JP5751453B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導電流によって加熱対象物を加熱する誘導加熱装置に関する。
従来、コイルへの通電により発生する磁束を金属板等の加熱対象物に流し、この磁束により生ずる誘導電流によって加熱対象物を加熱する誘導加熱装置が知られている。
このような誘導加熱装置では、加熱対象物の幅方向の中央部には磁束が通りにくく、エッジ部には磁束が通りやすいため、中央部からエッジ部を回り込むように流れる磁束分布が増加し、エッジ部に集まる磁束密度が高くなる。その結果、エッジ部が過剰に加熱される傾向となり、エッジ部と中央部との温度分布の均一性(以下、「均熱性」という。)を確保することが困難である。
特に加熱対象物が薄板の場合、加熱対象物に対して磁束の方向を垂直とするトランスバース方式を採用するのが一般的であり、その場合、エッジ部の過加熱が生じ、均熱性の確保が困難となる。そこで、特許文献1に開示されたトランスバース方式の誘導加熱装置は、加熱対象物のエッジ部近傍に配置した磁性体に磁束を集中的に通過させることにより、エッジ部の過加熱の抑制を図っている。
特開2006−294396号公報
特許文献1の装置は、加熱対象物のエッジ部については過加熱を抑制するものの、加熱対象物の中央部に磁束が通りにくいことについては何ら対策していない。そのため、中央部の昇温を促進することができず、加熱効率が向上しないという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エッジ部の過加熱を抑制しつつ中央部の昇温を促進し、均熱性及び加熱効率を向上させる誘導加熱装置を提供することにある。
本発明は、コイルへの通電により発生する磁束を導電性で板状の加熱対象物に流し、誘導電流を発生させることで加熱対象物を加熱する誘導加熱装置であって、コア、コイル、導体、及び側方磁性体を備えることを特徴とする。
コアは、磁束を伝達可能な磁性材料で形成され、加熱対象物を間に挟むように配置され極性が互いに反対である一対以上の磁極を有する。
コイルは、コアに巻回され、通電されることで磁束を発生させる。
導体は、加熱対象物の主板面の少なくとも一方側において磁極に隣接しつつ加熱対象物の主板面に沿って設けられる。導体は、「交流磁場を通しにくい」性質を有するため、加熱対象物の主板面に沿って磁極から離れる方向に向かう磁束を遮断する。ここで、「磁束を遮断する」とは、必ずしも100%遮断するという意味ではなく、「磁束の主な流れを遮断する」という意味である。導体の材質には、銅等の導電体が該当する。また、透磁率が空気と同等である非磁性金属材料で形成されることが好ましい。
側方磁性体は、磁性材料で形成され、加熱対象物の幅方向の端部であるエッジ部の少なくとも一方に対し、幅方向の中央部から離れる方向に、エッジ部に沿って、且つ加熱対象物を厚さ方向に跨ぐように設けられている。側方磁性体の材質には、透磁率が空気に比べて十分に大きい磁性材料が採用され、具体的には珪素鋼等が該当する。
例えばアルミニウム等からなる加熱対象物に対しては、磁束が加熱対象物の中央部を通って流れにくく、エッジ部を迂回するように流れる傾向がある。
そこで、磁極に隣接しつつ加熱対象物の主板面に沿って設けられた導体が、中央部からエッジ部に迂回しようとする磁束を遮断し、中央部に集中させる。これにより、中央部を通る磁束を増加させ、中央部の昇温を促進することができ、加熱効率を向上させることができる。
また、加熱対象物と導体との間隙を通った磁束は、エッジ部に集中しやすくなる。そこで、エッジ部の近傍に磁性材料からなる側方磁性体を設け、磁束を側方磁性体に導くことで、エッジ部の磁束密度を緩和させる。これにより、エッジ部の過加熱を抑制し、均熱性を向上させることができる。
このように、本発明の誘導加熱装置は、磁束の分布について、加熱対象物のエッジ部では磁束密度を緩和させるとともに、中央部では磁束を集中させることで、「狙いとする磁束分布」を形成するものである。これにより、均熱性及び加熱効率を共に向上させることができる。
本発明の第1実施形態による誘導加熱装置の模式図である。 図1のII−II線断面図である。 図1の要部拡大図である。 本発明の第1実施形態による誘導加熱装置を用いた加熱対象物の昇温特性を示す図である。 本発明の第2実施形態による誘導加熱装置の要部模式図である。 本発明の第3実施形態による誘導加熱装置の要部模式図である。 本発明の第4実施形態による誘導加熱装置の要部模式図である。 本発明の第5実施形態による誘導加熱装置の要部模式図である。 本発明の第6実施形態による誘導加熱装置の要部模式図である。 本発明の第7実施形態による誘導加熱装置の要部模式図である。 比較例の誘導加熱装置の模式図である。 比較例の誘導加熱装置を用いた加熱対象物の昇温特性を示す図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の誘導加熱装置について、図1〜図3を参照して説明する。
