JP2003054203A - 車輪用軸受ユニット - Google Patents

車輪用軸受ユニット

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JP2003054203A
JP2003054203A JP2001249051A JP2001249051A JP2003054203A JP 2003054203 A JP2003054203 A JP 2003054203A JP 2001249051 A JP2001249051 A JP 2001249051A JP 2001249051 A JP2001249051 A JP 2001249051A JP 2003054203 A JP2003054203 A JP 2003054203A
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mounting
mounting flange
peripheral surface
wheel
stud
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JP2001249051A
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Takeo Okuma
健夫 大熊
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取付フランジ13の取付面30に固定したロ
ータ2の振れを抑えて、制動時に生じるジャダーを抑え
る。 【解決手段】 上記取付フランジ13の円周方向複数個
所に、取付孔14aを形成する。これら各取付孔14a
の内周面の軸方向片側部分に、外径側に凹入する凹溝3
2を、全周に亙り形成する。上記各取付孔14aに、ス
タッド9の基端部に設けたセレーション部15を圧入す
る。このセレーション部15を圧入した状態で、上記凹
溝32の軸方向両端縁のうち、上記取付面30側の端縁
を、上記セレーション部15よりも上記取付面30側に
位置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の車輪並
びにロータ或はドラム等の制動用回転体を支持する為の
車輪用軸受ユニットの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車輪を構成するホイール1及び
制動装置であるディスクブレーキを構成するロータ2
は、例えば図5に示す様な構造により、懸架装置を構成
するナックル3に回転自在に支承している。即ち、この
ナックル3に形成した円形の支持孔4部分に、車輪用軸
受ユニット5を構成する、使用時にも回転しない静止輪
である外輪6を、複数本のボルト7により固定してい
る。一方、上記車輪用軸受ユニット5を構成するハブ8
に上記ホイール1及びロータ2を、複数本のスタッド9
と結合部材であるナット10とにより結合固定してい
る。
【0003】静止側周面である上記外輪6の内周面に
は、それぞれが静止側軌道である複列の外輪軌道11
a、11bを、外周面には結合フランジ12を、それぞ
れ形成している。この様な外輪6は、この結合フランジ
12を上記ナックル3に、上記各ボルト7で結合する事
により、このナックル3に対し固定している。
【0004】これに対して、上記ハブ8の外周面の一部
で、上記外輪6の外端開口(軸方向に関して外とは、自
動車への組み付け状態で幅方向外側となる部分を言い、
各図の右側。反対に、自動車への組み付け状態で幅方向
中央側となる、各図の左側を、軸方向に関する内と言
う。)から突出した部分には、取付フランジ13を形成
している。上記ホイール1及びロータ2は、この取付フ
ランジ13の片側面(図示の例では外側面)に設けた取
付面30に結合固定している。この為に、上記取付フラ
ンジ13の円周方向複数個所で、上記ハブ8の中心軸α
をその中心とする同一円周上には、それぞれ上記取付フ
ランジ13の両側面を貫通する取付孔14を形成してい
る。又、上記各スタッド9の基端部(図5の左端部)の
外周面にセレーション部15を、先半部(図5の右半
