JP4912912B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄やアルミなどの鉄及び非鉄金属板の誘導加熱装置に関する。特に、金属板が薄板、厚板にかかわらず、非磁性状態でも金属板を効率よく加熱する誘導加熱装置において、金属板の端部の過加熱を抑制、又は温度を精度良く制御する誘導加熱装置に関する。
金属の高周波電流による誘導加熱は、焼き入れをはじめとして熱処理をするために広く使われている。鋼板やアルミ板などの鉄、非鉄の薄板も製造過程で材質を制御する目的で、加熱速度をあげて、生産性の向上や、生産量を自在に調整する目的などで、従来のガス加熱や電気加熱による間接加熱に代わる加熱方式として使用されてきている。
金属板を誘導加熱する場合には、大きく2つの方式がある。1つは、金属板の周囲を囲んだ誘導コイルに高周波電流を流し、発生した磁束が金属板の長手方向を貫通し、金属板の断面内に誘導電流を発生させ加熱するいわゆるLF(縦断磁束加熱)方式と呼ばれる誘導加熱方式と、金属板を1次コイルの巻かれたインダクターと呼ばれる良磁性体の間に配置し、1次コイルに電流を通じ発生させた磁束をインダクターに通すことにより、インダクター間を流れる磁束を金属板が横切る様に通過することにより、金属板の平面に誘導電流が発生し誘導加熱するTF(横断加熱方式)方式である。
LF方式の誘導加熱は、温度分布の均一性が良いものの、発生する誘導電流は板断面内を循環するが、電流浸透深さの関係から、板厚が薄い場合には電源の周波数を高くしなければ誘導電流が発生せず、更に、非磁性材、あるいは磁性材でもキュリー点温度を超えたものは、電流の浸透深さが深くなるため板厚の薄いものは加熱ができないという課題がある。
一方、TF方式の誘導加熱は、磁束が金属板の平面を貫通するため、板厚や磁性、非磁性の区別無く加熱できるという特徴や、磁気抵抗の小さいインダクターを用いることにより漏れ磁束を少なくでき、金属板の表裏に対抗するインダクター間に磁束を集中させることができるため加熱効率が高いという特徴がある。
その反面、温度分布の不均一が生じやすいという問題や、金属板が対向するインダクターの中心に無い場合、磁性材ではどちらかのインダクターに吸引され、より温度偏差がつきやすくなるという問題がある。
さらにTF方式の誘導加熱の場合、金属板の板幅変更や連続通板ラインでは蛇行した場合の対応が難しいという欠点がある。
これらの課題を解決するため、特許文献1では、帯板の進行方向の表面、裏面のシングルターンのコイルをずらして配置することが開示されている。
また、特許文献2では、被加熱材に面する誘導加熱コイルの長軸が湾曲するような菱形形状の誘導コイルが提案されている。
特許文献3は、本発明者による金属板を周回する誘導コイルを進行方向でシフトさせる誘導コイルを提案している。
特開2002−43042号公報 特開2002−151245号公報 特開2005−209608号公報 WO2006/088067号公報 WO2006/088068号公報
図1は、従来のLF方式の誘導加熱を示す模式図である。被加熱材である金属板1の周囲を高周波電源3に接続された誘導コイル2で囲み、1次電流5を通じることにより、金属板1の内部を磁束4が貫通し磁束4の周りに誘導電流が発生し、発生した誘導電流により金属板1を加熱する。図2は、誘導電流が金属板1の断面内に発生する様子を示す断面模式図を示す。
金属板1を貫通する磁束4により、金属板1の断面には誘導コイル2に流れる1次電流5と逆向きの方向に誘導電流6が流れる。この誘導電流6は、金属板1の表面から1式で示される電流浸透深さδの範囲に集中して流れる。
δ[mm]=5.03×10+5(ρ/μrf)0.5 ・・・ 1式
ここで、ρ:比抵抗[Ωm]、μr:比透磁率[−]、f:加熱周波数[Hz]
発生した誘導電流6は、図2に示す様に板断面の表裏で逆向きに流れるため、電流浸透深さδが深くなると、板表裏の誘導電流が互いに打ち消し合う結果、板断面内を電流が流れなくなってしまう。
金属は、温度の上昇に伴いρが上昇するため、δは温度上昇とともに深くなる。また、強磁性や常磁性の磁性材は、温度が上昇しキュリー点に近づくにつれμrが減少し、キュリー点を超えるとμrは1になる。
また、非磁性材もμrは1である。μrが小さくなると、1式より非磁性材、あるいは磁性材の場合はキュリー点直前からキュリー点を超える温度域では、電流浸透深さδが深くなり、薄い板厚の被加熱材では加熱ができなくなってしまう。
例えば、加熱周波数が10[KHz]の場合、常温で各種金属の電流浸透深さδは、非磁性のアルミで約1[mm]、SUS304で約4.4[mm]、磁性材の鋼では約0.2[mm]であるのに対し、磁性材である鋼がキュリー点を超えた750℃では電流浸透深さδは約5[mm]となる。
板内に発生する表裏電流が打ち消し合わないためには、板厚は最低でも、10[mm]以上必要であり、効率よくパワーを入れるためには、15[mm]程度の厚みが必要になる。
一般に、熱処理は、10数μmの箔のような薄板から100mmを超えるような厚板まで様々な厚みのものを対象としている。
例えば、使用量の多い金属板の代表的な素材である自動車や家電品に使用される鋼板は、通常冷間圧延の済んだ3[mm]前後より薄い板厚が多く、特に2[mm]以下の場合が多い。これらの材料をLF式で加熱するためには、加熱周波数を、数100[KHz]以上に上げる必要があるが、大容量で高い周波数の電源製作などにハード上の限界があり、工業規模で実現することは困難な場合が多い。
