JP4442019B2 - 金属基材の加熱方法及び加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯状の金属基材を誘導加熱により幅方向で均一に効率良く加熱するための加熱方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、帯状の金属基材を加熱するにあたり、ロール加熱や赤外線加熱等の種々の加熱方法が利用されている。特に、アルミニウム等の金属基材を樹脂膜でラミネートする際の加熱においては、加熱ロールとの接触時に金属基材自体の金属粉等が発生して付着し、上記ラミネート時に上記金属粉が基材と樹脂膜との間に混入することを防ぎ、かつ、加熱による金属基材の強度の低下を抑制する必要がある。そのような要件を満たす加熱方法として、非接触かつ短時間で金属基材を加熱することができる高周波誘導加熱方法が知られている。
【0003】
従来の誘導加熱による金属基材の加熱装置の一例が、文献1:「特開昭59−3887号公報」に記載されている。この公報記載の技術によれば、複数の誘導加熱コイルを用意しておいて、加熱対象の金属基材の幅に合わせて、いずれかの誘導加熱コイルを選択して使用している。これにより、金属基材の幅を変更した場合にも誘導加熱を行うことができる。
【0004】
また、従来技術の他の一例が、文献2:「特表平11−500262号公報」に記載されている。この公報記載の技術によれば、加熱対象の金属基材と誘導加熱コイルとの間に遮蔽板を設け、この遮蔽板の間隔を調整することにより、加熱領域を金属基材の幅に合わせて調整している。これにより、金属基材の幅を変更した場合にも、誘導加熱を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の文献1には、誘導加熱用のコイルの具体的な形状が開示されていない。そして、従来から一般に用いられている四隅の丸まった長方形に周回したコイルを用いて誘導加熱を行うと、金属基材の側縁の部分に電流が集中する。その結果、金属基材の中央付近に比べて側縁部分が過度に加熱される現象(以下、「エッジ加熱」とも称する。)が発生する。このため、従来のコイルでは、金属基材を均一に加熱することが困難であった。
【0006】
また、金属基材がその幅方向で均一な温度に加熱できないと、金属基材が撓んでしまい、搬送中にコイル等の部材と接触するおそれがある。また、例えば、樹脂膜をラミネートする際には、ラミネートが不完全となるおそれがある。
【0007】
さらに、文献1記載の技術においては、金属基材の幅に合わせてコイルを交換するため、大掛かりな機構が必要となる。このため、装置構成が大型かつ複雑となってしまう。
【0008】
また、上記の文献2記載の技術においては、遮蔽板が設けてあるため、コイルと金属基材とを近づけることが困難である。このため、加熱効率を高くすることが困難である。一方、コイルと金属基材とを近づけすぎると、遮蔽板が搬送中の金属基材と接触するおそれが生じる。さらに、コイルで発生した磁界のうち、遮蔽板によって遮蔽された磁界は、金属基材の誘導加熱に寄与しない。このため、加熱効率が悪くなるという問題がある。特に、金属基材の幅が狭く、遮蔽領域が広い場合に、加熱効率が悪くなる。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであり、帯状の金属基材を幅方向で均一に効率良く加熱する技術の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の金属基材を加熱する方法は、搬送される帯状の金属基材を、この金属基材と向き合うように巻かれたコイルで誘導加熱する方法において、形状を菱形とするとともに、長軸の両端部分に湾曲部を形成した前記コイルを、前記金属基材面と対向するよう配置し、前記金属基材の幅に合わせて前記コイルを周回面で周回させ、前記長軸の前記金属基材の幅方向に対する傾斜角度を変化させることによって、前記コイルの前記湾曲部の外周縁が前記金属基材の両側縁より外側に張り出し、かつ、前記湾曲部の内周縁が前記両側縁より内側に位置するようにした方法としてある。
