JP4909210B2 - 棒状体落下防止装置 - Google Patents

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本発明は、竿、棒などの棒状体に取り付けられ、特に、送電鉄塔などで支持される送電線の接地を行う接地棒に取り付けられ、接地棒が鉄塔などの高所から落下するのを防止する棒状体落下防止装置に関するものである。
送電線を支持する送電鉄塔において送電線の修繕やメンテナンスを行う作業者は、感電事故防止のため、送電線に触れる前に、送電線を接地して地面と同じゼロ電位とする必要がある。送電鉄塔は、送電線を支持する方式に応じて、耐張型と懸垂型とに大別される。
図13は耐張型鉄塔を例示する図であり、耐張型鉄塔10は送電線12を碍子連14で引っ張り留める方式である。耐張型鉄塔10ではジャンパ線16を使って鉄塔10の反対側の送電線へつなぐ。送電線12の接地は、下の相の腕金18に登った作業者が、腕金18に設けられた接地板20と、上の相の腕金22で支持される送電線12のジャンパ線16とをリード線24で接続することによって行われる。接地板20は鉄塔10を伝わって地面まで接続される回路を形成しているため、送電線12の電位を地上(アース)のゼロ電位に合わせることができる。
図14は懸垂型鉄塔を例示する図であり、懸垂型鉄塔40は腕金52から碍子連44を下げ、その先に送電線42をつなぎ留める方式である。送電線42の接地は、下の相の腕金48に登った作業者が、腕金48に設けられた接地板50と、上の相の腕金52で支持される送電線42とをリード線54で接続することによって行われる。
図13を用いて従来の接地方法を説明すると、接地作業者は、まず、リード線24を持って腕金18に登り、リード線24の一端を接地板20に接続する。リード線24の他端は、送電線クランプ(図13では図示は省略)ごと、接地棒と呼ばれる棒の先端に装着してジャンパ線16まで差し伸べる。接地棒は、作業者が位置する腕金18からジャンパ線16までの距離に応じて、延長棒と呼ばれる棒によって延長することも可能である。作業者は、接地棒の先端に装着された送電線クランプによってジャンパ線16をクランプすると、送電線クランプから接地棒を切り離し、接地を完了する(例えば特許文献1)。
接地棒が鉄塔から落下するのを防止するため、例えば特許文献2のように、棒状工具(接地棒)に紐状部材を巻きつける技術が提案されている。特許文献2によれば、紐状部材は、棒状工具の外周面を摺動する弛緩状態と、棒状工具の外周面に密着する締付状態とに変換可能である。これにより、紐状部材の長さは調節可能であり、落下防止用の紐状部材の取扱いやすさを向上させている。
特開平11−299026号公報 特開2007−53835号公報
しかし、特許文献2に記載の索体(紐状部材)は、紐状部材に取り付けられた圧着スリーブによって弛緩状態と締付状態とを変換するものであり、作業者は、両手を用いなければ紐状部材の長さを調節できない。
また接地棒は、リード線を「取り付ける」接地作業の間だけでなく、接地棒自体を鉄塔の腕金まで「運ぶ」作業、接地棒を延長するため、延長棒と「つなぐ」作業、さらに、上下の相の腕金に位置する作業者間で接地棒を「渡す」作業の間も、落下防止をしなければならないことが課題であった。
さらに、接地作業中、索体(落下防止ロープ)が接地棒に絡まない構造とすることも課題であった。
本発明はこのような課題に鑑み、接地作業に関連するいかなる作業中も接地棒の落下が防止されていて、落下防止用の索体の長さ調節が簡単に行え、索体が接地棒に絡むこともない、新規な棒状体落下防止装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明による棒状体落下防止装置の代表的な構成では、棒状体の側面を取り巻く複数の把持体と、把持体同士の間隔が狭まるように把持体を付勢して棒状体を把持させる弾性体と、弾性体の付勢に抗して把持体同士の間隔を拡張可能な把持解除体と、把持体の棒状体長手方向両側に配置され、把持体が長手方向に移動しようとすると把持体と干渉する、棒状体に回転自在に外挿されている2つの環状部、および、2つの環状部を把持体を跨いで接続し索体を掛止可能な索体掛止部で構成される回転体とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、棒状体の長手方向に把持体が移動すると、把持体と干渉する2つの環状部、および、2つの環状部を接続してそれらの間の距離を一定に保つ索体掛止部で構成される回転体も、同じ位置まで移動する。すなわち、把持体の移動に伴って装置全体が移動する。これにより、本装置は、棒状体を把持する把持体、および把持を解除する把持解除体によって、棒状体の長手方向の任意の位置に移動させたり固定したりすることが可能である。
