JP2009040865A - 水性ポリウレタン組成物及びその製造方法 - Google Patents

水性ポリウレタン組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 物性バランスに優れた低コストの水性ポリウレタン組成物、特に、接着剤用途分野において、各種基材とのコンタクト性、接着性に優れ、更にコスト面でも優位な接着剤用水性ポリウレタン組成物を提供する。
【解決手段】 直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分からなるウレタンプレポリマーがスルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物によって鎖延長されている水性ポリウレタン組成物であって、該ポリオール成分は、OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートをポリオール成分の全体量に対し20〜80重量%を含み、かつ、その他に少なくとも1種以上の別のポリオールを含むことを特徴とする水性ポリウレタン組成物、及びその製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は水性ポリウレタン組成物及びその製造方法に関する。
ウレタンプレポリマーをアセトン等の水と親和性を有する溶液中において、スルホン酸塩を含有する親水化剤、更に必要に応じてジエタノールアミン等の鎖延長剤と反応させ、撹拌下得られたポリマー溶液に水を添加し分散体を形成させた後、溶媒を除去して水性ポリウレタンとする方法は自己乳化型の水性ポリウレタンを得る手法の1つとして広く知られている。このようにして得られる水性ポリウレタンは塗料、接着剤、繊維処理用途等に用いられている。スルホン酸塩を含有する水性ポリウレタンは、一般的にカルボン酸塩を有する水性ポリウレタンに比べ親水基量が少なくても安定なポリウレタン分散液を得ることができ、親水基を低減させることで耐加水分解性や耐熱性の劣化を抑制できるとされる。また、カルボン酸塩含有ポリウレタン分散体に比べ高濃度化が容易で、塗布後の乾燥に係わるエネルギーコストの面でも優位である。塗料、接着剤用分野において、イソシアネート成分としては、着色し難い、耐候性に優れる、といった点から脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートが用いられており、従来は1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の直鎖脂肪族ジイソシアネートとイソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートの併用による凝集性と柔軟性のバランス化が嗜好されている(例えば特許文献1〜3)。
しかしながら、脂環式ジイソシアネートは直鎖脂肪族ジイソシアネートより低反応性であり、多量に用いると分子量の低下を招き、更には一般的に高価になるといった問題がある。一方、直鎖脂肪族ジイソシアネートを単独で用いると凝集力は増すものの柔軟性は低下し、接着剤用途においては接着面での界面剥離が起こりやすくなるといった問題がある。
また、接着剤用途では基材とのコンタクト性も要求され、具体的に50〜60℃といった比較的低温環境下においても接着性を示すことが様々な加工条件に対応できるといった面から好ましく、この点に関しては樹脂の結晶性、凝集性の制御が重要である。例えば、特許文献4においては、粘着性付与剤との併用による基材へのコンタクト性向上が記載されているが、このような方法では接着強度の低下が避けられないといった問題がある。
第2894494号公報 特開昭49−36693号公報 特開昭63−69882号公報 特開平7−157527号公報
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、物性バランスに優れ、コスト面でも優位な水性ポリウレタン組成物、特に、接着剤用途分野において、各種基材とのコンタクト性、接着性に優れ、さらにコスト面でも優位なものを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下に示す水性ポリウレタン組成物が物性バランスに優れ、特に接着剤用途分野において、各種基材コンタクト性、接着性に優れ、コスト面でも優位であることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分からなるウレタンプレポリマーがスルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物によって鎖延長されている水性ポリウレタン組成物であって、該ポリオール成分は、OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートをポリオール成分の全体量に対し20〜80重量%を含み、かつ、その他に少なくとも1種以上の別のポリオールを含むことを特徴とする水性ポリウレタン組成物、及びその製造方法である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の水性ポリウレタン組成物は、直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分からなるウレタンプレポリマーがスルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物によって鎖延長されているものであり、該ポリオール成分は、OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートをポリオール成分の全体量に対し20〜80重量%を含み、かつ、その他に少なくとも1種以上の別のポリオールを含むものである。
本発明における直鎖脂肪族ジイソシアネートは、特に限定はないが、例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート等が挙げられ、中でも特に1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましいものとして挙げられる。また、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他のジイソシアネート化合物を併用していても構わない。
