JP4563469B2 - プレス加工方法及びプレス加工品 - Google Patents

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Description

本発明は、成形品の所望の部位に焼き入れを施すことが可能なプレス加工方法及びこのようなプレス加工方法により製造された板材を用いたプレス加工品に関する。
下記特許文献1には金属板材をプレス成形するための熱間プレス成形用金型が開示されている。この熱間プレス成形用金型には成形面の側で開口した冷媒供給吐出口が形成されている。この冷媒吐出口は冷媒供給管に繋がっており冷媒吐出口から冷媒を吐出できるようになっている。また、この熱間プレス成形用金型には成形面の側で開口した凹部が形成されており、上記の冷媒吐出口から吐出された冷媒と凹部とによる冷却効果で熱間プレス成形品の強度をステップ状に変化させることができる。
特開2007−75834の公報
しかしながら、この特許文献1に開示された熱間プレス成形用金型は、上記のような冷媒供給管や凹部といった複雑な型冷却構造を設けなくてはならず、そのうえステップ状にしか強度を変化させることができない。
本発明は、上記事実を考慮して、金型構造を複雑にしなくても、所望の部位に焼き入れを施せるプレス加工方法及びプレス加工品を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るプレス加工方法は、プレス加工によって所定の形状に板材を成形するためのプレス加工方法であって、前記板材の厚さ方向に対して直交する前記板材の一端と他端との各々に電極を接続して、前記一端及び前記他端の何れか一方から他方へ向けて電流を流して前記板材を加熱する加熱工程と、前記加熱工程にて加熱された前記板材をプレスすると共に冷却して成形する成形工程と、を備え、更に、前記板材の両端よりも中央側で、前記板材の一端から他端への向き及び前記板材の厚さ方向の双方に対して直交した前記板材の幅方向の端部を幅方向中央側に設定すると共に、前記板材の一端から他端への向きに対して幅方向端部が15度以上90度以下の角度で傾斜した電流密度変化部を前記板材の両端と前記板材の中央側との間に設定して前記加熱工程での前記板材の温度分布を制御する。
請求項1に記載の本発明に係るプレス加工方法では、加熱工程において板材の厚さ方向に対して直交する向きに沿った板材の一端と他端とに電極が接続されて板材に電流が流される。このように板材が通電されることで板材が加熱される。このような加熱工程を経た板材は、成形工程にてプレスされると共に冷却されることで所望の形状に成形される。
ここで、板材は、その両端よりも中央側で、板材の幅方向(板材の一端から他端への向き及び板材の厚さ方向の双方に対して直交する向き)の端部が幅方向中央側に設定される。しかも、板材の中央側と板材の一端及び他端との間には、電流密度変化部が設定され、この電流密度変化部では板材の一端から他端への向きに対して幅方向端部が15度以上90度以下の角度で傾斜している。
このような形状に板材が設定されることで、加熱工程で板材が通電加熱されると、通電方向(板材の一端から他端への向き、又は、その反対方向)の中央部側で且つ電流密度変化部を設定することにより屈曲又は湾曲した幅方向端部の側で電流密度が高くなる。これにより、通電方向の両端側で加熱温度が低く、板材の通電方向中央部側、特に、板材の中央側の部分における電流密度変化部側の端部で且つ当該部分の幅方向端部近傍の加熱温度が高くなる。
このようにして加熱された板材が成形工程でプレス成形されると共に冷却されると、成形品のうち、通電方向に沿った板材の両端側に対応した部分で焼き入れを施さないか、又は、焼き入れ範囲を狭くでき、板材の通電方向中央部側、特に、板材の中央側の部分における電流密度変化部側の端部で且つ当該部分の幅方向端部近傍で焼き入れを施すことができる。
さらに、電流密度変化部における板材の外側の端部での幅方向寸法と中央側の端部での幅方向寸法との差と同じ長さで、電流密度変化部側における板材の中央側の端部から更に中央側の範囲で焼き入れ可能な温度の範囲の広さを比較すると、上記の傾斜角度が90度の場合よりも、45度の場合の方が広く、45度の場合よりも30度の場合の方が広くなり、更に、30度の場合よりも15度の場合の方が広くなる。
したがって、電流密度変化部における幅方向端部の傾斜角度を15度から90度の範囲内で適宜に設定することにより、焼き入れ範囲の広さを設定できる。
これにより、プレス成形品において強度を持たせたい部位を通電方向中央側(特に、電流密度変化部の中央側の端部における幅方向両端近傍)に設定し、この部分を加熱工程で充分に加熱して成形工程における冷却で焼き入れし、曲げ加工及び穴抜き加工等の加工や後に溶接等が施される部位等を通電方向端部側等に設定して、この部分を加熱工程で充分な加熱をせずに成形工程で冷却することにより焼き入れが施されないか、又は、焼き入れを少なくすることで高い溶接性や加工性等の特性を持たせることができる。
しかも、成形工程よりも前の加熱工程において板材に焼き入れ可能な部位と焼き入れ不可能な部位とを加熱制御するので、成形工程で用いる金型に、所定範囲のみを冷却するための複雑な冷却構造等を用いなくても、プレス成形品に焼き入れが施された部位と、焼き入れが施されない部位とを任意に形成できる。このため、型コスト等も安価になる。
請求項2に記載の本発明に係るプレス加工品は、厚さ方向に対して直交する向きに沿った一端と他端とに電極を接続して、前記電極間で電流を流すことにより加熱された板材を、プレス加工しつつ冷却することで形成されるプレス加工品であって、加熱される前記板材の両端よりも中央側で、前記板材の一端から他端への向き及び前記板材の厚さ方向の双方に対して直交した前記板材の幅方向の端部を幅方向中央側に設定すると共に、前記板材の一端から他端への向きに対して幅方向端部が15度以上90度以下の角度で傾斜した電流密度変化部を前記板材の両端と前記板材の中央側との間に設定することで加熱された前記板材の温度分布が制御され、冷却後において焼き入れが施された部位と焼き入れが施されない部位とが形成されている。
請求項2に記載の本発明に係るプレス加工品を形成する板材は、厚さ方向に対して直交する向きに沿った一端と他端とに電極が接続され、これらの電極間で電流が流されることで加熱される。ここで、この板材は、両端よりも中央側で、板材の一端から他端への向き及び板材の厚さ方向の双方に対して直交した板材の幅方向の端部が幅方向中央側に設定される。しかも、板材の両端と中央側との間には電流密度変化部が設定される。この電流密度変化部では、幅方向端部が板材の一端から他端への向きに対して15度以上90度以下の角度で傾斜している。
このようにして加熱された板材が成形工程でプレス成形されると共に冷却されると、成形品のうち、通電方向に沿った板材の両端側に対応した部分で焼き入れを施さないか、又は、焼き入れ範囲を狭くでき、板材の通電方向中央部側、特に、板材の中央側の部分における電流密度変化部側の端部で且つ当該部分の幅方向端部近傍で焼き入れを施すことができる。
さらに、電流密度変化部における板材の外側の端部での幅方向寸法と中央側の端部での幅方向寸法との差と同じ長さで、電流密度変化部側における板材の中央側の端部から更に中央側の範囲で焼き入れ可能な温度の範囲の広さを比較すると、上記の傾斜角度が90度の場合よりも、45度の場合の方が広く、45度の場合よりも30度の場合の方が広くなり、更に、30度の場合よりも15度の場合の方が広くなる。
したがって、電流密度変化部における幅方向端部の傾斜角度を15度から90度の範囲内で適宜に設定することにより、焼き入れ範囲の広さを設定できる。
このため、この板材の両端側と中央側、特に、電流密度変化部における板材の中央側の端部での幅方向端部の近傍とで電流密度が他の部位とは異なる部位が設定され、板材の電流密度が高い中央側で且つ電流密度変化部を設定することにより屈曲又は湾曲した幅方向端部の側で電流密度が高くなる。これにより、両電極間で通電されても、板材の両端では高温に加熱されることがないが、板材の通電方向中央部側(更に言えば、板材の通電方向中央部側で且つ上記のように屈曲又は湾曲した幅方向端部の側)では高温に加熱されて、焼き入れ可能な部位が形成される。
