液に水を注ぎクロロホルム抽出し、濃
縮後カラムクロマトグラフィにて精製することにより、
4−(ジエトキシアミノフェニル)−4′−メトキシ−
4″−ニトロトリフェニルアミンを10.0g(収率8
0%)得た。
【0117】4−(ジエトキシアミノフェニル)−4′
−メトキシ−4″−ニトロトリフェニルアミン10g
(25.5mmol)のニトロ基の還元アミノ化、ジアゾ
化、ひきつづくヨード化は実施例1と同様にして行ない
例示化合物(X−6)を7.8g(収率65%)得るこ
とができた。
【0118】実施例6(例示化合物(IX−2)の合成) 実施例1で得た例示化合物(IX−1)20g(52mmo
l)をテトラヒドロフラン(THF)200mlに溶かし
−78℃に冷却した。その中にn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液32ml(52mmol)を滴下した。
滴下後30分間攪拌し、その後、ホウ酸トリメチル5.
4g(52mmol)のTHF溶液を約1時間で滴下する。
1時間攪拌後ゆっくり室温まで温度を上げ、さらに2時
間反応させた。次に希硫酸(硫酸12ml+水240ml)
を0℃で加え加水分解した。酢酸エチル抽出し、減圧濃
縮して得られたボロン酸の固体をトルエン再結により精
製すると例示化合物(IX−2)を14.2g(収率90
%)得ることができた。
【0119】実施例7〜11(例示化合物(IX−3)
(IX−4)(IX−6)、および(IX−8)の合成) 実施例2〜5で合成した例示化合物(IX−3)(IX−
4)(IX−6)および(IX−8)のヨウ化物を用いて実
施例6と同様にして、ボロン酸である例示化合物(IX−
3)(IX−4)(IX−6)および(IX−8)をそれぞれ
88、86、85および、87%の収率で得ることがで
きた。
【0120】実施例12(例示化合物(IX−7)の合
成) 4−ヨードニトロベンゼン62.3g(0.25mole)
と4−ブロモアニリン17.2g(0.1mole)をジメ
チルホルムアミド300mlに溶かしその中に銅粉4g
(0.063mole)と炭酸カリウム13.8g(0.1
mole)を入れ、約100℃で24時間攪拌した。水を加
え酢酸エチル抽出し、後処理後減圧濃縮して、得られた
結晶性残渣をカリウムクロマトグラフィーで精製するこ
とにより、4−ブロモ−4′,4″−ジニトロトリフェ
ニルアミンを31.1g(収率75%)得た。
【0121】4−ブロモ−4′,4″−ジニトロトリフ
ェニルアミン8.3g(0.02mol )から、通常のグ
リニャール試薬合成法によりマグネシウム金属を用い
て、4−〔ビス(4−ニトロフェニル)アミノ〕フェニ
ルマグネシウムブロミドのTHF溶液を調製し、−78
℃に冷却後、激しく攪拌しながらホウ酸トリメチル2.
