JP4906509B2 - 変性絹およびその抽出水性溶液 - Google Patents

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Description

本発明は、変性絹と、この変性絹の抽出水性溶液、およびこの抽出水性溶液を有効成分とし、防腐剤を全く含まず、長期室温保存しても腐敗等の変質がない無色、透明、無味、無臭の化粧品、医薬品および医薬部外品等に関するものである。
従来より、絹の化粧料、食品、医薬品、医用材料等への応用が種々研究されてきている(例えば、非特許文献1)。実際にも、例えば、絹粉末は化粧料、食品用として市販されている。絹フィブロインから作られた手術用縫合糸は、医用材料として用いられている。
また、例えば、絹糸を熱アルカリ水溶液に接触して得られる水溶液を脱アルカリ処理、乾燥、微砕化して得られる絹フィブロイン粉末(特許文献2)は、化粧水の原料となっている。そしてまた、塩化カルシウム、エチルアルコール、水からなる水性溶液に生糸を溶解し、その後、10回以上水で透析を行って得られたフィブロインとセリシンの混合水溶液をキャストし、創傷被覆材(絹フィルムを製造する方法(特許文献3))も提案されている。しかしながら、このような従来の化学処理を必須とする絹粉末や絹フィルムの製造には、多くの工程と時間を要する問題がある。
さらに、絹粉末、セリシン粉末、絹糸、あるいは絹フィルムなどの固体は、室温での保存は可能であるが、これらを溶解した水溶液は、ガラス製容器等に保存しても、防腐剤を添加しない場合、室温では2週間程度で腐敗が始まるという問題がある。また、絹素材を用いた化粧水は、皮膚の美白、老化防止等に効果があるが、防腐剤等の添加物を含む化粧水はアレルギー性の人の皮膚には好ましくない。従って、このような従来の絹から作られた化粧水の場合には、短期間の内に使用するか、防腐剤を添加しなければならないことから、防腐剤を全く含まず、室温で長期保存可能な絹抽出水溶液ないし化粧水が望まれていた。
そこで、絹繭、絹糸、絹粉末、セリシン粉末等を抽出した水溶液は、微黄色で繭特有の臭気(異臭)を有するものが多く、また、室温では2週間程度で腐敗が始まることから、本発明者は、抽出水溶液中の絹タンパク質等が微黄色や異臭の原因であり、また、空気中の一般細菌等に触れることによって腐敗が始まるか、あるいは、抽出過程において残存する微生物や細菌が絹タンパク質を栄養源として繁殖することによって腐敗が始まるのではないかと考えて検討を進めてきた。
すなわち、この出願の発明者は、絹タンパク質が分子量数万Dalton〜数十万Daltonの高分子であることと、その水溶液が腐敗するということから、微生物や細菌等が高分子量の絹タンパク質を栄養源として認識する機構があると仮定すれば、微生物と細菌を分解変性し、また、絹タンパク質を分解して低分子量化することができれば、上記の問題は解決されるのではないかと考えた。
また、絹から抽出される絹タンパク質に抗ガン作用などの医学的効果(非特許文献1)が報告されているが、抗酸化作用やこの高分子量の絹タンパク質の水溶液は、微黄色の着色があり、また、繭特有の異臭がある。さらに、無視できない問題として、高分子量のタンパク質は、ヒト生体内投与によりアナフィラキシー様のショックを起こすことがあり、医薬品として利用するには問題があった。本発明者は、繭に含まれる微生物や細菌を変性させ、同時に、前述のように低分子量の絹タンパク質を得ることができれば、化粧水のほか、医薬品や医薬部外品としても効果が優れたものとなると考えた。
以上のような観点から検討を進めた結果、本発明者により、まず、次のことが明らかにされた。すなわち、前記のような化学処理によって絹粉末を製造する場合、あるいは、絹を水中、120℃のような高温で30分間処理する場合、一般的に、分子量は低下するが、分子量約5,000Dalton以上の高分子量物が主成分(特許文献4)であるため、水中での処理は、分子量低下に限界があるばかりか、低分子量成分のみを得るには、成分の分離操作等の複雑な工程が必要となり問題が多い。
低分子量物を得るためのもう一つの方法として、水溶液を使わずに絹を熱分解する手法が考えられる。具体的には、絹を空気中で酸化分解することによって分子量を低下させる方法が考えられる。
例えばこれまでにも、空気中で絹を加熱処理する手段として、温度150〜500℃の気流の雰囲気下で処理する方法(特許文献5)が提案されている。しかしながら、空気の気流雰囲気下での処理は、空気の断熱効果のために加熱温度を高温とし、しかも長時間が必要となるが、そのような過酷な条件下でも、多くの絹を構成するタンパク質は分解されず、高分子量成分が残存するなど種々の問題がある。
また、類似の手法として、フライパン上で絹を300〜700℃にて加熱する方法(特許文献6)も提案されているが、絹が燃焼しやすい温度であるため、最適な低分子量の絹タンパク質を得るための方法としては不適当であるという問題があった。
野村正和、山田英幸、不破順清、繊維と工業、57巻、10号、279(2001) 特許 第2615440号公報 特許 第2990239号公報 特開2003−171874号公報 特許 第3066434号公報 特開平7−330621号公報
本発明は、上記のとおりの背景から、従来の問題点を解消し、化粧水等の化粧品、あるいは医薬品への応用においても、無色、透明性、そして無臭性を有し、防腐剤を添加しない場合でも長期保存が可能であって、絹タンパク質の低分子量化を図り、高品質で、優れた作用を有する化粧品、医薬品、医薬部外品等を実現することのできる新しい技術的手段を提供することを課題としている。