特許文献1の方法は、板の上下に誘導コイルを配置した1種のTF方式と考えられ、金属板の進行方向で発生する磁束は交互に逆向きに発生するが、上下コイルがずれているため、上下コイルで発生する磁束が打ち消し合う領域と磁束が帯板を斜めに横切る領域が交互にでき、磁束が集中するのを防ぐことが可能になっていると考えられる。
そのため、従来のTF方式ではエッジ部に磁束が集中し、エッジが過加熱するという問題を緩和する効果が発現すると考えられるが、磁束が打ち消し合う領域ができること、シングルターンであるため、帯板にパワーを入れ電界強度を上げるためにはコイルへ流す電流値を大きくしなければならず、コイルの銅損が増えることなどのため効率が低下しやすいという問題がある。
効率を上げるためには、同公報の実施例で開示されているように上下のシングルターンコイルを帯板に近接させる必要があるが、通板している帯板は形状が変形していたり振動したりするため、広幅で長い区間を通板しながら加熱するには困難がある。
また、特許文献2の方法は、金属の面と対向するように金属の搬送方向において、幅方向中央で最も広がった誘導加熱コイルを備え、金属材料の搬送方向に沿ったコイル幅の合計を、実質的に均一とする方法であるが、この方法は、金属材に向かい合わせた誘導コイルからの漏れ磁束により加熱を行う方法となるため、誘導コイルとの距離が離れると磁束が金属を貫通する保証はなく、金属と近接させないと加熱が起きにくく、また、金属の形状が悪く誘導コイルとの距離が変化する場合には大きな温度偏差が生じる。
また、誘導コイルの幅を進行方向で実質同じ幅になるように菱形形状のコイルとしているが、この形状では板幅が変化したときには対応がつかない。回転機構を設けるようにしているが、回転させた場合には進行方向で加熱時間が同じにはならないため、均一温度にはなりにくいし、工業規模で大電流を流す加熱装置の回転機構を実現するのは、極めて困難が伴う。
両特許文献とも、誘導コイルが金属を囲んだ閉ループ内の加熱ではないため、磁束が確実に金属を貫通する保証は無く、誘導コイルとの距離の影響を受けやすいとともに、誘導コイルのターン数が変えられないため磁束密度を制御することが難しい。
それに対し、特許文献3は、上記加熱装置の欠点を解消するため、金属板を囲む誘導コイルを金属板の進行方向でずらすことにより、金属板表裏に面した誘導コイルの直下の金属板内に表裏誘導コイルで発生する誘導電流がお互いに干渉しないように独立した電流を発生させることで、電流の浸透深さ以下の板厚の金属板でも非磁性の金属板でも、また、鉄等の磁性材におけるキュリー点以上の温度での非磁性域においても、加熱することができることを示している。また、誘導コイルが金属板を閉じて周回することから、磁束は必ず金属板と鎖交するため誘導コイルと金属板が比較的離れていても容易に加熱することができるという実用上の大きな利点もある。
ところが、金属板中央で発生した誘導電流は金属板端部を流れる時に電流が集中し高電流密度になりやすいこと、表裏の誘導コイルを離したことにより、端部を流れる誘導電流の時間が長くなることから、板端部が過加熱になりやすく、温度偏差の小さな分布を得るための条件(表裏誘導コイルのズレ量、誘導コイルの幅等)が狭いという問題があった。
上記3方式とも、非磁性加熱を行うことはできるものの、加熱温度分布を精密に制御することは難しく、金属板の変形や、金属板の変形などにより、既存炉の途中に設置する場合には、炉壁の断熱材との接触を防止するために、金属板と誘導コイルとの間隔を狭くすることは難しい。また、金属板の板幅の変更や蛇行などへの対応も難しい。
そこで、本発明者は特許文献4および特許文献5において、板端部を流れる電流を制御するため、板端部において誘導コイルを傾斜させる等の方法により、板端部を流れる電流密度、加熱時間を制御する方法を提案するとともに、蛇行や板幅変更へ対応する方法について提案した。特許文献4および5の方法では、上述の3方式に比べて、大幅に温度分布制御が可能であるものの、条件によっては金属板端部と中央部の温度偏差を十分には解消できないケースもあった。
本発明は、これら従来のLF方式やTF方式が抱える金属板の誘導加熱の課題を解決するもので、誘導コイルを用いて、磁性材に限らず非磁性材や非磁性域においても、また、板厚が10mm以下の金属板でも、金属板と誘導コイルとのギャップを十分に保ちながら、上記特許文献4および5に記載している誘導加熱装置以上に温度制御性に優れるとともに、幅変更や蛇行などにも効果的に対応する事が可能で、効率よく加熱できる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
本発明の要旨は下記の通りである。
(1)周回する誘導コイルの内側を通過する金属板を誘導加熱する誘導加熱装置であって、
金属板の表面側と裏面側の誘導コイルを構成する導体を、それぞれ前記金属板へ垂直投影した際の垂直投影像において、
前記金属板の幅方向の中央部においては、前記表面側と裏面側の導体が、前記金属板の長手方向に対して互いに重ならないようにずらして配置されるとともに、
前記金属板の幅方向の少なくともどちらかの端部においては、前記表面側と裏面側の導体の少なくともいずれかが前記金属板の幅方向に対して傾斜を有するように配置され、又は、前記表面側と裏面側の導体が前記金属板の長手方向に対して互いに少なくとも一部が重なるように配置されることで、
誘導加熱の際に前記金属板の面内において、
前記導体の配置形状に対応した誘導電流の通路と共に形成される、前記傾斜を有するように配置された前記導体の外側、又は、前記互いに少なくとも一部が重なるように配置された前記端部の導体と前記中央部の導体とを結んでいる導体の外側における誘導電流のマイナーループに対して、