部)の外周面に雄ねじ部16を、それぞれ形成してい
る。そして、上記各スタッド9のセレーション部15を
上記各取付孔14の内周面に圧入する事により、上記各
スタッド9の基端部を上記取付フランジ14に、この取
付フランジ14に対する回転を阻止した状態で固定して
いる。
【0005】そして、上記取付面30に上記ロータ2を
重ね合わせ、更に、このロータ2の片側面に上記ホイー
ル1を重ね合わせている。この状態で上記各スタッド9
の先端部を、上記ホイール1及びロータ2にそれぞれ設
けた通孔27、28に挿通して、上記ホイール1の片側
面から突出させている。そして、このホイール1の片側
面から突出させた、上記スタッド9の先端部に設けた雄
ねじ部16にナット10を螺合し、更に緊締している。
この構成により、上記ホイール1及びロータ2は、上記
取付フランジ13の取付面30に結合固定される。
【0006】又、回転側周面である上記ハブ8の中間部
外周面で、上記複列の外輪軌道11a、11bのうちの
外側の外輪軌道11aに対向する部分には、回転側軌道
である内輪軌道17aを形成している。更に、上記ハブ
8の内端部外周面に形成した小径段部18に、上記ハブ
8と共に回転部材19を構成する、内輪20を外嵌固定
している。そして、やはり回転側周面であるこの内輪2
0の外周面に形成した、やはり回転側軌道である内輪軌
道17bを、上記複列の外輪軌道11a、11bのうち
の内側の外輪軌道11bに対向させている。
【0007】これら各外輪軌道11a、11bと上記各
内輪軌道17a、17bとの間には、それぞれが転動体
である玉21、21を複数個ずつ、それぞれ保持器2
6、26により保持した状態で転動自在に設けている。
この構成により、背面組み合わせである複列アンギュラ
型の玉軸受を構成し、上記外輪6の内側に上記回転部材
19を、回転自在に、且つ、ラジアル荷重及びスラスト
荷重を支承自在に支持している。尚、上記外輪6の両端
部内周面と、上記ハブ8の中間部外周面及び上記内輪2
0の内端部外周面との間には、それぞれシールリング2
2a、22bを設けて、上記各玉21、21を設けた内
部空間と外部とを遮断している。更に、図示の例は、駆
動輪(FR車及びRR車の後輪、FF車の前輪、4WD
車の全輪)用の車輪用軸受ユニット5である為、上記ハ
ブ8の中心部に、スプライン孔23を形成している。そ
して、このスプライン孔23に、等速ジョイント24に
付属のスプライン軸25を挿入している。
【0008】上述の様な車輪用転がり軸受ユニット5の
使用時には、図5に示す様に、外輪6をナックル3に固
定すると共に、ハブ8の取付フランジ13に、図示しな
いタイヤを組み合わせたホイール1及び制動用回転体で
あるロータ2を固定する。又、このうちのロータ2と、
上記ナックル3に固定した、図示しないサポート及びキ
ャリパとを組み合わせて、制動用のディスクブレーキを
構成する。制動時には、上記ロータ2を挟んで設けた1
対のパッドを、このロータ2の両側面に押し付ける。
【0009】一方、自動車の制動時にしばしば、ジャダ
ーと呼ばれる、不快な騒音を伴う振動が発生する事が知
られている。この様な振動の原因としては、ロータ2の
側面とパッドのライニングとの摩擦状態の不均一等、各
種の原因が知られているが、上記ロータ2の振れも、大
きな原因となる事が知られている。即ち、制動用摩擦面
であるこのロータ2の側面はこのロータ2の回転中心α
に対して、本来直角となるべきものであるが、不可避な
製造誤差等により、完全に直角にする事は難しい。この
結果、自動車の走行時に上記ロータ2の側面は、多少と
は言え、回転軸方向(図5の左右方向)に振れる事が避
けられない。この様な振れ(図5の左右方向への変位
量)が大きくなると、制動の為に1対のパッドのライニ
ングを上記ロータ2の両側面に押し付けた場合に、上記
ジャダーが発生する。又、上記取付フランジ13の側面
にドラムブレーキを構成するドラムを固定した場合に
は、制動用摩擦面であるこのドラムの内周面がこのドラ
ムの回転中心に対して完全に平行でなければ、このドラ
ムの内周面にシューを押し付けた場合に、やはりジャダ
ーの如き振動が発生する。
