JP4227536B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関し、詳しくは、特定の電荷輸送物質を感光層中に含有し、かつ特定の表面物性を有する電子写真感光体、その電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真装置に用いられる像保持部材として、電子写真感光体があり、高生産性、材料設計の容易性および将来性の観点から、有機光導電性物質による有機電子写真感光体の開発が盛んに行われている。電子写真感光体としての機能性に関しては、無機電子写真感光体より優れた有機電子写真感光体が生産されるに至ったが、有機電子写真感光体における高感度化や繰り返し使用時の画像の安定性、耐久性という点において更なる改善が望まれている。
これらの課題に対し、電荷輸送物質の改善がなされてきている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。特許文献1および特許文献2の中では、電荷輸送物質の分子内に、窒素原子にフェニル基が結合した3級アミンを有する構造(以下、トリフェニルアミン構造とする)を3個または4個有する電荷輸送物質を電子写真感光体に使用することで、高感度化を達成しており、この優れた電荷輸送特性が電荷輸送物質中にトリフェニルアミン構造を3個または4個有することにより発現していると記載されている。しかしながら、窒素原子に置換または無置換の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の芳香族複素環基のいずれかが結合した3級アミンを有する構造(以下、トリアリールアミン構造とする)を5個以上有する電荷輸送物質に関しては記載されていない。また、電子写真感光体の機械的強度における耐久性に関しても記載されていない。
同様に特許文献3では、電荷輸送物質中にトリフェニルアミン構造を2個〜4個有するものが挙げられている。この特許文献3では、トリフェニルアミン構造を2個〜4個有する電荷輸送物質により、電荷輸送層のガラス転移温度が上昇することが記載されているが、この電荷輸送物質を含有することだけでは耐久性の向上が図ることができないことが比較例で挙げられている。
このように、電荷輸送物質を改良することにより、優れた電荷輸送特性を達成しているが、低分子量電荷輸送物質を結着樹脂中に混合して用いるため、必ずしも結着樹脂本来の機械的強度を十分に活かせているわけではない。
低分子量電荷輸送物質の添加による機械的強度の低下を改善する目的で、特許文献4及び特許文献5には、トリアリールアミン構造を多数個含有するポリマー型の高分子量電荷輸送物質が提案されている。これらの特許文献中では、トリアリールアミン構造を多数個含有するポリマー型の高分子量電荷輸送物質を電子写真感光体に使用することで、繰り返し使用に対する耐久性が良好になることが記載されている。これら特許文献中では重合反応により高分子量電荷輸送物質を合成しているため、さまざまな分子量の電荷輸送物質を含む混合体として生成している。しかしながら、特許文献5には、繰り返し構造単位の繰り返し回数が10回以下であれば、分子量を持たない高分子量電荷輸送物質とほとんど差がないとも記載されている。
同様にポリマー型の高分子量電荷輸送物質を電子写真感光体に使用する例としては、特許文献6および特許文献7が挙げられる。特許文献6に記載されている高分子量電荷輸送物質は、低分子量モノマーの重合反応により製造される分子量分布を有するポリマー型の高分子量電荷輸送物質であり、この電荷輸送物質を電子写真感光体に使用することにより、耐久性の向上と電荷輸送特性の向上による高感度化を達成できることを示している。
さらに、特許文献6にはトリフェニルアミン構造を多数個含有するポリマー型の高分子量電荷輸送材料を分子量フラクションに分離する方法が提案されており、分子量フラクションに分離することで電荷輸送特性の向上することが記載されている。また、特許文献7では、ポリマー型電荷輸送物質を使用することで、電子写真感光体の耐久性が向上すると記載されており、高い電荷輸送特性と高い耐久性を有する電子写真感光体が提案されている。
しかしながら、ポリマー型電荷輸送物質は、結着樹脂や感光層塗布用溶媒との相溶性が悪いため、ポリマー型の電荷輸送物質が均一に分散されずに、部分的な機械的強度の低下が生じ、傷が発生し易くなることがある。
このような傷の発生を防止するためには、電子写真感光体表面の表面自由エネルギーや摩擦係数を低減し、クリーニング性や耐摩耗性を向上させる必要がある。例えば、特許文献8では金属酸化膜層(いわゆるハードコート層)を電子写真感光層表面にコートし、表面層の表面自由エネルギーを低下(接触角を大きく)させるとともに、感光層表面の摩擦係数を低減することで、トナーフィルミングの防止やクリーニング性の改良を行っている。また、特許文献9では、硬化樹脂層中にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂粉末を含有させ、同様に表面自由エネルギーおよび表面摩擦係数の低減させ、クリーナーレスシステム系における電子写真感光体表面の傷、摩耗の防止を提案している。
ただし、電荷輸送特性の低い表面層を感光層の上にコートすることで、表面層の改質を行っており、クリーニング性や電子写真感光体の耐傷、耐摩耗性の向上は図られているものの、電子写真感光体の感度の低下や残留電位の増加が生じてしまうことがある。
一方、特許文献3では、感光層自体の表面物性を改質する目的で、電荷輸送層の樹脂にシリコーン変性樹脂を用いる、あるいは、固体潤滑剤を添加することで、表面自由エネルギーの低減をはかる試みがなされている。しかしながら、この方法では、表面層である感光層の膜強度が低下し、十分な耐久性が得られないことがある。
また、潤滑剤を含有しない場合、傷に対する影響だけではなく、クリーニング性や耐摩耗性の低下によって、電子写真感光体表面に紙粉、残留トナー、及び、当接部材表面の化学物質などの不純物が付着することによるクラックが生じやすくなることがある。このクラックは電子写真感光体と当接部材(接触帯電器やクリーニングブレードなど)との接触によってより発生しやすくなる。
特開平9−292724号公報 特開2001−133994号公報 特開2000−206721号公報 特開昭61−151545号公報 特公平5−49106号公報 国際公開番号 WO00/078843号公報 国際公開番号 WO99/32537号公報 特開2000−330310号公報 特開2001−194810号公報
本発明は、上記課題に対し、高い機械的強度、高い耐摩耗性、良好な電子写真特性を有するだけでなく、高い耐クラック性を有することで、繰り返し使用においても良好な品質の画像を提供することのできる電子写真感光体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題の改善に鋭意検討した結果、本発明に至った。即ち、本発明は、
支持体及び該支持体上に感光層を有し、該感光層が最外層であり、該感光層は1種または2種以上の電荷輸送物質、および潤滑剤としてポリプロピレン微粒子、ポリエチレン微粒子およびポリメタクリル微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子を含有し、
該感光層に含有される電荷輸送物質の少なくとも1種は、下記式(1)で示される構造を有し、かつ、分子量が1500〜4000である電荷輸送物質であり、
該感光層に含有される電荷輸送物質全質量に対して、下記式(1)で示される構造を有し、かつ、分子量が1500〜4000である電荷輸送物質が占める割合が、90質量%〜100質量%であり、