それを打ち消すような磁束の流れを生じさせる磁性体コアが、前記傾斜を有するように配置された前記導体の外側、又は、前記互いに少なくとも一部が重なるように配置された前記端部の導体と前記中央部の導体とを結んでいる導体の外側に、前記金属板の端部を跨ぐように前記金属板の表面側から裏面側に渡って配置されていることを特徴とする誘導加熱装置。
)前記導体の垂直投影像の形状が、前記中央部における前記表面側と裏面側の導体を平行に配置している、六角形状、台形状、平行四辺形状、若しくは長方形状、又は、円形状若しくは楕円形状、或いは、平行線状であることを特徴とする上記(1)に記載の誘導加熱装置。
)前記磁性体コアが、前記金属板の端部を上下に覆うように設けられていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の誘導加熱装置。
)前記磁性体コアが、平板状又は断面がコの字状であることを特徴とする(1)〜()のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
)前記磁性体コアの前記金属板に対する位置を可変としたことを特徴とする上記(1)〜()のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
)前記表面側又は裏面側の導体の少なくともいずれかが、前記金属板の幅方向へ移動できるとともに、前記磁性体コアが、前記導体と連動して移動することを特徴とする上記(1)〜()のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
本発明でいう「金属板の長手方向」とは、金属板の通過方向(搬送ラインと同一方向)のことである。
本発明による誘導加熱は、板厚の厚い材料や磁性域の薄板の加熱を可能とするだけではなく、従来の誘導加熱方式では不可能であった比抵抗が小さく非磁性のアルミや銅などの非鉄金属板の加熱、鉄などの磁性材におけるキュリー点以上の温度での非磁性域における加熱を可能とする。
更に、誘導コイルとともに用いる磁性体コアにより、金属板端部の過加熱を抑制または防止ができる。
また、磁性体コアの位置や表裏の磁性体コアの金属板端部との重なりを調整することにより、加熱温度分布も容易に精密に制御できる。
また、本誘導加熱装置の前工程から持ち込まれる温度偏差の解消や、後工程での温度特性を考慮し、所望の温度分布をつけて加熱することなど、要求される冶金特性に合わせた加熱速度、温度分布で加熱することにより、高品質の製品を安定して作りこめるとともに、操業変動による品質への影響を解消することが可能となる。
更に、ガス加熱の炉で問題となる熱慣性の影響が無いため、板厚や板幅、材料の種類の変更により、炉の温度変更をしなければならないときでも、加熱速度を自在に制御できることから、通板速度を変更する必要も無くなる。そのため、ガス加熱の炉では、通常、炉温変更時に炉が安定するまでの間必要とされる繋ぎ材が不要になるばかりではなく、通板速度を落とすことなく生産を続けられるため、生産性の低下を回避できるとともに操業計画の自由度が大幅に向上する。
また、本発明の誘導加熱装置は、板厚・板幅の変更に対応できるだけではなく、蛇行などの変動要因にも柔軟に対応し、所望の温度分布が得られるばかりではなく、板幅に応じた誘導コイルのセットを複数持たずに済むことから、設備費も安価にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、説明を簡単にするため1T(ターン)の場合について図面を用いて説明するが、1Tに限定されるものでは無く、複数Tでも可能である。
図8は、本発明の誘導加熱装置の1例を示す平面模式図であり、図9(a)、(b)は、金属板端部近傍のA−A断面の模式図である。以下の本発明の説明で用いる誘導コイルとは、電気良導体で構成されるパイプや線材、板などで被加熱材を1周以上巻いた、導体により形成されるコイルの総称として用い、被加熱材を囲む形状は矩形でも円形でも特に規定するものではない。導体の材質は、銅やアルミ等の電気伝導良好な材質が好ましい。
本発明では、先ず、図3に示す様に誘導コイルの内側を通過する金属板1の表面側と裏面側の誘導コイルを構成する導体2aおよび2bを、それぞれ該金属板へ垂直投影した際に、表面側と裏面側の該導体の垂直投影像が、金属板の長手方向に対して互いにずれるように該導体を配置する。
高周波電源3からコイル電流5が流れることにより、図4の側断面図(図3のA−A断面)に示すように(簡単にするため導体2aのみで説明をする)、金属板1には斜めに磁束4が貫通し、その磁束により誘導電流6aが発生する。したがって、斜めに電流パスが広がることで生じた誘導電流6aの浸透深さδが板厚tより大きくても、誘導電流は流れる様になる。
誘導コイル2aと2bとは金属板進行方向でずれて配置しているため、表面側の導体2aと裏面側の導体2bとで発生した誘導電流6aと6bとは干渉することがなく、金属板1全体では、図5(a)に示す様な環状電流が発生し、金属板1が非磁性材でも加熱することが可能になる。図5(b)は、図5(a)のA−A断面を示す。
ところが、金属板端部を流れる電流6cは、表裏の導体2aと2bとを結ぶ導体8、あるいは表裏の導体2aと2bと電源とを結ぶ導体7を流れる一次電流との間のリアクタンスを小さくしようとするため、板の端部に寄せられてしまうため電流路が狭くなってしまい、導体7及び導体8を流れる一次電流により発生する磁束が、距離の最も短い金属板端部を集中的に貫通してしまうこと等により金属板端部の電流密度が高くなることや、金属板端部は中央部に比べ加熱時間がd3の距離分だけ多く加熱されてしまうことにより、金属板端部は過加熱になりやすい。
