JP2007319836A - 塗装部品 - Google Patents

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Masayoshi Sakai
将好 境
Takeshi Totsuka
健 戸塚
Noriyuki Kuga
敬之 久我
Hideki Agata
秀樹 縣
Kentaro Watanabe
健太郎 渡邉
Hiroshi Yokoyama
博志 横山
Masahiko Yamanaka
雅彦 山中
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Abstract

【課題】しっとりとしたソフトな触感を保持するとともに、耐汗性に優れた水性塗料塗膜を塗装した塗装部品を提供する。
【解決手段】本発明に係る塗装部品は、ポリカーボネート系ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られた第1のウレタン樹脂と、ポリエーテル系ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られた第2のウレタン樹脂と、1分子中に2個以上のカルボジイミド基を含有する架橋剤と、ウレタンビーズと、有機ケイ素化合物である表面改質剤と、を含んでなる水性塗料塗膜を表面に塗装している。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材上に水性塗料塗膜を塗装した部品に関する。より詳細には、例えば、自動車用内装品や電化製品、携帯電話などに用いられる、水性塗料塗膜が塗装されたプラスチック製や金属製の部品に関する。
近年、自動車の内装部品、家庭用品、OA機器、電気製品、建築材料などに使用されるプラスチック製や金属製の部品において、その表面に独特な触感等を付与すべく、種々の塗料や被覆材またはその表面改質方法などが開発されている。
例えば、特許文献1には、プラスチック部品に皮革に似た風合いのソフトな触感を付与することを目的として、プラスチック部品の表面に20℃における伸び率60〜180%、摩擦係数0.5〜0.8、初期弾性率60〜150kg/cm2の塗膜物性を有する2液型ウレタン塗料を膜厚20〜150μmで塗装することを特徴とするプラスチック部品の表面改質方法が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、耐水性に優れ、みずみずしくしっとりとしたソフトな触感を有し、この触感を長期間維持できる塗膜を得ることができる水性塗料組成物を提供することを目的として、水系ウレタン樹脂と、ポリイソシアネートと、ウレタンビーズと、ポリグリセリン脂肪酸エステルとを含有する水性塗料組成物が記載されている。
特開平2−56280号公報 特開2005−344049号公報
特許文献1に記載のプラスチック部品の表面改質方法では、プラスチックの表面を改質するため、例えば、トルエン、メチルイソブチルケトン、キシレン、酢酸ブチルなどの有機溶剤が含有された塗料を用いている。
しかしながら、このような有機溶剤を用いると、環境に対する負荷が大きくなるなどの問題がある。また、例えば、自動車用内装品にこのような表面処理をしたプラスチック部品を用いると、揮発性有機化合物(VOC)が揮発して車内に拡散するおそれも指摘されている。
このような問題を解決するため、有機溶剤を用いない、若しくは有機溶剤含有量が極めて少ない水性塗料を用いることによって前記したプラスチック部品に皮革に似た風合いのソフトな触感を付与することも検討されているが、水性塗料は親水性であるために耐汗性や耐水性が低いという問題があり、いわゆる耐久性の点で満足のいくものとはなっていない。
また、特許文献2に記載の水性塗料組成物は、ポリイソシアネートを必須成分としているので、塗料のポットライフ(可使時間)が短く、作業性および経済性に劣るという問題がある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、しっとりとしたソフトな触感を保持するとともに、耐汗性に優れた水性塗料塗膜を塗装した塗装部品を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る塗装部品は、ポリカーボネート系ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られた第1のウレタン樹脂と、ポリエーテル系ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られた第2のウレタン樹脂と、1分子中に2個以上のカルボジイミド基を含有する架橋剤と、ウレタンビーズと、有機ケイ素化合物である表面改質剤と、を含んでなる水性塗料塗膜を表面に塗装したことを特徴としている。
