JP4904168B2 - パターン修正方法およびパターン修正装置 - Google Patents

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Description

この発明はパターン修正方法およびパターン修正装置に関し、特に、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法およびパターン修正装置に関する。より特定的には、この発明は、フラットパネルディスプレイの製造工程において発生する電極のオープン欠陥を修正するパターン修正方法およびパターン修正装置に関する。
近年、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの大型化、高精細化に伴い、ガラス基板上に形成された電極や液晶カラーフィルタなどに欠陥が存在する確率が高くなっており、歩留まりの向上を図るため欠陥を修正する方法が提案されている。
たとえば、液晶ディスプレイのガラス基板の表面には電極が形成されている。この電極が断線している場合、塗布針先端に付着させた導電性の修正ペースト(修正液)を断線部に塗布し、電極の長さ方向に塗布位置をずらしながら複数回塗布して電極を修正する(たとえば特許文献1参照)。
また、欠陥部を覆うようにフィルムを設け、欠陥部とフィルムとをレーザ光を用いて略同時に除去し、除去した部分にフィルムをマスクとして修正インク(修正液)を塗布し、その後、フィルムを剥離除去する方法がある(たとえば、特許文献2,3参照)。
特開平8−292442号公報 特開平11−125895号公報 特開2005−95971号公報
しかしながら、電極を修正する方法では、塗布針先端に導電性の修正ペーストを付着させ、断線部に修正ペーストを転写するため、その塗布径は先端部を平らに加工する面で決まり、10μm前後の塗布径を実現するのは困難であり、これを用いた細線形成も同様に難しかった。
一方、フィルムをマスクとして使用する方法では、10μm前後の細線で電極断線部などを修正することが可能であるが、修正インクを孔に塗布した時点で、フィルムと基板との隙間に毛細管現象で修正インク、あるいはその溶媒が吸い込まれ、基板を汚染することも考えられる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、10μm前後の細線で電極断線部などを修正することができ、かつ、欠陥部周辺の汚染が小さなパターン修正方法およびパターン修正装置を提供することである。
この発明に係るパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法において、フィルムにレーザ光を照射して欠陥部に応じた形状の溝を形成するとともに溝の底に貫通孔を形成し、溝の開口部を欠陥部に所定の隙間を開けて対峙させ、溝を含む所定の範囲でフィルムを基板に押圧するとともに貫通孔を介して欠陥部に修正液を塗布し、フィルムの復元力でフィルムを基板から剥離させることを特徴とする。
また、この発明に係る他のパターン修正方法は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法において、第1のフィルムの表面にレーザ光を照射して欠陥部に応じた形状の第1の溝を形成し、第1のフィルムの裏面に第2のフィルムの裏面を重ね合わせた状態で、第2のフィルムの表面にレーザ光を照射して第1の溝に貫通する貫通孔を形成し、第1の溝の開口部を欠陥部に所定の隙間を開けて対峙させ、第1の溝を含む所定の範囲で第1および第2のフィルムを基板に押圧するとともに貫通孔を介して欠陥部に修正液を塗布し、第1および第2のフィルムの復元力で第1のフィルムを基板から剥離させることを特徴とする。
好ましくは、第2のフィルムの表面にレーザ光を照射して第1の溝と交差する第2の溝を形成し、第1および第2の溝の深さの和を第1および第2のフィルムの厚さの和よりも大きくすることにより、第1および第2の溝の交差部に貫通孔を形成する。
また好ましくは、第2の溝を複数形成して貫通孔を複数形成し、複数の貫通孔を介して欠陥部に修正液を塗布する。
また好ましくは、欠陥部に修正液を塗布するときに、第1および第2のフィルムの隙間に修正液を吸い込ませる。
また好ましくは、第1および第2のフィルムは1枚の第3のフィルムに含まれ、第3のフィルムを折り返して第1および第2のフィルムを上下に重ねる。
また、この発明に係るパターン修正装置は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置において、フィルムにレーザ光を照射して欠陥部に応じた形状の溝を形成するとともに溝の底に貫通孔を形成するレーザ照射手段と、溝の開口部を欠陥部に所定の隙間を開けて対峙させるフィルム駆動手段と、溝を含む所定の範囲でフィルムを基板に押圧するとともに貫通孔を介して欠陥部に修正液を塗布する塗布手段とを備え、フィルムの復元力でフィルムを基板から剥離させることを特徴とする。
