JP4913347B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、光走査装置および画像形成装置に関する。
光走査装置は従来から、光プリンタやデジタル複写機、光プロッタ等の画像形成装置に
関連して広く知られているが、近時、低価格化とともに環境変動の影響を受け難く、高精
細な画像を形成できるものが求められている。
光走査装置に用いられる各種のレンズを樹脂材料で形成すると、樹脂製レンズは、軽量
であり、低コストで形成できるとともに、非球面に代表される特殊な面形状の形成が容易
であるため、樹脂製レンズに特殊面を採用することにより、光学的な特性を向上させると
ともに、光学系を構成するレンズ枚数を低減させることができる。
即ち、樹脂製レンズの採用は、光走査装置のコンパクト化・軽量化・低コスト化に資す
るところが大きい。しかし反面、良く知られたように、樹脂製レンズは、環境変化、特に
温度変化に伴って、形状が変化したり、屈折率が変化したりするので、光学特性とくにパ
ワーが設計値から変化し、被走査面上の光スポットの径である「ビームスポット径」が環
境変動により変動する問題がある。
温度変化に伴う樹脂製レンズのパワー変動は、正レンズと負レンズとで互いに逆に発生
するので、光走査装置の光学系内に、正と負の樹脂製レンズを含め、これら正・負樹脂製
レンズにおいて発生する「環境変化に起因する光学特性変化」を互いに相殺させる方法は
良く知られている。
また、光走査装置の光源として一般的な半導体レーザは、温度が上昇すると発光波長が
長波長側へずれるという性質(「温度変化による波長変化」)があり、また「モードホッ
プ」による波長変化もある。光源における波長変化は、光走査装置に用いられる光学系の
色収差による特性変化を惹起し、この特性変化もビームスポット径変動の原因となる。
したがって、光学系内に樹脂製レンズを含み、光源に半導体レーザを用いる光走査装置
では、温度変化に伴う光学特性の変化とともに、光源における波長変化に伴う光学特性の
変化をも考慮した光学設計を行う必要がある。
温度変化に伴う光学特性の変化と、光源における波長変化とを考慮し、パワー回折面を
採用して光学特性を安定させた光走査装置(レーザ走査装置)として、特許文献1に記載
のものが知られている。
特許文献1には、レーザ光源から射出されたレーザ光を主走査方向には平行光とし副走
査方向には光偏向器の偏向反射面近傍に集光させる光源光学系を「回転対称軸を持たない
1面以上の反射面と、2面の透過面とを有し、透過面にパワー回折面を設け、樹脂で構成
された1つの光学素子」とした光走査装置が開示され、また、比較例として「半導体レー
ザからの光ビームをコリメートする樹脂製のコリメータレンズと、コリメートされた光ビ
ームを副走査方向に集束させる樹脂製のシリンダレンズの各々に1面ずつパワー回折面を
設けた光走査装置」が開示されている。「パワー回折面」は、回折によるレンズパワーを
持つ回折面である。
特許文献1に開示された「回転対称軸を持たない1面以上の反射面と、2面の透過面と
を有し、透過面にパワー回折面を設け、樹脂で構成された1つの光学素子」による光源光
学系は、1つの光学素子内に透過面と反射面とを形成しなければならず、曲面形状の反射
面が含まれるため、製造が必ずしも容易ではなく、光走査装置の低コスト化の面からして
なお改善の余地なしとしない。
また、特許文献1に「比較例として開示されているもの」では、コリメータレンズにも
パワー回折面を形成しているが、コリメータレンズは一般に「光走査装置に用いられる光
学素子のうちで最も強いパワーを持つレンズ」であり、コリメータレンズにパワー回折面
を採用する場合には、副作用として「コリメートされた光ビームの波面収差の劣化」が懸
念される。光ビームの波面収差の劣化は、ビームスポット径を増大させる作用を有するた
め、高精細な画像形成を行うために極めて小さいビームスポット径が要求される場合には
重大な問題となる。
特開2002−287062
この発明は上述した事情に鑑み、パワー回折面を用いた光走査装置において、温度変動
によるビームスポット径変動のみならず、モードホップによる発振波長の変化によるビー
ムスポット径変動をも低減し、より安定したビームスポット径で光走査を行い得る光走査
装置の実現、さらには、かかる光走査装置を用いる画像形成装置の実現を課題とする。
この発明の光走査装置は「半導体レーザからの光ビームをカップリングレンズにより所
望のビーム形態の光ビームに変換した後、アナモフィック光学素子を介して光偏向器に導
光し、光偏向器により偏向された光ビームを、走査光学系により被走査面上に集光させて
光スポットを形成し、被走査面を光走査する光走査装置」であって、以下のごとき特徴を
有する(請求項1)。
即ち、「走査光学系」は1以上の樹脂製レンズを含む。