図1〜図3に示すように、誘導加熱装置101は、導電性で板状の加熱対象物60を加熱する装置であり、本実施形態では、図1の上下方向を鉛直方向として設置されている。
加熱対象物60は、主板面601、602を水平にセットされる。ここで、「主板面」とは加熱の対象となる面をいい、加熱対象物60が略直方体形状の場合、代表的には最も面積の大きい表裏の面をいう。また、図1における加熱対象物60の左右方向を、「加熱対象物60の幅方向」という。
導電性で板状の加熱対象物60には、例えばアルミニウム板が該当する。特に図2に示す例では、加熱対象物60は長尺帯状であり、ブロック矢印で示す送り動作によって、誘導加熱装置101を通過しながら加熱される。具体例としては、本実施形態の誘導加熱装置101は、熱交換器チューブ材用アルミニウム薄板の予熱等の用途に使用される。
誘導加熱装置101は、主に、コア10、コイル20、25、導体311、312、313、314、及び側方磁性体41、42を備えている。
コア10は、方向性珪素鋼等の磁性材料で四角枠状に形成されている。詳しくは、左右の対辺が磁束発生部11、12を構成し、上下の対辺が外伝達部13、18を構成している。外伝達部13、18の中心部には、枠の内方に延びる内伝達部14、17が形成されている。さらに、上側の内伝達部14の下端、及び、下側の内伝達部17の上端には、内伝達部14、17よりも狭い幅で枠の中心に向かって突出し、磁束を集中させる一対の磁極15、16が形成されている。
一対の磁極15、16は、空隙19を挟んで対向している。また、加熱対象物60がセットされたとき、一対の磁極15、16は、先端151、162が加熱対象物60の主板面601、602を間に挟む方向に対で配置されている。好ましくは、一対の磁極15、16は、主板面601、602の中央部65を間に挟む。また、加熱対象物60は、上下方向において一対の磁極15、16間のほぼ中央に配置されている。
コイル20、25は、コア10の磁束発生部11、12にそれぞれ巻回部22、27が巻回されている。巻始め部21、26、及び巻終り部23、28は、図示しない電源出力装置に接続される。
コイル20、25に交流電流Iが供給されると、コア10の磁束発生部11、12に、磁束Φが発生する。この磁束Φは、交流電流Iの周波数に応じて、例えば正弦波を基本波成分として強さ及び向きが周期的に変化する。
ただし、以下の説明では便宜上、「磁束Φの波形が正の最大振幅となる時刻における」磁束Φに注目して、向き等を定義することとする。そこで、図1に示すように、コア10の磁束発生部11、12に下から上に向かう磁束Φが発生する期間を「磁束波形が正の期間」と定義することとする。このとき、磁束Φは、磁束発生部11、12→外伝達部13→内伝達部14→磁極15→(空隙19)→磁極16→内伝達部17→外伝達部18→磁束発生部11、12という経路で伝達される。
ここで、一対の磁極15、16は、磁束波形がゼロクロスする瞬間を無視すれば、常に極性が互いに反対となる。上記の定義のように磁束Φが正のとき、磁極15の極性がN、磁極16の極性がSであると仮定し、磁極15、16を、「擬似N磁極15」、「擬似S磁極16」という。
以下の図中、擬似N磁極を細かい点からなる梨地で示し、擬似S磁極を白地で示す。すなわち、梨地で示した磁極と白地で示した磁極とは極性が反対であることを意味する。また、擬似N磁極から擬似S磁極に向かう方向に磁束Φの矢印を記す。
次に、導体311〜314は、導電体かつ非磁性金属材料である銅で形成されており、「交流磁場を通しにくい」という性質を有する。ここで、「非磁性金属材料」とは、透磁率が空気と同等、つまり真空と同等、したがって「比透磁率が約1」である金属材料をいう。また、「銅」は、純銅に限らず、市販の「銅を主成分とする合金」を含む。
導体311〜314は、磁極15、16に隣接しつつ加熱対象物60の主板面601、602に沿って設けられている。特に本実施形態では、導体311〜314は、磁極15、16の左右両側に隣接するように配置されている。
詳しくは、主板面601側において磁極15の左側に導体311、右側に導体313、主板面602側において磁極16の左側に導体312、右側に導体314というように、4つの導体が上下方向かつ左右方向に対称に配置されている。これにより、主板面601には磁極15及び導体311、313が対向し、主板面602には磁極16及び導体312、314が対向している。