したがって、このような板材がプレス成形されつつ冷却されることで形成されたプレス加工品は、板材の通電方向中央部側、特に、電流密度変化部における板材の中央側の端部での幅方向端部の近傍には焼き入れが施され、これにより、機械的強度が向上しているが、他の所望の部位には焼き入れが施されず、敢えて焼き入れを施さないことによるメリット、例えば、防錆処理を施した際の防錆性能や、溶接を施す際の溶接性を得ることができる。
請求項3に記載の本発明に係るプレス加工品は、請求項2に記載の本発明において、長手方向両端部には防錆処理が施されている。
請求項3に記載の本発明に係るプレス加工品では、長手方向両端部に防錆処理が施されている。プレス加工品において、焼き入れが施されない部位に防錆処理が施されるため、長手方向両端部では防錆機能処理が良好に発揮され、長手方向両端部の防錆性能を得ることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係るプレス加工方法では、プレス加工及び冷却を施す成形工程よりも前の加熱工程で、通電方向に沿った板材の中央側で、特に、電流密度変化部における板材の中央側の端部での幅方向端部の近傍で焼き入れ可能な部位を設定でき、両端側で焼き入れが施されないか、又は、焼き入れ範囲を狭く設定でき、成形の際に複雑な型冷却構造が不要であるため、型コスト等も安価になる。
請求項2に記載の本発明に係るプレス加工では、板材の状態で通電加熱する際の通電方向中央側で、特に、電流密度変化部における板材の中央側の端部での幅方向端部の近傍で焼き入れを施して機械的強度を向上させ、敢えて焼き入れを施さないことによるメリット、例えば、防錆処理を施した際の防錆性能や、溶接を施す際の溶接性を得ることができる。しかも、プレス成形を施す前に、板材に焼き入れ可能な部位と焼き入れ不可能な部位とを作り込むので、プレス成形の際に複雑な型冷却構造が不要であるため、型コスト等も安価になる。
請求項3に記載の本発明に係るプレス加工では、焼き入れを施さない長手方向両端部に防錆処理が施されているため、長手方向両端部の防錆性能を得ることができる。
次に、各実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態のうち、第2の実施の形態、第3の実施の形態、及び第10の実施の形態を本発明の実施の形態とし、他の実施の形態は参考例として説明する。
<第1の実施の形態の構成>
図1には第1の実施の形態に係るプレス加工方法における加熱工程が概略的に示されている。本実施の形態に係るプレス加工方法では、後述する加熱工程で板材としての金属平板10が通電加熱された後に成形工程でプレス加工される。図1に示されるように、金属平板10は平面視で上底側の辺と下底側の辺の方とが互いに平行で厚さが均一な台形状とされている。さらに、金属平板10は上底側の辺よりも下底側の辺の方が長く、しかも、上底側の辺の中央と下底側の辺の中央とが、上底側の辺及び下底側の辺に双方に対して直交する同一線上に位置するように設定されている。
この金属平板10の下底側には電極12が接続され、金属平板10の上底側には電極14が接続される。電極12は焼き入れ装置16における電源18のプラス極に接続され、電極14は焼き入れ装置16における電源18のマイナス極に接続される。したがって、本実施の形態に係るプレス加工方法では、平面視台形の金属平板10の下底側から上底側へ向けて電流が流れる。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態に係るプレス加工方法の工程の説明を通して本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本実施の形態に係るプレス加工方法では、加熱工程で上記の金属平板10が通電加熱される。図1に示されるように、加熱工程では電極12、14に金属平板10が接続された状態で、電極12から金属平板10を介して電極14の側へ電流を流すと、金属平板10が有する電気抵抗によって金属平板10が加熱される。ここで、金属平板10は厚さが一定であるものの、平面視では上底側の辺よりも下底側の辺の方が長くなる台形状である。したがって、電極12、14間を流れる電流の向きに対して直交する向きに金属平板10を切った場合の金属平板10の断面積は電極12の側に比べて電極14の側で小さくなる。このため、金属平板10を流れる電流の電流密度は電極12の側に比べて電極14の側で大きくなり、これにより、金属平板10に電流を流した場合には、電極12の側に比べて電極14の側で金属平板10の温度が高くなる。
ここで、厚さ1.2mmの焼き入れ用鋼板を金属平板10として用いた場合の温度分布が図2に示されている。図2に示される各金属平板10は、図1における電極12、14間の距離L1が600mmに設定され、電極12との接続部分における金属平板10の幅寸法D1(すなわち、下底側の辺に平行な寸法)は120mmに設定されている。さらに、電極14との接続部分における金属平板10の幅寸法D2(すなわち、上底側の辺に平行な寸法)は、図2の(A)で108mmに設定され、図2の(B)で102mmに設定され、図2(C)で84mmに設定されている。
本実施の形態では、上記のように金属平板10に流れる電流の向き、すなわち、電極12から電極14への向きに金属平板10の幅寸法は漸次短くなるので、電極12から電極14への向きに電流密度は漸次高くなるが、特に、焼き入れ可能な温度、すなわち、摂氏850度から950度まで金属平板10を加熱できるまで電流密度が高くなる部位を本実施の形態において電流密度変化部22とすると、図2の(A)から(C)においてハッチングが施された部位が電流密度変化部22となる。
ここで、図2の(A)に示される例では、電極12との接続部分における金属平板10の幅寸法D1に対して電極14との接続部分における金属平板10の幅寸法D2は10%短くなっており、したがって、電極12から電極14への向きに対して直交する向きに切った金属平板10の断面積は、電極12との接続部分に対して電極14との接続部分では10%減少している。一方で、図2(A)に示される例では、電極14との接続部分から電極12との接続部分の側へ226mmの長さ(すなわち、図2(A)の矢印L2の範囲)まで電流密度変化部22が形成される。すなわち、電極12との接続部分に対して電極14との接続部分で金属平板10の断面積が10%減少する構成では、電極12と電極14との間における金属平板10の厚さ方向一方の側における面積比で、電極14との接続部分から約40%の範囲が焼き入れ可能な温度まで加熱される。
これに対して、図2の(B)に示される例では、電極12との接続部分における金属平板10の幅寸法D1に対して電極14との接続部分における金属平板10の幅寸法D2は15%短くなっており、したがって、電極12から電極14への向きに対して直交する向きに切った金属平板10の断面積は、電極12との接続部分に対して電極14との接続部分では15%減少している。一方で、図2(B)に示される例では、電極14との接続部分から電極12との接続部分の側へ194mmの長さ(すなわち、図2(B)の矢印L2の範囲)まで電流密度変化部22が形成される。すなわち、電極12との接続部分に対して電極14との接続部分で金属平板10の断面積が15%減少する構成では、電極12と電極14との間における金属平板10の厚さ方向一方の側における面積比で、電極14との接続部分から約30%の範囲が焼き入れ可能な温度まで加熱される。
また、図2の(C)に示される例では、電極12との接続部分における金属平板10の幅寸法D1に対して電極14との接続部分における金属平板10の幅寸法D2は30%短くなっており、したがって、電極12から電極14への向きに対して直交する向きに切った金属平板10の断面積は、電極12との接続部分に対して電極14との接続部分では30%減少している。一方で、図2(C)に示される例では、電極14との接続部分から電極12との接続部分の側へ66mmの長さ(すなわち、図2(C)の矢印L2の範囲)まで電流密度変化部22が形成される。すなわち、電極12との接続部分に対して電極14との接続部分で金属平板10の断面積が30%減少する構成では、電極12と電極14との間における金属平板10の厚さ方向一方の側における面積比で、電極14との接続部分から約10%の範囲が焼き入れ可能な温度まで加熱される。