該感光層の表面の純水に対する接触角が90°以上であり、かつ、該感光層の表面の動摩擦係数が1.0以下であることを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 0004227536
(式中、Ar101〜Ar108はそれぞれ独立して置換または無置換の一価の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の一価の芳香族複素環基を示し、Z11〜Z15はそれぞれ独立して置換または無置換の二価の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の二価の芳香族複素環基を示す。)
また、本発明は上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
本発明によれば、上記電子写真感光体を使用することにより、高い機械的強度、高い耐摩耗性、良好な電子写真特性および高い耐クラック性を有し、長期の繰り返し使用時においても良好な品質の画像を形成する電子写真感光体を提供可能となった。
本発明における電荷輸送物質は、特定の化学構造式で記述できる高分子量の電荷輸送物質(Macro−Molecular Charge Transfer Materials)を指す。
感光層に含有される電荷輸送物質は、上記式(1)で示される構造を有し、かつ、分子量が1500〜4000である電荷輸送物質に加えて、低分子量の電荷輸送物質や高分子量の電荷輸送物質を同時に含有しても良いが、電子写真感光体の機械的強度や電子写真特性の点から、上記式(1)で示される構造を有し、かつ、分子量が1500〜4000である電荷輸送物質の占める割合が、感光層に含有される電荷輸送物質の全質量に対して90質量%〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは95質量%〜100質量%であって、更に好ましくは100質量%である。
上記式(1)で示される電荷輸送物質以外の電荷輸送物質の占める割合が、感光層に含有される電荷輸送物質の全質量に対して10質量%をこえてしまうと、上記電荷輸送物質が有する高感度化に寄与する特性が妨げられると考えられる。同様の理由から、同時に画像安定性、特に高湿環境下での画像安定性に関しても、本発明で使用する電荷輸送物質は優位性を有していると考えられる。また、電子写真感光体の耐久寿命の向上に関しても、上記式(1)で示される電荷輸送物質以外の低分子量成分の電荷輸送物質の存在が機械的強度の低下を生むと考えられる。
上記式(1)中のAr101〜Ar10 示される置換または無置換の一価の芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル基などが挙げられ、置換または無置換の一価の芳香族複素環基としては、ピリジル基、インドール基、キノリニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾチオフェニル基などが挙げられる。なかでも、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基が好ましい。これらが有する置換基としては、水素原子、炭素数が1〜8のいずれかであるアルキル基、炭素数が3〜12のいずれかである芳香族炭化水素環基、炭素数が1〜8のいずれかであるアルコキシ基、ハロゲン原子、フッ化アルキル基、シアノ基、ニトロ基などが挙げられ、なかでも、水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、トリフルオロメチル基が好ましい。
上記式(1)中のZ11〜Z 示される置換または無置換の二価の芳香族炭化水素環基としては、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、フルオレニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、ピレニレン基、などが挙げられ、置換または無置換の二価の芳香族複素環基としては、ピリジニレン基、インドーリレン基、キノリニレン基、ベンゾフラニレン基、ジベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾチオフェンニレン基などが挙げられる。また、上述の二価の芳香族炭化水素環または二価の芳香族複素環基が、単結合、置換または無置換の炭素数が1〜4のいずれかであるアルキレン基、アルキリデン基、置換または無置換のケイ素数が1〜4のいずれかであるシリレン基、酸素原子、硫黄原子により連結することで形成されるものも置換または無置換の二価の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の二価の芳香族複素環基として挙げられる。置換または無置換の二価の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の二価の芳香族複素環基のうち、ビフェニレン基、フルオレニレン基、ピリジニレン基、ジベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基が好ましい。
より好ましくは、上記式(1)中のZ11〜Z15が置換または無置換のビフェニレン基、置換または無置換のジベンゾフラニレン基、または、置換または無置換のジベンゾチオフェニレン基である
更に好ましくは、上記式(1)中のZ11〜Z15のうち、1つが置換または無置換のジベンゾフラニレン基、または、置換または無置換のジベンゾチオフェニレン基であって、その他のZ11〜Z15が置換または無置換のビフェニレン基である
これらの二価の芳香族炭化水素環基または二価の芳香族複素環基が有する置換基としては、水素原子、炭素数が1〜8のいずれかであるアルキル基、炭素数が3〜12のいずれかである芳香族炭化水素環基、炭素数が1〜8のいずれかであるアルコキシ基、ハロゲン原子、フッ化アルキル基、シアノ基、ニトロ基などが挙げられ、なかでも、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、トリフルオロメチル基が好ましい。
次に、本発明の電荷輸送物質の具体的な例を挙げるが、必ずしも提示した構造に限定されない。
Figure 0004227536
Figure 0004227536
Figure 0004227536
Figure 0004227536
本発明における電荷輸送物質の分子量は、1500〜4000が好ましく、より好ましくは1500〜3500である。
本発明における電荷輸送物質は、特定の化学構造式のみによって示される単一性の高い高分子量の電荷輸送物質であることを特徴としているため、モノマーの繰り返し重合反応による製造法では製造困難である。従って、低分子量電荷輸送物質の製造で使用していた合成法を繰り返し行う逐次合成法によって合成された電荷輸送物質を用いることが好ましい。逐次合成法とは、原材料と反応対象物との化学反応により主生成物として単一の化合物を生成する反応を多段階で行う合成法であり、重合反応により分子量分布を有する化合物を合成する製造法とは異なり、分子量分布を持たないほどの単一性の高い電荷輸送物質が選択的に製造できる。
