JP3066434B2 - 変性絹素材、その製造方法 - Google Patents
変性絹素材、その製造方法Info
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Description
加熱処理して得られる、各種用途に有用な変性絹素材に
関する。本発明の変性絹素材は、外皮用医薬品、外皮用
医薬部外品または化粧品等素材などの人体外皮用塗布材
や医療用部材の用途に、また植物成長促進材の用途に、
さらに吸着材、濾過材や研磨材等の用途にそれぞれ用い
ることができる。
白髪染めなどの人体外皮用塗布材の素材として利用され
ているものには、石油系材料を不完全燃焼させて得られ
る素材がある。また、吸着材や濾過材としては、植物を
加熱処理して得られる炭化物が利用されている。ところ
が、石油系材料を不完全燃焼させて得られる素材は、そ
の加熱処理中に発癌性物質の発生、混入の恐れがあるた
めに、例えば、アメリカでは使用禁止となっている。
を加熱処理して得られる炭化物を、人体外皮用塗布材や
濾過材として利用することが、既に特開平8−5921
9号公報に記載されている。この発明の絹の加熱処理
は、不活性ガス雰囲気中で600〜2000℃で行うも
のである。上記の発明において、加熱温度を600℃以
上としたのは、炭素化を完全に行うためである。
性物質(レンスピレン)の発生の恐れがあり、しかも絹
素材中のワックス等によってタール状となり、生成物
(炭化物)が微粒子状または粒状の形態とならないため
に利用性に欠けるというものである。また加熱温度の上
限を2000℃としたのは、2000℃以上では消費エ
ネルギーが大き過ぎコスト面から産業上利用しにくいた
めである旨述べられている。しかし、この従来の発明で
は、加熱処理したものの炭化の度合いが極端に大きく、
従って適応分野としては極めて限られたものとなる。
技術的背景のもとでなされたものである。すなわち、本
発明は、絹の炭化物の特性を生かした適応分野をより拡
げることを目的とする。絹をより穏やかな条件下で加熱
処理して炭化の程度を調整することにより、絹の炭化物
としての性質と絹本来の性質とを併せ有する各種用途に
有用な不完全炭化物(すなわち変性絹素材)を得ること
を目的とする。更にまた、加熱処理による消費エネルギ
ーを低コストに抑えて産業的に実施可能な変性絹素材の
製造方法を提供することを目的とする。
処理する際の条件を種々検討した結果、加熱処理物の炭
化の程度を種々に調整することができると共に、加熱処
理による消費エネルギーを低コストに抑えて産業的に実
施可能となる点を見出した。本発明は、この知見を基に
達成されたものであり、下記に示されるとおりの、絹を
特定の条件下で加熱処理することからなる変性絹素材の
製造方法、ならびに人体外皮用塗布材、医療用部材、植
物成長促進材、吸着材、濾過材および研磨材等の用途に
適した変性絹素材を提供するものである。
絹の半精練、絹の精練物、又はそれらの複合物を、空気
によるガス圧0.5〜1.5気圧、温度150〜500
℃気流の雰囲気下で、一定時間加熱処理し、各種色彩を
有する変性絹素材を得る変性絹素材の製造方法に存す
る。
分〜20時間の範囲である上記(1)の変性絹素材の製
造方法に存する。
精練、絹の精練物、又はそれらの複合物を、窒素、ヘリ
ウム、ネオン、アルゴン、クリプトンおよびキセノンか
ら選ばれる不活性ガス単独もしくはそれらの混合ガスに
よるガス圧0.5〜1.5気圧、温度150〜500℃
気流の雰囲気下で、一定時間加熱処理し、各種色彩を有
する変性絹素材を得る変性絹素材の製造方法に存する。
は、数分〜20時間の範囲である上記(3)の変性絹素
材の製造方法に存する。
精練、絹の精練物、又はそれらの複合物が、フィルム、
粉末、繊維、糸、布帛、組物、もしくはそれらの複合物
の形態である上記(1)又は(4)のいずれか1の変性
絹素材の製造方法に存する。
茶、褐色、赤、紫、青もしくは灰系色またはそれらの中
間色である上記(3)又は(4)のいずれか1の変性絹
素材の製造方法に存する。
精練、絹の精練物、又はそれらの複合物を、空気による