1g(0.02mole)のTHF溶液を約1時間で滴下し
た。その後、実施例6と同様の処理を行ない、例示化合
物(IX−7)のボロン酸を6.1g(収率80%)得る
ことができた。
【0122】実施例13(例示化合物(1)の合成) 例示化合物(IX−2)のボロン酸30.3g(0.1mo
le)、例示化合物(X−1)のヨード化物38.5g
(0.1mole)、酢酸パラジウム0.22g(1.0mm
ol)、トリ−o−トリルホスフィン0.76g(2.5
mmol)、トリエチルアミン20.2g(0.2mol )お
よびN,N−ジメチルホルムアミド300mlの混合物を
100℃で約2時間加熱した。溶媒を減圧留去し、残渣
にクロロホルムと10%アンモニア水溶液を加えた。そ
の後抽出操作を行ない、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、ろ過・減圧濃縮した。得られた残渣をTHF−エタ
ノール系溶媒で再結晶することにより例示化合物(1)
を38.8g(収率75%)得た。
【0123】実施例14〜16(例示化合物(5)、
(6)および(7)の合成) 例示化合物(IX−3)と(X−3)、例示化合物(IX−
6)と(X−6)および例示化合物(IX−4)と(X−
4)の組み合わせで実施例13と同様の反応を行ない、
同様の後処理により例示化合物(5)、(6)および
(7)を各々収率78、75、および80%で得ること
ができた。
【0124】実施例17(例示化合物(11)の合成) 例示化合物(IX−2)のボロン酸69.7g(0.23
mol )と1,4−ジヨードベンゼン33.0g(0.1
mol )とPdCl2 (PPh3)2 0.7g(0.001
mol )、トリエチルアミン50.6g(0.5mol )ト
リフェニルホスフィン0.79g(0.003mol )お
よびテトラヒドロフラン(THF)の混合物を加熱還流
を約2時間行なった。その後実施例13と同様の後処理
を行ない例示化合物(11)を47.4g(収率80
%)得ることができた。
【0125】実施例18(例示化合物(12)の合成) 実施例17の1,4−ジヨードベンゼンの代りに、4,
4′−ジヨードビフェニルを当モル量用いることにより
例示化合物(12)を収率82%で得ることができた。
【0126】実施例19(例示化合物(15)の合成) 9,10−ジブロモアントラセン33.6g(0.1mo
l )をエーテル500mlに溶かし、−78℃に冷却し
た。その中に注射器で1.6M.t−ブチルリチウムヘ
キサン溶液125ml(0.2mol )をゆっくり滴下し
た。滴下後徐々に室温まで昇温し、約1時間攪拌後、ア
スピレーター減圧下、揮発性溶媒の大部分を留去した。
この濃縮液にTHF500mlを加え、得られた溶液を塩
化亜鉛27.3g(0.2mol )とTHF100mlの溶
液に窒素加圧法によりカニューラを用いて加えた。1時
間攪拌後この溶液にPd(PPh3)4 1.2g(0.0
01mol )と、例示化合物(X−1)のヨード化物8
4.8g(0.22mol )を加え室温で約6時間攪拌
後、この溶液をTHFと氷冷した3M塩酸300mlの混
合物に注ぎ込んだ。クロロホルムで抽出し飽和重ソウ水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、減圧濃
縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィで精製すると例示化合物(15)を44.5g(収率
60%)で得ることができた。
【0127】実施例20(例示化合物(18)の合成) 1,3,5−トリヨードベンゼン(2,4,6−トリヨ
ードアニリンから合成)45.5g(0.1mol )と例
示化合物(IX−8)のボロン酸123.8g(0.33
mol )、トリエチルアミン66.8g(0.66mol
)、酢酸パラジウム0.67g(0.003mol )、
トリ−o−トリルホスフィン3.0g(0.01mol )
およびN,N−ジメチルホルムアミド300mlの混合物
を100℃で約3時間加熱した。溶媒を減圧留去し、残
渣にクロロホルムおよび10%アンモニア水溶液を加え
た。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
ろ過後溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフィーで精製することにより、例示化合物(18)を
80.0g(収率75%)得た。
【0128】実施例21(例示化合物(8)の合成) 例示化合物(IX−1)のボロン酸28.9g(0.1mo
l )と例示化合物(X−1)のヨード化物38.5g
(0.1mol )を用い実施例13と同様の反応、後処理
を行なうことにより例示化合物(8)を40.2g(収
率80%)得ることができた。
【0129】実施例22(例示化合物(25)の合成) 例示化合物(X−8)45.7g(0.1mol )とトリ
メチルシリルクロリド12.0g(0.11mol )をT
HF500mlに溶かし、その中に粉末状リチウム金属
1.7g(0.25mole)を入れ約2時間加熱還流し
た。室温に戻した後希塩酸水をゆっくり滴下し、過剰の
リチウム金属を分解した。反応液を酢酸エチルで抽出
し、後処理し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、減
圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィで精製することにより4,4′−ビスジメチルアミノ
−4″−トリメチルシリルトリフェニルアミンを32.
3g(収率80%)得た。
【0130】4,4′−ビスジメチルアミノ−4″−ト
リメチルシリルトリフェニルアミン20.2g(0.0
5mol )と塩化アリルパラジウム二量体183mg(0.
