JP3950286B2 - シングルターン型誘導加熱コイル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属帯板を用いたシングルターン型誘導加熱コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
誘導加熱とは、交流電源に接続されたコイルを被加熱物の周囲に配置し、交番磁界により誘起される渦電流のジュール熱により物体を加熱する方法である。交番磁界を被加熱物に垂直に交差させるトランスバース方式と、コイルで被加熱物を巻くように配置して、交番磁界を被加熱物に平行に印加するソレノイド方式の2通りがあり、用途によって選択される。
【0003】
金属帯板加熱の場合、板幅方向に均一な加熱が必要なことから、ソレノイド方式が適している。またソレノイド方式にも、1つの電源に対して、複数回コイルを巻くマルチターン方式と、1回だけ巻くシングルターン方式がある。
【0004】
図6は、特開平8−8051号公報及び特開平7−252628公報に開示されるソレノイド方式のシングルターンコイルを用いる金属帯板の誘導加熱装置を示したものである。この誘導加熱装置は、金属帯板1の表面2及び裏面3と所定間隙を存して、金属帯板1の幅方向に延び両端が金属帯板の幅方向の両端より外側に位置する表面側の導体部4及び裏面側の導体部5、この表面側の導体部4及び裏面側の導体部5の一端を、金属帯板1の幅方向の端部の外側で金属帯板1の板厚方向に延びる導体部6にて接続してなる金属帯板のシングルターン型誘導加熱コイル7、このコイル7の表面側の導体部4及び裏面側の導体部5の他端に交流を印加する交流電源装置Sを備えてなる。
【0005】
交流電源装置Sによってコイルに交流電流を流すと、金属帯の長手方向(進行方向)と平行に交番磁界が発生する。交番磁界が金属帯中を通過すると、その交番磁界を妨げる方向に渦電流が発生し、その渦電流は金属帯の板幅方向断面の表面側表層部と裏面側表層部を反対方向に流れるため、金属帯の板幅方向の両端面表層部を経由し、金属帯の板幅方向断面の表層部を一周することになる。このように、渦電流が板幅方向に均一に流れるため、金属帯の幅方向で発生するジュール熱は均一となり、金属帯の幅方向の温度分布が均一となる長所がある。
【0006】
また上記公報には、図6に示す誘導加熱装置のコイル7を鋼帯の進行方向に複数配置すると共に上記各コイル7毎に独立した交流電源装置Sを配備して、溶融Znメッキ鋼板の合金化炉、連続焼鈍炉の加熱帯(鋼帯を常温から650℃迄昇温)等の誘導加熱炉を構成することが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のシングルターン型誘導加熱コイルでは、複数のシングルターン型誘導加熱コイルを金属帯板の進行方向に配置して金属帯板の誘導加熱炉を構成する場合、コイル数に相当する電源装置が必要であり、設備費が高価となる問題がある。
【0008】
また、従来のシングルターン型誘導加熱コイルでは、金属帯板の幅方向断面方向からみて、金属帯板両端面外側のコイル端部は閉塞されるため、電源と共にコイルを金属帯板の通路より、外側に出すことができず、コイルの保守・点検が困難である問題がある。
【0009】
そこで本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、電源装置の数の減少させて設備費を低減し、金属帯板の幅方向断面方向からみて、金属帯板一端面側のコイル端部を開放して、コイルを電源と共に金属帯板の通路より外側に出すことができ、コイルの保守・点検・整備を容易とする金属帯板のシングルターン型誘導加熱コイルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、次の通りである。
(1)金属帯板と、
前記金属帯板の表面及び裏面と所定間隙を存して、金属帯板の幅方向に延びて両端が前記金属帯板の幅方向の両端より外側に位置する表面側の第1の導体部及び裏面側の第の導体部と、
前記金属帯板の幅方向の端部の外側で金属帯板の板厚方向に延びて、前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各一端を接続する第3の導体部とを備えたシングルターン型誘導加熱コイルであって、
