JP4903912B2 - サブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックス - Google Patents

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Description

本発明は、石油、天然ガス等を輸送する強度と低温靭性が要求される母材引張強度800MPa〜1200MPaのパイプライン用UO鋼管の造管溶接に使用されるサブマージアーク溶接用溶融型フラックスに関する。
石油、天然ガス等を輸送するパイプライン用鋼管として、溶接により鋼管の長手方向を接合した溶接鋼管があげられる。この中で、UO鋼管は、Cプレス、UプレスおよびOプレスを用いて鋼板を円筒状に成型した後、板の突き合わせ部を溶接により接合して製造されるものである。この接合に使用する溶接方法には、品質と生産性を考慮して、サブマージアーク溶接が用いられることが多い。
サブマージアーク溶接とは、フラックスと溶接ワイヤを用いてフラックス中でアークを発生させて溶接する方法である。UO鋼管でのサブマージアーク溶接部は、通常鋼管の内面から1層、鋼管の外面から1層の合計2層溶接である。フラックスおよび溶接ワイヤにより作製される溶接金属には、母材に見合った強度と靭性が要求される。また、同時に良好な溶接ビード形状や欠陥の無い溶接金属が要求される。
これらの品質の制御には、フラックスの組成や溶接ワイヤの成分が重要であり、従来から、色々と技術開発が行われてきた。
例えば、特許文献1に記載の発明では、靭性の高い溶接金属を得るために、成分の範囲およびいくつかの成分の比率の範囲を規定することにより、溶接金属の低酸素化を図り、目的を達成している。具体的には、CaFを適量添加することにより、溶接金属中の酸素量を低減している。また、CaFの添加に伴い問題となるアークの不安定性に対しては、SiOおよびAl添加によるスラグのガラス化により、さらにはSiO、MgOおよびCaOの適切な比率の添加により、アークを安定化させている。さらに、AlおよびSiOを適量添加することによるスラグのガラス化により、作業性を向上させる効果も得ている。その結果、C:0.09%、Si:0.29%、Mn:1.32%、P:0.019%、S:0.007%、Al:0.035%の母材を用いて0℃での靭性を向上させている。
特許文献2に記載の発明では、耐サワー環境用途の大径管の母材と溶接金属の化学組成を規定している。さらに、溶接金属においては、溶接金属の成分の比率を規定して、低温靭性の優れたUO鋼管用のシーム溶接金属を得ようとしている。その場合、用いるフラックスにおいては、溶接金属の酸素量が0.015%〜0.025%になるように低酸素系フラックスを用いている。ここで用いているフラックスは、特許文献3で開示されている低酸素系フラックスである。溶接金属中の酸素量を低減させる目的で、例えばSiOを5.4%と低いレベルまで低減させて低酸素化をはかっている。
特許文献4に記載の発明では、用いる溶接ワイヤの成分および用いるフラックスの塩基度あるいは母材の化学成分を限定して溶接金属の低温靭性を確保している。ここで用いているフラックスは、CaO−CaF−AiO系のフラックスであり、溶接金属の酸素量を靭性確保に必要な0.035%以下にするために、塩基度を0.4以上にしている。実施例に使用されているフラックスの主な組成は、SiO:25%〜29%、MnO:2%〜5%、TiO:5%〜7%、Al:5%、CaO:18%〜33%、MgO:4%〜9%、CaF:17%〜26%であり、このようなフラックスを用いて、X65の鋼管に対して溶接を実施し、−30℃で吸収エネルギー約20kgfm(約200J)の高靭性の溶接金属を得ている。
特許文献5に記載の発明は、特に厚肉大径鋼管の溶接に適用するため多層溶接を前提とし、溶接用フラックスの成分を規定して靭性を確保しようとするものである。具体的には、溶接金属の焼き入れ性を制御して溶接金属の低温靭性を確保するため、フラックスを1層目および2層目と3層目以降で成分を最適化している。
特許文献6に記載の発明は、溶接後熱処理を前提とした溶接金属に適用するサブマージアーク溶接のためのフラックスを開示している。特許文献6では、溶接後熱処理を行った後の溶接金属の低温靭性を確保するために、フラックスの成分を規定している。特に、フラックス中のSi、Mnの下限は脱酸確保の観点から、上限は低温靭性確保の観点から制限し、且つCaFを適量添加することにより、溶接金属の酸素量を低減している。
以上の様に、溶接金属の低温靭性を確保する目的でフラックスの成分が検討されている。
特開昭58−055197号公報 特開平03−285770号公報 特開昭60−191691号公報 特開平05−000375号公報 特開平06−155076号公報 特開平08−257789号公報 特開2006−305604号公報 特開2007−90399号公報
近年、輸送効率の向上やコスト低減の目的で、従来のUO鋼管の強度を上回る、母材の引張強度で800MPa以上の高強度UO鋼管の要望が高まりつつある。当然、これらのUO鋼管を溶接してなる溶接金属にも、母材に見合った引張強度800MPa以上の強度と低温靭性が要求される様になってきた。
しかしながら、発明者らの検討結果では、母材引張強度800MPa〜1200MPaのパイプライン用UO鋼管をサブマージアーク溶接で溶接した場合、図1で示される様なビード頂部近傍の溶接金属内部にスラグが巻込まれる現象(以下、当該現象および当該現象発生部を、頂部スラグインSTという。)が見られる場合や、溶接後に低温割れが発生しやすくなる傾向があった。