そのため、本発明では図6に示す様に金属板端部へ向かう誘導コイルを構成する表面側の導体2aと裏面側の導体の2bの少なくともいずれかが、端部に向かうに従い傾斜して横切るような形状にして、端部において金属板の幅方向に対して傾斜を有するように配置する。図6の導体2a、2b上の矢印は、コイル電流の方向を示す。図6では、金属板両端部で表面側と裏面側の導体が共に傾斜を有している、金属板への垂直投影像の形状が六角形状の例を示している。このような誘導コイルの形状にすると、金属板1には面内に、導体の配置形状に対応した、導体の配置形状と略同形状の環状電流が発生し、図7の太実線に示すような環状電流路が生成する。ここで環状電流路上の矢印は、誘導電流の方向を示す。従って、先に説明した図5の場合に比べて金属板端部で電流路が狭くなりにくいため電流密度が高くなりにくく、また、この例では、表裏の誘導コイルを構成する導体同士が金属板端部近傍で近づくため、金属板端部を流れる誘導電流による加熱時間を短かくすることができ、図3のように表裏誘導コイルを平行にずらしただけの場合よりも、金属板端部の過加熱を避けることができる。
ところが、主電流は図7の太い実線で囲んだ部分を流れるものの、一部の電流は金属板端部で反転して図7に示すような誘導電流のマイナーループ9が生じることが、実験と解析から明らかになった。そのため、温度偏差を厳格に管理しなければならない加熱が要求される場合には、このマイナーループ9の電流が無視できなくなることがあり、金属板端部を電流がまわることによる、金属板端部の温度上昇による過加熱が問題になる場合がある。
そこで、本発明では図8のように傾斜する誘導コイルの外側に磁性体コア10を設置する。
図9(a)および図9(b)は、図8のA−A断面において、誘導コイルを構成する導体2aに流れる一次電流により発生する磁束の通り道の様子を説明する断面模式図で、(a)と(b)は一次電流の向きの違いによる磁束分布の様子を示す。磁性体コア10は、上記傾斜を有するように配置された導体の外側に、金属板の端部を跨ぐように金属板の表面側から裏面側に渡って配置される。その形状は特に問わないが、図9では、断面がコの字状の磁性体コアを使用した例を示しており、図9(a)に示すように、金属板1の端部において誘導コイルを構成する導体2aの外側に設置することにより、導体2aを流れる一次電流で発生した磁束11は、磁性体コア10の近傍では、金属板1の端部を一部貫通する通常の磁束11aと、磁気抵抗の小さな磁性体コア10を通る大多数の磁束11bに分かれる。磁性体コア10に入った磁束11bは、導体2aと反対の面に向って出てゆくため、導体2aで金属板端部に発生させる誘導電流と反対方向の誘導電流を発生させようとする。したがって、導体2aを流れる一次電流により金属板に発生した誘導電流のうち、金属板端部を流れるマイナーループを形成する誘導電流と磁性体コアにより発生する誘導電流は打ち消しあい、その結果、磁性体コア10が無い場合に流れていた金属板端部を流れる電流は減少し、板端部の過加熱が抑制される。また、図9(b)のように、一次電流の向きが変わっても、図9(a)の場合と同様の作用効果を奏する。
磁性体コアは、一般に使われる比透磁率の大きな電磁鋼板やアモルファス金属板を積層したり、フェライトコアを用いればよい。
上記原理から明らかな様に、磁性体コア10が板端部を覆う面積を増減させれば、金属板端部を流れる誘導電流の電流密度を制御することができる。すなわち、図10に示す様に、幅w1からw2に磁性体コア10が板端部を覆う面積を増やしていけば、金属板の過加熱は抑制ができ、板端部温度が板中央より高くなる温度分布から板幅全幅にわたり均等な温度分布にも、また、逆に金属板端部の温度が金属板中央部よりも低い温度分布とすることもできる。また、誘導コイルと反対側に向かう磁性体コア10の位置を変えることでも、誘導コイルで発生する誘導電流との干渉する位置が変化することから、加熱温度分布を変えることができる。
また、誘導コイルと金属板を挟んで反対側に向かう磁性体コア10と金属板1との距離を近づけたり遠ざけたりすることによっても、加熱温度分布を変えることができる。すなわち、図11に示す金属板1との距離Hあるいは金属板1の端部から磁性体コアが内側に入る距離Gについて、金属板1に磁性体コア10を近づけると(Hを狭くあるいはGを狭く)、局所的に磁束を金属板に貫通させることができるため、部分的に温度変化を強めることができ、逆に磁性体コア10を金属板1から離す(Hを広くあるいはGを広くする)につれて比較的広い範囲に磁束をわたらせることができ、緩やかな温度変化とすることができる。
磁性体コア10は、図8のように誘導コイルと直角に配置する方法以外に、図12のように金属板端部に直角な方向でも効果があり、特に角度に制約があるわけではないが、誘導コイルで発生する磁束が垂直に磁性体コア断面に向かう図8の方が効果的である。
また、磁性体コア10が電磁鋼板やアモルファス金属の板を積層したコアを用いる場合には、磁束がこれらの積み材の平面側を貫通することにより誘導電流を生じさせない様に、磁束が板厚方向に貫通するように配置しやすく(図9(a)(b)の断面に示すようなコア形状で奥行き方向(板の搬送方向と同方向)に積層して配置する)、磁性体コアの加熱・焼損を避けることが可能になるなどのメリットがある。