このように、本発明に係る塗装部品は、その水性塗料塗膜中にポリカーボネート系のウレタン樹脂(第1のウレタン樹脂)、及び、ポリエーテル系のウレタン樹脂(第2のウレタン樹脂)を含有することによって、しっとりとしたソフトな触感を得ることができる。また、本発明に係る塗装部品は、その水性塗料塗膜中にウレタンビーズや有機ケイ素化合物である表面改質剤を含有することによっても、しっとりとしたソフトな触感を得ることができる。また、本発明に係る塗装部品は、かかる表面改質剤を含有することによって優れた耐汗性を得ることができる。
本発明に係る塗装部品は、前記第1のウレタン樹脂および前記第2のウレタン樹脂の配合比は、これらの配合比の和を100とした場合において、80:20から90:10の範囲に規制するのが好ましい。
このように、本発明に係る塗装部品は、第1のウレタン樹脂および第2のウレタン樹脂の配合比を特定の範囲に規制することによって、しっとりとしたソフトな触感を確実に得ることができる。
本発明に係る塗装部品は、前記第1のウレタン樹脂が、伸度:250〜800%、抗張力:25〜70N/mm2であり、前記第2のウレタン樹脂が、伸度:300〜900%、抗張力:10〜50N/mm2であり、さらに、前記第1のウレタン樹脂および前記第2のウレタン樹脂は、乾燥してなる水性塗料塗膜中における含有量が40〜60質量%であるのが好ましい。
このように、本発明に係る塗装部品は、水性塗料塗膜を形成する第1のウレタン樹脂及び第2のウレタン樹脂の伸度と抗張力をそれぞれ所定の値に規制することで、しっとりとしたソフトな触感を確実に得ることができる。
本発明に係る塗装部品は、前記ウレタンビーズの平均粒径が5〜20μmであり、かつ、乾燥してなる水性塗料塗膜中における前記ウレタンビーズの含有量が15〜50質量%であるのが好ましい。
このように、本発明に係る塗装部品は、ウレタンビーズの平均粒径と乾燥してなる水性塗料塗膜中における含有量を特定の範囲に規制することによって、しっとりとしたソフトな触感を確実に得ることができる。
本発明に係る塗装部品は、前記第1のウレタン樹脂、前記第2のウレタン樹脂、前記ウレタンビーズ、および前記表面改質剤、を含んでなる主剤と、前記架橋剤と、の配合比を、その容量において、100:0.5から100:10の範囲に規制するのが好ましい。
このように、本発明に係る塗装部品は、主剤と架橋剤の配合比を特定の範囲に規制することで、当該塗膜の付着性、耐汗性、耐候性などの性能を向上させることができる。
そして、本発明に係る塗装部品は、プラスチック製の部品、金属製の部品、または、これらに所定の表面処理を施した部品であるのが好ましい。
本発明の塗装部品は、しっとりとしたソフトな触感を保持するとともに、耐汗性に優れている。そのため、自動車の内装部品、家庭用品、OA機器、電気製品、建築材料などに本発明の塗装部品を適用すると、これらの部品に独特な触感を付与することができる。
以下に、本発明に係る塗装部品を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明に係る塗装部品は、ポリカーボネート系ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られた第1のウレタン樹脂と、ポリエーテル系ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られた第2のウレタン樹脂と、1分子中に2個以上のカルボジイミド基を含有する架橋剤と、ウレタンビーズと、有機ケイ素化合物である表面改質剤と、を含んでなる水性塗料塗膜(以下、単に「塗膜」ということもある)を、プラスチック製の部品、金属製の部品、または、これらに所定の表面処理を施した部品の表面に塗装したものである。
なお、所定の表面処理を施した部品とは、例えば、保護膜の形成や、塗膜ののりをよくするための下地層の形成や、梨地処理(ブラスト処理、ドライエッチング処理など)や陽極酸化皮膜の形成など、その他の化成処理を施した部品などである。
前記した第1のウレタン樹脂と第2のウレタン樹脂は、ウレタン樹脂を水中に安定的に分散させたものである。なお、第1のウレタン樹脂と第2のウレタン樹脂は、それぞれ分子量が100,000〜1,000,000であると、任意の平均分子量に制御しやすいため好ましい。
第1のウレタン樹脂と第2のウレタン樹脂は、ジオール(ポリオール)、ジアミン、ジカルボン酸等のような2個以上の活性水素をもつ低分子量化合物と、ポリイソシアネートと、を反応させて鎖伸長させることや、ポリオールと酸性基とを有する低分子量化合物と、ポリイソシアネートと、を反応させて鎖伸長させることによって得ることができる。
なお、ポリオールは、ポリウレタン中でゴム弾性を発現する分子鎖(ソフトセグメント)として重要である。
このようなポリオールを含む低分子量化合物としては、汎用のポリエーテル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール等を用いることができる。
かかるポリエーテル系ポリオールとしては、多価アルコールにエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加重合させることによって得られるものが挙げられる。