5mmol)のヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)溶
液(50ml)にトリス(ジメチルアミノ)スルホニウム
ジフルオロトリメチルシリカート(TASF)THF溶
液(1.0M、50ml、0.05mol )を0℃で加え
た。次にその中に1,4−ジヨードベンゼン8.2g
(0.025mole)を入れ、約50℃で2時間攪拌し
た。反応液にクロロホルムと水を加え、抽出操作を行
い、溶媒を減圧留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィで精製することにより例示化合物(25)を
13.8g(収率75%)で得た。
【0131】実施例23(例示化合物(28)の合成) 例示化合物(X−7)46.1g(0.1mole)とヘキ
サブチルジスタンナン87g(0.15mole)をトルエ
ン100mlに溶かしテトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム1.16g(0.001mole)を加え、
60℃、72時間攪拌した。反応液をフッ化カリウム水
溶液で数回洗い、トリブチルヨードスズを不溶性のトリ
ブチルフルオロスズに変え取り除く。トルエン層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去後残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィで精製すると4−〔ビス(4
−ニトロフェニル)アミノ〕フェニルトリブチルスズを
53.1g(収率85%)得た。
【0132】ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ムジクロリド0.14g(0.2mmole)とリチウムク
ロリド0.64g(15mmole)を、4−〔ビス(4−
ニトロフェニル)アミノ〕フェニルトリブチルスズ2
2.5g(36mmol)と例示化合物X−7 13.8g
(30mmol)のトルエン(500ml)溶液に加え、約4
8時間加熱還流した。通常の後処理後シリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製することにより、例示化合物
(25)を15.8g(収率79%)得ることができ
た。
【0133】
【発明の効果】本発明の製造方法および合成中間体を用
いることにより、有機EL材料、電子写真用材料又は光
記録材料用などの近赤外染料用原料として有用な芳香族
三級アミン化合物の合成が容易になり、その工業的利用
可能性を拡大した。特にこれまで合成が非常に困難であ
ったポリフェニル(トリフェニル、テルフェニルなど)
型の芳香族三級アミンが容易に得られるようになった効
果は極めて大きい。
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機エレクトロルミ
ネッセンス(EL)材料、又は電子写真用材料、又は光
記録材料用などの近赤外染料用原料として有用な芳香族
三級アミン化合物の製造方法及びその合成中間体に関す
る。詳しくは、パラジウム触媒を用いた芳香族基の炭素
原子間クロスカップリング反応を用いた分子内に少なく
とも2つの芳香族三級アミンを含む化合物の高収率製造
方法及び、本製造法に有用な合成中間体に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、種々の用
途に芳香族第三級アミンは有用な化合物であるが、それ
らの中のビフェニル基などを有するポリフェニル系芳香
族第三級アミンの合成方法は、主にウルマン型反応を用
いる方法が常法であった(米国特許4,764,625
号)。この方法は、銅触媒を用い、塩基性条件下でハロ
ゲン化アリール(主にヨウ化アリール)とジアリールア
ミンを反応させて、炭素−窒素結合を結合させることを
特徴とする。この方法は単純な芳香族第三級アミンを合
成する場合には有効な方法であるが、高温(>160
℃)かつ、長時間を要する反応であるため、出発物質や
生成物が、熱や塩基に不安定な場合には利用できなかっ
た。また一般に反応時間が長い上に収率が低く、高純度
品が得るための精製が容易でないなど生産性の面で低い
ことも問題であった。最近城田らは、グリニャール試薬
と二価のニッケル錯体を用いて、芳香族三級アミンを分
子内に有する化合物の合成法を開示しているが(特開平
7−53955号、J.Mater.Chem.,2, 1109(19
92))ニッケルは近年その発ガン性が問題となってお
り、工業的規模での製造では使用しにくい金属触媒であ
る。更に近赤外吸収染料用のビフェニル基を有する芳香
族第三級アミンの合成には、強い発ガン性により、製造
禁止物質になっているベンジジンを用いなければならな
いことも大きな問題であった(米国特許公報3,48
