JP4903261B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスクに対して記録および再生の少なくとも一方を行うピックアップを有する光ディスク装置に関する。
ディスク状の記録媒体に映像や音楽、コンピュータのデータなどを記録し、記録媒体からこれらのデータの再生を行うデータ記録再生システムが広く普及している。具体的には、CD(コンパクト・ディスク)、DVD(デジタル多用途ディスク)、あるいはBD(ブルー・レイ・ディスク)等の光ディスクとこれらに対応した光ディスク装置、MO(光磁気ディスク)、MD(ミニ・ディスク)等の光磁気ディスクとこれらに対応した光磁気ディスク装置、および、FD(フロッピー・ディスク(登録商標))等の磁気ディスクとこれに対応した磁気ディスク装置がすでに広く世の中に普及している。
近年、こうした情報のデータ量が飛躍的に増大しているため、記録媒体の容量もより大きいものが求められている。上述のデータ記録再生システムのなかでも光ディスクや光磁気ディスクを用いる記録再生システムは、光ビームを用いてデータを微小な記録マークの形で記録し、また、光ビームを記録マークに照射して得られた反射光からデータを再生している。以下、光ディスクおよび光磁気ディスクを総称して光ディスクと呼び、光ディスク装置および光磁気ディスク装置を総称して光ディスク装置と呼ぶ。
光ディスクを用いて高密度でデータを記録するためには、より小さな記録マークを形成する必要がある。このため、光ディスク装置は、小さな記録マークを正確に形成し、また、形成した記録マークから正確にデータを読み出すことができるように、光ディスクに光ビームを照射し、記録や再生を行う光ピックアップを、高い精度で制御する必要がある。
こうした光ディスク装置は携帯機器にも広く組み込まれている。携帯機器は、使用者によって持ち運ばれたり、使用者によって地面や床から高い位置で保持され使用されたりする。このため、使用者が誤って携帯機器を落下させてしまうことがある。この場合、光ディスク装置内の移動機構である光ピックアップが落下による衝撃力を受ける。従来の携帯機器用の光ディスク装置は、このような衝撃力による不具合を抑制するための構造を備えている。以下に従来の光ディスク装置における例について説明する。この構造は例えば特許文献1に開示されている。
図40に示す従来の光ディスク装置は、スピンドルモータ103およびディスクを載置し、スピンドルモータ103により回転駆動されるターンテーブル101を備える。図40では、ディスクおよびディスクを固定するチャッキング部材は示していない。
光ディスク装置は、光ビームを出射してディスクに対して記録または再生を行う光ピックアップ105をさらに備える。光ピックアップ105は、主ガイドシャフト107Aおよび副ガイドシャフト107Bによってターンテーブル101に載置されたディスクの半径方向に案内される。主ガイドシャフト107Aおよび副ガイドシャフト107Bは軸受け109A、109B、109C、109Dによって支持されている。
移送モータ111は光ピックアップ105をターンテーブル101に載置されたディスクの半径方向に移送させるための駆動源である。移送モータ111により得られた駆動力は、軸周面に連続した螺旋溝が設けられ回転するリードスクリュー113および、リードスクリュー113と係合して光ピックアップ105をディスク半径方向に移送させる推力を伝達する伝達部材115によって、光ピックアップ105に伝えられる。ベース部材117がこれらの部材を一体的に支持している。
図40に示される構造において、移送モータ111を駆動させることにより、光ピックアップ105はディスクの半径方向である矢印D101A方向あるいは矢印D101B方向に移送される。これにより、光ピックアップ105は、任意のディスクの半径位置において、記録動作あるいは再生動作を行う。
図41は伝達部材115とリードスクリュー113とが係合した状態を示している。伝達部材115はリードスクリュー113の螺旋溝113Aに嵌入する歯部115AB、115ACが設けられた係合部115Aと歯部115AB、115ACが螺旋溝113Aから脱落するのを防止するための規制部115Bとを含んでいる。
規制部115Bを備えていることによって、光ピックアップ105が移送方向の衝撃などによる過度な移送力を受けた際に、係合部115Aが移送方向と直交する方向に変位して、歯部115AB、115ACが螺旋溝113Aから脱落することが回避される。これにより、伝達部材115とリードスクリュー113との係合がはずれ、光ピックアップ105が駆動できなくなることを防止できる。
特開2000−339882号公報
従来の光ディスク装置によれば、歯部115AB、115ACが螺旋溝113Aから脱落することを防止でき、光ピックアップ105が駆動できなくなるという事態は回避できる。
一方、図40に示す矢印D101Aまたは矢印D101B方向に衝撃力を受け、光ピックアップ105に図41に示す力F101が加わると、図41に示すように、螺旋溝113Aの螺旋の進み角A101に応じて、力F101の余弦成分である分力F102とその反力である垂直抗力N101が生じる。垂直抗力N101に静止摩擦係数を乗じた値が、歯部115AB、115ACとリードスクリュー113の間に生じる摩擦力R101である。
螺旋の進み角A101が大きくなると、分力F102および垂直抗力N101が小さくなり、摩擦力R101も小さくなる。その結果、力F101のリードスクリュー113の溝面方向の分力である接線力F103が、移送モータ111に連動したリードスクリュー113を回転させる力と摩擦力R101との合力を越えることがある。この場合、リードスクリュー113が回転し、これに伴い光ピックアップ105は力F101の方向に結果的に移送され、可動範囲限界まで移動する。最終的には、光ピックアップ105は、ベース部材117自体、あるいは、ベース部材117に一体的に構成される何れかの部品と衝突してしまう。これにより、光ピックアップ105の半径方向への移動精度が低下してしまう可能性がある。
また、進み角A101が十分に小さい場合であっても、力F101が非常に大きければ、歯部115AB、115ACが破損し、光ピックアップ105を駆動できなくという不具合を生じる可能性がある。さらに伝達部材115の部品剛性が十分でなければ、規制部115Bが塑性変形し、歯部115AB、115ACと螺旋溝113Aとの係合を維持できなくなる。
特に光ディスク装置が小型である場合、リードスクリュー113の径を十分に太くできないため、上述した不具合が生じやすくなる。
このように、従来の光ディスク装置においては、光ピックアップの移動方向に光ディス装置が外部から大きな衝撃を受けると、光ピックアップ105が移動し、内部の構成部品の破損あるいは構成部品間の位置精度の悪化等、性能の劣化などに直接影響を与えるようなダメージが発生するという課題を有していた。
本発明は、このような従来技術の課題を解決し、外部から大きな衝撃力が加わっても、損傷や、性能の劣化を防止することが可能な光ディスク装置を提供することを目的とする。
本発明の光ディスク装置は、情報記録面を有する光ディスクを載置し、回転させるディスク回転機構と、係合部を含み、前記情報記録面に光ビームを照射することにより、情報の記録および情報の再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、前記光ピックアップを回動可能に支持し、前記ディスク回転機構が設けられたベース本体と、前記ベース本体に支持されており、前記光ピックアップを回動させる駆動力を発生する駆動源と、前記ベース本体に支持されており、ウォームを含み、前記係合部と係合することによって、前記駆動源の駆動力を前記光ピックアップに伝達し、前記光ピックアップを回動させる駆動力伝達機構とを備え、前記係合部と前記光ピックアップの回動軸との距離は、前記光ピックアップ全体の重心と前記光ピックアップの回動軸との距離よりも長くなっている。
ある好ましい実施形形態において、前記ベース本体は、前記光ピックアップを回動可能に保持するベース軸を含み、前記光ピックアップは、前記ベース軸を挿入可能であり、底部を有するピックアップ回動穴を含み、前記ベース本体は、前記ピックアップ回動穴に前記ベース軸が挿入された状態で、前記ベース軸の略軸心において、前記光ピックアップを前記ベース本体側に付勢する軸付勢部を備える。
ある好ましい実施形形態において、前記ベース軸は、前記ピックアップ回動穴の底部と当接する先端を有し、前記ベース軸の前記先端は凸状の球面形状を備え、前記ピックアップ回動穴の底部は、凹状の球面形状を備える。
ある好ましい実施形形態において、前記ベース本体は、前記光ピックアップを、係合部近傍において、前記ベース本体の主面側に付勢する係合部付勢部を含み、前記光ピックアップは、前記ベース本体の係合部付勢部と接触し、前記光ピックアップの回動軸と直交する方向に回転軸心を有する。
ある好ましい実施形形態において、前記ピックアップ回動穴の底面の球面形状の半径は、前記ベース軸の前記先端の球面形状の半径よりも大きく、前記ピックアップ回動穴の前記底面と前記ベース軸の前記先端とが当接することにより、前記ピックアップの前記ベース本体からの高さが位置決めされる。
ある好ましい実施形形態において、前記ベース本体は、前記光ピックアップ、前記ベース軸および前記ベース本体のうちの少なくともいずれかが外力を受けた場合において、前記ベース軸の軸心が所定の範囲以上に倒れ、変形するのを抑制するように、前記光ピックアップと当接するピックアップ保持部を含む。
ある好ましい実施形形態において、前記光ピックアップは、前記回動軸と同軸に設けられ、前記ピックアップ回動穴と反対側に突出する支持ボス部を有し、前記ピックアップ保持部は、前記支持ボス部が所定の範囲以上に倒れ、変形するのを抑制する。
ある好ましい実施形形態において、前記ピックアップ保持部は、さらに、前記光ピックアップが所定の範囲以上に前記ベース本体から離れるように移動するのを抑制する。
ある好ましい実施形形態において、前記光ピックアップは、前記回動軸に対して前記光ピックアップの重心と反対に位置する領域に錘を備える。
ある好ましい実施形形態において、前記ベース本体は、前記光ピックアップを回動可能に支持し、前記光ピックアップの回動軸方向への移動を規制する第1の規制部を有する第1のベースと、前記駆動源および前記駆動力伝達機構を支持し、前記係合部の前記回動軸方向への移動を規制する第2の規制部を有する第2のベースとを含む。
ある好ましい実施形形態において、前記第1のベースは、前記光ピックアップを回動可能に支持するベース軸と軸付勢部を含み、前記光ピックアップは、前記ベース軸を挿入可能であり、底部を有するピックアップ回動穴を含み、前記軸付勢部は、前記ピックアップ回動穴に前記ベース軸が挿入された状態で、前記ベース軸の略軸心において、前記光ピックアップを前記第1のベース側に付勢する。
ある好ましい実施形形態において、前記ディスク回転機構は、前記第1のベースの主面に対向する取り付けベース面を含み、前記取り付けベース面は、前記第1のベースと前記第2のベースとに挟持される。
ある好ましい実施形形態において、前記第2のベースは、前記第1のベースよりも比重の小さい材料により構成されている。
ある好ましい実施形形態において、前記光ピックアップは、前記回動軸上において突出したピックアップ回動穴外筒と、前記ピックアップ回動穴外筒内に設けられたピックアップ回動穴と、前記回動軸上においてピックアップ回動穴外筒と反対側に突出した支持ボス部と、前記ピックアップ回動穴外筒と支持ボス部との間に設けられた空間とを含み、前記ベース本体は、前記支持ボス部を受ける支持穴を有する第1のベースと、ピックアップ回動穴に挿入されるベース軸を有する第2のベースとを含む。
ある好ましい実施形形態において、前記光ピックアップは、光源、光学素子、対物レンズを有する光学系を含み、前記光学系の光路は、前記空間を横切っている。
ある好ましい実施形形態において、前記駆動力伝達機構は、前記ウォームと係合し、駆動されるウォームホイールをさらに含み、前記ウォームの進み角をθ、前記ウォームと前記ウォームホイールとの間の静止摩擦係数をμとするとき、tanθ<μである。