また、「アナモフィック光学素子は、片面がアナモフィックな屈折面で、他方の面が主
走査方向に軸を持つ楕円形状のパワー回折面を有するアナモフィックな樹脂製レンズ」である。そして、パワー回折面の「主走査方向のパワー」は、アナモフィックな屈折面の「主走査方向のパワー」と相殺される。
そして、半導体レーザにおけるモードホップや温度変化に起因する、主走査方向および
/または副走査方向のビームウエスト位置の変動を「略0とする」ように、パワー回折面
のパワーとカップリングレンズのパワーが設定される。
「パワー回折面」は前述の如く、レンズ作用と同等な回折機能を有する回折面であり、これが楕円形状であるとは「パワー回折面を構成する格子溝の形状が楕円形である」ことを意味する。上記「モードホップや温度変化に起因する」とは「モードホップおよび/または温度変化に起因する」との意味である。
この楕円形状は「主走査方向に平行な軸」を持つ。このため、パワー回折面の楕円形状
の「他方の軸」は副走査方向に平行である。主(副)走査方向の軸は長(短)軸であるこ
とも短(長)軸であることもできる。
上記の如く「カップリングレンズ」は、半導体レーザからの光ビームを「所望のビーム
形態の光ビーム」に変換するが、ここに言う「所望のビーム形態の光ビーム」は、「平行ビーム」または「弱い発散性もしくは弱い収束性の光ビーム」である。カップリングレンズにより変換された光ビームがどのようなものであるかに応じて、カップリングレンズよりも像側の光学系の性質が調整されるのである。
光走査装置が被走査面上に形成する光スポットは、光源である半導体レーザの発光部の
像であるが、光源と被走査面との間に配置される光学系のパワーは一般に、主走査方向と
副走査方向とで異なっているので、ビームウエスト位置は、主走査方向と副走査方向とで
別個に考える必要がある。
上記請求項1記載の光走査装置の「アナモフィック光学素子(アナモフィックな樹脂製
レンズ)」は、主走査方向にパワーを持たず、副走査方向に正のパワーを有するものであ
ることができる(請求項2)。この場合、カップリングレンズのカップリング作用を「コ
リメート作用」とするのが好ましい。上記「アナモフィック光学系のパワー」は、屈折面
によるパワーとパワー回折面によるパワーとを合成したパワーである。また、パワー回折
面は主・副走査方向に軸を持つ楕円形状であるから、パワー回折面によるパワーは、主走
査方向と副走査方向とで異なる。アナモフィック光学素子が「主走査方向にパワーを持た
ない」ようにすると、光学系の初期の組付け時における加工誤差や、組み付け誤差などが
発生した場合の副走査方向のビームウエスト位置変動を、アナモフィック光学素子を光軸
方向へ変位させることにより「主走査方向の光学特性に影響を与えることなく」調整する
ことができる。
請求項1または2記載の光走査装置におけるアナモフィック光学素子の屈折面は「曲率
半径の絶対値が、主走査方向において副走査方向におけるよりも大きい面」であることが
好ましい(請求項3)。
請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置において「アナモフィック光学素子のパワ
ー回折面」は「平面に形成された楕円形状のパワー回折面」であることができる(請求項
4)。勿論、パワー回折面が平面以外の曲面、例えば、球面やシリンダ面、トーリック面
等に形成されるようにすることも可能であるが、請求項4のごとくに「パワー回折面を平
面に形成する」とパワー回折面の形成が容易である。
請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置におけるカップリングレンズは「ガラス製
レンズ」であることが好ましい(請求項5)。ガラス製レンズは環境変動の影響を受けに
くいので、ガラス製カップリングレンズを用いると、他の光学素子の設計が容易になる。
この発明の光走査装置に関して若干付言すると、光源として用いられる半導体レーザは
通常のものを1つ用いてシングルビーム走査方式を行うように構成することもできるが、
半導体レーザアレイや2以上の半導体レーザを用いることにより周知の「マルチビーム走
査方式」を実行するように構成することもできる。
この発明の画像形成装置は「感光性の像担持体に対して光走査手段による光走査を行っ
て潜像を形成し、この潜像を現像手段で可視化して画像を得る画像形成部を1以上有する
画像形成装置」であって、像担持体の光走査を行う光走査手段として請求項1〜5の任意
の1に記載の光走査装置を1以上用いたことを特徴とする(請求項6)。
画像形成部は1以上であるから、画像形成部を1つとしてモノクロームの画像形成を行
うようにすることもできるし、2以上の画像形成部にして2色画像や多色画像、さらには
カラー画像を形成するように画像形成装置を構成することもできる。この場合、各画像形
成部において光走査を行う光走査装置は、画像形成部ごとに別個のものであってもよいし