ここで、多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリトリトール、シクロヘキサンジメタノール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、N−アルキルジエタノールアミン、これらの多量体(2量体、8量体等)などが挙げられる。これらも単独で、または2種以上を併せて用いることができる。
また、かかるポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンカーボネートジオールなどが挙げられる。
これらのポリオールは、それぞれを単独で、または2種以上を併せて用いることができる。
ポリカーボネート系ポリオールやポリエーテル系ポリオールと反応させるポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタキシレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ダイマー酸ジイソシアネート等の有機ジイソシアネート、これらの化合物と多価アルコールとの反応生成物が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を併せて用いることができる。
本発明においては、第1のウレタン樹脂および第2のウレタン樹脂の配合比は、これらの配合比の和を100とした場合において、80:20から90:10の範囲に規制するのが好ましい。
ポリエーテル系ウレタン樹脂である第2のウレタン樹脂を配合することによって、得られる塗膜に、よりしっとりとしたソフトな触感を得ることができるが、これらの樹脂の配合比において、第2のウレタン樹脂の配合比が20を超えると、得られる塗膜の耐汗性や耐候性などの所定の性能が低下するおそれがある。これに対し、第2のウレタン樹脂の配合比が10未満であると、しっとりとしたソフトな触感を得ることができないおそれがある。
そして、本発明においては、第1のウレタン樹脂は、伸度:250〜800%、抗張力:25〜70N/mm2であり、第2のウレタン樹脂は、伸度:300〜900%、抗張力:10〜50N/mm2であり、さらに、第1のウレタン樹脂および第2のウレタン樹脂は、乾燥してなる塗膜中における含有量が40〜60質量%であるのが好ましい。
第1のウレタン樹脂の伸度が250%未満であると、得られる塗膜にしっとりとしたソフトな触感が付与できないおそれがある。これに対し、第1のウレタン樹脂の伸度が800%を超えると得られる塗膜の弾力性が失われてしまうおそれがある。
また、第1のウレタン樹脂の坑張力が25N/mm2未満であると、得られる塗膜の機械強度が弱く、塗膜性能(付着性)が劣るおそれがある。これに対し、第1のウレタン樹脂の抗張力が70N/mm2を超えると、得られる塗膜にしっとりとしたソフトな触感を付与できないおそれがある。
また、第2のウレタン樹脂の伸度が300%未満であると、得られる塗膜にしっとりとしたソフトな触感が付与できないおそれがある。これに対し、第2のウレタン樹脂の伸度が900%を超えると得られる塗膜の弾力性が失われてしまうおそれがある。
第2のウレタン樹脂の坑張力が10N/mm2未満であると、得られる塗膜の機械強度が弱く、塗膜性能(付着性)が劣るおそれがある。これに対し、第2のウレタン樹脂の坑張力が50N/mm2を超えると、得られる塗膜にしっとりとしたソフトな触感を付与できないおそれがある。
第1のウレタン樹脂および第2のウレタン樹脂は、乾燥してなる塗膜中における含有量が40質量%未満であると、得られる塗膜の性能(付着性、耐汗性、耐候性)が低下するおそれがあるのに対し、当該含有量が60質量%を超えると、得られる塗膜にしっとりとしたソフトな触感を付与できないおそれがある。
本発明においては、ウレタンビーズの平均粒径を5〜20μm、より好ましくは5〜10μmとし、かつ、乾燥してなる塗膜中におけるウレタンビーズの含有量を15〜50質量%とするのが好ましい。
ウレタンビーズの平均粒径が5μm未満であると、しっとりとしたソフトな触感の塗膜が得られなくなるおそれがある。また、艶消し効果を得ることもできない。これに対し、ウレタンビーズの平均粒子径が20μmを超えると、塗膜にざらつきが生じるおそれがあるだけでなく、磨耗接点が大きくなることから、摩擦によって当該ウレタンビーズが塗膜から削り取られやすくなる。つまり、磨耗への耐性が悪くなるおそれがある。
また、乾燥してなる塗膜中におけるウレタンビーズの含有量が15質量%未満であると、しっとりとしたソフトな触感の塗膜が得られなくなるおそれがある。これに対し、乾燥してなる塗膜中におけるウレタンビーズの含有量が50質量%を超えると、塗膜にざらつきが生じるおそれがある。
本発明においては、第1のウレタン樹脂、第2のウレタン樹脂、ウレタンビーズ、および表面改質剤、を含んでなる主剤と、架橋剤と、の配合比を、その容量において、100:0.5から100:10の範囲に規制するのが好ましい。