逐次合成法に用いられる合成反応は、従来からの低分子量電荷輸送物質の製造で使用していた合成反応が用いられる。すなわち、ウルマン反応や金属触媒による合成方法が利用される。また、多段階の合成を順次連続して製造してもよく、また、合成の一工程終了後、次段階の合成までの工程の間に精製工程をいれてもよい。また、最終工程終了後、従来から一般に用いられている精製方法を使用することができる。すなわち、活性白土、活性炭、シリカ、アルミナといった吸着剤による処理や、シリカまたはアルミナなどによるカラムクロマトグラフィー、ポリスチレン微粒子などを利用したゲルパーミッションカラムクロマトグラフィーなどの精製、再結晶や晶析などの結晶化による精製手法を使用してもよい。
次に、本発明における電荷輸送物質の製造例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
(製造例1)電荷輸送物質の例示化合物(CT−1)の製造
<ビス(2,4−ジメチルフェニル)アミンの製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、2,4−ジメチルフェニルアミン133g(1.1mol)、1−ブロモ−2,4−ジメチルベンゼン185g(1.0mol)、酢酸パラジウム11.2g(0.05mol)、2−tert−ブチルフォスフィノイル−2−メチルプロパン32.4g(0.2mol)、リン酸三カリウム212g(1.0mol)、ジメチルホルムアミド500mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、12時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、目的のビス(2,4−ジメチルフェニル)アミンを得た。得られた化合物の収量は189g、収率は84%であった。得られた化合物を元素分析器(CHNコーダー MT−5、YANACO(株)製)を用いて測定した。なお、以下の元素分析による実測値および計算値の単位は質量%である。実測値:C,85.24、H,8.53、N,6.63(計算値:C,85.28、H,8.50、N,6.22)。
<(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)−ビス(2,4−ジメチルフェニル)アミンの製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した2Lの3口反応容器に、(2,4−ジメチルフェニル)アミン112.5g(0.5mol)、2,8−ジブロモジベンゾフラン163g(0.5mol)、酢酸パラジウム5.6g(0.025mol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン27.7g(0.05mol)、tert−ブトキシナトリウム63.7g(0.7mol)、キシレン800mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、5時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=2:1)にて精製を行い、目的の(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)−ビス(2,4−ジメチルフェニル)アミンを得た。得られた化合物の収量は159.8g、収率は68%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,71.44、H,5.12、N,2.94(計算値:C,71.49、H,5.14、N,2.98)。
<N,N,N’−トリス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミンの製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)−ビス(2,4−ジメチルフェニル)アミン94.1g(0.2mol)、2,4−ジメチルフェニルアミン36.3g(0.3mol)、酢酸パラジウム2.24g(0.01mol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン11.1g(0.02mol)、tert−ブトキシナトリウム26.9g(0.28mol)、キシレン500mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、3時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=1:1)にて精製を行い、目的のN,N,N’−トリス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミンを得た。得られた化合物の収量は85.8g、収率は84%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,84.62、H,6.70、N,5.50(計算値:C,84.67、H,6.71、N,5.49)。
<N−(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)−N,N’,N’−トリス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミンの製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、N,N,N’−トリス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミン51.1g(0.1mol)、2,8−ジブロモジベンゾフラン32.6g(0.1mol)、酢酸パラジウム1.13g(0.005mol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン5.54g(0.01mol)、tert−ブトキシナトリウム13.4g(0.14mol)、キシレン300mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、5時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=2:1)にて精製を行い、目的のN−(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)−N,N’,N’−トリス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミンを得た。得られた化合物の収量は52.9g、収率は70%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,76.26、H,5.18、N,3.73(計算値:C,76.28、H,5.20、N,3.71)。
<N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミンの製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した500mLの3口反応容器に、2,8−ジブロモジベンゾフラン65.2g(0.2mol)、2,4−ジメチルフェニルアミン72.6g(0.6mol)、酢酸パラジウム2.24g(0.01mol)、トリ(o−トリル)ホスフィン12.2g(0.04mol)、tert−ブトキシナトリウム51.8g(0.54mol)、キシレン300mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、5時間還流させた。反応終了後、減圧蒸留により過剰量の2,4−ジメチルフェニルアミン、および溶媒を留去、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧により溶媒留去、再結晶により目的のN,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミンを得た。得られた化合物の収量は71.5g、収率は88%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,82.68、H,6.44、N,6.92(計算値:C,82.73、H,6.45、N,6.89)。