【0011】
コイルをこのような形状とすれば、菱形の四辺部分が直線状であるので、金属基材の搬送方向に沿ったコイル幅の合計を容易に一定とすることができる。その上、コイルを回転させた場合にも、均一に上記コイル幅の合計を維持することができる。
【0012】
金属基材のある一点に注目すれば、その点の温度上昇は、金属基材がコイルの正面付近を搬送中に、その点を流れる誘導電流の積分値に比例する。そして、金属基材に流れる誘導電流は、コイルの形状に相似した形あるいは同一形に流れると考えられる。本発明によれば、誘導電流をこのような周回形状とすることにより、搬送中の金属基材の端部や中央部の各点を流れる誘導電流の積分値を、金属基材の幅方向でほぼ等しくすることができ、幅方向における温度の均一化を図ることができる。
【0013】
また、本発明は、搬送中の金属基材内を周回する誘導電流の積分値を、金属基材の幅方向において実質的に均一にする方法としてある。誘導加熱による金属基材の各部分の温度上昇量は、搬送中にその点を流れる誘導電流の積分値に比例する。このため、この積分値を幅方向の各部分で実質的に均一とすれば、金属基材の幅方向の加熱温度の均一化を図ることができる。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の金属基材の加熱装置は、帯状の金属基材を長手方向に搬送しながら、コイルによって誘導加熱する加熱装置であって、前記コイルを菱形であって長軸の両端部分に湾曲部を有する形状とし、さらに、前記コイルを前記金属基材面と対向して配置させるとともに、前記金属基材の幅に合わせて前記コイルを周回面で周回させ、前記長軸の前記金属基材の幅方向に対する傾斜角度を変化させることによって、前記コイルの前記湾曲部の外周縁を前記金属基材の両側縁より外側に張り出させ、かつ、前記湾曲部の内周縁を前記両側縁より内側に位置させる回転手段を備えた構成としてある。
【0015】
本発明によれば、コイルが周回するので、金属基材の幅が変更されても原則的に誘導加熱用のコイルを交換する必要がない。さらに、誘導加熱用のコイルにより発生させた磁力線を遮蔽板で部分的に遮蔽して加熱範囲を制限する必要もない。これにより、金属基材の幅が変化した場合にも、簡単な構成により金属基材の幅に合わせて効率良く均一に加熱することができる。
【0016】
金属基材のある一点に注目すれば、その点の温度上昇は、金属基材がコイルの正面付近を搬送中に、その点を流れる誘導電流の積分値に比例する。そして、金属基材に流れる誘導電流は、コイルの形状に相似した形あるいは同一形に流れると考えられる。しかし、金属基材の両側縁(エッジ部分)から張り出したコイル部分による誘導電流は金属基材からはみ出せないため、金属基材のエッジ部分に電流が集中してしまう。
【0017】
このため、コイルの形状を、従来のようなコイルの幅方向の軸を挟んで互いに対向する周回部分どうしが一定距離だけ離れた長方形とすると、搬送中に金属基材のエッジ部分に流れる誘導電流の積分値が中央部分に比べて大きくなり、エッジ部分のみが強く加熱されるエッジ加熱が発生してしまう。
【0018】
これに対し、本発明の金属基材の加熱装置における菱形形状のコイルを使用すれば、搬送中の金属基材の端部や中央部の各点を流れる誘導電流の積分値を、金属基材の幅方向でほぼ等しくすることができ、幅方向における温度の均一化を図ることができる。
【0019】
また、本発明では、コイルと金属基材との間に遮蔽板を設ける必要がないので、コイルと金属基材とを近接させることができる。これにより、金属基材を通過する磁力線をより増加させて、金属基材に対する誘導加熱をより効率良く行うことができる。このように、本発明によれば、帯状の金属基材を幅方向で均一に効率良く加熱することができる。
【0020】
また、コイルの回転手段を設けているので、金属基材の幅方向での、コイルの差し渡しの長さを容易に変えることができる。このため、金属基材の幅に合わせて、均一に加熱されるように、金属基材の幅方向の加熱状態を調整して、最適な温度分布を容易に実現することができる。なお、基材側縁部は、コイルの長軸が金属基材の幅方向と一致している場合にもっとも加熱されやすく、この幅方向に対する長軸の傾斜角度が大きくなるほど加熱されにくい。