前記第1の導体部及び前記第2の導体部と前記金属帯板の長手方向に平行に、前記第1の導体部及び前記第2の導体部をそれぞれ1本ずつ増設し、2本の前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各開放端を、前記金属帯板の長手方向に伸びる第4の導体部で接続しており、
前記第1の導体部及び前記第2の導体部の前記金属帯板の表面及び裏面との対向面を除く外周をフェライトコアで被覆しており、
2本の前記第1の導体部及び前記第2の導体部において、前記第1の導体部と前記第2の導体部とが前記金属帯板の両側で対向するとともに、前記第1の導体部同士及び前記第2の導体部同士でそれぞれ前記フェライトコアが接触していることを特徴とするシングルターン型誘導加熱コイル。
(2)金属帯板と、
前記金属帯板の表面及び裏面と所定間隙を存して、金属帯板の幅方向に延びて両端が前記金属帯板の幅方向の両端より外側に位置する表面側の第1の導体部及び裏面側の第の導体部と、
前記金属帯板の幅方向の端部の外側で金属帯板の板厚方向に延びて、前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各一端を接続する第3の導体部とを備えたシングルターン型誘導加熱コイルであって、
前記第1の導体部及び前記第2の導体部と前記金属帯板の長手方向に平行に、前記第1の導体部及び前記第2の導体部をそれぞれ2本以上増設し、3本以上の前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各開放端を、前記金属帯板の長手方向で左右交互に伸びる第4の導体部で接続しており、
前記第1の導体部及び前記第2の導体部の前記金属帯板の表面及び裏面との対向面を除く外周をフェライトコアで被覆しており、
2本の前記第1の導体部及び前記第2の導体部において、前記第1の導体部と前記第2の導体部とが前記金属帯板の両側で対向するとともに、前記第1の導体部同士及び前記第2の導体部同士でそれぞれ前記フェライトコアが接触していることを特徴とするシングルターン型誘導加熱コイル。
(3)前記第1の導体部及び前記第2の導体部の増設本数がそれぞれ3本以上の奇数本であり、それぞれ4本以上の偶数本の前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各開放端を、前記第4の導体部で接続したことを特徴とする(2)に記載のシングルターン型誘導加熱コイル。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した好適な諸実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
本実施形態の誘導加熱コイル8は、図1に示すように、図6に示す従来のコイル7の表面側の導体部(第1の導体部)4及び裏面側の導体部(第2の導体部)5と金属帯板1の長手方向に平行に、表面側の導体部(第1の導体部)9及び裏面側の導体部(第2の導体部)10を増設し、表面側及び裏面側の2本の導体部4、9及び5、10の開放端を、金属帯板の長手方向に伸びる導体部(第4の導体部)11及び12で接続してなるものである。Sはコイル8の表面側及び裏面側の導体部9及び10の開放端に交流を印加する単一の電源装置を示す。
【0013】
本実施形態の誘導加熱コイル8は、金属帯板1の幅方向断面方向からみると、金属帯板端面1L側のコイル端部は、導体部(第3の導体部)6、電源装置Sで閉塞されているが、金属帯板端面1R側のコイル端部は開放されている。
【0014】
本例の誘導加熱コイル8によれば、従来のコイル毎に独立した電源装置を配備する誘導加熱コイルを2本、金属帯板1の長手方向に配置してなる誘導加熱炉と同等の加熱能力を単一の電源装置Sにて確保でき、電源装置の数の減少により設備費を低減できる。また、誘導加熱コイル8によれば、金属帯板1の幅方向断面方向からみて、金属帯板1の一端面側のコイル端部は開放されるため、コイルを電源と共に、金属帯板1の通路より外側に出すことができ、コイルの保守・点検・整備が容易となる。
【0015】
(第2の実施形態)
本実施形態の誘導加熱コイル13は、図2に示すように、図6に示す従来コイル7の表面側の導体部4及び裏面側の導体部5と金属帯板1の長手方向に平行に、表面側の導体部9、14及び裏面側の導体部10、15を増設し、表面側及び裏面側の3本の導体部4、9、14、及び5、10、15の開放端を、金属帯板の長手方向で左右交互に金属帯板の長手方向に伸びる各導体部11及び各導体部12で接続してなるものである。Sはコイル13の表面側及び裏面側の導体部14及び15の開放端に交流を印加する単一の電源装置を示す。