このように、平面視台形状の金属平板10では、加熱工程で金属平板10の下底側から上底側へ向けて電流を流すと、電流の向きに沿った金属平板10の中間部よりも上底側に電流密度変化部22が形成され、これにより、電流の向きに沿った金属平板10の中間部よりも上底側に焼き入れ可能な部位が形成されて、電流の向きに沿った金属平板10の中間部よりも下底側に焼き入れ不可能な部位が形成される。
加熱工程で上記のように通電加熱された金属平板10は、成形工程で所定の形状にプレス成形される。この成形工程では、図3に示されるように、加熱された金属平板10が金型24にセットされる。金型24には冷却水等の冷媒26が流れる流路28が形成されており、この金型24により通電加熱された金属平板10がプレスされると、金属平板10は所定の形状に成形されると共に、冷媒26で冷却された金型24により急冷(冷却)される。この金型24による金属平板10の急冷で、金属平板10の中間部よりも上底側の焼き入れ可能な部位に焼き入れが施される。
このように、本実施の形態に係るプレス成形方法では、加熱工程で金属平板10を通電加熱するにあたり、金属平板10を平面視台形状に形成することで、この台形の上底側での金属平板10の幅寸法と、下底側での幅寸法の比で金属平板10の上底側からの焼き入れ可能範囲を設定できる。このため、所望の広さの焼き入れ可能範囲を金属平板10に容易に形成できる。したがって、本実施の形態を適用することで、金属平板10の状態での厚さ方向に対して直交する一方向に沿った中間部よりも一方の側の所望の範囲に焼き入れを施して他方の側に焼き入れを施さないプレス成形品を容易に製造できる。
しかも、加熱工程による通電加熱が終了した金属平板10を成形工程でプレス成形するので、金型24の構造、特に金型24の冷却構造を複雑にしなくてもよく、型コスト等も安価になる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態を含めて説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその説明を省略する。また、以下の第2の実施の形態から第8の実施の形態では、基本的に成形工程が前記第1の実施の形態と同じであるため、第2の実施の形態から第8の実施の形態の各々を説明するに際して成形工程に関する説明は省略する。
図4には本発明の第2の実施の形態に係るプレス加工方法における加熱工程が概略的に示されている。本実施の形態では板材としての金属平板30が通電加熱される。図4に示されるように、金属平板30は一対の幅広部32、34を備えている。幅広部32は厚さが一定とされて、平面視で長方形状に形成されている。これに対して、幅広部34は幅広部32と略同一形状に形成されている。幅広部32と幅広部34との間には幅狭部36が形成されている。厚さ寸法が幅広部32、34と同じ平面視長方形に形成されている。
但し、幅狭部36は金属平板30の幅方向に沿った寸法D4が、この向きに沿った幅広部32、34の寸法D3よりも短く設定されている。幅狭部36の幅広部32側の端部は金属平板30の幅方向に沿った中央が幅広部32の幅狭部36側の端部における金属平板30の幅方向に沿った中央に略一致した状態で幅広部32の幅狭部36側の端部に繋がっている。また、幅狭部36の幅広部34側の端部は金属平板30の幅方向に沿った中央が幅広部34の幅狭部36側の端部における金属平板30の幅方向に沿った中央に略一致した状態で幅広部34の幅狭部36側の端部に繋がっている。
このように、幅広部32、34と幅狭部36とにより構成される金属平板30は、幅広部32に電極12が接続されて幅広部34に電極14が接続される。したがって、電流は幅広部32から幅狭部36を介して幅広部34へ流れる。また、金属平板30における幅広部32と幅狭部36との境界は電流密度変化部38とされ、幅広部34と幅狭部36との境界は電流密度変化部40とされる。電極12、14間で流れる電流の向きに対して直交する向きに金属平板30を切った場合、電流密度変化部38及び電流密度変化部40を境に断面積が急変する。
<第2の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の金属平板30には、加熱工程で電極12、14が接続されて通電加熱される。この状態で、電極12から金属平板30を介して電極14の側へ電流を流すと、金属平板30が有する電気抵抗によって金属平板30が加熱される。ここで、金属平板30は厚さが一定であるものの、電流の向きに沿った金属平板30の中間部に位置する幅狭部36は、電極12が接続された幅広部32や電極14が接続された幅広部34よりも金属平板30の幅方向に沿った寸法が短い。このため、電流の向きに対して直交する向きに切った幅狭部36の断面積は幅広部32、34の断面積よりも小さい。したがって、幅狭部36では幅広部32、34よりも電流密度が高くなり、幅狭部36において金属平板30の温度が高くなる。
しかも、金属平板30の幅方向に沿った幅狭部36の中央と、金属平板30の幅方向に沿った幅広部32、34の中央とが略一致するように幅狭部36と幅広部32、34とが繋がっているため、幅狭部36と幅広部32との境である電流密度変化部38及び幅狭部36と幅広部34との境である電流密度変化部40では、金属平板30の幅方向に沿った段差が金属平板30の幅方向両端部に形成される。このため、電極12、14間で電流を流すと、電流密度変化部38、40における金属平板30の幅方向両端側で特に電流密度が高くなる。これにより、電流の向きに沿った幅狭部36の両端部近傍で且つ金属平板30の幅方向に沿った幅狭部36の両端部近傍において特に温度が高くなる。
ここで、図5の(A)から(C)には、電極12、14間で電流を流すことにより加熱された金属平板30の温度分布が図4における二点鎖線の楕円Bで囲まれた部分とその近傍部分における拡大した斜視図により示されている。
なお、これらの図5の(A)から(C)において、ハッチングは断面を示しているのではなく、温度分布を示しており、同じ向きで同じ幅のハッチングが施されている範囲は、概ね同じ温度範囲になっている。また、ハッチングは幅が密な範囲ほど温度が高いことを意味しており、最も幅が広いハッチングが施された範囲の温度は、概ね摂氏850度未満で焼き入れ不可能な温度範囲となっている。
図5の(A)から(C)に示される各金属平板30には、厚さ1.2mmの焼き入れ用鋼板が用いられ、金属平板30の幅方向に沿った幅広部32、34の寸法(図4における金属平板30の幅方向に沿った寸法D3)は120mmに設定されている。さらに、図5の(A)に示される金属平板30は、図4における金属平板30の幅方向に沿った幅狭部36の寸法D4が114mmに設定されている。また、図5の(B)に示される金属平板30は幅狭部36の寸法D4が102mmに設定されており、図5の(C)に示される金属平板30は幅狭部36の寸法D4が84mmに設定されている。
図5の(A)に示される金属平板30では、電流の向きに対して直交する向きに切った金属平板30の断面積が、電流密度変化部38、40を境に幅広部32、34に対して幅狭部36で5%減少している。この金属平板30では、電流の向きに沿った幅狭部36の両端部近傍で且つ金属平板30の幅方向に沿った幅狭部36の両端部近傍において金属平板30の温度が高くなるものの、断面積の変化が5%と小さいので、幅狭部36の幅広部32、34の側の端部から中央側への所定範囲(例えば、幅狭部36の幅広部32、34の側の端部から寸法D3と寸法D4との差D5の長さの範囲)では、その全体が焼き入れ可能な温度(すなわち、摂氏850度から950度)まで幅狭部36が加熱される。