ガス圧0.5〜1.5気圧、温度150〜500℃気流
の雰囲気下で、一定時間加熱処理して得られた各種色彩
を有する変性絹素材に存する。
は、数分〜20時間の範囲である上記(7)の変性絹素
材に存する。
精練、絹の精練物、又はそれらの複合物を、窒素、ヘリ
ウム、ネオン、アルゴン、クリプトンおよびキセノンか
ら選ばれる不活性ガス単独もしくはそれらの混合ガスの
ガス圧0.5〜1.5気圧、温度150〜500℃気流
の雰囲気の下で、一定時間加熱処理して得られた各種色
彩を有する変性絹素材に存する。
は、数分〜20時間の範囲である上記(9)の変性絹素
材に存する。
外皮用塗布材の用途に用いる上記(7)〜(10)のい
ずれか1の変性絹素材に存する。
が、外皮用医薬部品、外皮用医薬部外品または化粧品で
あることからなる上記(11)の変性絹素材に存する。
成長促進材の用途に用いる上記(7)〜(10)のいず
れか1の変性絹素材に存する。
材又は濾過材の用途に用いる上記(7)〜(10)のい
ずれか1の変性絹素材に存する。
材の用途に用いる上記(7)〜(10)のいずれか1の
変性絹素材に存する。
る絹素材は、絹の未精練、絹の半精練、絹の精練物、又
はそれらの複合物である。そして、その絹素材は、粉
末、繊維、糸、布帛(編物、織物、不織布等)、組物、
もしくはそれらの複合物の形態を有するものである。
称したもので、例えば、繭糸は、フィブロイン(約70
%)とセリシン(約28%)の蛋白質からなり、セリシ
ンはフィブロインを包むように存在している。ここで、
絹の精練物とは、絹を、セッケン、ラーゼンパワー等の
界面活性剤や炭酸ソーダ、ケイ酸ナトリウム等のアルカ
リ性物質を含んだ熱水で処理したもの(いわゆる「アル
カリ精練」という)、キモトリプシン、アルカラーゼ、
パパイン等の酵素を含んだ温水で処理したもの(いわゆ
る「酵素精練」という)、微生物で腐化処理したもの
(いわゆる「腐化精練」という)等をいい、セリシンと
共にワックスや無機質が取り除かれている。
いない絹をいう。また、絹の半精練物とは、未精練物と
精練物の中間物をいい、通常はセリシンが15%以下の
ものである。本発明の製造方法において、加熱処理温度
は150〜500℃の範囲で行われる。その理由は、空
気気流中での処理の場合、500℃を超える温度では絹
は数分のうちに完全に炭化または燃焼してしまうからで
あり、また窒素、ヘリウム等の不活性ガス気流中での処
理の場合は、炭化の程度を調整、制御するのが難しくな
るためである。また150℃未満の温度では、空気、ま
た不活性ガスの気流中で炭化に長時間を要し実用的でな
いからである。
のような比較的低い温度範囲で行うものであるから、消
費エネルギーを低コストに抑え産業上極めて有利であ
る。また、本発明の製造方法は、ガス圧0.5〜1.5
気圧(1気圧は、1013Hp)のガス気流下で加熱処
理するから、ガス気流が加熱分解により生成する揮発成
分を系外に運び去り、上記特開平8−59219号公報
に説明されるようなベトベトしたタール状の生成物が生
ずることがない。
となく加熱処理が可能である。従って、加熱処理されて
できた変性絹素材は乾燥しているため、微粒子状または
粒状の形態の変性絹素材をも容易に得ることができるこ
ととなる。上記の気圧範囲では、原料絹素材を安定し
て、且つ効率良く昇温できるものである。そして、フィ
ルム状、布帛状の形態を有する原料絹素材は、加熱処理
により引張り強度が極端に低下するので、機械的粉砕に
よりたやすく微粒子状または粒状の形態の変性絹素材と
することができる。
応じ、白色、淡黄色、黄色、茶色、、焦げ茶色、青、
紫、黒茶、次いで黒色へと変化するから、例えば、これ
らを粉末にしたものは、ファンデーション、眉染め、白
髪染め、頬紅、マニキュア、口紅、アイシャドウ等の人
体外皮用塗布材の素材として利用できる。この場合に
は、目的の色の段階で加熱処理を素早く終了させて目的
とする各種色彩の変成絹素材を得ることができる。何故
なら、加熱処理の雰囲気温度が、500℃以下では、加
熱停止を容易に行えるからである。
化の程度に応じて存在する未炭化部分(絹)の大小に応