、例えば、特開2004−280056等により知られたように、光学要素の一部、例え
ば光偏向器や走査光学系の一部を、複数の走査光学系で共有するようにしてもよい。
画像形成部が2以上ある場合、2以上の画像形成部を同一の像担持体に対して異なる位
置に設定することもできるし、所謂タンデム式のカラー画像形成装置のように、前後方向
に配列させた像担持体の個々に対して個別の画像形成部を設定することもできる。
ここで、光走査装置の光学系に樹脂製レンズが含まれる場合に、環境変動や波長変化に
対して「被走査面に向かって集光される光ビーム」のビームウエスト位置の変動を簡単に
考察する。
先ず、温度変動によるビームウエスト位置変動の原因となるのは、温度変動に伴う「樹
脂製レンズの屈折率自体の変化」、「樹脂製レンズの形状変化」、「半導体レーザの波長
変化による樹脂製レンズの屈折率変化(色収差)」が考えられる。
「樹脂製レンズの屈折率自体」は温度上昇に伴う膨張による低密度化により減少する。
「樹脂製レンズの形状」は、温度上昇に伴う膨張によりレンズ面の曲率が減少する。
「半導体レーザの発光波長」は、一般に温度上昇とともに長波長側へずれる。波長が長
波長側へずれると、樹脂製レンズの屈折率は、一般に、減少する側へずれる。
即ち、樹脂製レンズは、正レンズであるか負レンズであるかに拘わらず、温度上昇とと
もにその「パワーの絶対値」が減少するように変化する。
一方、パワー回折面によるパワーは、回折角が波長に比例するところから、パワー回折
面のパワーは、それが正であっても負であっても、パワーの絶対値は「波長が長くなると
大きくなる」傾向を持つ。
従って、例えば、光走査装置の光学系における「樹脂製レンズの合成パワー」が正(ま
たは負)である場合には、パワー回折面のパワーを正(または負)とすることにより、樹
脂製レンズにおける「温度変動に伴うパワー変化」を、パワー回折面における「温度変動
に伴うパワー変化」で相殺することが可能になる。
いま少し具体的に説明するために、光学系内に含まれる樹脂製レンズのパワーと、パワ
ー回折面のパワーがともに正である場合に、環境温度が上昇した場合を考える。このとき
樹脂製レンズの屈折率の変化によるビームウエスト位置変動量:A
樹脂製レンズの形状変化によるビームウエスト位置変動量:B
半導体レーザの発光波長変化に起因する樹脂製レンズの屈折率変化によるビームウエス
ト位置変動量:C
半導体レーザの発光波長変化に起因するパワー回折面のパワー変化によるビームウエス
ト位置変動量:Dとすると、A>0、B>0、C>0で、D<0(光偏向器から離れる向
きの変化を正としている。)である。
そして、この温度変化に伴うトータルのビームウエスト位置変動量は、A+B+C−D
である。A〜Cは、樹脂製レンズを含む光学系が定まれば定まるので、ビームウエスト位
置変動量が0となる条件:A+B+C−D=0を満たすようにパワー回折面のパワーを設
定することにより、温度変化に伴うビームウエスト位置変動を良好に補正できる。
ところで、前述したように光源である半導体レーザの発光波長の変化は、温度変化によ
るもののみでなく、モードホップによる波長変化もある。モードホップによる発光波長変
化は微視的な物理現象によって引き起こされるため予測が極めて困難である。
モードホップによる発光波長変化は温度変化とは無関係であり、「基準温度からの温度
変化がない状態」でモードホップによる発光波長変化が起こると、上記AとBは0である
から、ビームウエスト位置変動量は、C−D<0となって補正されず、ビームウエスト位
置は大きく変化する。
このように、光走査装置にパワー回折面を採用した場合、温度変動によるビームウエス
ト位置変動を補正するだけでなく、モードホップによる発光波長変化によるビームウエス
ト位置変動を低減するようにしないと、常に安定したビームスポット径を得ることはでき
ない。
温度変動によるビームウエスト位置変動を補正するだけでなく、モードホップによる発
光波長変化によるビームウエスト位置変動を低減するには、パワー回折面に与えるパワー
を適切に設定する必要がある。パワー回折面に余り大きなパワーを与えてしまうと、モー
ドホップによる発光波長変化によるビームウエスト位置変動を増大させてしまう。
以上を鑑み、この発明の光走査装置では、半導体レーザにおけるモードホップや温度変
化に起因する、主走査方向および/または副走査方向のビームウエスト位置の変動を「略
0とする」ように、パワー回折面のパワーを設定するのである。
このように設定されるパワー回折面の(主走査方向および/または副走査方向の)パワ
ー:Pm(主走査方向)、Ps(副走査方向)は、カップリングレンズのパワー:Pcm
(主走査方向)、Pcs(副走査方向)に対して、
(1) 4<Pcm/Pm<26
(2) 0.5<Pcs/Ps<26
の範囲であることが好ましい。