4,467号、特開平6−321872号)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】Ar3 は1〜6価の芳香族基を表わすが、
詳しくは炭素数6〜60の炭素環又は複素環芳香族化合
物由来の1〜6価の芳香族基を表わす。具体的にはフェ
ニル、o−、m−、もしくはp−フェニレン、ベンゼン
−1,3,5−トリイル、1−ナフチル、2−ナフチ
ル、ナフタレン−1,4−ジイン、ナフタレン−1,
4,5,8−テトライル、ペリレン−3,4,9,10
−テトライル、ビフェニル−4,4′−ジイル、p−テ
ルフェニル−4,4′−ジイル、2,1′:5′,2″
−テルナフタレン−5,5″−ジイル、1,3,5−ト
リフェニルベンゼン−4′,4″,4′′′−トリイ
ル、トリフェニルアミン−4,4′,4″−トリイルも
しくはフェニル−1,2,3,4,5,6−ヘキサイ
ル、などの炭素環芳香族基、又は、2−ピリジル、3−
ピリジル、4−ピリジル、ピリジン−2,6−ジイル、
ピリジン−2,4−ジイル、4−キノリル、ピラジン−
2,5−ジイル、キノリン−4,8−ジイル、フェナジ
ル−1,4,6,9−テトライルイミダゾ〔2,1−
b〕チアゾール−3,5−ジイルもしくは、フタラジン
−1,4−ジイルなどの複素環芳香族化合物である。好
ましくは1〜3価の炭素環芳香族基であり、特に好まし
くはフェニル、o−、m−もしくはp−フェニレン、ベ
ンゼン−1,3,5−トリイル、ビフェニル−4,4′
−ジイル、1,3,5−トリフェニルベンゼン−4′,
4″,4′′′−トリイル、又はトリフェニルアミン−
4,4′,4″−トリイルの炭素環芳香族基である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】X2 はマグネシウム、亜鉛、銅、ホウ素、
アルミニウム、ケイ素又はスズ元素で結合する基を表わ
すが、詳しくは−MgX3 、−ZnX4 、−CuX5
−Cu、−B(Y1)2 、−Al(Y2)2 、Si(Y3)3
又はSn(Y4)3 で表わされる基である。X3 、X4
5 はハロゲン原子を表わし、好ましくは塩素、臭素又
はヨウ素原子を表わし、特に好ましくは塩素又は臭素原
子である。Y1 、Y2 、Y3 およびY4 はハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又
はヒドロキシル基であり、好ましくはフッ素、塩素もし
くは臭素原子のハロゲン原子、メチル、エチル、n−ブ
チル、もしくはi−ブチルのアルキル基、メトキシ、エ
トキシ、イソプロピルオキシもしくはエチレンジオキシ
のアルコキシ基、フェノキシもしくは1,2−フェニレ
ンジオキシのアリールオキシ基又はヒドロキシル基であ
る。Y1 、Y2 、Y3 およびY4 は特に好ましくは塩素
原子、n−ブチル基又はヒドロキシル基である。尚、Y
1 〜Y4 は2〜3個が各元素に結合するが、それらが常
に同一の基であるとは限らず、Y1 〜Y 4 で定義された
異なった基が1つの元素に結合していてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】R11およびR14は水素原子又は低級アルキ
ル基を表わすが、低級アルキル基を詳しく説明すればC
1 〜C6 のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、
n−ブチル又はt−ブチル基である。R12およびR13
水素原子、低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェ
ニル基、低級ジアルキルアミノ基、置換もしくは無置換
のジフェニルアミノ基、低級アルコキシ基又はニトロ基
を表わすが、水素原子とニトロ基以外について詳しく説
明すれば、メチル、エチル、n−ブチル、t−ブチルも
しくはn−ヘキシルなどの低級アルキル基、フェニル、
o−、m−もしくはp−メチルフェニル、p−フェニル
フェニル(p−ビフェニルイル)、p−ジエチルアミノ
フェニルもしくはp−メトキシフェニルなどの置換もし
くは無置換フェニル基、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノもしくはジ−n−ブチルアミノなどの低級ジアルキル
アミノ基、ジフェニルアミノ、N−(3−もしくは4−
メチルフェニル)−N−フェニルアミノ、ビス(4−ジ
エチルアミノフェニル)アミノ、もしくはビス(4−メ
トキシフェニル)アミノなどの置換もしくは無置換のジ
フェニルアミノ基、メトキシ、エトキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシもしくはシクロヘキシルオキシなどの
低級アルコキシ基である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正内容】
【0098】
【化29】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の合成方法を詳