主剤と架橋剤との配合比が100:0.5から100:10の範囲を外れると、得られる塗膜の付着性や耐汗性、耐候性などの性能が低下するおそれがある。特に、耐汗性が著しく低下するおそれがある。
ここで、架橋剤は、1分子当り少なくとも2個以上のカルボジイミド基を含有する樹脂粒子の水性分散液である。カルボジイミド基が1分子当り2個未満であると、水系塗料を架橋することができず、所望の塗膜を得ることができない。
このような架橋剤としては、分子内に芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基の中の少なくとも1つを含有し、分子末端に親水基を有する樹脂粒子の水性分散液を好適に用いることができる。
かかる架橋剤は、水性分散液中でエマルションを形成するので、塗料中の架橋反応がゆるやかに進行することとなる。その結果、水系塗料に架橋剤を添加してからの可使時間を長くすることができる。
このような架橋剤としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の有機ジイソシアネートを縮合反応させ、さらにイソシアネート基との反応性を有する官能基をもつ親水性化合物を反応させて得られたものが挙げられる。
架橋剤は、1分子当り少なくとも2個以上のカルボジイミド基を含有する樹脂粒子の水性分散液であることが好ましい。カルボジイミド基が1分子当り2個未満であると、水系塗料を架橋することができず、所望の塗膜を得ることができない。
そして、本発明で用いる表面改質剤は、有機ケイ素化合物が好ましく、詳しくは、ケイ素(Si)と酸素(O)が交互に結合(Si−O−Si)したシロキサン結合を主骨格にもち、側鎖や両末端等に有機基をもつオルガノポリシロキサンを基本構造とする誘導体([化1]参照)を好適に用いることができ、化1に示す繰り返し単位Xの値が40〜250であるオルガノポリシロキサンの誘導体でなる表面改質剤を用いるのが好ましい。
Figure 2007319836
なお、繰り返し単位Xの値が40〜250の範囲であると得られる塗膜表面において適当なスリップ性を付与し、かつ、しっとりとしたソフトな触感を与えることができる。また、塗膜表面に化学的に安定であるポリジメチルシロキサンが存在することにより、汗成分である脂肪酸、アンモニウム、尿素などへの耐性が良好となる。さらに塗料自体の表面張力を下げるので、基材へぬれ広がりやすくなり、良好な塗膜表面(特に、耐汗性)を得ることができる。
繰り返し単位Xの値が40以下であると、得られる塗膜表面にスリップ性を付与することができないおそれがある。これに対し、繰り返し単位Xの値が250を超えて大きくなると、主鎖が長くなるために塗料との相溶性が悪くなる傾向があり、ハジキ不具合(なお、ハジキ不具合とは、塗料が被塗面に均一にぬれ広がらないで、ところどころで穴またはへこみ模様が生じる現象をいう)等が起こりやすくなる。その結果、良好な塗膜表面(特に、耐汗性)を得ることができないおそれがあり、本発明の表面改質剤としては不適なものとなりやすい。
表面改質剤は、塗料中に0.1〜2%含有させるのが好ましく、0.1〜1%含有させるのがより好ましい。表面改質剤の含有量が0.1%未満であると、得られる塗膜の耐汗性向上の効果が薄くなる。これに対し、表面改質剤の含有量が2%を超えると、得られる塗膜の性能(耐水性)が低下するおそれがあるだけでなく、得られる塗膜はさらさらとした触感になり、しっとりとしたソフトな触感を得られないおそれがある。
以上、本発明の塗装部品について詳細に説明したが、本発明の塗装部品に塗装されている塗膜には、所望の性能を妨げない範囲で前記に説明した化合物以外の化合物を含有させることができる。
例えば、本発明の塗装部品の塗膜中に、必要に応じて、顔料、粘度調整剤(増粘剤)、水、造膜助剤、紫外線吸収剤、基材湿潤剤などを加えたものであってもよく、これらの含有量は、所望の性能を妨げない範囲で適宜に調整して含有させることができる。
以上、説明したように、本発明の塗装部品は、種類の異なるポリカーボネート系のウレタン樹脂(第1のウレタン樹脂)及びポリエーテル系のウレタン樹脂(第2のウレタン樹脂)と、架橋剤と、ウレタンビーズと、表面改質剤と、を分散含有しているので、しっとりとしたソフトな触感を保持するとともに、耐汗性に優れている。そのため、自動車の内装部品、家庭用品、OA機器、電気製品、建築材料などに使用されるプラスチック製や金属製の部品に、独特な触感を付与することができる。
また、本発明の塗装部品は、第1のウレタン樹脂及び第2のウレタン樹脂の伸度や抗張力、乾燥してなる塗膜中における含有量を適切な範囲に規制することにより、しっとりとしたソフトな触感を保持するとともに、耐汗性に優れている。
また、本発明の塗装部品は、第1のウレタン樹脂及び第2のウレタン樹脂の配合比を適切な範囲に規定することにより、しっとりとしたソフトな触感を保持するとともに、耐汗性に優れている。