本発明は、前記の課題を解決するものとして、第1には、絹を、加熱された固体表面に接触した状態で、空気または酸化的雰囲気下に、200℃以上300℃より低い温度範囲で加熱処理して得られる絹の変性物であることを特徴とする変性絹を提供する。
第2には、前記変性絹を60〜140℃の温度範囲の熱水で抽出処理して得られたものであることを特徴とする変性絹抽出水性溶液を提供する。
第3には、前記熱水の量が、前記変性絹に対して重量比で5倍〜30,000倍の範囲であることを特徴とする変性絹抽出水性溶液を提供する。
第4には、前記変性絹抽出水性溶液中の不揮発性成分が、水性溶液全体に対し重量で5ppm〜1%含有されていることを特徴とする変性絹抽出水性溶液を提供する。
第5には、前記不揮発性成分が、分子量75Dalton以上3,000Dalton以下で、1種以上のアミノ酸残基からなる低分子量ポリアミノ酸あるいはこれらの低分子量ポリアミノ酸の混合物を主要成分とすることを特徴とする変性絹抽出水性溶液を提供する。
第6には、前記不揮発性成分の主要成分である前記低分子量ポリアミノ酸あるいは前記低分子量ポリアミノ酸の混合物を構成する複数のアミノ酸残基のうち、少なくとも、必須成分として、トリプトファン残基が0.01〜50モル%、プロリン残基が0.5〜40モル%の範囲で含まれていることを特徴とする変性絹抽出水性溶液を提供する。
第7には、分子量75Dalton以上3,000Dalton以下の、複数のアミノ酸残基からなる低分子量ポリアミノ酸あるいはこれらの低分子量ポリアミノ酸の混合物からなり、アミノ酸残基として少なくともトリプトファン残基が0.01〜50モル%、プロリン残基が0.5〜40モル%である低分子量ポリアミノ酸成分を全体量に対し重量で5ppm〜1%含有していることを特徴とする低分子量ポリアミノ酸水性溶液を提供する。
第8には、前記いずれかの変性絹抽出水性溶液を有効成分としていることを特徴とする外用組成物を、第9には、前記低分子量ポリアミノ酸水性溶液を有効成分としていることを特徴とする外用組成物を提供する。
第10には、前記外用組成物であることを特徴とする化粧品または薬用化粧品を提供する。
そして第11には、塗布により、皮膚のしみ、しわ、くすみ、乾燥、たるみが改善されることを特徴とする化粧品または薬用化粧品を提供する。
第12には、前記外用組成物であることを特徴とする皮膚処方用の医薬品または医薬部外品を提供する。
第13には、塗布により、皮膚の吹き出物、にきび、アトピー性皮膚炎が改善されることを特徴とする皮膚処方用の医薬品または医薬部外品を提供する。
第14には、塗布により、皮膚の切り傷・擦り傷、痛み、やけど、かゆみ、股ずれ、おむつかぶれ、あかぎれ、虫さされ、あせも、湿疹、床ずれ(褥瘡)、花粉症が改善されることを特徴とする皮膚処方用の医薬品または医薬部外品を提供する。
本発明は前記のとおりの特徴をもつものであるが、以下に、その実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明において、絹としては、蚕が生産する液状絹あるいはその乾燥物、繭、繭毛羽、絹真綿、精練絹、絹糸、繭成分である絹セリシンおよび絹フィブロイン、あるいはそれらの再生物が好適な対象として例示され、品質と取り扱い等の面から絹真綿がより好ましい。
また、絹を産生する蚕の種としては特に限定されず、家蚕、クワコ、テンサン、サクサン、エリサン、シジュサン、クスサン等が例示される。
前記絹を加熱処理する雰囲気としては、酸素を含む気体であれば特に限定されず、空気、または酸素と不活性気体の混合気体のような酸化的雰囲気であってもよく、空気であることがより好ましい。
加熱された固体表面に接触した状態で絹を加熱処理して酸化分解するための固体表面としては、固体表面の物質が熱分解物を発生しない耐熱性の素材であれば特に限定されず、鉄、鋼、銅、アルミ等の金属、セラミックス、それらのフッ素樹脂コーティング物、耐熱ガラスが素材として好ましく、金属製であることがより好ましい。また、その形状は、絹を加熱下で、その表面に酸化的雰囲気で接触できるものであれば特に限定されず、平板、平底容器、丸底容器が好適に考慮される。
また、固体を加熱する手段として、固体を底面から加熱できる熱源であれば特に限定されず、ガスヒーター、電気ヒーターが好ましい。
このような加熱された固体表面に絹が接触した状態については、糸状体等としての個々の絹の少なくとも一部が固体表面に接触すればよいことを意味している。この接触は、加熱処理の時間内の全て、もしくは一部の過程であってもよい。そして重要なことは、前記の絹は、200℃以上300℃より低い温度の範囲で加熱され酸化分解されることである。
絹を加熱された固体表面と接触した状態で酸化する場合の方が、従来公知の方法のように、単に、空気気流下で酸化する場合より、目的の変性絹を得るための温度を低くすることができる。したがって、200℃以上300℃より低い温度の温度範囲とすることができる。この温度の範囲は、実際的には、固体表面もしくは絹の接触状態にあるものの近傍の温度として設定される。より好ましくは、250℃以上300℃より低い温度の範囲であり、270℃以上295℃以下が最も好ましい。