条件(1)のパラメータ:Pcm/Pmを横軸にとり、モードホップによる発光波長変
化による主走査方向のビームウエスト位置の変動量を縦軸にとり、両者の関係を調べると
、「モードホップによる発光波長変化による主走査方向のビームウエスト位置の変動量」
はパラメータ:Pcm/Pmの増加と共に直線的に増大する。
「モードホップによる発光波長変化による主走査方向のビームウエスト位置の変動量」
は0.5mm以下に抑えることが好ましい。上記直線的な増大の関係において「モードホ
ップによる発光波長変化による主走査方向のビームウエスト位置の変動量:0.5mm」
に対応するパラメータ:Pcm/Pmの値は26である。従って、条件(1)のパラメー
タの上限値は26として与えられる。
条件(1)のパラメータ:Pcm/Pmを横軸にとり、温度変化による主走査方向のビ
ームウエスト位置の変動量を縦軸にとり、両者の関係を調べると、「温度変動による主走
査方向のビームウエスト位置の変動量」はパラメータ:Pcm/Pmの増加と共に直線的
に減少する。
「温度変化による主走査方向のビームウエスト位置の変動量」も0.5mm以下に抑え
ることが好ましい。上記直線的な減少の関係において「温度変化による主走査方向のビー
ムウエスト位置の変動量:0.5mm」に対応するパラメータ:Pcm/Pmの値は4で
ある。従って、条件(1)のパラメータの下限値は4として与えられる。
条件(2)についても同様であり、条件(2)のパラメータ:Pcs/Psを横軸にと
り、モードホップによる発光波長変化による副走査方向のビームウエスト位置の変動量を
縦軸にとり、両者の関係を調べると、「モードホップによる発光波長変化による副走査方
向のビームウエスト位置の変動量」はパラメータ:Pcs/Psの増加と共に直線的に増
大する。
「モードホップによる発光波長変化による副走査方向のビームウエスト位置の変動量」
も0.5mm以下に抑えることが好ましく、上記直線的な増大の関係において「モードホ
ップによる発光波長変化による副走査方向のビームウエスト位置の変動量:0.5mm」
に対応するパラメータ:Pcs/Psの値は26である。従って、条件(2)のパラメー
タの上限値は26として与えられる。
条件(2)のパラメータ:Pcs/Psを横軸にとり、温度変化による副走査方向のビ
ームウエスト位置の変動量を縦軸にとり、両者の関係を調べると、「温度変動による副走
査方向のビームウエスト位置の変動量」はパラメータ:Pcs/Psの増加と共に直線的
に減少する。
「温度変化による副走査方向のビームウエスト位置の変動量」も0.5mm以下に抑え
ることが好ましい。上記直線的な減少の関係において「温度変化による副走査方向のビー
ムウエスト位置の変動量:0.5mm」に対応するパラメータ:Pcs/Psの値は0.
5である。従って、条件(2)のパラメータの下限値は0.5として与えられる。
上記の如く、この発明の光走査装置では、半導体レーザにおけるモードホップや温度変
化に起因する、主走査方向および/または副走査方向のビームウエスト位置の変動を「略
0とする」ように、パワー回折面のパワーを設定するので、温度変動のみならずモードホ
ップによる発光波長変動に対してもビームウエスト位置変動が有効に補正され、常に安定
したビームスポット径で光走査を行うことができ、この光走査装置を用いることによりこ
の発明の画像形成装置は安定した画像形成が可能である。
以下、発明の実施の形態を説明する。
図1は、光走査装置の実施の1形態の光学配置を示している。
符号1は光源である半導体レーザ、符号2はカップリングレンズ、符号3はアパーチュ
ア、符号4はアナモフィック光学素子、符号5は光偏向器である回転多面鏡のポリゴンミ
ラー、符号6は走査光学系、符号8は被走査面をそれぞれ示す。また、符号G1はポリゴ
ンミラー5を収納する防音ハウジング(図示されず)の窓を塞ぐ防音ガラスを示し、符号
G2は図1の光学系を収納するハウジングの偏向光ビームの射出部に設けられた防塵ガラ
スを示している。
半導体レーザ1から放射された発散性の光ビームは、カップリングレンズ2により実質
的な平行光ビームに変換され、アパーチュア3によりビーム整形されてアナモフィック光
学素子4に入射する。アナモフィック光学素子4を透過した光ビームは、副走査方向に集
束しつつ防音ガラスG1を透過してポリゴンミラー5の偏向反射面近傍に「主走査方向に
長い線像」として結像し、偏向反射面に反射されると、防塵ガラスG1を透過して走査光
学系6に入射する。
走査光学系6は2枚のレンズ6−1、6−2により構成され、これらレンズ6−1、6
−2を透過した光ビームは防塵ガラスG2を介して被走査面8に入射し、走査光学系6の
作用により被走査面8上に光スポットを形成する。
ポリゴンミラー5が等速回転すると、偏向反射面により反射された光ビームは等角速度
