JP2002075628A - シングルターン型誘導加熱コイル - Google Patents

シングルターン型誘導加熱コイル

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JP2002075628A
JP2002075628A JP2000263068A JP2000263068A JP2002075628A JP 2002075628 A JP2002075628 A JP 2002075628A JP 2000263068 A JP2000263068 A JP 2000263068A JP 2000263068 A JP2000263068 A JP 2000263068A JP 2002075628 A JP2002075628 A JP 2002075628A
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JP
Japan
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metal strip
induction heating
heating coil
coil
conductor portion
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JP2000263068A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Mayumi
康弘 真弓
Ikuyo Nomura
育世 野村
Masatoshi Kamae
雅敏 構
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属帯板を所定温度まで加熱するに要する時
間を短縮できる金属帯板のシングルターン型誘導加熱コ
イルを提供する。 【解決手段】 シングルターン型誘導加熱コイルを、断
面が四角形の中空水冷の銅パイプよりなる金属帯板の表
面側の導体部4、裏面側の導体部5の金属帯板1の表面
2及び裏面3との対向面を除く外周を、高透磁率、高抵
抗率材料のフェライト(比透磁率2000〜3000、
抵抗率105〜106Ωm)よりなるU(凹)型の各コア
9で被覆して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属帯板のシング
ルターン型誘導加熱コイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】誘導加熱とは、交流電源に接続されたコ
イルを被加熱物の周囲に配置し、交番磁界により誘起さ
れる渦電流のジュール熱で、物体を加熱する方法であ
る。交番磁界を被加熱物に垂直に交差させるトランスバ
ース方式と、コイルで被加熱物を巻くように配置して、
交番磁界を被加熱物に平行に印加するソレノイド方式の
2通りがあり、用途によって選択される。金属帯板加熱
の場合、板幅方向に均一な加熱が必要なことから、ソレ
ノイド方式が適している。またソレノイド方式にも、1
つの電源に対して、複数回コイルを巻くマルチターン方
式と、1回だけ巻くシングルターン方式がある。
【0003】図3は、特開平8−8051号(特許第3
045007号)公報及び特開平7−252628号
(特許第3027082号)公報に開示されるソレノイ
ド方式のシングルターンコイルを用いる金属帯板の誘導
加熱装置を示したものである。
【0004】この誘導加熱装置は、金属帯板1の表面2
及び裏面3と所定間隙を存して、金属帯板1の幅方向に
延び両端が金属帯板の幅方向の両端より外側に位置する
表面側の導体部4及び裏面側の導体部5、この表面側の
導体部4及び裏面側の導体部5の一端を、金属帯板1の
幅方向の端部の外側で金属帯板1の板厚方向に延びる導
体部6にて接続してなる金属帯板のシングルターン型誘
導加熱コイル7、このコイル7の表面側の導体部4及び
裏面側の導体部5の他端に交流を印加する電源装置Sを
備えてなり、電源装置Sによってコイルに交流電流を流
し、前記帯板1、前記コイル7を相対的に帯板長手方向
に移動させることにより金属帯板1を連続的に加熱する
ことができる。
【0005】前記交流電源装置Sによってコイルに交流
電流を流すと、金属帯板の長手方向と平行に交番磁界が
発生する。交番磁界が金属帯板中を通過すると、その交
番磁界を妨げる方向に渦電流が発生し、その渦電流は金
属帯板の板幅方向断面の表面側表層部と裏面側表層部を
反対方向に流れるため、金属帯板の板幅方向の両端面表