この発明に係るパターン修正方法およびパターン修正装置では、フィルムにレーザ光を照射して欠陥部に応じた形状の溝を形成するとともに溝の底に貫通孔を形成し、溝の開口部を欠陥部に所定の隙間を開けて対峙させ、溝を含む所定の範囲でフィルムを基板に押圧するとともに貫通孔を介して欠陥部に修正液を塗布し、フィルムの復元力でフィルムを基板から剥離させる。したがって、孔を開けたフィルムをマスクとして使用するので、10μm前後の細線で電極断線部などを修正することができる。また、貫通孔で修正液の量を絞って溝に供給し、かつ修正液を欠陥部に塗布するときのみフィルムを基板に接触させるので、毛細管現象によって修正液がフィルムと基板の隙間に侵入するのを防止することができ、修正液によって欠陥部周辺の基板が汚染されるのを防止することができる。
本発明の実施の形態について説明する前に、まず本発明の基礎となるパターン修正方法について説明する。
図1は、修正対象の基板1を示す図である。図1において、基板1の表面には、微細パターンである電極2が形成され、電極2が断線してオープン欠陥部2aが発生している。このパターン修正方法では、図2に示すように、貫通孔3aを開けたフィルム3をマスクとして欠陥部2aを修正する。
すなわち、欠陥部2aに孔3aを位置合わせした状態で、フィルム3を所定の隙間Gを開けて基板1の表面に対峙させる。フィルム3は、たとえば薄膜のポリイミドフィルムであり、その幅はマスクとして使用するのに十分な幅であればよく、たとえば5mm〜15mm程度にスリットしたロール状フィルムである。フィルム3は、その下が透けて見える程度のものが好ましく、その厚さFtはたとえば10〜25μm程度である。
孔3aの開口部は、たとえば長方形状であり、その短軸の長さSwは電極2の幅に略等しく、その長軸の長さSlは、欠陥部2aの両端に位置する正常な電極表面2bにも修正ペーストを塗布できるように、欠陥部2aよりも長く設定される。これにより、修正層の抵抗値を低減するとともに、修正層の密着性を高めることができる。
孔3aは、レーザ照射で形成される。レーザとしては、YAG第3高調波レーザやYAG第4高調波レーザ、あるいはエキシマレーザなどのパルスレーザを用いる。たとえば、図3に示すように、レーザ部4は、観察光学系5の上部に固定され、観察光学系5の下端に固定した対物レンズ6を介して、2本の固定ローラ7によって基板1と対物レンズ6の間に張り渡されたフィルム3にレーザ光を照射する。孔3aの形状および寸法は、たとえばレーザ部4に内蔵される可変スリット(図示せず)により決定され、孔3aは対物レンズ6で集光されたレーザ光の断面形状に加工される。このとき、レーザアブレーションにより発生する異物(ごみ)が基板1上に落下しないように、遮蔽板8をフィルム3の下方に配置するのが好ましい。
このように、欠陥部2aにフィルム3を付着、あるいは密着した状態でレーザ光による孔3aの加工を行なわないので、電極2や欠陥部2aの近傍をレーザ光によって損傷することはない。また、フィルム3を浮かした状態で孔3aを開けるので、フィルム3の裏面に異物が付着することを抑制することができる。
孔3aの形成が終了した時点では、孔3a周りのフィルム3上面には、孔3a部を除去(レーザアブレーション)した際に発生した異物(ごみ)が飛散しており、異物の除去のため、孔3aを中心としたその周りの広い範囲に弱いパワーでレーザ光を照射してもよい。このとき、レーザをYAG第2高調波レーザに切り替えて、弱いレーザパワーで孔3aを中心とする広い範囲にレーザ光を照射すれば、異物のみを除去することも可能であり、新たに異物が発生することを防止することができる。フィルム3の表裏を反転させる機構を設け、フィルム3の裏面も同様に処理してもよい。レーザ部4としては、孔3aを開けるためのレーザ光と、異物を除去するためのレーザ光の2種類のレーザ光のうちのいずれかのレーザ光を選択的に出射できるものを使用するとよい。
フィルム3は、図示しないフィルム供給リールから供給され、2本の固定ローラ7を経由して図示しないフィルム巻き取りリールで回収される。フィルム3は、図示しないXYZステージにより、XYZ方向に移動可能とされ、欠陥部2aと孔3aとの位置調整に使用される。
次に、たとえば画像処理結果に基づいて基板1に対してフィルム3を相対的に移動させ、図2に示すように、欠陥部2aの上方にフィルム3の孔3aを位置決めしてフィルム3と基板1が隙間Gを開けて対峙した状態にする。この工程は手動で行なっても構わない。フィルム3は一定の張力によって張られた状態にある。隙間Gは、フィルム3を支持する支点(たとえば図3に示した2本の固定ローラ7)の間隔やフィルム3の厚さによって異なるが、たとえば10〜1000μm程度に設定される。基板1の表面に凹凸がある場合、基板1に対峙したフィルム3が、基板1とは接触しない程度の隙間Gを保ってもよいし、孔3aを含む微小範囲が、欠陥部2aと接触しないような隙間Gを保つようにしてもよい。
修正ペーストの塗布手段としては、たとえば、図4に示す塗布針9が用いられる。塗布針9の先端部は尖っているが、その先端は平坦に加工されている。塗布針9先端の平坦面9aの直径は、たとえば、30〜100μm程度であり、孔3aの大きさに合わせて最適な直径のものを選択して使用する。孔3aが平坦面9aにすべて収まるような塗布針9を選択して使用することが好ましい。このような塗布針9を用いれば、1回の塗布動作で孔3a全体に修正ペースト10を充填することができる。