【0021】
また、本発明は、前記回転手段が、前記コイルを磁場遮断板として機能する固定ベースに取り付けるとともに、この固定ベースを回転させる構成となっている。
【0022】
また、本発明は、コイルの金属基材の両側縁に面する部分の近傍に磁束調整用の磁性体を配置した構成としてある。これにより、金属基材の幅方向の温度分布の一層の均一化を図ることができる。
【0023】
本発明によれば、金属基材の側縁付近を他の領域と同程度の温度に加熱することができる。その結果、幅方向の全領域にわたって均一な温度に加熱することができる。
なお、湾曲部の外周縁がすべて両側縁よりも内側に位置すると、側縁部分の誘導加熱が不十分となり、均一に加熱することが困難となる。一方、湾曲部の内周縁が両側縁よりも外側に位置しても、誘導電流が基材の側縁を搬送方向に流れる距離が長くなり、エッジ加熱が発生する。その結果、側縁部分が余計に加熱されてしまい、均一に加熱することが困難となる。
【0024】
また、本発明は、前記固定ベースが、前記金属基材の幅方向に平行移動させる移動手段を有する構成としてある。
【0025】
このように、コイルの幅方向の移動手段を設ければ、加熱範囲の幅方向での位置を容易に調整することができる。例えば、コイルの中心軸と金属基材の幅方向での中心線とを容易に一致させることができる。その結果、金属基材を、その幅方向上の中心線に対して左右対称に加熱することができる。このため、金属基材をより均一に加熱することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態の加熱装置を構成する誘導加熱用コイルの形状及び配置を説明する。誘導加熱用のコイル2は、コイル2の周回面が金属基材面と対向するように配置され、帯状の金属基材1を長手方向に搬送しながら誘導加熱する。
【0027】
コイル2は、同一平面内で周回しており、四隅のうち少なくとも長軸3上の角部分を湾曲させた菱形の平面形状を有している。すなわち、周回部分のうち長軸3の両端部分に湾曲部20を有している。
なお、コイルが同一平面内で複数回巻いたものであれば、巻数倍だけ電流が周回することになり、発生する磁界も強くなり、金属基材を通過する磁力線の数が増える。すなわち、金属基材を通過しない磁力線が少なくなることにより、誘導電流が増え、加熱効率は向上する。
【0028】
また、図1ではコイル2を模式的に示したため、コイル2の短軸上の角部分が丸められていないが、実際の形状は、例えば図2に示すように四隅の丸まった菱形の平面形状としてもよい。図2の(A)は、コイルを三周させた場合を示し、図2の(B)は、コイルを五周させた場合を示している。
なお、同一平面内でのコイルの周回数が多いほど、加熱効率は高くなる傾向がある。しかし、周回数が一定数(例えば五周)を超えると、加熱効率が飽和する傾向がある。
【0029】
ここで、図3を参照して、コイル2の形状をこのような菱形とした理由について説明する。図3の(A)〜(C)では、コイルの周回面内での平面形状を模式的に示している。まず、図3の(A)に示すコイル2aのように、コイル2aの対向する周回部分どうしがヘアピンのように近接していると、金属基材を通過する磁力線が少ないため加熱効率が低い。その上、エッジ加熱が発生するため、金属基材の幅方向を均一な温度に加熱することが困難である。
【0030】
これに対して、図3の(B)に示すコイル2bのように、コイル2bの対向する周回部分どうしがある程度離れていると(Lb>La)、金属基材を通過する磁力線が多くなり加熱効率は向上する。しかし、この場合も、金属基材の側縁付近も他の領域と同程度に加熱されてしまうため、エッジ加熱が発生し、均一な温度に加熱することが困難である。
【0031】
そこで、本実施形態では、図3の(C)に示すように、コイル2の形状は、金属基材の搬送方向において、金属基材の幅方向の中央部で最も広くしている。すなわち、コイル2の長軸を挟んで互いに対向する周回部分どうしの間の、金属基材の搬送方向に沿った距離が、長軸3の中央付近で長く、長軸の両端に近づくにつれて短くなるようにコイルを周回させている。つまり、コイル2では、中央付近での距離L1は、縁に近い部分での距離L2よりも長くなっている。