このように、棒状体に固定される位置の調節が格段に容易な索体を作業者の安全帯や鉄塔に固定しておけば、棒状体を「運ぶ」「つなぐ」「接地する(棒状体が接地棒の場合)」「渡す」すべての作業中、棒状体の落下が防止できる。
また、索体が掛止された本装置を複数、棒状体に設けた場合、本装置間の距離を調節することによって、索体の長さ調節(緩め調節)も容易である。索体の長さ調節が容易であるため、索体は、落下防止用のもののみに限られない。棒状体を作業者が背負うための背負い索体を掛止して、その長さ(緩め)を調節してもよい。
しかも、本構成によれば、棒状体が回転すると、把持状態にある把持体はこれに伴って回転するが、回転自在の2つの環状部は、棒状体に対して相対的に回転するものの、絶対的には回転しない。したがって、2つの環状部を接続する索体掛止部も絶対的には回転せず、索体掛止部に掛止される索体は、棒状体が回転しても、棒状体に絡まない。
上記の把持解除体は、ヒンジ部で接続される対称的な2つの剛体で構成され、剛体の両端部において、隣り合う2つの把持体に接続され、ヒンジ部の成す角度が増大することによって両端部間の距離が伸びることにより、隣り合う2つの把持体同士の間隔を拡張するとよい。
上記の構造によって、把持状態と把持解除状態との移行を可能としている。
上記の把持解除体の数は2つであり、把持解除体のそれぞれのヒンジ部が、棒状体を挟んで相対する方向から押圧されることによって、把持体同士の間隔が拡張されるとよい。
上記の構造によれば、作業者は、把持解除体を相対する方向から握りしめることによって、把持状態と把持解除状態との移行が容易である。
上記の複数の把持体は、棒状体の長手方向における両側に張り出された張出部によって棒状体を把持し、回転体の2つの環状部は、それぞれ、張出部上で回転自在であるとよい。
上記の構造によれば、回転体は、張出部という把持体の一部の上に位置する。したがって、把持体と干渉することにより棒状体の長手方向に移動する際も、張出部の上に位置したまま移動する。これにより、棒状体上を直接移動して棒状体からの摩擦力を受ける場合より、移動がスムーズである。
上記の複数の把持体は、円弧状の形状を有してよい。これにより、略円柱形状の棒状体を把持し、その落下を防止するのに適した形状となるためである。
上記の回転体の索体掛止部は、索体を掛止可能な少なくとも2つの輪状具を有するとよい。
輪状具を複数設けることは必須ではないが、同一の索体掛止部に掛止される複数の索体が掛止される箇所を分けることができるため、作業者は索体を識別および操作しやすい。さらに索体を色分けすれば、さらに識別しやすくなる。
本発明によれば、棒状体の落下防止用の索体を棒状体に取り付ける位置は、棒状体の長手方向において、容易に調整できる。したがって、棒状体を「運ぶ」「つなぐ」「接地する(棒状体が接地棒の場合)」「渡す」すべての作業中、棒状体の落下防止が施されるし、索体の長さ調節も容易である。さらに、索体が棒状体に絡むこともない。
次に添付図面を参照して本発明による棒状体落下防止装置の実施形態を詳細に説明する。図中、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。また、同様の要素は同一の参照符号によって表示する。なお、以下の実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態を示す図である。本実施形態は、接地棒1本のみを使用した場合である。棒状体の一例である接地棒100は、作業者の手前側に位置し、作業者が片手で把持する取っ手部110と、後述の送電線クランプ600を取り付けるための先端の突起120とを有する。
取っ手部110と突起120との間に位置する、略円柱状の本体部130には、共通の構成を有する2個の棒状体落下防止装置140A、140Bが取り付けられている。
(棒状体落下防止装置)
図2および図3は、図1の棒状体落下防止装置を示す図である。代表として示す棒状体落下防止装置140Aは、図2では接地棒100を把持する把持状態にあり、図3では接地棒100の把持を解除する把持解除状態にある。図2(a)および図3(a)は装置140Aを接地棒100の長手方向から見た図であり、図2(b)および図3(b)は装置140Aを接地棒100の側面から見た図である。
棒状体落下防止装置140Aは、接地棒本体130の側面を取り巻く2個の把持体150を有する。本実施形態では、把持体の数は2個であるが、その数に制限はない。把持体150は、円弧状の形状を有し、これにより、略円柱形状の接地棒本体130を把持するのに適した形状になっていて、棒状体落下防止装置140Aに取り付けられる索体であるロープによって、接地棒100の落下を防止する。