塗布針9先端の平坦面9aの周りに修正ペースト10が付着した状態で、平坦面9aで孔3aの開口部を閉蓋するようにして塗布針9を上方から押し付けると、フィルム3が変形して孔3aの周りの微小範囲のフィルム3が欠陥部2aの周囲に付着し、欠陥部2aに修正ペースト10が充填される。塗布針9は、図示しないガイド(直動軸受)によって上下方向に進退可能に支持されており、塗布針9を含む可動部の自重のみでフィルム3を押す。塗布針9が下降してフィルム3に接触して、フィルム3を基板1に接触させた後もさらに下降させようとしても、塗布針9がガイドに沿って上方に退避するので、塗布針9の平坦面9aは過負荷とならない。塗布針9の駆動手段(図示せず)は、制御手段(図示せず)により、時間管理されて制御される。
孔3aを含む微小範囲のフィルム3が欠陥部2aの周囲に接触する時間は、塗布針9がフィルム3を押している間だけであり、修正ペースト10がフィルム3と基板1(欠陥部2a近傍)との隙間に毛細管現象で流れる前に、塗布針9を上方に退避させる。塗布針9がフィルム3から離れれば、フィルム3の弾性で元の状態に戻り、孔3aを含む微小範囲のフィルム3は欠陥部2aの周囲から離れる。そのため、フィルム3が基板1に接触する時間は極わずかである。
図5は、塗布針9を上方に退避した状態を示し、フィルム3は基板1から離れた状態に復帰しており、欠陥部2aには、孔3aの形状と略同形状の修正層10Aが残る。また、余分に塗布された修正ペースト10はフィルム3の表面に残る。このように、フィルム3をマスクとして修正を行なうので、塗布針9による塗布形状よりも微細な修正層10A(パターン)を得ることが可能となる。
塗布された修正ペースト10には、修正ペースト10の仕様に合わせて紫外線硬化処理、加熱硬化処理、あるいは乾燥処理が施される。図5の状態で硬化処理を行なってもよいし、欠陥部2aの上方からフィルム3を除去した後で硬化処理を行なってもよい。
また、レーザ照射による熱分解反応で金属膜を析出する必要があれば、欠陥部2aの上方からフィルム3を除去した後で連続発振のレーザで硬化処理(金属析出処理)を行なってもよい。この場合、レーザ部4としてパルス発振と連続発振の切替えができるものを使用すれば、装置構成が簡単になる。あるいは、レーザ部4とは別の図示しない連続発振レーザを用意して観察光学系5にレーザ光を入力できるようにしてもよいし、観察光学系5とは別の光学系を用意してレーザ照射を行なってもよい。
このような方法で欠陥部2aの修正を行なえば、塗布された修正ペースト10が基板1とフィルム3との隙間に毛細管現象で吸い込まれることも無く、孔3aよりも広い範囲に渡って基板1を汚染する心配もなくなる。また、塗布が終了した時点で、フィルム3は欠陥部2aや基板1から完全に離れているため、その後の工程でフィルム3を除去する際には、フィルム3が修正層10Aに接触して修正層10Aを崩す心配がない。
修正ペースト10の粘度を大きくすれば、基板1とフィルム3との隙間に毛細管現象で吸い込まれる可能性は低くなるが、逆に流動性が悪くなって修正ペースト10が孔3a全体に入らなくなり、欠陥部2aに修正ペースト10が付着しないことも想定される。それに対して、この方法では、塗布時のみ孔3a近傍のフィルム3を基板1に押圧するので、毛細管現象の影響を最小限に留めることができる。したがって、修正ペースト10の粘度は小さくても構わない。
また、1つの欠陥部2aを修正する際、1回の塗布で修正を完了する方が好ましい。その理由は、塗布回数が多くなると、孔3aに付着する修正ペースト10の量が多くなって、フィルム3と基板1との隙間に修正ペースト10が吸い込まれる、あるいは修正層10Aの形状が崩れる可能性も考えられるからである。一方、複数回同じ位置に塗布することで修正層10Aの膜厚を厚くすることもできるので、使用する修正ペースト10の仕様に合わせて塗布回数を決めることが望ましい。
また、修正ペースト10としては、電極2の欠陥部2aを修正する場合、金、銀などの金属ナノ粒子を用いた金属ナノペーストや金属錯体溶液(たとえば、パラジウム錯体溶液)、金属コロイドを用いることができる。
孔3aの大きさは、塗布針9先端の平坦面9aで孔3aの開口部全体を1回で押圧できる程度にすることが望ましく、たとえば、塗布針9の平坦面9aの径が50μmであれば、孔3aの長軸の長さSlは50μm以下となる。なお、孔3aの開口部の短軸の長さSwとフィルム3の厚さFtとがFt>Swの関係を満たすようにすれば、孔3a内に入った修正ペースト10を孔3a内に留める力(付着力)F1が、フィルム3と基板1との隙間に作用する毛細管現象による吸引力F2よりも大きくなり、修正ペースト10がフィルム3と基板1との隙間に吸い込まれることを防止することができる。ただし、上記力F1,F2は修正ペースト10の表面張力や粘度、基板1やフィルム3の濡れ性に依存して変化するので、修正の安定性を増すためには、Ft/2>Swの関係を満たすようにする方がより好ましい。
以上が本願発明の基礎となるパターン修正方法の説明である。ここで、孔3aの長軸の長さSlが100μmのように長い場合には、孔3aの長軸の方向に複数回に分けて塗布針9で塗布することも考えられるが、前述した理由により、塗布針9の平坦面9aの径が大きなもの、この場合には100μm以上の径を持つ塗布針9を用いて、1回の塗布で修正することが好ましい。