なお、加熱対象物60が間にセットされたとき、導体311〜314と主板面601、602との間隔49(図3参照)がなるべく小さくなることが好ましい。
側方磁性体41、42は、透磁率が空気より十分に大きい「磁性材料」、例えば無方向性珪素鋼等で形成されている。
側方磁性体41、42は、加熱対象物60の幅方向の端部であるエッジ部61、69に対し幅方向の中央部65から離れる方向に、エッジ部61、69に沿って、且つ加熱対象物60を厚さ方向に跨ぐように設けられている。詳しくは、側方磁性体41は導体311と導体312との間、側方磁性体42は導体313と導体314との間に挟まれており、かつ、側方磁性体41、42は、隣接する導体311〜314と当接している。
また、「エッジ部61、69に沿って」というのは、「エッジ部61、69の両外側の近傍に、ほぼエッジ部61、69との隙間無く」設けられていることを意味する。
ここで、「エッジ部61、69」及び「中央部65」の具体的なイメージについて説明する。図2、図3に示すように、加熱対象物60の幅方向の中心Cを挟む部分を「中央部65」、左側端部を「エッジ部61」、右側端部を「エッジ部69」という。
仮に幅方向の左端を0%、右端を100%と定義すれば、一例として、エッジ部61は0〜約10%、中央部65は約40〜約60%、エッジ部69は約90〜100%の領域に相当する。ただし、例示した数字は、加熱対象物60の幅寸法等によって変化する。
図1、図3の正面視において、すなわち、「加熱対象物60の幅方向を含み主板面601、602に直交する仮想平面への投影」において、磁極15、16、導体311〜314、及び、側方磁性体41、42は、セットされた加熱対象物60を囲むように、或いは覆うように、周方向に互いに隣接している。
その他、誘導加熱装置101と共に使用される図示しない周辺装置として、出力調整可能な電力をコイル20に供給する電源出力装置、誘導加熱装置101の前後方向に加熱対象物60を移動させる送り装置等が設けられる。
以上の構成による誘導加熱装置101は、コイル20、25に通電したとき、コア10の磁束発生部11、12で発生した磁束Φが外伝達部13、内伝達部14に伝達され、さらに擬似N磁極15に集中する。一方、磁束Φは、矢印を逆にたどり、磁束発生部11、12から外伝達部18、内伝達部17に伝達され、さらに擬似S磁極16に集中する。
ここで、アルミニウム板のような加熱対象物60に対しては、磁極15から磁極16に向かう磁束Φcが中央部65を通りにくく、エッジ部61、69へ迂回しようとする。しかし、磁極15及び磁極16の両側には、導体311〜314が設けられている。この導体311〜314は、交流磁場を通しにくいため、図3に「×」印で示すように、迂回しようとする磁束を遮断する。ここで、「磁束を遮断する」とは、必ずしも100%遮断するという意味ではなく、「磁束の主な流れを遮断する」という意味である。
これにより、導体311〜314は、磁束Φcを中央部65に集中させる。
一方、導体311〜24と加熱対象物60との間隙49を通ってエッジ部61、69を回り込むように流れる磁束Φeは、エッジ部61、69の近傍に設けられた側方磁性体41、42に導かれ、側方磁性体41、42を磁気経路として、加熱対象物60を厚さ方向に跨ぐ。これにより、エッジ部61、69を通る磁束Φeを低減し、エッジ部61、69の磁束密度を緩和させる。
(効果)
以上の構成による誘導加熱装置101は、以下のような効果を奏する。
(1)誘導加熱装置101は、特に導体311〜314、側方磁性体41、42を備えることを特徴とする。
導体311〜314は、磁極15、16に隣接しつつ加熱対象物60の主板面601、602に沿って設けられ、主板面601、602に沿って磁極15、16から離れる方向に向かう磁束を遮断する。つまり、加熱対象物60の中央部65からエッジ部61、69に迂回しようとする磁束を遮断する。これにより、中央部65を通る磁束Φcを増加させ、中央部65の昇温を促進することができ、加熱効率を向上させることができる。
側方磁性体41、42は、比透磁率が1より充分に大きい磁性材料で形成され、エッジ部61、69の両外側の近傍に、ほぼエッジ部61、69との隙間無く設けられている。
これにより、エッジ部61、69に集中する磁束密度を緩和することができ、誘導電流を均一化し、加熱対象物60の均熱性を向上することができる。
(2)一対の磁極15、16は、加熱対象物60の主板面601、602を間に挟む方向に対で配置されている。また、側方磁性体41、42は、加熱対象物60の主板面601側からエッジ部61、69を回り込んで主板面602側へ流れる磁束を導く。