ある好ましい実施形形態において、前記ディスクの直径は40mm以上60mm以下であり、前記光ピックアップ全体の重心と前記光ピックアップの回動軸との距離をR1とし、前記係合部と前記光ピックアップの回動軸との距離をR2とした場合、R1<0.2×R2の関係を満たしている。
ある好ましい実施形形態において、前記ディスクの直径は40mm以上60mm以下であり、前記光ピックアップ全体の重心と前記光ピックアップの回動軸との距離をR1とし、前記係合部と前記光ピックアップの回動軸との距離をR2とし、前記錘の重心位置と前記光ピックアップの回動軸との距離をR3とした場合、R1<0.2×R2+0.6×R3の関係を満たしている。
本発明によれば係合部と光ピックアップの回動軸との距離は、光ピックアップ全体の重心と光ピックアップの回動軸との距離よりも長くなっている。このため、装置全体がピックアップの回動方向に衝撃力を受けた場合、光ピックアップの重心に加わる力は光ピックアップを支持する回動軸と駆動力伝達機構とに分散され、駆動力伝達機構に加わる力が軽減される。したがって、駆動力伝達機構において、軽微な制止力を働かせることによって光ピックアップが衝撃力によって回動するのを防止できる。また、駆動力伝達機構を構成する部品や構造の強度を低減することができる。
また、駆動力伝達機構がウォームを含むので、光ピックアップが回転方向に衝撃力を受けた際に、駆動源側へ駆動力を逆に伝達することを簡便な構成で回避することが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明による光ディスク装置の第1の実施形態を説明する。
図1は、光ディスク装置601の全体の構造を示す斜視図であり、図2は、光ディスク装置601の分解斜視図である。
光ディスク装置601は、ディスクモータ2、光ピックアップ3、移送モータ5、駆動力伝達機構610およびベース本体13を備える。
ディスクモータ2は、光ディスク1を載置し、回転させるディスク回転機構であり、ベース本体13に支持されている。光ディスク1は図1において破線で示されており、光ピックアップ3に対向する面が情報記録面である。
光ピックアップ3は、対物レンズ3Aを含み、対物レンズ3Aからディスクモータ2に載置された光ディスク1の情報記録面に光ビームを照射する。記録すべき情報によって光ビームを変調することにより、光ディスク1の情報記録面に記録すべき情報に応じた記録マークあるいはピットが形成される。また光ディスク1の情報記録面に形成された記録マークに光ビームを照射し、反射光を検出することによって、光ディスク1に記録された情報を再生する。
図3は光ピックアップ3を対物レンズ3Aの設けられていない側から見た斜視図である。図3に示すように、光ピックアップ3の概ね長手方向の一端にピックアップ回動穴3Bが設けられている。また、図1および図2に示すように、光ピックアップ3は長手方向の他端にピックアップギア3Dを有する。ピックアップギア3Dは、駆動力伝達機構610と係合する係合部であり、平歯車によって構成されている。
なお、ピックアップギア3Dはギアに適した材質を用いることが好ましい。このため、図2および図4に示すように、光ピックアップ3は、ピックアップベース3Gおよびピックアップベース3Gとは別体のピックアップギア3Dによって構成されていることが好ましい。ピックアップギア3Dは、ピックアップベース3Gに対してビスにより固定されている。また、ピックアップギア3Dには、フランジ3DAが設けられていることが好ましい。
ベース本体13は、主面13Sを備え、主面13Sにシャフト状のベース軸13Aが設けられている。ピックアップ回動穴3Bにベース軸13Aが挿入されることによって、ベース本体13は、ベース軸13Aの軸心である回動軸を中心にして、光ピックアップ3を矢印D1A、D1B方向に回動し得るように支持する。
好ましくは、ベース本体13は、ピックアップ保持部4を含む。図2に示すように、ピックアップ保持部4は、支持穴4Aが設けられた平坦部および付勢部4Bを含み、光ピックアップ3に設けられた支持ボス部3Cが支持穴4Aに挿入される。平坦部によって、ベース軸13Aに挿入された光ピックアップ3が外力を受けた場合、ベース軸13Aの軸心が所定の範囲以上に傾き、変形するのを、平坦部の支持穴4Aの外周と支持ボス部3Cとの当接により制限する。また、光ピックアップ3がベース本体13の主面13Sから所定の範囲以上に離れるのを、光ピックアップ3の支持ボス部3Cの周囲と、ピックアップ保持部4の平坦部との当接によって制限する。
付勢部4Bは支持ボス部3Cの上面に設けられた半球状の突起部3CAに点接触状態で当接し、ベース軸13Aの軸心上をベース本体13の主面13S側に付勢する。突起部3CAは回動の際の摩擦抵抗を低減するために設けられている。本実施形態では、平坦部と付勢部4Bとを一体的に構成したピックアップ保持部4であることが好ましい。ピックアップ保持部4全体をSUS301CSPなどのようなバネ材で構成することによって、付勢部4Bのバネ性を有効に発揮させることができる。
移送モータ5は、光ピックアップ3を回動させるための駆動力を発生する駆動源であり、回転力を発生する。移送モータ5は図2に示すように、モータベース6に保持された状態でベース本体13に取り付けられる。ただし図1においては煩雑を避けるためモータベース6の図示は省略している。
駆動力伝達機構610は、ウォーム7、中間ギア9およびピックアップ駆動ギア11を含む。ウォーム7は移送モータ5のシャフトに固定され、矢印D2A、D2B方向に回動する。中間ギア9は、ウォーム7とかみ合うウォームホイール部9Aと平歯部9Bとを含む段ギアによって構成されていることが好ましい。
中間ギア9のウォームホイール部9Aは、ウォーム7が回動することにより駆動されるが、逆に中間ギア9がウォーム7を逆駆動することはないよう、ウォーム7の進み角は十分に小さく設定することが好ましい。図5を参照しながらウォーム7の進み角を説明する。図5に示すように、ウォーム7とウォームホイール部9A(不図示)とのかみ合い点をP0とする。また、かみ合い点P0におけるウォームホイール部9Aからウォーム7の軸心に平行な方向へ加わる逆駆動力をF1、逆駆動力F1のうち歯面に直交する方向への分力をF2、ウォーム7の周方向への接線力をF3、ウォーム7の進み角をθ、分力F2による垂直抗力を基にしたウォーム7の歯面とウォームホイール部9Aの歯面との摩擦力をF4とする。また、静止摩擦係数をμとする。逆駆動力F1によってウォーム7を回転させないための条件は、以下の(式1)で表すことができる。
F3<F4・・・(式1)
この時、F3およびF4はそれぞれ以下の(式2)および(式3)で表すことができる。
F3=F1・sinθ・・・(式2)
F4=μ・F2・・・(式3)
F2は以下の(式4)で表すことができる。
F2=F1・cosθ・・・(式4)
したがって、(式3)および(式4)より、以下の(式5)が導出される。
F4=μ・F1・cosθ・・・(式5)
(式1)、(式2)および(式5)より、(式6)が成り立つ。
sinθ<μ・cosθ・・・(式6)
よって、以下の(式7)が導出される。
μ>(sinθ/cosθ)=tanθ・・・(式7)
このように、ウォーム7の進み角θは(式7)で表される条件の範囲であれば、F1がいかなる大きさであっても、逆駆動はされないことが分かる。したがって、駆動力伝達機構がウォームを含むので、光ピックアップが回転方向に衝撃力を受けた際に、駆動源側へ駆動力を逆に伝達することを簡便な構成で回避することが可能となる。
図1、2に示すように、ピックアップ駆動ギア11は平歯車によって構成され、中間ギア9の平歯部9Bと噛み合う。また、光ピックアップ3のピックアップギア3Dとかみ合う。中間ギア9が矢印D3B、D3A方向に回動した場合、ピックアップ駆動ギア11は、矢印D4A、D4B方向に駆動力を伝達する。これにより、ピックアップ駆動ギア11とピックアップギア3Dによって係合している光ピックアップ3は、矢印D1B、D1A方向に回動する。ピックアップ駆動ギア11は、光ピックアップ3が組み込まれた状態で矢印D7A方向に抜けることを防止するためのピックアップ駆動ギアフランジ11Aを備えている。また、ピックアップギア3Dのフランジ3DA(図4)とピックアップ駆動ギア11の歯との干渉を避けるため、ピックアップ駆動ギア11の端面にリブ11Bが設けられている。
ピックアップ駆動ギア11とピックアップギア3Dとは平歯車同士でかみ合うため、駆動時において、平歯と平行な方向(ピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dの軸方向)への力は発生しない。これにより、ピックアップ駆動ギア11によりピックアップギア3Dを駆動している際に、例えば光ピックアップ3に対してその回動軸と平行な方向に不要な変位あるいは振動が発生するのを防止することができる。
なお、本実施形態では、図1および図2に示すように、ウォーム7のねじれ方向は右であり、ウォームホイール部9Aのねじれ方向も右である。このため図1に示すように、移送モータ5が矢印D2A方向に回転した際には、ウォーム7は矢印D7A方向および矢印D8B方向に、ウォームホイール部9Aは矢印D7B方向に力を受ける。また、移送モータ5が矢印D2B方向に回転した際には、ウォーム7は矢印D7B方向および矢印D8A方向に、ウォームホイール部9Aは矢印D7A方向に力を受ける。
ウォーム7が矢印D8A方向に移動する方向に力を受けた場合、移送モータ5のシャフトが抜ける方向に力が働き、移送モータ5の内部構成部材に負担がかかる。このため、この方向の力を相殺する必要がある。またウォームホイール部9Aが矢印D7A方向に移動する方向に力を受けた場合、中間ギア9が抜去してしまう可能性がある。このため、この方向の力も相殺する必要がある。
このような力を相殺するため、本実施形態では、図6に示すように、ベース本体1には、保護カバー15および接触子17が設けられることが好ましい。保護カバー15は3つの位置15S(15SA、15SB、15SC)において、接触子17は位置17Sにおいて、ビス等の締結部品によりベース本体13に固定される。保護カバー15は、中間ギア9を上から覆う中間ギア部15Aと、ピックアップギア3Dとピックアップ駆動ギア11との噛み合い部付近を上から覆うピックアップギア保護部15Bとを含み、一体的に形成されている。また、ウォーム7および中間ギア9には、ウォーム突起7Aおよび中間ギア突起9Cがそれぞれ設けられている。これらは、接触子17および中間ギア部15Aと接触するための特定部位である。図7は接触子17および保護カバー15がベース本体13に対して取り付けられた状態を示している。
さらに、図1に示すように、ピックアップ駆動ギア11からの駆動力以外の何らかの外力により、光ピックアップ3が矢印D1A、D1B方向に回動する力が働く場合、ピックアップギア3Dからピックアップ駆動ギア11を矢印D4B、D4A方向に回動させる力が働き、続いて中間ギア9が矢印D3A、D3B方向に回動する力が働く。このため、中間ギア9は矢印D7B、D7A方向に、また、ウォーム7は矢印D8B、D8A方向に移動する力を受ける。接触子17および保護カバー15は、上述と同様、ウォーム7に対して矢印D8A方向に働く力、および中間ギア9に対して矢印D7A方向に働く力を相殺することができる。このため、移送モータ5の内部構成部材への負荷および中間ギア9の抜去を回避することが可能となる。
また接触子17および保護カバー15は、ベース本体13に取り付けられた状態で、ウォーム突起7Aおよび中間ギア突起9Cとそれぞれ接触していると、ウォーム7の矢印D8A方向への移動、および、中間ギア9の矢印D7A方向への移動を完全に防止できる。しかし、実際には、双方とも軸方向の寸法誤差が存在するため、これを許容するために若干の間隙を設ける必要がある。この場合、接触子17と、保護カバー15の少なくとも中間ギア部15Aとを弾性部材で構成し、これらの部分をウォーム突起7Aおよび中間ギア突起9Cに対して接触させて付勢することが好ましい。これにより寸法誤差を吸収することができる。この時、図7に示すように、接触子17の撓みを規制する規制部6Aをモータベース6に設けると、接触子17が過度に撓むことを回避することが可能となる。