しかしながら、塗布針9の平坦面9aの面積が大きくなると、1回で塗布される修正ペースト10の量が多くなる。平坦面9aの径が50μmから100μmに変わった場合、平坦面9aの面積は4倍になるので、4倍を超える修正ペースト10が孔3aを含むフィルム3の表面に塗布される。このため、必要以上に孔3a内部に修正ペースト10が送り込まれて、描画パターンが膨らむことが想定される。本願発明では、この問題の解決が図られる。
[実施の形態1]
図6(a)(b)は、この発明の実施の形態1によるパターン修正方法を示す断面図であり、図7は図6(a)の上方から見た平面図である。このパターン修正方法では、図6(a)および図7に示すように、欠陥部2aの形状に応じた形状の溝3bがフィルム3に形成された後に、幅が溝3bの幅以下で、長さが溝3bよりも短い微小な貫通孔3cが溝3bの略中央に形成され、溝3bの開口部が所定の隙間を開けて欠陥部2aに対峙される。フィルム3には一定の張力が与えられ、基板1に対してフィルム3が略平行に配置される。隙間はたとえば200μm程度とされる。
次に、塗布針9先端の平坦面9aの周りに修正ペースト10が付着した状態で、平坦面9aで貫通孔3cおよび溝3bを覆うようにして塗布針9を上方から押し付けると、フィルム3が変形して溝3bの周りの微小範囲のフィルム3が欠陥部2aの周囲に付着し、欠陥部2aに修正ペースト10が充填される。このとき、溝3bに流れる修正ペースト10の液量は、貫通孔3cが微小であるため絞られて減少するので、欠陥部2aとフィルム3との隙間に修正ペースト10が吸い込まれるのを抑制することができる。
また、塗布針9が溝3bを含む微小範囲のフィルム3を上方から押圧した際、溝3bを含む微小範囲のフィルム3が欠陥部2aの周囲に接触する時間は、塗布針9がフィルム3を押圧している間だけであり、修正ペースト10がフィルム3と基板1(欠陥部2a近傍)との隙間に毛細管現象で流れる前に、塗布針9を上方に退避させる。塗布針9がフィルム3から離れれば、フィルム3の弾性で元の状態に戻り、溝3bを含む微小範囲のフィルム3は欠陥部2aの周囲から離れる。
このような方法で微細パターンを形成すれば、塗布される修正ペースト10が多くても、欠陥部2aに流れる修正ペースト10を減少させることができるので、パターンが大きく膨らんだり、フィルム3と基板1との隙間に修正ペースト10が吸い込まれて基板1を汚染することを抑制できる。
なお、修正ペースト10の粘度が高く、貫通孔3cから溝3bに流れ難い場合には、貫通孔3cを溝3bの長さ方向に長くすればよい。
また、この実施の形態1では、フィルム3に溝3bを形成した後に、フィルム3の表裏を反転させて貫通孔3cを形成し、さらに、溝3bの開口部を欠陥部2aに対峙させる必要があるので、たとえば、図8(a)(b)に示すようなフィルム駆動方法が用いられる。
図8(a)(b)はフィルム3を上方から見た図であり、図示しないフィルム供給リールから供給されるフィルム3は、回転不能の固定ローラ11で反転されて下方に引き回され、図示しないフィルム巻き取りリールに巻き取られて回収される。フィルム3は、上下に互いに重ならないように捻られて配置される。上方に位置するフィルム3に溝3bを形成した後でフィルム3を巻き取り、固定ローラ11によって反転されたフィルム3に溝3bの上方からレーザを照射して貫通孔3cを形成する。
なお、フィルム3を捻って反転するときに溝3bが基板1に対して平行に回転するので、フィルム3を水平方向に回転させて溝3bを欠陥部2aに対峙させる機構を設けてもよい。また、レーザ加工形状を決定するスリットに回転機構を設け、フィルム3を捻って反転させたときに溝3bが欠陥部2aと同じ方向を向くように、フィルム3の長さ方向に対して溝3bを予め傾けて形成してもよい。
また、貫通孔3cの代わりに、溝3bと略直交する溝をフィルム3の裏面に形成し、表裏の溝の深さの和をフィルム3の厚さよりも大きくし、表裏の溝の交差領域に貫通孔が形成されるようにしてもよい。また、フィルム3を反転する前に溝3bの底に貫通孔3cを形成してもよい。また、複数の貫通孔3cを形成してもよい。
[実施の形態2]
図9(a)〜(d)は、この発明の実施の形態2によるパターン修正装置の要部を示す図である。図9(a)〜(d)において、パターン修正装置は、フィルム3を上下に重ねて基板1の表面に対峙させるフィルム供給ユニット12を備える。フィルム供給ユニット12には、着脱可能なフィルム供給リールおよびフィルム巻き取りリール(図示せず)が装着される。フィルム供給リールから供給されるフィルム3は、固定ローラ13〜15を経由して対物レンズ6と基板1との間に導かれ、固定ローラ16で折り返され、固定ローラ17を経由してフィルム巻き取りリールに巻き取られる。
固定ローラ14,15は、可動部材18に固定され、一定範囲で上下方向に移動可能に設けられている。図9(a)では、可動部材18は上方の位置に固定された状態にある。この状態では、固定ローラ14,15に挟まれた区間L1のフィルム3と、固定ローラ16,17に挟まれた区間L2のフィルム3とは、一定の隙間、たとえば約2mm前後を保って略平行に張られた状態にあり、また、基板1に対しても略平行に対峙する。フィルム供給ユニット12の区間L2の部分(フィルム配置部12a)は、対物レンズ6の下方に挿入されてフィルム3をマスクとした修正に使用される。