本発明の他の形態として、たとえば図13は、表側の導体2aのみが金属板端部に傾斜して向い、この傾斜する誘導コイルの外側に磁性体コア10を配置した、金属板への表裏導体の垂直投影像の形状が台形状の例である。また、図14は、表裏誘導コイルを金属板1に斜めに配置し、その外側に磁性体コア10を配置した、金属板への表裏導体の垂直投影像の形状が平行線状の例である。図15は、図14で磁気コア10が無いときに左側金属板端部近傍の誘導コイルの配置と誘導コイルにより金属板1に発生する誘導電流の分布を説明する模式図で、濃淡は電流密度の分布を示し矢印は発生する誘導電流のベクトルを示す。誘導コイル2a及び2bを金属板1に対し傾斜させることにより、金属板端部で誘導電流が金属板端部に向かう前にショートパスし、金属板端部の電流密度が上昇するのが抑制される方法であるが、この場合も表裏導体を傾斜させると導体の外にはマイナーループを形成する誘導電流が流れ込み/流出し、金属板端部の温度を上昇させるが、誘導コイルの外側に磁性体コアを配置することにより、マイナーループを形成する誘導電流を相殺して金属板端部の過加熱をより抑制することが可能になる。
また、図16は、表裏導体それぞれの一辺が金属板1の端部に向い斜向し、その斜向誘導コイルの外側に磁性体コア10を配置した、金属板への表裏導体の垂直投影像の形状が平行四辺形状の例で、傾斜部の外側を流れる誘導電流(マイナーループ)を抑制することができる。
また、図17は、金属板の幅方向の少なくともどちらかの端部おいては、表面側と裏面側の導体が金属板の長手方向に対して互いに少なくとも一部が重なるように配置され、互いに少なくとも一部が重なるように配置された前記端部の導体と前記中央部の導体とを結んでいる導体の外側に磁性体コア10を配置した例である。特に図17では、金属板の両端部において表裏導体が重なっており、金属板への表裏導体の垂直投影像の形状が円形状となった例を示している。前述の例同様に金属板端部を流れるマイナーループを形成する誘導電流を抑制することができる。図18(a)は、表裏導体を金属板の中央部においては進行方向にずらし、金属板の端部で再び重なるように配置し、金属板への表裏導体の垂直投影像の形状を長方形状とした例で、磁性体コイル10は、誘導コイルにおける中央部と端部とを結んでいる導体の外側に配置している。この場合も前述の例同様に金属板端部を流れるマイナーループを形成する誘導電流を抑制することができる。
いずれの配置においても、図18(b)のように表裏導体コイルは板端部で重なっても重ならなくても構わないが、表裏誘導コイルが重なった場合には、非磁性材の場合重なり部分では誘導電流が発生しないため、金属板端部の温度は低下する傾向になる。
また、本発明の他の形態として、図19のように磁性体コア10を、金属板1の端部を囲まない状態で配置しても構わない。すなわち、誘導コイルで発生した磁束は、磁気抵抗の小さな磁性体コア10を通り、磁性体コア10が金属板1を囲んだときと同様に誘導コイルと逆側の金属板端部に磁束を流すことができ、金属板端部を流れる誘導コイルで発生した電流と干渉するように逆向きの電流を発生させ、金属板端部の過加熱を抑制することが可能である。ただし、過加熱抑制は、磁性体コア10が金属板1を囲むように配置した方が効果的である。
次に、本発明における、加熱温度分布を制御する方法について説明する。本発明では、先に図11で説明したように、金属板端部近傍を流れる誘導電流を抑制するために、金属板端部近傍の誘導コイルで発生する磁束を磁性体コアで集めて誘導コイルとは反対側の金属板面に戻し、金属板端部近傍の誘導コイルで発生する磁束により生じる誘導電流と逆向きの誘導電流を発生させることにより金属板端部側を流れるマイナーループを形成する誘導電流を減少させる。したがって、狙いの加熱温度分布特に金属板端部の温度分布を制御するためには、金属板端部を流れる電流を抑制するため、磁性体コア10で補足する磁束の量を変えるか、あるいは補足した磁束を戻す場所、密度を変えればよい。図20は、傾斜する誘導コイル2aが金属板1の上に配置され、磁性体コア10をどのように配置するかを説明するための部分平面模式図で、先に示した図11は、図20のA−A断面にも相当する模式図ともなる。磁性体コア10で補足する磁束量を変えるためには、磁性体コア10の磁束が入る断面の面積(磁性体コアの幅と厚み)を変える方法や、磁性体コア10と誘導コイルとの距離を変えること(図20におけるL)、誘導コイルの外側の金属板を磁性体コア10が覆う面積を変えること(図20におけるdとwの積に比例)等により、磁性体コア10内に入る磁束の量を変えることができる。
また、磁性体コア10内に入った磁束の金属板への戻し方による加熱温度分布の制御の方法としては、誘導コイルと反対側の磁性体コア10の面積の増減(図20におけるdとwの積に比例:必ずしも表面と裏面のdとwは一緒である必要はない)、磁性体コア10の金属板端部からの位置を変えること(図20のPあるいは図11のG)、磁性体コア10と金属板1との距離(図11のH)等を変えることにより、磁性体コア10で発生させる逆向きの誘導電流の大きさを制御すると、金属板端部での発熱分布を変えることができる。
また、図21には磁性体コア10が金属板端部との水平距離(図20のL)を連続的に制御する例を示しており、レール13の上に設置した台座12の上に磁性体コア10を載せ、台座12を駆動装置14で動かせば、磁性体コア10が自在に可動でき、磁性体コア10が金属板1を覆う面積を自在に制御できる。したがって、本誘導加熱装置の後段に温度計測装置を設け誘導加熱を行えば、所望の温度分布に制御することが可能となる。すなわち、加熱後の金属板端部の温度分布が高ければ、磁性体コアで金属板端部を覆う面積を増やすように磁性体コア10を金属板内側の方へ押し込めばよいし、逆に金属板端部の温度が低ければ磁性体コア10を金属板端部から離れる方向に引き出せばよい。