また、さらに同一温度で比較すると、加熱された固体表面と接触した状態で絹を酸化する方が、単に空気気流下で酸化するより、目的の変性絹を得るための加熱時間も短くなる利点がある。なお、絹素材は比較的嵩高いため、大量に酸化分解する場合、すべての微細な絹繊維と固体表面とを十分接触させるには、より長い時間を要することになる。一方、絹繊維の量に対して十分広い接触面積で酸化反応を行えば、すなわち、接触面積当たりの絹の量が少量であれば短時間で反応を終えることができる。ただ、酸化反応速度は固体表面温度の低下とともに低下するので、反応時間は固体表面温度の低下とともに長くする必要がある。したがって、生産性の面を考慮すれば、反応時間は30秒以上6時間以内の時間内であることが好ましく、5分以上3時間以内の時間であることがより好ましく、10分以上2時間以内が最も好ましい。
このようにして酸化分解して得られた絹変性物から絹タンパク質のみを抽出するには、アルカリや有害な重金属イオン等の添加物を含まず、微生物、細菌の濃度が飲料水としての基準値以下の水であれば特に限定されない。中でも、蒸留水、イオン交換水、水道水、飲料水等のほぼ中性の水が好ましく用いられる。さらに、抽出水溶液中の不純物等を除去する目的で、活性炭、炭を共存させることがより好ましく、備長炭を共存させた水を用いることが最も好ましい。
前記変性絹から絹タンパク質を抽出するためには、温度が高いほど抽出効率が高いので、60〜140℃の温度範囲が好ましく、85〜120℃の温度範囲がより好ましく、生産性の面から95〜100℃の温度範囲が最も好ましい。
また、変性絹抽出水性溶液を得るための前記水(熱水)の量は、前記変性絹に対して重量比で5倍〜30,000倍の範囲であることが好ましく、20倍〜10,000倍の範囲であることがより好ましく、40倍〜5,000倍の範囲であることが最も好ましい。
このようにして得られた変性絹抽出水性溶液は、そのまま化粧品や、医薬品および医薬部外品に用いることができるが、熱水抽出時に共存させた炭を分離するために、ろ紙によりろ過することが好ましい。
熱水によって前記変性絹から抽出された後のろ液である変性絹抽出水性溶液中の絹タンパク質の濃度は、変性絹と水の量比に依存するため、変性絹抽出水性溶液中の不揮発性成分の主要成分(アミノ酸成分)である絹タンパク質濃度は、水溶液全体の重量に対して、5ppm〜1%であることが好ましく、20ppm〜1%であることがより好ましく、70ppm〜0.1%であることが最も好ましい。
さらに、前記変性絹抽出水性溶液中の不揮発性成分の主要成分であるポリアミノ酸が、長期間の使用中であっても腐敗等の変化を生じないためには、その分子量範囲は、75Dalton以上3,000Dalton以下であることが好ましく、75Dalton以上2,000Dalton以下であることがより好ましく、75Dalton以上1,500Dalton以下であることが最も好ましい。
また、前記不揮発性成分の主要成分であるポリアミノ酸は、絹を加熱酸化分解して得られた低分子量のポリアミノ酸であり、未変性絹を構成する複数のアミノ酸を含むが、長期間の使用中であっても腐敗等の変化を生じず、化粧水、医薬品および医薬部外品としての機能を有するタンパク質として、これを構成する複数のアミノ酸残基のうち、必須成分として、トリプトファン残基が0.01〜50モル%、プロリン残基が0.5〜40モル%含まれることが好ましく、トリプトファン残基が1〜45モル%、プロリン残基が1〜35モル%含まれることがさらに好ましく、トリプトファン残基が5〜40モル%、プロリン残基が3〜30モル%含まれることが最も好ましい。
従来の再生フィブロインや再生セリシンのような再生絹は、分子量が数万Daltonの高分子量物であり、また、アミノ酸組成も元のフィブロインやセリシンと大差がない。また、これら再生絹から調製された水溶液は、微黄色を呈し、また、繭特有の臭いを有するものもある。さらに、これらの水溶液は、室温では2週間程度で腐敗にともなう悪臭を発生し、少なくとも防腐剤等の添加なしでは、化粧水等の素材とすることはできず、さらに、医薬品や医薬部外品としての利用には大きな問題がある。
しかしながら、以上に述べたように、本発明において得られた変性絹抽出水性溶液中の絹タンパク質は、極めて特異な分子量、アミノ酸組成を有するものであるため、前記変性絹抽出水性溶液は、無色、透明、無味、無臭で、しかも、長期間、室温に放置しても腐敗等の変性は全く起こらない。したがって、前記変性絹抽出水性溶液は、防腐剤等の添加物を加える必要のない機能性ポリアミノ酸水溶液として、そのまま化粧品に、さらには、医薬品、医薬部外品等に用いることができる。
そして、本発明においては、以上のことからも、これまでに全く知られていない水性溶液として、分子量75Dalton以上3,000Dalton以下の、複数のアミノ酸残基からなる低分子量ポリアミノ酸あるいはこれらの低分子量ポリアミノ酸の混合物からなり、アミノ酸残基として少なくともトリプトファン残基が0.01〜50モル%、プロリン残基が0.5〜40モル%である低分子量ポリアミノ酸成分を全体量に対し重量で5ppm〜1%含有していることを特徴とする低分子量ポリアミノ酸水性溶液が提供されることになる。
本発明においては、前記のとおりの変性絹抽出水性溶液、そして低分子量ポリアミノ酸水性溶液を外用組成物の有効成分とすることを可能としている。
例えば化粧品、薬用化粧品、医薬品、医薬部外品としての外用組成物である。化粧品、薬用化粧品、あるいは医薬部外品としての形態は、例えば、化粧水、化粧液、乳液、クリーム、ローション、ジェル、スプレー、洗浄料、リンス、パック、コンディショナー、ファンデーション等の各種の形態として利用される。必要に応じて、他の配合成分が添加されてよい。