【0010】この様な原因で発生するジャダーを抑える
為には、上記ロータ2の側面の軸方向の振れ(アキシア
ル振れ)、又は上記ドラムの内周面の径方向の振れを抑
える(向上させる)事が重要となる。そして、この振れ
を抑える為には、上記ハブ8の回転中心αに対する取付
フランジ13の片側面である取付面30の直角度を向上
させると共に、この取付面30の形状精度を十分に確保
する事が重要となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】但し、この取付面に上
記ロータ2等の制動用回転体を固定すべく、上記取付フ
ランジ13に設けた複数の取付孔14に前記複数のスタ
ッド9の外周面に設けたセレーション部15を圧入する
のに伴い、上記取付フランジ13の取付面で上記各取付
孔14の端部近傍部分が、凸方向に変形する可能性があ
る。そして、この変形により、上記取付面に結合固定し
た、ロータ2等の制動用回転体の制動用摩擦面の振れが
大きくなりがちになる。
【0012】これに対して、特開平11−294425
号公報には、取付フランジにスタッドを固定する事に伴
う、この取付フランジの取付面の変形に就いて考慮した
技術が記載されている。図6は、この公報に記載された
従来技術を示している。この従来技術の場合、スタッド
9の基端部外周面に形成したセレーション部15を、取
付孔14の軸方向中間部に位置させている。より具体的
には、取付フランジ13の両側面から上記セレーション
部15の端縁までの距離を、それぞれこの取付フランジ
13の厚さの13%を越えた長さ分確保している。又、
上記取付孔14の軸方向両端部に、断面が直線である面
取り29、29を形成している。
【0013】但し、この様な従来技術による場合でも、
上記取付フランジ13の取付面30に固定した、ロータ
2等の制動用回転体の制動用摩擦面の振れを、未だ十分
に抑えられない可能性がある。即ち、上述した従来技術
の場合、上記取付フランジ13の両側面から上記セレー
ション部15の端縁までの距離を所定値を越えた長さ分
確保すると共に、上記取付孔14の軸方向両端部に面取
り29、29を形成している為、上記セレーション部1
5の圧入に伴って上記取付面30が変形するのを、或る
程度抑えられる。但し、この様な従来技術の場合、上記
セレーション部15を上記取付孔14に圧入するのに伴
い上記取付フランジ13の一部に生じる変形を吸収する
事に就いての考慮は不十分である。この為、上記取付孔
14に上記セレーション部15を圧入した場合には、図
7に二点鎖線で示す様に、上記取付フランジ13の一部
で上記取付孔14の内周面と上記セレーション部15と
の嵌合部付近に生じる変形に基づいて、上記取付面30
の一部で上記取付孔14の端部近傍が、多少なりとも変
形する可能性がある。従って、上記従来技術による場合
でも、上記取付面30の面精度を十分に確保できず、こ
の取付面30に固定した制動用回転体の振れを十分に抑
える事ができない可能性がある。
【0014】又、上記従来技術で、上記取付面30の変
形を抑えるべく上記取付フランジ13の両側面から上記
セレーション部15の端縁までの距離を大きくし過ぎる
と、上記取付孔14の内周面と上記セレーション部15
との嵌合長さが不足して、上記取付フランジ13に対す
る上記スタッド9の回転を阻止できない可能性がある。
この場合には、このスタッド9の雄ねじ部16にナット
10を螺合し、緊締しようとした場合に、上記スタッド
9が上記ナット10と共に回転して、このスタッド9に
上記ナット10を結合する作業が難しくなる。この為、
上記取付面30の変形を抑えるべく上記取付フランジ1
3の両側面から上記セレーション部15の端縁までの距
離を大きくする事は、上記取付孔14の内周面とセレー
ション部15との嵌合強度を確保する面から限界があ
る。本発明の車輪用軸受ユニットは、この様な事情に鑑
みて発明したものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の車輪用軸受ユニ
ットは、前述した従来構造と同様に、静止側軌道を有
し、使用時にも回転しない静止輪と、回転側軌道を有