<電荷輸送物質の例示化合物(CT−1)の製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した500mLの3口反応容器に、N−(8−ブロモジベンゾフラン−2−イル)−N,N’,N’−トリス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミン37.8g(0.05mol)、N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ジベンゾフラン−2,8−ジアミン10.2g(0.025mol)、酢酸パラジウム0.57g(0.0025mol)、ビフェニル−2−イル−ジ−tert−ブチルフォスフィン3.0g(0.01mol)、tert−ブトキシナトリウム6.7g(0.07mol)、キシレン200mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、4時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧により溶媒留去し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=1:1)にて精製を行い、例示化合物(CT−1)で示される目的の電荷輸送物質を得た。得られた化合物の収量は39.1g、収率は89%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,84.80、H,5.81、N,4.83(計算値:C,84.85、H,5.85、N,4.79)。さらに、得られた化合物の質量分析をレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析(MALDI−TOF−MASS)装置(REFLEX III、BRUKER社製、マトリックス;9−ニトロアントラセン)を用いて行い、このとき得られた質量スペクトルから得られた化合物が例示化合物(CT−1)で示される構造を有する目的の電荷輸送物質であることを確認した。
(製造例2)電荷輸送物質の例示化合物(CT−39)の製造
<(2,4−ジメチルフェニル)−p−トリルアミンの製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、2,4−ジメチルフェニルアミン133g(1.1mol)、1−ブロモ−4−メチルベンゼン171g(1.0mol)、酢酸パラジウム11.2g(0.05mol)、2−tert−ブチルフォスフィノイル−2−メチルプロパン32.4g(0.2mol)、リン酸三カリウム212g(1.0mol)、ジメチルホルムアミド500mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、12時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、目的の(2,4−ジメチルフェニル)−p−トリルアミンを得た。得られた化合物の収量は189.5g、収率は88%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,85.27、H,8.09、N,6.64(計算値:C,85.26、H,8.11、N,6.63)。
<(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−(2,4−ジメチルフェニル)−p−トリルアミンの製造>
空気冷却管、およびメカニカルスターラーを付した2Lの3口反応容器に、(2,4−ジメチルフェニル)−p−トリルアミン105.7g(0.5mol)、4’−ブロモ−4−ヨードビフェニル215.4g(0.6mol)、銅粉50g、炭酸カリウム60g、o−ジクロロベンゼン600mLを入れ、オイルバスにて12時間加熱した。反応終了後、室温まで放冷し、ろ過により固形物を除去後、トルエン/水により抽出。有機層より溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=2:1)にて精製を行い、目的の(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−(2,4−ジメチルフェニル)−p−トリルアミンを得た。得られた化合物の収量は165.9g、収率は75%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,73.33、H,5.48、N,3.17(計算値:C,73.30、H,5.47、N,3.17)。
<N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−N−p−トリルビフェニル−4,4’−ジアミンの製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−(2,4−ジメチルフェニル)−p−トリルアミン88.5g(0.2mol)、2,4−ジメチルフェニルアミン26.7g(0.22mol)、酢酸パラジウム2.2g(0.01mol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン11.1g(0.02mol)、tert−ブトキシナトリウム26.8g(0.28mol)、キシレン400mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、5時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧蒸留し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=1:1)にて精製を行い、目的のN,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−N−p−トリルビフェニル−4,4’−ジアミンを得た。得られた化合物の収量は71.4g、収率は74%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,87.05、H,7.14、N,5.81(計算値:C,87.10、H,7.10、N,5.80)。
<N’−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−N−p−トリルビフェニル−4,4’−ジアミンの製造> 空気冷却管、およびメカニカルスターラーを付した2Lの3口反応容器に、(N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−N−p−トリルビフェニル−4,4’−ジアミン48.3g(0.1mol)、4’−ブロモ−4−ヨードビフェニル39.5g(0.11mol)、銅粉20g、o−ジクロロベンゼン200mLを入れ、オイルバスにて12時間加熱した。反応終了後、室温まで放冷し、ろ過により固形物を除去後、トルエン/水により抽出。有機層より溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=2:1)にて精製を行い、目的のN’−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−N−p−トリルビフェニル−4,4’−ジアミンを得た。得られた化合物の収量は45.0g、収率は63%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,78.88、H,5.69、N,3.96(計算値:C,79.09、H,5.79、N,3.92)。
