JP4905428B2 - 水素発生用電気分解セル及び水素発生用電気分解セルスタック - Google Patents

水素発生用電気分解セル及び水素発生用電気分解セルスタック Download PDF

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Description

本発明は、水素発生用電気分解セル及び水素発生用電気分解セルスタックに関し、特に、アンモニア等の窒素化合物を用いて水素を発生させる、繰り返し折曲されて構成される水素発生用電気分解セル及び水素発生用電気分解セルスタックに関する。
水素は石油精製、化学産業などをはじめとしてあらゆる産業分野において広く用いられている。特に近年、将来のエネルギーとして水素エネルギーが注目されてきており、燃料電池を中心に研究が進められている。しかし、水素ガスは熱量あたりの体積が大きく、また液化に必要なエネルギーも大きいため、そのまま貯蔵したり、輸送することは難しいことが知られている。
従って、燃料電池自動車のような移動体および分散電源として燃料電池を用いる場合など、燃料電池を使用する場に水素を供給する必要がある場合において効率的な水素供給方法の開発が求められていた。
以下、水素の供給方法の現状について述べる。
まず、水素を高圧ガスとして運搬し使用する方法を挙げることができる。しかし、この方法は危険な高圧ガスを取り扱うこと、かなり高圧にしても体積が過大になり小型化が困難なことなどに問題がある。一方、水素を液体水素として貯蔵・運搬し使用する方法も開示されているが、20K(−253℃)という極低温であるため取り扱いにくいという問題がある。
次に、水素を使用する場で製造する方法を挙げることができる。このような方法として、改質法が知られている。改質法は、メタンや軽質パラフィンの水蒸気改質法、自己熱改質法、部分酸化法など公知の技術により広く行われているが、一般に700℃以上の高温を必要とする。メタノールやジメチルエーテルの改質も広く認知された方法であるが、通常200℃以上の反応温度で行われる。このように改質法は高温を必要とするため、小型化、起動性向上などが困難である。
また、シクロヘキサン,メチルシクロヘキサン,テトラリン,デカリンなどシクロヘキサン環を有する炭化水素を脱水素し水素を得る方法も提案されているが、この方法も200℃の比較的高温が必要とされる。
水素吸蔵合金に吸蔵された水素を用いるのも有力である。しかし、水素吸蔵量は水素吸蔵合金全体の3%程度であり、移動体などに用いるためには重量が重くなりすぎ不十分である。
一方、水の電気分解により水素を発生させる方法が、従来より知られている。水の電気分解に用いられている方法として、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液を電気分解するアルカリ電解液型電解法、フッ素系イオン交換膜を用いた固体高分子型電解法等がある(例えば、特許文献1,2参照。)。これらの方法によれば、電気分解される水溶液に電圧を印加することにより常温・常圧で水素を発生させることができる。
特開平8−314372号公報 特開平8−269761号公報
しかしながら、上記の水素発生用の電気分解セルは、通常、平板型形状であり、電気分解セルの単位体積当たりの電気分解反応の表面積を十分確保することは困難であった。
本発明の目的は、反応表面積が増大し、優れた水素発生性能を発揮できる水素発生用電気分解セル及び水素発生用電気分解セルスタックを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の水素発生用電気分解セルは、アニオン伝導性高分子電解質層と、該アニオン伝導性高分子電解質層の一方の面に順次配置されたアノード側触媒層及びアノード側金属多孔質体と、他方の面に順次配置されたカソード側触媒層及びカソード側金属多孔質体と、所定の間隔で配列された複数の貫通孔を有する非導電性基材とを備えた水素発生用電気分解セルであって、前記複数の貫通孔のそれぞれに前記アニオン伝導性高分子電解質層が配置され、前記水素発生用電気分解セルは、繰り返し折曲されて構成されたことを主要な特徴とする
本発明によれば、繰り返し折曲された構成としたので、反応表面積が増大し、優れた水素発生性能を発揮できる水素発生用電気分解セル及び水素発生用電気分解セルスタックを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の第1乃至第3の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なり、また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることに留意すべきである。