し、使用時に回転する回転部材と、この回転部材の外周
面に設けられた取付フランジと、この取付フランジを軸
方向に貫通する状態で形成された取付孔と、上記静止側
軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体
と、基端部外周面にセレーション部を有し、このセレー
ション部を上記取付孔に圧入する事により、上記取付フ
ランジに固定されたスタッドとを備える。そして、使用
時に、このスタッド及びこのスタッドに結合した結合部
材により制動用回転体を、上記取付フランジの片側面に
設けた取付面に重ね合わせる状態で結合固定する。
【0016】特に、本発明の車輪用軸受ユニットに於い
ては、上記取付孔の内周面の軸方向中間部に、外径側に
凹入する凹溝を、全周に亙り形成している。そして、好
ましくは、この凹溝の軸方向両端縁のうち、上記取付面
側の端縁が、上記セレーション部よりもこの取付面側に
位置している。
【0017】
【作用】上述の様に構成する本発明の車輪用軸受ユニッ
トによれば、スタッドの基端部外周面に設けたセレーシ
ョン部を取付フランジに形成した取付孔に圧入する事に
伴ってこの取付フランジの一部に生じる変形を、上記取
付孔の内周面に形成した凹溝により吸収できる。この
為、上記取付フランジに生じる変形がこの取付フランジ
の片側面に設けた取付面に迄及びにくくなる。従って、
この取付面の面精度を、ジャダー発生に影響を及ぼさな
い程度に十分に確保できる。この結果、上記取付面に固
定した制動用回転体の制動用摩擦面の振れを小さく抑え
る事ができる。しかも本発明によれば、上記取付孔の内
周面と上記セレーション部との嵌合長さを十分に確保で
きる為、上記スタッドの回り止めを確実にして、このス
タッドと結合部材との結合作業を容易に行なえる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1〜3は、本発明の実施の形態
の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、回転部材
19を構成するハブ8の外周面に設けた取付フランジ1
3の片側面である、取付面30の面精度を十分に確保し
て、この取付面30に結合固定する制動用回転体の振れ
を抑えるべく、上記取付フランジ13に対するスタッド
9の結合部の構造に工夫した点にある。その他の車輪用
軸受ユニット5の基本的構成及び作用に就いては、前述
の図5に示した従来構造と同様である為、重複する説明
は省略若しくは簡略にし、以下、本発明の特徴部分を中
心に説明する。
【0019】内輪20と共に回転部材19を構成する、
ハブ8の外周面には、車輪を構成するホイール1、及
び、制動用回転体であるロータ2或はドラムを固定する
為の取付フランジ13を設けている。この取付フランジ
13の円周方向複数個所で、上記ハブ8の回転中心αを
その中心とする同一円周上には、それぞれ取付孔14a
を形成し、これら各取付孔14aに、それぞれスタッド
9の基端部を圧入固定している。これら各スタッド9
は、その基端面に鍔部31を、外周面の基端寄り部分に
セレーション部15を、同じく先半部にナット10を固
定する為の雄ねじ部16を、それぞれ形成している。
【0020】特に、本発明の場合には、上記各取付孔1
4aの内周面で上記ロータ2等の制動用回転体を固定す
る為の取付面30側の半部(図1〜3の右半部)に、外
径側に凹入する凹溝32を、全周に亙り形成している。
又、上記各取付孔14aの軸方向両端部に、それぞれ断
面形状が直線である(摺鉢状の)、面取り29、29を
形成している。そして、上記各取付孔14aの軸方向中
間部の内径d14a (図3)を、上記セレーション部15
の歯先円の直径D15(図2)よりも小さくしている(d
14a <D15)。
【0021】又、本例の場合には、上記セレーション部
15の軸方向外端縁(図1、2の右端縁)と上記雄ねじ
部16の軸方向内端縁(図1、2の左端縁)との間部分
に、先端側(図1、2の右側)に向かう程その外径が小
さくなる方向に傾斜した円すい面部33を設けて、上記
雄ねじ部16の外径D16(図2)を上記セレーション部
15の歯底円の直径D15´(図2)よりも小さくしてい