しく説明する。 実施例1(例示化合物X−1の合成) 3−メチルジフェニルアミン21.9g(0.1mole)
(アルドリッチ社より購入)と4−ヨードニトロベンゼ
ン32.4g(0.13mole)をジメチルホルムアミド
500mlに溶かし、その中に銅粉を12.7g(0.2
mole)と炭酸カルシウム20.7g(0.15mole)を
入れ、100℃で約24時間加熱攪拌した。反応液を水
に注ぎ、クロロホルムにて3回抽出し、後処理後濃縮
し、残査をカラムクロマトグラフィにて精製すると、3
−メチル−4′−ニトロトリフェニルアミンを25.9
g(収率85%)得ることができた。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正内容】
【0111】得られた3−メチル−4′−ニトロトリフ
ェニルアミン20.0g(0.066mole)を常法によ
り中性鉄還元することにより4−アミノ−3′−メチル
トリフェニルアミン17.2g(収率95%)を得た。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0112
【補正方法】変更
【補正内容】
【0112】4−アミノ−3′−メチルトリフェニルア
ミン15g(0.055mole)、氷50g、水60mlお
よび濃硫酸57ml(0.68mol )をフラスコに入れ、
メカニカルスターラーで攪拌した。その中に亜硝酸ナト
リウム4.1g(0.060mol )を水55mlに溶かし
内温が5℃以上にならない程度の速度で滴下した。滴下
終了後約1時間同温で攪拌し、得られたジアゾニウム塩
水溶液に、5℃以下でヨウ化カリウム13.5g(0.
082mol )の70ml水溶液を30分間で滴下した。滴
下後1時間同温で攪拌し、室温に戻して2時間攪拌後反
応溶液を酢酸エチルで抽出し、水洗、乾燥(無水硫酸マ
グネシウム)、溶媒減圧留去した。得られた結晶性化合
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、
例示化合物(X−1)を20.5g(収率73%)得
た。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0118
【補正方法】変更
【補正内容】
【0118】実施例6(例示化合物(IX−2)の合成) 実施例1で得た例示化合物(X−1)20g(52mmo
l)をテトラヒドロフラン(THF)200mlに溶かし
−78℃に冷却した。その中にn−ブチルリチウムの
1.6Mヘキサン溶液32ml(52mmol)を滴下した。
滴下後30分間攪拌し、その後、ホウ酸トリメチル5.
4g(52mmol)のTHF溶液を約1時間で滴下した。
1時間攪拌後ゆっくり室温まで温度を上げ、さらに2時
間反応させた。次に希硫酸(硫酸12ml+水240ml)
を0℃で加え加水分解した。酢酸エチル抽出し、減圧濃
縮して得られたボロン酸の固体をトルエン再結により精
製すると例示化合物(IX−2)を14.2g(収率90
%)得ることができた。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0119
【補正方法】変更
【補正内容】
【0119】実施例7〜11(例示化合物(IX−3)
(IX−4)(IX−6)、および(IX−8)の合成) 実施例2〜5で合成した例示化合物(X−3)(X−
4)(X−6)および(X−8)のヨウ化物を用いて実
施例6と同様にして、ボロン酸である例示化合物(IX−
3)(IX−4)(IX−6)および(IX−8)をそれぞれ
88、86、85および、87%の収率で得ることがで
きた。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0121
【補正方法】変更
【補正内容】
【0121】4−ブロモ−4′,4″−ジニトロトリフ
ェニルアミン8.3g(0.02mol )から、n−ブチ
ルリチウムを用いて実施例6と同様にして、4−〔ビス
(4−ニトロフェニル)アミノ〕フェニルリチウムのT
HF溶液を調製し、−78℃に冷却後、激しく攪拌しな
がらホウ酸トリメチル2.1g(0.02mole)のTH
F溶液を約1時間で滴下した。その後、実施例6と同様
の処理を行ない、例示化合物(IX−7)のボロン酸を
6.1g(収率80%)得ることができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 211/58 8828−4H C07C 211/58 211/59 8828−4H 211/59 213/02 7457−4H 213/02 217/92 7457−4H 217/92 C07F 5/02 C07F 5/02 C // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に少なくとも2つの芳香族三級ア
    ミンを有し、かつ少なくとも1つの芳香族炭化水素環系