ただ、本発明の前記水性溶液は、そのままの状態で化粧水、化粧液として使用可能であるという大きな特徴を有していることが強調される。
前記の各種形態に加えて、皮膚処方剤としての医薬品においては、軟コウ、パップ等としても利用される。
なお、例えば前記水性溶液を化粧水として用いる場合、化粧水を充填する容器は、容器の素材成分が水に溶出せず、長期間に亘って変色したり劣化したりしないものであれば特に限定されず、ガラス製であっても樹脂製であってもよいが、ガラス製容器がより好ましい。
なお、前記化粧水等は、塗布により皮膚のしみ、くすみ、乾燥、たるみを改善するために用いることができるほか、塗布により皮膚の吹き出物、にきび、アトピー性皮膚炎、切り傷・擦り傷、痛み、やけど、かゆみ、股ずれ、おむつかぶれ、あかぎれ、虫さされ、あせも、湿疹、床ずれ(褥瘡)、花粉症を軽減し、さらには治癒する効果を有する医薬品あるいは医薬部外品として用いることができる。
以下、実施例を示し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、この発明は以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
<1>変性絹および変性絹抽出水性溶液の調製
実施例1
ガスヒーターで加熱した清浄な鉄板表面に、空気存在下、290℃で、絹真綿5gを13分間接触させて変性絹3.2gを得た。
蒸留水700mL(変性絹に対して重量比で700倍量)と上記変性絹1gおよび備長炭2gを清浄な表面のガラス製丸底フラスコに入れ、還流冷却器を付け、電気ヒーター(マントルヒーター)で2時間煮沸を行った。得られた熱水溶液を、Advantec製No.2ろ紙を用いてろ過し、室温まで冷却後、無色、透明、無味、無臭の変性絹抽出水性溶液を得た。また、抽出後の変性絹残渣の重量は3.1gであった。
実施例2
加熱温度を270℃、加熱時間を70分とした以外は、実施例1と同様の操作により変性絹3.3gを得た。
さらに、熱水抽出時間を3時間とした以外は、実施例1と同様の操作により、無色、透明、無味、無臭の変性絹抽出水性溶液を得た。また、抽出後の変性絹残渣の重量は3.2gであった。
実施例3
加熱温度を250℃とし、反応時間を120分とした以外は、実施例1と同様の操作により変性絹3.3gを得た。
さらに、実施例1と同様の操作により、無色、透明、無味、無臭の変性絹抽出水性溶液を得た。また、抽出後の変性絹残渣の重量は3.2gであった。
上記の結果より、加熱温度が低い場合には、長時間の反応により良好な変性絹および変性絹抽出水性溶液が得られることが明らかになった。
比較例1
加熱温度を310℃とした以外は、実施例1と同様に絹真綿の酸化反応を行ったところ、絹真綿は1分以内で燃焼し、絹真綿の残存重量は0gとなり、変性絹を得ることができなかった。従って、この条件下では、変性絹抽出水性溶液を得ることはできなかった。
比較例2
加熱温度を180℃、加熱時間を12時間とした以外は、実施例1と同様の操作により絹真綿の酸化反応を行った結果、反応後の絹真綿の重量は4.3gであり、絹真綿の重量減少は14%と、実施例1と比較して低く、実施例1ないし3と同様な変性絹は得られなかった。この酸化反応後の絹真綿を、実施例1と同様に抽出水性溶液を調製したところ、該水性溶液は黄色を呈し、また、繭特有の異臭を有し、化粧水等への利用には適さないことがわかった。
この結果より、酸化反応速度がさらに遅い180℃の条件下では、反応時間を12時間と長くしても絹真綿の一部が未変性のままで残り、無色、透明、無味、無臭の変性絹水性溶液が得られないことが明らかになった。
<2>変性絹抽出水性溶液の室温保存性
実施例4
実施例1で得られた変性絹抽出水性溶液100mLをスクリューキャップ付の洗浄したガラス容器(容量103mL)中に充填、密栓し、1年間室温で保存しても変性絹抽出水性溶液は無色、透明、無味、無臭で腐敗等の変質は全く起こらなかった。
さらに、後述するように、変性絹抽出水性溶液を化粧水等に利用する目的から、前記と同様に、変性絹抽出水性溶液100mLをスクリューキャップ付の洗浄したガラス容器に充填し、1日1回、キャップを開封し、上記抽出水性溶液数滴を皮膚に塗布した後、キャップを閉栓する操作を6ヶ月続けた。この場合にも、上記抽出水性溶液の変質等は起こらず、無色、透明、無味、無臭であった。
実施例5
実施例2で得られた変性絹を用いた以外は、実施例4と同様に変性絹抽出水性溶液の室温保存性を調べた。その結果、実施例4と同様、ガラス容器を密栓状態で1年間保存しても、また、開封と閉栓を6ヶ月間繰り返しても、該抽出水性溶液の変質等は起こらず、無色、透明、無味、無臭であった。
比較例3
比較例2で得られた黄色で異臭を有する各抽出水性溶液は、実施例4と同様に3ヶ月間室温保存したが、黄色と異臭は残存し、化粧水等への利用に適さないことが確認された。
<3>変性絹抽出水性溶液の不揮発性成分の分析
実施例6
実施例1で得られた変性絹抽出水性溶液中の不揮発性成分濃度を測定するために、凍結乾燥機(Iwaki Freeze Dryer FRD−50M)を用いて、該変性絹抽出水性溶液の100mLを凍結乾燥し、固体粉末18mgを得た。この結果、変性絹抽出水性溶液中の不揮発性成分の濃度は180ppmであることが明らかになった。
次に、不揮発性成分である上記固体粉末のアミノ酸分析を下記の方法で行った。上記固体粉末2.65mgをガラス製試験管に秤量し、6N塩酸100μLを添加し、110℃で22時間加水分解してモノマーであるアミノ酸まで分解した後、減圧乾固した。得られた残渣を精製水100μLに溶解し、0.22μmのフィルターでろ過し、ろ液を得た。