る(D16<D15´)。
【0022】そして、前記各スタッド9を上記各取付孔
14aに、内側から外側(図1〜3の左から右)に挿通
し、上記セレーション部15を上記取付孔14aに圧入
すると共に、前記鍔部31の片側面を上記取付フランジ
13の内側面(図1〜3の左側面)に突き当てている。
又、この状態で、上記凹溝32の軸方向両端縁のうち、
前記ロータ2側の端縁である軸方向外端縁(図1〜3の
右端縁)を、上記セレーション部15の軸方向外端縁よ
りも軸方向外側に位置させており、且つ、上記凹溝32
の軸方向内端縁(図1〜3の左端縁)を、上記セレーシ
ョン部15の軸方向外端縁よりも軸方向内側に位置させ
ている。尚、上記取付孔14aの軸方向外端部で、上記
凹溝32よりも取付面30側部分の内径を、上記セレー
ション部15の歯先円の直径D15以上とすれば、上記凹
溝32の軸方向外端縁を、このセレーション部15の軸
方向外端縁よりも、軸方向内側に位置させても良い。
【0023】上述の様に構成する本発明の車輪用軸受ユ
ニットの場合、各取付孔14aの内周面の軸方向中間部
に凹溝32を形成している為、取付フランジ13の取付
面30の面精度を十分に確保できる。即ち、上記セレー
ション部15を上記各取付孔14aに、内側から外側に
圧入すると、図3に二点鎖線で示す様に、上記取付フラ
ンジ13の一部で、上記取付孔14aの内周面とセレー
ション部15との嵌合部付近が変形する。そして、上記
取付孔14aの内周面のうち、上記凹溝32よりも軸方
向内側に外れた部分が軸方向外側に向け押し出される。
本発明の場合には、この様に上記取付フランジ13の一
部が変形した場合でも、この変形を上記凹溝32部分で
吸収し、上記取付フランジ13の一部で上記凹溝32よ
りも軸方向外側部分に変形を生じにくくできる。従っ
て、上記取付フランジ13に生じる変形がこの取付フラ
ンジ13の取付面30に迄及びにくくなって、この取付
面30の面精度を、ジャダー発生に影響を及ぼさない程
度に十分に確保できる。従って、この取付面30に固定
したロータ2等の制動用回転体の制動用摩擦面の振れを
小さく抑えて、制動時に発生する不快な騒音や振動を十
分に抑制できる。しかも、本発明によれば、上記取付孔
14aの内周面と上記セレーション部15との嵌合長さ
を十分に確保できる為、前記スタッド9の回り止めを確
実にして、このスタッド9とナット10との結合作業を
容易に行なえる。
【0024】又、本発明の場合には、上記取付孔14a
の軸方向両端部に面取り29、29を形成している為、
上記取付フランジ13に生じる変形をこの取付フランジ
13の取付面30に迄、より及びにくくできる。尚、本
例の場合と異なり、上記各取付孔14aの軸方向両端部
に、断面が直線である面取り29、29を形成せず、そ
の代わりに、上記取付面30の一部で上記各取付孔14
aを囲む部分に円形の凹部を、この凹部の軸方向外端縁
が上記取付面30に達する状態で、即ち、座ぐりとして
形成する事もできる。この様に上記各取付孔14aの開
口周囲部分に凹部を形成した場合も、上記セレーション
部15を上記各取付孔14aに圧入する事に伴って上記
取付フランジ13に生じる変形を上記取付面30に迄、
更に及びにくくできる。尚、この場合、上記取付フラン
ジ13に設けた取付孔14aに上記スタッド9を圧入す
るのに伴って上記取付フランジ13に生じる変形が、上
記取付面30に迄及びにくくする作用をより十分に得る
為に、上記凹溝の内径を、上記各スタッド9のセレーシ
ョン部15の歯先縁の直径D15よりも大きく(好ましく
は0.5mm以上大きく)する。
【0025】又、本例の場合には、上記取付孔14aに
上記セレーション部15を圧入した状態で、上記凹溝3
2の軸方向内端縁を、上記セレーション部15の軸方向
外端縁よりも軸方向内側に位置させている。但し、本発
明では、上記凹溝32の軸方向内端縁を、上記セレーシ
ョン部15の軸方向外端縁よりも軸方向外側に位置させ
る事もできる。
【0026】次に、図4は、本発明の実施の形態の第2
例を示している。上述した第1例の場合には、ハブ8の
外周面に1個の内輪20を外嵌固定した構造に本発明を