なお、ここでコイル2の長軸とは、コイル2の直径の最も長くなる方向の軸をいう。
【0032】
コイル2をこのような形状とすることにより、コイル2と対面する金属基材内でコイル2と相似形あるいは同一形に周回する誘導電流の周回形状が、金属基材の幅方向の中央で搬送方向に最も広くなる。これにより、金属基材の幅方向における加熱温度の均一化を図ることができる。
【0033】
さらに、本実施形態のコイル2を特に菱形形状としているので、金属基材の両側縁付近に面する部分を除く周回部分で、金属材料の搬送方向に沿ったコイル幅の合計が、実質的に均一となっている。すなわち、コイルの長軸の両端付近を除く、金属材料の搬送方向に平行な同一直線上における周回部分の上記コイル幅の合計が、実質的に均一となっている。
すなわち、図1に示すように、菱形の四辺部分に相当する周回部分の同一直線が横切る周回部分の、その直線に沿った幅d1及びd2の合計である合計(d1+d2)の値が、この直線の位置によらず一定値となっている。
【0034】
ここで、図4のグラフに、搬送方向に沿ったコイル幅の合計と加熱温度との関係を示す。グラフの横軸は上記コイル幅の合計(mm)を表し、縦軸は誘導加熱された基材温度(℃)を表している。そして、グラフ中の白丸印(○)は、コイルの内周縁間に対応する部分の温度の測定値を示し、直線Iは、これら測定値から求めたものである。また、グラフ中の黒四角印(◆)は、湾曲部の内周縁と外周縁との間に対応する基材部分の温度の測定値を示し、直線IIは、これら測定値から求めたものである。
【0035】
直線I及びIIから、金属基材の加熱温度はこのコイル幅の合計が増加すると、直線的に上昇することが分かる。したがって、コイル幅の合計(d1+d2)を均一とすることにより、金属基材1の幅方向でより均一な加熱を行うことができる。
なお、このように加熱温度がコイル幅の合計に依存する理由は、金属基材のある点に注目すれば、加熱による温度上昇量が、搬送中にその点を流れる誘導電流の積分値に比例するためである。金属基材に流れる誘導電流は、金属基材に面するコイルの形状に、コイルの湾曲部を除いて、相似あるいは同一と考えられる。したがって、コイルの搬送方向に沿ったコイル幅の合計を均一とすれば、金属基材の加熱温度も均一になる。なお、上記したコイル幅d1とd2との関係は、d1≠d2あるいはd1=d2としてその合計を均一にすればよいが、d1=d2とするのがコスト的に好ましい。
【0036】
さらに、本実施形態では、図1に示すように、コイル2は、周回部分のうち長軸3の両端部分に湾曲部20を有している。そして、コイル2を、湾曲部20の外周縁21の少なくとも一部分が金属基材1の両側縁10より外側に同程度ずつ張り出し、かつ、湾曲部20の内周縁22が両側縁10より内側に位置するように配置している。
【0037】
ところで、湾曲部の曲率が小さい場合には、基材に発生する誘導電流はそれに沿って曲がることができず、コイル湾曲部より内側を通る傾向がある。この場合には、コイルの湾曲部の外周縁側は加熱されにくい。湾曲部の曲率が大きい場合は、基材に発生する誘導電流パターンがコイルの形状に近くなる。ただし、基材側縁部の影響を取り除いた場合である。
したがって、中央部が搬送方向に沿って離れたコイル形状による誘導電流周回経路、コイル幅の合計に加えて、基材加熱の幅方向の温度分布を均一化する三つ目のポイントは、内周縁の曲率である。
【0038】
なお、コイル2の長軸3方向の直径が短すぎると、湾曲部20の外周縁21がすべて両側縁10よりも内側に位置することになる。その場合、側縁10付近の誘導加熱が不十分となり、金属基材1を幅方向で均一に加熱することが困難となる。一方、コイル2の長軸3方向の直径が長すぎると、湾曲部20の内周縁22も両側縁10よりも外側に位置することになる。その場合、エッジ加熱が発生して、側縁10付近が余計に加熱されてしまい、金属基材1を均一に加熱することが困難となる。