この状態で、区間L1の略中央のフィルム3上に、レーザ光を照射して欠陥部2aの形状に応じた形状の貫通しない溝3Baを形成する。溝3Baの形成が終了した時点では、フィルム3のレーザ照射面には、レーザアブレーションした際に発生したごみが飛散している。ごみの除去のため、溝3Baを中心として、その周りの広い範囲に弱いパワーでレーザ光を照射する工程を入れてもよい。このとき、YAG第2高調波レーザに切り替えて、弱いレーザパワーで溝3Baを中心とする広い範囲を照射すれば、ごみのみを除去することも可能であり、新たにごみが発生することを防止することができる。
次に、図9(b)に示すように、フィルム3をフィルム巻き取りリールに巻き取りながら、溝3Baを区間L2の略中央まで移動させる。次いで、可動部材18を下方に移動させて、固定ローラ14,15を固定ローラ16,17よりも下方に位置させると、図9(c)に示すように、区間L1の間で2枚のフィルム3が重なるように配置される。
観察光学系5で溝3Baを確認した後、図9(d)に示すように、区間L1の上方フィルム3Aに、少なくとも溝3Baと重なる領域を持つように貫通孔3Aaをレーザアブレーションで開ける。この場合、フィルム3Aを貫通させるだけでなく、溝3Baが加工されたフィルム3Bの上面をレーザアブレーションして、溝3Baの底を一部貫通させる。孔3Aaと溝3Baの底の一部が貫通するのに必要なレーザショット回数およびレーザパワーを予め求めておけば、下方フィルム3Bの上面を深く削り過ぎることはない。また、フィルム3Bに形成された溝3Baの底の一部が貫通するが微小領域であり、溝3Baの底が一部貫通した後のレーザショット回数が少なくなるようにセットされるため、フィルム3Bの下方に異物が落下するのを最小限に留めることができる。
なお、貫通孔3Aaを形成する際、フィルム3と基板1との間に図示しない遮蔽板を挿入して異物を受け止めるようにしてもよい。また、貫通孔3Aaを形成した後、YAG第2高調波レーザに切り替えて、弱いレーザパワーで貫通孔3Aaを中心とする広い範囲を照射して、フィルム3Aの上面にある異物を除去してもよい。このように、初めに形成した溝3Baの位置を確認してから貫通孔3Aaを形成するので、貫通孔3Aaと溝3Baの位置調整は不要となり好都合である。
図10は、図9(d)のフィルム3Aを上方から見た平面図である。図10において、帯状の溝3Baと貫通孔3Aaとは、上下に重なるように形成されている。貫通孔3Aaは、溝3Baの略中央上にあって、溝3Baの面積よりも小さく、溝3Baからはみ出さないように形成される。貫通孔3Aaの形成時には、その下方にあるフィルム3Bの上面をもレーザアブレーションして、溝3Baの底の一部を貫通させる。
図9(a)〜(d)に戻って、このパターン修正方法では、固定ローラ16でフィルム3を折り返し、上方フィルム3Aと下方フィルム3Bとを重ねて配置するため、フィルム供給ユニット12のフィルム配置部12aの高さHを低く抑えることが可能となる。たとえば、フィルム配置部12aの高さHを16mm程度とすれば、作動距離WDが18mmの20倍対物レンズの直下にフィルム配置部12aを挿入できるので、欠陥部2aと溝3Baとの位置合わせを高精度で行なうことが可能となる。
溝3Baと貫通孔3Aaの形成が完了した時点で、欠陥部2aと溝3Baの開口部との位置合わせを行ない、溝3Baを含む下方フィルム3Bと基板1とが一定の隙間Gを持って対峙するようにする。その後、溝3Ba全体を覆うことが可能な平坦面9aを持つ塗布針9を用いて、図6で説明した工程同様に、修正ペースト10を塗布すれば、欠陥部2aの近傍を汚染することなく修正が完了する。
図11は、図9(d)の状態から塗布針9の平坦面9aでフィルム3A,3Bを基板1に押し付けた状態を示している。平坦面9aに修正ペースト10が付着した状態で、平坦面9aで孔3Aaおよび溝3Ba全体を覆うようにして塗布針9を上方から押し付けると、フィルム3A,3Bが変形して溝3Baの開口部周りの微小範囲のフィルム3Bが欠陥部2aの周囲に接触し、欠陥部2aに修正ペースト10が充填される。
このとき、貫通孔3Aaによって溝3Baに流れる修正ペースト10の液量が減少する。また、上方フィルム3Aと下方フィルム3Bの隙間19はわずかとなり、毛細管現象により隙間19に修正ペースト10が吸い込まれ、溝3Baに流れる修正ペースト10の液量が減少する。したがって、余分な修正ペースト10がフィルム3Bと基板1の間に侵入して基板1を汚染することが抑制される。
図12(a)は、図9(d)のXIIA−XIIA線断面図であって、図9(d)の状態で欠陥部2aに修正ペースト10を塗布する塗布ユニット20の構成を示す断面図である。図12(a)において、欠陥部2aとフィルム3A,3Bが一定の隙間を持って対峙し、かつ、欠陥部2aと溝3Baとが位置合わせされた状態にあり、塗布ユニット20は、対物レンズ6の直下で、かつ、欠陥部2aの真上に挿入された状態にある。このとき、塗布ユニット20が対物レンズ6の下方に挿入されるが、挿入スペースを確保するため、対物レンズ6は低倍率に切り換えることが望ましい。たとえば、10倍の対物レンズ6の作動距離WDは30mm程度あり、塗布ユニット20の高さを低く設計すれば容易に挿入可能である。