これにより、一般的な板状の加熱対象物60に対し適用が容易となる。ここで、「一般的」とは、後述する第7実施形態のようなループ状の加熱対象物80等を除外する意味である。
(3)導体311〜314は、加熱対象物60の幅方向において、磁極15、16の両側に隣接するように複数設けられており、側方磁性体41、42は、加熱対象物60の両端のエッジ部61、69に対し複数設けられている。
これにより、加熱対象物60の全体を加熱したい場合、均一な誘導電流を発生させることができる。
(4)側方磁性体41、42は、隣接する導体311〜314と当接しているため、加熱対象物60付近の漏れ磁束を低減させることができる。
(5)磁極15、16、導体311〜314、及び、側方磁性体41、42は、セットされた加熱対象物60を囲むように、或いは覆うように、周方向に互いに隣接している。可及的に隙間無く加熱対象物60を囲むことにより、加熱対象物60付近の漏れ磁束を低減させることができる。
(実験結果)
誘導加熱装置101の効果を比較例と対比するための実験を実施した。
図11に示すように、比較例の誘導加熱装置109は、コア10及びコイル20、25の構成は本実施形態と実質的に同一であり、導体311〜314及び側方磁性体41、42を有しないものとする。
本実施形態の誘導加熱装置101、及び比較例の誘導加熱装置109を用い、アルミニウム板からなる加熱対象物60を同一の条件で加熱したときの、中央部65の温度Tc及びエッジ部61、69の温度Teの昇温特性を図4、図12に示す。
加熱条件として、コイル20、25へ通電する電源出力を同一とし、通電時間を2秒とした。そして、通電開始1.5秒後の中央部温度Tc、及び、エッジ部温度Teと中央部温度Tcとの温度差ΔTを比較した。
図4に示すように、本実施形態の誘導加熱装置101を用いて加熱したとき、通電中の中央部温度Tc及びエッジ部温度Teの昇温特性はよく一致した。また、通電開始1.5秒後の中央部温度Tcは約170℃、温度差ΔTは約10℃であった。
一方、図12に示すように、比較例の誘導加熱装置109を用いて加熱したとき、エッジ部温度Teが先行して急速に上昇し、その後、中央部温度Tcが遅れて上昇した。これは、エッジ部61、69からの熱伝導によって中央部65が昇温したためと考えられる。また、通電開始1.5秒後の中央部温度Tcは約120℃、温度差ΔTは約180℃であった。
この実験結果から、本実施形態の誘導加熱装置101は、比較例の誘導加熱装置109に比べ、誘導加熱による中央部温度Tcの昇温を促進し、且つ、エッジ部温度Teと中央部温度Tcとを均熱化していることが明らかである。このように誘導加熱装置101は、加熱対象物60の加熱における均熱性及び加熱効率を顕著に向上させることができる。
次に、本発明の第2〜第7実施形態の誘導加熱装置について、図5〜図10を参照して説明する。以下の実施形態において、コア10の中心部を除く構成は、第1実施形態と同様であり、図5〜図10では、第1実施形態の図3に対応するコア10の中心部(要部)の構成のみを図示する。また、図5〜図9では、第1実施形態と実質的に同一の構成に同一の符号を付して説明を省略する。また、第2〜第6実施形態では、基本的に第1実施形態の効果(1)〜(5)と同様の効果を奏する。
(第2実施形態)
図5に示す第2実施形態の誘導加熱装置102は、擬似N磁極51及び擬似S磁極52の先端の位置及び形状が第1実施形態の磁極15、16と異なる。
磁極51は、先端511の位置が、導体321、323の端面301よりも加熱対象物60の主板面601に近接するように設けられている。また、磁極52は、先端522の位置が、導体322、324の端面302よりも加熱対象物60の主板面602に近接するように設けられている。また、磁極51、52は、先端511、522が尖るように、面取り部515、526が形成されている。
これにより、主板面601、602のうち磁極51、52の影となる部分、すなわち磁極51、52を主板面601、602に投影した部分651、652にも誘導電流を発生させ、有効に加熱することができる。したがって、均熱性を向上させることができる。
導体321〜324は、磁極51、52に隣接する側が、先端の面取り部515、526に対応した角度に傾斜している。また、補足であるが、第2実施形態の導体321〜324は、第1実施形態の導体311〜314(図1、図3参照)に比べ、図の上下方向で示される厚さが薄い。このように、導体の厚さは、磁極からの磁束を遮断するという機能の点では、大きく影響しない。
(第3、第4実施形態)
図6に示す第3実施形態の誘導加熱装置103は、加熱対象物60の主板面601側に磁極51、53、主板面602側に磁極52、54というように、一方の主板面側につき複数の磁極が設けられている。