また、本発明の塗装部品は、第1のウレタン樹脂及び第2のウレタン樹脂と、ウレタンビーズと、表面改質剤と、を含んでなる主剤と、架橋剤との配合比を適切な範囲に規制することにより、しっとりとしたソフトな触感を保持するだけでなく、特に付着性や耐汗性、耐候性に優れている。
さらに、本発明の塗装部品は、ウレタンビーズの平均粒径と、乾燥してなる塗膜中における含有量を適切な範囲に規定することにより、しっとりとしたソフトな触感とざらつきのない触感を保持するだけでなく、耐汗性に優れている。
次に、本発明の塗装部品について、本発明の要件を満たす実施例と、本発明の要件を満たさない比較例とを対比して具体的に説明する。
[実施例A]
[実施例A]では、しっとりとしたソフトな触感を保持するとともに、耐汗性に優れた水性塗料塗膜を塗装した試験板(塗装部品)を得るための検討を行った。
(1)水性塗料の製造
まず、下記に示す組成を有する試験塗料1〜8に係る水性塗料を製造した。
(試験塗料1)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)2g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(hindered amine light stabilizer(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292))0.5g、蒸留水5.3g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料2)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)66.7g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水3.3g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料3)
第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)60g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)20g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水10g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料4)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)33.3g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)25g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水11.7g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料5)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水7.3g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料6)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、前記した化1に示す繰り返し単位Xの値が250を超えるBYK018(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水7g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料7)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水7gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料8)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水7g、架橋剤としてイソシアネートであるアクアネート100(日本ポリウレタン(株)製)1gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
試験塗料1〜8に係るそれぞれの水性塗料の特徴を表1にまとめた。
Figure 2007319836
(2)塗膜の評価方法
(2−1)試験用塗膜を形成した試験板の作製
試験塗料1〜8に係る水性塗料を、それぞれABS樹脂素材に乾燥したときの塗膜の厚さが30〜50μmとなるようにスプレー塗装を行った。スプレー塗装終了後、80℃で30分間強制乾燥を行い、その後、25℃、55%RHの条件で48時間放置して塗膜を形成し、評価用試験板(以下、これらを試験板1〜8という)を作製した。試験板1〜8について触感、付着性、耐汗性、耐候性、および可使時間の各項目の試験を行った。各項目の試験の概要は以下の通りである。