塗布ユニット20は、その底に第1の孔21aが開口され、修正ペースト10が注入された容器21と、第2の孔23aが開口され、容器21を密封する蓋23と、第1および第2の孔21a,23aと略同じ径を有する塗布針9とを含む。塗布針9の先端の平坦面9aは、第2の孔23aを貫通して修正ペースト10内に浸漬される。第1および第2の孔21a,23aの径は、それらに貫通する塗布針9の径よりも少し大きいが微小であるので、修正ペースト10の表面張力や容器21の撥水・撥油性により、第1の孔21aからの修正ペースト10の漏れはほとんど無い。
容器21内に形成され、修正ペースト10を注入するための穴は、孔21aに近づくに従って断面積が小さくなるテーパ形状を有する。したがって、少ない修正ペースト10でも塗布針9の平坦面9aを浸漬することができ、経済的である。修正ペースト10の量は、たとえば20μl(マイクロリットル)である。修正ペースト10は日持ちしないものもあり、容器21は定期的に交換する。あるいは、使用済み容器21を洗浄後、再利用することも可能である。容器21を手でつかみ易い構造とし、かつ、磁石の吸引力を用いて着脱自在に支持すれば、容器21の着脱が簡単になり、使い勝手が向上する。
塗布針9の基端部は塗布針固定板22に固着され、塗布針固定板22は図示しないガイド(直動部材)により上下動可能に支持される。この状態から、図12(b)に示すように、塗布針9の平坦面9aを容器21の底面に設けた第1の孔21aから突出させると、塗布針9の平坦面9aには修正液10が付着する。さらに塗布針9を下降させ、平坦面9aで孔3Aaの開口部を閉蓋するようにフィルム3A上を押圧すると、フィルム3A,3Bが変形して溝3Baの開口部周りの微小範囲のフィルム3Bが欠陥部2aの周囲に付着し、欠陥部2aに修正ペースト10が充填される。塗布針固定板22は、図示しないガイド(直動軸受)によって上下方向に進退可能に支持されており、塗布針9を含む可動部の自重のみでフィルム3A,3Bを押す。塗布針9が下降してフィルムBを基板1に接触した後もさらに下降させようとしても、塗布針9がガイドに沿って上方に退避するので、塗布針9の平坦面9aは過負荷とならない。塗布針9の駆動手段(図示せず)は、制御手段(図示せず)により、時間管理されて制御される。
この塗布方法では、塗布針9を欠陥部2aと容器(ペーストタンク)との間を往復動させる工程が省略されるため、欠陥修正に要する時間が短縮される。
また、修正ペースト10は孔21a,23aを除いて密閉された容器21内に入っており、塗布針9は容器21の蓋23の孔23aに微小な隙間を持って常に挿入された状態にあるため、修正ペースト10が大気に直接触れる面積は少ない。したがって、修正ペースト10の希釈液(溶媒)の蒸発を防止することができ、修正ペースト10の使用可能な日数(交換周期)を長くすることが可能となり、パターン修正装置の保守が軽減化される。
また、塗布動作の待機状態において塗布針9の平坦面9aを修正ペースト10の中に浸けているため、塗布針9の平坦面9aに付着した修正ペースト10の乾燥を防ぐことができ、塗布針9の先端部の洗浄工程も省略可能となる。
このように、塗布ユニット20を小型にできるので、平坦面9aの径が異なる塗布針9を組み込んだ複数の塗布ユニット20を用意しておき、欠陥部2aの大きさに応じて塗布針9を選択して使用することも可能である。
図13(a)(b)はパターン修正装置24の全体構成を示す図であり、特に、図13(a)はその正面図であり、図13(b)は図13(a)のXIIIB−XIIIB線断面図である。
定盤25にはガントリ型のXYステージ26が搭載される。XYステージ26は、図13(a)の左右方向に移動するX軸ステージ26aと、紙面に対して垂直方向に移動可能な門型形状のY軸ステージ26bからなる。また、X軸ステージ26aには、上下に移動可能なZ軸ステージ27が固定台28を介して固定される。Z軸ステージ27には、レーザ部4、観察光学系5、対物レンズ6、XYZステージ30が固定され、XYZステージ30には塗布ユニット20が搭載されている。定盤25上にはチャック29が固定されていて、チャック29上には基板1が載せられて、チャック固定される。
また、固定台28にはXYZステージ31が固定されていて、フィルム供給ユニット12をXYZ方向に移動可能としている。フィルム供給ユニット12は、フィルム供給リール32やフィルム巻き取りリール33を支持するベース板12aと、固定ローラ16,17を固定する可動部材12bからなる。可動部材12bは、直動軸受34を介してベース板12aに上下動可能に支持される。通常、固定ローラ16,17が基板1に接触しないようにするが、仮に固定ローラ16,17が基板1に接触したとしても、直動軸受32を案内として上方に退避するので、基板1に衝撃を与えることはない。
塗布ユニット20は、XYZステージ30を含めて制御手段により制御され、短時間のみ基板1の欠陥部2aに溝3Baを押し付ける。また、フィルム供給ユニット12は、XYZステージ31により、対物レンズ6直下にある欠陥部2a上に溝3Baが位置合わせされ、欠陥部2aとフィルム3とが隙間を確保できるように制御される。
[実施の形態3]