【0039】
そして、本実施形態では、コイル2を周回面内で回転させ、長軸3の金属基材1の幅方向に対する傾斜角度を変化させることにより、側縁部の加熱状態を調整する。
【0040】
このように、コイルを回転させれば、コイルの差し渡しの長さを容易に変えることができる。これにより、コイル2の湾曲部20の側縁10からの張り出し量を変え、側縁部の加熱状態を金属基材の幅に合わせて調整することができる。
なお、側縁部は、長軸が金属基材の幅方向と一致している場合にもっとも加熱されやすく、この幅方向に対する長軸の傾斜角度が大きくなるほど加熱されにくくなる。
【0041】
ここで、図5を参照して、コイルの傾斜角度と、金属基材の幅方向での温度分布との関係を説明する。
図5に示した温度分布の測定にあたっては、金属基材1として、幅225mm、厚さ0.28mmの帯状のアルミ基材を6.5m/分の一定速度で搬送しながら誘導加熱した。また、コイル2として、銅パイプを図2の(B)に示したように五回巻した、長軸径243mm、短軸径125mmのコイルを使用し、これを搬送中の金属基材1から10mm離間させて配置した。そして、加熱条件として、このコイル2に、電圧100V、電流61Aの直流を周波数25kHzの高周波に変換して印加した。その結果、消費電力6.1kWで、金属基材1を室温26℃から平均210℃以上の温度まで、50%以上の加熱効率で誘導加熱できた。なお、加熱対象の金属基材の抵抗率が高いほど、加熱効率は高くなる。
【0042】
図5の(A)〜(C)の各グラフの横軸は、金属基材1の幅方向の位置(mm)を表し、縦軸は、基材温度(℃)を表す。
図5の(A)の曲線IIIは、コイル2の長軸3を金属基材1の幅方向に対して19°傾斜させた場合の温度分布を示す。また、図5の(B)の曲線IVは、23°傾斜させた場合の温度分布を示す。また、図5の(C)の曲線Vは、35°傾斜させた場合の温度分布を示す。
【0043】
図5の(A)に示す傾斜角度が19°の場合には、エッジ加熱が発生している。その結果、曲線IIIで示すように、金属基材の中央付近の温度が相対的に低く、側縁付近の温度が相対的に高くなっており、温度分布が不均一となっている。
【0044】
一方、図5の(C)に示す傾斜角度が35°の場合には、金属基材1の側縁10付近の加熱が不十分となっている。その結果、曲線Vで示すように、金属基材の中央付近の温度が相対的に高く、側縁付近の温度が相対的に低くなっており、温度分布が不均一となっている。特に、グラフの右端付近での温度低下が著しい。
【0045】
これらに対して、図5の(B)に示す傾斜角度23°の場合には、コイル2の加熱範囲が金属基材1の幅に合っている。このため、曲線IVで示すように、金属基材1の幅方向の全般にわたって、ほぼ均一な温度分布で加熱されている。
この場合に細かくみると、基材の側縁部から中央部にかけて、温度パターンはいったん盛り上がってのちに、一定値になっている。この場合には、湾曲の内周曲率が小さいためであり、若干曲率を大きくすることで更に均一になる。図5に示した誘導加熱に利用したコイルは、曲率半径が10mmであるが、曲率半径を12mmにしたところ、図6のグラフ中の曲線VIに示すように、温度分布はさらに均一になった。また、曲率半径は、11.5〜12.5mmの範囲が好適である。
【0046】
また、図7の(A)のグラフ中の曲線VIIに示した場合は、金属基材の幅方向の温度分布において、コイルの幅方向の端部近傍の25mm及び195mm付近と、コイルの中央近傍の105mm付近の温度が、他の部分の温度よりも相対的に低くなっている。そこで、磁束調整用の磁性体であるフェライトコアを、コイル近傍で、幅方向で温度が低くなっている部分に対応する位置に配置した。その結果、図7の(B)のグラフ中の曲線VIIIに示すように、磁束分布が変化し、温度分布が更に均一化した。
【0047】
ところで、加熱対象の金属基材の幅は、固定値とは限らず、変更される場合がある。その場合においても、コイル2の長軸3の傾斜角度を調整すれば、互いに異なる幅の金属基材について、それぞれ最適な加熱範囲を容易に設定することができる。
【0048】