これに対して、図5の(B)に示される金属平板30では、電流の向きに対して直交する向きに切った金属平板30の断面積が、電流密度変化部38、40を境に幅広部32、34に対して幅狭部36で15%減少している。この金属平板30では、電流の向きに沿った幅狭部36の両端部近傍で且つ金属平板30の幅方向に沿った幅狭部36の両端部近傍において温度が最も高くなり、電流の向きに沿った幅狭部36の中央側及び金属平板30の幅方向に沿った中央側ほど幅狭部36の温度が低くなる。この金属平板30において、幅狭部36の幅広部32、34の側の端部から上記の所定範囲と同じ面積の範囲(例えば、幅狭部36の幅広部32、34の側の端部から寸法D3と寸法D4との差D5の長さの範囲)で焼き入れ可能な温度まで加熱された範囲は約32%となる。
さらに、図5の(C)に示される金属平板30では、電流の向きに対して直交する向きに切った金属平板30の断面積が、電流密度変化部38、40を境に幅広部32、34に対して幅狭部36で30%減少している。このように幅広部32、34に対する幅狭部36の断面積が減少することで温度分布は更に顕著になり、この金属平板30では、電流の向きに沿った幅狭部36の両端部近傍で且つ金属平板30の幅方向に沿った幅狭部36の両端部近傍においてのみ加熱され、上記の所定範囲と同じ面積の範囲(例えば、幅狭部36の幅広部32、34の側の端部から寸法D3と寸法D4との差D5の長さの範囲)で焼き入れ可能な温度まで加熱された範囲は約4.6%となる。
このように、本実施の形態に係るプレス加工方法では、加熱工程で金属平板30を通電加熱するにあたり、通電加熱の際の電流の向きに沿った中央側で金属平板30に幅狭部36を形成することによって幅狭部36と幅広部32、34との境界部分に電流密度変化部38、40を形成するので、幅狭部36の四隅とその近傍において焼き入れ可能な部位を設定できる。しかも、金属平板30の幅方向に沿った幅広部32、34の寸法と、金属平板30の幅方向に沿った幅狭部36の寸法との比で幅狭部36の四隅とその近傍における焼き入れ可能な部位の範囲を設定できる。これにより、成形工程で金属平板30をプレス成形すると共に急冷することで金属平板30の四隅とその近傍の所望の範囲に対応した部位に焼き入れを施したプレス成形品を容易に製造できる。
しかも、加熱工程による通電加熱が終了した金属平板30を成形工程でプレス成形するので、金型24の構造、特に金型24の冷却構造を複雑にしなくてもよく、型コスト等も安価になる。
<第3の実施の形態の構成>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図6には本実施の形態に係るプレス加工方法における加熱工程が概略的に示されている。本実施の形態では板材としての金属平板50が熱処理加工される。図6に示されるように、金属平板50は幅広部32と幅狭部36との間に電流密度変化部としての台形部52が形成されている。台形部52は幅狭部36の側の辺と幅広部32の側の辺とが平行な台形状とされ、金属平板50の幅方向に沿った台形部52の両側の端部は、幅広部32の側から幅狭部36の側へ向けて漸次短くなっている。
一方、金属平板50は幅広部34と幅狭部36との間に電流密度変化部としての台形部54が形成されている。台形部54は幅狭部36の側の辺と幅広部34の側の辺とが平行な台形状とされ、金属平板50の幅方向に沿った台形部54の両側の端部は、幅広部34の側から幅狭部36の側へ向けて漸次短くなっている。
すなわち、幅狭部36と幅広部32、34との境が電流密度変化部38、40とされた前記第2の実施の形態における金属平板30とは異なり、本実施の形態における金属平板50における電流密度変化部(すなわち、台形部52、54)は、電極12から電極14への向き(すなわち、金属平板50に電流を流した際の電流の向き)に広がりを有している。このため、金属平板30とは異なり、電流の向きに対して直交する向きに金属平板50を切った場合、幅広部32、34の側から幅狭部36の側へ向けて台形部52、54の断面積が漸次減少する。
<第3の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の金属平板50には、加熱工程で電極12、14が接続されて通電加熱される。金属平板50は、前記第2の実施の形態における金属平板30と同様に、幅広部32、34よりも幅狭部36で電流の向きに対して直交する向きに切った断面積が小さくなる。このため、幅狭部36では幅広部32、34よりも電流密度が高くなり、幅狭部36において金属平板50の温度が高くなる。
しかも、幅広部32、34と幅狭部36との間の台形部52、54は、金属平板50の幅方向に沿った寸法が幅狭部36の側へ向けて漸次小さくなる。このような構成では、前記第2の実施の形態における金属平板30と同様に電流の向きに沿った幅狭部36の両端部近傍で且つ金属平板50の幅方向に沿った幅狭部36の両端部近傍において特に温度が高くなる。
ここで、図7の(A)から(C)には、電極12、14間で電流を流すことにより加熱された金属平板50の温度分布が図6における二点鎖線の楕円Bで囲まれた部分とその近傍部分における拡大した斜視図により示されている。
なお、これらの図7の(A)から(C)において、ハッチングは断面を示しているのではなく、温度分布を示しており、同じ向きで同じ幅のハッチングが施されている範囲は、概ね同じ温度範囲になっている。また、ハッチングは幅が密な範囲ほど温度が高いことを意味しており、最も幅が広いハッチングが施された範囲の温度は、概ね摂氏850度未満で焼き入れ不可能な温度範囲となっている。
図7の(A)から(C)に示される各金属平板50には、厚さ1.2mmの焼き入れ用鋼板が用いられ、金属平板50の幅方向に沿った幅広部32、34の寸法は120mmに設定され、金属平板50の幅方向に沿った幅狭部36の寸法は84mmに設定されている。
さらに、これらの図7の(A)から(C)に示される金属平板50は、図6における金属平板50の幅方向に沿った台形部52、54の両端の傾斜角度θが異なっており、その結果、金属平板50の長手方向に沿った台形部52、54の寸法が異なっている。
すなわち、図7の(A)に示される金属平板50では傾斜角度θが15度に設定されており、このため、金属平板50の長手方向に沿った台形部52、54の寸法が67mmとなっている。また、図7の(B)に示される金属平板50では傾斜角度θが30度に設定されており、このため、金属平板50の長手方向に沿った台形部52、54の寸法が31mmとなっている。さらに、図7の(C)に示される金属平板50では傾斜角度θが45度に設定されており、このため、金属平板50の長手方向に沿った台形部52、54の寸法が18mmとなっている。ちなみに、図7での図示は省略するが、台形部52、54の傾斜角度を90度に設定した構成は、図5の(C)に示される構成になる。
前記第2の実施の形態にて説明したように、図5の(C)にて示される構成では、電流の向きに対して直交する向きに切った金属平板30の断面積が、電流密度変化部38、40を境に幅広部32、34に対して幅狭部36で30%減少しているため、幅狭部36の幅広部32、34側の端部近傍で且つ金属平板30の幅方向両端部近傍においてのみ加熱され、幅狭部36の幅広部32、34の側の端部から図4の寸法D3と寸法D4との差D5の長さの範囲で焼き入れ可能な温度まで加熱された範囲は約4.6%となっていた。
これに対し、図7(C)に示される金属平板50では、電流の向きに対して直交する向きに切った幅広部32、34の断面積に対する幅狭部36の断面積の変化率は図5の(C)に示される構成と変わらない。しかしながら、電流密度変化部である台形部52、54が幅広部32、34と幅狭部36との間に介在していることで、幅広部32、34から幅狭部36までの断面積の変化が図5の(C)に示される構成に比べて緩やかになっている。
このため、図7(C)に示される金属平板50においても幅狭部36の幅広部32、34側の端部近傍で且つ金属平板50の幅方向両端部近傍においてのみ加熱されるが、幅狭部36の幅広部32、34の側の端部から図4の寸法D3と寸法D4との差D5の長さの範囲で焼き入れ可能な温度まで加熱された範囲は約8.2%と広がる。
また、図7(B)に示される金属平板50では、幅広部32、34から幅狭部36までの断面積の変化が更に緩やかになるので、図4の寸法D3と寸法D4との差D5の長さの範囲で焼き入れ可能な温度まで加熱された範囲は約16%と広がり、図7の(A)に示される金属平板50では、図4の寸法D3と寸法D4との差D5の長さの範囲で焼き入れ可能な温度まで加熱された範囲が約38%と広がる。