例えば、特許文献1の実施例で開示されている組成のフラックスでは、低温割れ感受性の高い高強度溶接金属には適用できない。
特許文献2に記載の発明で使用されている特許文献3に記載の発明のフラックスでは、溶接後に低温割れの問題が発生する。
特許文献4で開示されているフラックスを用い、かつ、高強度の溶接金属とする溶接では、頂部スラグインが発生するという問題がある。
特許文献5の実施例で開示されている組成のフラックスでは、低温割れ感受性の高い高強度溶接金属には適用できない。
特許文献6に記載の発明は、後続溶接による再熱効果による靭性の確保は容易であるが、再熱効果の期待できない内外面1層溶接では適用できない。さらに、同文献記載の発明は、溶接後に低温割れが発生しやすく、高強度溶接金属には不適当である。
特許文献7に記載の発明は、大電流で横向き溶接することができ、且つ横向き、水平すみ肉及び下向きの何れの姿勢にも適用可能なサブマージアーク溶接用溶融型フラックスを提案しているが、高強度溶接金属を作成する場合に溶接金属中の酸素量に着目して靭性の低下を防止するものではない。
特許文献8に記載の発明は、強度が800MPa〜1200MPa級の高強度鋼板に対応する高強度溶接金属を製作する際に使用するサブマージアーク溶接用溶融型フラックスにおいて、低温靭性を改善することが提案されているが、UO鋼管などのより厳しい環境での適用が要求されている。
そこで、本発明は、このような背景を踏まえて、高強度溶接金属を作成する場合であっても、溶接後に低温割れが発生しにくく、頂部スラグインの無い健全な高靭性の溶接金属が得られる高塩基性サブマージアーク溶接用溶融型フラックスを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の様な、溶接後に低温割れが発生しにくく、頂部スラグインの無い低温靭性に優れた高強度溶接金属を得ることができる溶融型のサブマージアーク溶接用のフラックスを検討した。その結果、CaO、MgO、Al、CaFおよびSiOの範囲を適量化するとともに、MnOの添加量を最適化することにより、高強度の溶接金属を作成する場合であっても、以下に示すように、溶接金属の酸素量を最適化して高い低温靭性を確保しつつ、頂部スラグインの無い良好な形状を持ち、溶接後に低温割れが発生しにくい溶接ビードを作成できるフラックスを得ることができることを見いだした。
溶接金属の強度は、サブマージアーク溶接に用いられる溶接ワイヤとして、Ni、CrあるいはMo等の合金元素の添加されたものを用いることにより向上させることができる。発明者らの検討結果によれば、このようにして高強度化された、引張強度が800MPa以上、1200MPa以下の溶接金属においては、図2が示す様に、溶接金属の酸素量が重要であり、図2において点線で示されるように、溶接金属中の酸素量が、およそ0.018%以上0.035%以下の範囲である場合、−30℃での衝撃吸収エネルギーが100J以上となる良好な靭性が得られることが判明している。
引張強度800MPa以上1200MPa以下の溶接金属では、組織がアシキュラーフェライト組織からベイナイト組織となる。これらの組織では、溶接金属中の酸素量が溶接金属の靭性に重要な働きをしている。一方、1200MPa超の溶接金属では、組織がマルテンサイト組織となり、酸素量の制御のみでは靭性の確保が困難となる。
また、発明者らの検討結果によれば、頂部スラグインは、以下に示すようにして、発生すると考えられる。すなわち、溶接金属の強度を得るためには、サブマージアーク溶接に用いられる溶接ワイヤに先に述べた合金元素を添加するが、上記合金元素は、溶接時に溶融した溶接金属の粘性や、溶融した溶接金属と溶融したフラックスとの界面張力を変化させる。このため、溶接時に溶融したスラグが浮上分離されにくくなり、最終凝固部であるビード頂部の溶接金属内部にスラグインが残存してしまうと考えられる。
さらに、発明者らは、この頂部スラグインの発生傾向について、溶接金属の引張強度別に以下に示す式(1)で計算されるフラックスの塩基度Bで整理して詳細に検討した。その結果、図3に示すように、800MPa以上の溶接金属においては、塩基度Bが1.2以上である場合、頂部スラグインは発生していないことが判明した。
B=6.05N[CaO]+4.0N[MgO]+5.1N[CaF]+4.8N[MnO]−0.2N[Al]−6.31N[SiO]・・・(1)
ここで、N[k]は成分kのモル分率を表す。
ところが、フラックスの塩基度Bと溶接金属中の酸素量は相関があり、発明者らが種々のフラックスにおいて行った調査でも、図4の様な関係が認められた。すなわち、式(1)で表現される塩基度Bが1.2以上で頂部スラグインが発生しない場合でも、溶接金属中の酸素量が0.018%未満となる場合が発生し、その場合は、図1に示した様に低温での靭性が低くなることが予想される。このことから、塩基度Bが1.2以上であって、かつ、溶接金属中の酸素量が安定して0.018%以上になるようにする必要がある。
さらに詳細にフラックスに含まれる個々の成分の頂部スラグインの発生に対する影響を調査した。その結果、図5が示す様に、溶接金属の引張強度が800MPa以上では、フラックスのSiO量が20%超で頂部スラグインが発生する様になることが判明した。さらにCaF量も頂部スラグインの発生傾向に影響をおよぼし、図6が示す様に、高強度溶接金属においてはフラックス中のCaF量が30%未満で頂部スラグインが発生する様になることが判明した。
この様に、高強度溶接金属においては頂部スラグインを回避するため、式(1)で得られる塩基度B、フラックスのSiO量およびCaF量を調整する必要がある。さらに、フラックス中の塩基度B、SiO量あるいはCaF量を、頂部スラグインが回避できる範囲内で満足しつつ、溶接金属中の酸素量を0.018%以上、0.035%以下に制御する必要がある。
