JP4905953B2 - フランジ付きハブ - Google Patents

Description

この発明は、請求項１のプリアンブルで定義したタイプの自動車用車輪のフランジ付きハブに関するものである。

図１を参照すると、自動車用車輪の従来の構造は、単一構造のもので、ベアリングユニット（図示せず）が結合されるシリンドリカルな中央部１１、車輪（図示せず）へ締め付けられるラジアルフランジ１２、ハブ１０の軸方向外面から突き出て、外面がシリンドリカルな面１４をもつ車輪の中央位置決めをする筒状付属体１３を形成している。車輪は、フランジ１２の軸方向の孔から挿入される複数の締め付けボルトによりフランジ１２に着実に固定される。

自動車が曲がりながら走行しているとき、車輪は、回転中央軸ｘに対し９０°ではない角度で傾斜し、したがって、車輪が固定されているフランジ１２を偏向させる。

回転軸に対し垂直な幾何学的な面に対するいずれかの側面で前記フランジが繰り返し振動すると、疲労が生じ、その結果、付属体１３をシリンドリカル部１１に結合している根元部１３ａに繰り返しまたは周期的な曲げストレスによるクラックが生じてしまう。

この発明の目的は、前記した欠点を克服することができる耐久性があるフランジ付きハブを提供することである。

この目的は、この発明によれば、請求項１に定義のフランジ付きハブにより達成される。この発明の好ましい実施例は、従属請求項において定義される。

この発明の少ないが限定はされない実施例を添付の図面を参考にしながらここで記載する。

ここで図２を参照すると、図１に関して述べる部材類と同じか類似のものについては同一の符号を使用するもので、フランジ付きハブ１０は、中央のシリンドリカルな軸部１１、ラジアルフランジ１２およびシリンドリカルな部材１１と軸方向を同じにし根元部１３ａにより前記部材に結合している筒状付属体１３を形成している。付属体１３は、フランジ１２を越えて軸方向外側へ突き出ている。ここで使用しているように、“軸方向内側”および“軸方向外側”の表現は、自動車に装着した状態における場合での状態として解釈すべきものである。同様に、“放射状内側”と“放射状外側”は、ハブの回転軸ｘについてのものと解釈すべきものである。

中央シリンドリカル部１１は、全体をＡで示すベアリングユニットと関連しており、図示の実施例では、ベアリングユニットの回転要素に対する放射状内側レースウエイの一つを直接構成している。

フランジ１２は、シリンドリカル部１１の軸方向外側、即ち、使用時、自動車の外側（外側面）に面している側面から放射状外側方向にのびている。フランジ１２には、軸方向に貫通している孔１５が形成されており、該孔で複数の車輪締め付けボルト（図示せず）それぞれを受けるようになっている。

付属体１３は、車輪を中央位置決めする第１のシリンドリカルな外側面１４を有し、この実施例においては、第２のシリンドリカルな外側面１６で、同じ車輪締め付けボルトにより車輪と一緒にハブにロックされるブレーキローター（図示せず）を中央位置決めする。ミリメータの数十倍よりも深くない在来の円周方向レース１６ａがフランジ１２の底部に形成されていて、フランジを脆弱化することなしにブレーキローターを組み付けやすくしている。

付属体１３は、シリンドリカルな内面１７を有し、この面は、中央部１１の外側端部に形成されているラジアルな面１８と一緒になっている。

この発明によれば、付属体１３を中央シリンドリカル部１１に連結する根元部１３ａは、内部キャビティ１９、これをさらに詳しく言えば、シリンドリカル内面１７が放射状面１８に合う帯域から始まる根元部１３ａへのびている円周方向溝２０により薄手に作られている。

この連結においては、特別なセオリーに拘束されることを望むものではないが、本出願人が行ったテストでは、根元部１３ａを溝２０により薄手のものにすることで、付属体１３が前記ハブの中央部１１に関する軸面で偏向しやすくなることが示されており、したがって、回転軸に垂直な面に対しフランジ１２がエラスティックに偏向するようになる。このようにして、車輪からフランジ１２へ伝わる曲げストレスは、本記述の冒頭で論議したように、取り去られたり、又は時がたつにつれ、よりエラスチックに、そして疲労度が発生せずに抵抗されることになる。特に、本出願人が行ったテストでは、図２に示すように、溝２０が実質的に斜め方向に根元部１３ａにのびていると、即ち、シリンドリカル面１７に対し軸方向外側へのび、ラジアル面１８に対し軸方向内側へのびていると、優秀な結果が得られることができることが示されている。示したように、そして、ハブのサイズにより、溝２０は、面１７、１８が交差する点から計り出して数ミリメータ（例えば約２ｍｍ）の深さで軸方向およびラジアル方向の両方へのびているものである。

可能な変形例が図３、４に示してある。図３の実施例においては、溝２０は、放射状外方へのみのびている。図４の実施例においては、溝２０は、軸方向内側方向へのみのびている。

この発明は、ここに記載し、図示された実施例に限定されるものではなく、ハブの実施例としての例として理解すべきである。むしろ、この発明は、部材の形状、寸法、構成、構造面、機能面のこまかい点についてモディファイできる。例えば、ハブは、レースウエイの一つを直に形成しなくともよい。この場合、レースウエイは、ベアリングユニットの内側ハーフレースそれぞれにより形成されるものである。

在来構造のフランジ付きハブの軸方向断面図。 ベアリングユニットと関連している、この発明によるフランジ付きハブの第１の実施例の一部の軸方向断面図。 この発明の第２の実施例の一部の軸方向断面図。 この発明の第３の実施例の一部の軸方向断面図。

符号の説明

１０ フランジ付きハブ
１１ シリンドリカルな中央部
１２ フランジ
１３ａ 根元部
１３ 筒状付属体
１７ シリンドリカルな内面
１８ 放射状面
１９ 内側キャビティ
２０ 円周方向の溝

Claims (5)

1. 自動車用車輪の回転するフランジ付きハブ（１０）であって、一体的構造に形成されていて：
   ベアリングッユニット（Ａ）に結合されるのに適した実質的にシリンドリカルな中央部（１１）；
   シリンドリカルな中央部（１１）から始まる放射状外側方向にのびているフランジ（１２）；
   前記ハブの軸方向外側からフランジ（１２）を越えて突出し、根元部（１３ａ）により中央部（１１）に結合している筒状付属体（１３）；および
   前記付属体（１３）のシリンドリカルな内面（１７）と中央部（１１）の軸方向外側の放射状な面（１８）により構成されているシリンドリカルの内側キャビティ；
   の構成を有し、
   前記ハブの中央部（１１）についての筒状付属体（１３）のフレキシビリティを増すために円周方向の溝（２０）がシリンドリカルな内側キャビティ（１９）から始まって根元部（１３ａ）へのびていることを特徴とするもの。
2. 前記溝（２０）は、前記付属体（１３）のシリンドリカルな内面（１７）が放射状面（１８）に合う帯域から始まってのびていることを特徴とする請求項１によるハブ。
3. 前記溝（２０）が実質的に斜め方向、即ち、放射状外側および軸方向内側方向へ向かい根元部（１３ａ）にのびていることを特徴とする請求項１または請求項２によるハブ。
4. 前記溝（２０）が放射状外側方向へ向かい根元部（１３ａ）にのびていることを特徴とする請求項１または請求項２によるハブ。
5. 前記溝（２０）が軸方向内側方向へ向かい根元部（１３ａ）にのびていることを特徴とする請求項１または請求項２によるハブ。

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