じ、様々の色を呈すると共に、絹に固有の生体適合性機
能も部分的に有しているものである。従って、炭化物と
しての性質と絹本来の性質とを、積極的に、併せ持つこ
ととなり、適用範囲が広まり、各種用途に使用すること
ができる。例えば、皮膚に直接触れる医療用素材や人体
外皮用塗布材の他、植物成長促進材、吸着材、濾過材お
よび研磨材等の用途にも使用できる。これらの用途に対
する有用性は、後述する実施例6〜11により明らかに
なろう。
料となる絹素材の形態は、フィルム、粉末、繊維、糸、
布帛(編物、織物、不織布)、組物及びそれらの複合物
等各種の形態を採ることができる。そのため熱処理後の
形態もその原料素材の形態のまま維持できている場合に
は、その形態で直接利用することもできる。例えば、布
帛(織物、編物、不織布)を加熱処理した場合、布帛の
特徴である繊維が3次元的に交絡しているため、単位体
積当たりの表面積が大きく、その吸着機能を利用する変
性絹素材として最適の素材となる。
は、0.01〜10ミクロンに粉砕する。0.01ミク
ロンより小さい変性絹素材の微粒子は、製造コスト的に
高くなり、加えるに実用上これより細かい粒子は余り必
要としない。10ミクロンより大きい変性絹素材の微粒
子は、利用する対象にもよるが、粒子が大きいため凝集
性が悪く、人体への塗布時、期待以上に肌に馴染まない
場合があったり、肌に違和感を感じることとなる。変性
絹素材を濾過材として用いる場合は、粉砕した大きさ
は、好ましくは0.01mm〜20mmが好適である。
0.5〜1.5気圧、150〜500℃の気流雰囲気
下)で加熱処理して炭化の程度を調整することにより、
炭化物としての性質と絹本来の性質とを併せ持つ各種用
途に有用な変性絹素材を得ることができる。また、本発
明の製造方法は、比較的低温度の加熱処理条件を採用し
ているにもかかわらず、ガス圧0.5〜1.5気圧のガ
ス気流下で加熱処理するから、ガス気流が加熱分解によ
り生成する揮発成分を系外に運び去り、従来のようなベ
トベトしたタール状の生成物を生ずることがない。また
加熱温度が比較的低いため加熱処理による消費エネルギ
ーを低コストに抑えることができ、産業上極めて有利な
製造方法を提供することができるものである。
述べるが、本発明は、実施例に限定されることなく、そ
の発明の本質から逸脱しない範囲で種々の変形例が可能
であることはいうまでもない。例えば、絹としては、絹
製品等の廃材を利用したものであっても、適用可能であ
る。
水平に置いたガラス管内に、結晶性絹粉末(特許第26
15440号明細書に記載される結晶性絹粉末と同様の
もの)5gを仕込み、該結晶性絹粉末を仕込んだガラス
管を水平にして電気炉〔真陽理化学器材 (株),KP−
7型〕中に設置し、ガラス管の一端から他端に窒素ガス
を、ガス圧が1±0.1気圧となるように流しつつ、1
0℃/分の昇温速度で室温から加熱し、結晶性絹粉末を
加熱処理した。そして、その昇温過程での結晶性絹粉末
の色の変化を肉眼観察した。上記と同じ処理をアルゴン
ガスでも行って同様に昇温過程での結晶性絹粉末の色の
変化を肉眼観察した。それらの結果を表1に示す。
40℃〜280℃の範囲でアルゴンガスがやや赤みがが
った色をしているが、それ以外の温度領域ては両者の色
合は同じである。
生糸を浴比1対50の0.1%炭酸ソーダ水溶液に浸漬
し、これを1時間煮沸後に、炭酸ソーダ水溶液を新しく
して再度1時間煮沸し、水洗乾燥して絹糸(フィブロイ
ン繊維)を得た。次に、実施例1の装置を用いて温度を
280℃、焼成時間を3分、約0.5気圧アルゴンガス
気流の条件を設定し、焼成炉に精練済みの絹糸を収容し
て焼成すると、絹糸は半炭化し絹蛋白の性質を一部分残
した状態の赤褐色の焼成物(変性絹素材)が生成した。
この変性絹素材を、ミクロジェット粉砕機〔ホソカワミ
クロン株式会社 (製)〕で粉砕し、さらに分級して5ミ
クロン程度の粒子を得た。
に置いたガラス管内に、絹織物を5gを仕込み、その仕
込んだガラス管を水平にして電気炉〔真陽理化学器材
(株),KP−7型〕中に設置し、ガラス管の一端から
他端に空気を、ガス圧が1±0.1気圧となるように流
