JP2008039964A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1光学系は回折面を有する樹脂レンズを、第2光学系は樹脂製光学素子を有し、同一の光源から射出する複数のレーザビームは同一の光学素子を通過し、一つの光源内のレーザビーム間の波長ばらつき幅をΔλ、第1光学系において光源波長が1nm増加したときの屈折部のパワー変化による主走査ビームウェスト位置変化をΔm’1、第1光学系において光源波長が1nm増加したときの回折部のパワー変化による主走査ビームウェスト位置変化をΔm’2、第2光学系において光源波長が1nm増加したときのパワー変化による主走査ビームウェスト位置変化をΔm’3、主走査ビーム径の深度をWmとしたとき、 Δλ<Wm/|Δm’1+Δm’2+Δm’3| (A) の条件式を満足する。
【選択図】図1
Description
本発明の他の目的は、低コストで、構成が簡単であり、高速かつ高密度の光走査が可能であり、半導体レーザ素子から射出される複数のビームがともに、温度変動にかかわりなく安定して小さなビームスポットを形成し、複数ビーム間の走査線間隔を安定的に維持することができる光走査装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、上記の光走査装置を用いることにより、高画質の画像を得ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
|Δλ(Δm’1+Δm’2+Δm’3)|
で表される。また、主走査方向ビームウェスト位置ずれが許容されるのは、主走査方向ビームスポット径を主走査方向ビームスポットの光量分布において最大強度のe-2で定義したとき、この主走査方向ビームスポット径の、主走査方向ビームウェスト位置での太りが10%までである。この許容範囲内に収まらなければ、許容できないほどの画像劣化(階調性、鮮鋭性の悪化)が生じてしまう。
|Δλ(Δm’1+Δm’2+Δm’3)|<Wm
となり、これを変形すると、
Δλ<Wm/|Δm’1+Δm’2+Δm’3| (A)
となる。
よって、本発明は、半導体レーザレイやVCSELの各発光点間に波長のばらつきが式(A)を満足することを一つの特徴とする。
|Δλ(Δs’1+Δs’2+Δs’3)|
で表される。また、副走査方向のビームウェスト位置ずれが許容されるのは、副走査方向ビームスポット径を副走査方向ビームスポットの光量分布において最大強度のe-2で定義したとき、この副走査方向ビームスポット径の、副走査方向ビームウェスト位置での太りが10%までである。この許容範囲内に収まらなければ、許容できないほどの画像劣化(階調性、鮮鋭性の悪化)が生じてしまう。
|Δλ(Δs’1+Δs’2+Δs’3)|<Ws
となり、これを変形すると、
Δλ<Ws/|Δs’1+Δs’2+Δs’3| (B)
となる。よって、本発明は、半導体レーザレイやVCSELの各発光点間における波長のばらつきが式(B)を満足することを他の特徴とする。
従って、本発明は、全系の主走査方向横倍率の絶対値を副走査方向横倍率の絶対値より大きくとることを特徴とする。これにより、光源部の変動によって生じる副走査方向ビームピッチ誤差を低減でき、良好な走査像が得られる。
また、アナモフックなレンズの光軸近傍に光束が入射するためにはアパーチャとアパーチャの像側にある光学素子との距離は短くなければならない(図5(a)参照)。前記カップリングレンズとアパーチャの像側にある光学素子との距離をL、アパーチャとアパーチャの像側にある光学素子との距離をL2としたとき、L2がL/2を超えると、光学性能の劣化が許容レベルを超えるので、
L2<L/2 (G)
とする。本発明は、かかる構成にしたことを他の特徴とする。
また、収差の少ないマルチビーム方式の光走査装置を提供することができる。
本発明にかかる画像形成装置によれば、露光プロセスを実行する装置として本発明にかかる光走査装置を用いることにより、高品質の画像を得ることができる。
表1
表1において「中央値」とあるのは、基準温度:25℃における使用波長に対する屈折率、「波長飛び」とあるのは、モードホップにより波長飛びを生じたときの屈折率、「温度変動」とあるのは、温度が基準温度から20℃上昇したときの屈折率である。モードホップによる「波長飛び」は、余裕を見て0.8nmの波長変化を想定している。
表2