このように、本実施の形態に係るプレス加工方法では、加熱工程で金属平板50を通電加熱するにあたり、幅狭部36と幅広部32、34との断面積の比率を変えなくても、台形部52、54における幅方向端部の傾斜角度θを適宜に設定することで幅狭部36の四隅とその近傍において焼き入れ可能な範囲を設定できる。このため、成形工程にて金属平板50がプレス成形されると共に急冷されることで、金属平板50における幅狭部36の四隅とその近傍に対応した部分に焼き入れを施すことができる。これにより、平面視略矩形とされた金属平板50の四隅とその近傍の所望の範囲に対応した部位に焼き入れを施したプレス成形品を容易に製造できる。
しかも、加熱工程による通電加熱が終了した金属平板50を成形工程でプレス成形するので、金型24の構造、特に金型24の冷却構造を複雑にしなくてもよく、型コスト等も安価になる。
<第4の実施の形態の構成>
次に、第4の実施の形態について説明する。
図8には本実施の形態に係るプレス加工方法における加熱工程が概略的に示されている。本実施の形態では板材としての金属平板70が熱処理加工される。図8に示されるように、金属平板70には、その長手方向一端部の近傍に電極12が取り付けられ、長手方向他端部の近傍に電極14が電極12に対して平行に取り付けられる。電極12と電極14との対向方向及び金属平板70の厚さ方向の双方に対して直交した金属平板70は幅方向の一方(図8の下側)の端部が幅方向一方の側の外方(図8の金属平板70の下側)の所定位置を曲率の中心として幅方向中央側へ一定の曲率で凹むように湾曲している。
また、金属平板70は幅方向他方(図8の上側)の端部が幅方向一方の側の所定位置を曲率の中心として幅方向一方の端部と同じ曲率半径で幅方向他方の側へ膨らむように湾曲している。このため金属平板70は、電極12の側から電極14の側へ向けて幅寸法の変化はないものの、電極12、14の対向方向両端側に対して中央側が幅方向外方へオフセットされている。
<第4の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の金属平板70には、加熱工程で電極12、14が接続されて通電加熱される。金属平板70に電流を流した場合、電流は電極12から電極14へ最短距離で流れようとする。ここで、金属平板70は上記のように電極12、14の対向方向両端側に対して中央側が幅方向外方へオフセットされている。このため、電極12と電極14との対向方向に沿った金属平板70の中央側へ向けて、金属平板70の幅方向一端側の電流密度が漸次高くなる(すなわち、本実施の形態では、金属平板70の電極12と電極14との間が電流密度変化部となる)。このため、金属平板70に電流を流して金属平板70を加熱した場合、金属平板70の幅方向中央よりも一方の側を高温にできる。
ここで、図9の(A)から(C)には、電極12、14間で電流を流すことにより加熱された金属平板70の温度分布が斜視図により示されている。なお、これらの図9の(A)から(C)において、ハッチングは断面を示しているのではなく、温度分布を示しており、同じ向きで同じ幅のハッチングが施されている範囲は、概ね同じ温度範囲になっている。また、ハッチングは幅が密な範囲ほど温度が高いことを意味している。
図9の(A)から(C)に示される各金属平板70には、厚さ1.2mmの焼き入れ用鋼板が用いられている。また、図9の(A)から(C)に示される各金属平板70に取り付けられた電極12と電極14との間の距離は何れも600mmとされ、さらに、電極12と電極14との対向方向及び金属平板70の厚さ方向の双方に対して直交する向きに沿った金属平板70の幅方向の寸法は、図9の(A)から(C)に示される各金属平板70で同じ寸法に設定されている。
但し、図9の(A)から(C)の各々に示される金属平板70は幅方向端部の曲率半径が異なる。このため、各金属平板70で幅方向のオフセット寸法(図8の寸法L6)が異なる。これにより、電極12、14との接続部分において電極12と電極14との対向方向及び金属平板70の厚さ方向の双方に対して直交する向きに切った金属平板70の断面積と、電極12と電極14との対向方向中央部における上記のオフセット部分の金属平板70の断面積の比、すなわち、電極12、14との接続部分に対する電極12と電極14との対向方向中央部での断面積の減少率が異なる。
詳細には、図9の(A)に示される金属平板70では、金属平板70の幅方向端部の曲率半径が3000mmに設定されており、上記の断面積の減少率は13%になっている。また、図9の(B)に示される金属平板70では、金属平板70の幅方向端部の曲率半径が2000mmに設定されており、上記の断面積の減少率は19%になっている。さらに、図9の(C)に示される金属平板70では、金属平板70の幅方向端部の曲率半径が1000mmに設定されており、上記の断面積の減少率は39%になっている。
図9の(A)に示されるように、電極12、14との接続部分での断面積に対する電極12と電極14との対向方向中央部での断面積の減少率が13%と比較的小さい場合には、金属平板70の幅方向一方の側(図8の下側)で他方の側(図8の上側)よりも温度が高くなるものの、幅方向一方の側と他方の側との温度差が小さくなる。このため、電極12と電極14との間における金属平板70の約95%の範囲で焼き入れ可能な温度まで加熱される。
また、図9の(B)に示されるように、電極12、14との接続部分での断面積に対する電極12と電極14との対向方向中央部での断面積の減少率が19%と比較的小さいので、金属平板70の幅方向一方の側で他方の側よりも温度が高くなるものの、幅方向一方の側と他方の側との温度差が小さく、電極12と電極14との間における金属平板70の約94%の範囲で焼き入れ可能な温度まで加熱される。
これに対し、図9の(C)に示されるように、電極12、14との接続部分での断面積に対する電極12と電極14との対向方向中央部での断面積の減少率が39%と比較的大きくなると、上記のオフセットされた範囲での温度が上昇し難くなり、電極12、14との接続部分における金属平板70の幅方向他方の端部を結んだ直線を境とする金属平板70の幅方向一方の側と他方の側とで温度分布の変化が顕著になる。
このように、本実施の形態に係るプレス加工方法では、金属平板70の幅寸法を変えずに電極12と電極14との対向方向に沿った金属平板70の中央側を金属平板70の幅方向にオフセットすることで、加熱工程で金属平板70を通電加熱した際に金属平板70の幅方向一方の側と他方の側とで金属平板70に温度変化を生じさせることができる。これにより、幅方向一方の側で焼き入れ可能な部位と、他方の側に焼き入れ不可能な部位とを有するプレス加工用の金属の板材を容易に製造できる。このため、成形工程で金属平板70をプレス成形すると共に急冷することで、金属平板70の幅方向一方の側に対応した部位に焼き入れを施したプレス成形品を用意に製造できる。
しかも、加熱工程による通電加熱が終了した金属平板70を成形工程でプレス成形するので、金型24の構造、特に金型24の冷却構造を複雑にしなくてもよく、型コスト等も安価になる。
<第5の実施の形態の構成>
次に、第5の実施の形態について説明する。
図10には本実施の形態に係るプレス加工方法における加熱工程が概略的に示されている。本実施の形態では板材としての金属平板90が熱処理加工される。図10に示されるように、金属平板90は平面視長方形状とされ、その長手方向一端側に電極12が取り付けられて他端側に電極14が取り付けられる。また、金属平板90の中央部で且つ金属平板90の幅方向中央には円孔92が金属平板90の厚さ方向に貫通した状態で形成されている。
この構成では、金属平板90の長手方向に対して直交する向きに切った金属平板90の断面積が、金属平板90の長手方向に沿った円孔92の両端部から中央側へ向けて漸次減少する。このため、金属平板90の幅方向に沿った円孔92の側方では、金属平板90の長手方向中央側へ向けて電流密度が増加する。すなわち、本実施の形態では、金属平板90の幅方向に沿った円孔92の側方部分が電流密度変化部94となる。
