JPH111402A - 水面浮上性農薬製剤 - Google Patents

水面浮上性農薬製剤

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JPH111402A
JPH111402A JP16667697A JP16667697A JPH111402A JP H111402 A JPH111402 A JP H111402A JP 16667697 A JP16667697 A JP 16667697A JP 16667697 A JP16667697 A JP 16667697A JP H111402 A JPH111402 A JP H111402A
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particulate
soluble
pesticidal
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Mikio Sekiguchi
幹夫 関口
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水田などの水系に生息する有害生物(害虫、病
害、雑草等)を効率的に防除する農薬製剤技術に関し、
水系に処理した後、田面水を媒体として効率的、且つ速
やかに活性成分を拡散させる水面浮上性農薬製剤を提供
すること。 【解決手段】水溶性の担体、該水溶性担体の水溶解速度
より遅い水溶解速度を有する無機又は有機のフィルム形
成物質、難水溶性及び非水溶性の農薬活性成分、浮上性
向上剤を配合し得られた水面浮上性農薬製剤、及び/又
はそれを水溶性又は水解性フィルムで包装した農薬包装
体製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水田、イグサ田、湿
地帯等の水が存在する場所に主に発生する病害虫、雑草
等を効率よく水面施用で防除する水面浮上性農薬粒状組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水面浮上性農薬粒状製剤(以下、該製剤
と記す)は、例えば、特公昭63−30281号、特開
平3−261701号等に記載があり、またこれらの該
製剤を水溶性フィルムで包装体とした例は特開平5−7
8207号で知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、一般的に水田の
病害虫や雑草を防除する場合、農薬粒状製剤の施用量は
10a当たり3kgであったが、近年農業資材の低減
化、あるいは農業従事者や流通従事者の労力低減などか
ら、施用量1kg以下への要望が高くなっている。その
ため農薬粒状製剤の農薬活性成分の含有量は高くなるた
めに、水田の代かき直後や水田の土壌の種類、土壌表面
の状態によっては、水田に該製剤を散布すると、該製剤
の一部が土壌に沈着し浮上しないなどの問題点があっ
た。一方では水田への施用量が少ないため均一散布が困
難となり、少量の施用で水田全体に広く活性成分を展開
させる必要が出てきた。本発明は特公昭63−3028
1、特開平3−261701に記載の粒剤や、それらの
粒剤を水溶性フィルムに包装した特開平5−78207
で開示されている農薬包装体製剤に更に改良を加えて、
該製剤の農薬活性成分の浮上性、水面展開性や水中分散
性を高めることにより、病害虫、雑草防除の防除効率を
あげることを目的とする。これにより農薬包装体製剤の
高濃度化と施用量の低減化が可能であり、農業従事者や
流通業者の労力低減化を図るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな要望に応える技術を鋭意研究した結果、本発明に到
ったものである。即ち本発明の該製剤の粒状物は水面に
施用された時、一旦、水中に没し、水溶性担体が水に溶
解するに従って粒状物中に内包(保持)された空気によ
って水面に浮上し農薬活性成分が水面に展開する点は特
公昭63−30281号、特開平3−261701号等
と同様であるが、該製剤に浮上性向上剤を添加すること
により、水田の代かき直後でも浮上性が著しく向上する
ため農薬活性成分の含有量を高くでき、又、一部の水田
で見られる該製剤が土壌表面で沈着による浮上性の低下
を防止することができる。更に該製剤中に界面活性剤を
添加しておくことにより活性成分と浮上性向上剤が水面
で大きく展開し、その後水中に効率よく分散するなどか
ら、施用量の低減化可能となる農薬粒状組成物を提供す
るものである。該組成物は、水溶性の担体(a)、該水
溶性担体の水溶解速度より遅い水溶解速度を有する無機
又は有機のフィルム形成物質(b)、農薬活性成分
(c)、浮上性向上剤(d)、水(e)、を配合した混
合物を粒状に成型し、乾燥するか、(a)、(b)、