図8は駆動力伝達機構610近傍を拡大して示す斜視図である。図8に示すように、ピックアップギア保護部15Bはピックアップギア3Dの端部を、ピックアップ駆動ギア11の位置において、覆っている。このため、光ピックアップ3が回動し、どの位置にある場合でも、ピックアップギア3Dはピックアップギア保護部15Bと、ピックアップ駆動ギアフランジ11Aとの間に位置する。これにより、ピックアップギア3Dは、矢印D7A方向および矢印D7B方向の何れの方向に対しても移動しないように規制される。また、光ピックアップ3が全体として矢印D7A方向および矢印D7B方向の何れの方向に対しても移動しないように規制されていることにもなっている。ピックアップギア3Dとピックアップギア保護部15Bとは、間隙を経て設けてもよいし当接していても良い。当接していると光ピックアップ3の移送中における摩擦負荷が大きくなるため、幾分かの間隙を設けるほうが好ましい。
次に図9(a)および図9(b)を参照しながら、光ディスク装置601に外力が加わった場合において、光ディスク装置601の構造がどのように外力による衝撃から構成要素の損傷を防止することができるかを説明する。
図9(a)は、図1に示す状態の光ディスク装置601を矢印D7B方向から見た平面図である。ただし、ピックアップギア3D、ピックアップ駆動ギア11および中間ギア9の互いのかみ合い状態を明確に示すため、接触子17および保護カバー15は示していない。図9(a)に示すように、光ピックアップ3は、対物レンズ3Aが、光ディスク1に対して、最内周の位置3AAから中周位置3ABを経て最外周位置3ACの位置に移動するまでの間の約20度の範囲を回動する。
図9(a)中、S1はP1−P2における局部断面であり、図9(b)はS1の拡大図である。図9(b)に示すように、ピックアップ保持部4の付勢部4Bにより突起部3CAを介して支持ボス部3Cを矢印D10方向、つまり、ベース本体13の主面側に付勢している。
また通常状態において、支持穴4Aの内周面と、支持ボス部3Cの外周面との間には、互いが接触しないように間隙が設けられている。これは、ベース軸13Aと、ベース本体13にピックアップ保持部4が取り付けられた状態における支持穴4Aとの、組立誤差による軸心ズレを吸収するためである。ただしこの間隙は、支持穴4Aの内周面と支持ボス部3Cの外周面の少なくとも一部同士が接触することによって、ベース本体13、ピックアップベース3Gおよびベース軸13Aのいずれの1つの変形も、それぞれを構成する材料の弾性変形領域を越えないように規制することのできる範囲に設定されている。これにより、ベース本体13、ピックアップベース3Gおよびベース軸13Aが弾性変形量を越えて塑性変形を起こすことを防止できる。つまり、これらの部材が外部から衝撃を受け変形しても、その変形を弾性変形領域にとどめることができ、破損に到るのを防止できる。
なお、ピックアップベース3Gはスラスト受け面3GJを有することが好ましい。スラスト受け面3GJは、光ピックアップ3のベース本体13に対する高さ方向の基準となる。
図9(a)に示すように、光ディスク装置601において、ピックアップギア3Dと光ピックアップ3の回動軸との距離は、光ピックアップ全体の重心G1と光ピックアップ13の回動軸との距離よりも長くなっている。このため、装置全体がピックアップの回動方向に衝撃力を受けた場合、光ピックアップ3の重心に加わる力はベース軸13Aと駆動力伝達機構610とに分散され、駆動力伝達機構610に加わる力が軽減される。したがって、駆動力伝達機構610において、軽微な制止力を働かせることによって光ピックアップ3が衝撃力によって回動するのを防止できる。これにより、駆動力伝達機構610を構成する部品や構造の強度を低減することができる。
以下、具体的に強度を計算する。図9(a)に示すように、ディスクモータ2に載置された状態における光ディスク1の記録面に平行な方向における光ピックアップ3の重心の位置をG1とする。ピックアップギア3Dとピックアップ駆動ギア11との噛み合い点の位置をK1とする。位置G1およびK1から光ピックアップ3の回動軸までの距離はそれぞれR1、R2である。R1は重心が光ピックアップ3の回動軸を中心に回転する回動半径であり、R2は、ピックアップギア3Dの噛み合いピッチ円の半径でもある。
装置全体が例えば矢印D9B方向に衝撃力を受け、重心の位置G1において接線力F1が働くとする。このとき、下記(式8)に示すモーメントM1が発生する。
M1=F1・R1・・・(式8)
また、モーメントM1に対する、ピックアップ駆動ギア11からピックアップギア3Dへの、噛み合い点の位置K1における反力の接線力F2によるモーメントM2は、以下の(式9)で表される。
M2=F2・R2・・・(式9)
モーメントM1が発生した場合でも、光ピックアップ3が矢印D1B方向に回動しないための条件は、以下の(式10)で表すことができる。
M1<M2・・・(式10)
この条件は(式8)から(式10)より、(式11)でも表される。
F2>F1・R1/R2・・・(式11)
つまり、装置全体が矢印D9B方向に衝撃力を受けた場合、噛み合い点の位置K1でピックアップギア3Dおよびピックアップ駆動ギア11が破損しないためには、互いのギアの歯の強度が(式11)の条件を満たすF2以上であればよい。
(式11)は、光ピックアップ3に接線力F1が働いた場合、ピックアップギア3Dおよびピックアップ駆動ギア11が受ける力は、F1・R1/R2に低減されることを示している。したがって、光ディスク装置601全体が矢印D9B方向に衝撃力を受けた場合、光ピックアップ3が受けた衝撃力は、緩和された状態でピックアップギア3Dおよびピックアップ駆動ギア11以降のギア列が受けることになる。このため各ギア間の噛み合いの外れ、あるいは、歯などの破損を防止することが可能となる。また、光ピックアップ3の回動が防止される。その結果、光ピックアップ3が可動範囲限界まで非規制状態で移動して、ベース本体13などの構成部品に光ピックアップ3が衝突し、光ピックアップ3や構成部品自体あるいは構成部品の各接合箇所が損傷を受けるのを防止できる。
続いて、具体的な例を挙げて光ディスク装置601が受ける衝撃力の大きさを説明する。例えば、本実施形態において使用するディスクの外径Ddを=40mm程度以上60mm程度以下とする。本願発明の発明者の設計によれば、光ピックアップ3の重量は5gから7g程度である。
また、ディスクの外径Ddが上述の範囲にある場合、一般的な設計要件として、ピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dの歯車モジュールmは、移送の精度等を考慮し、m=0.4とする。ピックアップ駆動ギア11の歯数を仮に18枚とし、ピッチ円直径をPCD11=7.2mm、ピックアップギア3Dの歯数(全周相当)を仮に218枚とし、ピッチ円直径をPCD3D=87.2mm(=R2×2)とする。この時の歯形係数は、便覧(例えば、ポリプラスチック株式会社「ジュラコン(登録商標)」技術シリーズ 歯車、1996年2月1日発行に記載の歯車係数表。ジュラコン(登録商標)はポリアセタール樹脂の一製品名である。)などによると、ピックアップ駆動ギア11においてY’11=約0.52、ピックアップギアにおいてY’3D=約0.80である。また、この時のディスクの外径とのバランスから装置の厚さを考慮し、ピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dのそれぞれの歯車の幅をb11=2mm、およびb3D=2mmとする。
ピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dの材質として、摺動性に優れた例えばポリアセタール樹脂を用いると、材料の曲げ強さはσPOM=8〜12kgf/mm2程度である。
以上の条件を用いて、ピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dの歯元における、許容接線力F11およびF3Dは(式12)および(式13)で表すことができる。
11=σPOM・b11・m・Y’11・・・(式12)
3D=σPOM・b3D・m・Y’3D・・・(式13)
(式12)および(式13)に上述の設定値を代入すると、(式14)および(式15)のようになる。
11≒3.5〜5.00kgf・・・(式14)
3D≒5.0〜7.5kgf・・・(式15)
以上より、上述の条件においては、F2がおおむね3.5kgf以下であれば、駆動力伝達機構610のピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dの破損が防止できる。つまり、F2は以下の(式16)を満たす必要がある。
F2<3.5kgf・・・(式16)
(式11)および(式16)より、上述の条件においては(式17)が成り立つ。
F1・R1/R2<3.5kgf・・・(式17)
すなわち、(式18)のようになる。
R1<(3.5/F1)・R2mm・・・(式18)
本実施形態のような、小型で携帯に適した装置の場合、使用者が使用中に1〜1.5mの高さより落下させてしまうことが想定され、この場合、装置に対しては10000〜30000m/s2(1020〜3060G)の衝撃加速度が加わることが、本願発明者の実験により明らかになっている。この時、上述の通り光ピックアップ3の重量が5〜7gであれば、重心G1に加わる衝撃力F1は、(式19)のようになる。
F1=5.1〜21kgf・・・(式19)
(式18)において、F1の範囲を考慮して、R1を求めると、(式20)のようになる。
R1<0.2・R2mm・・・(式20)
例えば、上述の条件の場合、R2(ピックアップギア3Dの噛み合いピッチ円の半径)=43.6mm(=1.5〜2.2Dd/2)、R1(光ピックアップ3の重心G1の回動半径)を概ね8mm程度以下とすれば、使用するディスクの径が40〜60mm(=0.8・R2〜1.4・R2)の時、(式20)が成立する。したがって、光ディスク装置601を1.5m程度の高さより落下した場合でも、ピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dの破損を生じることなく、落下衝撃力による光ピックアップ3Dが回動するのを防止できることが分かる。
(第2の実施形態)
以下、本発明による光ディスク装置の第2の実施形態を説明する。
図10は光ディスク装置602の構造を示す斜視図である。光ディスク装置602はバランス錘3Eを含む光ピックアップ3’を備えている点で第1の実施形態と異なっている。図10に示すように、ディスクモータ5、駆動力伝達機構610、ピックアップ保持部4および光ピックアップ3’のバランス錘3E以外の構造や機能は第1の実施形態で説明した通りである。
図11に示すように、バランス錘3Eは、例えば、5枚の板状材料で構成されており、図11に示すようにピックアップベース3Gに設けられたウエイト取り付け部3GEに対して、位置決めされた状態で、上より3枚、下より2枚が各々ビス33により固定されている。なおピックアップギア3Dは、第1の実施形態と同様、ギアに適した材質を用いることが好ましい。このため、ピックアップベース3Gとは別の部材で構成し、図11に示すようにピックアップベース3Gに対してビスにより固定している。
図12は光ディスク装置602の分解斜視図である。また図13は、第1の実施形態と同様、接触子17および保護カバー15がベース本体13に対して取り付けられた状態を示す斜視図であり、図14は図10に示す光ディスク装置602を矢印D7B方向から見た平面図である。図14において、G3はディスクモータ2に載置された光ディスク1の記録面に平行な面におけるバランス錘3Eのベース軸13Aに関する重心の位置を示している。重心G3と光ピックアップ3の回動軸との距離はR3である。