<第5の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の金属平板90には、加熱工程で電極12、14が接続されて通電加熱される。図11に示されるように、金属平板90に電流を流すと、基本的に、金属平板90の長手方向に沿った円孔92の両側方の部分よりも、金属平板90の幅方向に沿った円孔92の側方(すなわち、電流密度変化部94)の部分で金属平板90の断面積が減少しているので、金属平板90の幅方向に沿った円孔92の側方では、金属平板90の長手方向に沿った円孔92の側方よりも電流密度が高くなり、したがって、金属平板90の幅方向に沿った円孔92の側方の方が金属平板90の長手方向に沿った円孔92の側方よりも温度が高くなる。
しかも、電流密度変化部94での金属平板90の断面積は、金属平板90の長手方向に沿った円孔92の中央側ほど小さくなるので、電流密度変化部94においても金属平板90の長手方向両側より中央側で温度が高くなる。
以上のように加熱工程で通電加熱された金属平板90を成形工程でプレス成形すると共に急冷すると、金属平板90の幅方向に沿った円孔92の側方に対応した部位で焼き入れが施される。
このように、金属平板90の幅方向に沿った焼き入れ可能な部位とする部分の側方に円孔92を形成すれば、容易に所望の位置に焼き入れ可能な部位を形成できる。また、複数の円孔92を金属平板90に適宜に形成することで、金属平板90における焼き入れ可能な部位を容易に設定できる。
しかも、加熱工程による通電加熱が終了した金属平板90を成形工程でプレス成形するので、金型24の構造、特に金型24の冷却構造を複雑にしなくてもよく、型コスト等も安価になる。
なお、本実施の形態では、金属平板90に円孔92を形成して金属平板90に電流密度変化部94を設定した構成であったが、円孔92以外にも様々な内周形状の貫通孔を円孔92に代えて適用してもよい。
<第6の実施の形態の構成>
次に、第6の実施の形態について説明する。
図12には本実施の形態に係るプレス加工方法における加熱工程が概略的に示されている。本実施の形態では板材としての金属板材110が熱処理加工される。図12に示されるように、金属板材110は全体的に平面視長方形状とされ、その長手方向一端側に電極12が取り付けられて他端側に電極14が取り付けられる。また、図13に示されるように、金属板材110は、長手方向中間部の所定位置(図12における一点鎖線の位置)が電流密度変化部112となり、電流密度変化部112よりも電極12の側は一定の厚さの厚板部114とされている。また、電流密度変化部112よりも電極14側は、一定の厚さの薄板部116とされている。この薄板部116は厚板部114よりも厚さが薄く設定されており、薄板部116を構成する金属平板と厚板部114を構成する金属平板とを溶接することによって金属板材110が形成されている。
このため、金属板材110では、電極12と電極14との間で幅方向寸法の変化はないものの、電流密度変化部112を境に厚板部114と薄板部116とで金属板材110の断面積が変化し、厚板部114よりも薄板部116の側で電流密度が高くなる。
<第6の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の金属平板110には、加熱工程で電極12、14が接続されて通電加熱される。金属板材110に電流を流した場合、上記のように薄板部116で電流密度が高くなるので、厚板部114よりも薄板部116の方で温度を高くできる。特に、薄板部116の厚さを1.2mmとし、厚板部114の厚さを1.4mm(薄板部116に対する断面積の増加率17%)、1.6mm(薄板部116に対する断面積の増加率33%)、1.8mm(薄板部116に対する断面積の増加率50%)、2.3mm(薄板部116に対する断面積の増加率92%)と変化させた場合に、薄板部116での温度を摂氏850度から950度まで薄板部116を加熱しても、厚板部114の温度は何れも摂氏850度未満になることを確認した。
このように、電極12と電極14との対向方向に沿った中間部に電流密度変化部112を設定して、電極12の側と電極14の側とで金属板材110の厚さを変えることにより、加熱工程で金属板材110の幅寸法を変えずに薄板部116のみ焼き入れ可能な温度まで金属板材110を加熱できる。したがって、加熱工程で通電加熱された金属平板110を成形工程でプレス成形すると共に急冷すると、金属平板110における薄板部116に対応した部位に焼き入れを施すことができる。
しかも、加熱工程による通電加熱が終了した金属平板110を成形工程でプレス成形するので、金型24の構造、特に金型24の冷却構造を複雑にしなくてもよく、型コスト等も安価になる。
<第7の実施の形態の構成>
次に、第7の実施の形態について説明する。
図14には本実施の形態に係るプレス加工方法における加熱工程が概略的に示されている。本実施の形態では板材としての金属板材130が熱処理加工される。図14に示されるように、金属板材130は、平面視で前記第1の実施の形態における金属平板10と同じ台形状に形成されている。電極12と電極14との対向方向に沿った金属板材130の中間部には金属板材130の電極12側の端部及び電極14側の端部の双方に対して平行な電流密度変化部132が設定されている。図14及び図15に示されるように、金属板材130における電流密度変化部132よりも電極14の側は一定の厚さの厚板部134とされている。これに対して、金属板材130における電流密度変化部132よりも電極12の側は一定の厚さで且つ厚板部134よりも薄い薄板部136とされている。
<第7の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の金属平板130には、加熱工程で電極12、14が接続されて通電加熱される。金属板材130は、電極12と電極14との対向方向に沿った金属板材130の中間部に設定された電流密度変化部132を境として電極12の側と電極14の側とで金属板材130の厚さが異なっている点で前記第6の実施の形態と同じである。したがって、金属板材130に電流を流すと、厚板部134よりも薄板部136において電流密度が高くなり、厚板部134よりも薄板部136の方が高い温度で加熱される。一方で、金属板材130の平面視の形状は前記第1の実施の形態における金属平板10と同じ台形である。
しかも、電流密度変化部132は金属板材130の電極12の側及び電極14の側の両端部に平行であるので、薄板部136の平面視形状は金属板材130全体平面視形状に対する相似形状、すなわち、台形になる。このため、薄板部136においては前記第1の実施の形態と同様に、電極12と電極14との対向方向に沿って互いに平行に対向する薄板部136の辺のうち短い方、すなわち、本実施の形態では薄板部136の電流密度変化部132の側で電流密度が高くなり、電極12と電極14との対向方向に沿った薄板部136の電極12の側よりも電流密度変化部132の側の方が高い温度で加熱される。
更に詳細には、平面視で図2の(C)に示される金属平板10と同じ形状とした金属板材130に電流を流した場合、電流密度変化部132から電極12の側へ約251mmの範囲で焼き入れ可能な温度、すなわち、摂氏850度から950度まで金属板材130の薄板部136が加熱された(但し、電流密度変化部132から電極12の側へ約7mmの範囲では焼き入れ可能な温度まで薄板部136が加熱されなかった)。したがって、実際には、電流密度変化部132から電極12の側へ約7mmの離間した位置から更に電極12の側へ約244mm離れた位置までの範囲で焼き入れ可能な温度まで加熱された。
このように、電極12と電極14との対向方向に沿った中間部に電流密度変化部132が設定された平面視台形状の金属板材130を用いることで、電極12の側と電極14の側の中間部のみ焼き入れ可能な温度まで加熱することができる。したがって、加熱工程で通電加熱された金属平板130を成形工程でプレス成形すると共に急冷すると、金属平板130における電極12の側と電極14の側の中間部に対応した部位のみ焼き入れを施すことができる。