<N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−ビフェニル−4,4’−ジアミンの製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した1Lの3口反応容器に、4、4’−ジブロモビフェニル62.4g(0.2mol)、2,4−ジメチルフェニルアミン72.6g(0.6mol)、酢酸パラジウム2.24g(0.01mol)、トリ(o−トリル)ホスフィン12.2g(0.04mol)、tert−ブトキシナトリウム51.8g(0.54mol)、キシレン300mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、5時間還流させた。反応終了後、減圧蒸留により過剰量の2,4−ジメチルフェニルアミン、および溶媒を留去、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧により溶媒留去、再結晶により目的のN,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−ビフェニル−4,4’−ジアミンを得た。得られた化合物の収量は62.7g、収率は80%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,85.66、H,7.18、N,7.16(計算値:C,85.67、H,7.19、N,7.14)。
<電荷輸送物質の例示化合物(CT−39)の製造>
冷却管、およびメカニカルスターラーを付した500mLの3口反応容器に、N’−(4’−ブロモビフェニル−4−イル)−N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−N−p−トリルビフェニル−4,4’−ジアミン35.7g(0.05mol)、N,N’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−ビフェニル−4,4’−ジアミン9.8g(0.025mol)、酢酸パラジウム0.57g(0.0025mol)、ビフェニル−2−イル−ジ−tert−ブチルフォスフィン3.0g(0.01mol)、tert−ブトキシナトリウム6.7g(0.07mol)、キシレン200mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、オイルバスで加熱、4時間還流させた。反応終了後、室温まで放冷し、トルエン/水により抽出、塩酸水で洗浄し、その後、有機層を減圧により溶媒留去し、シリカゲルカラム(展開溶媒ヘキサン/トルエン=1:1)にて精製を行い、例示化合物(CT−39)で示された目的の電荷輸送物質を得た。得られた化合物の収量は34.4g、収率は83%であった。得られた化合物を上述と同様の元素分析器を用いて測定した。実測値:C,88.40、H,6.51、N,5.09(計算値:C,88.37、H,6.56、N,5.07)。また、得られた化合物の質量分析をレーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析(MALDI−TOF−MASS)装置(REFLEX III、BRUKER社製、マトリックス;9−ニトロアントラセン)を用いて行い、このとき得られた質量スペクトルから得られた化合物が例示化合物(CT−39)で示される構造を有する目的の電荷輸送物質であることを確認した。
本発明において電子写真感光体の最外層である感光層の表面は、純水に対する接触角90°以上の表面性を有している必要があり、好ましくは90°以上110°以下である。純水に対する接触角90°未満になってしまうと、感光体表面に、紙粉、残留トナーなどの付着物が残りやすくなり、クラックを発生しやすくなる。
また、本発明において電子写真感光体の最外層である感光層の表面は、動摩擦係数1.0以下の表面性を有している必要があり、好ましくは0.2以上1.0以下である。動摩擦係数1.0を越えてしまうと、クリーニングブレード等のクリーニング部材との摺擦時のトルクが増加するため、耐磨耗性が低下し、感光体表面にキズが入りやすくなってしまうため、画像キズを発生しやすくなる。
本発明において電子写真感光体の最外層である感光層の表面が上記表面性を得るために、感光層が潤滑剤を含有する。潤滑剤としては、ポリプロピレン微粒子、ポリエチレン微粒子およびポリメタクリル微粒子が挙げられる。本発明において、潤滑剤として用いられる微粒子の平均粒径は1μm以下であることが好ましく、より好ましくは10nm以上1μm以下である。
以下の表1に本発明に使用できる潤滑剤の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0004227536
上記の潤滑剤は、適当な溶媒に、結着樹脂とともに分散された後、電荷輸送材と混合される、あるいは、適当な溶媒に分散した後、電荷輸送物質および結着樹脂とに分散混合される。具体的には、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、クロロベンゼンなどが溶媒として用いられる。
また、潤滑剤の添加量としては、感光層が単層型である場合、感光層全質量に対して0.5〜30質量%が好ましく、より好ましくは1〜20質量%であり、感光層が電荷発生層と電荷輸送層の順に積層される積層型である場合、最外層となる電荷輸送層全質量に対して0.01〜30質量%となる量であり、好ましくは、0.1〜20質量%である。0.1質量%未満では、初期のみの効果にとどまり、持続性がない。30質量%を超えると電気的特性の悪化を招く場合がある。
本発明における純水に対する接触角(°)は、自動接触角計「CA−VP型」(協和界面化学(株)製)を用い、液適法により測定した。なお、本発明において純水とは、ろ過、吸着、蒸留、イオン交換、逆浸透などにより、金属イオンや有機物質を取り除いた水を意味する。
また、本発明における電子写真感光体の最外層である感光層の表面の動摩擦係数は電子写真感光体に接触する部材の一つであるクリーニングブレード(以下、ブレードと称する)を用いて以下のように測定した。ブレードに対する電子写真感光体表面の動摩擦係数[μ]は、電子写真感光体をシート状に作成し、HEIDON(株)製の表面性試験装置14型を用いて測定される。上記表面性試験装置は、ブレードを一定荷重(g)で電子写真感光体に押し当て、電子写真感光体表面と平行に動いている時に加わる力(g)を測定する。動摩擦係数はブレードが動いているときの〔電子写真感光体に加わる力(g)〕/〔ブレードに加えた荷重(g)〕で得られる。上記表面性試験装置に用いられたブレードは、バンドー化学(株)製のウレタンブレード(ゴム硬度65)を5mm×30mm×2mmにカットし、荷重10gトレイル方向、角度30°にて測定した。なお、表面性測定装置において上記ブレードを固定させるためのクリーニングブレード固定装置の概略断面図を図1に示す。図1の中の矢印はサンプルの進行方向を示す。
本発明における電子写真感光体を使用することにより、電子写真感光体の耐久寿命の向上、特に電子写真感光体上の傷の発生による画像悪化が著しく改善されるとともに、耐クラック性についても著しく改善している点、電子写真感光体の高感度化が達成されている点、および画像安定性が優れている点に関しては以下のように考えられる。