図14に示すように、光ディスク装置602において、バランス錘3Eを設けることにより、装置全体が例えば矢印D9B方向に衝撃力を受けた場合において、重心G1に例えば接線力F1が働くと、第1の実施形態で示した通り(式8)に示すモーメントM1が発生する。これに加えて、バランス錘3Eの重心G3には例えば接線力F3が働き、(式21)に示すモーメントM3が発生する。
M3=F3・R3・・・(式21)
モーメントM1およびモーメントM3が発生した場合、光ピックアップ3が矢印D1B方向に回動しないための条件は、(式22)で表すことができる。
M1−M3<M2・・・(式22)
(式22)は(式8)、(式9)、(式21)および(式22)より、(式23)でも表される。
F2>(F1・R1―F3・R3)/R2・・・(式23)
(式23)と(式11)と比較すれば明らかなように、バランス錘3Eによるモーメントが光ピックアップ3’の重心により生じるモーメントを相殺するため、F2は小さくなる。つまり、光ディスク装置602を落下させた場合に図14における矢印D9A方向あるいは矢印D9B方向に重力がかかるとすれば、光ピックアップ3’の対物レンズ3A側の構造によるモーメントをバランス錘3Eによって減少させることができる。
したがって、バランス錘3Eを設けることにより、ピックアップギア3Dおよびピックアップ駆動ギア11に加わる力が軽減される。これにより、ピックアップギア3Dおよびピックアップ駆動ギア11の安全率(部材が破壊・変形しない応力(許容応力)と、それが破壊・変形する応力(極限応力)との比)を大きくし、光ディスク装置602の耐衝撃性を高めることができる。
なお、バランス錘3Eを構成する材料の比重が、ピックアップベース3Gを構成する材料の比重に比べて大きいほど、上述の効果は大きくなる。これは、バランス錘3Eが同等の体積を有していても、モーメントM3が大きくなり、モーメントM1により近づくため、(式22)の左辺を小さくすることが可能となるからである。このことは、比重の大きい材料によってバランス錘3Eを構成すれば、より小さい体積でも同等の相殺効果を得られることが可能であることも意味する。
例えば、ピックアップベース3Gを比重約2.7のアルミニウム材料によって構成し、バランス錘3Eを比重約7.9の鉄で構成すると、共に必要な強度を確保しつつ、適正な体積で上述の効果を得ることができる。以下、第1の実施形態と同様、具体的な数値を例示して、光ディスク装置602が受ける衝撃力を説明する。
例えば、バランス錘3Eの重量を光ピックアップ3よりも軽い4gとし、重心G3と光ピックアップ3’の回動軸との距離(回動半径)をR3とする。
本実施形態では、第1の実施形態の(式11)に替えて(式23)が成り立つので、(式23)および(式16)より、(式24)が成り立つ。
(F1・R1―F3・R3)/R2<3.5 kgf・・・(式24)
すなわち、(式25)が導かれる。
R1<(3.5・R2+F3・R3)/F1 mm・・・(式25)
光ピックアップ3およびバランス錘3Eの重心G1およびG3に加わる衝撃値F1およびF3は、衝撃加速度が10000m/s2の時は、それぞれ(式26)および(式27)で表せる。
F1=5.1〜7.1 kgf・・・(式26)
F3=4.1 kgf ・・・(式27)
衝撃加速度が30000m/s2の時は、それぞれ(式28)および(式29)で表せる。
F1=15.3〜21 kgf・・・(式28)
F3=12.2 kgf ・・・(式29)
(式25)において、それぞれの衝撃加速度、F1の範囲を考慮して、全てを満たすR1を求めると、(式30)のようになる。
R1<0.2・R2+0.6・R3・・・(式30)
例えば上述の条件においては、R2(ピックアップギア3Dの噛み合いピッチ円の半径)=43.6mm(=1.5〜2.2Dd/2)、R3(バランス錘3Eの重心G3の回動半径)=10mm(=0.15〜0.25Dd)、R1(光ピックアップ3の重心G1の回動半径)を概ね12mm程度以下とする。使用するディスクの直径が40〜60mm(=0.8・R2〜1.4・R2)の時、(式30)が成立する。つまり、光ディスク装置602を1.5m程度の高さより落下した場合において、ピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dの破損を生じることなく、落下衝撃力による光ピックアップ3Dの回動を防止できる。
(式20)と(式30)とを比べると、(式30)の条件のほうが、0.6・R3の項があることによってR1をより長くできる。したがって、バランス錘3Eを設けることにより、光ピックアップ3’の対物レンズ3A側の重心の位置をどこにするかについての設計自由度が高まる。一般に、記録や再生のための光ビームを出射し、反射光を検出するための光学系には、光学設計上の制約から、光学系を構成する光学部品の配置を任意に定めることができないことが多い。しかし、このような制約がある場合でも、光ピックアップ3’によれば、重心G1の位置を第1の実施形態に比べて広い範囲で定めることができるため、制約の多い光学系を収納することが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、本発明による光ディスク装置の第3の実施形態を説明する。図15は光ディスク装置603の構成要素の一部を分解して示す一部分解斜視図である。光ディスク装置603は、第1の実施形態と異なる構造を備えたピックアップ保持部54を備えている。図15に示すように、光ピックアップ3、ディスクモータ5、駆動力伝達機構610の構造や機能は第1の実施形態で説明した通りである。ピックアップ保持部54には、別体として形成された板状のシャフト付勢バネ64がビスなどにより、取り付けられている。
図16(a)は図15に示す光ディスク装置603を矢印D7B方向から見た平面図であり、S3はP3−P4における局部断面である。また図16(b)はS3の拡大図である。図16(b)に示すように、シャフト付勢バネ64により突起部3CAを介して支持ボス部3Cをベース本体13の主面13S側に付勢している。
第1および第2の実施形態と同様、支持穴54Aの内周面と、支持ボス部3Cの外周面との間には、互いが接触しないように間隙が設けられている。これは、ベース軸13Aと、ベース本体13にピックアップ保持部4が取り付けられた状態における支持穴54Aとの、組立誤差による軸心ズレを吸収するためである。ただしこの間隙は、支持穴54Aの内周面と支持ボス部3Cの外周面の少なくとも一部同士が接触することによって、ベース本体13、ピックアップベース3Gおよびベース軸13Aのいずれの1つの変形も、それぞれを構成する材料の弾性変形領域を越えないように規制することのできる範囲に設定されている。これにより、ベース本体13、ピックアップベース3Gおよびベース軸13Aが弾性変形量を越えて塑性変形を起こすことを防止できる。つまり、これらの部材が外部から衝撃を受け変形しても、その変形を弾性変形領域にとどめることができ、破損に到るのを防止できる。
光ディスク装置603によれば、ピックアップ保持部54とシャフト付勢バネ64は別の部材により構成できる。このため、光ピックアップ3の図15における矢印D7A方向への抜け防止機能に必要な強度と、図16(a)に示す矢印D10方向への付勢機能に必要な弾性強度とを別々に設定することが可能である。また、このため、双方の機能に対して、ピックアップ保持部54とシャフト付勢バネ64の構造や材料を最適化することが容易となる。また、シャフト付勢バネ64の形状を支持穴54Aよりも大きくできるため、良好なバネ特性を実現できる。
(第4の実施形態)
以下、本発明による光ディスク装置の第4の実施形態を説明する。図17は光ディスク装置604の光ピックアップ3の回転軸を通る断面の構造を示している。光ディスク装置604は、ベース本体13のベース軸13Bおよび光ピックアップ3のピックアップ回動穴3Bの形状が第1の実施形態とは異なっている。図17に図示しない構造、具体的には、ディスクモータ5、駆動力伝達機構610、ピックアップ保持部4および光ピックアップ3の他の部分の構造や機能は第1の実施形態で説明した通りである。
図17に示すように、ベース軸13Bの先端は凸状の球面形状を備えており、その球面の半径はR10である。一方、光ピックアップ3のピックアップ回動穴3Bの底部は凹状の球面形状を備えており、その球面の半径はR11である。半径R11は半径R10よりも大きい。ピックアップ回動穴3Bに挿入され、ベース軸13Bの先端がピックアップ回動穴3Bの底部と当接することによって光ピックアップ3がベース本体13に支持されている。このため、第1の実施形態のスラスト受け面3GJ(図9(b))は設けられておらず、ピックアップ3の、ベース軸13Aの軸方向における高さの位置はこの当接面により一義的に決まる。また、矢印D10方向、つまり、ベース本体13の主面側へは付勢部4Bにより第1の実施形態と同様に付勢しているため、この部分の当接を確実に行うことが可能である。
光ディスク装置604によれば、ベース軸13Aとピックアップ回動穴3Bとの接触状態は点接触に近くなり、接触面積を最小にすることができる。このため、光ピックアップ3を回動させる場合の回動軸における摩擦力を非常に小さくでき、ピックアップギア3Dとピックアップ駆動ギア11との噛み合い点K1に発生する負荷をほぼ0にすることが可能となる。このようにして、スラスト受け面3GJとベース本体13との摩擦力が発生する第1の実施形態に比べ、ピックアップ3の回動時の負荷を軽減することが可能となる。
(第5の実施形態)
以下、本発明による光ディスク装置の第5の実施形態を説明する。図18は、光ディスク装置605の全体の構成を示す斜視図である。本実施形態では、使用する光ディスク1が図18に示すように、ディスクカートリッジ100に収納されている。
図18に示すディスクカートリッジ100は、例えば本出願人の国際公開第07/126144号パンフレットに開示されている。国際公開第07/126144号パンフレットの開示をここに参考として援用する。ディスクカートリッジ100は、光ディスク1の一部を収納する空間をそれぞれ有し、互いに接合させることにより、ディスク全体を収納する第1および第2のディスク収納部111、112と、光ディスク1を外部からチャッキングし、光ディスク1の情報記録面に対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う光ピックアップがアクセスするための開口を光ディスク1に対して形成または閉塞するように第1および第2のディスク収納部111、112をそれぞれ回転支持する支持ベース部材101とを備えている。支持ベース部材101の少なくとも一部は、第1および第2のディスク収納部111、112が光ディスク1と垂直な方向へ移動するのを抑制するように第1および第2のディスク収納部111、112と重なっている。
図18に示すように第1および第2のディスク収納部111、112が開放された状態で、図示しないカートリッジ保持構成により保持されて光ディスク装置605に装着され、収納された光ディスク1はディスクモータ2に載置されて、光ピックアップ3により記録あるいは再生が可能な状態となる。
図19は、収納された光ディスク1に対して記録あるいは再生を行うことが可能となるように、ディスクカートリッジ100を光ディスク装置605に装填した状態を示す平面図である。
図19に示すように、第1および第2のディスク収納部111、112が開放した状態では、収納された光ディスク1が露出している領域70は扇形をなしており、この領域の光ディスク1の下面空間に光ピックアップ3の一部を挿入させることができる。
また光ピックアップ3はベース軸13Aのみを、装填されたディスクカートリッジ100の平面領域外の狭小な領域に配置することができ、第1および第2のディスク収納部111、112の下部には光ピックアップ3を支持する構造を設けなくてよい。このため対物レンズ3Aを光ディスク1の半径方向に回動させることが可能である。その結果、ディスクカートリッジ100を使用する場合には光ディスク装置605の厚さを抑えることが可能である。