(2−2)触感試験
触感試験は、前記のようにして試験塗料1〜8に係る水性塗料を用いて塗膜を形成した試験板1〜8の表面を手で触り、その触感を以下の基準で評価した。
評価基準は、なめらかなしっとりとしたソフトな触感であるものを優良(「◎」)、しっとりとしたソフトな触感であるが、ややさらさらした感じのするものを良好(「○」)、ソフトではあるが、しっとり感に乏しい触感のものを普通(「△」)、ザラザラとした触感、またはソフト調触感ではないものを不良(「×」)と評価した。触感については、かかる評価結果のうち、優良(「◎」)および良好(「○」)であるものを合格と判断した。
(2−3)付着性試験
付着性試験は、塗膜を形成した試験板1〜8の表面を1mm×1mm×100個の碁盤目状にカットし、セロハンテープ剥離試験後の残存碁盤目数から評価を行った。
評価基準は、100個の碁盤目が残存している場合を良好と評価し(「○」)、76〜99個の碁盤目が残存している場合をやや不良と評価し(「△」)、残存碁盤目数が75個以下の場合を不良(「×」)と評価した。付着性試験については、かかる評価結果のうち、良好(「○」)であるものを合格と判断した。
(2−4)耐汗性試験
耐汗性試験は、塗膜を形成した試験板1〜8の塗膜の表面上に、下記に示す酸性人工汗液とアルカリ性人工汗液の2種類の人工汗液を、試験板1〜8ごとにそれぞれ別々の場所に0.2mL滴下し、80℃×24時間放置した後に拭き取り、拭き取った後の塗膜の外観を目視検査するとともに、セロハンテープ接着剥離試験によって付着性を調べた。
なお、人工汗液は、日本工業規格(JIS)L 0848に記載の人工汗液を用いた。
すなわち、酸性人工汗液は、L−ヒスチジン塩酸塩一水和物0.5g、塩化ナトリウム5g、リン酸二水素ナトリウム二水和物2.2gを水に溶かし、これに0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液約15mLと水を加えてpHが5.5で全容が約1Lとなるように調製した。
また、アルカリ性人工汗液は、L−ヒスチジン塩酸塩一水和物0.5g、塩化ナトリウム5g、リン酸水素二ナトリウム・12水和物5gを水に溶かし、これに0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液約25mLと水を加えてpHが8.0で全容が約1Lとなるように調製した。
評価基準は、塗膜に膨潤がなく、セロハンテープを接着させた後、これを剥離するセロハンテープ接着剥離試験でも剥離が生じなかったものを良好(「○」)、塗膜に膨潤があるものの、セロハンテープ接着剥離試験で剥離が生じなかったものをやや不良(「△」)、塗膜に膨潤があり、セロハンテープ接着剥離試験で剥離が発生したものを不良(「×」)と評価した。耐汗性試験については、かかる評価結果のうち、良好(「○」)であるものを合格と判断した。
(2−5)耐候性
耐候性は、サンシャインカーボンアーク灯式の促進耐候試験機で評価した。なお、ブラックパネルの温度を83℃とし、かかる条件の下、サンシャインカーボンアーク灯を、塗膜を形成した試験板1〜8に対して600時間照射した後の塗膜の触感を手で触って評価した。
評価基準は、試験前の触感が保持されている塗膜であるものを良好(「○」)、試験前の触感がわずかに消失した塗膜であるものをやや不良(「△」)、試験前の触感が著しく消失した塗膜であるものを(「×」)と評価した。耐候性試験については、かかる評価結果のうち、良好(「○」)であるものを合格と判断した。
(2−6)塗料可使時間
塗料可使時間は、架橋剤を添加した後、塗料粘度が架橋剤添加前塗料粘度の2倍になった時間を測定することで行った。なお、1ヶ月以上経っても塗料粘度が2倍にならなかった場合は、「1ヶ月以上」と評価した。
[実施例A]の試験板1〜8について触感、付着性、耐汗性、耐候性、および塗料可使時間の試験を行った評価結果を表2に示す。
Figure 2007319836
表2に示すように、試験板1は、本発明の要件を満たしていたので、触感、付着性、耐汗性、耐候性、および塗料可使時間の各評価項目において優れた評価結果を得ることができた(実施例)。ただし、試験板1は、表面改質剤の含有量が若干高めであったために、しっとりとしたソフトな触感であるが、ややさらさらした感じの触感であった。
一方、試験板2〜8は、本発明の要件のいずれかを満たしていなかったので、触感、付着性、耐汗性、耐候性、および塗料可使時間の評価項目のうちのいずれかにおいて好ましくない評価結果を得ることになった(比較例)。
具体的には、試験板2は、第2のウレタン樹脂が含有されていなかったので、ソフトではあるが、しっとり感に乏しい触感となった。
試験板3は、第1のウレタン樹脂が含有されていなかったので、付着性、耐汗性、耐候性が好ましくない結果となった。
試験板4は、第1のウレタン樹脂と第2のウレタン樹脂の配合比が適切でなかったので、耐汗性および耐候性がやや好ましくない結果となった。