    環集合基を有する化合物を合成する際に、パラジウム触
    媒を用いた芳香族基の炭素原子間クロスカップリング反
    応を用いることを特徴とする芳香族三級アミン化合物の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表わされる化合物と一般
    式(II)で表わされる化合物をクロスカップリングする
    ことを特徴とする請求項(1)記載の芳香族三級アミン
    化合物の製造方法。 【化1】 (式中、Ar1 およびAr2 は芳香族基を表し、X1
    ハロゲン原子又はアルカンもしくはアレンスルホニルオ
    キシ基を表わす。Ar1 とAr2 は結合して環を形成し
    てもよい。R1 は置換基を表わし、lは0ないし4の整
    数を表わす。) 【化2】 (式中、Ar3 は1〜6価の芳香族基を表わし、X2
    マグネシウム、亜鉛、銅、ホウ素、アルミニウム、ケイ
    素又はスズ元素で結合する基を表わす。mは1ないし6
    の整数を表わす。)
  3. 【請求項3】 一般式(III)で表わされる化合物と一般
    式(IV)で表わされる化合物をクロスカップリングする
    ことを特徴とする請求項(1)記載の芳香族三級アミン
    化合物の製造方法。 【化3】 (式中、Ar1 、Ar2 、R1 、およびlは前記一般式
    (I)で定義した基および数と同義であり、X2 は前記
    一般式(II)で定義した基と同義である。) 【化4】 (式中、Ar3 およびmは前記一般式(II)で定義した
    基および数と同義であり、X1 は前記一般式(I)で定
    義した基と同義である。)
  4. 【請求項4】 クロスカップリング反応に作用する触媒
    が0価のパラジウム金属錯体であることを特徴とする請
    求項1、2又は3記載の芳香族三級アミン化合物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 製造する芳香族三級アミンが一般式
    (V)であることを特徴とする請求項1、2、3又は4
    記載の製造方法。 【化5】 (式中、Ar4 、Ar5 、Ar6およびAr7は置換もし
    くは無置換のフェニル、又はナフチル基を表わす。R2
    は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又はジ
    アルキルアミノ基を表わす。nは2以上の整数、pは0
    ないし4の整数を表わす。)
  6. 【請求項6】 製造する芳香族三級アミンが一般式(V
    I)であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記
    載の製造方法。 【化6】 (式中、Ar8 、Ar9 、Ar10、Ar11、Ar12、お
    よびAr13は置換もしくは無置換のフェニル又はナフチ
    ル基を表わす。qは1以上の整数を表わす。)
  7. 【請求項7】 製造する芳香族三級アミンが一般式(VI
    I)であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載
    の製造方法。 【化7】 (式中、Ar14、Ar15、Ar16、Ar17、Ar18、お
    よびAr19は置換もしくは無置換のフェニル又はナフチ
    ル基を表わす。rは2以上の整数を表わす。)
  8. 【請求項8】 製造する芳香族三級アミンが一般式(VII
    I)であることを特徴とする請求項5記載の製造方法。 【化8】 (式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9
    およびR10は置換もしくは無置換のアルキル基を表し、
    sは2ないし4の整数を表わす。)
  9. 【請求項9】 一般式(IX)で表わされる化合物。 【化9】 (式中、R11およびR14は水素原子又は低級アルキル
    基、R12およびR13は水素原子、低級アルキル基、置換
    もしくは無置換のフェニル基、低級ジアルキルアミノ
    基、置換もしくは無置換のジフェニルアミノ基、低級ア
    ルコキシ基又はニトロ基を表わす。)
  10. 【請求項10】 一般式(X)で表わされる化合物。 【化10】 (式中、R15およびR18は水素原子又は低級アルキル
    基、R16およびR17は水素原子、低級アルキル基、置換
    もしくは無置換のフェニル基、低級アルコキシ基、低級
    ジアルキルアミノ基、置換もしくは無置換のジフェニル
    アミノ基、又はニトロ基を表わす。R15、R16、R17
    18がすべて同時に水素原子であることはない。又、R
    16とR17が同時に低級アルキル基であることはない。)
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