また、以下に示す第1乃至第3の実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
[第1の実施の形態]
(水素発生用電気分解セルの構造)
本発明の第1の実施の形態に係る水素発生用電気分解セル(以下で、「セル」ともいう。)10は、図1に示すように、アニオン伝導性高分子電解質層1と、アニオン伝導性高分子電解質層1の一方の面に順次配置されたアノード側触媒層2及びアノード側金属多孔質体4と、他方の面に順次配置されたカソード側触媒層3及びカソード側金属多孔質体5とを備えた水素発生用電気分解セル10であって、水素発生用電気分解セル10は、繰り返し折曲されて構成される。
以下で、アノード側触媒層2とアノード側金属多孔質体4を合わせてアノード側電極14、カソード側触媒層3とカソード側金属多孔質体5を合わせてカソード側電極13、という。そして、アノード側電極14のアノード側触媒層2側及びカソード側電極13のカソード側触媒層3側がそれぞれアニオン伝導性高分子電解質層1と接する。
本実施の形態に係る水素発生用電気分解セル10は、繰り返し折曲されていれば、特にその形状は限定されないが、例えば、波形形状を挙げることができる。波形形状としては、例えば、波形が略三角波、略矩形波、略半円波等が挙げられる。好ましくは、略三角波であるのが良い。
波形のピッチ及び谷の深さは、必要水素ガス量の用途等に応じて適宜設定することができる。ピッチは、例えば、通常約5〜50mm程度、好ましくは、約10〜30mm程度である。谷の深さは、例えば、通常約5〜50mm程度、好ましくは、約10〜30mm程度である。
本実施の形態に係る水素発生用電気分解セル10は、カソード側電極13側に液体燃料を導入し、アノード側電極14側にカソード側電極13側の液体燃料と異なる液体燃料を導入する。
カソード側電極13側の液体燃料としては、例えば、水やイオン性水溶液等が挙げられ、好ましくは、水を用いるのが良い。
アノード側電極14側の液体燃料としては、例えば、アンモニア又は窒素含有化合物を含む水溶液が挙げられる。窒素含有化合物としては、具体的には、例えば、ジメチルアミン,トリメチルアミン,エチルアミン,イソプロピルアミン,ブチルアミン,フェニルアミン,アミルアミン等のアミン、若しくはヒドラジン,インドール,ピリジン,ニコチン酸,カフェイン酸,スルファニル酸,スルファニルアミド等が挙げられる。また、これらを適宜組み合わせて混合した水溶液を用いても良い。好ましくは、アンモニア水溶液を用いるのが良い。
アノード側電極14側の液体燃料の場合は、必要に応じて、アルカリ水溶液を添加することができる。アルカリ水溶液を添加する場合は、添加後のpHが通常、例えば、約9〜14程度となるように添加すればよい。このようなアルカリ水溶液としては、具体的には、例えば、KOH水溶液、NaOH水溶液等を使用すればよい。
(触媒層)
本実施の形態に係る触媒層はアノード側触媒層2及びカソード側触媒層3からなり、これらは触媒及びアニオン伝導性高分子電解質を含有する。
触媒層2,3の厚みは、電極基材の種類、電解質膜の厚み等を考慮して適宜決定すればよいが、通常約100〜2000μm程度、好ましくは、約300〜1500μm程度がよい。
本実施の形態に係る触媒層2,3は、上記成分に加えてさらに、フッ素系樹脂を含有してもよい。このフッ素系樹脂を含有することにより、上記成分の結着性が向上し、より強固な触媒層2,3を形成できるとともに撥水性を付与することができる。
フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン,ポリフッ化ビニリデン,テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体,フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、より結着性及び撥水性が良好な点から、ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
フッ素系樹脂を含有する場合の含有量は、触媒100質量部に対して、通常約5〜25質量部程度、好ましくは、約10〜15質量部程度である。
本実施の形態に係るカソード側触媒層3は、カソード側触媒層3の面内に触媒量の傾斜を形成しても良い。カソード側触媒層3の面内に触媒量の傾斜を形成することで、カソード側触媒層3の面内での水素ガスの発生ムラを抑制することができ、効率よく水素発生を行うことができる。
カソード側触媒層3の面内に触媒量の傾斜をつける方法は、特に限定されないが、例えば、所望の場所に、後述する触媒層形成用ペースト組成物を所望の触媒量に調製して塗工することにより、触媒量の傾斜を形成することができる。
(触媒)