ここで、図8を参照して、金属基材1の幅がW1からW2に変更された場合の加熱範囲の調整について説明する。図8では、金属基材の両側縁10で示す幅W1に合わせて配置されたコイル2を実線で示す。この実線のコイル2の長軸3は、金属基材の幅方向とほぼ平行となっている。
【0049】
これに対して、金属基材の両側縁10aで示す幅W2に合わせて配置されたコイル2iを想像線で示す。この想像線のコイル2iの長軸3iは、実線のコイル2の長軸3に対して角度θだけ傾斜している。そして、この傾斜により、想像線のコイル2iによる加熱範囲が幅W2に合わせて狭くなっている。
なお、実線のコイル2を傾斜させないで、幅W2の金属基材を加熱すると、エッジ加熱が発生して均一に加熱することが困難となる。
【0050】
次に、図9を参照して、アルミ基材1の両面に樹脂膜をラミネートする工程において、アルミ基材を誘導加熱するコイルの配置及び装置構成の一例について説明する。
図9の(A)は、装置の平面図であり、図9の(B)は、図9の(A)のA−Aにおける断面図である。
【0051】
図9に示す例では、加熱対象のアルミ基材1の搬送経路に沿って、アルミ基材1の両側に、それぞれ二連のコイル2を配置している。また、各コイル2は、固定ベース4に固定されている。固定ベース4はフェライトコアを含み、磁場遮蔽板として機能する。このため、この固定ベース4を設けることにより、磁場の金属基材との結合を強めることができる。
なお、図9の(A)では、固定ベース4の図示を省略している。
【0052】
そして、両面からそれぞれ二連のコイル2により誘導加熱されたアルミ基材1は、図面下方へ搬送される。続いて、このアルミ基材1は、押し出しダイ5から押出された樹脂膜8に挟まれる。そして、ラミネートロール7によってアルミ基材1と樹脂膜8が圧着される。
【0053】
また、図10に、図9に示したコイル2を配置するための装置を示す。
図10に示すように、固定ベース4は、ハンドル11を回すことにより、チェーン12を介して、例えば、±40°の範囲内で回転させることができる。その結果、上述したように、アルミ基材1の幅に合わせて、容易にエッジの加熱が最適になるように設定することができる。
【0054】
さらに、固定ベース4は、レバー14を左右に動かすことにより、支持部材16を介して、固定ベース4の回転中心15をアルミ基材の幅方向に平行移動させることができる。この平行移動により、加熱範囲の幅方向での位置を調整し、例えば、コイル2の中心軸とアルミ基材1の幅方向での中心線とを容易に一致させ、アルミ基材1を左右対称に加熱することができる。また、例えば、コイル2の湾曲部20をアルミ基材1の両側縁10よりも外側に、容易に同程度ずつ張り出させて配置することができる。これにより、アルミ基材1を幅方向でより均一に加熱することができる。
【0055】
上述した実施の形態においては、本発明を特定の条件で構成した例について説明したが、本発明は、種々の変更を行うことができる。例えば、上述した実施の形態においては、コイルの平面形状を、四隅の丸まった菱形形状とした例について説明したが、本発明では、コイルの平面形状はこれに限定されない。例えば、コイルの平面形状を、楕円形状としてもよいし、四隅の丸まった平行四辺形形状としてもよい。
【0056】
また、上述の実施形態では、同一平面内でのみ周回させたコイルを用いて誘導加熱を行う例について説明したが、本発明では、コイルの形状はこれに限定されない。例えば、図2の(A)又は(B)示したコイルを二段重ねにしたものを用いて誘導加熱を行ってもよい。
【0057】
また、上述の実施形態では、コイルの平面形状を、長軸に対して線対称な形状としたが、本発明では、コイルの平面形状はこれに限定されない。例えば、長軸に対して非対称な形状としてもよい。
【0058】
また、上述の実施形態では、コイルを、その中心軸を中心として回転させた例について説明したが、本発明では、金属基材の幅方向へのコイルの平行移動と組み合せれば、コイルをその中心軸以外の点を中心として回転させてもよい。
【0059】