【0016】
本実施形態の誘導加熱コイル13は金属帯板の幅方向断面方向からみると、金属帯板端面1L側のコイル端部は導体部6で閉塞され、金属帯板端面1R側のコイル端部は電源装置Sで閉塞されている。
【0017】
なお、図6に示す従来のコイル7の表面側の導体部4及び裏面側の導体部5と金属帯板1の長手方向に平行に、表面側及び裏面側の導体部を2本以上の偶数本、例えば4、6、8・・・本(本例の誘導加熱コイル13は2本)増設し、表面側及び裏面側の3本以上の奇数本、例えば5、7、9・・・本(本例の誘導加熱コイル13は3本)の導体部の開放端を、金属帯板の長手方向で左右交互に金属帯板の長手方向に伸びる導体部で接続してなる本発明の誘導加熱コイルについても前記従来コイル7、誘導加熱コイル13と同様に、金属帯板1の幅方向断面方向からみて、金属帯板両端面側のコイル端部は閉塞される。
【0018】
本例の誘導加熱コイル13によれば、従来のコイル毎に独立した電源装置を配備する誘導加熱コイルを3本以上、金属帯板1の長手方向に配置してなる誘導加熱炉と同等の加熱能力を単一の電源装置にて確保でき、電源装置の数の減少により設備費を低減できる。
【0019】
(第3の実施形態)
本実施形態の誘導加熱コイル16は、図3に示すように、図6に示す従来コイル7の表面側の導体部4及び裏面側の導体部5と金属帯板1の長手方向に平行に、表面側の導体部9、14、17及び裏面側の導体部10、15、18を増設し、表面側及び裏面側の4本の導体部4、9、14、17及び5、10、15、18の開放端を、金属帯板の長手方向で左右交互に金属帯板の長手方向に伸びる3つの各導体部11及び3つの各導体部12で接続してなるものである。Sはコイル16の表面側及び裏面側の導体部17及び18の開放端に交流を印加する単一の電源装置を示す。
【0020】
本実施形態の誘導加熱コイル16は、金属帯板の幅方向断面方向からみると、
金属帯板端面1L側のコイル端部は、導体部6、電源装置8で閉塞されているが、金属帯板端面1R側のコイル端部は開放されている。
【0021】
なお、図6の従来の誘導加熱コイル7の表面側の導体部4及び裏面側の導体部5と金属帯板1の長手方向に平行に、上記表面側及び裏面側の導体部を3本以上の奇数本、例えば5、7、9・・本(本例の誘導加熱コイル16は3本)増設し、表面側及び裏面側の4本以上の偶数本、例えば6、8、10・・・本(本例の誘導加熱コイル16は4本)の導体部の開放端を、金属帯板の長手方向で左右交互に金属帯板の長手方向に伸びる導体部で接続してなる本発明の誘導加熱コイルについても、第1の実施形態の誘導加熱コイル8、本例の誘導加熱コイル16と同様に、金属帯板1の幅方向断面方向からみて、金属帯板1の一端面側のコイル端部は開放される。
【0022】
本例の誘導加熱コイル16によれば、従来のコイル毎に独立した電源装置を配備する誘導加熱コイルを4本以上の偶数本、金属帯板1の長手方向に配置してなる誘導加熱炉と同等の加熱能力を単一の電源にて確保でき、電源装置の数の減少により設備費を低減できる。また、誘導加熱コイル16によれば、金属帯板1の幅方向断面方向からみて、金属帯板1の一端面側のコイル端部は開放されるため、コイルを電源と共に金属帯板の通路より外側に出すことができ、コイルの保守・点検・整備が容易となる。
【0023】
図1、図2、図3で説明した各誘導加熱コイル8、13、16は、単一の電源装置Sにより、金属帯板1に、図6の従来コイル7を金属帯板1の長手方向に2コイル、3コイル、4コイル配置し、各コイル7毎に独立した電源装置8を配備した場合と同様に、金属帯板の長手方向の2箇所、3箇所、4箇所の幅方向断面の表層を流れる渦電流を形成することができる。このため、例えば、誘導加熱炉を従来の電源装置8を備えるコイル7を金属帯板の長手方向に2コイル、3コイル、4コイル配置して構成する場合に比較して、電源装置Sの数を1基、2基、3基減少でき、誘導加熱炉の設備費を低減することができる。
【0024】
図1、図3で説明した誘導加熱コイル8、16は、金属帯板の幅方向断面方向からみて、金属帯板端面1L側のコイル端部は、導体部6、電源装置Sで閉塞されているが、金属帯板端面1R側のコイル端部は開放されているので、コイル8、13を電源装置Sと共に、金属帯板の通路より、外側(金属帯板端面1L側)に出すことができ、コイル8、16の保守・点検を容易に実施することができる。
