JP4895582B2 - 粘着剤用帯電防止付剤 - Google Patents

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Description

本発明は粘着剤用帯電防止付与剤に関し、詳しくは、安定した帯電防止効果が得られ、粘着層表面からのブリードアウトが生じにくい、粘着剤用帯電防止剤に関する。
従来、帯電防止性が付与された表面保護フィルム(シート)としては、(1)シート状基材の片面もしくは両面に第4級アンモニウム塩を含む帯電防止剤層と、その上に粘着層を形成したもの(例えば、特許文献1参照)や、(2)シート状基材の片面もしくは両面に設ける粘着層に低分子の界面活性剤を添加したもの、等が知られている。
しかし、(1)において、帯電防止剤層が薄く、しかも基材と粘着層の間にあって、粘着層を介して帯電防止効果を発現するため、粘着層表面の帯電防止効果が劣るという問題がある。また、(2)においては、低分子の界面活性剤が粘着層の表面に存在するので、粘着剤層の表面が低抵抗化し、初期は良好な帯電防止効果が得られるが、界面活性剤が粘着層表面からブリードアウトして、粘層剤層表面にゴミ等の異物が付着したり、帯電防止効果が低下してしまうという問題がある。
特開2000−273417号公報
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、粘着剤に配合することで、優れた帯電防止効果を有し、しかも、その優れた帯電防止効果が低下しにくい粘着層の形成を可能にする粘着剤用帯電防止剤を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、アルカリ金属原子を付加させたジオールにジイソシアネートを加えてウレタン化反応を行って得られる変性ウレタンポリマーを粘着剤に配合すると、その表面が充分に低抵抗化した粘着層を形成でき、しかも、その表面が熱や水分に曝されても、その低い表面電気抵抗が持続されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)アルカリ金属原子が付加されたジオール化合物とジイソシアネート化合物とがウレタン結合(−NHCO−)により結合し、かつ、イソシアネート基(-NCO)を有する高分子化合物からなる粘着剤用帯電防止剤、
(2)ジオール化合物が炭素数2〜100の直鎖又は分岐状アルキレングリコールの縮合物である、上記(1)記載の帯電防止剤、
(3)重量平均分子量が500〜100,000である、上記(1)又は(2)記載の帯電防止剤、
(4)アルカリ金属原子がリチウム原子である、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の帯電防止剤、及び
(5)アクリル系粘着剤用である、上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の帯電防止剤、に関する。
本発明の帯電防止剤によれば、自体が高い導電性を示すとともに、末端にイソシアネート基を有することから、イソシアネート基が粘着剤が有する水酸基と反応して、粘着剤と一体化する(化学的に結合する)。従って、本発明の帯電防止剤を配合した粘着剤にて粘着層を形成すると、帯電防止剤のブリードアウトによる不具合(ゴミ等の異物が付着、帯電防止性能の低下等)を抑制でき、優れた粘着性と帯電防止性を併せ持った粘着層を形成することができる。
以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明の粘着剤用帯電防止剤は、アルカリ金属原子が付加されたジオール化合物とジイソシアネート化合物とがウレタン結合(−NHCO−)により結合し、かつ、イソシアネート基(-NCO)を有する高分子化合物からなる。
本発明でいう、ジオール化合物としては、炭素数2〜100の直鎖または分岐状アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール等)、ビスフェノールA等またはこれらの縮合物(例えば、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体、ビスフェノールAのエチレンオキサイド開環付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド開環付加物等)、さらにポリエステルジオール(例えば、ポリアジペートジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール等)等が挙げられ、中でも、炭素数2〜100の直鎖または分岐状アルキレングリコールの縮合物が好ましく、特に好ましくは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体である。
当該ジオール化合物は1種であっても、2種以上が併用されてもよい。また、分子量は好ましくは50〜10,000、より好ましくは100〜5,000、とりわけ好ましくは500〜2,000である。