MnOは、フラックスに適量添加することにより、頂部スラグインの発生を招かずに、溶接金属の酸素量を増加させることができる。MnOを適量添加することにより、塩基度Bが1.2以上でかつ、酸素量が0.018%以上を安定して得ることができる。
また、高強度溶接金属の溶接においては、フラックスが結晶質であると、フラックスの表面積が増加し水分の吸着が多くなり、溶接後に低温割れが発生しやすくなる傾向が見られる。図7、図8および図9はフラックスを温度25℃、湿度60%の環境で、48時間保持した後に、500℃で24時間乾燥し、その質量減を測定したものである。なお、図7、図8および図9においては、減少した質量をフラックスに吸着していた水分として、元の質量に対する減少した質量の比を取り、それを水分吸着量とした。図7はフラックス中のAl量と水分吸着量の関係を示す。図8はフラックス中のSiO量と水分吸着量の関係を示す。図9はフラックスの塩基度Bと水分吸着量の関係を示す。図9に示す塩基度Bは上記(1)式で計算した値である。
図7が示す様に、フラックス中のAl量が15%以下で水分吸着量が急激に増加している。また、図8が示す様に、フラックス中のSiO量が10%未満で同じく水分吸着量が急激に増加している。さらに図9が示す様にフラックスの組成で決まる塩基度Bが3.2超でも水分吸着量が急激に増加している。
これは、フラックス中のAlが15%以下か、あるいはSiOが10%未満か、あるいは塩基度Bが3.2超になると、フラックスの表面が結晶質になり水分を吸着しやすくなるためである。高強度鋼の溶接においてはフラックス中の水分量は、溶接金属の拡散性水素を増加させて溶接後に低温割れを発生し易くする。そのため、高強度鋼の溶接に使用するフラックスにおいては、フラックス中のAl量は15%超、SiO量は10%以上、また塩基度Bは3.2以下とする必要がある。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)母材引張強度が800MPa〜1200MPaのパイプライン用UO鋼管をシーム溶接する際に使用されるサブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックスにおいて、質量%で、CaO:5.0%以上、25.0%以下、MgO:1.0%以上、5.0%以下、Al:15.0%超、30.0%以下、CaF:30.0%以上、50.0%以下、SiO:10.0%以上、20.0%以下、MnO:0.5%以上、15.0%以下を含有し、残部が不可避的不純物であり、且つ、式(1)で得られる塩基度Bが、1.2以上、3.2以下であることを特徴とする、サブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックス。
B=6.05N[CaO]+4.0N[MgO]+5.1N[CaF]+4.8N[MnO]−0.2N[Al]−6.31N[SiO]・・・(1)
ここで、N[k]は成分kのモル分率を表す。
(2)さらに、質量%で、LiOおよびKOのいずれか1種または2種を、合計で、0.2%以上、5.0%以下含有することを特徴とする、(1)に記載のサブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックス。
本発明のサブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックスによれば、溶接後に低温割れが発生しにくく、頂部スラグインの無い低温靭性に優れた高強度溶接金属を得ることができるので、母材引張強度が800MPa〜1200MPaのパイプライン用UO鋼管をシーム溶接する際に使用できる。
ところが、特許文献1に記載の発明は、その実施例が示す様に、Ni、MoあるいはCr等が含まれないもの、例えば、母材引張強度が500MPa〜600MPa級の低強度鋼を対象としている。そのため、特許文献1では、本発明の課題である頂部スラグインの発生が、問題になることはない。また、特許文献1の実施例で開示されている組成のフラックスでは、Al量が少なく、フラックスが結晶質となり水分の吸着が多い問題があり、特に、低温割れ感受性の高い高強度溶接金属には適用できない。
特許文献2に記載の発明は、その実施例に示された様に溶接金属を低CでMo、NiあるいはCrの含有量の少ない700MPa級の強度の溶接金属とするものであり、これをそのままさらに強度の高い溶接金属に適用するには問題が発生する。たとえば、特許文献2に記載の発明で使用されている特許文献3に記載の発明のフラックスでは、SiO量が少なくフラックスが結晶質となり水分の吸着が多い問題が発生する。
また、特許文献3に記載されているフラックスは、特許文献3の実施例の第3表に記載されている様にNi、CrあるいはMoを含まないもの、例えば、母材引張強度が500MPa〜600MPa級の低強度鋼に適用するためのフラックスである。したがって、特許文献3に記載されているフラックスは、高強度の溶接金属を作成するものではなく、母材引張強度が800MPa級〜1200MPa級の高強度鋼への適用を前提とはしていない。
特許文献4に記載の発明は、その適用範囲は実施例が示す様にX65クラスであり、溶接金属の強度が例えば600MPaから700MPa程度の低強度の溶接金属が対象である。そのため、特許文献4で開示されているフラックスを用い、かつ、高強度の溶接金属とする溶接では、SiO量が多く、かつCaF量が少ないため、頂部スラグインが発生するという問題がある。