【0025】
なお、このような設備費低減、コイル保守・点検容易性の作用効果は、上記本例コイル8,16だけでなく、前記したように、図6の従来のコイル7の表面側の導体部4及び裏面側の導体部5と金属帯板1の長手方向に平行に、表面側及び裏面側の導体部を3本以上の奇数本、例えば5、7、9・・・本増設し、表面側及び裏面側の4本以上の偶数本、例えば6、8、10・・・本の導体部の開放端を、金属帯板の長手方向で左右交互に金属帯板の長手方向に伸びる導体部で接続してなる本発明のコイルについても、同様に得ることができる。
【0026】
更に、この設備費低減の作用効果は、上記本例コイル13に限らず、前記したように、図6の従来のコイル7の表面側の導体部4及び裏面側の導体部5と金属帯板1の長手方向に平行に、表面側及び裏面側の導体部を2本以上の偶数本、例えば4、6、8・・・本増設し、表面側及び裏面側の3本以上の奇数本、例えば5、7、9・・・本の導体部の開放端を、金属帯板の長手方向で左右交互に金属帯板の長手方向に伸びる導体部で接続してなる本発明のコイルについても、同様に得ることができる。
【0027】
(第4の実施形態)
図1に示す誘導加熱コイル8の金属帯板の表面側の導体部4、9及び裏面側の導体部5、10は、図4、5に示すように、例えば断面が四角形の中空水冷の銅パイプを採用し、その四角形銅パイプの一面が金属帯板1の表面2及び裏面3と対向するようにし、その対向面を除く外周を、例えばU型(凹型)の比透磁率2000〜3000の各フェライトコア21で被覆するのが、金属帯板の加熱速度の向上を図る上で好ましい。
【0028】
なお、図4、5において、独立している各フェライトコア21は、一体のE型であっても良い。
また、図2のコイル13の金属帯板の表面側の導体部4、9、14及び裏面側の導体部5、10、15並びに、図3のコイル16の金属帯板の表面側の導体部4、9、14、17及び裏面側の導体部5、10、15、18についても、同様に構成するのが金属帯板の加熱速度の向上を図る上で好ましい。
【0029】
コイル幅W=6mm、コア幅h=3.5mm、フェライトコア透磁率=2500、上下コイル間隙=6mmの図4,5の導体部を備えた誘導加熱コイル8を用いて、電源周波数f=200KHzで、板厚t=0.23mmの鋼帯を走行させて誘導加熱した。その結果、750℃まで約1秒で加熱できた。
【0030】
比較のため、各フェライトコア21を取り去った誘導加熱コイル8を用いて同様に鋼帯を加熱した。その結果、750℃まで加熱するのに約2秒かかった。
このように、コア付コイル8はコアレスコイル8に比べて加熱速度を2倍程度にすることができ、鋼帯走行速度も2倍程度にすることができた。
【0031】
【発明の効果】
請求項1の誘導加熱コイルによれば、従来のコイル毎に独立した電源装置を配備する誘導加熱コイルを2本、金属帯板の長手方向に配置してなる誘導加熱炉と同等の加熱能力を、単一の電源装置にて確保でき、電源装置の数の減少により設備費を低減できる。また請求項1の誘導加熱コイルによれば、金属帯板の幅方向断面方向からみて、金属帯板一端面側のコイル端部は開放されるため、コイルを電源と共に金属帯板の通路より外側に出すことができ、コイルの保守・点検・整備が容易となる。
【0032】
請求項2の誘導加熱コイルによれば、従来のコイル毎に独立した電源装置を配備する誘導加熱コイルを3本以上、金属帯板の長手方向に配置してなる誘導加熱炉と同等の加熱能力を、単一の電源装置にて確保でき、電源装置の数の減少により設備費を低減できる。
【0033】
請求項3の誘導加熱コイルによれば、従来のコイル毎に独立した電源装置を配備する誘導加熱コイルを4本以上の偶数本、金属帯板の長手方向に配置してなる誘導加熱炉と同等の加熱能力を、単一の電源にて確保でき、電源装置の数の減少により設備費を低減できる。また、請求項3の誘導加熱コイルによれば、金属帯板の幅方向断面方向からみて、金属帯板一端面側のコイル端部は開放されるため、コイルを電源と共に金属帯板の通路より外側に出すことができ、コイルの保守・点検・整備が容易となる。
【0034】
請求項4の誘導加熱コイルによれば、金属帯板の長手方向と平行に発生する交番磁界の磁束密度を高めて金属帯板中に通過させることができ、金属帯板の加熱速度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属帯板のシングルターン型誘導加熱コイルの説明図である。