的に偏向する。走査光学系6は等角速度的に偏向しつつ入射してくる光ビームによる光ス
ポットが、被走査面上において主走査方向(図の上下方向)へ等速的に移動するようにす
るfθ特性を有しており、光スポットは、被走査面8を等速的に光走査する。
走査光学系6もアナモフィックな光学素子であり、副走査方向においてはポリゴンミラ
ー5の偏向反射面位置と被走査面位置とを幾何光学的な共役関係としており、これにより
ポリゴンミラーの面倒れを補正している。被走査面8は、実体的には「感光性媒体の感光
面」である。
アナモフィック光学素子4は「片面がアナモフィックな屈折面で、他方の面が主走査方
向の軸を持つ楕円形状のパワー回折面を有するアナモフィックな樹脂製レンズ」である。
図2はアナモフィック光学素子4を説明図的に示しており、図の左右方向が主走査方向
、上下方向が副走査方向である。図2において符号4によりアナモフィック光学素子を示
す部分は光軸方向から見た状態であり、片側の面には図示の如く「楕円状の溝の集合」に
よる「楕円形状のパワー回折面」が形成されている。
アナモフィック光学素子4の上方の図は、アナモフィック光学素子4の「主走査方向と
光軸方向とに平行な仮想的切断端面」における端面図であり、左側側の図は、アナモフィ
ック光学素子4の「副走査方向と光軸方向とに平行な仮想的切断端面」における端面図で
ある。これら端面図に示されたように、パワー回折面が形成されたのとは反対側の面は、
アナモフィックな屈折面になっている。
パワー回折面の主走査方向の断面形状(図2の上側図)4BMと副走査方向の断面形状
(図2の左側図)4BSとは、溝による格子の幅が異なり、このため、パワー回折面自体
が主走査方向と副走査方向とでパワーの異なるアナモフィックなレンズ作用を有する。
また、アナモフィック光学素子4のアナモフィックな屈折面は、図2に示すように、主
走査方向の端面形状4AMの曲率半径と、副走査方向の端面形状4ASの曲率半径が異な
る。説明中の実施の形態においては、アナモフィック光学素子4の「アナモフィックな屈
折面のパワー」は負であり、「パワー回折面のパワー」は正である。
光源側からアナモフィック光学系4に入射する光ビーム(平行光ビーム)は、アナモフ
ィックな屈折面の負のパワーにより、主・副走査方向ともに発散傾向を与えられ、次いで
パワー回折面のパワーの作用を受ける。パワー回折面の楕円形状は主走査方向を長軸方向
としているので、パワー回折面の正のパワーは、副走査方向のパワーが主走査方向のパワ
ーに比して大きい。
パワー回折面の主走査方向の正のパワーは、アナモフィックな屈折面により主走査方向
に与えられた発散性を相殺して、透過光ビームを「主走査方向に平行化」する。パワー回
折面の副走査方向の正のパワーは、アナモフィックな屈折面により副走査方向に与えられ
た発散性を凌駕し、透過光ビームを「副走査方向に集束性の光ビーム」とする。
このようにして、アナモフィック光学素子4を透過した光ビームは、主走査方向には平
行で、副走査方向には集束するビーム形態となる。
パワー回折面の主・副走査方向のパワーは、半導体レーザ1におけるモードホップや温
度変化に起因する、主走査方向および/または副走査方向のビームウエスト位置の変動を
略0とするように設定される。
以下、上記実施の形態に関する具体的な実施例を挙げる。
実施例および後述する比較例において用いるガラス材料(ガラス1およびガラス2と称
する。)および樹脂材料(樹脂と称する。)のデータを表1に挙げる。
Figure 0004913347
表1において「中央値」とあるのは、基準温度:25℃における使用波長に対する屈折
率、「波長飛び」とあるのは、モードホップにより波長飛びを生じたときの屈折率、「温
度変動」とあるのは、温度が基準温度から20度上昇したときの屈折率である。モードホ
ップによる「波長飛び」は、余裕を見て0.8nmの波長変化を想定している。
光学系の各要素は以下の如くである。
「光源」
光源である半導体レーザ1は設計上の発光波長:655nmで、標準温度:25℃に対
して温度が1℃上昇すると、発光波長が0.2nm、長波長側へずれる。モードホップは
上記の如く0.8nmの波長変化を想定している。
「カップリングレンズ」
カップリングレンズ2は、上記ガラス1を材料とするガラスレンズであり、焦点距離:
27mmでコリメート作用を有するように、前側主点が半導体レーザ1の発光部から27
mmはなれた位置に位置するように配置される。カップリングレンズ2には非球面が用い
られ、コリメートされた光ビームの波面収差を非球面により十分に補正している。
半導体レーザ1とカップリングレンズ2とは、線膨張係数:7.0×10−5の材質に
よる保持部材に固定的に保持されている。
「アパーチュア」
アパーチュア3は、主走査方向の開口径:8.1mm、副走査方向の開口径:2.92
mmの「長方形形状の開口」を有し、カップリングレンズ2によりコリメートされた光ビ