ろ液の50μLをアミノ酸分析に供した。アミノ酸分析は、日立L−8500型アミノ酸分析計を用い、ニンヒドリン発色法によって行った。なお、アミノ酸分析において得られた試料のクロマトグラムの各アミノ酸は、各種アミノ酸標準品のクロマトグラムにより同定した。
その結果、表1に示すように、上記の不揮発性成分の主要成分は、アミノ酸の化合物(後述のように低分子量ポリアミノ酸)であることが明らかとなった。そして、驚くべきことは、不揮発性成分の主要成分を構成する全アミノ酸中、トリプトファンが33.43モル%、プロリンが28.74%含まれていることである。このことが本発明の特徴の一つである。なお、グリシンも18.66%含まれているが、グリシンは絹フィブロインおよび絹セリシンには元来多く含まれているアミノ酸であることを考えると、むしろ妥当な含量と言える。
Figure 0004906509
本発明の目的の一つは、絹タンパク質を酸化分解して低分子量化することにある。そこで、上記の不揮発性成分の主要成分の分子量測定を、Applied Biosystems社製質量分析装置Voyager System 6260を用い、α−Cyano−4−hydroxycinnamic acidを校正マトリックスとし、angiotensin(分子量1,268Dalton)を分子量測定の基準物質とし、また、データ処理ソフトとしてVoyager Biospectorometry Workstation Ver.5.0を用いて行った。
その結果、上記の不揮発性成分の主要成分は最大分子量が1,500Dalton以下の低分子量ポリアミノ酸の混合物であることが明らかになった。すなわち、本出願の発明者は、従来の方法では得られなかった低分子量ポリアミノ酸を得ることに成功した。また、本発明による変性絹抽出水性溶液は、トリプトファンとプロリンを多く含む低分子量ポリアミノ酸の混合物の水性溶液であって、従来の絹抽出液では得られなかった無色、透明、無味、無臭で、長期間、腐敗等の変質が起こることなく室温保存できるという特徴のある水性溶液であると結論される。
<4>変性絹抽出水性溶液の皮膚刺激性
実施例7
35歳から63歳までの健常な皮膚を持つ男女10人のモニターに対して、実施例4に記載した方法に準じて、実施例1で得られた変性絹抽出水性溶液100mLをスクリューキャップ付の洗浄したガラス容器に充填し、1日2回、キャップを開封し、上記抽出水性溶液数滴を手と腕の皮膚に塗布した後、キャップを閉栓する操作を2ヶ月間続け、変性絹抽出水性溶液の皮膚刺激性を調べた。
その結果、10人のモニター全員の皮膚に炎症や肌荒れは全く発生せず、むしろ、滑らかでしっとりとした、つるつるの皮膚になった。
<5>皮膚のしみ、しわ、くすみ、乾燥、たるみに対する変性絹抽出水性溶液の効果 実施例7に記載の通り、本発明の変性絹抽出水性溶液は、皮膚の炎症や肌荒れ等を全く起こさず、むしろ、皮膚の性状を改善することが明らかになったので、化粧水としての利用を目的として、皮膚のしみ、くすみ、乾燥、たるみの改善を調べた。結果を表2に示すとともに、実施例8〜実施例12で詳細に説明する。
実施例8
35歳から59歳までの健常な皮膚を持つ男女74人のモニターについて、実施例1で得られた変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンを毎日、少なくとも朝夕2回、顔のしみのある部分に5分間押し当てて、しみの変化を観察した。
その結果、薄いしみは試験開始後7日ないし1ヶ月後には気にならない程度まで薄くなり、濃いしみの場合には、1ヶ月ないし6ヶ月でほとんど消失した。74人のモニター中72人にしみの減少ないし消失が明らかになった。なお、他の2人のモニターについては、試験開始数日後に該変性絹抽出水性溶液の使用を止めたため、効果があったとするデータから除外した。
このように、本発明の変性絹抽出水性溶液は、しみを消して美肌を与える効果があるため、ほとんどのモニターは、しみ消失後も使用を続けた。13人のモニターは、しみ消失後、しみのあった部分に塗布することを止めたが、少なくとも6ヶ月以上、しみの再発は認められなかった。
実施例9
33歳から59歳までの健常な皮膚を持つ男女96人のモニターについて、実施例8と同様に、顔のしわのある部分に、変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンを毎日、少なくとも朝夕2回、各5分間押し当てて、しわの状態変化を観察した。
その結果、目尻の小じわと口元の小じわは、試験開始後約1ヶ月後には気にならない程度までになり、比較的深いしわでも数ヶ月で目立たなくなるという顕著な効果が96人のモニター中91人に認められた。なお、他の5人のモニターについては、実施例8と同様の理由で、効果があったとするデータから除外した。
また、実施例8と同様に、ほとんどのモニターは、小じわ消失後も該変性絹抽出水性溶液の使用を続けた。2人のモニターについては、該変性絹抽出水性溶液の使用を止めたが、使用停止後少なくとも6ヶ月までは、目立った小じわの発生は認められなかった。
実施例10
35歳から59歳までの健常な皮膚を持つ男女110人のモニターについて、実施例8と同様に、顔のくすみのある部分に、変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンを毎日、少なくとも朝夕2回、各5分間押し当てて、くすみの状態変化を観察した。
