JP4897132B2 - 崩壊性が良好な農薬粒状組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、崩壊性が良好な農薬粒状組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、農薬製剤としては、粒剤、粉剤、乳剤、水和剤、フロアブル剤、粒状水和剤等の剤型がある。これらの農薬製剤の内、粒状水和剤及び粒剤は、使用時に粉立ちがなく使用者への安全性が高いこと、人体あるいは環境に悪影響を及ぼす有機溶剤を含まないことから広く一般に使用されている。粒状水和剤及び粒剤は製剤中に含まれる水分が少なく、加水分解を受けやすい農薬活性成分に対して適した製剤である。
粒状水和剤は、水に希釈した液を散布する製剤であるが、容易に均質な希釈液を得るためには、水中でより短時間に崩壊分散する製剤が望まれている。
又、近年、農薬散布の省力化が叫ばれており、水田に入らずに畦畔から投げ込むだけで散布可能な粒剤が検討されている。この製剤は、水田に不均一に散布されることが前提となる製剤であり、良好な成分の拡散性を得るために、水面で崩壊分散する製剤である。通常の製剤は、粒径が0.3mm〜1.7mmと比較的小さく、崩壊性は良好であるが、粒径が小さいため、散布飛距離が短い問題があった。一方、粒径が大きい粒は、散布飛距離は長くなるが、崩壊時間が長くなり、崩壊する前に風による吹き寄せられ一個所に集まる等の問題があるため、水面でより短時間に崩壊分散する製剤が望まれている。
【0003】
従来、粒剤及び粒状水和剤等の農薬粒状組成物には、増量剤として、クレー、ベントナイト、炭酸カルシウム、タルク等の非水溶性増量剤の他に、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩類、蔗糖、ラクトース等の糖類、尿素等の水溶性増量剤が用いられており、特に、水溶性増量剤を用いることは良好な崩壊性を得るために有効であるが、水溶性増量剤を粉体のまま用いた場合には、粒径が大きな粒状組成物に対する効果は不充分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の粒剤、粒状水和剤等と同等乃至はこれらの剤よりも粒径が大きな農薬粒状組成物の崩壊性を改善し、これらの農薬粒状組成物の中で、特に、水で希釈する、あるいは水田等に直接散布する農薬粒状組成物を、より短時間で水に崩壊する農薬粒状組成物を得ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究した結果、農薬粒状組成物の短径に対して、1/10以上の粒径を有する、無機塩類、有機塩類、有機酸、糖類、尿素より選ばれる1種、又は、2種以上の水溶性物質を含有して成る農薬粒状組成物が、短時間で水に崩壊することを見出し本発明を完成した。
【0006】
本発明の農薬粒状組成物は、一般の農薬粒剤及び農薬粒状水和剤等の粒径が300μm(24メッシュ)〜1700μm(10メッシュ)と同等乃至は、これらの粒径よりも大きな粒径を有する組成物である。一般に、本発明の農薬粒状組成物は粒径が大きいほど崩壊性改善の効果を発揮する。本発明組成物の粒径は短径が0.5mm〜30mm、好ましくは3mm〜30mmであリ、これ以上の大きさの組成物であっても農薬として使用可能なものであれば、崩壊性が改良された組成物として使用することができる。
本発明の農薬粒状組成物の形状は問わないが、通常用いられている農薬粒剤、農薬粒状水和剤等の形状が好ましく、代表的なものは円柱型、球形、たわら型等がある。近年、所謂ジャンボ剤、投げ込み剤のような、水田に直接散布する粒状組成物は、通常の粒剤に比べて大きな粒径を有し、このような大きな粒径を有する粒状組成物には特に有効である。
【0007】
本発明において用いる水溶性物質としては、25℃における水溶解度が10g/100ml以上の物質であれば使用することができる。これらの代表的な物質としては、例えば、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、塩化アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等の有機又は無機酸塩類、クエン酸等の有機酸類、蔗糖、ラクトース等の糖類、尿素等が挙げられる。
【0008】
本発明において使用する水溶性物質は、農薬粒状組成物の短径に対して1/10以上の粒径を有するものであり、1/10〜1/2の粒径を有するものが好ましい。これらの粒径を有する水溶性物質はいずれも使用可能であるが、結晶状の粒子、あるいは予め造粒された粒子が有効である。
本発明の農薬粒状組成物は短径が3mm〜30mmである一般的な農薬粒剤よりも大きな粒径の場合、予め造粒された粒子を用いることが効果的である。これら水溶性物質を造粒する方法としては、加熱溶融した液あるいは濃縮物を造粒塔の上部から小滴として降らせる方法、溶融した液を回転円盤造粒機上で固化する方法、回転円盤造粒機中の戻り粉に濃縮液を散布して造粒後乾燥する方法、圧縮し板状としたものを破砕し篩い分けする方法、圧縮成形する方法、さらに、カルボキシメチルセルロース金属塩、ポリビニルアルコール、α化デンプン、デキストリン、キサンタンガム、グアシードガム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、平均分子量6000〜20000のポリエチレングリコール、平均分子量10万〜500万のポリエチレンオキシド等の水溶性高分子を結合剤として用い、適当量の水を加えて押し出し造粒後乾燥する方法等が挙げられるが、本発明で使用する水溶性物質はこれらの方法以外の方法で造粒されたものも使用することができる。