主板面601側において、磁極51に対しエッジ部61側には、磁極51に隣接し側方磁性体41に当接する導体331が設けられ、磁極53に対しエッジ部69側には、磁極53に隣接し側方磁性体42に当接する導体333が設けられている。また、磁極51と磁極53との間には、主板面601に沿って導体335が設けられている。
同様に、主板面602側において、導体332、334、336が設けられている。
ここで、同一の主板面側で隣接する擬似N磁極51及び擬似S磁極53、並びに、擬似S磁極52及び擬似N磁極54の極性は互いに反対である。
また、磁極51と磁極52とは、エッジ部61で折り返された主板面601、602を仮想展開したとき隣接する関係にあり、磁極53と磁極54とは、エッジ部69で折り返された主板面601、602を仮想展開したとき隣接する関係にある。これらの、表裏の主板面に対応して隣接する磁極同士の極性も互いに反対である。
以下、単に「隣接する」というとき、このような同一の主板面側での隣接、及び、表裏の主板面に対応する隣接の両者を含むものとする。
図6において以下のように記号を定義する。ここで、磁極51と磁極54、磁極52と磁極53とは、それぞれ回転対称に配置されていることを前提とする。したがって、中心線Cの左側についての説明は、180°回転して中心線Cの右側についても適用される。
a1:磁極51からエッジラインEまでの距離(ここで、加熱対象物60の幅方向端部から中心線Cに平行に延長した線を「エッジラインE」という。)
b1:磁極51から中心線Cまでの距離
a2:磁極52からエッジラインEまでの距離
b2:磁極52から中心線Cまでの距離
L1:主板面601上での磁極51と磁極53との距離(=b1+b2)
L2:エッジ部61で折り返された主板面601及び主板面602を仮想展開したときの磁極51と磁極52との距離(=a1+a2)
L3:主板面602上での磁極52と磁極54との距離(=L1=b1+b2)
L4:エッジ部61で折り返された主板面601及び主板面602を仮想展開したときの磁極53と磁極54との距離(=L2=a1+a2)
第3実施形態では、対をなす磁極51と磁極52、磁極53と磁極54がそれぞれ、加熱対象物60の幅方向において同一の位置で対向するように配置されているため、「a1=a2」、「b1=b2」である。さらに、磁極51〜54は、「a1≒b1、a2≒b2」となるような位置に配置されている。したがって、「L1=L3≒L2=L4」の関係が成立している。
以上の構成により、第3実施形態の誘導加熱装置103は、擬似N磁極51から擬似S磁極53へ主板面601に沿って磁束が流れ、擬似N磁極54から擬似S磁極52へ主板面602に沿って磁束が流れることで、加熱対象物60の中央部65付近に誘導電流を発生させることができる。また、擬似N磁極51からエッジ部61を回り擬似S磁極52へ磁束が流れ、擬似N磁極54からエッジ部69を回り擬似S磁極53へ磁束が流れることで、エッジ部61、69付近に誘導電流を発生させることができる。したがって、加熱対象物60の全体に誘導電流を発生させることができる。よって、幅方向のサイズが比較的大きい加熱対象物60に好適に適用することができる。
また、隣接する磁極51〜54同士の間隔が同等であるため、幅方向のサイズが比較的大きい加熱対象物60に対し、磁束を均一に発生させることができる。
図7に示す第4実施形態の誘導加熱装置104は、第3実施形態の変形例に相当する。第4実施形態では、対をなす磁極51と磁極52、磁極53と磁極54がそれぞれ、加熱対象物60の幅方向においてずれた位置で対向するように配置されており、「a1≠a2」、「b1≠b2」である。ただし、磁極51〜54は、「a1≒b2、a2≒b1」となるような位置に配置されている。
したがって、第4実施形態でも、「L1=L3≒L2=L4」の関係が成立しており、第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第5実施形態)
図8に示す第5実施形態の誘導加熱装置105は、厚さが幅方向に不均一である加熱対象物70に適用される。図8に例示するように、加熱対象物70は、中央部75の厚さt5が相対的に厚く、エッジ部71、79の厚さt1が相対的に薄い。
誘導加熱装置105の導体321、323と導体322、324とは、磁極51、52に隣接する幅方向内側ほど互いに近接し、側方磁性体41、42に接続する幅方向外側ほど互いに離間するように傾斜して形成されている。また、磁極51、52の先端511、522は、第2実施形態と同様、導体の端面よりも加熱対象物70に近接している。