また、図21の機構は、、例えば金属板1が蛇行した際に、適正な位置に磁性体コア10を配置するための方法にもなるし、移動距離が長くできるならば、板幅が変更されるときにも適正な位置にセットすることもできる。これら磁性体コア10を動かすための部材は、磁場の高い場所に置かれることから、できるだけ強度のある樹脂やセラミックスなどの非導電体で構成するのが望ましく、やむを得ず金属を使う場合にはSUS304などの非磁性材の金属を用い、発熱が懸念される場合には冷却構造とする必要がある。 また、金属板が蛇行した場合にはあらかじめセットした誘導コイルからの位置がズレることにより金属板両端部の温度の過不足が生じるが、このような場合にも磁性体コア10を金属板1の蛇行に合わせて移動させることにより、所望の加熱温度分布にすることができる。この温度調整のためには、本誘導装置の前後のどちらかに蛇行検知装置あるいはモニター装置を設置し、正確な金属板の走行位置を把握するとともに、加熱温度分布を把握し所望の温度分布を得るために、少なくとも本装置の出側、できれば更に本装置の入側にも温度分布を計測する装置を設け、適切な加熱ができるように磁性体コアの位置制御をすれば効果的である。
この様に磁性体コア10を自在に金属板端部に対し出し入れ可能になると、金属板端部の温度を自由に制御することが可能になる。投入する電力、周波数、金属板の非透磁率などでも異なるが、温度制御の効果が生じるのは、通常板端部から50mm前後で、金属板端部を覆う面積が多くなると、金属板1に発生する誘導電流は、反転する電流ループ9を抑制するだけではなく、誘導コイル直下に発生する主電流の金属板端部へ流れ込む電流も減少させ、結果として金属板中央部の昇温量よりも金属板端部の方の昇温量を少なくすることもできる。これは、例えば鋼板やアルミ板などの熱処理に用いるガス加熱炉で金属板を加熱する際、通常炉壁からの輻射の影響や搬送ロールによる板中央部の抜熱などにより、金属板端部の温度が高い温度分布となってくることが多いが、最終的に誘導加熱装置で所定の温度まで金属板を加熱する場合には、金属板の端部が過加熱にならないように、金属板端部の昇温量を抑制したヒートパターンで誘導加熱をすると品質上都合が良い場合などに有効な加熱方法となる。
次に、図22(a)、図22(b)に、板幅変更に伴い誘導コイルと磁性体コアの両方が動く例を示す。図22(a)は、はじめ板幅w1の状態で誘導コイル2aと2bが進行方向でずらして配置し、両誘導コイルの一端のみが金属板1の端部に向かって傾斜し、金属板1には平行四辺形の形状で誘導コイルが投影される形状を示し、両コイルの傾斜する外側には磁性体コア10が設置される。
この状態から、板幅がw2に広がった状態を図22(b)に示す。傾斜する導体が金属板端部と交差する位置の相対関係を保ちながら、誘導コイル2a及び2bを板幅方向に広げるように誘導コイルが動くとともに、磁性体コアも金属板端部との相対位置関係を保ちながら連動して移動する。金属板端部との相対位置関係を保つとはいいながらも、磁性体コア10の位置は、先に述べた様に金属板1の加熱前の状態が板幅で変わる場合や、あるいは後工程での温度履歴を考慮して、図21の装置等を用いて多少の位置調整をするのが望ましい。また、金属板1の位置検知装置や加熱温度分布を測定する温度計測装置からの情報をもとに、誘導コイル位置、磁性体コアの位置を制御すれば安定して高品位の誘導加熱をすることが可能になる。
以上説明した様に、本加熱装置および加熱方法は、板厚によらず、また磁性・非磁性を問わず精度良い加熱が可能となる。使用する加熱電源周波数は、一般的なLF式誘導加熱と同様に極端に低い周波数では金属板に発生する誘導電流が分散しやすくなり加熱効率が低くなるものの、通常使用される数KHz以上の周波数であれば効率よく加熱が可能であり、薄板でも100KHzを超えるような特に高い周波数を使用しなくてもよく、扱いやすく電源の安価な比較的低い周波数を使うことができる。また、高周波数で加熱するとインピーダンスが大きくなるためコイル電圧が高電圧化しやすくなり、電源やケーブルの耐圧化が問題になるが、この問題も避けることが容易であり、ハード上の制約が大幅に緩和される。
本発明による誘導加熱装置は、サイズ、品種を選ばず1台の装置で広範囲に対応が可能で、かつ、加熱温度分布も、これまでの誘導加熱装置で問題となっていた板端部の過加熱を防止するだけではなく、金属板端部の温度だけを低く加熱でるなど、板幅全体にわたる自在な制御が可能で、温度分布を精密に狙った温度分布に制御できる従来には無い特徴を持つ優れた金属板の加熱装置である。
(実施例1)
本発明の効果を確認するため、0.5mm厚×800mm幅の非磁性鋼であるSUS304を通板しながら加熱する実験を行った。
使用した電源は、10KHz、max100KWの高周波電源で、共振周波数を調整するための整合用コンデンサを誘導コイルのインダクタンスに合わせて容量を増減し、整合をとるようにした。使用した誘導コイルは、幅150mm、板厚10mmの銅板に、外形10mm、内径8mmの水冷銅パイプを鋼板と反対側(外側)にロウ付けした水冷銅板製で、1Tの誘導コイルで実験を行った。本実施例において導体は、銅板と銅パイプの両方を指す。被加熱材であるSUS304の板と誘導コイルとのギャップは、200mm、表裏誘導コイルの中央部板進行方向の間隔は350mmとした。
誘導コイルは図16の形状とし、鋼板の表裏面で鋼板進行方向に中央で200mmずらすとともに、傾斜する誘導コイルは両端エッジにα=20°で向かわせた。
磁性体コアは、無方向性電磁鋼板を用いた。実験は、被加熱材にK熱電対を溶着して通板しながら加熱し、板中央の温度と板エッジとの温度差(エッジ温度−中央部温度)で評価を行った。