【0009】
水溶性物質の配合量は、農薬粒状組成物100重量部に対して、5重量部〜90重量部、好ましくは10重量部〜80重量部である。上記の特定の大きさを有する水溶性物質を含有させることにより、本発明の農薬粒状組成物中には、水溶性物質が偏在することとなり、水中ではこれら水溶性物質が先に溶解するため、粒状組成物の表面積が増え、あるいは粒自体が崩れ易い状態となり、微粉化された水溶性物質を含有する粒状組成物と比較して崩壊性が非常に良好となる。
【0010】
本発明の農薬粒状組成物は、水中あるいは水面での崩壊性をより良好とさせるために、又、農薬活性成分を均一に分散させるために、界面活性剤を含有させることができる。用いることのできる界面活性剤としては一般の農薬製剤に用いるものであれば使用することができる。これらの界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル、ソルビタンモノアルキレート、アセチレングリコール、ポリオキシエチレンアセチレングリコールエーテル等のノニオン性界面活性剤、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル燐酸エステル塩、アルキルアリール硫酸エステル塩、アルキルアリール燐酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸塩及びその縮合物、ジアルキルナフタレンスルホン酸塩及びその縮合物、リグニンスルホン酸塩、アクリル酸とイタコン酸の共重合物あるいはメタアクリル酸とイタコン酸の共重合物、マレイン酸とスチレンの共重合物、マレイン酸とジイソブチレンの共重合物、及びこれらのアルカリ金属塩等のポリカルボン型高分子活性剤、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル燐酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。通常、農薬活性成分の種類により、これら界面活性剤の1種あるいは2種以上を選んで用いることができる。
これら界面活性剤の配合量は、農薬粒状組成物100重量部に対して、0.1重量部〜30重量部、望ましくは1重量部〜20重量部である。
【0011】
本発明の農薬粒状組成物に用いる農薬活性成分は、農薬活性を有するものであれば使用することができる。これらの活性成分の除草剤例を挙げれば次の通りである。
2,4,6,−トリクロルフェニル−4’−ニトロフェニルエ−テル(CNP)、2−メチル−4−クロロフェノキシチオ酢酸−S−エチル(フェノチオ−ル)、α−(2−ナフトキシ)プロピオンアニリド(ナプロアニリド)、5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロ安息香酸メチル(ビフェノックス)、S−(4−クロルベンジル)N,Nージエチルチオカ−バメ−ト(ベンチオカーブ)、S−ベンジル=1,2−ジメチルプロピル(エチル)チオカルバマート(エスプロカルブ)、S−エチルヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−カーボチオエート(モリネート)、S−1−メチル−1−フェニルエチル=ピペリジン−1−カルボチオア−ト(ジメピペレート)、O−3−tert−ブチルフェニル=6−メトキシ−2−ピリジル(メチル)チオカルバマ−ト(ピリブチカルブ)、2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(ブトキシメチル)アセトアニリド(ブタクロール)、2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリド(プレチラクロール)、(RS)−2−ブロモ−N−(α,α−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルブチルアミド(ブロモブチド)、2−ベンゾチアゾ−ル−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド(メフェナセット)、1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素(ダイムロン)、メチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−O−トルア−ト(ベンスルフロンメチル)、1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素(イマゾスルフロン)、エチル=5−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチルピラゾ−ル−4−カルボキシラ−ト(ピラゾスルフロンエチル)、2メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン(シメトリン)、2−メチルチオ−4,6−ビス(イソプロピルアミノ)−s−トリアジン(プロメトリン)、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン(ジメタメトリン)、2,4−ジクロロフェニル−3’−メトキシ−4’−ニトロフェニルエーテル(クロメトキシニル)、5−タ−シャリ−ブチル−3−(2,4−ジクロロ−5−イソプロポキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾリン−2−オン(オキサジアゾン)、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−ピラゾリル−p−トルエンスルホネ−ト(ピラゾレート)、2−[4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾ−ル−5−イルオキシ]アセトフェノン(ピラゾキシフェン)、(RS)−2−(2,4−ジクロロ−m−トリルオキシ)プロピオンアニリド(クロメプロップ)、2−[4−[2,4−ジクロロ−m−トルオイル)−1,3−ジメチルピラゾ−ル−5−イルオキシ]−4’−メチルアセトフェノン(ベンゾフェナップ)、S,S’−ジメチル=2−ジフルオロメチル−4−イソブチル−6−トリフルオロメチルピリジン−3,5−ジカルボチオア−ト(ジチオピル)、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2’,6’−ジメチルアセトアニリド(テニルクロール)、n−ブチル−(R)−2−[4−(2−フルオロ−4−シアノフェノキシ)フェノキシ]プロピオネ−ト(シハロホップブチル)、3−[1−(3,5−ジクロルフェニル)−1−メチルエチル]−2,3−ジヒドロ−6−メチル−5−フェニル−4H−1,3−オキサジン−4−オン(オキサジクロメホン)、3−(4−クロロ−5−シクロペンチルオキシ−2フリオロフェニル)−5−イソプロピリデン−1,3−オキサゾリジン−2,4−ジオン(ペントキサゾン)、1−(ジエチルカルバモイル)−3−(2,4,6−トリメチルフェニルスルフォニル)−1,2,4−トリアゾ−ル(カフェンストロール)、N−{[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル]}−1−メチル−4−(2−メチル−2H−テトラゾ−ル−5−イル)(アジムスルフロン)、メチル 2−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)オキシ]−6−[(E)−1−(メトキシイミノ)エチル]ベンゾエイト(ピリミノバックチル)等、
【0012】
殺菌剤の例を挙げれば次の通りである。
O,O−ジイソプロピル−S−ベンジルチオフォスフェ−ト(IBP)、3’−イソプロポキシ−2−メチルベンズアニリド(メプロニル)、α,α,α−トリフルオロ−3’−イソプロポキシ−O−トルアニリド(フルトラニル)、3,4,5,6−テトラクロロ−N−(2,3−ジクロロフェニル)フタルアミド酸(テクロフタラム)、1−(4−クロロベンジル)−1−シクロペンチル−3−フェニル尿素(ペンシクロン)、6−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン(ジクロメジン)、メチル=N−(2−メトキシアセチル)−N−(2,6−キシリル)−DL−アラニナ−ト(メタラキシル)、(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−(1−イミダゾ−ル−1−イル−2−プロポキシエチリデン)−o−トルイジン(トリフルミゾール)、カスガマイシン、バリダマイシン、3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾ−ル−1,1−ジオキシド(プロベナゾール)、ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イリデン−マロネ−ト(イソプロチオラン)、5−メチル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]ベンゾチアゾ−ル(トリシクラゾール)、1,2,5,6−テトラヒドロピロロ[3,2,1−ij]キノリン−4−オン(ピロキロン)、5−エチル−5,8−ジヒドロ−8−オキソ[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノリン−7−カルボン酸(オキソリニック酸)、(Z)−2’−メチルアセトフェノン=4,6−ジメチルピリミジン−2−イルヒドラゾン4,5,6,7−テトラクロロフタリド(フェリムゾン)、3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド(イプロジオン)等、
【0013】
殺虫剤の例を挙げれば次の通りである。