表2において、Rmは「主走査方向の近軸曲率」、Rsは「副走査方向の近軸曲率」であり、X、Yは「各光学素子の原点から次の光学素子の原点までの相対距離」を表している。単位はmmである。例えば、光偏向器に対するX、Yについてみると、光偏向器(ポリゴンミラー5)の回転軸から見て、走査レンズ6の入射面の原点(入射側面の光軸位置)は、光軸方向(x方向、図2の左右方向)に42.99mm離れ、主走査方向(y方向、図2の上下方向)に6.91mm離れている。また、走査レンズ6の光軸上の肉厚は13.5mm、走査レンズ6から被走査面8までの距離は176mmである。なお、走査レンズ6と被走査面8の間には、図1に示すようにガラス1を材質とする厚さ:1.9mmの防塵ガラスG2が配置される。走査レンズ6の各面は非球面であり、各面ともに主走査方向には「式1で与えられる非円弧形状」で、副走査断面(光軸と副走査方向とに平行な仮想的断面)内の曲率が主走査方向に「式2に従って変化」する特殊面である。
式1
副走査断面内の曲率:Cs(Y)(Y:光軸位置を原点とする主走査方向の座標)が主走査方向に変化する状態を表現する式は、光軸を含む副走査断面内の曲率半径をRs(0)とし、B1、B2、B3、…を係数とすると、式2の通りである。
式2
「光源」
光源部1を構成する半導体レーザは、設計上の発光波長:785nmで、標準温度:25℃に対して温度が1℃上昇すると、発光波長が0.25nm、長波長側へずれる。モードホップは上記の如く0.8nmの波長変化を想定している。
カップリングレンズ2は、上述したような回折面を有する樹脂製レンズであり、焦点距離:13.952mmで弱い発散性の光ビームに変換する機能を有するように配置されている。カップリングレンズ2の片側の面には非球面が用いられ、カップリングされた光ビームの波面収差を非球面により十分に補正している。半導体レーザとカップリングレンズ2とは、線膨張係数:7.0×10−5の材質による保持部材に固定的に保持されている。カップリングレンズ2の入射面に形成されている回折面は、位相関数:winが式3で表される。
式3
式4
アパーチュア3は、主走査方向の開口径:2.76mm、副走査方向の開口径:2.36mmの「長方形形状の開口」を有し、カップリングレンズ2によりカップリングされた光ビームをビーム整形する。
アナモフィック光学素子4は、入射側面が「平面に形成された直線状の回折面」で、射出側面は「平面」を形成したものである。入射面の回折面は、位相関数:winが式6で表されるものである。
式6
係数:Czは、Cz=−1.3287×10−2である。
偏向手段としての光偏向器はポリゴンミラー5からなり、ポリゴンミラー5は反射面数:6面で内接円半径:13mmのものである。
防音ガラスG1はガラス1を材質とし、厚さ:1.9mmで、上記y方向(図の上下方向)からの傾き角:αは12度である。また、光源側から入射する光ビームの進行方向と、偏向反射面により「被走査面8における像高:0の位置へ向けて反射される光ビームの進行方向」のなす角:θは68度である。
また、複数の光走査装置と感光体を用いて複数の色の異なるトナー画像を作り、それを重ね合わせてカラー画像を形成することができる画像形成装置を構成することも可能である。
2 第1光学系を構成するカップリングレンズ
3 アパーチャ
4 第1光学系を構成するアナモフックなレンズ
5 偏向手段
6 第2光学系を構成する走査レンズ
8 被走査面
111 感光体
Claims (8)
- 複数のレーザビームを射出する半導体レーザ素子と、
上記複数のレーザビームを偏向する偏向手段と、
上記半導体レーザ素子からのレーザビームを偏向手段に導く第1光学系と、
偏向手段により偏向されたレーザビームを被走査面に導く第2光学系と、を有し、
第1の光学系は回折面を有する樹脂レンズを少なくとも1つ有し、
第2の光学系は樹脂製光学素子を少なくとも1つ有し、
同一の半導体レーザ素子から射出する複数のレーザビームは同一の光学素子を通過し、
一つの半導体レーザ素子内のレーザビーム間の波長ばらつきの幅をΔλ、第1光学系において光源波長が1nm増加したときの屈折部のパワー変化による主走査ビームウェスト位置変化をΔm’1、第1光学系において光源波長が1nm増加したときの回折部のパワー変化による主走査ビームウェスト位置変化をΔm’2、第2光学系において、光源波長が1nm増加したときのパワー変化による主走査ビームウェスト位置変化をΔm’3、被走査面上における主走査ビーム径の深度をWmとしたとき、