ただし、本実施形態を適用可能な棒状体は、接地棒本体130のような略円柱状のものに限定されず、例えば、角柱状の棒状体でもよい。例えば棒状体が四角柱であれば、把持体は、断面略コの字型とするとよい。棒状体の外周形状に沿った形状であれば、把持体は棒状体を把持可能だからである。
棒状体落下防止装置140Aは、把持体150同士の間隔が狭まるように把持体150を付勢して接地棒本体130を把持させる弾性体(バネ160)を有する。
本実施形態では、2個の把持体150の2つの間隙に、それぞれバネ160が備えられている。しかしバネ160は、把持体150を付勢して互いに近接させる弾性体であれば、バネに限定されず、いかなる種類のものでもよい。バネ160の数にも制限はない。把持体150をより細かく分断して把持体の数を増やし、それに伴って間隙の数も増加した場合、間隙毎にバネ160を設けてもよい。
バネ160の数は単数としてもよく、すべての把持体150を環状に接続するものでもよい。
棒状体落下防止装置140Aは、バネ160の付勢に抗して把持体150同士の間隔を拡張可能な把持解除体170を有する。
上記の把持解除体170は、ヒンジ部190で接続される対称的な2つの剛体で構成され、剛体の両端部180において、隣り合う2つの把持体150に回動可能に接続されている。把持解除体170は、ヒンジ部190の成す角度αが増大することによって両端部180間の距離が伸びることにより、隣り合う2つの把持体150同士の間隔を拡張する。
上記の構造によって、図2の把持状態と図3の把持解除状態との移行を可能としている。
本実施形態では、把持解除体170の数は2個であり、把持解除体170のそれぞれのヒンジ部190が、接地棒本体130を挟んで相対する、図2(a)の矢印200方向から押圧されることによって、把持体150同士の間隔が拡張される。
上記の構造によれば、作業者は、把持解除体170を相対する矢印200方向から握りしめることによって、把持状態と把持解除状態との移行が容易である。握り締めることによる押圧の力がなくなれば、再びバネ160によって把持体150は付勢され、互いに近接する。
棒状体落下防止装置140Aは、把持体150の接地棒長手方向両側に配置され、把持体150が長手方向に移動しようとすると把持体150と干渉する、接地棒本体130に回転自在に外挿されている2つの環状部210、および、2つの環状部210を把持体150を跨いで接続しロープ(図2および図3では図示を省略)を掛止可能な索体掛止部220で構成される回転体230を有する。環状部210は、本実施形態では円弧形状を有するが、接地棒本体130に回転自在に設けられていればよく、その形状は円弧形状に限定されない。
上記の構成によれば、接地棒本体130の長手方向に把持体150が移動すると、把持体150と干渉する2つの環状部210、および、2つの環状部210を接続してそれらの間の距離を一定に保つ索体掛止部220で構成される回転体230も、同じ位置まで移動する。すなわち、把持体150の移動に伴って装置140A全体が移動する。本装置140Aは、接地棒本体130を把持する把持体150、および把持を解除する把持解除体170によって、接地棒本体130の長手方向の任意の位置に移動させたり固定したりすることが可能である。したがって、本装置140Aに掛止されたロープを、作業者の所望の位置まで移動させ、そこに固定することが容易にできる。
したがって、接地棒100を用いた、「運ぶ」「つなぐ」「接地する」「渡す」などのあらゆる作業中、ロープを適切な所望の位置に固定でき、接地棒100の落下が防止できる。
また、接地棒本体130に共通の構成の複数の棒状体落下防止装置140A、140B・・を設け、それらの間の距離を調節することによって、例えば2つの装置140A、140Bにわたって掛止されているロープの長さを容易に調節可能である。したがって、落下防止用のロープだけでなく、接地棒本体130を作業者が背負うための背負いロープとして装置140A、140Bに掛止されるロープの長さも調節できる。
本実施形態によれば、接地棒100(接地棒本体130)が回転すると、図2の把持状態にある把持体150はこれに伴って回転するが、回転自在の2つの環状部210は、接地棒100に対して相対的に回転するものの、絶対的には回転しない。したがって、2つの環状部210を接続する索体掛止部220も絶対的には回転せず、索体掛止部220に掛止されるロープは、接地棒100が回転しても、接地棒100に絡まない。