O,O−ジメチル−O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオホスフェ−ト(MEP)、(2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−6)−ジエチルチオホスフェート(ダイアジノン)、1−ナフチル−N−メチルカ−バメ−ト(NAC)、O、O−ジエチル−O−(3−オキソ−2−フェニル−2H−ピリダジン−6−イル)ホスホロチオエ−ト(ピリダフェンチオン)、O,O−ジメチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジルホスホロチオエ−ト(クロルピリホスメチル)、ジメチルジカルベトキシエチルジチオホスフェ−ト(マラソン)、O,O−ジメチル−S−(N−メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェ−ト(ジメトエート)、O,O−ジプロピル−O−4−メチルチオフェニルホスフェ−ト(プロパホス)、O,S−ジメチル−N−アセチルホスホロアミドチオエ−ト(アセフェート)、エチルパラニトロフェニルチオノベンゼンホスホネ−ト(EPN)、2−セカンダリ−ブチルフェニル−N−メチルカ−バメ−ト(BPMC)、2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ[b]フラニル=N−ジブチルアミノチオ−N−メチルカルバマ−ト(カルボスルファン)、エチル=N−[2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ]−N−イソプロピル−β−アラニナ−ト(ベンフラカルブ)、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル=(RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシラ−ト(シクロプロトリン)、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル=3−フェノキシベンジル=エ−テル(エトフェンプロックス)、1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩(カルタップ)、5−ジメチルアミノ−1,2,3−トリチアンシュウ酸塩(チオシクラム)、S,S’−2−ジメチルアミノトリメチレン=ジ(ベンゼンチオスルホナ−ト)(ベンスルタップ)、2−タ−シャリ−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5,6テトラヒドロ−2H−1,3,5−チアジアジン−4−オン(ブプロフェジン)等、
【0014】
植物成長調節剤の例を挙げれば次の通りである。
4’−クロロ−2’−(α−ヒドロキシベンジル)イソニコチンアニリド(イナベンフィド)、(2RS,3RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル)ペンタン−3−オ−ル(パクロブトラゾール)、(E)−(S)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル)ペンタ−1−エン−3−オール(ウニコナゾール)等を挙げることができる。これら以外の農薬活性成分も有効に使うことができる。又、これらの農薬活性成分は単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これら農薬活性成分の配合割合の合計は農薬活性成分の種類、成分、使用目的等により異なるが、一般的には組成物100重量部に対して、通常、1重量部〜70重量部であり、これらの範囲外であっても使用可能である。
【0015】
本発明の粒状組成物は、使用時に攪拌操作が行われる粒状水和剤よりも、崩壊、分散が粒状組成物自体の能力に頼る、水田に直接散布する製剤とする場合、特に効果的である。
水田に直接散布する製剤は、粒状組成物をそのまま水田に均一に、又は不均一に散布する方法、水口付近で流入する水に投げ入れる方法、ポリビニルアルコール製等水溶性フイルムに包装したものを投げ入れる方法で散布することができる。
水田に直接散布する製剤としては、散布後に水底に一旦沈み、その後、水面に浮上して崩壊する製剤、散布後水面に浮遊して崩壊する製剤等に調製することが可能であるが、特に、粒状組成物の比重を1以下とし、水面に浮遊して崩壊する製剤とした場合には優れた崩壊性を有し効果的である。
農薬粒状組成物の比重を1以下とし、水面に浮遊して崩壊する製剤とする場合、無機あるいは有機質中空体を含有させる。これらの中空体としては、真珠岩や黒曜石よりなるパーライト、シラスよりなる発泡シラス、アルミノシリケート系で焼成してなるフィライト、珪酸ソーダあるいは硼砂を発泡させたマイクロバルーン、軽石等の無機物、フェノール樹脂よりなるフェノールマイクロバルーン、エポキシ樹脂よりなるエコスフェアー、ポリウレタンよりなるポリウレタンフォーム、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合物あるいはメチルメタアクリレート−アクリロニトリル共重合物よりなるマイクロスフェアー、木粉、コルク粉等の有機物を挙げることができる。
【0016】
本発明において、これら中空体の種類は特に限定されないが、中でもマイクロスフェアーは少ない含有量で浮遊効果が高いこと、又、紫外線によって中空構造が容易に破壊されるため、いつまでも水面を漂うことがないこと、押し出し造粒にて本発明の農薬粒状組成物を調製する際、造粒性が非常に良好であり、単位時間当りの生産量を増やすことができる点で好ましい。なお、マイクロスフェアーは単独で用いることもできるが、水又は炭酸カルシウム等で希釈されたものを用いることもできる。水で希釈されたものを用いた場合、農薬粒状組成物を乾燥する際にその水は除去される。これら中空体の含有量は、農薬粒状組成物の比重が1以下となるように中空体の量を調整して使用する。通常の組成物中に於ける中空体の含有量は、組成物100重量部に対して0.3重量部〜30重量部、望ましくは0.5重量部〜20重量部である。