以上のように、光ディスク装置605によれば、ディスクカートリッジ100を使用する場合には、空間を有効利用することが可能であり、光ディスク装置605の外形、つまり、厚さ方向の寸法および平面方向の寸法を短くし、小型化を実現することが容易となる。
(第6の実施形態)
以下、本発明による光ディスク装置の第6の実施形態を説明する。図20は光ディスク装置606の全体の構造を示す斜視図であり、図21は光ディスク装置606のユニット単位の分解斜視図である。
光ディスク装置605は、第1のベースユニット400と、第2のベースユニット500と制御回路基板600とを備えている。
第1のベースユニット400は、ディスクモータ200および光ピックアップ300を含む。ディスクモータ200は、光ディスク1を載置し、回転させるディスク回転機構である。光ディスク1は図20において破線で示されており、光ピックアップ300に対向する面が情報記録面である。
光ピックアップ300は、対物レンズ3Aを含み、対物レンズ3Aからディスクモータ200に載置された光ディスク1の情報記録面に光ビームを照射する。記録すべき情報によって光ビームを変調することにより、光ディスク1の情報記録面に記録すべき情報に応じた記録マークあるいはピットが形成される。また光ディスク1の情報記録面に形成された記録マークに光ビームを照射し、反射光を検出することによって、光ディスク1に記録された情報を再生する。光ピックアップ300は第1のベースユニット400において回動可能に支持されている。
第2のベースユニット500は、光ピックアップ300を回転駆動する駆動系を含み、第1のベースユニット400のディスクモータ200および光ピックアップ300を覆う。制御回路基板600は、ディスクモータ200、光ピックアップ300および駆動系を電気的に制御する。
以下、光ピックアップ300、第1のベースユニット400および第2のベースユニット500の構造を説明する。
図22は光ピックアップ300の分解斜視図である。図22に示すように、光ピックアップ300は、ピックアップベース310、ピックアップギア330、およびバランス錘350を含む。
ピックアップベース310の一端近傍には、支持ボス部311が設けられている。また、ピックアップベース310の他端には、駆動力伝達機構620(図21)と係合する係合部であるピックアップギア330がギア固定ビス370Aにより取り付けられている。バランス錘350は、5枚のプレートにより構成されており、ピックアップベース310の一端において、ピックアップベース310を挟むように上側から3枚のプレートと下側から2枚のプレートとが重ねられ、固定ビス370Bにより固定されている。
ピックアップベース310にはアルミニウムまたはマグネシウムなどの軽金属、あるいは樹脂などの材料によって構成され、バランス錘350は鉄など、ピックアップベース310よりも比重の大きい材料によって構成されていることが好ましい。
図23(a)および図23(b)は第1のベースユニット400の分解斜視図であり、図23(b)は図23(a)において、矢印P21方向から見た状態を示している。図23(a)および図23(b)の視点は互いに異なっているため、それぞれの図において構成要素が見易くなるように構成要素の配置を異ならせている。
図23(a)および図23(b)に示すように、第1のベースユニット400は、第1のベース410を含む。光ピックアップ300は、第1のベース410に設けられたベース軸411がピックアップ回動穴315に挿入されることによって、第1のベース410に回動可能に支持される。また、ディスクモータ200は第1のベース410に対して仮保持される。図23(b)に示すように、ディスクモータ200に設けられたモータ位置決めボス211が、第1のベース410に設けられたモータ位置決めボス穴421に嵌合されることにより、ディスクモータ200が第1のベース410に対して位置決めされる。
図24は、第2のベースユニット500の分解斜視図である。第2のベースユニット500は、第2のベース510と、移送モータ540と、ウォーム545と中間ギア550Aとを含む。移送モータ540は、光ピックアップ300を回動させる駆動源である。ウォーム545と中間ギア550Aとは駆動力伝達機構620を構成する。移送モータ540は、第2のベース510に設けられたモータブラケット部515にはめ込まれる。ウォーム545が移送モータ540のシャフトに取り付けられている。中間ギア550Aは、第2のベース500の中間軸517Aに回転可能に保持される。
図25(a)および図25(b)は、移送モータ540が第2のベース510に組み込まれる状態を詳細に示した図である。上述したように移送モータ540のシャフトにはウォーム545が取り付けられており、シャフト根元部分の、モータ本体とウォーム545との間には先端フランジ部541、シャフトの突出しない側には後端フランジ部542が設けられている。
モータブラケット部515には、先端フランジ部541を保持する先端保持部516および後端フランジ部542を保持する後端保持部517が設けられている。移送モータ540の先端フランジ部541および後端フランジ部542が、第2のベース510の先端保持部516および後端保持部517に収められた状態では、後端保持部517の弾性により図25(b)に示すように先端保持部516に対して矢印P25方向に移送モータ540が付勢される。また後端保持部517に設けられた後端係止部517Bにより矢印P26方向に移送モータ540が付勢されて固定保持される。
図26(a)および図26(b)は、ピックアップギア330に組み込まれるピックアップローラ360を説明する斜視図である。ピックアップローラ360は、ピックアップギア330と第2のベース510との当接面および回動ギア付勢部561との当接面における摺動負荷を低減するために設けられている。図26(a)および図26(b)に示すように、ピックアップローラ360はピックアップギア330に設けられた凹部330A、330Bに挿入された状態で、矢印P28方向、P29方向に回動可能な状態で軽保持される。
図27および図28は、第1のベースユニット400と第2のベースユニット500とを組立てる状態を示す図であり、互いに異なる方向から見たこれらのユニットを見ている。
図27および図28に示すように、ピックアップベース310に設けられた支持ボス部311は、第2のベース510に設けられた支持穴511に挿通される。ただし、支持ボス部311の外周面と支持穴511の内周面とは、ベース位置決めピン551、552とベース位置決めピン丸穴431およびベース位置決めピン長穴432により決まる第1のベース410と第2のベース510の位置ズレ誤差の範囲で接触しないだけの間隙が設けられている。
図28に示すように、第2のベース510に設けられたベース位置決めピン551、552が、第1のベース410に設けられたベース位置決めピン丸穴431およびベース位置決めピン長穴432に挿通されることにより、第2のベースユニット500は第1のベースユニット400に対して位置決めされる。またピックアップギア330の部分は、第2のベース510に設けられた付勢受け面512に当接する状態となる。
このような状態で、第1のベースユニット400と第2のベースユニット500とは、図27に示すように、複数のベース固定ビス570により固定される。この時、軸付勢部530が、支持ボス部311を軸方向にそって第1のベース410側へ付勢する状態で同時に固定される。図29(a)は図27における矢印P22方向から光ディスク装置606を見た平面図を示しており、図29(b)はベース軸411の軸心を含む平面における断面である、図29(a)におけるA21−A22断面を示している。
図29(b)に示すように、ピックアップベース310は、支持ボス部311の端部に設けられた当接突起311Aを介して軸付勢部530により矢印F21方向、つまり第1のベース410側に付勢される。第4の実施形態と同様、ベース軸411の先端は凸状の球面形状を備え、ピックアップ回動穴315の底部は、凹状の球面形状を備える。このため、軸付勢部530による付勢により、ベース軸411の先端とピックアップ回動穴315の底部とが点接触し、ベース軸411の軸心とピックアップ回動穴315軸心とが自動的に一致するように光ピックアップ300の位置が調整される。これにより光ディスク1と平行な面(図29(a)に示す平面)における光ピックアップ300の回動軸の位置、および、ベース軸411の先端とピックアップ回動穴315の底部との当接点の矢印P41方向における高さ位置が定まる。ただし、点による接触であるため、ベース軸411に対する傾き、つまり、図27に示す矢印DR方向および矢印DT方向の傾きは決定しない。
なお、図28に示すように、モータ位置決めボス211と第1のベース410に設けられたモータ位置決めボス穴421との嵌合に替えて、第2のベース510に設けられたベース位置決めピン551、552を、第1のベース410に設けられたベース位置決めピン丸穴431、ベース位置決めピン長穴432と共に、ディスクモータ300の取り付けベース面に設けられたモータ位置決めピン丸穴221、モータ位置決めピン長穴222にも同時に挿通させることにより、ディスクモータ200を第1のベース410に対して位置決めしても良い。
このような位置決め構造を用いることにより、ディスクモータ200は、モータ位置決めピン丸穴221、モータ位置決めピン長穴222が設けられた取り付けベース面を第1のベース410および第2のベース510によって挟持し、かつ、第1のベース410だけではなく第2のベース510に対しても直接的に位置決めできる。したがって、ディスクモータ200に載置された状態における光ディスク1と第2のベース510との間の組立精度を向上させることが可能となる。その結果、例えば後述するピックアップギア330とピックアップ駆動ギア550Bとの間の噛み合い誤差を低減させることが可能となる。ただしこの場合、モータ位置決めボス211の外周とモータ位置決めボス穴421の内周との間に、誤差により干渉しないだけの十分なクリアランスを設ける必要がある。
このようにして第1のベースユニット400が第2のベースユニット500に取り付けられた後、図30に示すように、回動ギア付勢部561が第2のベース510に対して付勢バネビス567により固定され、ピックアップ駆動ギア550Bが駆動ギア軸519Aに回転可能に保持される。この時、ピックアップギア330の部分は、回動ギア付勢部561に当接する状態となる。これにより駆動力伝達機構610が第2のベース500に支持される。
最後に、図31に示すように、制御回路基板600が回路基板固定ビス670により、第1のベースユニット400および第2のベースユニット500に対して固定される。なお、図31、図20および図21においては、制御回路基板600に設けられる電子回路や配線は図示していない。
図32(a)および図32(b)は、ピックアップギア330と付勢受け面512および回動ギア付勢部561との当接部分を示している。図32(a)は、図32(b)におけるS21−S22で示す曲面による断面を便宜的に平面へ展開して示している。図32(a)に示すようにピックアップギア330は、ピックアップローラ360を介して回動ギア付勢部561により矢印P31方向の付勢力を受け、同様にピックアップローラ360を介して第2のベース510の付勢受け面512に対して押し当てられる。回動ギア付勢部561と制御回路基板600とは間隙を有している。ピックアップローラ360の回転軸心は、図26(a)および図26(b)に示すように、光ピックアップ300の回動軸と直交している。
なお、図32(a)および図32(b)に示すように、回動ギア付勢部561によりピックアップギア330を付勢受け面512に付勢して、光ピックアップ300の回動軸心に対するガタを排除する際、ピックアップ回動穴315とベース軸411との間のみで干渉が生じないように、ピックアップベース310に設けられたピックアップ回動穴315の内径とベース軸411の外径との差を十分に大きく設定することが好ましい。