その結果、顔のくすみは、試験開始後早い場合には1日で、遅い場合でも1週間ないし2週間後には消失するという顕著な効果が、110人のモニター中109人に認められた。なお、他の1人のモニターについては、実施例8と同様の理由で、効果があったとするデータから除外した。
また、実施例8および実施例9と同様に、本発明の変性絹抽出水性溶液の驚くべき効果に感銘し、ほとんどのモニターがくすみが消失した後も塗布を続けた。
くすみ消失後に塗布を止めた3人のモニターについては、使用停止後少なくとも6ヶ月までは、くすみの再発は認められなかった。
実施例11
35歳から58歳までの皮膚がかさかさして潤いのない、いわゆる乾燥膚の男女97人のモニターについて、実施例8と同様に、顔、手足の乾燥膚の部分に、変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンを毎日、少なくとも朝夕2回、各5分間押し当てて、皮膚の状態変化を観察した。
その結果、乾燥膚は、試験開始後早い場合には1日で、遅い場合でも1週間ないし2週間後には、皮膚にしっとり感が生じるという顕著な変化が、97人のモニター中95人に認められた。なお、他の2人のモニターについては、実施例8と同様の理由で、効果があったとするデータから除外した。
また、実施例8ないし実施例10と同様に、ほとんどのモニターは、皮膚にしっとり感が生じた後も該変性絹抽出水性溶液の使用を続けた。しっとり感が達成された後、該変性絹抽出水性溶液の使用を止めた8人のモニターについては、使用停止後、少なくとも6ヶ月までは、皮膚のかさかさ症状の再発は認められなかった。
実施例12
38歳から59歳までの男女92人のモニターについて、実施例8と同様に、特にたるみが生じやすい頬の部分に、変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンを毎日、少なくとも朝夕2回、各5分間押し当てて、頬のたるみの状態変化を観察した。
その結果、頬のたるみは、試験開始後約1ヶ月で皮膚が張りのある引き締まった状態になることがわかった。92人のモニター中87人に好結果が認められた。なお、他の5人のモニターについては、実施例8と同様の理由で、効果があったとするデータから除外した。
また、実施例8ないし実施例11と同様に、ほとんどのモニターは、頬に張りのある引き締まった状態が得られた後も該変性絹抽出水性溶液の使用を続けた。この頬のたるみが解決した後、該変性絹抽出水性溶液の使用を止めた4人のモニターについては、使用停止後、少なくとも3ヶ月までは、頬のたるみの再発は認められなかった。
<6>皮膚の吹き出物、にきび、アトピー性皮膚炎に対する変性絹抽出水性溶液の効果 上述のように、本発明の変性絹抽出水性溶液は皮膚の性状に顕著な効果があることが明らかになったので、化粧水、医薬品、医薬部外品としての利用を目的として、皮膚の吹き出物、にきび、アトピー性皮膚炎に対する該変性絹抽出水性溶液の効果を調べた。結果を表2に示すとともに、これらの効果について、実施例13〜実施例15で詳細に説明する。
実施例13
30歳から58歳までの男女59人のモニターについて、実施例8と同様に、顔や手足の吹き出物の部分に、変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンを毎日、少なくとも朝夕2回、各5分間押し当てて、吹き出物の状態変化を観察した。
その結果、吹き出物は、試験開始後数日ないし約2週間で良好な状態になることがわかった。59人のモニター中57人に吹き出物の治癒効果が見られた。なお、他の2人のモニターの内、1人は実施例8と同様の理由で、効果があったとするデータから除外した。また、残りの1人については、2週間の試験後も効果がみられなかった。
なお、該変性絹抽出水性溶液の使用を止めても、治癒後少なくとも2ヶ月までは、同一部位に吹き出物が再発することは認められなかった。
実施例14
12歳から30歳までの男女79人のモニターについて、実施例8と同様に、にきびの部分に、変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンを毎日、少なくとも朝夕2回、各5分間押し当てて、にきびの状態変化を観察した。
その結果、にきびは、試験開始後数日でその数が減少し始め、約1ヶ月で良好な状態になることがわかった。79人のモニター中76人に効果が認められた。なお、他の3人のモニターの内、2人は実施例8と同様の理由で、効果があったとするデータから除外した。また、残りの1人については、2週間の試験後も目立った効果がみられなかった。
なお、試験開始後約1ヶ月で良好な状態になり、にきびが目立たなくなっても、にきび跡が顔面から完全に消失し、全くにきびのない美肌状態にまでは完治しにくいため、ほとんどのモニターが、該変性絹抽出水性溶液の使用を毎日続けた。
実施例15
5歳から57歳までのアトピー性皮膚炎の男女96人のモニターについて、実施例8と同様に、患部に変性絹抽出水性溶液を毎日、少なくとも朝夕2回、各5分間塗布し、アトピー性皮膚炎の状態変化を観察した。
その結果、少し赤みを帯びた軽症の患部の場合、試験開始後短時間でかゆみが減少し、1週間ないし3週間後には、良好な状態になることがわかった。また、皮膚がただれた状態のひどい症状の患部の場合でも、6ヶ月以内には症状が大きく好転した。96人のモニター中93人に治癒ないし著しい改善が認められた。なお、他の3人のモニターの内、2人は実施例8と同様の理由で、効果があったとするデータから除外した。また、残りの1人については、2週間の試験後も改善がみられなかった。