また、本発明でいう、アルカリ金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等が挙げられ、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム、より好ましくはリチウムである。
また、本発明でいう、ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられ、好ましくはキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートである。
本発明の帯電防止剤は、アルカリ金属原子をジオール化合物に付加させた後、アルカリ金属原子が付加したジオール化合物にジイソシアネート化合物を加えてウレタン化反応を行うことによって得ることができる。
アルカリ金属原子のジオール化合物への付加反応は、例えば、ジオール化合物にMClO4 (Mはアルカリ金属原子である。)で表される過塩素酸塩を、トルエン、ベンゼン、酢酸エステル、メチルエチルケトン、アセトン等の溶媒中または無溶媒で、常温または加熱下に反応させることによって行うことができる。この際、過塩素酸塩(MClO4)の使用量は、ジオール化合物と略等モル量(すなわち、ジオール化合物1モルに対して1±0.01〜0.5モル程度)が好ましい。また、加熱する際の温度は30〜100℃が好ましい。反応時間は通常1時間〜20時間程度である。反応後、溶媒を留去することで、目的物が得られる。
また、アルカリ金属原子が付加されたジオール化合物とジイソシアネート化合物とのウレタン化反応は、通常、常温または加熱(30〜100℃程度)下で、トルエン、酢酸エステル等の有機溶媒中または無溶媒で行われる。ジイソシアネート化合物の使用量としては、ジオール化合物1モルに対して1+0.01〜0.5モル程度が好ましく、1+0.05〜0.2モル程度がより好ましい。また、反応時間は通常1時間〜10時間程度である。また、ウレタン化反応に使用する触媒としては、ウレタン化反応用触媒として使用している一般的なものを使用すればよいが、中でも、ジブチルスズラウレート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等が好ましい。
本発明の帯電防止剤(すなわち、アルカリ金属原子が付加されたジオール化合物とジイソシアネート化合物とがウレタン結合(−NHCO−)により結合し、かつ、イソシアネート基(-NCO)を有する高分子化合物)は、ウレタン化反応後の生成物から、溶媒の留去、洗浄等を施して、固形物として採取して、粘着剤への配合に供するか、或いは、ウレタン反応後の生成物をさらに溶媒で希釈し、それを粘着剤溶液に混合して、粘着層形成用の塗工液にしてもよい。その場合、ウレタン反応後の生成物を溶媒で希釈した溶液は、固形分濃度10〜90重量%程度に調製するのが好ましい。
本発明の帯電防止剤において、イソシアネート基(−NCO)の含有量は0.05〜50重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。イソシアネート基(−NCO)の含有量が0.05重量%未満では、粘着剤との間で充分な反応性が得られにくくなり、また、50重量%を超えると、これを粘着剤に配合した粘着剤組成物の(液)ポットライフが短くなるため、好ましくない。
本発明の帯電防止剤は、重量平均分子量が、好ましくは500〜100,000であり、より好ましくは1,000〜5,000、とりわけ好ましくは1,000〜2,000である。重量平均分子量が100,000を越える場合は、イソシアネート当量が小さくなり過ぎることから、反応性が低くなり、また、粘度も著しく上昇する傾向となるため好ましくなく、また、500未満であると、イソシアネート当量が大きくなり過ぎることから、反応性が高くなり過ぎ、これを粘着剤に配合した粘着剤組成物の(液)ポットライフが短くなるため、好ましくない。
また、本発明の帯電防止剤は、アルカリ金属原子の含有量が0.01〜20重量%であるのが好ましく、1〜10重量%であるのがより好ましい。0.01重量%未満では、充分な帯電防止効果が発現しにくく、20重量%を超える場合、そのような多量のアルカリ金属原子が含まれるように過塩素酸塩等をジオール化合物に付加反応する際、発熱が激しくなり、反応のコントールができなくなる。
本発明の帯電防止剤には、本発明の目的を阻害しない限り、顔料、有機フィラー、無機フィラー、潤滑剤、ブロッキング防止剤等を配合することもできる。
本発明の帯電防止剤は、水酸基を有する粘着剤に配合することで、末端のイソシアネート基(−NCO)が粘着剤の水酸基(−OH)と反応して、粘着剤のポリマー鎖に化学的に結合して粘着剤と一体化する。水酸基を有する粘着剤としては、アクリル系粘着剤、フェノール樹脂系接着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられるが、アクリル系粘着剤が好ましい。アクリル系粘着剤に本発明の帯電防止剤を配合すると、特に良好な帯電防止性を有する粘着層を形成することができる。