上記の複数の把持体150は、接地棒本体130の長手方向における両側に張り出された張出部240によって接地棒本体130を把持し、回転体230の2つの環状部210は、それぞれ、張出部240上で回転自在である。
上記の構造によれば、回転体230は、張出部240という把持体150の一部の上に位置する。したがって、把持体150と干渉することにより接地棒本体130の長手方向に移動する際も、張出部240の上に位置したまま移動する。これにより、接地棒本体130上を直接移動して接地棒100からの摩擦力を受ける場合より、移動がスムーズになる。
本実施形態では、上記のように、回転体230が張出部240の上に位置しているが、接地棒本体130の上を直接移動してもよいことは言うまでもない。
上記の回転体230の索体掛止部220は、ロープを掛止可能な少なくとも2つの輪状具250A、250Bを有するとよい。
複数の輪状具250A、250Bを設けることは必須ではないが、同一の索体掛止部220に掛止される複数のロープが掛止される箇所を分けることができるため、作業者はロープを識別および操作しやすい。さらにロープを色分けすれば、さらに識別しやすくなる。
(接地方法)
図1に示す接地棒100を用いた接地方法を、以下、説明する。棒状体落下防止装置140A、140Bは昇塔・降塔時には、作業者は、ロープ300を接地棒100を背負うためのロープとして、自らの胴体の前方にタスキ状にかけ、接地棒100を背負って昇塔する。ロープ300の一方の端部は一方の棒状体落下防止装置140Aの輪状具250Bに接続されている。他方の端部は他方の棒状体落下防止装置140Bの輪状具250Cに接続されている。
ロープ330、332は、それぞれ、一端をO環340、342で、棒状体落下防止装置140A、140Bの輪状具250D、250Aに連結し、他端をフック350、352で作業者の腰にある安全帯または鉄塔の腕金(図1ではいずれも図示を省略)に連結しておく。ロープ300、330、332は色分けするなど、識別が容易なものにしておくとよい。
本実施形態では、作業者は、予め、フック350を自身の安全帯に連結し、接地棒100の運搬中の落下を防止する。フック352は、接地棒100を「渡す」場面までは落下防止のために使用する必要はないため、輪状具250Bにループ状に連結しておくとよい。
接地時には、作業者は、背中に背負った操作棒100の先端(突起120が設けられている端部。右利きの作業者であれば右脇腹周辺に位置)を手で持ち、前方に持ってくる。このとき各々のロープおよびフックは外さずに行う。
図9のリード線610は、接地板20を介して鉄塔腕金18に一端が接続され、他端が送電線クランプ600(詳しくは後述)に接続されている。この接続クランプを介して、リード線610を接地棒100の先端に付けて、送電線まで接地棒100の先端を差し伸べ、接地を行う。このとき、落下防止装置140A、140Bは、接地棒100の長手方向に自由に移動させ、固定することが可能であるため、接地作業は容易である。
また、接地作業中、ロープやフックを外す必要はないため、接地棒100の落下が防止されている。接地完了後、操作棒100は送電線クランプ600ごと、リード線610から外す。
接地棒100を受け渡す時は、作業相の上(または下)の相の腕金にいる作業員に、操作棒100を手渡す。しかしロープ330はフック350によって作業者の安全帯に連結されているため、接地棒100は、仮に手渡しに失敗しても、落下しない。
受け取り側にて接地棒100を受け取ると、ロープ332のフック352を鉄塔または安全帯に固縛し、落下防止対策を施してから受け渡し側にてロープ330のフック350を外す。最後に、操作棒全体を受け取り側の腕金に移動させる。
以上のように、「運ぶ」「接地する」「渡す」のいずれの作業において、落下防止措置がとられている。
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態を示す図である。本実施形態は、接地棒100に延長棒400をつないで長さを延長した場合である。以下に登場する棒状体落下防止装置140A〜140Dはすべて共通の構成を有する。
接地棒100の構成については、ロープ300、330およびフック350がない点以外は図1と同様であるため説明を省略する。
(接地方法)
図4に示す接地棒100および延長棒400を用いた接地方法を、図5〜図10を用いて、以下、説明する。図5に示すように、延長棒400の手前の装置140Dの輪状具250Hには、O環440によってロープ430が連結され、ロープ430の他端にはフック450が設けられている。作業者500は、予め、フック450を自身の安全帯に連結し、接地棒100・延長棒400の運搬中の落下を防止する。フック352は、接地棒100を「渡す」場面までは落下防止のために使用する必要はないため、輪状具250Bに連結しておくとよい。