【0017】
本発明の組成物はこれらの成分の他に、農薬製剤で用いられる固体担体、その他補助剤として結合剤、有機溶剤等を必要に応じて配合することができる。更に詳しくは、固体担体は水溶性担体あるいは非水溶性担体を用いることができ、これらを組み合わせて用いることもできる。水溶性担体は、例えば、硫酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の有機又は無機酸塩類、クエン酸、コハク酸等の有機酸類、蔗糖、ラクトース等の糖類、尿素等を挙げることができるが、本発明の農薬粒状組成物に必須である、農薬粒状組成物の短径に対して、1/10以上の粒径を有する無機塩類、有機塩類、有機酸、糖類、尿素より選ばれる水溶性物質よりも、水溶解度が小さな物質を選択して用いるのが好ましい。。非水溶性担体は一般的には鉱物質微粉が用いられ、例えば、クレー類、炭酸カルシウム、ベントナイト、タルク、珪藻土、ステアリン酸カルシウム、ホワイトカーボン等を挙げることができる。これら固体担体を配合する場合の割合は、組成物100重量部に対して、通常、5重量部〜80重量部、好ましくは10重量部〜70重量部である。又、結合剤は農薬粒状組成物の製剤に一般的に用いられるものであれば使用することができ、特に、水溶性の物質が望ましい。使用可能な水溶性の物質として、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、デキストリン、水溶性デンプン、キサンタンガム、グアシードガム、蔗糖、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム塩、平均分子量6000〜20000のポリエチレングリコール、平均分子量10万〜500万のポリエチレンオキサイド等を挙げることができる。有機溶剤は農薬活性成分を溶解させる場合に用いられ、これらの溶剤として、例えば、ジオクチルフタレート、メチルナフタレン、アルキルピロリドン、フェニルキシリールエタン、グリセリン、アルキレングリコール等を用いることができるが、高沸点溶剤が望ましい。これら有機溶剤の配合量は農薬活性成分に対して、通常10重量部〜200重量部である。
【0018】
本発明の農薬粒状組成物の構成成分を用いて、農薬粒状組成物を調製する場合、例えば、粒状水和剤とする場合の組成は、農薬粒状組成物の短径に対して、1/10以上の粒径を有する無機塩類、有機塩類、有機酸、糖類、尿素より選ばれる1種、あるいは2種以上の水溶性物質が5〜90重量部、界面活性剤が0.1〜30重量部、農薬活性成分が1〜70重量部であり、その他必要に応じて、固体担体を5〜80重量部、結合剤を0.01〜20重量部含有させる。又、水田に散布し水面に浮遊して崩壊する製剤の組成は、前記の粒状水和剤とする場合の組成に、さらに無機あるいは有機質中空体を0.3〜30重量部含有させる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の農薬粒状組成物は、農薬活性成分、最終的に得られる農薬粒状組成物の短径に対して、1/10以上、特に1/10〜1/2の粒径を有する、無機塩類、有機塩類、有機酸、糖類、尿素より選ばれる1種、あるいは2種以上の水溶性物質を必須成分とし、界面活性剤、無機あるいは有機質中空体、さらに必要に応じて固体担体、結合剤、有機溶剤等を含有し造粒して成る。
本発明の農薬粒状組成物を製造する場合、一般的に使われる造粒方法で行うことができる。これらの方法として、成分を均一に混合し、適当量の水を加えて押し出す湿式造粒法、あるいは攪拌造粒、流動層造粒、転動造粒、適当な型枠を用いて成形した後、乾燥する方法、又、圧縮し板状としたものを破砕し篩い分けする方法、型枠を用いて圧縮成形する乾式造粒方法、さらに原料の一部を加熱溶融してスラリー状とし、型枠に流し入れた後冷却する方法等が挙げられる。本発明における農薬粒状組成物の大きさは、短径が0.5mm〜30mm、望ましくは3mm〜30mmである。これ以上の大きさであっても、農薬粒剤、農薬粒状水和剤として使用されるものであれば、崩壊性が良好に改良され、農薬粒状組成物として使用することができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び試験例にて以下詳細に説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。なお、部は重量部を示す。
【0021】
【実施例1】
トリシクラゾール75部、マレイン酸とイソブチレンの共重合物3部、アルキルアリールスルホン酸塩2部、クレー4.7部を混合し、粉砕して得られた1μm〜50μmの粒度分布を有する粉体に、マイクロスフェアー0.3部、0.1mm〜0.25mmの粒度分布を有する結晶状の蔗糖15部を混合し、適当量の水を加えて混練後、0.6mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が0.6mmの粒状組成物を得た。
【0022】
【実施例2】
トリシクラゾール20部、ホワイトカーボン3部にポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル硫酸エステル塩3部を吸着させた界面活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物2部、クレー22部を混合し、粉砕して得られた1μm〜60μmの粒度分布を有する粉体に、0.15mm〜0.35mmの粒度分布を有する結晶状の硫酸アンモニウム50部を混合し、200kgf/cm2の圧力をかけて板状に成形したものを壊砕し、篩分けにより0.7mm〜1.4mmの粒度を有する粒状組成物を得た。