特許文献5に記載の発明も、特許文献1に記載の発明と同じく低強度鋼管を対象とし、実施例で開示されている組成のフラックスでは、フラックスが結晶質となり水分の吸着が多い問題があることから、特に低温割れ感受性の高い高強度溶接金属には適用できない。
特許文献6で開示されているフラックスは、溶接後熱処理を前提とした溶接に適用されるものであり、実施例で開示されている様に多層溶接を前提としている。そのため、同文献記載の発明は、後続溶接による再熱効果により靭性の確保は容易であり、本発明が前提としている再熱効果の期待できない内外面1層溶接では適用できない。さらに、同文献記載の発明は、SiO量が少なくフラックスの結晶化が進み水分の吸着量も多くなり、高強度溶接金属には不適当である。また、特許文献6に記載されているフラックスは、ボンドタイプのフラックスであり、本発明の溶融型フラックスとは、製造方法が異なる別種類のフラックスである。
本発明のサブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックスによれば、溶接後に低温割れが発生しにくく、頂部スラグインの無い低温靭性に優れた高強度溶接金属を得ることができる。より詳細には、母材引張強度が800MPa〜1200MPaのパイプライン用UO鋼管をシーム溶接する際に、本発明のサブマージアーク溶接用溶融型フラックスを用いることにより、ビード形状が良好で、頂部スラグインという溶接ビード内部の欠陥が無い溶接ビードを得ることができる。さらに、本発明の成分系により、頂部スラグインが発生しないフラックスの組成でも溶接金属の酸素量を最適化することができ、優れた低温靭性を持つ溶接金属を得ることができる。このことにより、健全な高強度溶接金属を容易に製造することができる様になる。
頂部スラグインの模式図である。 溶接金属の酸素量と靭性との関係を示す図である。 フラックスの塩基度Bと溶接金属の引張強度と頂部スラグインの発生傾向の関係を示す図である。 フラックスの塩基度Bと溶接金属中の酸素量の関係を示す図である。 フラックスのSiO量と溶接金属の引張強度と頂部スラグインの発生傾向の関係を示す図である。 フラックスのCaF量と溶接金属の引張強度と頂部スラグインの発生傾向の関係を示す図である。 フラックスのAl量とフラックスの水分吸着量の関係を示す図である。 フラックスのSiO量とフラックスの水分吸着量の関係を示す図である。 フラックスの塩基度Bとフラックスの水分吸着量の関係を示す図である。 底部スラグインの模式図である。 MnO含有フラックスの塩基度Bと溶接金属中の酸素量の関係を示す図である。 実施例および比較例で使用した開先形状を示す図である。 機械試験片採取要領を示す図である。
以下に本発明の成分の限定理由を説明する。
[CaO:5.0%以上、25.0%以下]
CaOは溶接金属の溶接ビード形状に影響をおよぼす。5.0%未満では、軟化溶融温度が高くなり溶融ガスの放散の阻害によるあばたの発生等の溶接ビード表面の外観不良につながる。一方、過剰では粘度が高く余盛りが高くなる。またスラグの剥離性も低下する。そのため上限を25%以下とした。
また、CaOは、塩基度Bに影響を与える成分である。5.0%未満では塩基度Bが小さくなり、頂部スラグインの発生を助長する。25.0%超では塩基度Bが高くなり、フラックスが結晶質となり水素割れ感受性を高くする。
[MgO:1.0%以上、5.0%以下]
MgOは溶融スラグの粘性に影響を与える。1.0%未満ではスラグの粘性が低すぎて表面にあばた状の欠陥が発生する。一方、5.0%超ではスラグの粘性が高くなり、アンダーカットが発生する。
[Al:15.0%超、30.0%以下]
Alはスラグの形成成分として重要な成分の一つであるため、フラックスの構成成分として添加する。しかし、15.0%以下では、図7に示した様にフラックスの結晶質の傾向が強くなり、吸湿し易くなる。その結果、溶接金属中の水素量が増加し低温割れ感受性が高くなる。一方、Alの添加は、塩基度Bを低くする作用があるため、過剰に添加すると頂部スラグインの発生を助長する。また、Alは、ビード形状に対して影響を与える。過剰に添加するとアンダーカットや馬の背状の突起が溶接ビード頂部に生成する。これらの観点から、上限を30.0%以下とした。
[CaF:30.0%以上、50.0%以下]
CaFは、塩基度Bとは別に頂部スラグインの発生傾向に影響をあたえる成分である。CaFが30.0%未満では頂部スラグインが発生するため、下限を30.0%以上とした。一方、過剰に添加するとアークが不安定となり、ビード表面にポックマークと呼ばれるあばた状の模様が発生する。そのため、上限を50.0%以下とした。また、CaFは、フラックスの粘度や軟化溶融温度を下げるため、溶接ビードが過剰な凸形状になるのを防止し、また溶接ビード表面も滑らかにする。この効果を得るためには30.0%以上、好ましくは35%を超えて、さらに好ましくは37%を超えて添加する必要がある。
[SiO:10.0%以上、20.0%以下]
SiOを20.0%超まで過剰に添加すると、頂部スラグインが発生するようになる。そのため、上限を20.0%以下とした。一方、図8に示した様に、10.0%未満ではフラックスが結晶質となり吸湿し易くなる。そのため、溶接金属中の水素量を高くし、その結果溶接金属の低温割れ感受性を高くする。そのため、下限を10.0%以上とした。
同時に、SiOは止端部の母材との接触角を良好にしたり、止端部でのスラグのこびり付きを低減したりするなど止端部における母材とのなじみを良好にする。さらに溶接ビード表面を滑らかにして且つ極端な凸ビードになることを防ぎビード形状を良好にする効果がある。この効果を得るため10.0%以上は必要である。
[MnO:0.5%以上、15.0%以下]