実施例14のにきびの場合と同様に、アトピー性皮膚炎の症状が良好になった後も、ほとんどのモニターは、該変性絹抽出水性溶液の使用を毎日続けた。
<7>皮膚の切り傷・擦り傷、痛み、やけど、かゆみ、股ずれ、おむつかぶれ、あかぎれ、虫さされ、あせも、湿疹、床ずれ(褥瘡)、花粉症に対する変性絹抽出水性溶液の効果 このように、本発明の変性絹抽出水性溶液が、化粧水のみならず、医薬品および医薬部外品としても種々の効果を有することを見出したので、従来の絹を用いた化粧品では見出されていなかったその他の皮膚の疾患等についても、その効果を調べた。結果を表2に示すとともに、これらの効果について、実施例16〜実施例25で詳細に説明する。
実施例16
30歳から60歳までの男女37人のモニターについて、日常生活においてケガで生じた軽度の切り傷・擦り傷の傷口に、本発明の変性絹抽出水性溶液を塗布するか、実施例8と同様に、変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンあるいはティッシューを約5分間押し当てて、傷口の状態変化を観察した。
その結果、一般的に軽度の傷の場合、ある程度の痛みが発生するが、変性絹抽出水性溶液を塗布しただけで、すべてのモニターが1分程度で痛みを感じなくなった。さらに、該変性絹抽出水性溶液を塗布するか、これを染込ませたコットンあるいはティッシュ−を押し当てることを毎日続けたところ、すべてのモニターにおいて、傷口が化膿することはなく、4日〜7日間で治癒し、特に、擦り傷の場合、傷口の回復が早いことが明らかになった。37人のモニター中37人全員に効果が認められた。
なお、すべてのモニターについて、傷口の回復後は、該変性絹抽出水性溶液の使用を停止したが、再度、悪化することは全くなかった。
実施例17
33歳から57歳までの男女34人のモニターについて、日常生活において生じた軽度のやけどの患部に、実施例16と同様に、変性絹抽出水性溶液を染込ませたコットンあるいはティッシュ−を約5分間押し当てて、その効果を調べた。
その結果、一般的にやけどの方が切り傷や擦り傷より痛みが大きく長引くが、軽度のやけどの患部に本発明の変性絹抽出水性溶液を塗布しただけで、すべてのモニターが1分程度で痛みを感じなくなった。さらに、該変性絹抽出水性溶液を塗布するか、これを染込ませたコットンあるいはティッシュ−を押し当てることを毎日続けたところ、すべてのモニターにおいて、患部が化膿することなく、7日〜1ヶ月で治癒することが明らかになった。34人のモニター全員に効果が認められた。もちろん、治癒後、該変性絹抽出水性溶液の塗布を停止しても、再度、悪化することは全くなかった。
また、過去にやけどをし、やけどの跡が残っていた2人のモニター(内、1人は手の平に、もう1人は手の甲にやけど跡)について、6ヶ月間、実施例8と同様に、該変性絹抽出水性溶液をやけど跡に押し当てたところ、健常な皮膚にまで回復するという驚くべき結果が得られた。
実施例18
実施例15において、本発明の変性絹抽出水性溶液を患部に塗布することにより、アトピー性皮膚炎のかゆみが軽減されることが認められた。その他の日常生活における虫さされ等によるかゆみに対する該変性絹抽出水性溶液の効果を調べるために、30歳から59歳までの男女108人のモニターについて、かゆみの患部に該変性絹抽出水性溶液を塗布し、その部分を指で数回擦って該変性絹水性溶液が皮膚に浸透するようにし、かゆみの変化を調べた。
その結果、軽度のかゆみは塗布後、1分程度で感じられなくなった。また、該変性絹抽出水性溶液を塗布するまでに、皮膚を掻きすぎて出血が生じたかゆみの場合でも、かゆみ自体は10分程度で消失したが、実施例8と同様に、2週間ないし1ヶ月間患部に該変性絹抽出水性溶液を押し当てることにより患部は健常な皮膚にまで回復した。108人のモニター中106人に効果が認められた。なお、他の2人のモニターについては、回答が得られなかったため、効果があったとするデータから除外した。
実施例19
股ずれおよび/またはおむつかぶれの痛みのために泣く0歳から1歳の乳幼児5人について、実施例8と同様に、本発明の変性絹抽出水性溶液を患部に押し当てて、症状の変化を調べた。
その結果、実施例16および18と同様、股ずれおよびおむつかぶれによる痛みは、該変性絹抽出水性溶液塗布後1分程度で大きく軽減されるため、すべての乳幼児が泣き止むことが認められた。その後、塗布を続けることにより股ずれやおむつかぶれに伴う赤みは2日ないし3日間で消え、全員が完治した。完治後に塗布を止めても、1週間程度は股ずれやおむつかぶれの発生は見られなかった。
実施例20
30歳から57歳までのあかぎれの症状を有する男女32人のモニターについて、実施例8と同様に、本発明の変性絹抽出水性溶液を患部に押し当てて、症状の変化を調べた。
その結果、軽症のあかぎれは、該変性絹抽出水性溶液塗布後、2日ないし3日間で健常な皮膚になった。ややひどいあかぎれの場合でも、塗布後4日ないし7日間で健常な皮膚になった。32人のモニター全員に効果が認められた。
実施例21
35歳から54歳までの虫さされのあった男女38人のモニターについて、実施例18と同様に、本発明の変性絹抽出水性溶液を患部に塗布し、症状の変化を調べた。