【0023】
【実施例3】
TPN60部、マレイン酸とスチレンの共重合物3部、リグニンスルホン酸塩3部、炭酸カルシウム14部を混合し、粉砕して得られた2μm〜100μmの粒度分布を有する粉体に、0.85mm〜1.2mmに造粒された硝酸ナトリウム20部を混合し、適当量の水を加えて混練後、3mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が3mmの粒状組成物を得た。
【0024】
【実施例4】
ピリミノバックメチル0.6部、ベンスルフロンメチル1部、メフェナセット4.5部、ホワイトカーボン6部にポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル3部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル燐酸エステル塩3部を吸着させた界面活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物3部を混合し、粉砕して得られた1μm〜40μmの粒度分布を有する粉体に、マイクロスフェアー1.5部、0.25mm〜0.5mmの粒度分布を有する結晶状の塩化カリウム75.4部を混合し、適当量の水を加えて混練後、1.5mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が1.5mmの粒状組成物を得た。
【0025】
【実施例5】
ペントキサゾン6部、ブロモブチド24部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物10部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル4部、クレー6部を混合し、粉砕して得られた1μm〜60μmの粒度分布を有する粉体に、シラスバルーン20部、1mm〜2mmに造粒された尿素30部を混合し、適当量の水を加えて混練後、5mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が5mmの粒状組成物を得た。
【0026】
【実施例6】
ピリミノバックメチル8部、ホワイトカーボン6部にアセチレングリコール2.5部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル1.5部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル燐酸エステル塩2部を吸着させた界面活性剤、ポリアクリル酸ナトリウム塩0.1部を混合し、粉砕して得られた1μm〜60μmの粒度分布を有する粉体に、マイクロスフェアー1.2部、5mm〜6mmに造粒された硝酸アンモニウム78.7部を混合し、適当量の水を加えて混練後、直径30mm、高さ50mmの型枠に入れて成形した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が30mmの粒状組成物を得た。
【0027】
【実施例7】
ピリミノバックメチル1.2部、ベンスルフロンメチル2部、オキサジクロメホン1.6部、ホワイトカーボン1部にアセチレングリコール1部を吸着させた界面活性剤、ジアルキルナフタレンスルホン酸塩7部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物3部、ポリアクリル酸ナトリウム塩0.05部、硫酸ナトリウム42.15部を混合し、粉砕して得られた1μm〜50μmの粒度分布を有する粉体に、マイクロスフェアー1部、1mm〜2mmに造粒された尿素30部を混合し、適当量の水を加えて混練後、5mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が5mmの粒状組成物を得た。
【0028】
【実施例8】
ピリミノバックメチル1.2部、ベンスルフロンメチル2部、オキサジクロメホン1.6部、ホワイトカーボン6部にアセチレングリコール2.5部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル1.5部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル燐酸エステル塩2部を吸着させた界面活性剤、ポリアクリル酸ナトリウム塩0.05部、硫酸ナトリウム41.95部を混合し、粉砕して得られた1μm〜50μmの粒度分布を有する粉体に、水で10%に希釈されたマイクロスフェアー12部、2mm〜2.4mmに造粒された酢酸ナトリウム40部を混合し、適当量の水を加えて混練後、10mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が10mmの粒状組成物を得た。
【0029】
【実施例9】
平均分子量20000のポリエチレングリコール15部を70℃に加熱して溶融し、ベンチオカーブ15部、ベンスルフロンメチル0.5部、メフェナセット3部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル1.7部、アルキルアリールスルホン酸塩0.3部、パーライト19.5部、粉砕されて1μm〜100μmの粒度分布を有した炭酸水素ナトリウム20部、クエン酸10部、3mm〜4mmに造粒された尿素15部を混合したスラリーを、直径50mm、高さ25mmの型枠に入れた後、室温まで冷却して固化させ、型枠から取り出して、短径が25mmの粒状組成物を得た。