しつつ、10℃/分の昇温速度で室温から加熱し、絹織
物を加熱処理した。そして、その昇温過程での絹織物の
色の変化を肉眼観察した。その結果を表2〜表4に示
す。
ば、加熱処理した絹織物は、ミクロジェット粉砕機等を
使って容易に機械的に粉砕でき、着色した絹粉末を得る
ことができる。
件による変性絹素材を得るため、気圧を1.6気圧とし
た以外は、実施例1と同じ実験を行った。また、気圧を
0.4気圧とした以外は、実施例1と同じ実験を行っ
た。これらの場合は、ガラス管内の結晶性絹粉末の安定
的な昇温ができなかった。
50倍の0.1%炭酸ソーダ水溶液で1時間煮沸後に水
洗い、乾燥して得た天蚕絹糸を材料とした。この天蚕絹
糸を〔実施例1〕の装置を用いて温度を240℃の雰囲
気中で焼成すると(焼成時間、10分)紫および青色が
多く混ざった焼成物(変性絹素材)が生成した。
の加熱処理において得られた、白(処理温度25℃)、
淡黄(処理温度220℃)、及び黒茶(処理温度300
℃)の変性絹素材について、皮膚ケア用の化粧品と下記
のように混合して、A、B、C、及びDを作成した。そ
して敏感肌(アレルギー性の肌)の人の背の皮膚に対し
て、上記A〜Dを3cm×3cmの大きさに、約0.0
5gを24時間塗布(解放バッチテスト)し、結果を見
た。
ゆみがあった。B、C、Dの塗布の後にはかゆみは無
く、塗布しなかった皮膚部分より滑るようにつるつるし
ていた。特に、Bの塗布の後は、かゆみが全く無くシッ
トリとすべすべしていた。
ン、酸化アエン) B:絹素材(白)100% C:A50%+変性絹素材(淡黄)50% D:A50%+変性絹素材(黒茶)50%
1〕の加熱処理において得られた、茶色(処理温度26
0℃)の変性絹素材10gを、1000gの水に入れ
た。この変性絹素材の入った水(100g)を幅約20
cm、長さ約60cm、深さ約15cmの容器に植えた
日々草の笛に毎週与えた。2ケ月後にその様子を観察し
た。その結果、上記水を与えなかった日々草(10本)
と与えた日々草(10本)の地表面上の部分の重量を測
定すると、上記水を与えなかった日々草110gに対
し、与えた日々草は150gであった。
処理において得られた、こげ茶色(表4参照)の結晶性
絹粉末を2gを綿布の袋に入れ、この袋を少し濁ってい
る淡水1リットル(琵琶湖から採集)の中に5時間入れ
ておいたところ、濁りは少なく、透明さがよくなってい
た。
例〕約6m2 の密閉室内に腐敗した生魚1匹(300
g)を1時間静置した後に、この魚を室外に出し、その
後、前述の〔実施例3〕の加熱処理において得られた、
こげ茶色(表4参照)の結晶性絹粉末100gを、室内
に静置した。6時間後に室内の臭いをかいだところ、臭
いの程度はかなり低くなっていた。
熱処理において得られた、白色(処理温度100℃)お
よび茶色(処理温度270℃)の結晶性絹粉末を用いて
研磨した。研磨は、ガラスおよび金属(銅)面上を眼鏡
拭き布にアルコールを含ませ、よく拭いた後に、白色お
よび茶色の結晶性絹粉末を50cm2 当たり2g置き、
その上に乾いた眼鏡拭き布、さらにプラスチック板を乗
せ、10kg/cm2 の加重でガラスおよび金属面を1
時間研磨した。その後、ガラスおよび金属面を眼鏡拭き
布にアルコールを含ませよく拭いた。ガラスおよび金属
面に光を反射させて表面を観察したところ、研磨によっ
て光沢はよくなっていた。同様な手法により、〔実施例
3〕の加熱処理において得られた赤褐色(表3参照)の
結晶性絹粉末を用いて研磨した。その結果、ガラスおよ
び金属面に光を反射させて表面を観察したところ、研磨
によって光沢はよくなっており、白色の結晶性絹粉末の
場合より、やや光沢の度合いが大きい。
〔実施例1〕の加熱処理において得られた、白色(処理
温度100℃)(表1参照)の結晶性絹粉末を用いてフ
イルターとしての使用実験を行った。この白色の絹粉末
をそれぞれ平板間に挟み、20kg/cm2 の圧力で加
圧して固め、厚さ2mmの粉末による板状体を作った。
この粉末による板状体を濾紙間にサンドイッチ状に挟
み、フィルターとした。次に、琵琶湖の水を用いて0.