(d)、(e)を配合した混合物を成型し、乾燥して得
られた粒状物に(c)を吸着させて保持せしめるかして
製造することができる。このようにして製造された農薬
組成物は浮上性、拡散性(水面への展開性および/又は
水中への分散性)乳化性、溶解性に優れている。
【0005】本発明の該製剤は、水田等の水系場面で使
用すると、該製剤は一旦沈んだ後、農薬活性成分を含む
粒状物は土壌等に沈着もなく短時間で浮上した後、水面
で農薬活性成分が大きく展開しながら水中に分散、乳
化、溶解などをして拡散し、有害生物等の効率的防除を
可能にするものである。更に、本発明の該製剤を水溶性
のフィルムで包装した本発明の農薬包装体製剤は、水田
などの有害生物等を防除する必要のある水系に投げ込む
ことができる。この投げ込み方式によると、水溶性フィ
ルムが水に溶解し、中に入っている該製剤が一旦土壌表
面に沈んだ後、浮上して農薬活性成分を水面に大きく展
開するため、通常の散布のように活性成分を水田などの
全面に行き渡らすことができ、散布機などが無くても簡
便に薬剤を処理できる。又、散布者が薬剤を直接身体に
触れることがなく、又水田などに入らないで畦畔から清
潔に薬剤処理できることも大きな利点となり、農業分野
・防疫分野などでの利用価値は大きい。更に、該製剤は
水田に散布すると一旦沈むため、散布直後から水面に浮
遊する水面浮遊性農薬粒剤やその包装体に比べ、風の影
響を受けにくく使用しやすい。
【0006】本発明に使用できる水溶性担体(a)とし
ては具体的には尿素、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニ
ウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、重炭酸アンモ
ニウム、硫酸アンモニウム、ほう酸ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、加工澱粉、砂糖などの粉体が挙げられ、これ
らを単独にあるいは混合して用いるが、水溶性粉体であ
ればこれらに限定されるものではない。これらは該製剤
に対し通常20〜99.8%(%は重量%を示す、以下
同様)、好ましくは50〜98%を使用できる。
【0007】次に該製剤に使用できる空気保持性の有機
あるいは無機のフィルム形成物質(b)としては具体的
にはアラビアガム、キサンタンガム、デキストリン、カ
ルボキシメチルセルローズのナトリウム塩、アルギン酸
ナトリウム、加工澱粉、ポリビニルアルコール、ポリエ
チレンオキサイド、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、ポ
リアクリル酸ナトリウムなどが挙げられるがこれらに限
定されるものではなく、1種又は2種以上を使用しても
よい。また、これらは該製剤に対し通常0.01〜30
%、好ましくは0.1〜10%を使用する。
【0008】該製剤に使用する農薬活性成分(c)は難
水溶性或いは非水溶性のものが好ましいが、水溶性担体
より水溶解速度が遅い成分であれば何れでもよく、水面
施用により有害生物を防除する活性のあるものなら固体
状でも液体状でもよく、例えば農業、園芸、水産等の分
野や非耕地(雑草地、森林等)などの水が溜まっている
場所に生息し、有用植物あるいは人間や施設に害を及ぼ
す昆虫、雑草、病害を防除する活性を有するものであれ
ばよく、例えば以下のものが挙げられる。
【0008】(殺虫剤) 1. 1−ナフチル−N−メチルカーバメート(NA
C) 2. メタトリル−N−メチルカーバメート(MTM
C) 3. 2−イソプロピルフェニル−N−メチルカーバメ
ート(MIPC) 4. 2−セカンダリーブチルフェニル−N−メチルカ
ーバメート(BPMC) 5. 3,4−キシリル−N−メチルカーバメート(M
PMC) 6. 2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラ
ン−7−イル(ジブチルアミノチオ)メチルカルバマー
ト(カルボスルファン) 7. O−n−ブチル−O’−(2,2−)ジメチル−
2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル)−N,N’
−チオ−ジカルバマート(フラチオカルブ) 8. (RS)α−シアノ−3−フェノキシベンジル=
(RS)−2,2−1−(4−エトキシフェニル)シク
ロプロパンカルボキシラート(シクロプロトリン)
【0009】9. 2−タ−シャリ−ブチルイミノ−
3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5−チアジ
アジナン−4−オン(ブプロフェジン) 10. 2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプ
ロピル−3−フェノキシベンジルエーテル(エトフェン
プロックス) 11. O,O−ジメチル−O−(メチル−4−ニトロ
フェニル)チオフォスフェート(MEP) 12. (2−イソプロピル−4−メチルピリミジル−
6)−ジエチルチオフォスフェート(ダイアジノン) 13. S,S’−[2−(ジメチルアミノ)トリメチ
レン]ビス−ベンゼンチオスルフォネート(ベンスルタ
ップ)
【0010】(殺菌剤) 14. O,O−ジイソプロピル−S−ベンジルチオフ
ォスフェート(IBP) 15.3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾー
ル−1,1−ジオキシド(プロペナゾール) 16. O−エチル−S,S−ジフェニルジチオフォス
フェート(EDDP) 17. ジイソプロピル−1,3−ジチオラン−2−イ
リデン−マロネート(イソプチオラン) 18. 3−イソプロポキシ−2−メチルベンズアニリ
ド(メプロニル) 19. (E,Z)−4,6−ジメチル−2−[1−
(O−トリル)−1−エチリデン−ヒドラジノ]ピリミ
ジン(メフェリムゾン) 20. 1−(4−クロロベンジル)−1−シクロペン
チル−3−フェニル尿素(ペンシクロン)
【0011】(除草剤) 21. 2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(2
−プロポキシエチル)アセトアニリド(プレチラクロー
ル) 22. αー(2ーナフトキシ)プロピオンアニリド
(ナプロアニリド) 23. 2−メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミ
ノ)−S−トリアジン(シメトリン) 24. S−ターシャリーブチル−3−(2,4−ジク
ロロ−5−イソプロポキシフェニル)−1,3,4−オ
キサジアゾリン−2−オン(オキサジアゾン) 25. S−(2−メチル−1−ピペリジル−カリボニ
ルメチル−O,O−ジ−n−プロピルジチオホスフェー
ト(ピペロホス) 26. 3−イソプロピル−2,1,3−ベンゾ−チア
ジアノン−(4)−2,2−ジオキシド(ベンタゾン) 27. 2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−
(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン
(ジメタメトリン)。 28. 3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イ
ル)−1−[(2−メトキシカルバニルベンジル)スル
フォニル]ウレア(ベンスルフロンメチル) これらの農薬活性成分は一例であり、これらに限定され
るものではなく、またそれぞれの農薬活性成分はそれら
を混合して使用しても良い。その使用量は活性の強さに
よって異なるが、製剤全体に対し、0.01%〜70%
好ましくは0.1%〜50%である。なお、必要に応じ
て補助剤として有機溶剤、分解防止剤、酸化防止剤、着
色料、鉱物質担体等を配合することも可能である。
【0012】本発明では、該製剤が一旦沈んだ後、土壌
の種類や代かき直後等で農薬活性成分を含む粒状物を、
土壌表面に沈着を防止し、浮上性を良化するために浮上
性向上剤(d)を用いる。浮上向上剤としては例えばコ
ルク、おがくず、コーンコブ、焼成バーミキュライト、
シラスバルーン、ロウ類、固形パラフィン類、プラスチ
ック樹脂類、パン粉や泡を含んだ澱粉、水溶性または水
分散性の発砲澱粉等の固形の担体又は水不溶性のパラフ
ィン、ポリブデン等の比重の軽い有機溶剤等が挙げられ
るが水に浮く物ならこれらには限定されるものではな
い、1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
これらの浮上性向上剤は該製剤に対し0.1%〜50
%、好ましくは1%〜20%使用する。
【0013】本発明では展開性、分散性及び乳化性を高
めるために必要に応じて界面活性剤を使用できる。界面
活性剤としては特に限定されないが、ジアルキルスルホ
サクシネート金属塩、アルキルナフタレンスルホネート
金属塩、ポリカルボン酸金属塩、ドデシルベンゼンスル
フォン酸金属塩(Na塩、Ca塩等)、オレイン酸ナトリウ
ム等の脂肪酸金属塩等の陰イオン界面活性剤、アセチレ
ンアルコール及びアセチレンジオール並びにそれらにア
ルキレンオキサイドを付加した非イオン界面活性剤等が
使用出来、より好ましくはジアルキルスルホサクシネー
トナトリウム塩、アルキルナフタレンスルホネートナト
リウム塩、ポリカルボン酸金属塩、アルキルベンゼンス
ルホネート金属塩が用いられ、その具体例としてはそれ
ぞれ竹本油脂社製ニューカルゲンEX−70、竹本油脂
社製ニューカルゲンBX−C、竹本油脂社製ニューカル