しかも、加熱工程による通電加熱が終了した金属平板130を成形工程でプレス成形するので、金型24の構造、特に金型24の冷却構造を複雑にしなくてもよく、型コスト等も安価になる。
<第8の実施の形態の構成>
次に、第8の実施の形態について説明する。
図16には本実施の形態に係るプレス加工方法における加熱工程が概略的に示されている。本実施の形態では板材としての金属平板150が熱処理加工される。図16に示されるように、金属平板150は平面視長方形状とされ、その長手方向一端側に電極12が取り付けられて他端側に電極14が取り付けられる。また、金属平板150の中央部で且つ金属平板150の幅方向中央には電流密度変化部152が形成されている。
図16に示されるように、電流密度変化部152は平面視で円形とされている。また、図16の17−17線に沿って切った電流密度変化部152の近傍の拡大断面図に示されるように、電流密度変化部152は金属平板150の厚さ方向一方の側へ向けて膨らみ、厚さ方向他方の側へ向けて開口するように変形している。さらに、電流密度変化部152は、金属平板150の長手方向に沿った電流密度変化部152の両端(すなわち、金属平板150の厚さ方向他方の側の電流密度変化部152の開口縁)から、金属平板150の長手方向に沿った電流密度変化部152の中央(すなわち、金属平板150の厚さ方向一方の側への電流密度変化部152の膨らみの頂部近傍)へ向けて、厚さが漸次薄くなっている。
また、図示は省略するが、金属平板150の幅方向に沿って電流密度変化部152の断面形状も、金属平板150の長手方向に沿って電流密度変化部152の断面形状、すなわち、図16の17−17線に沿って切った電流密度変化部152の断面形状と略同じとされている。この電流密度変化部152は、例えば、円柱形状のパンチ等で金属平板150をその厚さ方向他方の側から押圧することにより形成されている。
<第8の実施の形態の作用、効果>
以上の構成の金属平板150には、加熱工程で電極12、14が接続されて通電加熱される。金属平板150に電流を流した場合、平面視円形の電流密度変化部152において金属平板150の断面積が金属平板150の他の部位よりも減少しているので、電流密度変化部152にて電流密度が高くなる。このため、図17に示されるように、金属平板150の他の部位よりも電流密度変化部152において温度が高くなる。しかも、上記のように、平面視における電流密度変化部152の中央側ほど電流密度変化部152は薄くなるので、電流密度変化部152は平面視中央側で最も温度が高く、外側ほど温度が低くなる。
さらに、上記のように、電流密度変化部152は平面視中央側で最も温度が高くなるが、その範囲は電極12と電極14との対向方向である金属平板150の長手方向よりも金属平板150の幅方向に広くなっている。さらに、電流密度変化部152とその近傍部分において金属平板150の幅方向全域で焼き入れ可能な温度、すなわち、摂氏850度から950度まで金属平板150を加熱した場合、金属平板150の長手方向に沿った焼き入れ可能な温度の範囲は、電流密度変化部152の中央から電流密度変化部152の他の部位に比べた厚さの変化率が約10%となる部位までと確認されている。
このため、上記のようにパンチ等で電流密度変化部152を形成することで、電極12と電極14との対向方向に沿った金属平板150の所望の部位に容易に焼き入れ可能な温度まで加熱することができる。したがって、加熱工程で通電加熱された金属平板150を成形工程でプレス成形すると共に急冷すると、金属平板150における電流密度変化部152とその近傍部分に焼き入れを施すことができる。
しかも、加熱工程による通電加熱が終了した金属平板150を成形工程でプレス成形するので、金型24の構造、特に金型24の冷却構造を複雑にしなくてもよく、型コスト等も安価になる。
以上の第1の実施の形態から第8の実施の形態を踏まえたうえで、上記の各実施の形態を応用したプレス成形品の形態を本発明の第9の実施の形態及び第10の実施の形態として説明する。
<第9の実施の形態の構成>
図18には、これまでの第1の実施の形態から第8の実施の形態にて説明したプレス加工方法を適宜に応用することで形成された第9の実施の形態に係るプレス加工品310の構成が斜視図により示されている。このプレス加工品310は、所謂断面ハット形状とされており、例えば、車両の車体骨格や車体補強用の構造材(一例として車両のドア開口近傍に設けられるロッカ等)に適用される。
詳細には、図18に示されるように、プレス加工品310は平板部312を備えている。平板部312の幅方向両端からは、平板部312の厚さ方向一方の側に対して平板部312の幅方向外方へ傾斜した向きに脚板部314が形成されている。この脚板部314の平板部312とは反対側の端部からは平板部312の幅方向外方へ向けてフランジ部316が延出されている。さらに、フランジ部316の脚板部314とは反対側の端部には複数の溶接片318が形成されている。これらの溶接片318は平板部312の長手方向に沿って所定間隔毎にフランジ部316の脚板部314とは反対側の端部から平板部312の幅方向外方へ向けて延出されている。これらの溶接片318は、フランジ部316との接続部分とは反対側の端部がフランジ部316の端部から平板部312の幅方向外方へ膨らむように湾曲している。
以上の構成のプレス加工品310は、図19に示される板材としての金属平板330をプレス加工することで形成されている。金属平板330は平面視長方形状の基部332を備えており、この基部332の長手方向一端に電極12が接続され、他端に電極14が接続される。この基部332にプレス加工を施すことで、上記の平板部312、脚板部314、及びフランジ部316が形成される。さらに、この基部332の幅方向両端からは上記の溶接片318が延出されている。
<第9の実施の形態の作用、効果>
本プレス加工品310を形成するにあたり、上述した各実施の形態の加熱工程に対応した加熱工程で金属平板330に電流が流されて金属平板330が加熱される。ここで、例えば、前記第4の実施の形態でも説明したように、電極12、14との接続部分での基部332の幅方向端部よりも更に幅方向外方に延出(膨らんだ)部分では、金属平板330に電流を流しても電流密度が低くなる。すなわち、金属平板330においては、焼き入れ可能な温度、例えば、摂氏850度から950度まで基部332を加熱しても、溶接片318では焼き入れ可能な温度まで加熱されない。
このため、このように通電加熱された金属平板330を上述した各実施の形態の成形工程に対応した成形工程でプレス成形すると共に急冷(冷却)して、プレス加工品310を形成すると、平板部312、脚板部314、及びフランジ部316では焼き入れが施され、機械的強度が飛躍的に向上する。さらに、上記のように金属平板330に通電加熱しても、溶接片318では焼き入れ可能な温度まで加熱されない。このため、溶接片318においては焼き入れによる溶接性の低下を防止又は極めて効果的に抑制できる。
このように、本プレス加工品310では、溶接片318には焼き入れを施さずに、ハット形状を構成する平板部312、脚板部314、及びフランジ部316に焼き入れを施すことができる。しかも、金属平板330の段階で平板部312、脚板部314、及びフランジ部316に対応する基部332を焼き入れ可能な温度まで加熱するだけなので、プレス成形の際に部分的な冷却を施さなくてもよく、複雑な型冷却構造が不要である。
<第10の実施の形態の構成>
図20には、これまでの第1の実施の形態から第8の実施の形態にて説明したプレス加工方法を適宜に応用することで形成された本発明の第10の実施の形態に係るプレス加工品350の構成が斜視図により示されている。このプレス加工品350は、所謂断面ハット形状とされており、例えば、車両の車体骨格や車体補強用の構造材(一例として車両のドアパネルに設けられるインパクトビーム等)に適用される。