本実施の形態に係る触媒は、触媒金属微粒子からなり、公知又は市販のものを使用することができる。触媒金属微粒子としては、例えば、白金,鉄,コバルト,ニッケル,チタン,パラジウム,ロジウム,銀,ルテニウム,イリジウム,モリブデン,マンガン等が挙げられ、これらのうちの2種以上の合金でもよい。
触媒金属微粒子が2種以上からなる合金である場合は、白金,鉄,コバルト,ニッケル,チタン,ロジウム,ルテニウム,イリジウムのうち少なくとも2種以上含有する合金微粒子が好ましい。例えば、白金−鉄合金,白金−コバルト合金,鉄−コバルト合金,コバルト−ニッケル合金,ニッケル−チタン合金,鉄−ニッケル合金等のほか、鉄−コバルト−ニッケル合金が挙げられる。これらの金属の各比率は限定的でなく、幅広い範囲から適宜選択できる。
触媒金属微粒子の平均粒径は限定的でないが、例えば、約1〜20nm程度のコロイド状粒子や、約20〜500μm程度の粉末状のものが使用できる。
(アニオン伝導性高分子電解質)
アニオン伝導性高分子電解質は、アニオンとして水酸化物イオン(OHイオン)を伝導できる電解質である限り特に制限されず、公知又は市販のものを使用できる。例えば、炭化水素系及びフッ素樹脂系のいずれの高分子電解質でも用いることができる。
炭化水素系高分子電解質としては、例えば、芳香族ポリエーテルスルホン酸と芳香族ポリチオエーテルスルホン酸との共重合体のクロロメチル化物をアミノ化して得られる電解質等が挙げられる。
フッ素樹脂系高分子電解質としては、例えば、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボンポリマーの末端をジアミンで処理し4級化したポリマー、或いはポリクロロメチルスルチレンの4級化物等のポリマー等が挙げられる。これらの中でも、特に、溶媒可溶性のものが好ましい。
上記電解質は、例えば、特開2003−86193号公報、特開2000−331693号公報で開示されたものを使用してもよい。
より具体的に説明すると、クロロメチル化は、芳香族ポリエーテルスルホン酸と芳香族ポリチオエーテルスルホン酸との共重合体にクロロメチル化剤を反応させて行う。クロロメチル化剤としては、例えば、クロロメトキシメタン,1,4−ビス(クロロメトキシ)ブタン,1−クロロメトキシ−4−クロロブタン,ホルムアルデヒド−塩化水素,パラホルムアルデヒド−塩化水素等が使用できる。
このようにして得られたクロロメチル化物を、アミン化合物と反応させてアニオン交換基を導入する。アミン化合物としては、例えば、モノアミン,1分子中に2個以上のアミノ基を有するポリアミン化合物等が使用できる。具体的にはアンモニアの他、メチルアミン,エチルアミン,プロピルアミン,ブチルアミン等のモノアルキルアミン、ジメチルアミン,ジエチルアミン等のジアルキルアミン、アニリン,N−メチルアニリン等の芳香族アミン、ピロリジン,ピペラジン,モルホリン等の複素環アミン等のモノアミン、m−フェニレンジアミン,ピリダジン,ピリミジン等のポリアミン化合物が使用できる。
(アニオン伝導性高分子電解質層)
アニオン伝導性高分子電解質層(以下、「電解質層」ともいう。)1は、上記のアニオン伝導性高分子電解質を含有している限り特に制限されず、公知又は市販のものを使用できる。
アニオン伝導性高分子電解質層1の厚みは、触媒層2,3の厚み等に応じて適宜決定すればよいが、通常、約10〜300μm程度、好ましくは、約20〜200μm程度である。
アニオン伝導性高分子電解質層1としては、例えば、炭化水素系及びフッ素樹脂系のいずれの電解質から構成されていてもよい。これら炭化水素系及びフッ素樹脂系の電解質は上述したものと同様のものが挙げられる。必要に応じて、電解質層1にアルカリ水溶液等の溶媒を含浸してもよい。
低濃度のアルカリ水溶液を使用する場合、或いはアルカリ性水溶液を使用しない場合には、低コストの観点から、炭化水素系電解質層が好ましい。
電解質層1に高濃度のアルカリ水溶液を含浸させる場合は、耐アルカリ性の観点から、フッ素樹脂系電解質層を使用することが好ましい。なお、フッ素樹脂系電解質層を用いることにより、アニオン伝導性をより一層向上させることができる。
アルカリ水溶液は、通常pHが、例えば、約9〜14程度であればよい。具体的には、例えば、KOH水溶液、NaOH水溶液等を使用すればよい。アルカリ水溶液には、例えば、メタノール,エタノール,プロパノール等の1価アルコール;エチレングリコール,プロピレングリコール等の多価アルコール等のアルコールを混合させることができる。
高濃度とは、使用するアルカリ水溶液の種類等によって適宜変更するが、本実施の形態においては、約2モル/リットル程度以上をいい、低濃度とは、約2モル/リットル程度未満をいう。
本実施の形態に係るアニオン伝導性高分子電解質層1は、アニオン伝導性高分子電解質を溶媒に含有させてなるペースト組成物を塗布及び乾燥することにより形成されるものであってもよく、また、市販のアニオン伝導性高分子電解質膜をそのまま使用してもよい。