また、上述の実施形態では、誘導加熱のみによって金属基材を加熱した例について説明したが、この発明では、誘導加熱と他の加熱方法とを組み合せてもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明によれば、エッジ加熱の発生を抑制して、幅方向における加熱温度の均一化を図ることができる。
また、コイルを回転可能にすれば、金属基材の幅方向での、コイルの差し渡しの長さを容易に変えることができる。このため、金属基材の幅に合わせて、湾曲部の張り出し量を容易に調整することができる。その結果、金属基材の幅が変化された場合にも、簡単な構成で均一な加熱を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 誘導加熱用のコイルの形状及び配置を説明するための模式図である。
【図2】 (A)及び(B)は、実施形態のコイルの形状を説明するための平面図である。
【図3】 (A)〜(C)は、コイルの形状条件の説明図である。
【図4】 金属基材の搬送方向に沿ったコイル幅の合計と基材温度との関係を示すグラフである。
【図5】 (A)〜(C)は、コイルの配置と温度分布との関係を示すグラフである。
【図6】 コイル端部の曲率半径を変えた場合の温度分布を示すグラフである。
【図7】 (A)及び(B)は、フェライトコアによる温度分布の補正を説明するためのグラフである。
【図8】 金属基材の幅を変更した場合に、コイルを回転させる様子を示した図である。
【図9】 (A)は、実施形態におけるコイルの配置を示す図であり、(B)は、(A)の断面図である。
【図10】 金属基材の加熱装置の構造を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1 金属基材
2、2a、2b コイル
3 長軸
4 固定ベース
5 押し出しダイ
6 支持ロール
7 ラミネートロール
8 樹脂膜
10、10a 側縁
11 ハンドル
12 チェーン
13 プーリー
14 レバー
15 固定ベースの回転中心
16 連結部材
20 湾曲部
21 外周縁
22 内周縁
Claims (6)
- 搬送される帯状の金属基材を、この金属基材と向き合うように巻かれたコイルで誘導加熱する方法において、
形状を菱形とするとともに、長軸の両端部分に湾曲部を形成した前記コイルを、前記金属基材面と対向するよう配置し、
前記金属基材の幅に合わせて前記コイルを周回面で周回させ、前記長軸の前記金属基材の幅方向に対する傾斜角度を変化させることによって、前記コイルの前記湾曲部の外周縁が前記金属基材の両側縁より外側に張り出し、かつ、前記湾曲部の内周縁が前記両側縁より内側に位置するようにしたことを特徴とする金属基材の加熱方法。 - 搬送中の金属基材内を周回する誘導電流の積分値を、金属基材の幅方向において実質的に均一にすることを特徴とした請求項1記載の金属基材の加熱方法。
- 帯状の金属基材を長手方向に搬送しながら、コイルによって誘導加熱する加熱装置であって、
前記コイルを、菱形であって長軸の両端部分に湾曲部を有する形状とし、
さらに、前記コイルを前記金属基材面と対向して配置させるとともに、前記金属基材の幅に合わせて前記コイルを周回面で周回させ、前記長軸の前記金属基材の幅方向に対する傾斜角度を変化させることによって、前記コイルの前記湾曲部の外周縁を前記金属基材の両側縁より外側に張り出させ、かつ、前記湾曲部の内周縁を前記両側縁より内側に位置させる回転手段を備えた
ことを特徴とする金属基材の加熱装置。 - 前記回転手段が、前記コイルを磁場遮断板として機能する固定ベースに取り付けるとともに、この固定ベースを回転させることを特徴とする請求項3記載の金属基材の加熱装置。
- コイルの金属基材の両側縁に面する部分の近傍に磁束調整用の磁性体を配置したことを特徴とする請求項3又は4記載の金属基材の加熱装置。
- 前記固定ベースが、前記金属基材の幅方向に平行移動させる移動手段を有することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の金属基材加熱装置。
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