実験は、図16に示す表裏の導体2a及び2bがα=20°の傾斜角度をなす誘導コイルを用い、傾斜を有するように配置された導体の外側に磁性体コア10を備えた誘導加熱装置を使用した。
実施例としては、金属板1の端部から5cm離れた位置に幅10cm、厚み2cm、高さ40cm平板形状(図23)の磁性体コアを置いた本発明による実施例A、斜向する誘導コイルの中央部外側に幅5cm、厚み2cm、高さ50cm、奥行き20cmのコの字型形状をした(図24)磁性体コアを鋼板端部から10cm入れて加熱した実施例B、磁性体コアを鋼板端部から5cmの位置に入れた以外は、実施例Bと同様の条件とした実施例C、同じく磁性体コアを鋼板端部位置に配置した実施例Dを行った。
また、比較例として、磁性体コアを用いない以外は、実施例A〜Cと同様の条件とした比較例E、誘導コイルを傾斜させず図3のように平行に配置した比較例F、図1のように表裏誘導コイルが重なるLF式誘導加熱による比較例Gを行い、実施例と比較した。
通板速度は、実施例、比較例ともに7m/minである。
結果を表1に示す。実験は、加熱後の温度が異なることから、最大昇温量温度を鋼板最大昇温量温度と最低昇温温度の差で割った、温度偏差比で比較した(温度偏差比=最大昇温量温度÷(最大昇温量温度―最低昇温量温度)。
Figure 0004912912
今回の実験は、従来のLF式誘導加熱装置による実験Gではまったく加熱ができなかった。また、比較例EおよびFは、非磁性加熱はできるものの、比較例EとFとを比べると鋼板端部に傾斜させた比較例Eの方が、平行に誘導コイルを配置した比較例Fよりも温度偏差は小さくなったものの、板端部の温度上昇量は高く過加熱となり板端部も変形し耳波形状となった。一方、本発明による実施例A、B、C、Dは、温度偏差が小さくなることを確認した。実施例Aのように鋼板端部の外に磁性体コアを置いただけでも比較例Eと比べ端部温度抑制効果があり、実施例Bのように磁性体コアが鋼板を多く囲む場合には、鋼板端部の温度抑制効果は大きく、鋼板端部の方が板中央部より温度が低い加熱となり、金属板端部を囲む面積を減らした実施例Cの場合には、温度分布が最もよく、更に金属板端部に磁性体コアを置いた実施例Dの場合には、実施例B、Cほどの端部温度の抑制効果はないものの、大幅に端部温度偏差が抑制できることを確認した。上記実験より明らかに、磁性体コアが鋼板を囲む面積あるいは距離の違いにより加熱温度分布が制御できることを確認した。また、本実験では鋼板と誘導コイルとの距離を200mmも離したが問題なく加熱ができた。
(実施例2)
誘導コイルを図8の形状とし、磁気コアの有無による加熱温度分布の差を測定した。誘導コイルは、実施例1と同じく150mm幅のものを、板中央部の表裏導体が平向な部分の長辺(金属板進行方向外側の辺)の長さを50cm、両端部に向かう導体の傾斜を表裏とも45°とし、表裏誘導コイルは、SUS304板の進行方向へ垂直投影した際の内側の辺間の距離が20cmになるように離して配置した。実施例1で使用した幅5cm、厚み2cm、高さ50cm、奥行き20cmのコの字型形状をした磁気コアを、導体コイルの斜辺中央部に直角に金属板端部から内側に50mm(長い方の辺基準)入れ、金属板端部を囲うように配置し、加熱を行った本発明の実施例Hと、比較例として磁気コアを用いず加熱を行った比較例Iとを比較した。加熱条件は、実施例1と同じである。
その結果、比較例Iの場合温度偏差比は2.01であったものが、磁気コアを入れた実施例Hの場合には1.28と温度偏差が大幅に改善することが確認できた。
(実施例3)
幅が150mmの誘導コイルを表裏で200mm離し、45°傾斜させた図14のような配置にし、磁気コアをSUS304板端部に配置した場合と配置しない場合についての温度偏差比を比較した。使用した磁気コアは、実施例1および実施例2と同じもので、SUS304端部を横切る点から100mm離れた位置に50mm押し込んだ場合の本発明による実施例Jと、磁気コアを用いない比較例Kとを比較した。 磁気コアを用いない比較例Kの場合、温度偏差比は3.2あったものが、磁気コアを用いた実施例Jの場合の温度偏差比は、1.9まで改善することを確認した。
(実施例4)
誘導コイルを図18(a)の形状とし、磁気コアの有無による加熱温度分布の差を測定した。誘導コイルは、実施例1と同じく150mm幅のものを、板中央部の表裏導体が平向な部分の長辺(金属板進行方向外側の辺)の長さを50cm、SUS304両端部から150mmの位置に板端部と平行にコイル導体を配置し、表裏誘導コイルは、SUS304板の進行方向へ垂直投影した際の内側の辺間の距離が40cm離れるように配置した。実験は、実施例1で使用した幅5cm、厚み2cm、高さ50cm、奥行き20cmのコの字型形状をした磁気コアを、表裏誘導コイルの導体がSUS304端部を横切る位置から50mm離した位置に、50mm金属板の内側へ金属板端部を囲うように配置し、加熱を行った。磁気コアを用いた本発明による実施例Lと、比較例として磁気コアを用いず加熱を行った比較例Mとを比較した。加熱条件は、実施例1と同じである。
その結果、比較例Mの場合温度偏差比は、2.7であったものが、磁気コアを入れた実施例lの場合には1.5と温度偏差が大幅に改善することが確認できた。