本発明における電荷輸送物質は、分子量1500〜4000の特定の構造を有する電荷輸送物質であり、この場合において、電子写真感光体の繰り返し使用時の悪化もなく、高感度化が達成できている。電子写真感光体の高感度化に大きく寄与する高い電荷輸送特性は、芳香環基または芳香族複素環基のいずれかにより置換される窒素原子により発現し、そのような、窒素原子を多数個分子内に配置することにより、電荷輸送特性の向上が達成される。
また、本発明における電子写真感光体では、電子写真感光体の耐久寿命の向上、特に電子写真感光体上の傷の発生による画像悪化および耐クラック性が著しく改善されている。これは、本発明の電荷輸送物質が、分子構造が剛直である分子内に芳香環基または芳香族複素環基のいずれかにより各々独立して置換された3級アミンを多数個分子内に配置している構成であるため、結着樹脂との相互作用が大きく、剛性のみならず靭性も付与される。
さらに、本発明の電荷輸送物質はポリマー型の電荷輸送物質と比較して結着樹脂や感光層塗布用溶媒との相溶性も良好であるため、電荷輸送物質を感光層中に均一に分散させることが可能である。
結果として、潤滑剤を添加した場合にも、膜の脆弱化を防止し、従来の電荷輸送物質と潤滑剤を結着樹脂中に分散させた電子写真感光体では達成できなかった耐久寿命の向上しつつも、電子写真感光体上の傷の発生防止と耐クラック性の向上を実現させているものと考えられる。
以下、本発明に用いる電子写真感光体の構成について説明する。
本発明の電子写真感光体の感光層としては、電荷発生物質と電荷輸送物質を単一の層に含有する単層型感光層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と電荷発生物質を含有する電荷発生層に機能分離した機能分離型(積層型)感光層のどちらの形態でもいいが、電子写真特性の点で、機能分離型(積層型)が好ましく、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した機能分離型(積層型)がより好ましい。以下、機能分離型(積層型)と表現する場合は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層したものを意味する。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質は、電子写真感光体の感光層に、感光層が電荷発生層と電荷輸送層を有する機能分離型(積層型)の場合は少なくとも電荷輸送層に、絶縁性の結着樹脂と共に使用する。
本発明の電子写真感光体に用いる支持体としては、導電性を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成型したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したものなどが挙げられる。
LBPなど電子写真感光体上への画像入力のための露光光がレーザー光の場合は、散乱による干渉縞防止、または、支持体の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。これは、カーボンブラック、金属粒子などの導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。
導電層の膜厚は、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
また、支持体または導電層の上に、接着機能を有する中間層を設けてもよい。
中間層の材料としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタンなどが挙げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布される。
中間層の膜厚は、0.05〜5μmが好ましく、0.3〜1μmがより好ましい。
機能分離型(積層型)感光層の場合、支持体、導電層または中間層の上には電荷発生層が形成される。
電荷発生層は、電荷発生物質を0.3〜4倍の質量の結着樹脂および溶剤とともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルおよび液衝突型高速分散機などの方法でよく分散し、分散液を塗布、乾燥させて形成される。
電荷発生層の膜厚は、5μm以下が好ましく、0.1〜2μmがより好ましい。
電荷発生物質としては、通常知られているものが使用可能であり、例えば、セレン−テルル、ピリリウム、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクドリンなどの各顔料が挙げられる。
これらの顔料は0.3〜4倍の質量の結着樹脂および溶剤ともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ミル、サンドミルアトライター、ロールミル、液衝突型高速分散機などを使用して、良く分散した分散液とする。機能分離型(積層型)感光層の場合、この液を塗布し、乾燥することによって電荷発生層が得られる。
機能分離型(積層型)感光層の場合、電荷発生層の上には電荷輸送層が形成される。
電荷輸送層は、上記電荷輸送物質と絶縁性の結着樹脂を溶剤に溶解させ電荷輸送層用塗布液とし、この塗布液を電荷発生層上に塗布後、乾燥することによって作製される。
電荷輸送層用塗布液中の電荷輸送物質と結着樹脂の比率(電荷輸送物質/結着樹脂)は、質量比で1/10〜12/10が好ましく、電子写真感光体の電荷輸送特性、あるいは電荷輸送層の強度といった観点より、2/10〜10/10がより好ましい。
結着樹脂としては、通常、感光層(電荷輸送層)に使用できる樹脂ならば、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂など、いずれの樹脂においても使用可能であるが、樹脂の透過性、製膜性、耐摩耗性の観点から、ポリカーボネートあるいはポリアリレート樹脂が好ましい。
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、20000〜80000であることが好ましい。
ポリカーボネート樹脂を構成する二価の有機残基部分は、置換または無置換の二価のビフェニル残基、置換または無置換の二価のビスフェニル残基、置換または無置換の二価のビフェニルエーテル残基、または、置換または無置換の二価のビフェニルチオエーテル残基など、二価の有機残基であればどのよう構造であっても可能であるが、置換または無置換の二価のビフェニル残基、置換または無置換の二価のビスフェニル残基、または、置換または無置換の2価のビフェニルエーテル残基であることが好ましい。
以下に、ポリカーボネート樹脂の繰り返し構造単位の具体例を示すが、これらの構造に特に限定はされない。
Figure 0004227536
また、生産性の向上などのために、ポリカーボネート樹脂中の二価の有機残基部分に異種の二価の有機残基を使用する共重合樹脂を使用することも可能である。混合の効果を効率よく発現させるためには、混合比率は、共重合比で5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましい。
ポリアリレート樹脂の重量平均分子量(Mw)は、50000〜200000であることが好ましく、強度、生産性などの面から、80000〜150000であることがより好ましい。