本発明におけるポリオール成分は、OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートをポリオール成分の合計量に対し20〜80重量%を含み、かつ、その他に少なくとも1種以上の別のポリオールを含むものである。OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートが20重量%未満又は80重量%を超える場合には、基材とのコンタクト性、接着性が低下する場合があり、基材との界面で剥離しやすくなる傾向がある。
OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートと併用される別のポリオールとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられ、更に接着性の面からポリエステルポリオールの使用がさらに好ましい。ポリエステルポリオールとしては、特に限定されるものではないが、例えば、OH価100〜150mgKOH/gのポリブチレンアジペート、また、OH価の限定はないが、ポリエチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペートが好適なものとして挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。また、ポリカーボネートポリオールとしては、特に限定されるものではないが、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサメチレンジオール等から構成される脂肪族ポリオールが挙げられる。これらポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールの他に、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオールを併用することもできる。
本発明の水性ポリウレタン組成物の製造方法は、直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分を反応させてウレタンプレポリマーを得た後、得られた直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分からなるウレタンプレポリマーに対して、スルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物からなる親水化剤を反応させるものであって、該ポリオール成分が、OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートをポリオール成分の全体量に対し20〜80重量%を含み、かつ、その他に少なくとも1種以上の別のポリオールを含むものである。
本発明の製造方法は、直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分を反応させてウレタンプレポリマーを得るものであり、該ポリオール成分が、OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートをポリオール成分の全体量に対し20〜80重量%を含み、かつ、その他に少なくとも1種以上の別のポリオールを含むものである。ここに、直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分については、先に説明したものと同じである。
ウレタンプレポリマーの調製における脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分の仕込み比については、特に限定されるものではないが、親水化剤を十分反応させて分散体の安定性を維持し、さらに高分子量化を容易にして接着強度を維持する等のため、イソシアネート基と水酸基の組成比はNCO/OH=1.1〜1.6であることが好ましい。
ウレタンプレポリマーの調製条件については、特に限定はされるものではないが、ジイソシアネート化合物とポリオール化合物50〜120℃の温度範囲において、無溶媒、又は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の溶媒存在下、0.1〜20時間で調製される。
本発明の製造方法は、得られた直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分からなるウレタンプレポリマーに対して、スルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物からなる親水化剤を反応させるものである。
ウレタンプレポリマーとスルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物からなる親水化剤の反応は、特に限定されるものではないが、反応を均一に進行させるため、プレポリマーをジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等のイソシアネート基に不活性で水と親和性のある、比較的低沸点の溶剤に溶解した後に、親水化剤、次いで鎖延長剤を加えて30℃〜120℃の温度範囲で0.1〜10時間で反応させることができる。
本発明で使用される親水化剤はスルホン酸塩を含有するジアミノ化合物である。特に限定されるものではないが、2−(2−アミノエチル)アミノエタンスルホン酸ナトリウム、2−[β−(β−アミノメチル)アミノ−プロピオンアミド]−2・2−ジメチルエタンスルホン酸ナトリウム、2−(2−アミノエチル)アミノエタンベンゼンスルホン酸ナトリウム、エチレンジアミノ−N,N’−ビス(β−エチルベンゼンスルホン酸ナトリウム)が好適なものとして例示される。
添加する親水化剤の量については特に限定はないが、安定な水性ポリウレタン分散液を得るためには、プレポリマー1g当たり0.02〜0.2モルの範囲であることが好ましい。
また、ウレタンプレポリマーとスルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物からなる親水化剤の反応時、又は、水性ポリウレタン分散液とした後に鎖延長剤を使用することができる。鎖延長剤は、通常のポリウレタン製造に用いられるものを用いることができ、その例としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N、N’−ジメチルエチレンジアミン、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、1,4−ジアミノソクロヘキサン、1,2−ジアミノプロパン、ヒドラジンなどのポリアミン類、あるいはエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、N−メチルジイソプロパノールアミン、N−エチルジエチレンアミン、N−エチルジイソプロパノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミノアルコール類を挙げることができる。
ウレタンプレポリマーとスルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物からなる親水化剤との反応後、反応液に対し撹拌下水を徐々に加えることにより、次第に白濁化が進み乳化分散する。次いで、加熱、減圧条件で有機溶媒を除去することによって、水性ポリウレタンが得られる。最終的な固形分濃度に関しては、特に限定されるものではないが、接着剤としての操作性、加工性等の性能を考慮すると40〜60重量%であることが好ましい。
本発明の方法によって製造された水性ポリウレタンは、製造直後には鎖延長反応が十分に進んでおらず分子量が低い場合がある。そうした場合には水性ポリウレタンを40〜100℃の温度範囲で、30分〜30時間加熱処理することで反応を完結させることができる。
本発明の水性ポリウレタン組成物に対しては乳化剤を併用することもできる。特に限定はないが、ポリオキシエチレンデシレート、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンセチレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンノニルフェニレート等のノニオン系乳化剤が好適である。乳化剤の添加量はウレタン樹脂固形分に対し好ましくは3重量%以下である。これら乳化剤を使用する場合、乳化分散前のポリウレタン溶液に添加しても、乳化分散、脱溶媒後に添加しても良い。
本発明の水性ポリウレタン組成物に対して、耐水性、耐熱性等を向上させる目的で硬化剤を添加することができる。硬化剤としては、アミノ樹脂、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、ポリイソシアネート化合物等の多官能化合物が挙げられ、中でもポリイソシアネート化合物が好ましい。硬化剤の添加量はポリウレタン樹脂固形分に対し0〜20重量%の範囲で使用できる。
また、本発明の水性ポリウレタン組成物は単独でも構わないが、SBR、CRラテックスやアクリルエマルジョン、ポリ(エチレン−酢酸ビニル)エマルジョン等のウレタン以外の水性分散体を併用しても良い。
さらに、接着剤用途分野において、本発明の水性ポリウレタン組成物は、特に影響のない範囲で通常の接着剤に使用される増粘剤、可塑剤、粘着付与剤、顔料、消泡剤、酸化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、難燃剤等を使用することも可能である。
本発明によれば、物性バランスに優れた低コストの水性ポリウレタン組成物、特に、接着剤用途分野において、各種基材とのコンタクト性、接着性に優れ、更にコスト面でも優位な接着剤用水性ポリウレタン組成物が得られるので、工業上極めて有用である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
<粒子径の測定>
水性ポリウレタン分散液の粒子径は、マイクロトラックUPA150(日機装(株)製)を使用して分散媒体の屈折率を1.33の条件で粒径分布を測定し、メジアン径を求めた。
<コンタクト性の評価>
40×40×5mmの2枚の可塑剤を含有する軟質塩ビシート上に1cm各で約0.1mm厚の接着層を形成するように水性ポリウレタン組成物を塗布、所定温度で約30分間乾燥した後に2枚の塗布層を中心に指で軽く張り合わせ、接着の可否を判断した。
<常温接着強度の測定>
基材として9号帆布(150mm×25mm)を用い、帆布2枚の双方の片面に約300g/mを刷毛にて塗布し、80℃で5分間乾燥を行った後、2枚のハンドローラーを用いて圧着させ試験片とした。テンシロン型引張り試験機にて180°剥離試験を100mm/minの条件で行うことで常温(23℃)接着強度を測定した。圧着後すぐに測定したものを初期強度、1日後に測定したものを1日後強度とした。また、1日後の剥離強度を測定した際の接着面の剥離状態を観察し、基材と接着剤層の界面で剥離している(好ましくない剥離)ものを「界面剥離」、基材と接着剤層が接着したまま接着剤層が破壊、剥離しているもの(好ましい剥離)を「凝集破壊」とした。
<加熱時における接着強度の測定>
常温接着強度と同様の手順で試験片を作成し、ハンドローラーで圧着した直後、70℃において上記常温接着試験と同様の方法で接着強度を測定した。
実施例1
攪拌翼を備えた500ml3つ口フラスコに、OH価56mgKOH/gのポリブチレンアジペート(日本ポリウレタン製ニッポラン4010、分子量2000)40.3g、及びOH価111mgKOH/gのポリブチレンアジペート(日本ポリウレタン製ニッポラン4009、分子量1000)40.3gを投入し、120℃で30分間真空下に脱水を行なった。次に、温度を80℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート12.1gを添加し、窒素気流下に反応を行った。4時間後、イソシアネート残留量が1.1重量%に到達したところで温度を50℃に下げて反応を停止し、アセトン200gを加えてプレポリマー溶液を得た。得られたプレポリマー溶液に、2−[β−(β−アミノメチル)アミノ−プロピオンアミド]−2・2−ジメチルエタンスルホン酸ナトリウムの50重量%水溶液を3.47g、ジエタノールアミンを0.32g加え、50℃で20分間反応を行い、その後、水65gを攪拌しながら徐々に添加し生成したポリウレタンを水中に乳化分散した。得られた乳化分散液より、エバポレーターにて残留するアセトンを留去した。アセトン留去後の水性ポリウレタン組成物は、固形分濃度50.3重量%、メジアン粒径0.21μmの安定な分散液であった。これらについて表1に示す。
Figure 2009040865
製造された水性ポリウレタン組成物について、コンタクト性、常温接着強度、加熱時における接着強度を測定した。その結果を表2に示す。その結果、常温での接着強度は初期12kgf/inch、1日後20kgf/inchと良好な値を示した。また、接着面の剥離状態は凝集破壊であり、コンタクト性についても25℃と常温でも接着性を示した。