MnOは、適量フラックスに添加することにより、頂部スラグインの発生を招かずに、溶接金属の酸素量を増加させることができる。図11は、MnOを添加したフラックスの塩基度Bと溶接金属中の酸素量の関係を示す。この図が示す様に、MnOを適量添加することにより、塩基度Bは図3が示す1.2以上でかつ、酸素量が0.018%以上を安定して得ることができる。この効果を得るためには0.5%以上の添加が必要である。しかし、15.0%超添加すると、図10に示す様な溶接ビードの底部の溶融線近傍あるいは溶融線上に底部スラグインSLが発生しやすくなる。そのため上限を15.0%以下とした。また、MnOを15.0%を越えて添加すると、塩基度が低い場合は溶接金属中の酸素量が過剰となり靭性が低下する可能性がある。そのため、上限を15.0%以下とした。
[式(1)で得られる塩基度B:1.2以上、3.2以下]
B=6.05N[CaO]+4.0N[MgO]+5.1N[CaF]+4.8N[MnO]−0.2N[Al]−6.31N[SiO]・・・(1)
ここで、N[k]は、成分kのモル分率を表す。
塩基度Bと頂部スラグインの発生の有無との関係を整理すると、図3が示す様に、塩基度Bが1.2以上で頂部スラグインは発生しなくなる。一方、頂部スラグインの観点からは塩基度Bの上限は無いが、図9が示す様に、塩基度Bが3.2超ではフラックスが結晶質の傾向を強く示すようになり、吸湿し易くなる。その結果、溶接金属中の水素量が増加し低温割れ感受性が高くなる。このような観点から、塩基度Bの上限を3.2以下とした。
また、塩基度Bが1.2未満では、MnO添加との相乗効果で酸素が過剰となり、溶接金属の靭性が低下する可能性が出てくるため、その下限を1.2以上とした。
[母材引張強度800MPa〜1200MPa]
本発明において、母材引張強度は800MPa〜1200MPaとされ、980MPa超〜1200MPaであることが好ましい。
母材引張強度が800MPa未満の場合、本発明を適用する分野のUO鋼管としては強度が低く、そのため頂部スラグインの問題は発生しない。また、母材引張強度が1200MPaを超えると、十分な靭性を確保できない場合がある。
用いる母材の化学組成は、強度と靭性の観点から、質量%で、C:0.03%以上、0.12%以下、Si:0.5%以下、Mn:1.2%以上、2.5%以下、Ni:2.0%以下、Mo:0.6%以下、Ti:0.030%以下、Al:0.07%以下、P:0.015%以下、S:0.003%以下、Nb:0.0015%以上、0.1%以下、N:0.008%以下であることが望ましい。
また、用いる溶接ワイヤの化学組成は、溶接金属の強度、靭性あるいはワイヤの製造性の観点から、質量%で、C:0.02%以上、0.15%以下、Si:0.5%以下、Mn:1.0%以上、2.5%以下、Ni:10.0%以下、Mo:4.0%以下、Ti:0.030%以下、O:0.008%以下、Al:0.05%以下、P:0.015%以下、S:0.01%以下、N:0.008%以下であることが望ましい。
[LiOおよびKOの何れか1種または2種の合計:0.2%以上、5.0%以下]
LiOおよびKOの何れか1種または2種の合計は、0.2%以上、5.0%以下であることが好ましく、2%超〜5.0%以下であることがより好ましい。
MnOは、アークの再点弧電圧を高くする。そのため、溶接中にアークが再点弧する際に高められた電圧で、溶融池表面を振動させ、その結果溶接ビード表面の波目模様であるリップルラインを不揃いにする傾向がある。これは、機械的特性上問題では無く欠陥とは認識されないが、外観上好ましくなく、且つ溶接後に表面被覆する場合等には、作業性を低下させる要因となる。これに対し、LiOおよびKOは、これを静めて、リップルラインの不揃いをなくす効果がある。この効果を得るためには、LiOおよびKOの何れか1種または2種の合計で0.2%以上必要となる。一方、5.0%超添加すると、スラグの剥離性が低下してスラグのこびりつきが発生する。そのため上限を5.0%以下とした。
また、サブマージアーク溶接用のフラックスにおいては、溶接金属中の窒素量を低減する目的で、フラックス中にCaCOを0.05%から2.0%程度添加したり、あるいは溶接金属の強度調整のためにBを0.05%から2.0%程度添加したりすることがあるが、これは本発明の目的である頂部スラグインを回避する効果には何ら影響を与えることが無く、これらの成分を必要に応じて添加することができる。
次に、実施例および比較例を用いて具体的に本発明の効果を説明する。
実施例および比較例では、3電極のサブマージアーク溶接を用いて、表1に示す溶接条件で、表2に示す組成および強度レベルの異なるワイヤを組み合わせ、表3に示す化学組成および引張強度を持つ板厚20mm、長さ1500mmの母材に、図12に示す断面形状の開先を加工し、表5または表6に示す成分のフラックスを用いて溶接を行った。実施例および比較例に用いたワイヤの組み合わせを表4に示す。
なお、図12に示す開先は、実施例および比較例において溶接を行う母材間に設けられた断面視V字型の溝であり、図12に示すように、溝の深さが9mm、V字溝のなす角度が80°のものである。また、実施例および比較例においてフラックスは、20℃、60%の湿度の環境で24時間保管後、使用する前に150℃の炉内で2時間乾燥して使用した。
Figure 0004903912
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Figure 0004903912