回動ギア付勢部561および付勢受け面512は、第2の規制部として機能し、回動ギア付勢部561によりピックアップギア330を付勢受け面512に付勢して、ピックアップギア330を回動軸方向に規制する。これにより、光ピックアップ300の回動軸心に対するガタを排除し、光ピックアップ300の回動軸心に対する姿勢を決定すると、例えば光ピックアップ300が回動軸心に平行な方向に外力を受けた場合、ピックアップ回動穴315とベース軸411との間で光ピックアップ300の姿勢を決定する場合に比べ、軽負荷でその外力に対して姿勢を維持することが可能である。その結果、たとえ大きな外力が加わった場合においても、各構成部材の変形あるいは破損を防止し、不用意にその姿勢を崩すことを回避できる。したがって、光ピックアップ300による光ディスク1に対する記録/再生への悪影響を排除することができる。
光ディスク装置606は、例えばDVD−RAMなどのディスクカートリッジに光ディスク1を収納して使用することも可能である。図33に光ディスク1がディスクカートリッジ700に収納された状態でディスクモータ200に載置される様子を示す。
ディスクカートリッジ700には、光ディスク1に平行な方向に関する位置決めを行うために2カ所の位置決め穴710A、710Bが設けられており、第2のベース510には、位置決め穴710A、710Bのそれぞれに対応した位置に位置決めピン513A、513Bが設けられている。位置決めピン513A、513Bの根元部分には座面513AB、513BBが設けられており、ディスクカートリッジ700が装填されると、ディスクカートリッジ700が座面513AB、513BBと接触し、光ディスク1に直交する方向の位置も決められる。このようにして、ディスクカートリッジ700が第2のベース500に対して拘束されるため、結果的に第1のベース300に対しても拘束される。この状態で、ディスクカートリッジ700に収納された光ディスク1はディスクモータ200に載置される。
光ディスク1とディスクカートリッジ700の内面とのクリアランスは、外観寸法を抑えるために通常は必要最小限に設定されているが、このクリアランスを極力縮小するためには、ディスクカートリッジ700が光ディスク装置606に装填された状態における、光ディスク1との位置精度を高めることが有効である。
光ディスク装置606によれば、上述した通り、ベース位置決めピン551、552が、図27および図28に示すようにモータ位置決めピン丸穴221、モータ位置決めピン長穴222と共に、ベース位置決め丸穴431、ベース位置決め長穴432を貫通しており、これにより、ディスクモータ200を第2のベース510と同時に、第1のベース410に対して位置決めしている。よって、ディスクモータ200に載置された光ディスク1と、第2のベース510に載置されたディスクカートリッジ700との間の位置精度を容易に向上させることが可能となる。その結果、光ディスク1がディスクカートリッジ700と接触して、光ディスク1の情報記録面に傷が付いたり、光ディスク1の回転負荷が増大したり、変動したり、光ディスク1が振動するなど、光ディスク1に対する記録、再生への悪影響を排除することができる。
また、第1の実施形態と同様、ピックアップギア330と光ピックアップ300の回動軸との距離は、光ピックアップ全体の重心G1と光ピックアップ300の回動軸との距離よりも長くなっている。このため、装置全体がピックアップの回動方向に衝撃力を受けた場合、光ピックアップ300の重心に加わる力はベース軸411と駆動力伝達機構610とに分散され、駆動力伝達機構610に加わる力が軽減される。したがって、駆動力伝達機構610において、軽微な制止力を働かせることによって光ピックアップ300が衝撃力によって回動するのを防止できる。これにより、駆動力伝達機構610を構成する部品や構造の強度を低減することができる。第2の実施形態で説明したようにバランス錘411によって、駆動力伝達機構610に加わる力がさらに軽減されている。
また、本実施形態では、ベース本体を第1のベース410および第2のベース510によって構成している。このため、互いの位置精度の確保を必要とする光ピックアップとディスク回転機構だけを、寸法変動の小さい金属など比重の大きい材料で構成された第1のベースで保持させ、第1のベースほどは位置精度の確保を必要としない第2のベースには、第1のベースよりも比重の小さい材料で構成することができる。これにより、光ディスク装置全体の重量を必要最小限に軽くすることが可能となる。
(第7の実施形態)
以下、本発明による光ディスク装置の第7の実施形態を説明する。図34は光ディスク装置607の全体を示す斜視図である。図35および図36は光ディスク装置607の分解斜視図であって、図35と図36とは互いに別の方向から見た状態を示している。また、図37(a)は、図34におけるV90面と平行であり、矢印P90方向から見た光ピックアップの回動軸を通る断面である。図37(b)は図37(a)におけるD91部分の拡大図である。
光ディスク装置607は第6の実施形態と光ピックアップ300の支持構造が異なる。
光ディスク装置607は、第6の実施形態と同様、ディスクモータ200、光ピックアップ300、第1のベースユニット900、第2のベースユニット950を備える。ディスクモータ200は、少なくとも片面に情報記録面を有する光ディスク1を載置し、回転させる。光ピックアップは、光ディスク1の情報記録面に情報を記録し、情報記録面に記録された情報を再生する。
第2のベースユニット900は、ディスクモータ200を固定し、また光ピックアップ300を回動可能に保持する。また、光ピックアップ300を回動させる駆動系915が組み込まれている。第1のベースユニット950は、第2のベース900に組み込まれたディスクモータ200および光ピックアップ300を覆って保持する。
第6の実施形態と同様駆動系915は、移送モータと駆動力伝達機構によって構成され、駆動力伝達機構は、さらにウォーム、中間ギアおよびピックアップ駆動ギアを含んでいる。これらの構造や機能は第6の実施形態と同じである。
また、図36に示すように、第2のベース910には、付勢受け面912が設けられており、第6の実施形態と同様、回動ギア付勢部561に相当する部品(不図示)により、光ピックアップ300のピックアップ回動ギア部分が付勢される。
図34、図35および図36では図示していないが、光ディスク装置607は制御回路基板を備え、ディスクモータ200、光ピックアップ300および駆動系9155の制御を行う。
図35、図36、図37(a)および図37(b)に示すように、第1のベース910に設けられた回動軸911Jがピックアップベース320に設けられたピックアップ回動穴321BTに、奥まで挿入されることで回動可能に保持される。また、ピックアップベース320に回動軸911Jと同軸に設けられた支持ボス部321BBは、第1のベース951に設けられた支持穴951Aに挿入される。この時、支持穴951Aと支持ボス部321BBとの間には、第2のベース910と第1ベース951との間の、回動軸911Jの軸線に直交する方向に関する位置ずれ誤差分を吸収するだけの間隙が設けられている。
第1のベース951と第2のベース910とは、第6の実施形態と同様にして互いに位置決めされている。また、第2のベース910と第1のベース951とは、図37(a)および図37(b)に示すように、第2のベース910に設けられたビス穴911Sおよび第1のベース951に設けられた固定穴955およびビス913を使うことにより締結されている。
図35、図36および図37(a)に示すように、ピックアップベース320は支持ボス部321BBの端部を、第1のベース951に固定された軸心付勢部980によって矢印P91方向へ、つまり、第2のベース910側へ付勢されている。これにより凸状の球面形状を有する回動軸911Jの先端は、凹状の球面形状を有するピックアップ回動穴321BTの底面に対して圧接され、図37(b)に示す矢印P31方向に関して位置決めされている。この時の軸心付勢部980の付勢力は、光ディスク装置607の動作中のいかなる場合においても、回動軸911Jの先端が、ピックアップ回動穴321BTの底面に対して離間しない力以上に設定される。ただし、想定以上の力が発生した場合、矢印P91方向と反対側へ逃げが発生する。この場合には、第1のベース951に設けられた規制面951Bによりピックアップベース320の移動が規制される。規制面951は、必要な逃げ量を規定する分の高さを有する段差として第1のベース951の主面から設けられている。
なお、図37(b)に示すように、回動軸911Jの外径寸法D91はピックアップ回動穴321BTの内径寸法D31よりも小さく設定されており、ピックアップベース320は第1のベース910に対して矢印R31方向への自由度を有する。
図37(b)に示すように、ピックアップベース320は、ピックアップ回動穴321BTの外周側に円筒状の側面を有するピックアップ回動穴外筒321BJを備える。ピックアップ回動穴外筒321BJは、回動軸上において支持ボス部321BBとは反対側にピックアップベース320から突出しており、突出した部分において、ピックアップ回動穴321BTが設けられている。
ピックアップ回動穴外筒321BJは、第2のベース910に設けられた補助円筒部911Kに囲まれ、移動が規制されている。ただし、ピックアップ回動穴外筒321BJの外径寸法D32は補助円筒911Kの内径D92よりも小さく設定されており、双方の間には間隙が存在する。これにより、通常動作時において、ピックアップベース320は図37(b)における矢印R31方向への自由度が確保される。
このように構成されることによって、光ピックアップ300は第1のベース950および第2のベース900に対して、第6の実施形態と同様、回動可能に支持される。
本実施形態においては、ピックアップベース320から突出しピックアップ回動穴外筒321BJが設けられ、ピックアップ回動穴外筒321BJ内にピックアップ回動穴321BTが設けられている。また、ピックアップベース320は、ピックアップ回動穴321BTおよび補助軸321BBにより回動可能に保持されている。このため、図38に示すようにこれらの間にある領域325に空間を確保することが可能となる。ただし、この場合、第6の実施形態で示したようなバランス錘350は設けない。この領域325は、ピックアップベースに320の内部に設けられた領域であるので、光学系などの構成に利用することが可能である。その構成を図39を参照して説明する。
図39(a)は光ピックアップ300を、回動軸911Jに平行な方向から見た図であり、図39(b)は光ピックアップ300を図39(a)におけるP32方向から見た図である。図39(a)および図39(b)に示すように、光ピックアップ300は、対物レンズ322と、レーザ光源323Aと、屈曲ミラー323Bと、立ち上げミラー323Cとを含む。レーザ光源323A、屈曲ミラー323Bおよび立ち上げミラー323Cは図39(a)および(b)において、破線で示している。
光ピックアップ300において、対物レンズ322は対物レンズ322を駆動する図示しないアクチュエータに支持され、光ディスク1に対向する位置に設けられている。レーザ光源323Aは図38に示す領域325内に配置されている。レーザ光源323Aから出射したレーザ光線BM1は、光ピックアップ300の領域325を含む領域320Aを通り、屈曲ミラー323Bにおいて反射し、光線BM2となって対物レンズ322の下方に配置された立ち上げミラー323Cに達する。立ち上げミラー323Cにより、光線BM2が対物レンズ322に向けて反射され、光線BM3が対物レンズ322に入射し、集光される。集光された光線BM3が光ディスク1の情報記録面を照射する。
以上のように、光ディスク装置607によれば、光ピックアップ300の回動軸心を通る断面を横切るように光学系の光路が配置される。このため光ピックアップ300における光学系の設計自由度を高めることが可能となる。なお、この場合、第6の実施形態で説明したバランス錘350に相当する機能は、ピックアップベース310自体に持たせることができる。もしくは、光学部品の重量をバランス錘350として利用することも可能である。