そのため、加熱対象物70の中央部75では磁極51、52と加熱対象物70との隙間x5が相対的に小さく、エッジ部71、79では導体321〜324と加熱対象物70との隙間x1が相対的に大きくなっている。つまり、幅方向の対応する位置において、磁極51、52又は導体321〜324と加熱対象物70との隙間と、加熱対象物70の厚さとは、「負の相関関係」になるように設定されている。特に好ましくは、隙間と厚さとが反比例の関係になるように設定されている。
これにより、厚さが不均一な加熱対象物70に対し、厚い部位の磁束密度を相対的に増大させることで加熱対象物70に流れる誘導電流を均一にし、発熱を均一にすることができる。
なお、図8に例示した加熱対象物70では、中央部75における略水平面、及び中央部75から両側のエッジ部71、79に向かう傾斜面の計3平面が主板面701、702を構成している。このように、「加熱対象物の主板面」は単一面に限らない。また、主板面は、平面に限らず、曲面から構成されてもよい。
さらに、図8に例示した以外に、中央部が薄く両側のエッジ部が厚い場合、一方のエッジ部から他方のエッジ部に向かって厚さが漸増する場合、或いは、厚い部分と薄い部分とが交互に繰り返す形状の場合等、同様の技術的思想に基づく最適な構成を誘導加熱装置に採用することができる。
(第6実施形態)
図9に示す第6実施形態の誘導加熱装置106は、加熱対象物60の一方の主板面601のみを加熱面とする場合に適用される。表側の主板面601については、上記実施形態と同様、磁極51、及び磁極51の両側に隣接する導体321、323が対向している。
他方、裏側の主板面602については、磁極56、及び、磁極56と側方磁性体43、44とを磁気的に接続する接続磁性体45、46が対向している。接続磁性体45、46は、導体321、323から側方磁性体43、44に流れる磁束を磁極56に伝達する磁気経路として機能する。
また、図9に示す例では、磁極56、接続磁性体45、46及び側方磁性体43、44は、一体に形成されている。
第6実施形態では、加熱対象物60の一方の主板面601側に誘導電流を発生させ、主板面601側のみを誘導加熱することができる。
また、側方磁性体43、44は、接続磁性体45、46と一体に形成され、したがって直接接続されているため、加熱対象物60付近の漏れ磁束を低減させることができる。
(第7実施形態)
上記の第1〜第6実施形態は、いずれも、一対以上の磁極が加熱対象物の主板面を間に挟む方向に対で配置されている。また、加熱対象物は、基本的に略直方体形状であることを想定している。
それに対し、図10に示す第7実施形態の誘導加熱装置107は、一対の磁極571、572が、加熱対象物80の両エッジ部81、89の側面に対向するように並列に配置されている。言い換えれば、磁極571、572は、加熱対象物80の幅方向と直交する方向に延びている。また、導体371、372は、加熱対象物80の主板面に沿って主板面を間に挟みつつ、磁極571、572を架橋するように設けられている。
さらに、加熱対象物80は、図10(b)における前後方向において手前側の部分801と向こう側の部分802とが、誘導加熱装置107内にセットされる部分以外の部分を経由して磁気的に接続されている。例えば、加熱対象物80は、図10(a)に示すようなループ状に形成されている。
第7実施形態では、図10(b)に破線で示すように、側方磁性体471、472が磁極571、572に一体に形成されていると考えることができる。特許請求の範囲に記載のように、一対の磁極571、572は、加熱対象物80を間に挟むように配置されていることに変わりはない。また、磁極571、572に一体に形成された側方磁性体471、472は、加熱対象物80のエッジ部81、89に対し中央部85から離れる方向に、エッジ部81、89の側面に沿って、且つ加熱対象物80を厚さ方向に跨ぐように設けられている。
この構成において、導体371、372は、磁極571、572から加熱対象物80の主板面に沿って離れる方向に向かう磁束を遮断する。したがって、磁極571、572からの磁束は、主板面の上下に逃げることなく、ループ状の加熱対象物80の内部を流れ、誘導電流を発生させる。こうして、誘導加熱装置107は、加熱対象物80を加熱することができる。
(その他の実施形態)
(ア)上記第1実施形態では、コア10が枠状に形成され、コイル20、25によって発生した磁束は、磁束発生部11、12から磁極15、16を経由して流れる。ここで、コイルが巻回される磁束発生部は片側のみに形成されてもよい。
また、磁極15側に流れる磁束を発生させるコイルと、磁極16側に流れる磁束を発生させるコイルとを分割したトランスバース方式の構成を採用してもよい。