溶接金属の引張強度および靭性は、溶接金属の丸棒型引張試験片および2mmVノッチシャルピー衝撃試験により評価した。図13は、試験片の採取要領を説明するための図面であり、図13(a)は溶接された板から採取される衝撃試験片を溶接線方向から見た断面図である。図13(b)は溶接された板から採取される引張試験片を示した平面図であり、図13(c)は溶接された板から採取される引張試験片を溶接線方向から見た断面図である。
衝撃試験片は図13(a)に示す様に溶接金属の板厚方向中央部から採取し、ノッチ深さ方向は溶接線方向になるように加工した。衝撃試験は、−30℃の試験温度で3回繰り返し試験を行った。溶接金属の靭性の評価は、3回繰り返した衝撃試験結果の平均値と、3回の衝撃試験結果の最小値を用いて行った。
また、丸棒型引張試験片は、図13(b)および図13(c)に示す様に溶接金属の板厚方向中央部から採取し、試験片の軸方向が溶接線方向になるように加工した。引張試験は繰り返し1回で、室温で行った。
溶接金属ビードの内部欠陥の調査は、20mmの全厚で溶接線全長にわたり放射線非破壊検査を行いて調査した。その後、板厚を溶接面と反対の裏面から厚さ7mmまで減厚した後、再度放射線非破壊検査を行い、頂部スラグインの有無を調査した。ビード形状はビードの余盛りの形状、アンダーカット、ビード表面の凹凸状況、ポックマークの有無および溶接ビード表面に発生するリップルと呼ばれる波目の状況、断面マクロ観察により評価した。
表面の状況は、凹凸が激しいと放射線透過試験に写り欠陥として認識される可能性もあるため、欠陥と認識される可能性があるかも含めて判断した。
溶接金属中の酸素濃度は、JIS Z2613に記載されている金属材料の酸素定量方法に準拠して行った。
表5に請求項1に係る本発明の実施例および比較例を示す。表5のフラックス成分中で、その他は、BやCaCOあるいは原料から不可避で混入する、アルカリ金属の酸化物、P、S等の不純物である。
実施例1〜17まで用いているフラックスは全て本発明請求項1の成分範囲および塩基度Bの範囲を満たしている。そのため、溶接金属の強度が800MPa以上の高強度であり、なおかつ、溶接金属中の酸素量が最適化され、−30℃の低温靭性(シャルピー吸収エネルギー)が何れも100Jを越している。また、フラックスの塩基度BおよびSiO量およびCaFが本発明の範囲に入っているため、頂部スラグインも無く、ビード形状も良好である。
また、実施例4および実施例10では、溶接金属のB量を調整して溶接金属の焼き入れ性を向上させる目的でBを添加しているが、本発明の頂部スラグインの発生を防止する効果には何ら影響を与えていない。
また、実施例8および実施例13では、溶接金属中の窒素の増加を防ぐ目的で、CaCOを添加しているが、本発明の頂部スラグインの発生を防止する効果には何ら影響を与えていない。
次に請求項1に関する比較例について説明する。
比較例1および比較例2は、MnO以外の成分や塩基度Bは本発明の範囲に入っているが、MnOが本発明の範囲未満である。そのため、塩基度Bが高く頂部スラグインは発生していないが、酸素量が少なく溶接金属の靭性が低くシャルピー吸収エネルギーの平均値は100Jを越えているが、個々の値(最低値)では100Jを下回るデータが得られている。比較例1および2により、MnOの添加範囲を0.5%以上とすることにより、酸素量を安定して得ることにより靭性の低下を臨界的に防止できることが示されている。
比較例3および比較例4は、MnO以外の成分や塩基度Bは本発明の範囲に入っているが、MnOが本発明の範囲を超えて添加されている。そのため、底部にスラグインが発生している。また、比較例4では、酸素も過剰となり、溶接金属の靭性(シャルピー吸収エネルギー)が個々の値で100Jを下回っている。比較例3および4により、MnOの添加範囲を15.0%以下とすることにより、底部のスラグインの発生を臨界的に防止できることが示されている。
比較例5は、フラックス中のCaFが本発明の範囲未満で、且つSiOが本発明の範囲を超えている。また、塩基度Bも低い。そのため頂部スラグインが発生している。また、酸素が過剰のため、−30℃の靭性(シャルピー吸収エネルギー)は平均値では100Jを上回るが、個々の値では100Jを下回る値が得られている。
比較例6は、フラックスのSiO量が本発明の範囲未満で、且つ塩基度Bが本発明の範囲を超えている。そのため、保管中に吸湿してしまい、使用前にフラックスを乾燥下に置いたにもかかわらず、溶接後に低温割れが発生している。低温割れを防止するため、さらなら高温での十分なフラックスの乾燥が必要となった。また、フラックスのSiOが少ないため、止端部にスラグのこびり付きが発生し、母材とのなじみが低下している。
比較例7は、フラックス中のCaO量が本発明の範囲未満である。そのため、ビード表面にあばた状の凹凸が発生し、ビード外観が低下している。また、フラックスのSiOが少ないため、止端部にスラグのこびり付きが発生し、母材とのなじみが低下している。
比較例8は、フラックスのCaF量が本発明の範囲を超えているため、アークが不安定となり、ビード表面にポックマークと呼ばれるあばた状の模様が発生している。
比較例9も、比較例8と同じく、フラックスのCaF量が本発明の範囲を超えているため、アークが不安定となり、ビード表面にポックマークと呼ばれるあばた状の模様が発生している。また、フラックスのSiOが少ないため、止端部にスラグのこびり付きが発生し、母材とのなじみが低下している。さらに、同じくフラックスのSiO量が本発明の範囲未満のため、本実験のフラックスの乾燥条件では乾燥が不十分であり、溶接後に低温割れが発生している。
比較例10は、フラックス中のCaO量が本発明の範囲を超えているため、溶融スラグの粘度が高く余盛りが高く凸ビードとなり、また、スラグの剥離性も低下している。また、塩基度Bも本発明の範囲を超えているため、本実験のフラックスの乾燥条件では乾燥が不十分であり、溶接後に低温割れが発生している。