【0030】
【実施例10】
実施例7で得られた粒状組成物25gをポリビニルアルコール製の水溶性フイルムに包装し、水田に直接投げ込む製剤を得た。
【0031】
【比較例1】
トリシクラゾール75部、マレイン酸とイソブチレンの共重合物3部、アルキルアリールスルホン酸塩2部、蔗糖15部、クレー4.7部を混合し、粉砕して得られた1μm〜50μmの粒度分布を有する粉体に、マイクロスフェアー0.3部を混合し、適当量の水を加えて混練後、0.6mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が0.6mmの粒状組成物を得た。
【0032】
【比較例2】
トリシクラゾール20部、ホワイトカーボン3部にポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル硫酸エステル塩3部を吸着させた界面活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物2部、硫酸アンモニウム50部、クレー22部を混合し、粉砕して得られた1μm〜60μmの粒度分布を有する粉体を、200kgf/cm2の圧力をかけて板状に成形後壊砕し、篩分けにより0.7mm〜1.4mmの粒度を有する粒状組成物を得た。
【0033】
【比較例3】
TPN60部、マレイン酸とスチレンの共重合物3部、リグニンスルホン酸塩3部、硝酸ナトリウム20部、炭酸カルシウム14部を混合し、粉砕して得られた2μm〜100μmの粒度分布を有する粉体に、適当量の水を加えて混練後、3mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が3mmの粒状組成物を得た。
【0034】
【比較例4】
ピリミノバックメチル0.6部、ベンスルフロンメチル1部、メフェナセット4.5部、ホワイトカーボン6部にポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル3部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル燐酸エステル塩3部を吸着させた界面活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物3部、塩化カリウム75.4部を混合し、粉砕して得られた1μm〜40μmの粒度分布を有する粉体に、適当量の水を加えて混練後、1.5mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が1.5mmの粒状組成物を得た。
【0035】
【比較例5】
ペントキサゾン6部、ブロモブチド24部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物10部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル4部、クレー6部を混合し、粉砕して得られた1μm〜60μmの粒度分布を有する粉体に、シラスバルーン20部、0.02mm〜0.2mmの粒度分布を有する結晶状尿素30部を混合し、適当量の水を加えて混練後、5mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が5mmの粒状組成物を得た。
【0036】
【比較例6】
ピリミノバックメチル8部、ホワイトカーボン6部にアセチレングリコール2.5部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル1.5部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル燐酸エステル塩2部を吸着させた界面活性剤、ポリアクリル酸ナトリウム塩0.1部を混合し、粉砕して得られた1μm〜60μmの粒度分布を有する粉体に、マイクロスフェアー1.2部、0.5mm〜1mmに造粒された硝酸アンモニウム78.7部を混合し、適当量の水を加えて混練後、直径30mm、高さ50mmの型枠に入れて成形した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が30mmの粒状組成物を得た。
【0037】
【比較例7】
ピリミノバックメチル1.2部、ベンスルフロンメチル2部、オキサジクロメホン1.6部、ホワイトカーボン1部にアセチレングリコール1部を吸着させた界面活性剤、ジアルキルナフタレンスルホン酸塩7部、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物3部、ポリアクリル酸ナトリウム塩0.05部、硫酸ナトリウム42.15部を混合し、粉砕して得られた1μm〜50μmの粒度分布を有する粉体に、マイクロスフェアー1部、0.02mm〜0.2mmの粒度分布を有する結晶状尿素30部を混合し、適当量の水を加えて混練後、5mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が5mmの粒状組成物を得た。
【0038】
【比較例8】