従来のLF式誘導加熱を示す模式図である。 従来のLF式誘導加熱の金属薄板の断面に流れる誘導電流を説明する断面模式図である。 表裏誘導コイルをずらして配置する誘導加熱を説明する平面模式図である。 図3のA−A断面の電流の発生のしかたを説明する断面模式図である。 (a)(b)は、図3の誘導加熱で金属板に発生する誘導電流を説明する模式図である。 表裏誘導コイルを中央でずらし、金属板端部側近傍で誘導コイルを傾斜する誘導加熱方式を説明する平面模式図である。 図6のコイル配置で金属板に発生する誘導電流の様子を示す平面模式図である。 本発明による誘導加熱装置を説明する平面模式図である。 (a)(b)は、図8の本発明による誘導加熱装置における磁性体コアの効果を説明する断面模式図である。 本発明の誘導加熱装置例で、磁性体コアが金属板端部を覆う範囲が変化する例を示す平面模式図である。 本発明の磁性体コアと金属板との関係を説明する断面模式図である。 本発明の誘導加熱装置例で、磁性体コアを傾斜する誘導コイルに垂直に配置しない例を示す平面模式図である。 本発明の誘導加熱装置例で、表面の誘導コイルのみが板端部傾斜して向かう例を示す平面模式図である。 本発明の誘導加熱装置例で、表裏誘導コイルが板端部に斜めに向かう場合に適用した例を示す平面模式図である。 図14の金属板1に発生する誘導電流を説明する平面模式図である。 本発明の誘導加熱装置例で、表裏誘導コイルの1辺のみが板端部に斜めに向かう場合に適用した例を示す平面模式図である。 本発明の誘導加熱装置例で、表裏面の誘導コイル円弧状に金属板端部側に配置し、場合に適用した例を示す平面模式図である。 (a)は、本発明の誘導加熱装置例で、表裏面の誘導コイルを金属板端部近傍で進行方向に配置した場合に適用した例を示す平面模式図で、表裏誘導コイルが端部側で重なる場合の例である。(b)は、本発明の誘導加熱装置例で、表裏面の誘導コイルを金属板端部近傍で進行方向に配置した場合に適用した例を示す平面模式図で、表裏誘導コイルが端部側で重ならない場合の例である。 本発明の誘導加熱装置例で、表裏面の誘導コイルおよび金属板端部の外に磁性体コアを配置した例を示す平面模式図である。 本発明の誘導加熱装置で、金属板端部近傍で配置した磁性体コアにより加熱温度分布を制御する方法を説明する平面模式図である。 本発明の誘導加熱装置例で、磁性体コアを移動可能にする例を示す側面図である。 (a)(b)は、本発明の誘導加熱装置例で、金属板の幅が変わったとき蛇行への対応を説明する図である。 実施例の平板のコア形状を説明する模式図である。 実施例のコの字型コアの形状を説明する模式図である。
符号の説明
1 金属板
2 誘導コイル
2a 金属板表面側の誘導コイルを構成する導体
2b 金属板裏面側の誘導コイルを構成する導体
3 高周波電源
4 磁束
5 一次電流
6 誘導電流
6a〜6c 誘導電流の向き
7 表裏の導体と電源とを結ぶ導体
8 表裏の導体を結ぶ導体
9 誘導電流のマイナーループ
10 磁性体コア
11、11a、11b 磁束
12 台座
13 レール
14 駆動装置

Claims (6)

  1. 周回する誘導コイルの内側を通過する金属板を誘導加熱する誘導加熱装置であって、 金属板の表面側と裏面側の誘導コイルを構成する導体を、それぞれ前記金属板へ垂直投影した際の垂直投影像において、
    前記金属板の幅方向の中央部においては、前記表面側と裏面側の導体が、前記金属板の長手方向に対して互いに重ならないようにずらして配置されるとともに、
    前記金属板の幅方向の少なくともどちらかの端部においては、前記表面側と裏面側の導体の少なくともいずれかが前記金属板の幅方向に対して傾斜を有するように配置され、又は、前記表面側と裏面側の導体が前記金属板の長手方向に対して互いに少なくとも一部が重なるように配置されることで、
    誘導加熱の際に前記金属板の面内において、
    前記導体の配置形状に対応した誘導電流の通路と共に形成される、前記傾斜を有するように配置された前記導体の外側、又は、前記互いに少なくとも一部が重なるように配置された前記端部の導体と前記中央部の導体とを結んでいる導体の外側における誘導電流のマイナーループに対して、
    それを打ち消すような磁束の流れを生じさせる磁性体コアが、前記傾斜を有するように配置された前記導体の外側、又は、前記互いに少なくとも一部が重なるように配置された前記端部の導体と前記中央部の導体とを結んでいる導体の外側に、前記金属板の端部を跨ぐように前記金属板の表面側から裏面側に渡って配置されていることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 前記導体の垂直投影像の形状が、前記中央部における前記表面側と裏面側の導体を平行に配置している、六角形状、台形状、平行四辺形状、若しくは長方形状、又は、円形状若しくは楕円形状、或いは、平行線状であることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記磁性体コアが、前記金属板の端部を上下に覆うように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記磁性体コアが、平板状又は断面がコの字状であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  5. 前記磁性体コアの前記金属板に対する位置を可変としたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  6. 前記表面側又は裏面側の導体の少なくともいずれかが、前記金属板の幅方向へ移動できるとともに、前記磁性体コアが、前記導体と連動して移動することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
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