比較例11は、フラックス中のAl量が本発明の範囲を超えている。そのため、ビートの余盛り形状が三角形の馬の背状の凸ビードとなり、さらにアンダーカットが発生していた。また、フラックスの塩基度Bが本発明の範囲未満であり、そのため頂部スラグインが発生している。
比較例12は、フラックス中のSiO量が本発明の範囲を超えている。そのため、頂部スラグインが発生している。
比較例13は、フラックス中のCaF量が本発明の範囲未満である。そのため、頂部スラグインが発生している。また、溶接金属は、組織がマルテンサイト組織となり、強度が1250MPa以上で、靭性が低い。
比較例14は、フラックス中のMgO量が本発明の範囲を越えている。そのため、スラグの粘性が高くなり、アンダーカットが発生している。また、Al量が本発明の範囲未満のため、フラックスが結晶質となり吸湿し易くなっている。そのため、本実験のフラックスの乾燥条件では乾燥が不十分で、溶接後に低温割れが発生している。
比較例15は、フラックス中のMgO量が本発明の範囲未満である。そのため、溶接ビード表面にあばた状の欠陥が発生している。
比較例16〜比較例18は、強度の低い母材を用いた実験例である。溶接材料の組み合わせも低強度で約740MPaである。そのため、比較例16ではSiOが本発明の範囲を超えているが、頂部スラグインは発生していない。比較例17はCaFが本発明の範囲未満であるが、頂部スラグインは発生していない。また、比較例18はAl量が本発明の範囲を超えているため、ビードの余盛り形状が馬の背状の凸ビードとなっている。
次に、請求項2に係る実施例および比較例を表6に示す。表6のフラックス成分中で、その他は、表5と同じくBやCaCOあるいは原料から不可避で混入する、アルカリ金属の酸化物、P、S等の不純物である。
実施例18から実施例38までは、何れも本発明の請求項2の範囲の成分を有するフラックスのため、−30℃の靭性(シャルピー吸収エネルギー)は良好で、また頂部スラグインも発生していない。さらに、LiO、KOを適量添加しているため、ビード表面のリップルラインは均一にそろい綺麗なビード表面を呈している。
また、実施例20および実施例26では、溶接金属のB量を調整して溶接金属の焼き入れ性を向上させる目的でBを添加しているが、本発明の頂部スラグインの発生を防止する効果には何ら影響を与えていない。
また、実施例21では、溶接金属中の窒素の増加を防ぐ目的で、CaCOを添加しているが、本発明の頂部スラグインの発生を防止する効果には何ら影響を与えていない。
次に、表6に記載された本発明の請求項2に係る比較例について説明する。
比較例19から比較例21までは、LiOおよびKOの添加量が本発明の範囲未満のため、ビード表面のリップルラインが荒れている。
比較例22、比較例23は、LiOまたはKOの添加量が本発明の範囲を越えている。そのため、スラグがビード表面にこびり付きスラグの剥離性が低下している。
比較例24、比較例25は、LiOとKOの両方を添加した場合の合計の添加量が本発明の範囲を越えている。そのため、スラグがビード表面にこびり付きスラグの剥離性が低下している。
「実験例1」
3電極のサブマージアーク溶接を用いて、表1に示す溶接条件で、表2に示す組成および強度レベルの異なるワイヤを組み合わせ、表3に示す化学組成および引張強度を持つ板厚20mm、長さ1500mmの母材に、図12に示す断面形状の開先を加工し、表7に示す成分のNo.1〜No.14のフラックスを用いて溶接を行った。
Figure 0004903912
このようにして得られた溶接金属の−30℃の靭性(シャルピー吸収エネルギー)、引張強度、酸素量を上述した評価方法と同様にして測定し、溶接金属の引張強度が800MPa以上、1200MPa以下である場合における溶接金属中の酸素量と靭性との関係を調べた。その結果を図2に示す。
図2に示すように、溶接金属の酸素量が0.018%以上0.035%以下の範囲である場合、−30℃での衝撃吸収エネルギーが100J以上となる良好な靭性が得られることが判明した。
「実験例2」
3電極のサブマージアーク溶接を用いて、表1に示す溶接条件で、表2に示す組成および強度レベルの異なるワイヤを組み合わせ、表3に示す化学組成および引張強度を持つ板厚20mm、長さ1500mmの母材に、図12に示す断面形状の開先を加工し、表8に示す成分のNo.15〜No.24のフラックスを用いて溶接を行った。
Figure 0004903912
このようにして得られた溶接金属の引張強度を上述した評価方法と同様にして測定し、溶接金属の引張強度とフラックスの塩基度Bと頂部スラグインとの関係を調べた。その結果を図3に示す。
図3に示すように、引張強度800MPa以上の溶接金属においては、塩基度Bが1.2以上で頂部スラグインは発生していないことが判明した。
「実験例3」
3電極のサブマージアーク溶接を用いて、表1に示す溶接条件で、表2に示す組成および強度レベルの異なるワイヤを組み合わせて、表3に示す化学組成および引張強度を持つ板厚20mm、長さ1500mmの母材に、図12に示す断面形状の開先を加工し、表9に示す成分のNo.25〜No.79のフラックスを用いて溶接を行った。
Figure 0004903912
このようにして得られた溶接金属の酸素量を上述した評価方法と同様にして測定し、溶接金属の酸素量とフラックスの塩基度Bとの関係を調べた。その結果を図4に示す。
図4に示すように、溶接金属の酸素量とフラックスの塩基度Bとは、相関があることが判明した。
「実験例4」