試験板5は、表面改質剤が含有されていなかったので、触感および耐汗性が好ましくない結果となった。
試験板6は、表面改質剤が前記した化1の繰り返し単位Xの値が250より大きく水性塗料との相溶性が良好でないものを使用したため、触感および耐汗性が好ましくない結果となった。
試験板7は、架橋剤が含有されていなかったので、付着性および耐汗性が好ましくない結果となった。
試験板8は、架橋剤がイソシアネートであったので、塗料可使時間が短かった。
[実施例B]
[実施例B]では、前記した試験板1よりもしっとりとしたソフトな触感を保持するとともに、耐汗性に優れた水性塗料塗膜を塗装した試験板(塗装部品)を得るための検討を行った。
(1)水性塗料の製造
まず、下記に示す組成を有する試験塗料9〜14に係る水性塗料を製造した。
(試験塗料9)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水7g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料10)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)60g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)5g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水5g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料11)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53.3g、ポリエステル系ウレタン樹脂として、アデカボンタイターHUX394(旭電化工業(株)製、固形分60%、伸度1500%、坑張力50N/mm2)6.7g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水10g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料12)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)40g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)7.5g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)32.5g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水8g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料13)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)66.6g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)12.5g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)5g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水3.9g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料14)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC200(根上工業(株)製、平均粒径30μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水7g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料15)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水4.3g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)5gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
(試験塗料16)
第1のウレタン樹脂(ポリカーボネート系ウレタン樹脂)としてアデカボンタイターHUX386(旭電化工業(株)製、固形分30%、伸度450%、坑張力68N/mm2)53g、第2のウレタン樹脂(ポリエーテル系ウレタン樹脂)として、スーパーフレックスE4800(第一工業製薬(株)製、固形分40%、伸度720%、坑張力19N/mm2)10g、ウレタンビーズとしてアートパールC800(根上工業(株)製、平均粒径6μm)18g、表面改質剤として、BYK333(ビックケミージャパン(株)製)0.3g、加工顔料(大日精化工業(株)製、アクアファイン ブラックE−2B)10g、基材湿潤剤(共栄社化学(株)製KL−245、)0.7g、紫外線吸収剤(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン1130)0.5g、HALS(チバスペシャリティケミカルズ(株)製チヌビン292)0.5g、蒸留水7g、架橋剤としてカルボジライトE−03A(日清紡(株)製、ポリカルボジイミド樹脂エマルション、固形分40重量%)25gを、撹拌器を用いて十分混合し、水性塗料を得た。