ここでいう、アクリル系粘着剤とは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる主モノマーに水酸基を有するビニル系単量体(以下、「水酸基含有ビニル系単量体」という)を共重合せしめた重合体である。主成分(主モノマー)である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、アルキル基の炭素数が2〜18(好ましくは4〜12)の1級〜3級のアルコールと、アクリル酸またはメタクリル酸とのエステルを挙げることができ、これらは1種または2種以上が使用される。また、水酸基含有ビニル系単量体としては、分子中に付加重合性の不飽和二重結合(ビニル基)を少なくとも1個有し、かつ、カルボキシル基、水酸基等の水酸基含有官能基を側鎖に有する官能性単量体が挙げられる。水酸基含有官能基がカルボキシル基である官能性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられ、水酸基含有官能基が水酸基である官能性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル等が挙げられる。当該官能性単量体も、1種または2種以上が使用される。なお、上記の官能性単量体以外に、例えば、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルアセトアミド、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン等がさらに共重合されていてもよい。
なお、本発明において、アクリル系粘着剤(共重合体)における共重合組成((メタ)アクリル酸アルキルエステル/水酸基含有ビニル系単量体)は50〜98重量%/2〜50重量%の範囲で調整されるのが一般的であるが、かかる共重合組成を有しながら、水酸基価が5〜100mgKOH/gの範囲にあるものが好ましく、水酸基価が15〜30mgKOH/gの範囲にあるものがより好ましい。
本発明の帯電防止剤の使用量は、粘着剤(固形分)100重量部当たり、0.1〜50重量部程度が好ましく、1〜10重量部程度がより好ましい。また、かかる重量比の範囲内にあって、その際の帯電防止剤中のイソシアネート基(−NCO)と、粘着剤中の水酸基(−OH)との量比(NCO/OH)が1/10〜50(モル比)であるのが好ましく、1/20〜50(モル比)であるのがより好ましい。
本発明の帯電防止剤を配合した粘着剤は、粘着性を付与するためにその表面の少なくとも一部に粘着層を形成してなる種々の物品の粘着層として使用できる。特に、粘着シート(フィルム)の粘着層に適用することで、得られる粘着シート(フィルム)は表面保護シート(フィルム)として好適なものとなる。すなわち、その使用時、粘着剤表面にゴミ等が付着するのを防止でき、また、粘着層の帯電を防止できるので、表面保護シート(フィルム)を貼付後、剥離する際に生じる静電気を防止でき、周囲のゴミを巻き込むという問題も生じない。従って、保護対象物の美観を損なうことなく、保護対象物の表面を保護することができる。
本発明の帯電防止剤を粘着剤に配合した粘着剤組成物により粘着層を形成した表面保護シート(フィルム)を作製する場合、支持体としては、透明性の高い合成樹脂製のシート(フィルム)が使用され、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン等のシートが挙げられる。
粘着層の形成は、粘着剤とともに帯電防止剤を配合した粘着剤溶液を調製し、該粘着剤溶液を、例えば、ロールコーター法、リバースコーター法、ドクターブレード法等の一般的な塗工装置を用いて支持体上に塗工し、塗膜を30〜120℃の温度で、1〜5分程度加熱することによって行う。該加熱によって、溶媒が揮散(蒸発)されるとともに、帯電防止剤中のイソシアネート基(−NCO)と粘着剤中の水酸基(−OH)とが反応して、粘着剤と帯電防止剤とが一体化する。加熱温度が30℃未満では、溶媒が残留する傾向となり、加熱温度が120℃を超えると、塗膜表面が発色したり、また、支持体の劣化が生じ易くなるため、好ましくない。
粘着層の厚み(乾燥後の厚み)は、1〜100μm程度が好ましく、1〜20μm程度がより好ましい。粘着層の厚みが1μm未満の場合、十分な粘着力が得られにくくなり、100μmを超える場合は、層内への溶媒残留が生じることがあるため、好ましくない。