市販のフッ素樹脂系電解質膜の具体例としては、例えば、東ソー(株)製のトスフレックス(登録商標)IE−SF34等が挙げられる。炭化水素系電解質膜の具体例としては、例えば、旭化成(株)製のアシプレックス(登録商標)A−201,211,221;トクヤマ(株)製のネオセプタ(登録商標)AM−1、AHA等が挙げられる。
(金属多孔質体)
本実施の形態に係る金属多孔質体4,5は、カソード側電極13側に配置されたカソード側金属多孔質体5とアノード側電極14側に配置されたアノード側金属多孔質体4からなる。本実施の形態に係る金属多孔質体4,5は、水素発生用電気分解セル10の上述した波形形状の骨格としての機能を有してもよい。厚みは限定的でないが、通常約200〜2000μm程度、好ましくは、約300〜600μm程度であるのがよい。
金属多孔質体4,5の呼び口径(多孔質体の平均孔径)は限定的でないが、通常約30〜700μm程度、好ましくは、約50〜300μm程度である。また、金属多孔質体4,5の気孔率は限定的でなく、例えば、約75〜98%程度、好ましくは、約80〜95%程度である。
金属多孔質体4,5の材質としては、金属からなる多孔質体である限り、特に限定的でなく、公知又は市販のものを用いることができる。具体的に、発泡ニッケル、発泡チタン、発泡銀等が好適に挙げられる。なお、これらには、クロム,ジルコニア,モリブデン,タングステン等の他の成分を含有していてもよく、例えば、本実施の形態における発泡ニッケルには、クロム含有発泡ニッケル等も含まれる。
本実施の形態においては、上述したように、触媒層2,3の外側、つまり液体燃料側に金属多孔質体4,5を配置する構造を採用することにより、セル10内に導入する液体燃料を効率的に拡散させやすくなる。すなわち、液体燃料との接触面積が大きくなるため、燃料拡散性等を向上させることができ、また、電気分解反応を触媒層全面に均一に起こさせ、不均一反応の抑制をすることができる。このため、より優れた水素発生の性能を発揮できる水素発生用電気分解セル10を提供することができる。
本実施の形態に係る水素発生用電気分解セル10の使用に際し、燃料として、液体燃料を使用するので、必要に応じて、燃料吸い上げ材をさらに配置してもよい。燃料吸い上げ材は、金属多孔質体4,5の液体燃料と接する表面側に配置する。これにより、燃料を効率よく金属多孔質体4,5に供給することができる。燃料吸い上げ材の材質としては、例えば、発泡ウレタン,発泡ポリプロピレン等が挙げられる。
(中間層)
本実施の形態においては、アノード側触媒層2とアノード側金属多孔質体4との間及び/又はカソード側触媒層3とカソード側金属多孔質体5との間に中間層を形成(積層)していてもよい。また、アノード側触媒層2と電解質層1との間及び/又はカソード側触媒層3と電解質層1との間に中間層を形成することもできる。中間層は、上記の配置を組み合わせて形成してもよく、また、その数は限定的でなく1層のみであってもよく、複数の層であってもよい。
中間層は、導電性材料を含有する多孔質体であるのが好ましい。多孔質体の気孔率として、例えば、約10〜80%程度、好ましくは、約30〜70%程度である。中間層の膜厚は限定的でなく、例えば、約0.5〜50μm程度、好ましくは、約1〜20μm程度、より好ましくは、約1〜10μm程度である。
中間層の材質としては、特に制限されないが、導電性の観点から、例えば、鉄,コバルト,ニッケル,パラジウム,銀,ルテニウム,イリジウム,モリブデン,マンガン等の金属又はこれらの合金のほか、導電性炭素材料が好適に挙げられる。また、中間層は触媒層2,3と同一の材料であってもよい。
中間層が金属である場合は、触媒活性作用に優れる点から、上記の中でも、特にニッケル、銀等が好ましい。中間層が導電性炭素材料である場合は、ガス拡散性及び導電性に優れる観点から、アセチレンブラック,ファーネスブラック,チャンネルブラック,ケッチェンブラック等のカーボンブラックのほか、黒鉛,活性炭,カーボン繊維,カーボンナノチューブ,カーボンナノワイヤーなどが好適に挙げられる。
中間層には、水素発生用電気分解セルの使用方法により、必要に応じて、親水性又は撥水性を付与してもよい。親水性又は撥水性を備えた材料は、公知又は市販の材料から幅広く選択することができる。
中間層を配置することにより、セル10内に導入する燃料液体を触媒層2,3や電解質層1等に、より一層浸透させやすくなり、また、触媒層2,3と金属多孔質体4,5等との接触抵抗を低減できるため、電気分解性能をより向上させることができる。
(水素発生方法)
本実施の形態に係る水素発生用電気分解セル10は、図2に示すように、アノード側電極14とカソード側電極13を接続した外部回路8を介して外部電圧(例えば、約500mV程度)を印加することにより、アンモニアと水の電気分解を行い、これにより水素を発生させる。