ゲンWG−5、日信化学(株)代理店のサーフィノール
類としては82、104、104S、440、465、
485等のグレードが挙げられ、この他にオルフィンE
1010が例として挙げられる。これらの界面活性剤は
単独でも、又2種以上を併用しても良く、又、これらの
他にリグニンスルホン酸金属塩、ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物の金属塩等の陰イオン界面活性剤、ポ
リオキシエチレンとポリオキシエチレンのブロックポリ
マー、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエー
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、等
の非イオン界面活性剤を組み合わせて使用しても良く、
使用する農薬活性成分や溶剤に合わせて使用すれば良
い。使用量は該製剤に対し、通常0.1%〜15%、好
ましくは0.5%〜10%である。
【0014】本発明では農薬活性成分を結晶状のものは
粉末状で、油状のものは油状のまま使用してもよいが、
溶剤を使用して農薬活性成分や界面活性剤を混合・溶解
し、油状溶液の粘度を低下させたり、比重を調節して水
面での展開や水中への分散・乳化をしやすくすることも
出来る。溶剤の具体例としては、例えばアジピン酸ジオ
クチル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジイソノ
ニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジラウリル、フ
タル酸ジイソノニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−
2−エチルヘキシル、グリセリン等の主にプラスチック
スの可塑剤として使用されるもの、脂肪族あるいは芳香
族の石油系高沸点溶剤、アルキルベンゼン、メチルナフ
タレン等の合成化合物溶剤、動植物油等が挙げられ、こ
れらを1種または2種以上使用するがこれらに限定され
るものではなく、使用量も活性成分の物理性、防除効力
等を考慮して決めれば良い。
【0015】
【発明の実施の形態】該製剤の製造方法は基本的には以
下の〜の方法によって製造されるが、これに限定さ
れるものではない。すなわち、水溶性の粉末担体(以下
(a)という)、該水溶性担体の水溶解速度より遅い水
溶解速度を有する無機又は有機のフィルム形成物質(以
下(b)という)、難水溶性及び非水溶性の農薬活性成
分(以下(c)という)、浮上性向上剤(以下(d)と
いう)、水(以下(e)という)を用いて、 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)を混練した
後、粒状に成形後乾燥し(e)除去する、又は混練り後
乾燥し(e)を除去後破砕して粒状物にするか (a)、(b)、(c)、(d)、(e)を混練した
後、粒状に成型後乾燥し(e)除去して得られた粒状
物、又は混練後乾燥し(e)を除去後破砕して得られた
粒状物に(c)を吸着させて保持せしめるか (a)、(b)、(d)、(e)を混練した後、粒状
に成型後乾燥し(e)除去して得られた粒状物、又は混
練後乾燥し(e)を除去後破砕して得られた粒状物に
(c)を吸着させて保持せしめるか 粒状にした浮上性向上剤(d)に(a)、(b)、
(c)、(e)を被膜した後乾燥して製造する。又は浮
上性向上剤の粒核(d)に(a)、(b)、(e)を被
膜し乾燥後(c)を吸着して製造する。尚、界面活性剤
を添加する場合は、(a)、(b)、(c)、(d)、
(e)の何れかに界面活性剤を混合又は溶解して加え該
製剤を得る。該製剤組成物の粒径は0.05〜50mm
好ましくは0.5〜5.0mmの粒状が好ましい。
【0016】包装体に使用できる水溶性又は水解性フィ
ルムは水に溶解あるいは崩壊し、一定の強度を持ち、粒
剤の構成成分を透過したり、構成成分に溶けたりしない
フィルムなら何れでもよく、中に入れる該製剤の性質に
合わせて選択すれば良いが、一般的にはポリビニルアル
コール、変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、デンプン、
ゼラチン等の1種または2種以上又は2種類以上の層を
積層しフィルム化したものから選択される。また、水溶
性フィルム形成物質を水によって繊維がほぐれやすい紙
等の材質中に組み込んだ繊維状の水解性フィルムも本発
明の包装体の包装材料となる。更に、フィルムの厚さも
該製剤の種類やフィルムの材質によって実用に供し得る
範囲で選択される。一例として耐薬品性、強度、経済性
等のよいポリビニルアルコールを使用する場合、5μm
以上がよく、経済性や強度から10μm〜80μm程度
が好ましい。本発明の1個の包装体の重量は単位面積当