層部を経由し、金属帯板の板幅方向断面の表層部を一周
することになる。このように、渦電流が板幅方向に均一
に流れるため、金属帯板の幅方向で発生するジュール熱
は均一となり、金属帯板の幅方向の温度分布が均一とな
る長所がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
成の誘導加熱装置における前記シングルターン型誘導加
熱コイルが発生する交番磁界の磁気回路抵抗が大きく、
磁束密度が小さく、金属帯板に発生する渦電流が小さく
て、金属帯板を所定温度まで加熱するのに要する時間が
長いという問題がある。
【0007】そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされ
たものであり、金属帯板の長手方向と平行に発生する交
番磁界の磁束密度を高めて金属帯板中に通過させること
ができ、金属帯板を所定温度まで加熱するのに要する時
間を短縮することを可能とするシングルターン型誘導加
熱コイルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のシングルターン
型誘導加熱コイルは、金属帯板の表面及び裏面と所定間
隙を存して、金属帯板の幅方向に延び両端が金属帯板の
幅方向の両端より外側に位置する表面側導体部及び裏面
側導体部、この表面側導体部及び裏面側導体部の一端
を、金属帯板の幅方向の端部の外側で金属帯板の板厚方
向に延びる導体部にて接続してなるものであって、前記
表面側及び裏面側の導体部の金属帯板の表面及び裏面の
対向面を除く外周を高透磁率及び高抵抗率の材料よりな
るコアで被覆したことを特徴とする。
【0009】ここで、高透磁率及び高抵抗率の材料とし
ては、フェライトを用いるのが好適である。
【0010】前記導体部は断面四角形の中空水冷パイプ
であることがコイル焼損を防止する上で好ましい。ま
た、断面四角形の中空水冷パイプの導体部は、前記四角
形の一面が金属帯板の表面、裏面、一端面と対向するよ
うにし、金属帯板の表面、裏面の断面四角形の中空水冷
パイプの導体部は、前記四角形の残り三面をフェライト
よりなるU(凹)型コアで被覆するのが加熱時間を短縮
する上で好ましい。
【0011】前記シングルターン型誘導加熱コイルによ
れば、高透磁率材料のフェライトよりなるコアにより、
コイルが発生する交番磁界の磁気回路抵抗を小さくで
き、磁束密度を大きくでき、金属帯板に発生する渦電流
を大きくできる。またフェライトよりなるコア中を前記
交番磁界が通過するが、フェライトは高抵抗率材料であ
るから渦電流は形成されず、これによるコア温度上昇は
ない。さらにフェライトは高抵抗率材料であるからコア
をコイルに被覆する際に電気絶縁層を設ける必要はな
く、密に接触して被覆できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図
1,2は、本例のシングルターン型誘導加熱コイル8の
説明図であり、図1は金属帯板の板厚方向に延びる導体
部側からの側面図、図2は交流電源接続側からの側面図
を示す。
【0013】本例の誘導加熱コイル8は、図3に示す従
来のコイル7の導体部4、5,6として、図1,2に示
すように、例えば断面が四角形の中空水冷の銅パイプを
採用し、その四角形銅パイプの一面が金属帯板1の表面
2及び裏面3ならびに端面1Lと対向するように構成
し、更に断面が四角形の中空水冷の銅パイプよりなる金
属帯板の表面側の導体部4及び裏面側の導体部5の金属
帯板1の表面2及び裏面3との対向面を除く外周を、高
透磁率、高抵抗率材料のフェライト(比透磁率2000
〜3000、抵抗率105〜106Ωm)よりなるU
(凹)型の各コア(以下、フェライトコアという)9で
被覆して構成してなるものである。なお、図1,2にお
いて、Wはコイル幅、hはフェライトコア幅、Gは上下
コイル間隙、tは金属帯板1の板厚を示す。
【0014】以上のように構成したシングルターン型誘
導加熱コイル8によれば、交流電源装置Sにより交流電
流を流すとコイルが発生する交番磁界の磁気回路抵抗を
フェライトコアにより小さくでき、磁束密度を大きくで
き、金属帯板に発生する渦電流を大きくできる。このた
め金属帯板を所定温度まで加熱するのに要する時間(加
熱時間)を短縮できる。
【0015】またフェライトコア中を前記交番磁界が通
過するが、フェライトは高抵抗率材料であるから渦電流
は形成されず、これによるコア温度上昇はない。さらに
フェライトは高抵抗率材料であるからコアをコイルに被