ポリアリレート樹脂に用いられるフタル酸部位の構造に関しては、イソフタル酸またはテレフタル酸が使用される。樹脂中におけるテレフタル酸とイソフタル酸の比率(イソフタル酸/テレフタル酸)は質量比で0/100〜100/0まで任意に可能であるが、ポリアリレート樹脂の溶媒に対する溶解性の観点から、イソフタル酸/テレフタル酸=20/80〜80/20であることが好ましい。さらには、ポリアリレート樹脂の強度の観点より、イソフタル酸/テレフタル酸=30/70〜70/30が好ましい。
ポリアリレート樹脂を構成する二価の有機残基部分は、置換または無置換の二価のビフェニル残基、置換または無置換の二価のビスフェニル残基、置換または無置換の二価のビフェニルエーテル残基、または、置換または無置換の二価のビフェニルチオエーテル残基など、二価の有機残基であればどのよう構造であっても可能であるが、置換または無置換の二価のビフェニル残基、置換または無置換の二価のビスフェニル残基、または、置換または無置換の二価のビフェニルエーテル残基であることが好ましい。
以下に、ポリアリレート樹脂の繰り返し構造単位の具体例を示すが、これらの構造に特に限定はされない。
Figure 0004227536
Figure 0004227536
また、溶解性の向上などのために、ポリアリレート樹脂中の二価の有機残基部分に異種の二価の有機残基を使用する共重合樹脂を使用することも可能である。混合の効果を効率よく発現させるためには、混合比率は、共重合比で5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましい。
さらに、生産性の向上などのために、ポリカーボネート樹脂またはポリアリレート樹脂に、他構造のポリアリレート樹脂やポリカーボネート樹脂をブレンドすることも可能である。混合の効果を効率よく発現させるためには、混合比率は、質量比で5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましい。
また、電荷輸送層中に酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤を必要に応じて添加することもできる。
電荷輸送層の膜厚は、5〜40μmが好ましく、より好ましくは15〜30μmである。
電子写真感光体の各層の形成工程において、使用する溶剤としては、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエン、キシレンなどが挙げられ、単独で用いても複数の溶剤を用いてもよい。
また、上記塗布の方法としては、浸漬塗布法、スプレー塗布法、バーコート法など通常知られている方法が使用できる。
図2に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
図2において、8はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸9を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体8は、回転過程において、一次帯電手段10によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)からの露光光11を受ける。こうして電子写真感光体8の周面に静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段12によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から電子写真感光体8と転写手段13との間に電子写真感光体8の回転と同期取りされて給送された転写材14に、転写手段13により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材14は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段15へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリントまたはコピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の電子写真感光体8の表面は、クリーニング手段16によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光17により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段10が図2のように帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体8、一次帯電手段10、現像手段12およびクリーニング手段16などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば、一次帯電手段10、現像手段12およびクリーニング手段16の少なくとも1つを電子写真感光体8と共に一体に支持してカートリッジ化し、装置本体のレールなどの案内手段18を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ19とすることができる。
また、露光光11は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号にしたがって行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンターおよびレーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いることができる。
以下、実施例にしたがって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
参考例1)
直径30mm×長さ357mmのアルミニウムシリンダー上に、以下の材料より構成される塗料を浸漬塗布法にて塗布し、140℃で30分熱硬化することにより、膜厚が15μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnOコート処理硫酸バリウム 10部
抵抗調整用顔料:酸化チタン 2部
結着樹脂:フェノール樹脂 6部
レベリング材:シリコーンオイル 0.001部
溶剤:メタノール/メトキシプロパノール=2/8 20部
次に、この導電層上に、N―メトキシメチル化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部及びn−ブタノール30部の混合溶剤に溶解した溶液を浸漬塗布法で塗布し、乾燥することによって、膜厚が0.7μmの中間層を形成した。
次にCuKαのX線回折スペクトルにおける回折角2θ±0.2°の7.4°、28.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン4部と、ポリビニルブチラール(エスレックBX−1:積水化学(株)製)2部と、シクロヘキサノン60部とを、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、エチルアセテート100部を加えて、電荷発生層用分散液を調製した。これを中間層上に浸漬法で塗布し、膜厚が0.28μmの電荷発生層を形成した。
次に、潤滑剤として液衝突型高圧分散機(マイクロフルイタイザーM−110:みずほ工業(株)製)を用いて分散したアルミナ(AKP−50;住友化学工業(株)製)0.75部、および例示化合物(CT−1)で示される構造を有する電荷輸送物質4部と、ポリカーボネート樹脂(繰り返し構造単位例(PC−5);ユーピロンZ−400:三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)10部とを、モノクロロベンゼン80部とジメトキシメタン10部の混合溶媒に混合溶解して、電荷輸送層用塗布液を調製した。これを電荷発生層上に浸漬法で塗布し、120℃、1時間乾燥して、膜厚が25μmの電荷輸送層を形成した。このようにして、参考例1に用いられる電子写真感光体を作製した。