以下、これらを詳細に説明する。
まず、アノード側金属多孔質体4を介して、アノード側電極14に燃料として、例えば、アンモニア水溶液を供給し、また、カソード側金属多孔質体5を介して、カソード側電極13に水(HO)を供給する。アノード側電極14においては、アニオン伝導性高分子電解質層1を通過した水酸化物イオン(OH)とアンモニア水溶液中のアンモニア(NH)が反応して窒素(N)、水及び電子(e)が生成され、式(1)の酸化反応が進行する。
アノード側:2NH+6OH→N+6HO+6e・・・(1)
カソード側電極13においては、供給した水と外部回路8を介して到達した電子とが反応して、水素(H)と水酸化物イオンが生成され、式(2)の還元反応が進行する。
カソード側:6HO+6e→3H+6OH ・・・(2)
そして、生成した水酸化物イオンは、アニオン伝導性高分子電解質層1を介してカソード側電極13側からアノード側電極14側へ供給される。全体として、アンモニアが酸化されて窒素と水素が生成される式(3)の電気分解反応が進行し、水素が発生する。
電気分解反応:2NH→N+3H ・・・(3)
アノード側電極14側で発生した窒素と水は、残余のアンモニア水溶液とともに外部に排出される。そして、カソード側電極13側に発生した水素は、残余の水とともに外部に排出され、捕集される。
(水素発生用電気分解セルの製造方法)
本実施の形態に係る水素発生用電気分解セル10の製造方法は、特に制限されない。例えば、波形形状のカソード側金属多孔質体5の表面に、カソード側触媒層3、アニオン伝導性高分子電解質層1、アノード側触媒層2及び波形形状のアノード側金属多孔質体4を順次積層することにより、容易に製造することができる。以下、これらを具体的に説明する。
(a)まず、触媒層2,3に用いる触媒層形成用ペースト組成物(以下では、「ペースト組成物」ともいう。)を調製する。ペースト組成物は、例えば、上述した触媒及びアニオン伝導性高分子電解質を粘度調整用の溶剤に分散させて調整する。
粘度調整用の溶剤は限定されるものではなく、幅広い範囲内で適宜選択される。例えば、各種アルコール,各種エーテル,各種ジアルキルスルホキシド,水又はこれらの混合物等が挙げられる。これら溶剤の中でも、アルコールが好ましい。アルコールとしては、例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール,tert−ブタノール等の炭素数1〜4の一価アルコール及びプロピレングリコール,ジエチレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。
上記ペースト組成物には、必要に応じてフッ素系樹脂を含有していてもよい。フッ素系樹脂としては、上述したものが挙げられる。
ペースト組成物の配合割合は、特に制限されず、広い範囲内から適宜選択され得る。例えば、触媒1質量部に対して、アニオン伝導性高分子電解質(固形分)を約0.02〜2質量部程度、粘度調整用の溶剤を約1〜100質量部程度とすればよい。
(b)次に、調整したペースト組成物を波形形状に形成されたカソード側金属多孔質体5の表面に塗布した後、乾燥させることにより、カソード側触媒層3を形成する。
ペースト組成物の塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコーター,バーコーター,スプレー,ディップコーター,スピンコーター,ロールコーター,ダイコーター,カーテンコーター,スクリーン印刷等の一般的な方法を適用できる。
ペースト組成物の乾燥において、乾燥温度は、通常約40〜100℃程度、好ましくは、約60〜80℃程度である。乾燥時間は、乾燥温度にもよるが、通常約5分〜2時間程度、好ましくは、約30分〜1時間程度である。
(c)次に、カソード側金属多孔質体5の表面に形成されたカソード側触媒層3上に、アニオン伝導性高分子電解質層1を形成する。電解質層1の形成方法は限定的でないが、例えば、アニオン伝導性高分子電解質を溶媒に含有させたペースト組成物をカソード側触媒層3上に塗布及び乾燥させることにより、形成することができる。
溶媒、塗布方法、乾燥方法等は、上述したカソード側触媒層3の場合と同様にすればよい。また、公知又は市販の予めシート状となっているアニオン伝導性高分子電解質膜をカソード側触媒層3に接着させることによっても積層することができる。
(d)次に、上記カソード側触媒層3の形成方法と同様にして、電解質層1の表面にアノード側触媒層2を形成する。
(e)最後に、アノード側触媒層2表面に波形形状に形成されたアノード側金属多孔質体4を積層することにより、図1に示す水素発生用電気分解セル10を製造することができる。