(イ)上記第1実施形態のように、図1の上下方向を鉛直方向とし、加熱対象物60の主板面が水平となる姿勢で設置する構成に限らず、図1の左右方向を鉛直方向とし、或いは、図1の紙面に垂直な方向を鉛直方向としてもよい。
(ウ)導体の材質は、上記実施形態の銅に代えて、銅と同様に「比透磁率が約1の非磁性金属材料」であるアルミニウムを使用してもよい。ここで、「アルミニウム」は、純アルミニウムに限らず、市販の「アルミニウムを主成分とする合金」を含む。アルミニウムは、放熱性に優れ、特に軽量化に有利である。
また、導体の材質は非磁性金属材料に限らず、磁性材料である鉄等を採用してもよい。この場合も、導体は、「交流磁場を通しにくい」という性質を有し、加熱対象物の中央部からエッジ部へ迂回しようとする磁束を遮断することができる。
(エ)側方磁性体の材質は、珪素鋼に代えて、鉄等の磁性材料を使用してもよい。
(オ)加熱対象物の材質は、アルミニウム合金に限らず、導電性の物質であればよい。
(カ)加熱対象物の形状は、図2に示すように誘導加熱装置に対して送りながら逐次加熱される長尺帯状のものに限らず、1枚ずつセットされる単体板状のものでもよい。
ここで「板状」とは、少なくとも「幅方向の中央部及びエッジ部」を認識可能な形状であればよく、例えば直方体において、断面の縦横寸法比(厚さ方向と幅方向の寸法比)は上記実施形態の図に例示した比に限定されない。幅方向寸法に対する厚さ方向の比が1に近いブロック形状も、ここでは「板状」に含む。また、「主板面」は、略直方体形状の最も面積の大きい面に限らず、その他の面としてもよい。
(キ)上記第1、2、5、6実施形態の図では、磁極の両側に導体及び側方磁性体が略対称に図示されているが、非対称であってもよい。また、導体及び側方磁性体は、磁極に対して片側のみに設けられてもよい。例えば、加熱対象物の幅方向の中央部に対し一方のエッジ部側についてのみ均熱化のニーズがある場合には、均熱化したい側だけに導体及び側方磁性体を設ける構成を採用することができる。
(ク)上記第6実施形態に対し、磁極56、接続磁性体45、46、側方磁性体43、44の三種類の部材を一体として形成するのでなく、磁極56のみを別体、或いは、側方磁性体43、44のみを別体、或いは、いずれも別体で形成し、接合してもよい。
(ケ)本発明の誘導加熱装置に、加熱対象物の現在温度を検出する温度センサを設け、現在温度と目標温度との偏差をゼロに収束させるように電源出力をフィードバック制御してもよい。
(コ)その他の実施形態というよりも解釈上の注意という方が適切であるが、上記説明中の「擬似N磁極」、「擬似S磁極」という用語は、「磁束波形が正の期間」に注目することを前提としたものであり、「磁束波形が負の期間」に当然に極性が逆転する。例えば第6実施形態においては、擬似S磁極側を加熱面としてもよい。
以上、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施することができる。
101〜107 ・・・誘導加熱装置、
10 ・・・コア、
15、16、51、52、53、54、56、571、572 ・・・磁極、
20、25 ・・・コイル、
311〜314、321〜324、331〜336、341〜346、371、372
・・・導体、
41、42、43、44、471、472 ・・・側方磁性体、
60、70、80 ・・・加熱対象物、
61、69、71、79、81、89 ・・・エッジ部
65、75、85 ・・・中央部。

Claims (14)

  1. コイルへの通電により発生する磁束を導電性で板状の加熱対象物(60、70、80)に流し、誘導電流を発生させることで前記加熱対象物を加熱する誘導加熱装置(101〜107)であって、
    磁束を伝達可能な磁性材料で形成され、前記加熱対象物を間に挟むように配置され極性が互いに反対である一対以上の磁極(15、16、51、52、53、54、56、571、572)を有するコア(10)と、
    前記コアに巻回され、通電されることで磁束を発生させるコイル(20、25)と、
    前記加熱対象物の主板面(601、602)の少なくとも一方側において前記磁極に隣接しつつ前記加熱対象物の主板面に沿って設けられ、前記加熱対象物の主板面に沿って前記磁極から離れる方向に向かう磁束を遮断する導体(311〜314、321〜324、331〜336、341〜346、371、372)と、
    磁性材料で形成され、前記加熱対象物の幅方向の端部であるエッジ部(61、69、71、79、81、89)の少なくとも一方に対し、幅方向の中央部(65、75、85)から離れる方向に、前記エッジ部に沿って、且つ前記加熱対象物を厚さ方向に跨ぐように設けられた側方磁性体(41、42、43、44、471、472)と、