粘着シート(フィルム)においては、粘着剤表面に剥離シート(ライナー)を設けることができる。剥離シート(ライナー)としては、合成樹脂、紙、あらゆる種類の布、金属箔等を用いることができる。具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、セロハン、含浸紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、布、アセテート布、不織布、ガラス布、金属箔が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。なお、かかる剥離シート(ライナー)の表面には各種の離型処理剤(シリコーン型離型処理剤、フッ素型離型処理剤、長鎖アルキル系離型処理剤等)を塗布することもできる。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本明細書中の粘度、水酸基価、重量平均分子量及びアルカリ金属原子含有量は次に示す方法により測定した。
1.粘度
粘度測定は、BL型粘度計を用い、25℃で行った。
2.水酸基価
試料2〜5gを精秤し、ピリジン−無水酢酸でケン化を行い、0.1N KOHで滴定し、水酸基価を求めた。
3.重量平均分子量
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した(ポリスチレン換算)。
測定装置:TSK Multipore HVL−M
溶媒:テトラヒドロフラン
4.アルカリ金属原子含有量
島津製作所社製 原子吸光分光光度計 AA-6800にて測定した。
[アルカリ金属原子付加ジオール化合物の製造]
製造例1
分子量1000のポリエチレングリコール(100g)および過塩素酸リチウム(10g)を、メチルエチルケトン(500ml)中、60〜80℃で18〜20時間反応させた。FT−IR(620cm-1)で反応終了を確認後、メチルエチルケトンを50℃、減圧下(10mmHg)で除去した。生成物の粘度は2,500mPa・s/25℃、水酸基価は78mgKOH/gであった。
製造例2
分子量1000のポリエチレングリコールの代わりに分子量1000のポリプロピレングリコールを用いた以外は、製造例1と同様の処理を行った。生成物の粘度は3,600mPa・s/25℃、水酸基価は80mgKOH/gであった。
製造例3
分子量1000のポリエチレングリコール(100g)の代わりに分子量1200のポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体(120g)を用い、過塩素酸リチウムを12gとした以外は、製造例1と同様の処理を行った。生成物の粘度は3,900mPa・s/25℃、水酸基価は80mgKOH/gであった。
[帯電防止剤(変性ウレタンポリマー)の製造]
実施例1
1リットルの4ツ口フラスコに、製造例1で得られた生成物(200g)、イソホロンジイソシアネート(44.4g)およびジブチルスズジラウレート(0.01g)を加え、80℃で4時間ウレタン化反応を行って、変性ウレタンポリマーを得た。その後、酢酸エチル104.7gを加え、希釈した(固形分:70重量%、粘度:340mPa・s/25℃)。変性ウレタンポリマーの重量平均分子量は1880、イソシアネート基含有量は3.13重量(%)/固形分、Li原子含有量は7.4重量%であった。
実施例2
製造例1で得られた生成物の代わりに、製造例2で得られた生成物を使用した以外は
実施例1と同様の操作を行い、変性ウレタンポリマーの希釈液(固形分:70重量%、粘度:460mPa・s/25℃)を得た。
変性ウレタンポリマーの重量平均分子量は1890、末端イソシアネート基含有量は3.10重量(%)/固形分、Li原子含有量は7.3重量%であった。
であった。
実施例3
製造例1で得られた生成物の代わりに、製造例3で得られた生成物を使用した以外は
実施例1と同様の操作を行い、変性ウレタンポリマーの希釈液(固形分:70重量%、粘度:620mPa・s/25℃)を得た。
変性ウレタンポリマーの重量平均分子量は1860、イソシアネート基含有量は3.10重量(%)/固形分、Li原子含有量は7.2重量%であった。
であった。
実施例4
イソホロンジイソシアネート44.4gの代わりに、ヘキサメチレンジイソシアネート46.7gを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、変性ウレタンポリマーの希釈液(固形分:70.1重量%、粘度:280mPa・s/25℃)を得た。
変性ウレタンポリマーの重量平均分子量は1780、イソシアネート基含有量は4.70重量(%)/固形分、Li原子含有量は7.3重量%であった。
実施例5
イソホロンジイソシアネート44.4gの代わりに、ヘキサメチレンジイソシアネート46.7gを使用した以外は実施例2と同様の操作を行い、変性ウレタンポリマーの希釈液(固形分:70.1重量%、粘度:280mPa・s/25℃)を得た。
変性ウレタンポリマーの重量平均分子量は1736、イソシアネート基の含有量は4.80重量(%)/固形分、Li原子含有量は7.2重量%であった。
実施例6