試験塗料9〜16に係るそれぞれの水性塗料の特徴を表3にまとめた。
Figure 2007319836
(2)塗膜の評価方法
塗膜の評価方法は、[実施例A]の(2)塗膜の評価方法に準じて行った。また、その評価基準および判断もこれに準じた。なお、試験塗料9〜16に係る水性塗料を評価用試験板に塗布して塗膜を形成し、試験板9〜16を作製した。
[実施例B]の試験板9〜16について触感、付着性、耐汗性、耐候性、および塗料可使時間の試験を行った評価結果を表4に示す。
Figure 2007319836
表4に示すように、試験板9,10は、本発明の要件を全て満たしていたので、付着性、耐汗性、耐候性、および塗料可使時間の各評価項目において優れた評価結果を得ることができた(実施例)。この試験板9,10は、第1のウレタン樹脂および第2のウレタン樹脂の伸度、抗張力、乾燥してなる塗膜中における含有量、ウレタンビーズの平均粒径と含有量、架橋剤の配合量(配合比)が適切であったので、特に触感について優良な評価結果を得ることができた。
これに対し、試験板11〜16は、本発明の要件のいずれかを満たしていなかったので、触感、付着性、耐汗性、耐候性、および塗料可使時間の評価項目のうちのいずれかにおいて好ましくない評価結果を得ることになった(比較例)。
具体的には、試験板11は、第2ウレタン樹脂の伸度が高く、弾力性がない樹脂であるため触感が劣る結果となり、また、第2ウレタン樹脂がポリエステル系ポリオールを用いたウレタン樹脂であるため耐汗性、耐候性が好ましくない結果となった。
試験板12は、ウレタンビーズの含有量が多すぎたために、触感、耐汗性、耐候性が好ましくない結果となった。
試験板13は、ウレタンビーズの含有量が少なすぎたために、触感が好ましくない結果となった。
試験板14は、ウレタンビーズの平均粒径が大きすぎたために、触感が好ましくない結果となった。
試験板15は、表面改質剤の含有量が多すぎたために、耐汗性、耐候性が好ましくない結果となった。
試験板16は、架橋剤の配合量が多すぎたために、触感、付着性、耐汗性、耐候性が好ましくない結果となった。

Claims (6)

  1. ポリカーボネート系ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られた第1のウレタン樹脂と、
    ポリエーテル系ポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られた第2のウレタン樹脂と、
    1分子中に2個以上のカルボジイミド基を含有する架橋剤と、
    ウレタンビーズと、
    有機ケイ素化合物である表面改質剤と、
    を含んでなる水性塗料塗膜を表面に塗装したことを特徴とする塗装部品。
  2. 前記第1のウレタン樹脂および前記第2のウレタン樹脂の配合比は、これらの配合比の和を100とした場合において、80:20から90:10の範囲に規制することを特徴とする請求項1に記載の塗装部品。
  3. 前記第1のウレタン樹脂が、伸度:250〜800%、抗張力:25〜70N/mm2であり、
    前記第2のウレタン樹脂が、伸度:300〜900%、抗張力:10〜50N/mm2であり、さらに、
    前記第1のウレタン樹脂および前記第2のウレタン樹脂は、乾燥してなる水性塗料塗膜中における含有量が40〜60質量%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗装部品。
  4. 前記ウレタンビーズの平均粒径が5〜20μmであり、かつ、乾燥してなる水性塗料塗膜中における前記ウレタンビーズの含有量が15〜50質量%であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の塗装部品。
  5. 前記第1のウレタン樹脂、前記第2のウレタン樹脂、前記ウレタンビーズ、および前記表面改質剤、を含んでなる主剤と、前記架橋剤と、の配合比を、その容量において、100:0.5から100:10の範囲に規制することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の塗装部品。
  6. プラスチック製の部品、金属製の部品、または、これらに所定の表面処理を施した部品の表面に、前記水性塗料塗膜を塗装したことを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の塗装部品。
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