Figure 2009040865
実施例2〜9
表1に示したポリオール成分、直鎖脂肪族ジイソシアネート、親水化剤、鎖延長剤を用い、実施例1と同様の方法で水性ポリウレタン組成物を製造した。
製造された水性ポリウレタン組成物について、コンタクト性、常温接着強度、加熱時における接着強度を測定した。その結果を表2に示す。その結果、常温での接着強度は初期、1日後いずれも10kgf/inchを超えるものであった。また、接着面の剥離状態も凝集破壊かそれに準ずるものであり、コンタクト性についても30℃以下で接着性を示した。
比較例1〜6
表3に示したポリオール成分、直鎖脂肪族ジイソシアネート、親水化剤、鎖延長剤を用い、実施例1と同様の方法で水性ポリウレタン組成物を製造した。
Figure 2009040865
製造された水性ポリウレタン組成物について、コンタクト性、常温接着強度、加熱時における接着強度を測定した。その結果を表2に示す。その結果、常温での初期接着強度はいずれも10kgf/inch未満であり、1日後強度についても実施例で示された値以下となった。また、接着面の剥離状態も界面剥離を示すものが多く、一方、比較例6のように凝集破壊となった場合においては、70℃における接着強度が低くなった。さらに、界面剥離となる場合はコンタクト性も低下(接着最低温度は上昇)した。
比較例7
比較例1と比較例2で調製された水性ポリウレタン組成物を重量比1対1の条件で混合し、この混合液を実施例1と同様に評価した。その結果を表2に示す。その結果、常温における初期接着強度(11kgf/inch)は実施例と同程度であったが、1日後強度は9kgf/inchと低く、接着面の剥離状態も界面剥離であった。

Claims (11)

  1. 直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分からなるウレタンプレポリマーがスルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物によって鎖延長されている水性ポリウレタン組成物であって、該ポリオール成分は、OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートをポリオール成分の全体量に対し20〜80重量%を含み、かつ、その他に少なくとも1種以上の別のポリオールを含むことを特徴とする水性ポリウレタン組成物。
  2. 直鎖脂肪族ジイソシアネートが1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートであることを特徴とする請求項1に記載の水性ポリウレタン組成物。
  3. 該別のポリオールが、OH価100〜150mgKOH/gのポリブチレンアジペートであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水性ポリウレタン組成物。
  4. 該別のポリオールが、ポリエチレンアジペート、及び/又は、ポリヘキサメチレンアジペートであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載の水性ポリウレタン組成物。
  5. スルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物が、2−(2−アミノエチル)アミノエタンスルホン酸ナトリウム、2−[β−(β−アミノメチル)アミノ−プロピオンアミド]−2・2−ジメチルエタンスルホン酸ナトリウム、2−(2−アミノエチル)アミノエタンベンゼンスルホン酸ナトリウム、エチレンジアミノ−N,N′−ビス(β−エチルベンゼンスルホン酸ナトリウム)であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの項に記載の水性ポリウレタン組成物。
  6. 直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分を反応させてウレタンプレポリマーを得た後、得られた直鎖脂肪族ジイソシアネートとポリオール成分からなるウレタンプレポリマーに対して、スルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物からなる親水化剤を反応させる水性ポリウレタン組成物の製造方法であって、該ポリオール成分が、OH価40〜70mgKOH/gのポリブチレンアジペートをポリオール成分の全体量に対し20〜80重量%を含み、かつ、その他に少なくとも1種以上の別のポリオールを含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかの項記載の水性ポリウレタン組成物の製造方法。
  7. 直鎖脂肪族ジイソシアネートが1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートであることを特徴とする請求項6に記載の水性ポリウレタン組成物の製造方法。
  8. 該別のポリオールが、OH価100〜150mgKOH/gのポリブチレンアジペートであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の水性ポリウレタン組成物の製造方法。
  9. 該別のポリオールが、ポリエチレンアジペート、及び/又は、ポリヘキサメチレンアジペートであることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれかの項に記載の水性ポリウレタン組成物の製造方法。
  10. スルホン酸塩基を含有するジアミノ化合物からなる親水化剤が、2−(2−アミノエチル)アミノエタンスルホン酸ナトリウム、2−[β−(β−アミノメチル)アミノ−プロピオンアミド]−2・2−ジメチルエタンスルホン酸ナトリウム、2−(2−アミノエチル)アミノエタンベンゼンスルホン酸ナトリウム、エチレンジアミノ−N,N′−ビス(β−エチルベンゼンスルホン酸ナトリウム)であることを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれかの項に記載の水性ポリウレタン組成物の製造方法。
  11. 請求項1〜請求項5のいずれかの項記載の水性ポリウレタン組成物を含有することを特徴とする接着剤。
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