【図2】本発明の金属帯板のシングルターン型誘導加熱コイルの説明図である。
【図3】本発明の金属帯板のシングルターン型誘導加熱コイルの説明図である。
【図4】本発明の金属帯板のシングルターン型誘導加熱コイルの説明図である。
【図5】本発明の金属帯板のシングルターン型誘導加熱コイルの説明図である。
【図6】従来の金属帯板のシングルターン型誘導加熱コイルの説明図である。
【符号の説明】
1:金属帯板
2:帯板表面
3:帯板裏面
4:金属帯板の幅方向に延びる帯板表面側導体部
5:金属帯板の幅方向に延びる帯板裏面側導体部
6:金属帯板板厚方向に延びる導体部
7:従来のシングルターン型誘導加熱コイル
8:本発明のシングルターン型誘導加熱コイル
9:金属帯板の幅方向に延びる帯板表面側導体部
10:金属帯板の幅方向に延びる帯板裏面側導体部
11:金属帯板の長手方向に伸びる導体部
12:金属帯板の長手方向に伸びる導体部
13:本発明のシングルターン型誘導加熱コイル
14:金属帯板の幅方向に延びる帯板表面側導体部
15:金属帯板の幅方向に延びる帯板裏面側導体部
16:本発明のシングルターン型誘導加熱コイル
17:金属帯板の幅方向に延びる帯板表面側導体部
18:金属帯板の幅方向に延びる帯板裏面側導体部
21:フェライトコア
S:電源装置

Claims (3)

  1. 金属帯板と、
    前記金属帯板の表面及び裏面と所定間隙を存して、金属帯板の幅方向に延びて両端が前記金属帯板の幅方向の両端より外側に位置する表面側の第1の導体部及び裏面側の第の導体部と、
    前記金属帯板の幅方向の端部の外側で金属帯板の板厚方向に延びて、前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各一端を接続する第3の導体部とを備えたシングルターン型誘導加熱コイルであって、
    前記第1の導体部及び前記第2の導体部と前記金属帯板の長手方向に平行に、前記第1の導体部及び前記第2の導体部をそれぞれ1本ずつ増設し、2本の前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各開放端を、前記金属帯板の長手方向に伸びる第4の導体部で接続しており、
    前記第1の導体部及び前記第2の導体部の前記金属帯板の表面及び裏面との対向面を除く外周をフェライトコアで被覆しており、
    2本の前記第1の導体部及び前記第2の導体部において、前記第1の導体部と前記第2の導体部とが前記金属帯板の両側で対向するとともに、前記第1の導体部同士及び前記第2の導体部同士でそれぞれ前記フェライトコアが接触していることを特徴とするシングルターン型誘導加熱コイル。
  2. 金属帯板と、
    前記金属帯板の表面及び裏面と所定間隙を存して、金属帯板の幅方向に延びて両端が前記金属帯板の幅方向の両端より外側に位置する表面側の第1の導体部及び裏面側の第の導体部と、
    前記金属帯板の幅方向の端部の外側で金属帯板の板厚方向に延びて、前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各一端を接続する第3の導体部とを備えたシングルターン型誘導加熱コイルであって、
    前記第1の導体部及び前記第2の導体部と前記金属帯板の長手方向に平行に、前記第1の導体部及び前記第2の導体部をそれぞれ2本以上増設し、3本以上の前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各開放端を、前記金属帯板の長手方向で左右交互に伸びる第4の導体部で接続しており、
    前記第1の導体部及び前記第2の導体部の前記金属帯板の表面及び裏面との対向面を除く外周をフェライトコアで被覆しており、
    2本の前記第1の導体部及び前記第2の導体部において、前記第1の導体部と前記第2の導体部とが前記金属帯板の両側で対向するとともに、前記第1の導体部同士及び前記第2の導体部同士でそれぞれ前記フェライトコアが接触していることを特徴とするシングルターン型誘導加熱コイル。
  3. 前記第1の導体部及び前記第2の導体部の増設本数がそれぞれ3本以上の奇数本であり、それぞれ4本以上の偶数本の前記第1の導体部及び前記第2の導体部の各開放端を、前記第4の導体部で接続したことを特徴とする請求項2に記載のシングルターン型誘導加熱コイル。
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