次に、本発明の電子写真感光体の評価方法について説明する。
評価装置はキヤノン(株)製LBP−950(プロセススピード144.5mm/sec、接触帯電方式)を改造して用いた。改造は一次帯電の制御を定電流制御から定電圧制御(電子写真感光体上の非露光部位の電位が常に−680V)とし、ピーク間電圧を20%増加させた。評価は、高温高湿(H/H)環境下(30℃、90%)で行った。作製した電子写真感光体の明部電位(Vl)が−200Vとなるように露光量を調整した後、A4サイズの普通紙を1枚画像出力ごとに1度停止する間欠モードにて通紙耐久試験を行った。出力画像は、印字率4%のテスト画像とした。通紙耐久試験は、トナーがなくなったならば補給し、画像に問題が起こるまで耐久試験を行った。画像評価は、1000枚ごとに実施し、画像悪化が確認された時点を耐久限界値とした。さらに、40000枚の画像出力後、電子写真感光体上の傷の評価を行った。傷の評価は、表面粗さ測定器(サーフコーダーSE−3400、(株)小西研究所)を用いて、JIS B 0601:2001における十点平均粗さ(Rzjis)評価に則った評価(評価長さ8mm)を行い、電子写真感光体末端より180mmの位置を測定した。
さらに、耐クラック性については、電子写真感光体表面に指脂を付着させ、60時間放置し、顕微鏡観察により、クラックの有無を観察した。
(実施例1〜3
電荷輸送物質及び潤滑剤として表2で示した電荷輸送物質及び潤滑剤を使用した以外は参考例1と同様に電子写真感光体を作製し、同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1において、潤滑剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
(比較例2)
電荷輸送物質として下記式(5)で示される構造を有する化合物を使用した以外は参考例1と同様に電子写真感光体を作製し、同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
Figure 0004227536
(比較例3)
電荷輸送物質として下記式(6)で示される構造を有する化合物を使用した以外は参考例1と同様に電子写真感光体を作製し、同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
Figure 0004227536
(比較例4)
電荷輸送物質として、特許文献6に記載されている重合反応によって下記式(7)で示される化合物を作製した。下記式(7)で示される化合物は通常のGPCによる測定(使用カラム:昭和電工(株)製KF−802、展開溶媒:メタノール/テトラヒドロフラン=7/3、検出器:RI検出器、サンプルの分子量はポリスチレン換算法により決定)のピーク面積比により、繰り返し回数y=4:y=5:y=6:y=7:y=8が7:23:50:17:3の比率で混合されている電荷輸送物質であった。この下記式(7)で示される化合物を使用した以外は参考例1と同様に電子写真感光体を作製し、同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
Figure 0004227536
(比較例5)
実施例1で潤滑剤として用いたポリプロピレン微粒子の代わりに下記式(B−2)で示される構造を有する化合物(重量平均分子量(Mw)=15000)を電荷輸送層に含まれるポリカーボネート樹脂に対して10質量%添加した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、評価を行った。結果を表2に示す。なお、下記式(B−2)中のPhはフェニル基、Buはターシャリーブチル基を示し、括弧の外の右下に記載の数字は括弧内の繰り返し構造単位の繰り返し回数を示す。
Figure 0004227536
Figure 0004227536
表2に示した実施例と比較例2との比較より、実施例は、膜厚が薄くなって帯電能が低下し、カブリ画像が現れるまで、良好な画像を出力していたのに対し、トリアリールアミン構造の繰り返し数が6未満の場合、十分な耐摩耗性を得られていないため、耐久の早い段階で画像傷が発生した。また、実施例と比較例3との比較より、トリアリールアミン構造の繰り返し回数が10より多い場合、耐クラック性が悪く、やはり繰り返し使用時に画像傷が発生した。
また、実施例と比較例5の比較から、電子写真感光体表面の接触角が高くとも、動摩擦係数が大きい場合にも、繰り返し使用時において、画像傷が発生し、十分な耐久性が得られないことがわかる。
以上の結果より、本発明における電子写真感光体の優位性が示されている。
本発明の電子写真感光体を有する電子写真装置の概略構成の例を示す図である。 本発明の表面性測定装置におけるクリーニングブレード固定装置の概略断面図である。
符号の説明
1 ウレタンゴムブレード
2 支柱
3 ホルダー支柱アーム
4 上部ホルダー
5 下部ホルダー
6 固定ビス
7 サンプル
8 電子写真感光体
9 軸
10 一次帯電手段
11 露光光
12 現像手段
13 転写手段
14 転写材
15 像定着手段
16 クリーニング手段
17 前露光光
18 案内手段
19 プロセスカートリッジ

Claims (4)

  1. 支持体及び該支持体上に感光層を有し、該感光層が最外層であり、該感光層は1種または2種以上の電荷輸送物質、および潤滑剤としてポリプロピレン微粒子、ポリエチレン微粒子およびポリメタクリル微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子を含有し、
    該感光層に含有される電荷輸送物質の少なくとも1種は、下記式(1)で示される構造を有し、かつ、分子量が1500〜4000である電荷輸送物質であり、
    該感光層に含有される電荷輸送物質全質量に対して、下記式(1)で示される構造を有し、かつ、分子量が1500〜4000である電荷輸送物質が占める割合が、90質量%〜100質量%であり、
    該感光層の表面の純水に対する接触角が90°以上であり、かつ、該感光層の表面の動摩擦係数が1.0以下であることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0004227536
    (式中、Ar101〜Ar108はそれぞれ独立して置換または無置換の一価の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の一価の芳香族複素環基を示し、Z11〜Z15はそれぞれ独立して置換または無置換の二価の芳香族炭化水素環基、または、置換または無置換の二価の芳香族複素環基を示す。)
  2. 前記式(1)中のZ11〜Z15のうち、1つが置換または無置換のジベンゾフラニレン基、または、置換または無置換のジベンゾチオフェニレン基であって、その他のZ11〜Z15が置換または無置換のビフェニレン基であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 請求項1または2に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 請求項1または2に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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