図14は、この発明の実施の形態3によるパターン修正方法を示す平面図であって、図10と対比される図である。図14を参照して、このパターン修正方法が実施の形態2のパターン修正方法と異なる点は、貫通孔3Aaの代わりに上方フィルム3Aを貫通して下方フィルム3Bに達する深さの溝3Abを形成する点である。
溝3Abは、下方フィルム3Bに形成された溝3Baと略直交するように形成される。溝3Abと3Baの深さの和は、フィルム3Aと3Bの厚さの和よりも大きく設定される。この場合、上方フィルム3Aと下方フィルム3Bの両方を貫通している領域は、溝3Baと3Abが交差する交差領域Cとなる。また、交差領域Cを除く溝3Abの下には下方フィルム3Bが存在する。溝3Abの長さと幅を調整することで、交差領域Cの大きさとフィルム3Bと溝3Abとの重なり量を調整することができる。なお、図10では、溝3Abも塗布針9の平坦面9a領域に収まるように形成されているが、溝3Abは平坦面9aから突出するような大きさであってもよい。この実施の形態3でも、実施の形態2と同じ効果が得られる。
また、フラットパネルディスプレイの高精細化に伴い修正するパターン幅(たとえばTFT基板の電極線)は10μm以下となる場合があるが、5μm以下のパターン幅で修正を行なう必要もある。図1〜図5に示した方法で幅5μmのパターン線上の欠陥2aをパターンからはみ出すことがないように修正するには、パターンの幅に略等しいか、あるいはそれよりも細い幅を持つ孔3aをフィルム3に開ける必要がある。幅3μmの孔3aをフィルム3に開けようとしても、その断面形状は、貫通面(フィルム裏面)に近づくにつれて先細りとなるテーパ状になる。このことはレーザ加工の特徴でもある。使用するフィルム3が厚ければ孔3aを貫通させることはより難しくなり、フィルム3をマスクとした修正ができない場合が想定される。それに対して、この実施の形態3のパターン修正方法を用いれば、5μm以下のパターンでも修正することが可能となる。
図15は、フィルム3A,3Bに溝3Ab,3Baを形成した状態を示す断面図である。溝3Baの短軸長Swが小さいため、膜厚Ftのフィルム3Bを貫通できていない状態にあり、溝3Baの底3Baaはフィルム3B内に位置する。この状態で、重ねたフィルム3A,3Bにフィルム3Aの膜厚Ftよりも深い溝3Abを形成すると、溝3Ab,3Baの交差部で溝3Baの底3Baaの一部が削られて貫通孔ができるので、マスクとして使用することができる。
また、溝3Baの断面形状は、上方に近づくにつれて先細りとなるテーパ状、つまりハの字形状となる。この状態で、塗布針9でフィルム3A,3Bを基板1側に押し付けて、溝3Baの開口部と欠陥部2aとを接触させると、溝3Ba内の修正ペースト10には、溝3Baの先端が細くなる上方に毛細管現象の力が働き、修正ペースト10を上方に引き上げる力と修正ペースト10の自重との釣り合いで、溝3Ba内の修正ペースト10は中央が膨らんで垂れ下がった状態になる。したがって、フィルム3と基板1との隙間に修正ペースト10が吸い込まれることを抑制することができる。
なお、使用する修正ペースト10の粘度が高く、溝3Baに流れ難い場合は、図16に示すように、溝3Baと交差する複数の溝3Abを形成して複数の交差領域Cを形成してもよい。
また、以上の実施の形態1〜3において、レーザ光を照射して溝3Baを形成する際、図17(a)に示すように溝3Baのみを形成するだけでなく、図17(b)に示すように、溝3Baの周りに隔壁3Bcを残して溝3Bbを形成してもよい。また、図17(c)に示すように、フィルム3の基板1に対峙する面に凹部3Bdを形成し、凹部3Bdの略中央に溝3Baを形成し、凹部3Bd内において溝3Baを囲むようにして溝3Bbを形成してもよい。凹部3Bdの幅や深さは、フィルム3が塗布時に変形して、溝3Baを含む微小範囲のフィルム3が、欠陥部2aに付着可能な範囲に設定される。たとえば、12.5μm厚のフィルム3であれば、幅は100μm〜300μm前後、深さは1μm〜5μm程度である。凹部3Bdは、予めフィルム3に加工してあってもよく、加工手段としては、レーザや、機械的な手段(たとえば金型の転写)を用いる。なお、凹部3Bdはフィルム3の延在方向に連続して形成してもよいし、断続的に形成しても構わない。
図17(b)(c)のようなフィルム3をマスクとして修正すれば、欠陥部2aに溝3Baを接触させた状態であっても、溝3Bbによって修正ペースト10の侵入を防止することができる。
また、実施の形態1〜3では、直線状の欠陥部2aを修正する場合について説明したが、L字形やコの字形などのように直線状以外の形状(たとえば、L字やコの字形状)の欠陥部であっても、その欠陥部に応じた形状の溝3Baをフィルム3Bに形成すれば修正可能である。
今まで説明してきた方法は、細線パターンを容易に、かつ、安定して形成することができるため、たとえば、液晶パネルのTFT(薄膜トランジスタ)パネルの電極修正のように、10μm以下のパターン形成が必要な場所に応用も可能となる。また、電極以外では、液晶カラーフィルタのブラックマトリックスは高精細化に伴い線幅が20μmを切っており、この修正にも適用可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