適用したものに就いて示したが、本例の場合には、ハブ
8aの外周面に1対の内輪20、34を外嵌固定した構
造に本発明を適用している。即ち、本例の場合には、ハ
ブ8aの外周面に1対の内輪34、20を外嵌固定する
と共に、これら各内輪34、20の外周面に形成した内
輪軌道17a、17bを、外輪6の内周面に形成した外
輪軌道11a、11bに対向させている。そして、これ
ら外輪軌道11a、11bと上記内輪軌道17a、17
bとの間に、それぞれ複数個ずつの玉21、21を転動
自在に設けている。そして、上記ハブ8aの外周面に設
けた取付フランジ13の円周方向複数個所に設けた取付
孔14aの内周面の一部に、外径側に凹入する凹溝32
を全周に亙り形成している。本例の場合には、上記1対
の内輪34、20とハブ8aとが、回転部材19を構成
する。その他の構成及び作用に就いては、上述した第1
例の場合と同様である為、重複する図示並びに説明は省
略する。
【0027】尚、上述した各例では、使用時にも回転し
ない静止輪を外輪6とし、この外輪6の内側に、使用時
に回転する回転部材19を設けた構造に就いて説明し
た。但し、本発明は、この様な構造に限定するものでは
なく、静止輪を内輪とすると共に、この内輪の周囲に回
転部材を設けた構造で実施する事もできる。
【0028】
【発明の効果】本発明の車輪用軸受ユニットは、以上に
述べた通り構成され作用するので、制動時に発生する不
快な騒音や振動を十分に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す断面図。
【図2】図1のA部拡大断面図。
【図3】本発明で、スタッドを取付孔に圧入する事に伴
い取付フランジの一部に変形が生じる状態を説明する為
の、図2のB部拡大図。
【図4】本発明の実施の形態の第2例を示す断面図。
【図5】車輪用軸受ユニットの組み付け状態を示す断面
図。
【図6】従来構造の1例を示す、図5のC部拡大断面に
相当する図。
【図7】従来構造で、スタッドを取付孔に圧入する事に
伴い取付フランジの一部に変形が生じる状態を説明する
為の、図6のD部拡大断面に相当する図。
【符号の説明】
1 ホイール 2 ロータ 3 ナックル 4 支持孔 5 車輪用軸受ユニット 6 外輪 7 ボルト 8、8a ハブ 9 スタッド 10 ナット 11a、11b 外輪軌道 12 結合フランジ 13 取付フランジ 14、14a 取付孔 15 セレーション部 16 雄ねじ部 17a、17b 内輪軌道 18 小径段部 19 回転部材 20 内輪 21 玉 22a、22b シールリング 23 スプライン孔 24 等速ジョイント 25 スプライン軸 26 保持器 27 通孔 28 通孔 29 面取り 30 取付面 31 鍔部 32 凹溝 33 円すい面部 34 内輪

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止側軌道を有し、使用時にも回転しな
    い静止輪と、回転側軌道を有し、使用時に回転する回転
    部材と、この回転部材の外周面に設けられた取付フラン
    ジと、この取付フランジを軸方向に貫通する状態で形成
    された取付孔と、上記静止側軌道と回転側軌道との間に
    設けられた複数個の転動体と、基端部外周面にセレーシ
    ョン部を有し、このセレーション部を上記取付孔に圧入
    する事により、上記取付フランジに固定されたスタッド
    とを備え、使用時に、このスタッド及びこのスタッドに
    結合した結合部材により制動用回転体を、上記取付フラ
    ンジの片側面に設けた取付面に重ね合わせる状態で結合
    固定する車輪用軸受ユニットに於いて、上記取付孔の内
    周面の軸方向中間部に、外径側に凹入する凹溝を、全周
    に亙り形成した事を特徴とする回転体支持装置。
  2. 【請求項2】 凹溝の軸方向両端縁のうち、取付面側の
    端縁が、セレーション部よりもこの取付面側に位置して
    いる、請求項1に記載した車輪用軸受ユニット。
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