ームをビーム整形する。
「アナモフィック光学素子」
アナモフィック光学素子4は、入射側面がアナモフィックな屈折面で、主走査方向・副
走査方向ともに円弧形状の「ノーマルトロイダル面」であり、射出側面は「平面に楕円形
状のパワー回折面」を形成したものである。
パワー回折面は、主走査方向・副走査方向ともに、以下の2次の位相関数:W
W=Cy・Y+Cz・Z
で表されるものである。Yは光軸を原点とする主走査方向の座標、Zは光軸を原点とする
副走査方向の座標で、係数:Cy、Czは、Cy=−1.06506×10−3、Cz=
−9.02664×10−3である。
「光偏向器」
光偏向器のポリゴンミラー5は反射面数:5面で内接円半径:18mmのものである。
アナモフィック光学素子4の射出側面(パワー回折面の形成されている面)と、ポリゴン
ミラー5の回転軸との距離は、図1の配置で「左右方向の距離:x」、「上下方向の距離
:y」が、x=82.97mm、y=112.77mmに設定されている。
防音ガラスG1はガラス1を材質とし、厚さ:1.9mmで、上記y方向(図の上下方
向)からの傾き角:αは16度である。
また、光源側から入射する光ビームの進行方向と、偏向反射面により「被走査面8にお
ける像高:0の位置へ向けて反射される光ビームの進行方向」のなす角:θは58度であ
る。表2に、上に述べたところを示す。
Figure 0004913347
上の表記に於いて、Rmは主走査方向の曲率半径、Rsは副走査方向の曲率半径、Dは
面間隔で、単位はmmである。
表3に、光偏向器以降の光学系データを与える。
Figure 0004913347
上の表記においてRmは「主走査方向の近軸曲率」、Rsは「副走査方向の近軸曲率」
であり、Dx、Dyは「各光学素子の原点から次の光学素子の原点までの相対距離」を表
している。単位はmmである。
例えば、光偏向器に対するDx、Dyについてみると、光偏向器(ポリゴンミラー5)
の回転軸から見て、走査光学系6のレンズ6−1の入射面の原点(入射側面の光軸位置)
は、光軸方向(x方向、図1の左右方向)に79.75mm離れ、主走査方向(y方向、
図1の上下方向)に8.8mm離れている。
また、レンズ6−1の光軸上の肉厚は22.6mm、レンズ6−1と6−2の間の面間
隔は75.85mm、レンズ6−2の光軸上の肉厚は4.9mm、レンズ6−2から被走
査面までの距離は158.71mmである。なお、走査光学系6のレンズ6−2と被走査
面の間には、図1に示すようにガラス1を材質とする厚さ:1.9mmの防塵ガラスG2
が配置される。
走査光学系6のレンズ6−1、6−2の各面は非球面である。
レンズ6−1の入射側面とレンズ6−2の入射側面および射出側面は、主走査方向には
「式1で与えられる非円弧形状」で、副走査断面(光軸と副走査方向とに平行な仮想的断
面)内の曲率が主走査方向に「式2に従って変化」する特殊面である。
また、レンズ6−1の射出側面は「式3により表現される共軸非球面」である。
「非円弧形状」
主走査方向の近軸曲率半径:Rm、光軸からの主走査方向の距離:Y、円錐定数:Km
、高次の係数:A、A、A、A、A、…、光軸方向のデプス:Xとして次式で
表現される。
X=(Y2/Rm)/[1+√{1-(1+Km)(Y/Rm)2}]+A1Y+A2Y2+A3Y3+A4Y4+A5Y5+・・(式1)
「副走査断面における曲率の変化」
副走査断面内の曲率:Cs(Y)(Y:光軸位置を原点とする主走査方向の座標)が主走
査方向に変化する状態を表現する式は、光軸を含む副走査断面内の曲率半径:Rs(0)、
、B、B、・・を係数として次の通りである。
Cs(Y)={1/Rs(0)}+B1Y+B2Y2+B3Y3+B4Y4+・・ (式2)
「共軸非球面」
近軸曲率半径:R、光軸からの距離:H、円錐定数:K、高次の係数をA、A、A
、A、A、・・、光軸方向のデプス:Xとして次式で表される。
X=(H2/R)/[1+√{1-(1+K)(H/R)2}]+A1Y+A2Y2+A3Y3+A4Y4+A5Y5+・・(式3)
レンズ6−1の入射側面(特殊面)の係数を表4に挙げる。
Figure 0004913347
レンズ6−1の射出側面(共軸非球面)の係数を表5に挙げる。
Figure 0004913347
レンズ6−2の入射側面(特殊面)の係数を表6に挙げる。
Figure 0004913347
レンズ6−2の射出側面(特殊面)の係数を表7に挙げる。
Figure 0004913347
実施例1における、主走査方向及び副走査方向のビームスポット径と「ビームウエスト
位置が被走査面に対してデフォーカスした」ときの関係を、図3(a)、(b)に示す。
これらの図には、基準温度:25℃のときの関係(「常温」)と、常温に対して20℃の
温度上昇があるときの関係(「温度変動」)と、モードホップにより発光波長が0.8n