覆する際にコア、コイル間に電気絶縁層を設ける必要は
なく、密に接触して被覆でき、誘導加熱された金属帯板
からコアへの輻射熱もコイル焼損防止のために慣用され
る中空水冷コイル構造によって、良好に伝熱抜熱され
る。このためコア焼損防止のための格別の冷却機構を要
しない。
【0016】
【実施例】以下に、本発明のシングルターン型誘導加熱
コイル8による加熱時間の短縮効果を調べた実施例につ
いて具体的に示す。
【0017】上下コイル間隙G=6mm、コイル幅W=
6mmの導体部、コア透磁率=2500、コア幅h=
3.5mmのフェライトコアを備えた、図1,2の誘導
加熱コイル8を用いて、電源周波数f=200KHz、
電源電圧V=200Vで、板厚t=0.23mmの鋼帯
を走行させて誘導加熱した。その結果、750℃まで約
0.5秒で加熱できた。
【0018】(比較例)比較のため、各フェライトコア
9を取り去った前記誘導加熱コイル8を用いて同様に鋼
帯を加熱した。その結果、750℃まで加熱するのに約
1.0秒かかった。
【0019】このように、コア付コイル8はコアレスコ
イル8に比べて加熱速度を2倍程度にすることができ、
鋼帯走行速度も2倍程度にすることができた。
【0020】
【発明の効果】本発明のシングルターン型誘導加熱コイ
ルによれば、金属帯板の長手方向と平行に発生する交番
磁界の磁束密度を高めて金属帯板中に通過させることが
でき、金属帯板を所定温度まで加熱するのに要する時間
を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属帯板のシングルターン型誘導加熱
コイルについて、金属帯板の板厚方向に延びる導体部側
からの側面図である。
【図2】本発明の金属帯板のシングルターン型誘導加熱
コイルについて、交流電源接続側からの側面図である。
【図3】従来の金属帯板のシングルターン型誘導加熱コ
イルの斜視図である。
【符号の説明】
1:金属帯板 2:帯板表面 3:帯板裏面 4:金属帯板の幅方向に延びる帯板表面側導体部 5:金属帯板の幅方向に延びる帯板裏面側導体部 6:金属帯板板厚方向に延びる導体部 7:従来のシングルターン型誘導加熱コイル 8:本発明のシングルターン型誘導加熱コイル 9:フェライトコア S:電源装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 構 雅敏 姫路市広畑区富士町1番地 新日本製鐵株 式会社広畑製鐵所内 Fターム(参考) 3K059 AA08 AD07 CD52

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯板の表面及び裏面と所定間隙を存
    して、金属帯板の幅方向に延び両端が金属帯板の幅方向
    の両端より外側に位置する表面側導体部及び裏面側導体
    部、この表面側導体部及び裏面側導体部の一端を、前記
    金属帯板の幅方向の端部の外側で前記金属帯板の板厚方
    向に延びる導体部にて接続してなるシングルターン型誘
    導加熱コイルであって、 前記表面側導体部及び前記裏面側導体部の前記金属帯板
    の表面及び裏面の対向面を除く外周を高透磁率及び高抵
    抗率の材料よりなるコアで被覆したことを特徴とするシ
    ングルターン型誘導加熱コイル。
  2. 【請求項2】 前記高透磁率及び高抵抗率の材料がフェ
    ライトであることを特徴とする請求項1に記載のシング
    ルターン型誘導加熱コイル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523364A (ja) * 2003-03-07 2006-10-12 セレス 電磁誘導による金属帯材の加熱装置
JP2012216661A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 誘導加熱装置および磁極
JP2013086097A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Tsutsumi Industries Inc Mg合金板のプレス曲げ装置およびプレス曲げ方法

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JP2006523364A (ja) * 2003-03-07 2006-10-12 セレス 電磁誘導による金属帯材の加熱装置
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