    を備えることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 一対以上の前記磁極(15、16、51、52、53、54、56)は、前記加熱対象物の前記主板面を間に挟む方向に対で配置されており、
    前記側方磁性体は、前記加熱対象物の一方の前記主板面側から前記エッジ部を回り込んで他方の前記主板面側へ流れる磁束を導くことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置(101〜106)。
  3. 前記導体(311〜314、321〜324、331〜336、341〜346)は、前記加熱対象物の幅方向において前記磁極の両側に隣接するように複数設けられており、
    前記側方磁性体は、前記加熱対象物の両端の前記エッジ部に対し複数設けられていることを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記側方磁性体(41、42、43、44)は、隣接する前記導体と当接していることを特徴とする請求項2または3に記載の誘導加熱装置。
  5. 前記磁極(51、52)は、先端(511、522)が前記導体よりも前記加熱対象物の前記主板面に近接するように設けられ、且つ先端が尖るように形成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の誘導加熱装置(102〜106)。
  6. 前記磁極(51〜54)は、前記加熱対象物の一方の前記主板面側につき複数設けられており、
    同一の前記主板面側で隣接する複数の前記磁極同士、及び、前記加熱対象物の前記エッジ部で折り返された表裏の前記主板面を仮想展開したとき隣接する前記磁極同士は、極性が互いに反対であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置(103、104)。
  7. 前記磁極(51〜54)は、前記加熱対象物の一方の前記主板面側につき複数設けられており、
    同一の前記主板面側で隣接する複数の前記磁極同士の間隔、及び、前記加熱対象物の前記エッジ部で折り返された表裏の前記主板面を仮想展開したとき隣接する前記磁極同士の間隔は、同等であることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の誘導加熱装置(103、104)。
  8. 厚さが幅方向に不均一である前記加熱対象物(70)に適用され、
    前記加熱対象物がセットされたとき、前記磁極と前記加熱対象物との隙間、又は、前記導体(351〜354)と前記加熱対象物との隙間は、対応する位置での前記加熱対象物の厚さが大きいほど小さくなるように設定されることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の誘導加熱装置(105)。
  9. 前記加熱対象物の一方の主板面(601)及び他方の主板面(602)に、前記磁極及び前記導体が対向していることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の誘導加熱装置(101〜105)。
  10. 前記加熱対象物の一方の主板面(601)に、前記磁極及び前記導体が対向し、
    前記加熱対象物の他方の主板面(602)に、前記磁極(56)、及び、前記磁極と前記側方磁性体(43、44)とを磁気的に接続する接続磁性体(45、46)が対向していることを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の誘導加熱装置(106)。
  11. 前記側方磁性体は、前記接続磁性体と当接していることを特徴とする請求項10に記載の誘導加熱装置。
  12. 前記磁極、前記接続磁性体及び前記側方磁性体は、一体に形成されていることを特徴とする請求項11に記載の誘導加熱装置。
  13. 前記加熱対象物の幅方向を含み前記主板面に直交する仮想平面への投影において、
    前記磁極、前記導体、及び前記側方磁性体、又は、前記磁極、前記導体、前記接続磁性体及び前記側方磁性体は、セットされた前記加熱対象物を囲むように周方向に互いに隣接していることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  14. 前記導体は、透磁率が空気と同等である非磁性金属材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
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