なお、本実施形態で説明した光ピックアップ300内の光学系は簡単な構造を有しているが、光学系の構造に特に制限はなく、他の構造の光学系を光ピックアップ300内に組み込むことも可能である。
また本実施形態においては、ピックアップベース310の回動軸心付近、即ち図38に示した領域325を第1の光線BM1が通過することに利用したが、このほか、この領域には例えばレンズやプリズムなどの光学部品を配置することも可能である。
上述の各実施形態においては、支持穴4Aの内周面は、通常状態において支持ボス部3Cの外周面とは接触しないように構成されていた。しかし双方の軸心ズレおよび径誤差を適正に抑えることができ、組立誤差が管理できている状態であったり、この組立誤差を排除するための調整が行われるのであれば、両者の間の間隙を積極的に設ける必要はない。
また、上述の各実施形態においては、ピックアップギア3Dとピックアップ駆動ギア11は平歯車同士で駆動するように構成されていた。しかし、例えば光ピックアップ3のベース軸13Aに対する支持を強固にしたり、あるいはピックアップベース3Gの剛性を向上させたりすることによって、光ピックアップ3の、ベース軸13A周りの回動以外の自由度が完全に排除されていれば、ピックアップ駆動ギア11によりピックアップギア3Dを駆動している際、光ピックアップ3は回動軸と平行な方向に不要な変位をしたり、振動したりすることがない。このためピックアップ中間ギア9に設けられた平歯部9Bは、ピックアップ駆動ギア11およびピックアップギア3Dとの仕様の整合を行い、ハスバ歯車としてもよい。これにより、光ピックアップ3を矢印D1A、D1B方向に移送させる際の駆動音の音圧を低減させることが可能となる。
また、ピックアップベース3Gがピックアップ駆動ギア11とのかみ合いに支障のない材質で構成されていれば、ピックアップギア3Dはピックアップベース3Gと一体的に構成してもよく、これにより部品点数を削減することが可能である。また組立工数も省略できる。
また、バランス錘3Eは板状の構造を備えているが、上側の3枚および下側の2枚をそれぞれ一体化した形状のものを用いても同様の効果を得られる。さらに、上側と下側を一体化することが可能な取り付け構造を、バランス錘3Eは備えていてもよい。
以上、各実施形態を参照して説明したように、本発明の光ディスク装置によれば、ピックアップは回動可能にベース本体に支持され、係合部の位置は、光ピックアップ全体の重心の位置よりも光ピックアップの回転軸から遠いため、装置全体が光ピックアップの移送方向に衝撃力を受けた場合、光ピックアップの重心に加わる力はピックアップの回動軸と駆動力伝達機構とに分散され、駆動力伝達機構に加わる力は軽減される。したがって駆動力伝達機構においては軽微な制止力で光ピックアップが強制的に回動するのを防止でき、駆動力伝達機構を特に強固な構造にする必要がない。
また駆動力伝達機構がウォームを含むので、光ピックアップが回転方向に衝撃力を受けた際に、駆動源側へ駆動力を逆に伝達することを簡便な構成で回避することが可能となる。
また、光ピックアップを回動させる駆動位置の半径が大きいため、回動のための駆動力を低減することが可能となる。これにより、光ピックアップの回動支持における軸ロスなどに対して特別な配慮を行う必要がない。したがって、装置のコストを上昇させるような高価な、例えばベアリングのようなロス低減用の部品を用いずに駆動力伝達機構を構成することも可能であり、コストダウンに寄与することができる。
また、光ピックアップが回転方向に衝撃力を受けた際の、ウォームによる駆動源側への駆動力の逆の伝達を設計段階で確実に回避することが可能となる。
また本発明の光ディスク装置によれば、駆動力伝達機構から光ピックアップの回動軸線方向への力の発生の抑制を、簡便な構成で実現することが可能となる。これにより簡便な構成で、光ピックアップの回動時における振動やビビリなどの発生を防止することができる。
また、簡便な構成により、駆動平歯車またはピックアップ平歯車の歯元における破損を防止することが可能となる。またピックアップ平歯車の軸方向への変位を抑制すること、つまり、光ピックアップ全体として、ピックアップ平歯車と駆動平歯車との噛み合い部分における軸方向への変位を抑制し、光ピックアップ全体が傾斜することを防止することが可能となる。
また、光ピックアップが回転方向に衝撃力を受けた際の、ピックアップ平歯車および駆動平歯車の噛み合い部分における歯の破損を、設計段階で確実に回避することが可能となる。
また、光ピックアップの回動軸方向へのガタツキおよび光ピックアップの動作中などにおける振動を、回動軸をベース本体側へ付勢することにより防止することが可能となる。さらに、この付勢位置は、回動軸上であるため、付勢により発生する摩擦力の回動軸周りのモーメントを持たない。したがって、光ピックアップの回動動作に与える影響を最小限にすることが可能である。さらに回動支軸自体を短く構成することができるため、回動支軸の先端に力が加わった際における倒れ方向の軸強度が実質的に向上する。
また、光ピックアップを回動可能に保持する保持部における摺動負荷が極めて小さく、回動のための駆動負荷を低減することが可能となる。
また、ピックアップベース、ベース軸およびベース本体のいずれもが、その構成材料の弾性変形領域を越えて変形しないように、ベース軸が倒れる方向を抑制するため、各部材の塑性変形の発生を回避することが可能となる。
また、ベース軸の全周囲に渡ってベース軸が倒れないように支持することができるため、あらゆる方向に対する耐衝撃性に優れる。
また、軸方向支持部材が弾性変形領域を越えて変形することを回避することが可能となる。
また、ベース軸が倒れる方向へのベース軸の支持と、ベース軸がベース軸から抜去する方向に対しての支持を同一部材で行うことができるため、部品点数および組立工数を削減することが可能となる。
また、ベース軸が倒れる方向へのベース軸の支持と、ベース軸がベース軸から抜去する方向に対しての支持を同一部材で行った上で、さらに軸方向付勢部材も同一部材で構成することにより、さらに部品点数および組立工数を削減することが可能となる。
また、回動軸付近だけではなく、駆動位置近傍においても、光ピックアップの回動軸方向の抜け方向に対する支持を行うため、光ピックアップの回動軸方向への抜けを抑止する強度をさらに向上させることが可能となる。
また、装置全体が光ピックアップの回動方向に衝撃力を受けた際に、錘により回動力の少なくとも一部が相殺されるため、駆動力伝達機構に加わる力をさらに軽減することが可能となる。
また、重心の反対側に錘を備えることにより、光ピックアップが回転方向に衝撃力を受けた際の、ピックアップ平歯車および駆動平歯車の噛み合い部分における歯の破損を、設計段階で確実に回避することが可能となる。
また、シャッタ機能とハウジング機能を兼ねた2つのディスク収納部を両方向に回動することにより開口部を開放および閉塞する構造のディスクカートリッジを使用した場合において、収納されたディスクが記録あるいは再生が行われるために露出された状態で形成される領域に光ピックアップの一部を挿入させて、空間を有効に利用することが可能となる。これにより、光ディスク装置全体を小型化することが可能となる。
また、光ピックアップは回動可能に支持されており、回動中心近傍の第1の規制部と、光ピックアップ全体の重心の回動中心に関する回動半径よりも大きい回動半径をもつ第2の規制部にて、回動中心の軸方向に関して規制されるため、光ピックアップが回動中心の軸方向に例えば衝撃力などのような外力を受けた際に、重心を挟んで両側を第1の規制部と第2の規制部で支持される。これにより、光ピックアップがこの方向に光ディスク装置から脱落あるいは変形することを確実に防止することが可能となる。
また、光ピックアップの回動中心近傍における回動中心の軸方向へのガタツキをなくし、回動動作中における回動中心部での振動などを抑制することにより、ディスクへの記録あるいは再生に関するシステム的な不具合を防止することが可能となる。
また、光ピックアップは、先端および底部に球面形状を有する回動軸および回動穴が互いに接触して回動可能に保持されるため、接触面積が極めて小さくなり回動負荷を低減することが可能となる。
また、ディスク回転機構が第1、第2のベースで挟持されて保持されるため、ディスク回転機構の回転軸方向に関する保持強度を大きく確保することが可能となる。
また、ディスク回転機構は第2のベースと同一の位置決めピンで第1のベースに対して位置決めされるため、第1のベースおよび第2のベースの双方に同様の位置精度を確保することが可能となる。
また、光ピックアップは第2のベースおよび第2の付勢部材に対して、転がり接触をなして回動するため、回動負荷を低減することが可能となる。
また、互いの位置精度の確保を必要とする光ピックアップとディスク回転機構だけを、寸法変動の小さい金属など比重の大きい材料で構成された第1のベースに保持し、第1のベースほどは位置精度の確保を必要としない第2のベースには、第1のベースよりも比重の小さい材料で構成することにより、光ディスク装置全体の重量を必要最小限に軽くすることが可能となる。
また、光ピックアップの回動軸心近傍にスペースを確保した状態で、光ピックアップを回動可能に保持することが可能であるため、回動軸心近傍においても光ピックアップ内部にて有効に領域を利用することが可能となる。これにより、光ピックアップにおける、回動軸心近傍を含め、全ての領域を光学系の配置に使用することが可能となり、光学系を構成する自由度が高まる。さらに、回動軸近傍を含め、全ての領域において光学系を配置する、回動軸心に関する光ピックアップの偏重心を低減することも可能となる。
本発明の光ディスク装置は、装置の落下など光ピックアップに大きな衝撃力が加わる可能性がある用途での使用に適している。特に携帯機器のように、装置がそのままの状態で落下される可能性の高い場合などにおいて著しく有効である。また、その効果を低コストで実現することができる。
本発明による光ディスク装置の第1の実施形態の全体の構成を示す図である。 第1の実施形態の光ディスク装置の分解斜視図である。 第1の実施形態の光ディスク装置における光ピックアップを示す斜視図である。 第1の実施形態の光ディスク装置における光ピックアップの分解斜視図である。 第1の実施形態の光ディスク装置におけるウォームに作用する力を示す図である。 第1の実施形態の光ディスク装置本における保護カバーおよび接触子を示す斜視図である。 第1の実施形態の光ディスク装置の全体の構造を示す図である。 第1の実施形態の光ディスク装置における駆動力伝達機構を示す斜視図である。 (a)は、第1の実施形態の光ディスク装置の全体の構造を示す平面図であり、(b)は、(a)のP1−P2断面図である。 本発明による光ディスク装置の第2の実施形態の全体の構造を示す斜視図である。 第2の実施形態の光ディスク装置における光ピックアップの分解斜視図である。 第2の実施形態の光ディスク装置の分解斜視図である。 第2の実施形態の光ディスク装置の全体の構造を示す斜視図である。 第2の実施形態の光ディスク装置の全体の構造を示す平面図である。 本発明による光ディスク装置の第3の実施形態の分解斜視図である。 (a)は、第3の実施形態の光ディスク装置の全体の構造を示す平面図であり、(b)は、(a)のP3−P4断面図である。 本発明の光ディスク装置の第4の実施形態におけるベース軸付近の断面図である。 本発明の光ディスク装置の第5の実施形態の全体の構造を示す斜視図である。 第5の実施形態の光ディスク装置の全体の構造を示す平面図である。 本発明による光ディスク装置の第6の実施形態を示す斜視図である。 第6の実施形態の光ディスク装置のユニットごとの分解斜視図である。 第6の実施形態の光ディスク装置における光ピックアップの分解斜視図である。 (a)および(b)は、第6の実施形態の光ディスク装置における第1のベースユニットの分解斜視図である。 第6の実施形態の光ディスク装置における第2のベースユニットの分解斜視図である。 (a)および(b)は、第6の実施形態の光ディスク装置における第2のベースユニットの組立を示す斜視図である。 (a)および(b)は、第6の実施形態の光ディスク装置における第1のベースユニットの組立を示す斜視図である。 第6の実施形態の光ディスク装置における第1および第2のベースユニットの組立を示す斜視図である。 第6の実施形態の光ディスク装置における第1および第2のベースユニットの組立を示す斜視図である。 (a)は、第6の実施形態の光ディスク装置の構造を示す平面図であり、(b)は、(a)のA21−A22断面図である。 第6の実施形態の光ディスク装置の組立を示す斜視図である。 第6の実施形態の光ディスク装置の組立を示す斜視図である。 (a)および(b)は、第6の実施形態の光ディスク装置におけるピックアップローラと第2のベースおよび回動ギア付勢部との当接状態を示す断面図および平面図である。 本発明の第6の実施形態における光ディスク装置において、ディスクカートリッジに収納されたディスクを装填する状態を示す斜視図である。 本発明による光ディスク装置の第7の実施形態の全体の構造を示す斜視図である。 第7の実施形態の光ディスク装置の分解斜視図である。 第7の実施形態の光ディスク装置の分解斜視図である。 (a)および(b)は、第7の実施形態の光ディスク装置の回動軸心付近の断面図である。 第7の実施形態の光ディスク装置の回動軸心付近の断面図である。 (a)および(b)は、第7の実施形態の光ディスク装置の光ピックアップ内部の光学系の構造を示す模式図である。 従来の光ディスク装置の全体の構成を示す斜視図である。 従来の光ディスク装置におけるピックアップ移送駆動機構部の詳細を示す図である。