詳細には、図20に示されるように、プレス加工品350は一対の湾曲部352を備えている。湾曲部352は幅方向に切った断面形状が、厚さ方向一方の側へ向けて膨らみ且つ他方の側へ向けてU字状に開口するように厚さ方向他方の側に曲率の中心が位置するように湾曲している。これらの湾曲部352は各々の幅方向に所定の間隔で並んでいると共に、一方の湾曲部352と他方の湾曲部352との間は平板部354によって繋がっている。これらの湾曲部352の平板部354とは反対側の幅方向端部からはフランジ部356が平板部354の幅方向と同方向に延出されている。以上の構成のプレス加工品350の長手方向両端部から長手方向中央側の所定の範囲には防錆処理が施されている。
また、以上の構成のプレス加工品350は、図21に示される板材としての金属平板370をプレス加工することで形成されている。金属平板370は平面視長方形状の基部372を備えている。この基部372の長手方向両端部には幅広部374が形成されている。幅広部374は厚さ寸法が基部372の厚さ寸法と同じ平板状に形成されている。但し、幅広部374は、基部372の幅方向に沿った寸法が基部372よりも長く設定されており、基部372の幅方向に沿った幅広部374の両端は、基部372の幅方向両端よりも更に幅方向外側へ延びている。
この基部372の長手方向に沿った一方の側の幅広部374に電極12が接続され、他方の幅広部374に電極14が接続される。この金属平板370にプレス加工を施すことで、上記の湾曲部352、平板部354、及びフランジ部356が形成される。
<第10の実施の形態の作用、効果>
本プレス加工品350を形成するにあたり、上述した各実施の形態の加熱工程に対応した加熱工程で金属平板370に電流が流されて金属平板370が加熱される。ここで、例えば、前記第2の実施の形態等で説明したように、電極12、14が接続された幅広部374よりも基部372の幅寸法が短いため、基部372では電流密度が高くなる。すなわち、金属平板370においては、焼き入れ可能な温度、例えば、摂氏850度から950度まで基部372を加熱しても、幅広部374では焼き入れ可能な温度まで加熱されない。
このため、このように通電加熱された金属平板370を上述した各実施の形態の成形工程に対応した成形工程でプレス成形すると共に急冷(冷却)して、プレス加工品350を形成すると、プレス加工品350のうち幅広部374に対応した部分、すなわち、プレス加工品350の長手方向両端部から長手方向中央側の所定の範囲では焼き入れが施されず、プレス加工品350のうち基部372に対応した部分では焼き入れが施される。これにより、プレス加工品350の長手方向両端部から長手方向中央側の所定の範囲を除く部分では機械的強度が飛躍的に向上する。
さらに、上記のように金属平板370を通電加熱しても、幅広部374では焼き入れ可能な温度まで加熱されない。このため、プレス加工品350における幅広部374に対応した部分、プレス加工品350の長手方向両端部から長手方向中央側の所定の範囲では焼き入れされていないので、防錆機能処理を良好に発揮することができる。
このように、本プレス加工品350では、防錆処理を施した部分には焼き入れを施さずに、防錆処理を施さなかった部分には焼き入れを施して機械的強度を向上できる。しかも、金属平板370の段階で湾曲部352、平板部354、及びフランジ部356に対応する基部372を焼き入れ可能な温度まで加熱するだけなので、プレス成形の際に部分的な冷却を施さなくてもよく、複雑な型冷却構造が不要である。
本発明の第1の実施の形態に係るプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプレス加工方法による板材の焼き入れ可能な範囲の分布を説明する概略的な平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプレス加工方法の成形工程を概略的に示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプレス加工方法による板材の温度分布(焼き入れ可能な範囲の分布)を説明する部分的な拡大斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るプレス加工方法による板材の温度分布(焼き入れ可能な範囲の分布)を説明する部分的な拡大斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係るプレス加工方法による板材の温度分布(焼き入れ可能な範囲の分布)を説明する斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係るプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係るプレス加工方法による板材の温度分布(焼き入れ可能な範囲の分布)を説明する拡大平面図である。 本発明の第6の実施の形態に係るプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 板材の拡大断面図である。 本発明の第7の実施の形態に係るプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 板材の拡大断面図である。 本発明の第8の実施の形態に係るプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 板材の拡大断面図である。 本発明の第9の実施の形態に係るプレス加工品の斜視図である。 本発明の第9の実施の形態に係るプレス加工品を形成するための板材に対するプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。 本発明の第10の実施の形態に係るプレス加工品の斜視図である。 本発明の第10の実施の形態に係るプレス加工品を形成するための板材に対するプレス加工方法の加熱工程を概略的に示す図である。
符号の説明
10 金属平板(板材)
22 電流密度変化部
30 金属平板(板材)
38 電流密度変化部
40 電流密度変化部
50 金属平板(板材)
52 台形部(電流密度変化部)
54 台形部(電流密度変化部)
70 金属平板(板材)
90 金属平板(板材)
94 電流密度変化部
110 金属板材(板材)
112 電流密度変化部
130 金属板材(板材)
132 電流密度変化部
150 金属平板(板材)
152 電流密度変化部
310 プレス加工品
330 金属平板(板材)
350 プレス加工品
370 金属平板(板材)

Claims (3)

  1. プレス加工によって所定の形状に板材を成形するためのプレス加工方法であって、
    前記板材の厚さ方向に対して直交する前記板材の一端と他端との各々に電極を接続して、前記一端及び前記他端の何れか一方から他方へ向けて電流を流して前記板材を加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程にて加熱された前記板材をプレスすると共に冷却して成形する成形工程と、
    を備え、更に、
    前記板材の両端よりも中央側で、前記板材の一端から他端への向き及び前記板材の厚さ方向の双方に対して直交した前記板材の幅方向の端部を幅方向中央側に設定すると共に、
    前記板材の一端から他端への向きに対して幅方向端部が15度以上90度以下の角度で傾斜した電流密度変化部を前記板材の両端と前記板材の中央側との間に設定して前記加熱工程での前記板材の温度分布を制御するプレス加工方法。
  2. 厚さ方向に対して直交する向きに沿った一端と他端とに電極を接続して、前記電極間で電流を流すことにより加熱された板材を、プレス加工しつつ冷却することで形成されるプレス加工品であって、
    加熱される前記板材の両端よりも中央側で、前記板材の一端から他端への向き及び前記板材の厚さ方向の双方に対して直交した前記板材の幅方向の端部を幅方向中央側に設定すると共に、
    前記板材の一端から他端への向きに対して幅方向端部が15度以上90度以下の角度で傾斜した電流密度変化部を前記板材の両端と前記板材の中央側との間に設定することで加熱された前記板材の温度分布が制御され、冷却後において焼き入れが施された部位と焼き入れが施されない部位とが形成されたプレス加工品。
  3. 長手方向両端部には防錆処理が施されている請求項2に記載のプレス加工品。
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