5気圧で吸引濾過を行ったところ、濾過後の水の濁りの
程度はかなり少なくなった。同様な手法により、〔実施
例3〕の加熱処理において得られた赤褐色(表3参照)
の結晶性絹粉末を用いてフィルターとしての使用実験を
行った。その結果、濾過後の水の濁りの程度はかなり少
なくなり、前者の白色の結晶性絹粉末のフィルターに較
べてより濁りの程度は少なくなった。
Claims (15)
- 【請求項1】 絹の未精練、絹の半精練、絹の精練物、
又はそれらの複合物を、空気によるガス圧0.5〜1.
5気圧、温度150〜500℃気流の雰囲気下で、一定
時間加熱処理し、各種色彩を有する変性絹素材を得るこ
とを特徴とする変性絹素材の製造方法。 - 【請求項2】 加熱処理する時間は、数分〜20時間の
範囲であることを特徴とする請求項1記載の変性絹素材
の製造方法。 - 【請求項3】 絹の未精練、絹の半精練、絹の精練物、
又はそれらの複合物を、窒素、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン、クリプトンおよびキセノンから選ばれる不活性ガ
ス単独もしくはそれらの混合ガスによるガス圧0.5〜
1.5気圧、温度150〜500℃気流の雰囲気下で、
一定時間加熱処理し、各種色彩を有する変性絹素材を得
ることを特徴とする変性絹素材の製造方法。 - 【請求項4】 加熱処理する時間は、数分〜20時間の
範囲であることを特徴する請求項3記載の変性絹素材の
製造方法。 - 【請求項5】 絹の未精練、絹の半精練、絹の精練物、
又はそれらの複合物が、フィルム、粉末、繊維、糸、布
帛、組物、もしくはそれらの複合物の形態であることを
特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の変性絹素
材の製造方法。 - 【請求項6】 各種色彩が黒、黄、茶、褐色、赤、紫、
青もしくは灰系色またはそれらの中間色であることを特
徴とする請求項3〜4のいずれか1項記載の変性絹素材
の製造方法。 - 【請求項7】 絹の未精練、絹の半精練、絹の精練物、
又はそれらの複合物を、空気によるガス圧0.5〜1.
5気圧、温度150〜500℃気流の雰囲気下で、一定
時間加熱処理して得られた各種色彩を有することを特徴
とする変性絹素材。 - 【請求項8】 加熱処理する時間は、数分〜20時間の
範囲であることを特徴とする請求項7記載の変性絹素
材。 - 【請求項9】 絹の未精練、絹の半精練、絹の精練物、
又はそれらの複合物を、窒素、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン、クリプトンおよびキセノンから選ばれる不活性ガ
ス単独もしくはそれらの混合ガスのガス圧0.5〜1.
5気圧、温度150〜500℃気流の雰囲気の下で、一
定時間加熱処理して得られた各種色彩を有することを特
徴とする変性絹素材。 - 【請求項10】 加熱処理する時間は、数分〜20時間
の範囲であることを特徴とする請求項9記載の変性絹素
材。 - 【請求項11】 変性絹素材を人体外皮用塗布材の用途
に用いることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1
項記載の変性絹素材。 - 【請求項12】 人体外皮用塗布材が、外皮用医薬部
品、外皮用医薬部外品または化粧品であることからなる
請求項11記載の変性絹素材。 - 【請求項13】 変性絹素材を植物成長促進材の用途に
用いることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項
記載の変性絹素材。 - 【請求項14】 変性絹素材を吸着材又は濾過材の用途
に用いることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1
項記載の変性絹素材。 - 【請求項15】 変性絹素材を研磨材の用途に用いるこ
とを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項記載の変
性絹素材。
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1998
- 1998-12-21 JP JP10375869A patent/JP3066434B2/ja not_active Expired - Fee Related
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