昇塔・降塔時には、接地棒100と延長棒400とを連結した状態で背負って昇塔するとよい。昇塔してから接地棒100と延長棒400とを組み立てる手間が省けるからである。背負いロープは、410とする。
昇塔・降塔時には、あるいは、図6に示すように、接地棒100と延長棒400とを連結しない状態で、それぞれを別々に背負って昇塔し、接地時に組み立てることとしてもよい。この場合、輪状具250Aと250Cとを連結する、図1のロープ300を設けて背負いロープとすればよい。ただし本実施形態では、鉄塔上での組立を回避するため、予め組立を行った図5の運搬方法を採用している。
接地時には、作業者500は、予め、図9に示す送電線クランプ600に一端が接続されたリード線610の他端を、図5のように、鉄塔腕金18の接地板20に接続しておく。
作業者500は、背中に背負った操作棒100・延長棒400ののうち、右脇腹付近の部分を手で持ち、先端を前方に持ってくる。そして接地棒100の先端に送電線クランプ600を装着する。
(送電線クランプ)
図9は図5の送電線クランプ600の拡大図である。図9に示すように、接地棒100の先端の突起120を、送電線クランプ600のT字溝640に押し込み、回転させてT字溝640の末端の下降部650に配置する。これにより、接地棒100に送電線クランプ600が装着される。
このようにして送電線クランプ600を装着した接地棒100を、図7に示すように、ジャンパ線16まで差し伸べ、ジャンパ線16に引っ掛ける。
この状態で接地棒100を図9の矢印660のように回転させると、螺子が押し込まれる原理によって、螺子部670が矢印680で示す方向に上昇し、クランプ部690を押し上げて、クランプ部690の他端を矢印700で示すように下降させる。これにより、クランプ部690によって送電線がクランプされる(挟まれる)。
このとき、落下防止装置140A、140C、140Dに連結されているロープ332、410、430は、接地棒100・延長棒400が回転しても、これに絡むことはない。クランプ部690や本体710も回転しないため、本体710に接続されているリード線610も、接続棒100に絡まない。
十分に送電線クランプ600がジャンパ線16を挟み込んだら、接地棒100を先端に向かって押し付ける。これによって、送電線クランプ600のT字溝640の下降部650から突起120が外れる。さらに接地棒100を少々回転させ、引き抜くことによって、T字溝640から突起120を引き出すことができ、送電線クランプ600と接地棒100とを分離することができる。
その結果、図8に示すように、送電線クランプ600ごとリード線610をジャンパ線16に接続し、接地作業が完了する。
この接地作業中、ロープやフックを外す必要はないため、落下防止はフック450によって確保されているし、各ロープが掛止されている落下防止装置140C、140Dは、延長棒400の長手方向に自由に位置を変更できるため、接地作業がしやすい。
(棒状体落下防止装置の移動)
図10は図7の作業者500の手元を示す図である。作業者500は、落下防止装置140(のヒンジ部190)を握り締めるだけで、矢印720に示すように、ロープ410の固着位置の移動および長さ調節が容易に可能である。また、ロープ410が連結されている輪状具250Fは、矢印730に示すように回転自在であるから、ロープ410が延長棒400に絡むこともない。
接地棒100・延長棒400を受け渡す時は、作業相の上(または下)の相の腕金にいる作業員に、操作棒100・延長棒400を手渡す。しかしロープ430は作業者の安全帯460に連結されているため、接地棒100・延長棒400は、仮に手渡しに失敗しても、落下しない。
受け取り側にて接地棒100・延長棒400を受け取ると、ロープ332のフック352を輪状具250Bから外し、鉄塔または安全帯に固縛し、落下防止対策を施してから受け渡し側にてロープ430のフック450を外す。最後に、操作棒100・延長棒400全体を受け取り側の腕金に移動させる。
以上のように、「運ぶ」「つなぐ」「接地する」「渡す」のいずれの作業において、落下防止措置がとられている。
(比較例)
図11〜図12は上述の第1および第2の実施形態と比較される比較例を示す。図11では、金具800は、接地棒100上または延長棒400上の一定の位置に固定されている。したがって、各ロープの位置や長さを変更することができない点で、本発明の実施形態に比較して、作業性が劣る。また、「運ぶ」「つなぐ」「渡す」の動作では物理的な落下防止が可能であるものの、回転させると、ロープが接地棒100等に絡んでしまう。