イソホロンジイソシアネート44.4gの代わりに、ヘキサメチレンジイソシアネート46.7gを使用した以外は実施例3と同様の操作を行い、変性ウレタンポリマーの希釈液(固形分:70.1重量%、粘度:360mPa・s/25℃)を得た。
変性ウレタンポリマーの重量平均分子量は1740、イソシアネート基の含有量は4.80重量(%)/固形分、Li原子含有量は7.2重量%であった。
比較例1
製造例1で得られた生成物の代わりに、分子量1000のポリエチレングリコール(200g)を使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、ウレタンポリマー希釈液(固形分:70.1重量%、粘度:200mPa・s/25℃)を得た。
ウレタンポリマーの重量平均分子量は1340、イソシアネート基含有量は6.3重量(%)/固形分であった。
比較例2
製造例1で得られた生成物の代わりに、分子量1000のポリプロピレングリコール(200g)を使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、ウレタンポリマー希釈液(固形分:70.1重量%、粘度:180mPa・s/25℃)を得た。
ウレタンポリマーの重量平均分子量は1450、イソシアネート基含有量は5.8重量(%)/固形分であった。
比較例3
製造例1で得られた生成物の代わりに、分子量1200のポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール共重合体(200g)を使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、ウレタンポリマー希釈液(固形分:70.2重量%、粘度:200mPa・s/25℃)を得た。
ウレタンポリマーの重量平均分子量は1640、イソシアネート基含有量は5.1重量(%)/固形分であった。
[試験用粘着シートの作製]
アクリル系粘着剤溶液(アクリル系粘着剤の組成:2−エチルヘキシルアクリレート(79重量%)/2−ヒドロキシアクリレート(20重量%)/アクリル酸(1重量%)、固形分:30%、分子量:100万、水酸基価:96mgKOH/g、酸価:6mgKOH/g、溶媒:酢酸エチル)50gに、実施例1で製造した変性ウレタンポリマーの希釈溶液を1.0g加えて混合し、該混合液をPETシート(厚み:50μm)の片面に塗布し、80℃で1分間乾燥して、厚み10μmの粘着層を有する粘着シートを作製した。
また、実施例1で製造した変性ウレタンポリマー(帯電防止剤)の希釈溶液の配合量を変更して同様の粘着シートを作製した。
さらに、実施例2〜4で製造した変性ウレタンポリマー(帯電防止剤)の希釈溶液及び比較例1〜3のウレタンポリマーの希釈溶液をそれぞれ使用し、同様の操作により試験用粘着シートを作製した。
[評価試験]
試験用粘着シートに対して下記の評価試験を行った。その結果が表1である。なお、比較例4は、帯電防止剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸溶液(0.5〜38g)を使用した以外は、前記と同様の操作で作製した粘着シートである。
1.粘着力
JIS K 7128に準拠。
2.帯電防止(AS)性
粘着層の表面固有抵抗値(Ω/□)を、23℃×60%RH中で、ADVANTEST社製、デジタル超高抵抗/微小電流計(商品名:R8340/8340A)を用いて測定した。
3.帯電防止維持性
粘着シートを50℃、10%RHの環境下に20時間放置後、水中に24時間浸漬し、引き上げた粘着シートを室温(湿度50%)に24時間放置して自然乾燥させた後、粘着層の表面固有抵抗を上記の方法で測定した。
以上の試験結果が下記の表1である。
Figure 0004895582
表1から、本発明の帯電防止剤(実施例1〜6)を粘着剤に配合して粘着層を形成すると、粘着層表面が充分に低抵抗化し、しかも、熱や水分に曝されても、その低い電気抵抗が持続して、良好な帯電防止性を維持していることが分かる。また、本発明の帯電防止剤(実施例1〜6)を配合した粘着剤溶液の液ポットライフは24時間(1日)を満たし、工業的連続生産にも十分に対応できるものであることが分かる。

Claims (5)

  1. アルカリ金属原子が付加されたジオール化合物とジイソシアネート化合物とがウレタン結合(−NHCO−)により結合し、かつ、イソシアネート基(-NCO)を有する高分子化合物からなる粘着剤用帯電防止剤。
  2. ジオール化合物が炭素数2〜100の直鎖又は分岐状アルキレングリコールの縮合物である、請求項1記載の帯電防止剤。
  3. 重量平均分子量が500〜100,000である、請求項1又は2記載の帯電防止剤。
  4. アルカリ金属原子がリチウム原子である、請求項1〜3のいずれか一項記載の帯電防止剤。
  5. アクリル系粘着剤用である、請求項1〜4のいずれか一項記載の帯電防止剤。
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