修正対象の基板を示す図である。 この発明の基礎となるパターン修正方法を示す図である。 図2に示したフィルムに孔を開ける工程を示す断面図である。 図2に示したフィルムの孔を介して修正ペーストを塗布する工程を示す断面図である。 図4に示した塗布針を上方に退避させた状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態1によるパターン修正方法を示す断面図である。 図6に示したパターン修正方法を示す平面図である。 図7に示したフィルムを駆動する方法を示す図である。 この発明の実施の形態2によるパターン修正装置の要部を示す断面図である。 図9に示したフィルムの溝および貫通孔を示す平面図である。 図10に示したフィルムの溝および貫通孔を介して修正ペーストを塗布する工程を示す断面図である。 図11に示した塗布針を有する塗布ユニットを示す断面図である。 図9〜図12に示したパターン修正装置の全体構成を示す図である。 この発明の実施の形態3によるパターン修正方法を示す平面図である。 図14に示したパターン修正方法の効果を説明するための断面図である。 実施の形態3の変更例を示す平面図である。 実施の形態1〜3の変更例を示す図である。
符号の説明
1 基板、2 電極、2a オープン欠陥部、3,3A,3B フィルム、3a 孔、3b,3Ba,3Bb,3Ab 溝、3c,3Aa 貫通孔、3Bc 隔壁、3Bd 凹部、4 レーザ部、5 観察光学系、6 対物レンズ、7,11,13〜17 固定ローラ、8 遮蔽板、9 塗布針、9a 平坦面、10 修正ペースト、10A 修正層、12 フィルム供給ユニット、12a ベース板、12b,18 可動部材、19 隙間、20 塗布ユニット、21 容器、21a 孔、22 塗布針固定板、23 蓋、23a 孔、24 欠陥修正装置、25 定盤、26 XYステージ、26a X軸ステージ、26b Y軸ステージ、27 Z軸ステージ、28 固定台、29 チャック、30,31 XYZステージ、32 フィルム供給リール、33 フィルム巻き取りリール、34 直動軸受、C 交差領域。

Claims (7)

  1. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法において、
    フィルムにレーザ光を照射して前記欠陥部に応じた形状の溝を形成するとともに前記溝の底に貫通孔を形成し、
    前記溝の開口部を前記欠陥部に所定の隙間を開けて対峙させ、
    前記溝を含む所定の範囲で前記フィルムを前記基板に押圧するとともに前記貫通孔を介して前記欠陥部に修正液を塗布し、
    前記フィルムの復元力で前記フィルムを前記基板から剥離させることを特徴とする、パターン修正方法。
  2. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正方法において、
    前記第1のフィルムの表面にレーザ光を照射して前記欠陥部に応じた形状の第1の溝を形成し、
    前記第1のフィルムの裏面に第2のフィルムの裏面を重ね合わせた状態で、前記第2のフィルムの表面にレーザ光を照射して前記第1の溝に貫通する貫通孔を形成し、
    前記第1の溝の開口部を前記欠陥部に所定の隙間を開けて対峙させ、
    前記第1の溝を含む所定の範囲で前記第1および第2のフィルムを前記基板に押圧するとともに前記貫通孔を介して前記欠陥部に修正液を塗布し、
    前記第1および第2のフィルムの復元力で前記第1のフィルムを前記基板から剥離させることを特徴とする、パターン修正方法。
  3. 前記第2のフィルムの表面にレーザ光を照射して前記第1の溝と交差する第2の溝を形成し、前記第1および第2の溝の深さの和を前記第1および第2のフィルムの厚さの和よりも大きくすることにより、前記第1および第2の溝の交差部に前記貫通孔を形成することを特徴とする、請求項2に記載のパターン修正方法。
  4. 前記第2の溝を複数形成して前記貫通孔を複数形成し、複数の前記貫通孔を介して前記欠陥部に前記修正液を塗布することを特徴とする、請求項3に記載のパターン修正方法。
  5. 前記欠陥部に前記修正液を塗布するときに、前記第1および前記第2のフィルムの隙間に前記修正液を吸い込ませることを特徴とする、請求項2から請求項4までのいずれかに記載のパターン修正方法。
  6. 前記第1および第2のフィルムは1枚の第3のフィルムに含まれ、
    前記第3のフィルムを折り返して前記第1および第2のフィルムを上下に重ねることを特徴とする、請求項2から請求項5までのいずれかに記載のパターン修正方法。
  7. 基板上に形成された微細パターンの欠陥部を修正するパターン修正装置において、
    フィルムにレーザ光を照射して前記欠陥部に応じた形状の溝を形成するとともに前記溝の底に貫通孔を形成するレーザ照射手段と、
    前記溝の開口部を前記欠陥部に所定の隙間を開けて対峙させるフィルム駆動手段と、
    前記溝を含む所定の範囲で前記フィルムを前記基板に押圧するとともに前記貫通孔を介して前記欠陥部に修正液を塗布する塗布手段とを備え、
    前記フィルムの復元力で前記フィルムを前記基板から剥離させることを特徴とする、パターン修正装置。
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