その結果、実施例18で述べたように、虫さされによるかゆみは、該変性絹抽出水性溶液塗布後、1分程度で感じられなくなり、患部は3日ないし10日間で健常な皮膚になった。38人全員に効果が認められた。完治後は、塗布を止めても、虫さされがあった部位の皮膚は、当然、健常な状態であった。
実施例22
0歳から55歳までのあせもの症状のある男女23人のモニターについて、実施例8と同様に、本発明の変性絹抽出水性溶液を患部に押し当てて、症状の変化を調べた。
その結果、あせもは、該変性絹抽出水性溶液塗布後、7日ないし10日間で治癒した。
汗が継続的に発生する場合には完治しないこともあり、完治した人は23人中12人であった。なお、他の11人の内、3人のモニターについては、実施例8と同様に、試験開始数日後に該変性絹抽出水性溶液の使用を止めたため、効果があったとするデータから除外した。
実施例23
30歳から58歳までの皮膚に湿疹が発生した男女48人のモニターについて、実施例
8と同様に、本発明の変性絹抽出水性溶液を患部に押し当てて、症状の変化を調べた。
その結果、48人のモニター中39人について、湿疹は、該変性絹抽出水性溶液塗布後、3日ないし7日間で治癒した。なお、他の9人の内、2人のモニターについては、実施例8と同様に、効果があったとするデータから除外した。
実施例24
52歳から63歳までの床ずれの男女27人のモニターについて、実施例8と同様に、本発明の変性絹抽出水性溶液を患部に押し当てて、症状の変化を調べた。
その結果、軽症の床ずれは、該変性絹抽出水性溶液塗布後、3日ないし4日間で健全な皮膚になった。1人については、皮膚の一部が壊死に近い褥瘡であったが、約1ヶ月の塗布により健常な皮膚にまで回復が認められた。27人のモニター全員に効果が認められた。
また、長期に亘って寝たきりのモニターの内、床ずれの生じやすい部位に、完治後も1日1回ないし2日に1回程度、該変性絹抽出水性溶液を塗布しただけで、床ずれの再発は認められなかった。
実施例25
種々の花粉症の内、いずれか1つの症状を有する35歳から57歳までの男女15人のモニターについて、本発明の変性絹抽出水性溶液を、鼻腔にスプレーし、症状の変化を調べた。その結果、花粉症特有のくしゃみは数回のスプレーで、すなわち、1日で症状が大きく軽減した。
また、花粉症のもう1つの症状である目のかゆみに対して、該変性絹抽出水性溶液を点眼したところ、目への刺激は全くなく、かゆみも1回の点眼で大きく軽減した。さらには、点眼を1週間毎日続けても、副作用は全く起こらなかった。
この結果より、本発明の変性絹抽出水性溶液は、鼻腔のみならず目に投与しても全く副作用のない花粉症の治療薬としての効果があると結論される。なお、15人のモニター全員に花粉症の軽減の効果が認められた。
また、花粉症の軽減後、該変性絹抽出水性溶液の鼻腔へのスプレーあるいは点眼を止めると、2日前後で症状が再発する傾向が見られたが、再度、該変性絹抽出水性溶液の使用により、症状は大きく軽減された。市販の花粉症薬の多くは、初期症状に効果があるが、継続的な使用においては、薬効が減少する傾向がある。しかし、本発明の変性絹抽出水性溶液にあっては、継続的使用においても効果が維持されることが認められた。
Figure 0004906509
以上のとおりの本発明により、絹の酸化分解の方法とこれによる変性絹が提供される。
また、このような変性絹から得られる抽出水性溶液は、無色、透明、無味、無臭で、長期間室温保存しても腐敗等の変性が起こらず、さらには、化粧水、医薬品、医薬部外品等としての広い利用価値がある。

Claims (7)

  1. 絹を、加熱された固体表面に接触した状態で、空気または酸化的雰囲気下に、250℃以上290℃以下の温度で、13分以上120分以下加熱処理し、得られた絹の変性物を60〜140℃の温度範囲の熱水で抽出処理して変性絹抽出水性溶液を得ることを特徴とする、無色、透明、無味、無臭の変性絹組成物の製造方法。
  2. 前記熱水の量を前記絹の変性物に対して重量比で5倍〜30,000倍の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の変性絹組成物の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法により得られる無色、透明、無味、無臭の変性絹組成物であって、前記変性絹抽出水性溶液中の不揮発性成分が、アミノ酸残基として少なくともトリプトファン残基5〜40モル%、プロリン残基3〜30モル%を含む、最大分子量が1500Dalton以下の低分子量ポリアミノ酸の混合物であり、この混合物を水溶液全体に対し重量で5ppm〜1%含有することを特徴とする変性絹組成物。
  4. 請求項3の変性絹組成物を有効成分としていることを特徴とする化粧料。
  5. 請求項4の化粧料を含有し、皮膚の塗布により、皮膚のしみ、しわ、くすみ、乾燥、またはたるみを改善可能であることを特徴とする化粧品または薬用化粧品。
  6. 請求項3の変性絹組成物を有効成分とし、皮膚への塗布により、皮膚の吹き出物、にきび、またはアトピー性皮膚炎を改善可能であることを特徴とする皮膚処方用医薬品または医薬部外品。
  7. 請求項3の変性絹組成物を有効成分とし、皮膚への塗布により、皮膚の切り傷・擦り傷、痛み、やけど、かゆみ、股ずれ、おむつかぶれ、あかぎれ、虫さされ、あせも、湿疹、床ずれ(褥瘡)、または花粉症を改善可能であることを特徴とする皮膚処方用医薬品または医薬部外品。
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