ピリミノバックメチル1.2部、ベンスルフロンメチル2部、オキサジクロメホン1.6部、ホワイトカーボン6部にアセチレングリコール2.5部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル1.5部、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル燐酸エステル塩2部を吸着させた界面活性剤、ポリアクリル酸ナトリウム塩0.05部、硫酸ナトリウム41.95部を混合し、粉砕して得られた1μm〜50μmの粒度分布を有する粉体に、水で10%に希釈されたマイクロスフェアー12部、0.02mm〜0.8mmの粒度分布を有する結晶状酢酸ナトリウム40部を混合し、適当量の水を加えて混練後、10mmの穴を開けたプレートから押し出して造粒した。得られた造粒物を60℃の温度で通風乾燥し、短径が10mmの粒状組成物を得た。
【0039】
【比較例9】
平均分子量20000のポリエチレングリコール15部を70℃に加熱して溶融し、ベンチオカーブ15部、ベンスルフロンメチル0.5部、メフェナセット3部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル1.7部、アルキルアリールスルホン酸塩0.3部、パーライト19.5部、粉砕されて1μm〜100μmの粒度分布を有した炭酸水素ナトリウム20部、クエン酸10部、尿素15部を混合したスラリーを、直径50mm、高さ25mmの型枠に入れた後、室温まで冷却して固化させ、型枠から取り出して、短径が25mmの粒状組成物を得た。
【0040】
試験例1(崩壊性−1)
実施例1〜3、比較例1〜3より得られた粒状組成物2gを、20℃の水1000mlに投入し、ガラス棒を用いて1分間に1回の割合で攪拌し、粒状組成物が崩壊分散するまでの時間を測定した。
結果を表−1に示す。
各実施例の粒状組成物と比較して、微粉化された水溶性物質を含有する、各実施例と同一組成の粒状組成物、即ち比較例の粒状組成物の崩壊分散に要する時間は長かった。
【0041】
試験例2(崩壊性−2)
実施例4〜8、比較例4〜8より得られた粒状組成物を任意に10個選び、水を張った直径1mのバットに投下し、水面に浮いた粒状組成物が崩壊分散するまでの時間を1粒ずつ測定し、1粒当たりの平均崩壊分散時間を算出した。
結果を表−2に示す。
【0042】
【表−1】
Figure 0004897132
【0043】
【表−2】
Figure 0004897132
【0044】
試験例1及び試験例2の表―1及び表―2の結果から明らかな通り、本発明の実施例の粒状組成物は、比較例の粒状組成物に比べ粒状組成物は速やかに崩壊分散し、短時間に粒状組成物が崩壊分散した。
【0045】
各実施例の粒状組成物と比較して、微粉化された水溶性物質を含有する、各実施例と同一組成の粒状組成物、即ち比較例の粒状組成物の崩壊分散に要する時間は長かった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の農薬粒状組成物は、水中あるいは水面での崩壊時間が短く、水崩壊性が良好に改善される。特に、粒径が3mm〜30mmと、通常よりも大きな農薬粒状組成物においても顕著な水崩壊性の改善が認められる。

Claims (7)

  1. 農薬活性成分を有効成分とし、短径が3mm〜30mmである農薬粒状組成物において、農薬粒状組成物の短径に対して、1/10〜1/2の粒径を有する、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、塩化アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸、蔗糖、ラクトース又は尿素より選ばれる1種、又は2種以上の結晶状又は造粒された粒子である水溶性物質、固体担体、無機質あるいは有機質の中空体を含有して成り、水溶性物質が農薬粒状組成物中で偏在し、比重が1以下であることを特徴とする水面上で浮遊し、崩壊性が良好な農薬粒状組成物。
  2. 水溶性物質の水溶解度が固体担体の水溶解度より大である請求項記載の農薬粒状組成物。
  3. 界面活性剤を含有して成る請求項1又は2に記載の農薬粒状組成物。
  4. 農薬粒状組成物が粒状水和剤である請求項1〜3の何れかに記載の農薬粒状組成物。
  5. 農薬粒状組成物が水面に直接投げ込む製剤である請求項1〜4の何れかに記載の農薬粒状組成物。
  6. 農薬活性成分、水溶性物質、固体担体、無機質あるいは有機質の中空体を造粒して得られるものである請求項1〜5の何れかに記載の農薬粒状組成物。
  7. 農薬活性成分、水溶性物質、固体担体、無機質あるいは有機質の中空体を造粒して成る、比重が1以下であり、短径が3mm〜30mmである農薬粒状組成物の製造方法において、水溶性物質として、農薬粒状組成物の短径に対して、1/10〜1/2の粒径を有する、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、塩化アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸、蔗糖、ラクトース又は尿素より選ばれる1種、又は2種以上の結晶状又は造粒された粒子を使用して農薬粒状組成物中に水溶性物質を偏在させることを特徴とする水面上で浮遊し、崩壊性が良好な農薬粒状組成物の製造方法。
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