なお、セル10の製造方法としては、各層の積層順は上述した方法に限定されるものではなく、いずれの層から積層させてもよい。例えば、アノード側金属多孔質体4の上に、アノード側触媒層2、電解質層1、カソード側触媒層3及びカソード側金属多孔質体5を順次積層することにより製造してもよい。
このような水素発生用電気分解セル10は、波形形状を有するため、従来の平板型に比べて、単位体積当たりの電気分解反応の表面積を増大させることができる。これにより、優れた水素発生性能を発揮できる水素発生用電気分解セルを提供することができる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る水素発生用電気分解セル10は、図3(a),(b)に示すように、繰り返し折曲され、複数の貫通孔7が形成された非導電性基材6を備えた水素発生用電気分解セル10Aであって、貫通孔7のそれぞれにアニオン伝導性高分子電解質層1が配置されており、少なくともアニオン伝導性高分子電解質層1の両面に触媒層2,3及び金属多孔質体4,5が順次形成されて構成される。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
本実施の形態に係る非導電性基材6の形状は、繰り返し折曲されていれば、特に限定されないが、例えば、波形形状を挙げることができる。波形形状としては、例えば、波形が略三角波、略矩形波、略半円波等が挙げられる。好ましくは、略三角波であるのが良い。
非導電性基材6の厚みは、例えば、通常約0.1〜2mm程度、好ましくは、約0.2〜1mm程度とすればよい。波形のピッチ及び谷の深さは、必要水素ガス量の用途等に応じて適宜設定することができる。ピッチは、例えば、通常約5〜50mm程度、好ましくは、約10〜30mm程度とすればよい。谷の深さは、例えば、通常約5〜50mm程度、好ましくは、約10〜30mm程度とすればよい。
非導電性基材6の材質としては、非導電性を有するものであれば、特に限定されないが、ガラス、アルミナ、樹脂等が挙げられる。好ましくは、樹脂を用いるのが良い。樹脂としては、ABS樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、PPO(ポリフェニレンオキサイド)樹脂、ABS/PC(ポリカーボネート)樹脂、PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂等が挙げられる。また、樹脂等の絶縁体でコーティングされた金属であっても良い。
貫通孔7の形状は、特に限定されないが、略四角形等の多角形、略円形等が挙げられ、好ましくは、略四角形であるのが良い。貫通孔7の大きさは、折曲された非導電性基材6の面内に形成できる範囲内であれば特に限定されない。例えば、略四角形の貫通孔7の場合、約5mm×5mm〜50mm×50mm程度、好ましくは、約10mm×10mm〜30mm×30mm程度である。
本実施の形態に係る水素発生用電気分解セル10Aの製造方法は、アニオン伝導性高分子電解質層1を非導電性基材6の貫通孔7に形成する方法が第1の実施の形態における製造方法と異なる点であり、他は第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
水素発生用電気分解セル10Aは、第1の実施の形態と同様にして、波形形状のカソード側金属多孔質体5の表面にカソード側触媒層3を形成し、次いで、波形形状の非導電性基材6を積層した後、貫通孔7にアニオン伝導性高分子電解質層1を形成する。次いで、第1の実施の形態と同様にして、アノード側触媒層2及び波形形状のアノード側金属多孔質体4を順次積層することにより製造することができる。
水素発生用電気分解セル10Aは、図4に示す方法により製造することもできる。すなわち、
(a)図4(a)に示すように、所定の間隔で貫通孔7が形成された平板状の非導電性基材6を用いて、貫通孔7にアニオン伝導性高分子電解質層1を充填して形成する。
(b)次に、図4(b)に示すように、塗布又はディップ等により、アニオン伝導性高分子電解質層1の形成された非導電性基材6の両面に触媒層2,3を形成する。
(c)次に、図4(c)に示すように、平板状の金属多孔質体4,5を触媒層2,3上に積層して平板状のセル成形体を形成する。
(d)最後に、このセル成形体をプレス等により所定のピッチで折曲して、図3に示す水素発生用電気分解セル10Aを製造することができる。
なお、本実施の形態において、アニオン伝導性高分子電解質層1の一方の面にアノード側触媒層2及びアノード側金属多孔質体4が順次形成され、他方の面にカソード側触媒層3及びカソード側金属多孔質体5が順次形成された積層体が、複数の貫通孔7のそれぞれの領域内に配置された構成としてもよい。