符号の説明
1 光ディスク
2 ディスクモータ
3 光ピックアップ
3A 対物レンズ
3AA 最内周位置
3AB 中周位置
3AC 最外周位置
3B 回動基準穴
3C 支持ボス部
3CA 突起部
3D ピックアップギア
3DA ピックアップギアフランジ
3G ピックアップベース
3GJ スラスト受け面
4 ピックアップ保持部
4A 支持穴
4B 付勢部
5 移送モータ
6 モータベース
6A 規制部
7 ウォーム
7A ウォーム突起
9 中間ギア
9A ウォームホイール部
9B 平歯部
9C 中間ギア突起
11 ピックアップ駆動ギア
11A ピックアップ駆動ギアフランジ
11B ピックアップ駆動ギアリブ
13 ベース
13A ベース軸
15 保護カバー
15A 中間ギア部
15B ピックアップギア保護部
17 接触子
54 第2のピックアップ保持部
64 シャフト付勢バネ
200 ディスクモータ
211 モータ位置決めボス
221 モータ位置決めピン丸穴
222 モータ位置決めピン長穴
300 光ピックアップ
310 ピックアップベース
311 ピックアップ回動補助軸
315 ピックアップ回動穴
320 ピックアップベース
321BB 補助軸
321BT ピックアップ回動穴
321BJ ピックアップ回動穴外筒
330 ピックアップ回動ギア
350 バランス錘
351 回動バランサ
360 ピックアップローラ
370A ギア固定ビス
370B 錘固定ビス
400 第1のベースユニット
410 第1のベース
411 ベース軸
421 モータ位置決めボス穴
431 ベース位置決めピン丸穴
432 ベース位置決めピン長穴
500 第2のベースユニット
510 第2のベース
511 支持穴
512 付勢受け面
513A 位置決めピン
513B 位置決めピン
517A 中間軸
519A 駆動ギア軸
530 軸付勢部
540 移送モータ
550A 中間ギア
550B ピックアップ駆動ギア
551 ベース位置決めピン
552 ベース位置決めピン
561 回動ギア付勢部
570 ベース固定ビス
600 制御回路基板
670 回路基板固定ビス
700 ディスクカートリッジ
710A 位置決め穴
710B 位置決め穴
900 第1のベース
910 第1のベース
911J 回動軸
911K 補助円筒部
911S 固定ビス穴
912 付勢受け面
913 ベース固定ビス
915 駆動機構
950 第2のベース
951 第2のベース
951A 補助穴
951B スラスト規制部
980 軸心付勢部

Claims (14)

  1. 情報記録面を有する光ディスクを載置し、回転させるディスク回転機構と、
    係合部を含み、前記情報記録面に光ビームを照射することにより、情報の記録および情報の再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、
    前記光ピックアップを回動可能に支持し、前記ディスク回転機構が設けられたベース本体と、
    前記ベース本体に支持されており、前記光ピックアップを回動させる駆動力を発生する駆動源と、
    前記ベース本体に支持されており、ウォームを含み、前記係合部と係合することによって、前記駆動源の駆動力を前記光ピックアップに伝達し、前記光ピックアップを回動させる駆動力伝達機構と、
    を備え、
    前記係合部と前記光ピックアップの回動軸との距離は、前記光ピックアップ全体の重心と前記光ピックアップの回動軸との距離よりも長くなっており、
    前記ベース本体は、前記光ピックアップを回動可能に保持するベース軸を含み、
    前記光ピックアップは、前記ベース軸を挿入可能であり、底部を有するピックアップ回動穴を含み、
    前記ベース本体は、前記ピックアップ回動穴に前記ベース軸が挿入された状態で、前記ベース軸の略軸心において、前記光ピックアップを前記ベース本体側に付勢する軸付勢部を備え光ディスク装置。
  2. 前記ベース軸は、前記ピックアップ回動穴の底部と当接する先端を有し、
    前記ベース軸の前記先端は凸状の球面形状を備え、前記ピックアップ回動穴の底部は、凹状の球面形状を備える請求項に記載の光ディスク装置。
  3. 前記ベース本体は、前記光ピックアップを、前記係合部近傍において、前記ベース本体の主面側に付勢する係合部付勢部を含み、
    前記光ピックアップは、前記ベース本体の係合部付勢部と接触し、前記光ピックアップの回動軸と直交する方向に回転軸心を有するローラを含む請求項に記載の光ディスク装置。
  4. 前記ピックアップ回動穴の底面の球面形状の半径は、前記ベース軸の前記先端の球面形状の半径よりも大きく、
    前記ピックアップ回動穴の前記底面と前記ベース軸の前記先端とが当接することにより、前記ピックアップの前記ベース本体からの高さが位置決めされる請求項に記載の光ディスク装置。
  5. 前記ベース本体は、前記光ピックアップ、前記ベース軸および前記ベース本体のうちの少なくともいずれかが外力を受けた場合において、前記ベース軸の軸心が所定の範囲以上に倒れ、変形するのを抑制するように、前記光ピックアップと当接するピックアップ保持部を含む請求項に記載の光ディスク装置。
  6. 前記光ピックアップは、前記回動軸と同軸に設けられ、前記ピックアップ回動穴と反対側に突出する支持ボス部を有し、前記ピックアップ保持部は、前記支持ボス部が所定の範囲以上に倒れ、変形するのを抑制する請求項に記載の光ディスク装置。
  7. 前記ピックアップ保持部は、さらに、前記光ピックアップが所定の範囲以上に前記ベース本体から離れるように移動するのを抑制する請求項に記載の光ディスク装置。
  8. 情報記録面を有する光ディスクを載置し、回転させるディスク回転機構と、
    係合部を含み、前記情報記録面に光ビームを照射することにより、情報の記録および情報の再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、
    前記光ピックアップを回動可能に支持し、前記ディスク回転機構が設けられたベース本体と、
    前記ベース本体に支持されており、前記光ピックアップを回動させる駆動力を発生する駆動源と、
    前記ベース本体に支持されており、ウォームを含み、前記係合部と係合することによって、前記駆動源の駆動力を前記光ピックアップに伝達し、前記光ピックアップを回動させる駆動力伝達機構と、
    を備え、
    前記係合部と前記光ピックアップの回動軸との距離は、前記光ピックアップ全体の重心と前記光ピックアップの回動軸との距離よりも長くなっており、
    前記光ピックアップは、前記回動軸に対して前記光ピックアップの重心と反対に位置する領域に錘を備え光ディスク装置。
  9. 情報記録面を有する光ディスクを載置し、回転させるディスク回転機構と、
    係合部を含み、前記情報記録面に光ビームを照射することにより、情報の記録および情報の再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、
    前記光ピックアップを回動可能に支持し、前記ディスク回転機構が設けられたベース本体と、
    前記ベース本体に支持されており、前記光ピックアップを回動させる駆動力を発生する駆動源と、
    前記ベース本体に支持されており、ウォームを含み、前記係合部と係合することによって、前記駆動源の駆動力を前記光ピックアップに伝達し、前記光ピックアップを回動させる駆動力伝達機構と、
    を備え、
    前記係合部と前記光ピックアップの回動軸との距離は、前記光ピックアップ全体の重心と前記光ピックアップの回動軸との距離よりも長くなっており、
    前記ベース本体は、
    前記光ピックアップを回動可能に支持し、前記光ピックアップの回動軸方向への移動を規制する第1の規制部を有する第1のベースと、
    前記駆動源および前記駆動力伝達機構を支持し、前記係合部の前記回動軸方向への移動を規制する第2の規制部を有する第2のベースと、
    を含光ディスク装置。
  10. 前記第1のベースは、前記光ピックアップを回動可能に支持するベース軸と軸付勢部を含み、
    前記光ピックアップは、前記ベース軸を挿入可能であり、底部を有するピックアップ回動穴を含み、
    前記軸付勢部は、前記ピックアップ回動穴に前記ベース軸が挿入された状態で、前記ベース軸の略軸心において、前記光ピックアップを前記第1のベース側に付勢する請求項に記載の光ディスク装置。
  11. 前記ディスク回転機構は、前記第1のベースの主面に対向する取り付けベース面を含み、前記取り付けベース面は、前記第1のベースと前記第2のベースとに挟持される、請求項または10に記載の光ディスク装置。
  12. 前記第2のベースは、前記第1のベースよりも比重の小さい材料により構成されている請求項から11のいずれかに記載の光ディスク装置。
  13. 情報記録面を有する光ディスクを載置し、回転させるディスク回転機構と、
    係合部を含み、前記情報記録面に光ビームを照射することにより、情報の記録および情報の再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、
    前記光ピックアップを回動可能に支持し、前記ディスク回転機構が設けられたベース本体と、
    前記ベース本体に支持されており、前記光ピックアップを回動させる駆動力を発生する駆動源と、
    前記ベース本体に支持されており、ウォームを含み、前記係合部と係合することによって、前記駆動源の駆動力を前記光ピックアップに伝達し、前記光ピックアップを回動させる駆動力伝達機構と、
    を備え、
    前記係合部と前記光ピックアップの回動軸との距離は、前記光ピックアップ全体の重心と前記光ピックアップの回動軸との距離よりも長くなっており、
    前記光ピックアップは、前記回動軸上において突出したピックアップ回動穴外筒と、前記ピックアップ回動穴外筒内に設けられたピックアップ回動穴と、前記回動軸上においてピックアップ回動穴外筒と反対側に突出した支持ボス部と、前記ピックアップ回動穴外筒と支持ボス部との間に設けられた空間とを含み、
    前記ベース本体は、前記支持ボス部を受ける支持穴を有する第1のベースと、ピックアップ回動穴に挿入されるベース軸を有する第2のベースとを含光ディスク装置。
  14. 前記光ピックアップは、光源、光学素子、対物レンズを有する光学系を含み、前記光学系の光路は、前記空間を横切っている請求項13に記載の光ディスク装置。
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