りの投入薬量や投入個数によって決まるが、一方で水系
に投げ込みやすい量の範囲に設計する必要がある。即ち
軽すぎても、重すぎても投げ込みにくく、例えば数グラ
ムから1kg程度迄が適当である。また、包装体の形状
は投げやすい形にすべきであるが、同時に加工時の経済
性も重視する必要があり、円筒、球形、角袋状等が好ま
しい。但し、これらの形状に限定されるものではない。
尚、水溶性フィルムは湿気に弱いのでこのような包装体
は1個ずつあるいは数個まとめて防湿性の包材で包装し
たほうがよい。使用に際しては活性成分の防除効果に合
わせて単位面積当たりに処理する薬量を決定し、また、
包装体製剤の投げ込み個数は使用する該薬剤の生物防除
活性、水面展開能力に合わせて決定するが、通常の展開
性を有する製剤であれば、10アール当たり40個以下
で十分であり、この範囲であれば通常の散布に比較して
かなり簡便な散布ができる。
【0017】
【実施例】次に実施例と試験例により本発明を更に詳細
に説明するが、本発明がこれらのみに限定されるもので
はない。尚、以下において部は重量部を示す。
【0018】 実施例1 シクロプロトリン 2.0 部 セビン 8.0 部 ジイソデシルフタレート 4.0 部 ポリアクリル酸ソーダ 1.0 部 ニューカルゲン3429PB 0.1 部(竹本油脂社製ノニオン界面活性剤) ディスクゾールWA 0.4 部(第一工業製薬社製陰イオン界面活性 剤) コルク粉末 2.0 部 塩化カリウム 91.5 部 を均一に混合し、5部の水を加えて混練し、孔径1.2
mmのスクリ−ンの押し出し造粒機にて造粒した後、乾
燥して12〜32メッシュで篩分し、シクロプロトリン
を2%とセビンを8%含有する水面浮上性粒状除草剤を
得た。
【0019】 対照例1 シクロプロトリン 2.0 部 セビン 8.0 部 ジイソデシルフタレート 4.0 部 ポリアクリル酸ソーダ 1.0 部 ニューカルゲン3429PB 0.1 部(竹本油脂社製ノニオン界面活性剤) ディスクゾールWA 0.4 部(第一工業製薬社製陰イオン界面活性 剤) 塩化カリウム 91.5 部 を均一に混合し、5部の水を加えて混練し、孔径1.2
mmのスクリ−ンの押し出し造粒機にて造粒した後、乾
燥して12〜32メッシュで篩分し、シクロプロトリン
を2%とセビンを8%含有する水面浮上性粒状除草剤を
得た。
【0020】試験例1 該製剤の浮上性試験 5cm×10cm高さ5cmのプラスチック容器に、土
壌を約3cmと水を入れ良く混合した後、水深1cmに
保ち1日後に本発明の実施例および対照例の薬剤20粒
を散布して10分後の浮上性を調べた。 該製剤の浮上結果 供試薬剤 浮上粒数 実施例1 20粒 対照例1 6粒
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、該製剤を水田に散布す
ると、一旦沈んだ後、土壌に吸着することなく浮上する
性質が著しく改善される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性の担体(a)、該水溶性担体の水溶
    解速度より遅い水溶解速度を有する無機又は有機のフィ
    ルム形成物質(b)、農薬活性成分(c)、浮上性向上
    剤(d)、水(e)、を配合した混合物を粒状に成型
    し、乾燥するか、(a)、(b)、(d)、(e)を配
    合した混合物を成型し、乾燥して得られた粒状物に
    (c)を吸着させて保持せしめるかして得られる農薬活
    性成分を効率的に水中へ拡散させうる水面浮上性農薬粒
    状組成物。
  2. 【請求項2】水面浮上性向上剤がコルクである請求項1
    記載の水面浮上性農薬粒状組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の農薬粒状組成物に
    界面活性剤を添加した水面浮上性農薬粒状組成物。
  4. 【請求項4】界面活性剤がジアルキルスルホサクシネー
    ト金属塩、アルキルナフタレンスルホネート金属塩、ポ
    リカルボン酸金属塩等の陰イオン界面活性剤、アセチレ
    ンアルコール及びアセチレンジオール並びにそれらにア
    ルキレンオキサイドを付加した非イオン界面活性剤類よ
    り選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3記載の
    水面浮上性農薬粒状組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜3記載の水面浮上性農薬組成物
    を水溶性又は水解性フィルムで包装したことを特徴とし
    た農薬包装体製剤。
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