Δλ<Wm/|Δm’1+Δm’2+Δm’3| (A)
の条件式を満足する光走査装置。 - 複数のレーザビームを射出する半導体レーザ素子と、
上記複数のレーザビームを偏向する偏向手段と、
上記半導体レーザ素子からのレーザビームを偏向手段に導く第1光学系と、
偏向手段により偏向されたレーザビームを被走査面に導く第2光学系と、を有し、
第1の光学系は回折面を有する樹脂レンズを少なくとも1つ有し、
第2の光学系は樹脂製光学素子を少なくとも1つ有し、
同一の半導体レーザ素子から射出する複数のレーザビームは同一の光学素子を通過し、
第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの屈折部のパワー変化による副走査ビームウェスト位置変化をΔs’1、第1光学系において、光源波長が1nm増加したときの回折部のパワー変化による副走査ビームウェスト位置変化をΔs’2、第2光学系において、光源波長が1nm増加したときのパワー変化による副走査ビームウェスト位置変化をΔs’3、被走査面上における副走査ビーム径の深度をWsとしたとき、
Δλ<Ws/|Δs’1+Δs’2+Δs’3| (B)
の条件式を満足する光走査装置。 - 請求項1または2記載の光走査装置において、全系の主走査方向横倍率の絶対値が副走査方向横倍率の絶対値より大きく、副走査方向ビーム径が主走査方向ビーム径より大きく、かつ、回折部の副走査方向のパワーが回折部の主走査方向のパワーより大きいことを特徴とする光走査装置。
- 請求項3に記載の光走査装置において、副走査方向にパワーを持ち、かつ、副走査方向断面が主走査方向の位置によらず同一である光学素子を第1の光学系に有することを特徴とする光走査装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の光走査装置において、第1光学系は複数のレーザビームをカップリングするカップリングレンズと、カップリングレンズからのビームを少なくとも副走査方向に集光する結像レンズを有してなり、カップリングレンズはガラス製、結像レンズは樹脂製であることを特徴とする光走査装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の光走査装置において、第1の光学系は、半導体レーザ素子からの発散ビームをカップリングする回折面を有する樹脂製のカップリングレンズを少なくとも1つとカップリングレンズを出射したビームを制限するアパーチャと、アパーチャからのビームを少なくとも副走査方向に集光する回折面を有するアナモフックなレンズを具備し、前記カップリングレンズとアパーチャの像側にある光学素子との距離をL、アパーチャとアパーチャの像側にある光学素子との距離をL2としたとき、
L2<L/2
の条件式を満足することを特徴とする光走査装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の光走査装置において、回折面形状は、階段状でかつほぼノンパワーとなっていることを特徴とする光走査装置。
- 電子写真プロセスを実行することによって画像を形成する画像形成装置であって、電子写真プロセスのうち露光プロセスを実行する装置として請求項1〜7のいずれかに記載の光走査装置を用いた画像形成装置。
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JP2006211743A JP2008039964A (ja) | 2006-08-03 | 2006-08-03 | 光走査装置および画像形成装置 |
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JP2009265614A (ja) * | 2008-04-03 | 2009-11-12 | Ricoh Co Ltd | 光走査装置及び画像形成装置 |
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-
2006
- 2006-08-03 JP JP2006211743A patent/JP2008039964A/ja active Pending
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