図12では、金具900は、接地棒100および延長棒400の直径より大きな内径を有する。したがって、「つける」動作では金具が矢印910に示すように回転することから、ロープが接地棒に絡む問題は解決できる。しかし、矢印920に示すように、長手方向にも金具900が移動してしまい、ロープの固着位置が安定せず、「つなぐ」「渡す」の動作では物理的な落下防止が確保できない状態が生じる。
一方、本発明の実施形態では、比較例に生じる問題をすべて解決している。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
特に、本発明の実施形態は、送電線の接地を行う接地棒の落下防止装置であるが、本発明は物干し竿など、略円柱、略角柱のあらゆる棒状体を運搬したり、その落下を防止したりする際に利用できる。
また、こうした棒状体に索体その他の様々な物体を掛止する場合にも、本発明は、掛止される物体と棒状体とが絡むなどの、作業性を悪化させる状態を生じない。
本発明は、竿、棒などの棒状体に取り付けられ、特に、送電鉄塔などで支持される送電線の接地を行う接地棒に取り付けられ、接地棒が鉄塔などの高所から落下するのを防止する棒状体落下防止装置に適用可能である。
本発明の第1の実施形態を示す図である。 図1の棒状体落下防止装置の把持状態を示す図である。 図1の棒状体落下防止装置の把持解除状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態を示す図である。 図4に示す接地棒等を作業者が運ぶ様子を示す図である。 図4に示す接地棒等を作業者が運ぶ他の様子を示す図である。 図4に示す接地棒等によって作業者が接地を行う様子を示す図である。 図4に示す接地棒等による接地作業が完了した状態を示す図である。 図5の送電線クランプの拡大図である。 図7の作業者の手元を示す図である。 本発明の実施形態と比較される比較例を示す図である。 本発明の実施形態と比較される他の比較例を示す図である。 耐張型鉄塔を例示する図である。 懸垂型鉄塔を例示する図である。
符号の説明
100 接地棒
140A〜140D 棒状体落下防止装置
150 把持体
160 バネ
170 把持解除体
190 ヒンジ部
210 環状部
220 索体掛止部
230 回転体
240 張出部
250A〜250H 輪状具

Claims (6)

  1. 棒状体の側面を取り巻く複数の把持体と、
    前記把持体同士の間隔が狭まるように該把持体を付勢して前記棒状体を把持させる弾性体と、
    前記弾性体の付勢に抗して前記把持体同士の間隔を拡張可能な把持解除体と、
    前記把持体の棒状体長手方向両側に配置され、前記把持体が長手方向に移動しようとすると該把持体と干渉する、前記棒状体に回転自在に外挿されている2つの環状部、および、該2つの環状部を前記把持体を跨いで接続し索体を掛止可能な索体掛止部で構成される回転体とを含むことを特徴とする棒状体落下防止装置。
  2. 前記把持解除体は、ヒンジ部で接続される対称的な2つの剛体で構成され、該剛体の両端部において、隣り合う2つの把持体に接続され、該ヒンジ部の成す角度が増大することによって前記両端部間の距離が伸びることにより、前記隣り合う2つの把持体同士の間隔を拡張することを特徴とする請求項1に記載の棒状体落下防止装置。
  3. 前記把持解除体の数は2つであり、該把持解除体のそれぞれのヒンジ部が、前記棒状体を挟んで相対する方向から押圧されることによって、前記把持体同士の間隔が拡張されることを特徴とする請求項2に記載の棒状体落下防止装置。
  4. 前記複数の把持体は、前記棒状体の長手方向における両側に張り出された張出部によって前記棒状体を把持し、
    前記回転体の2つの環状部は、それぞれ、前記張出部上で回転自在であることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の棒状体落下防止装置。
  5. 前記複数の把持体は、円弧状の形状を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の棒状体落下防止装置。
  6. 前記回転体の索体掛止部は、索体を掛止可能な少なくとも2つの輪状具を有することを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の棒状体落下防止装置。
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