3電極のサブマージアーク溶接を用いて、表1に示す溶接条件で、表2に示す組成および強度レベルの異なるワイヤを組み合わせて、表3に示す化学組成および引張強度を持つ板厚20mm、長さ1500mmの母材に、図12に示す断面形状の開先を加工し、表10に示す成分のNo.80〜No.89のフラックスを用いて溶接を行った。
Figure 0004903912
このようにして得られた溶接金属の引張強度を上述した評価方法と同様にして測定し、フラックスの組成と溶接金属の引張強度と頂部スラグインとの関係を調べた。その結果を図5に示す。
図5は、フラックスのSiO量と溶接金属の引張強度と頂部スラグインの発生傾向の関係を示すグラフである。
図5に示すように、溶接金属の引張強度が800MPa以上では、フラックスのSiO量が20%超で頂部スラグインが発生する様になる。
「実験例5」
3電極のサブマージアーク溶接を用いて、表1に示す溶接条件で、表2に示す組成および強度レベルの異なるワイヤを組み合わせて、表3に示す化学組成および引張強度を持つ板厚20mm、長さ1500mmの母材に、図12に示す断面形状の開先を加工し、表11に示す成分のNo.90〜No.97のフラックスを用いて溶接を行った。
Figure 0004903912
このようにして得られた溶接金属の引張強度を上述した評価方法と同様にして測定し、フラックスの組成と溶接金属の引張強度と頂部スラグインとの関係を調べた。その結果を図6に示す。
図6は、フラックスのCaF量と溶接金属の引張強度と頂部スラグインの発生傾向の関係を示すグラフである。
図6に示すように、フラックス中のCaF量が30%未満で頂部スラグインが発生する様になる。
「実験例6」
表12に示す成分のNo.98〜No.105のフラックスの水分吸着量を上述した方法により調べた。その結果を図7に示す。
Figure 0004903912
図7は、フラックスのAl量と水分吸着量の関係を示したグラフであり、図8は、フラックスのSiO量と水分吸着量の関係を示したグラフである。
図7に示すように、フラックス中のAl量が15%以下で吸着水分量が急激に増加している。
「実験例7」
表13に示す成分のNo.106〜No.112のフラックスの水分吸着量を上述した方法により調べた。その結果を図8に示す。
Figure 0004903912
図8は、フラックスのSiO量と水分吸着量の関係を示したグラフである。図8に示すように、フラックス中のSiO量が10%未満で吸着水分量が急激に増加している。
「実験例8」
表14に示す成分のNo.113〜No.120のフラックスの水分吸着量を上述した方法により調べた。その結果を図9に示す。
Figure 0004903912
図9は、フラックスの塩基度Bと水分吸着量の関係を示したグラフである。図9に示すように、塩基度Bが3.2超でも吸着水分量が急激に増加している。
「実験例9」
3電極のサブマージアーク溶接を用いて、表1に示す溶接条件で、表2に示す組成および強度レベルの異なるワイヤを組み合わせて、表3に示す化学組成および引張強度を持つ板厚20mm、長さ1500mmの母材に、図12に示す断面形状の開先を加工し、表15に示す濃度でMnOを含有するNo.121〜No.139のフラックスを用いて溶接を行った。
Figure 0004903912
このようにして得られた溶接金属の酸素量を上述した評価方法と同様にして測定し、溶接金属の酸素量とフラックスの塩基度Bとの関係を調べた。その結果を図11に示す。
図11に示すように、MnOを0.5%以上添加することにより、塩基度Bが1.2以上でかつ、酸素量が0.018%以上の溶接金属を安定して得ることができる。
以上の様に、サブマージアーク溶接法を用いて高強度溶接金属を作製する際に、本発明のサブマージアーク溶接用の溶融型フラックスを用いることにより、ビード形状が良好な事に加えて、頂部スラグインという溶接ビード内部の欠陥が無い溶接ビードを得ることができる。さらに、本発明の成分系により頂部スラグインが発生しないフラックスの組成でも溶接金属の酸素量を最適化することができ、優れた低温靭性を持つ溶接金属を得ることが容易にでき、産業上貢献するところは非常に大きい。
ST:頂部スラグイン
SL:底部スラグイン

Claims (2)

  1. 母材引張強度が800MPa〜1200MPaのパイプライン用UO鋼管をシーム溶接する際に使用されるサブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックスにおいて、
    質量%で、
    CaO:5.0%以上、25.0%以下、
    MgO:1.0%以上、5.0%以下、
    Al:15.0%超、30.0%以下、
    CaF:30.0%以上、50.0%以下、
    SiO:10.0%以上、20.0%以下、
    MnO:0.5%以上、15.0%以下
    を含有し、残部が不可避的不純物であり、且つ、式(1)で得られる塩基度Bが、1.2以上、3.2以下であることを特徴とする、サブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックス。
    B=6.05N[CaO]+4.0N[MgO]+5.1N[CaF]+4.8N[MnO]−0.2N[Al]−6.31N[SiO]・・・(1)
    ここで、N[k]は成分kのモル分率を表す。
  2. さらに、質量%で、LiOおよびKOのいずれか1種または2種を、合計で、0.2%以上、5.0%以下含有することを特徴とする、請求項1に記載のサブマージアーク溶接用溶融型高塩基性フラックス。
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