本実施の形態によれば、非導電性基材6を用いることにより、水素発生用電気分解セル10Aの強度を高めることができると共に、優れた水素発生性能を発揮できる水素発生用電気分解セル10Aを提供することができる。
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態に係る水素発生用電気分解セルスタック20は、図5に示すように、上述した水素発生用電気分解セル10を複数個互いに隣接して配置し、電気的に接続した構成からなる。
本実施の形態に係る水素発生用電気分解セルスタック(以下、「セルスタック」ともいう。)20は、図5に示すように、複数のセル10が外枠9内に隣接して配置され、各セル10間には液体燃料を導入するための燃料導入層15,16が配置されている。セル10間は外部回路8を介して互いに電気的に接続されている。外部回路8は、セル10間で直列接続又は並列接続してもよく、或いは各セル10内でそれぞれ単独に接続してもよい。
外枠9内に配置するセル10の数は、図5では3個の場合を例示したが、所要の水素発生量に応じて適宜設定することができる。例えば、約1〜100個程度、好ましくは、約3〜50個程度である。
アノード極側燃料導入層15及びカソード極側燃料導入層16は液体燃料を導入するための空間領域であり、それらの層の厚さは、所要水素ガス量の用途等に応じて適宜決定することができる。燃料導入層15,16の層の厚さとしては、例えば、約1〜50mm程度、好ましくは、約5〜30mm程度である。
液体燃料は、実施例1で例示したものと同様のものを用いることができ、アノード極側燃料導入層15にはアノード極側液体燃料が、カソード極側燃料導入層16にはカソード極側液体燃料が導入される。
本実施の形態によれば、水素発生用電気分解セル10を複数個互いに隣接して配置したので、効率的に多量の水素を発生させることができる。
以下において、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更実施可能である。
[実施例1]
芳香族ポリエーテルスルホン酸と芳香族ポリチオエーテルスルホン酸との共重合体をクロロメチル化及びアミノ化を順次行うことにより、アニオン(OHイオン)伝導性高分子電解質を得た。これを溶媒(テトラヒドロフラン)に添加し、5質量%アニオン伝導性高分子電解質溶液100gを得た。
白金コロイド(新光化学工業所社製)と上記で得られた5質量%アニオン伝導性高分子電解質溶液(固形分)とが質量比で1:0.1となるように混合し、これを水及びエタノールに添加することにより、触媒層形成用ペースト組成物を調製した。
アノード側金属多孔質体4として発泡ニッケル(三菱マテリアル社製、厚み500μm、呼び口径150μm、気孔率85%、内径10mm)からなる三角波形状の平板を用い、これにスプレー法により上記触媒層形成用ペースト組成物を乾燥後の白金重量が約4mg/cmとなるように吹き付けた後、約85℃で約15分間乾燥させてアノード側触媒層2を形成した。なお、波形のピッチは約10mm、谷の深さは約10mmであり、セル10の幅は約100mmであった。
アノード側触媒層2が形成されたアノード側金属多孔質体4を上記アニオン伝導性高分子電解質溶液中に浸漬し、乾燥することにより、アノード側触媒層2上にアニオン伝導性高分子電解質層1を形成した。電解質層1の厚さが約20μmになるまで浸漬及び乾燥を繰り返した。なお、上記浸漬に際し、アノード側金属多孔質体4の内側表面には、マスキングを行い、電解質層1が積層されないようにした。
形成したアニオン伝導性高分子電解質層1に、上記で作製した触媒層形成用ペースト組成物を白金量が約4mg/cmとなるように吹き付けカソード側触媒層3を形成した。
カソード側金属多孔質体5として発泡ニッケル(三菱マテリアル社製、厚み500μm、呼び口径150μm、気孔率85%)からなる、上述のアノード側金属多孔質体4と同様の三角波形状の平板を用い、これをカソード側触媒層3に対面するように配置して、実施例1の水素発生用電気分解セル10を製造した。
[比較例1]
実施例1で調製した触媒層形成用ペースト組成物を、アノード側及びカソード側金属多孔質体4,5としてシート状の発泡ニッケル(三菱マテリアル社製、厚み500μm、呼び口径150μm、気孔率85%)の一方の面にスプレー法により白金量が約4.0mg/cmとなるように塗布及び乾燥させることにより、触媒層2,3の形成されたアノード側及びカソード側金属多孔質体4,5を製造した。
実施例1で調製した5質量%アニオン(OHイオン)伝導性高分子電解質を溶媒に含有させてなるペースト組成物を用い、バーコート法によりPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム基材(東洋紡績社製 E5100 厚さ12μm)の上に塗工及び乾燥することによりアニオン伝導性高分子電解質層1を形成した。