m変化した場合の関係(「波長飛び」)を示している。
図3(a)は主走査方向のビームスポット径、(b)は副走査方向のビームスポット径
に関するものであり、何れも「光スポットの像高:0」のときのものである。図3から明
らかなように、実施例1の光走査装置では、ビームスポット径とデフォーカス量との関係
は、主・副走査方向とも「常温状態でも温度変動状態でも波長飛び状態でも」実質的に変
化しない。このことは、主走査方向・副走査方向のビームウエスト位置が、温度変動やモ
ードホップに拘わらず実質的に変化しないことを意味している。
因みに、実施例1において、パワー回折面の主・副走査方向のパワー:Pm(主走査方
向)、Ps(副走査方向)と、カップリングレンズの(主走査方向および/または副走査
方向の)パワー:Pcm(主走査方向)、Pcs(副走査方向)に対する比:Pcm/P
m、Pcs/Psの値はそれぞれ、
Pcm/Pm=9.2、Pcs/Ps=1.1
であって、前述の条件(1)、(2)を満足する。
即ち、上記実施例1の光走査装置は、半導体レーザ1からの光ビームをカップリングレ
ンズ2により所望のビーム形態の光ビームに変換した後、アナモフィック光学素子4を介
して光偏向器5に導光し、光偏向器により偏向された光ビームを、走査光学系6により被
走査面8上に集光させて光スポットを形成し、被走査面8を光走査する光走査装置であっ
て、走査光学系6は1以上の樹脂製レンズ6−1、6−2を含み、アナモフィック光学素
子4は、片面がアナモフィックな屈折面で、他方の面が主走査方向の軸を持つ楕円形状の
パワー回折面を有するアナモフィックな樹脂製レンズであり、半導体レーザ1におけるモ
ードホップや温度変化に起因する、主走査方向および/または副走査方向のビームウエス
ト位置の変動を略0とするように、パワー回折面のパワーを設定したものである。
また、アナモフィック光学素子4は、主走査方向にパワーを持たず、副走査方向に正の
パワーを有するものであり(請求項2)、屈折面は、曲率半径の絶対値が、主走査方向に
おいて副走査方向におけるよりも大きい面である(請求項3)。また、アナモフィック光
学素子4のパワー回折面は「平面に形成された楕円形状のパワー回折面」であり(請求項
4)、カップリングレンズ2はガラス製レンズである(請求項5)。
以下に、比較例を挙げる。
「比較例」
比較例では、上記実施例1において、アパーチュア3の開口の開口径を主走査方向につ
き7.85mm、副走査方向につき3mmに変え、アナモフィック光学素子4として、ガ
ラス2を材質とするシリンダレンズを用いた。また、光偏向器以降の光学配置に対して、
実施例1と条件を同じにするため、シリンダレンズと光偏向器との位置関係を変更した。
他は実施例1と同一である。
比較例の光源側のデータを表2に倣って表8に示す。
Figure 0004913347
図4は、比較例の光走査装置における、主走査方向及び副走査方向のビームスポット径
とビームウエスト位置が被走査面に対してデフォーカスしたときの関係を、図3(a)、
(b)に倣って示している。これらの図には基準温度:25℃のときの関係(「常温」)
と、常温に対して20℃の温度上昇があるときの関係(「温度変動」)とを示している。
図4から明らかなように、比較例ではパワー回折面が用いられていないので、温度が上
昇すると主走査方向(図4上図)・副走査方向(図4下図)ともにビームウエスト位置変
動が大きく、高精細な画像書き込み行うためには、環境変動によるビームウエスト位置変
動を極力抑える措置が必要となることが分かる。
図5は、画像形成装置の実施の1形態を略示している。
この画像形成装置は「タンデム型フルカラー光プリンタ」である。
装置下部側には、水平方向に配設された給紙カセット30から給紙される転写紙(図示
されず)を搬送する搬送ベルト32が設けられている。搬送ベルト32の上部には、イエ
ローY用の感光体7Y、マゼンタM用の感光体7M、シアンC用の感光体7C、及びブラ
ックK用の感光体7Kが上流側から順に等間隔で配設されている。なお、以下において、
符号中のY、M、C、Kでイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを区別する。
感光体7Y、7M、7C、7Kは全て同一径に形成され、その周囲に、電子写真プロセ
スに従いプロセス部材が順に配設されている。感光体3Yを例に採れば、帯電チャージャ
40Y、光走査装置50Y、現像装置60Y、転写チャージャ30Y、クリーニング装置
80Y等が順に配設されている。他の感光体3M、3C、3Kについても同様である。
即ち、この画像形成装置は、感光体7Y、7M、7C、7Kを各色毎に設定された被走
査面とするものであり、各々に対して光走査装置50Y、50M、50C、50Kが1対
1の対応関係で設けられている。
これら光走査装置は、それぞれが図1に示したような光学配置を有するものを独立に用