乾燥後の電解質層1の厚さが約20μmになるよう塗工した後、フィルム基材から電解質層1を剥離し、アニオン伝導性高分子電解質層1とした。
この電解質層1の両側に、上記で作製したシート状のアノード側及びカソード側金属多孔質体4,5をそれぞれ配置した後、圧力約1MPa、温度約80℃で約3分間熱圧着することにより、比較例1の水素発生用電気分解セル10を製造した。なお、このセル10の幅は、実施例1と同様に、約100mmとした。
(評価試験)
カソード側電極13側には水、アノード側電極14側には1Mのアンモニア水溶液+5MのKOH水溶液を供給し、電流を印加することにより、水素発生試験を行なった。
その結果、発生する水素ガスは、ガスクロマトグラフィー(島津製作所社製)を用いた測定により、水素ピークが検知された。
また、測定から、実施例1の水素ピーク面積が1.0であるのに対して、比較例1の水素ピーク面積が0.7であり、相対的には比較例1より実施例1のセル10の方が水素発生量が多いことが確認された。
これにより、本発明による水素発生用電気分解セル10は、水素発生能力に優れていることが示された。
本発明の第1の実施の形態に係る水素発生用電気分解セルの模式的横断面図。 本発明の第1の実施の形態に係る水素発生用電気分解セルの動作を説明する図。 本発明の第2の実施の形態に係る水素発生用電気分解セルを示す図であって、(a)模式的一部破断斜視図、(b)(a)のI−I線での模式的断面図。 本発明の第2の実施の形態に係る水素発生用電気分解セルの製造方法の一例を示す工程図であって、(a)非導電性基材の貫通孔にアニオン伝導性高分子電解質層を形成する工程図、(b)触媒層を形成する工程図、(c)金属多孔質体を形成する工程図。 本発明の第3の実施の形態に係る水素発生用電気分解セルスタックの模式的横断面図。
符号の説明
1・・・アニオン伝導性高分子電解質層
2・・・アノード側触媒層
3・・・カソード側触媒層
4・・・アノード側金属多孔質体
5・・・カソード側金属多孔質体
6・・・非導電性基材
7・・・貫通孔
8・・・外部回路
9・・・外枠
10,10A・・水素発生用電気分解セル
13・・カソード側電極(カソード側触媒層3及びカソード側金属多孔質体5)
14・・アノード側電極(アノード側触媒層2及びアノード側金属多孔質体4)
15・・アノード極側燃料導入層
16・・カソード極側燃料導入層
20・・水素発生用電気分解セルスタック

Claims (7)

  1. アニオン伝導性高分子電解質層と、該アニオン伝導性高分子電解質層の一方の面に順次配置されたアノード側触媒層及びアノード側金属多孔質体と、他方の面に順次配置されたカソード側触媒層及びカソード側金属多孔質体と、所定の間隔で配列された複数の貫通孔を有する非導電性基材とを備えた水素発生用電気分解セルであって、
    前記複数の貫通孔のそれぞれに前記アニオン伝導性高分子電解質層が配置され、
    前記水素発生用電気分解セルは、繰り返し折曲されて構成されたことを特徴とする水素発生用電気分解セル。
  2. 前記非導電性基材は、ガラス、アルミナ、樹脂、絶縁体でコーティングされた金属から選択される1種であることを特徴とする請求項1に記載の水素発生用電気分解セル。
  3. 前記複数の貫通孔は、前記水素発生用電気分解セルの折曲部から外れるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水素発生用電気分解セル。
  4. 前記アニオン伝導性高分子電解質層の一方の面にアノード側触媒層及びアノード側金属多孔質体が順次配置され、他方の面にカソード側触媒層及びカソード側金属多孔質体が順次配置された積層体は、前記複数の貫通孔のそれぞれの領域内に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の水素発生用電気分解セル。
  5. 前記アノード側及びカソード側金属多孔質体は、発泡ニッケル、発泡チタン及び発泡銀から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の水素発生用電気分解セル。
  6. 前記アノード側金属多孔質体側に導入する液体燃料はアンモニア又は窒素含有化合物を含み、前記カソード側金属多孔質体側に導入する液体燃料は水又はイオン性水溶液からなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の水素発生用電気分解セル。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の水素発生用電気分解セルを複数個互いに隣接して配置し、電気的に接続したことを特徴とする水素発生用電気分解セルスタック。
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