いることもできるし、例えば、特開2004−280056号公報等により、従来から知
られたもののように、光偏向器(回転多面鏡)を共用し、各光走査装置における走査光学
系のレンズ6−1を、感光体7Mと7Yの光走査に共用するとともに、感光体7K、7C
の光走査に共有するものとすることもできる。
搬送ベルト32の周囲には、感光体7Yよりも上流側に位置させてレジストローラ9と
、ベルト帯電チャージャ10が設けられ、感光体7Kよりも下流側に位置させてベルト分
離チャージャ11、除電チャージャ12、クリーニング装置13等が設けられている。ベ
ルト分離チャージャ11よりも搬送方向下流側には定着装置14が設けられ、排紙トレイ
15に向けて排紙ローラ16で結ばれている。
このような構成において、例えば、フルカラーモード時であれば、各感光体7Y、7M
、7C、7Kに対し、Y、M、C、K各色の画像信号に基づき各光走査装置50Y、50
M、50C、50Kによる光走査で静電潜像が形成される。これら静電潜像は対応する色
トナーで現像されてトナー画像となり、搬送ベルト32上に静電的に吸着されて搬送され
る転写紙上に順次転写されることにより重ね合わせられ、定着装置14によりフルカラー
画像として定着された後、排紙トレイ15上に排紙される。
かかる画像形成装置に、実施例で説明した光走査装置を用いることにより、常に安定し
たビームスポット径を得ることができ、高精細な印字に適した画像形成装置をコンパクト
で且つ安価に実現できる。
光走査装置の実施の1形態を説明すための図である。 アナモフィック光学素子を説明するための図である。 実施例の特性を説明するための図である。 パワー回折面を用いない比較例の特性を説明するための図である。 画像形成装置の実施の1形態を説明するための図である。
符号の説明
1 半導体レーザ
2 カップリングレンズ
3 アパーチュア
4 アナモフィック光学素子
5 光偏向器
6 走査光学系
8 被走査面

Claims (6)

  1. 半導体レーザからの光ビームをカップリングレンズにより、略平行ビームまたは弱い発散性もしくは弱い収束性の光ビームに変換した後、アナモフィック光学素子を介して光偏向器の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像させ、上記光偏向器により偏向された光ビームを、走査光学系により被走査面上に集光させて光スポットを形成し、上記被走査面を光走査する光走査装置であって、
    上記走査光学系は1以上の樹脂製レンズを含み、
    上記アナモフィック光学素子は、片面がアナモフィックな屈折面で、他方の面が主走査方向の軸を持つ楕円形状のパワー回折面を有するアナモフィックな樹脂製レンズであり、
    上記パワー回折面の主走査方向のパワーはアナモフィックな屈折面の主走査方向のパワーと相殺され、
    上記パワー回折面の主走査方向のパワーをPm、カップリングレンズの主走査方向のパワーをPcmとし、上記パワー回折面の副走査方向のパワーをPs、カップリングレンズの副走査方向のパワーをPcsとするとき、上記パワー回折面とカップリングレンズのパワーの比:Pcm/Pm、Pcs/Psが、半導体レーザにおけるモードホップや温度変化に起因する、主走査方向および/または副走査方向のビームウエスト位置の変動を略0とするように設定されたことを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    アナモフィック光学素子は、主走査方向にパワーを持たず、副走査方向に正のパワーを有することを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1または2記載の光走査装置において、
    アナモフィック光学素子の屈折面は、曲率半径の絶対値が、主走査方向において副走査方向におけるよりも大きい面であることを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の光走査装置において、
    アナモフィック光学素子のパワー回折面は、平面に形成された楕円形状のパワー回折面であることを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載の光走査装置において、
    カップリングレンズがガラス製レンズであることを特徴とする光走査装置。
  6. 感光性の像担持体に対して光走査手段による光走査を行って潜像を形成し、この潜像を現像手段で可視化して画像を得る画像形成部を1以上有する画像形成装置において、
    像担持体の光走査を行う光走査手段として、請求項1〜5の任意の1に記載の光走査装置を1以上用いたことを特徴とする画像形成装置。
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